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　ここは、同盟領のどこかの町。
　夕暮れの広場でなにやら人集りができていた。通り掛かる人が気になってまた一人と足を止める。
「さあ、気に入ってくれたら手拍子してねっ」
　立ち止まった人たちの中心には小さなエルフの女の子がいた。
　フラ・キャンディ（kz0121）である。
　取り囲む聴衆がシャンシャンと緩やかに手を叩く中、タタタ・タンとタップシューズのつま先とかかとを石畳で鳴らしつつ横に移動。メロディーを耳に残しておいて両手を大きく開いて一回転。右足を高々と上げてジャンプし、着地の音を響かせてからまた踊る。露出の高い踊り子ドレスがひらめき、大きく見開かれた純真な瞳が躍動の喜びに輝く。
　人々が心を打たれたとき、フラが被っていたシルクハットを取り礼をしながら裏返した。
　たちまち投げ込まれる貨幣。
　ただ、皆は知っている。
　ショーはこれからだと。
「じゃ、次はボクの仲間が登場だよ」
　そういって退くフラ。
「うんうん、フラちゃんステキだったわよ。これなら次もこの美人興行師『シェイク』がプロモートしてア・ゲ・ル」
「ホント？」
　美人……というか、オカマのプロモーターの誉め言葉を素直に喜ぶフラ。
「アンタ、今の専門はいかがわしい舞台専門じゃろ？　この仕事はハンターオフィスを通したスリ捕縛の仕事じゃからいいが……」
「ストップ」
　フラの後見人、ジルの言葉をシェイクが止めた。
「いかがわしい舞台は店仕舞い。このフラちゃんと仲間たちがいれば過去の栄光も昨日までの汚れ仕事もいらないわ！」
　晴れやかな表情で言い切ると、「ジルだってそうでしょう」と続ける。
「ま、そうじゃが……この仕事も真の目的はスリ集団の捕縛じゃし、舞台仕事としては純粋な仕事じゃないの」
「舞台の良し悪しは大きさじゃないの。会場が一体となってるこの感覚よ！」
「あの、シェイクさん。ボクは次はどうすれば……」
　熱を帯びる二人の話にフラが不安そうに割って入った。
「フラちゃんはしばらくスリに気をつけていてね。さあ、まだまだ盛り上げるわよ！」

　というわけで、町で被害の増大しているスリ集団捕縛のため路上で歌など演奏して人を集めスリがやって来たところ捕縛するぞ作戦、決行中です！

　通りで歌や踊りを披露し、これはチャンスとやってきたスリを捕まえてください。

　演奏などは吟遊詩人の範囲内です。歌や演奏、踊りなど少しだけ高くした舞台内で収まる範囲の見せ物で盛り上げてください。

　スリは最低一人は現れます。これは被害者が気付いて声を上げるので必ず気付きます。舞台はここでいったん途切れますが、本来の目的なので捕縛優先でお願いします。

　フラの舞台用衣装が薄着なのは、出番ではないときにさっと服を着て雑踏に紛れ警戒することができるようにという配慮もあります。

　プロモーターのシェイクは、昔は結構大きな興行も仕掛けてしましたが、今では没落し最近は殿方向けのおおっぴらにはできない内容の舞台ばかりを手掛けてました。
　今回、ピチピチのフラと組んで現状からの脱却を望んでいます。エロは禁止です。アイドルレベルの健全なお色気は問題ありません（古き良き時代の象徴でもある「ポロリもあるよ」は、きっちり隠すのであればセーフ）。

　まだ寝ないなら今晩は、深夜真世です。

　すでにＯＰで始まっちゃってますが、参加者はこの路上ライブに参加してます。もしくは捕縛専門でも構いません。お仕事もありますが、楽しい舞台にしましょう。

　では、よろしくお願いします。