• 調査

魂への繋がり

マスター:鷹羽柊架

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
ガーディナ

難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2016/01/20 07:30
リプレイ完成予定
2016/01/29 07:30

オープニング

 ファリフがシバと最後に会ったのは連合軍結成の時。
 シバに会った時、彼はとても疲れたような影を見たファリフは目を見張る。
 彼は確かに齢はかなりの高齢であるが、このように老けていただろうかと目を疑う。
「ファリフか」
 姿を確認したシバはいつも通りの笑みを浮かべる。
「お久しぶり」
 いつものシバさんだと納得したファリフは「最近はどぉ? テトを困らせてない?」と声をかけた。
 世間話のあと、ファリフは連合軍の話をした。
 シバの耳にも連合軍の話は聞いており、彼はどこか遠くを見ているような表情を見せる。
「……シバさん?」
「あのようなものを結成するとはな」
 赤き大地の地平線を見つめたシバの声音がファリフにはとても弱く感じた。
「シバさん、気弱だなぁ」
「いずれ分る」
 日か傾いてきたのか、シバの表情が逆光でよく見えない。
「シバさん?」
「早く戻るがいい。お前の帰りが遅いと儂が大巫女に怒られるからのぅ」
 いつもの好々爺の表情を見せたシバにファリフは笑う。
「まぁ、シバさんはおじいちゃんだからね。大巫女にどつかれたら寝込んじゃうよね」
「カッ! 儂を老人扱いするとは!」
 シバの笑顔が見れたファリフは満足したように手を振って大巫女の下へと帰って行った。

 そして、その数ヵ月後、シバはハンター達に自身の命をぶつけ、赤き大地へと還る。


 シバの遺言を受け取ったファリフは程なくしてホープへと戻る。
「また、来てね。次は遊びに」
「うん。また熱いお茶をご馳走になるよ」
 少しの間、お世話になったドワーフ工房を去ろうとするファリフにカペラが微笑む。
「ファリフ・スコール、君に伝えたい情報がある」
 ドワーフ達を掻き分けて言ってきたのは工房管理官であるアルフェッカ・ユヴェーレン。
 帝国の軍服に身を包んだアルフェッカに対し、ファリフは無意識に警戒するような様子を見せていた。
「部族なき部族が歪虚に襲われた話は聞いたか」
 その名を耳にし、ファリフは目を丸くする。
 引き続き、アルフェッカから聞いたのは部族なき部族の生き残りがハンターに依頼して生き残った者達を救出していったというものだ。
「戻るか、お嬢ちゃん」
「うん」
 フェンリルに乗ったファリフはドワーフ工房の技師達に手を振ってホープへと戻った。

 ホープへ戻ったファリフとフェンリルは即座に部族なき部族の人達の元へと向かう。
 彼らがいた場所に飛び込むと、痛みを堪え、横たわっている者や、眠りに落ちてもうなされる者がいた。
 襲撃されたときの凄惨な状況を察してしまう。
 気が付いている者がいないか、探すと、ファリフの名を呼ぶ微かな声が聞こえた。
「山羊さん……! 生きてたんだ!」
 ファリフが山羊と呼ばれた壮年の男の傍らに向かう。
「……ファリフ……無事だったか……」
 なんとか笑おうとする山羊は怪我からか、視界がはっきりしてない様子を見せていた。
「山羊さん、テトは」
 ファリフの問いに山羊は首を振った。
 最後にテトと会ったのは確か、連合軍が結成してほどない時……シバと最後に会ったときだ。
 今回の件でファリフが心配したのはテトのこと。
 しかし、山羊は口を開かず、再び気を失うように眠った。
 今は眠らせる方が優先だ。
 部屋を出たファリフは情報を探しに行った。
 どうやら、テトはハンター連れて部族なき部族を救出したあと、行方をくらましたようだった。
 とても気落ちしていたという話であったという。
 そして、テトの事……状況を考えると、ファリフもまた、身に覚えがある。
 テトはシバの跡を継ぐ戦士だ。
 ファリフがうろたえても状況が転ぶことはない。自分に出来る事をしようとファリフは更に情報を探す。
 確認した所、この場にいる人たちは全員ではないことにファリフは気づいた。
 テトの他にも散り散りになった者達がいるだろうとファリフは推察する。
「心当たりあるのか、お嬢ちゃん」
 フェンリルがファリフを包み込むように自身の大きな尻尾を巻きつかせる。
 ふわふわとした美しい白蒼灰の毛は温かく、毛並みも艶やかでファリフの肌を滑り落ちていく。
「ホープの近くに正のマテリアルが多くある古い土地があるって聞いたことがあるんだ。名前はガテーだったはず」
 記憶を掘り起こしながらファリフはフェンリルの毛並みを撫でる。
「部族なき部族の人たちなら、きっと知ってる。誰かいるかもしれない」
 歪虚の再襲撃を考慮し、ホープに向かわず、分散するのであれば、そこに集まる可能性もあるとファリフは考えている。
「テトもそこにいればいいけど……」
 そっと瞳を伏せるファリフだが、悩むのをやめて即座にハンターとスコール族へと連絡を取った。

解説

依頼内容
部族なき部族のメンバーを捜索、合流、保護をすること。

皆さまはファリフやフェンリル達と共に、部族なき部族のメンバーを迎えに行っていただきます。
ガテーはホープにも近い場所ですが、ファリフはリスクの分散を考慮し、今回助けた方々はスコール族へ護衛、搬送していただきます。
山あいにある土地で、小さな建物が生えっ放しの木々に隠れてあります。
スコール族の方は受け入れ準備ができており、今回はスコール族補佐役のカオン・スコールも同行します。
食事などは必要最低限の支給です。

同行NPC
ファリフ・スコール:スコール族長、縁のある部族なき部族とテトの為に探しに行きます。フェンリルも同行してます。
カオン・スコール:スコール族長代理。霊闘士の少女。十七歳。見た目儚げな美少女。しっかり者でドジッ子属性あり。ファリフを立て、大切にしている。

マスターより

お世話になっております。
鷹羽柊架です。
挨拶が遅れてしまいましたが、本年もご贔屓の程、お願い申し上げます。
今回は部族なき部族の皆様を保護していただくシナリオです。
何卒、よろしくお願いします。

関連NPC

  • スコール族長
    ファリフ・スコール(kz0009
    人間(クリムゾンウェスト)|12才|女性|霊闘士(ベルセルク)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2016/01/22 09:47

参加者一覧

  • 杏とユニスの先生
    ルシオ・セレステ(ka0673
    エルフ|21才|女性|聖導士
  • 打鞠拳の哲学
    紫条京真(ka0777
    人間(蒼)|28才|男性|聖導士
  • 援励の竜
    オウガ(ka2124
    人間(紅)|14才|男性|霊闘士
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 紅花瞬刃
    花厳 刹那(ka3984
    人間(蒼)|16才|女性|疾影士
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 命を繋ぐ為に
アイラ(ka3941
エルフ|20才|女性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2016/01/19 20:29:02
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/01/16 00:39:06