【未来】クリムゾンウェスト

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邪神戦争が終わっても、我らパルムの役目は変わらぬ。
我らは星の観測者。人と星の歩む未来を刻み続ける者であるからな。
おぬしらの子らがリゼリオを訪ねたならば、わしが代わって伝えよう。
ハンターの生き様。そしてヒトと精霊の物語を……。

神霊樹の司書:タルヴィーン(kz0029)

更新情報(11月1日)

当ページでは主にクリムゾンウェストの未来についての情報をまとめています。
11月1日、「東方」「北方」「南方」のその後を追加しました。
 
 

クリムゾンウェストの【未来】について

邪神ファナティックブラッドの消滅により、クリムゾンウェストの状況は大きく変わりました。
邪神由来の歪虚はすべて消滅し、特に南方大陸や北方王国リグ・サンガマの安全性が劇的に改善しました。
しかし、「王」として切り離された歪虚から独立した個体や、クリムゾンウェストで新たに生み出された歪虚、雑魔などは消えずに今も残っています。
ハンターも知るように、雑魔のような存在は負のマテリアルの淀みや人々の悪意に反応して自然発生するもので、これからも根絶することはできません。

だとしても、ハンターズ・ソサエティという組織はゆっくりとその形を変えていく必要があります。
一個人が爆発的戦闘力を有するハンターたちは、強大な敵のいなくなったクリムゾンウェストには過剰な存在です。
邪神のような異世界からの脅威が消え去ったと断言できない状況である以上、ハンターという中立の戦闘部隊は今後も必要ですが、ハンターシステムによる契約などは条件付を厳しくしていく必要があります。
結論として、だんだんとハンターと呼ばれる人々の数は、未来において少なくなっていくでしょう。
しかし、ハンター(覚醒者)の契約を任意で解除することはできないため、今現在覚醒者である者は、死ぬまでずっと覚醒者ということになります。

また、クリムゾンウェストにはまだ大きな問題が残っています。
古代に邪神の侵攻により受けた惑星のダメージにより、まだ地上の6~7割程の領域が負のマテリアルに覆われたままです。
当然ながら生物が存在できるような環境ではなく、これを放置することは星の寿命を大きく減らすことにもなりかねません。
人類がより発展し、この星を延命するためにも、負の領域の開拓は人類の大きな目標となります。

そういった事業に参加せず、ハンターは安らかな生活を送ることもできます。
邪神戦争は終結し、歪虚事件が大幅に減ったため、出動の機会も大幅に減りました。
これを期になにか別の商売を始めるかと、ハンター活動を引退する者も少なくありません。
中にはリアルブルーへの移住を希望する者もいますし、未来の世界ではそういった人々がリアルブルーに住まうこともできます。

未来の世界では、リアルブルーの科学技術の恩恵を受け、クリムゾンウェストも部分的には大きく発展しました。
しかし、クリムゾンウェストの牧歌的な生活を守りたいという意見も少なくはなく、大都市以外の生活は大きく変わっていません。
特に多くの種族や精霊が生活するクリムゾンウェストにおいて、必ずしも文明の進歩は望まれるものではありません。
その一方で宇宙開拓事業が始まったり、リゼリオに高層ビルが建造されたりと、確かに変わっていく景色もあります。

邪神戦争後も精霊は顕現したままですが、精霊らと人類は概ね良好な関係性を維持しています。
精霊は社会を形成するようなものではなく、勝手気ままな自然そのものであるため、人類の方が彼らの生活に寄り添うしかありませんが、精霊もそんな人類を有効的な隣人と認識しています。
実は精霊が人類と同じフィールドでお互いを認識している状態は惑星の状態としては正常ではないため、なぜこの状態が続いているのかは誰にもわかっていません。
ただ、すべての精霊が今も繋がり続けている「大精霊」の変化によるところが大きいのではないかという仮設が建てられています。
ナディア・ドラゴネッティの肉体が崩壊すると同時にクリムゾンウェストの大精霊は再び星と一つになり、今や人格を持って対話ができるような規模の存在ではなくなりましたが、彼女は今も人類と精霊の調和を見守り続けています。

クリムゾンウェストの未来予想

王国暦1019年12月 月と共にリアルブルー人の第一次帰還が開始される。
しかし、諸事情からクリムゾンウェストへの残留を希望する者も少なくないため、引き続き受け入れ先が必要となる。
シルキー・アークライト(kz0013) によりハンターズ・ソサエティ本部を置くリゼリオの拡張計画が開始される。
元々サルヴァトーレ級を受け入れる為に港の整備などが進められていたが、これらを更に拡張する形だ。
かつて異世界転移の受け入れ先として機能していた日本の東京をモデルに、高層ビルなどを建ててみたいという。
王国暦1020年2月 世界中に残留する歪虚の状況を調査するための特殊なハンター部隊「レクエスタ(Requesta)」が発足。
南方や北方などの状況確認から開始し、東方と西方を安全に交易可能とすると同時に、リグ・サンガマ以北の調査開拓を最終目的とする。
邪神戦争が集結してなお、グラウンド・ゼロのように負のマテリアルで塗り替えられた地表はクリムゾンウェスト全体に6~7割にも及ぶと言われており、この環境改善を行わない限り、邪神がいなくても遠い未来にはクリムゾンウェストが死滅してしまう予想。
レクエスタはハンターを中心としつつ、各地から浄化技術者を集めながら少しずつ成長していく。
王国暦1020年5月 南方大陸、北方王国から邪神由来の歪虚が消滅したことにより、浄化作業が可能となったと報告。
雑魔の類は残留しているものの、南方コボルド、北方の龍種と協力関係は結ばれており、協力して開拓が行われる。
これにより大量の龍鉱石が新たに採掘され、物流に載せられる。
資金源として更に南方と北方の開拓が進み、その目処が立つとレクエスタはグラウンド・ゼロに活動拠点を移す。

グラウンド・ゼロではかねてより拠点整備が進められていたが、これが更に進行する。
邪神戦争時に召喚され破壊されたエバーグリーンの都市「セントラル」が再稼働し、セントラル内にも転移門が設置される。
セントラルの機能でグラウンド・ゼロなど負の大地では強力な雑魔が出現するが、自動兵器なども投入され、激しい殲滅戦が行われる。
この頃からセントラル内であれば負のマテリアルの影響を受けず、非覚醒者でも活動できるようになる。
王国暦1020年9月 リアルブルーとの交渉・調整は続いていたが、一定の成果があがる。
ドナテロ・バガニーニ議長の手引により、リアルブルー人の第二次帰還が行われ、異世界転移門を使用できる覚醒者はリアルブルーへの転移が可能となった。
同時期、リアルブルー側で法整備が進み、覚醒者がどのように生活するべきかといった議論が深まる。
ハンターズ・ソサエティも協力した「異世界特別対策法」により、クリムゾンウェストのハンターとしての効力も有する「ライセンス」が発行される。
リアルブルーに帰還しても覚醒者は覚醒者のままだが、このライセンスを所持していると、限定的にその能力を社会に役立てる事が可能となる。

……が、それでもかなり大量の書類を書かなければいけなかったりなど、覚醒者には面倒なことも多い。
特にクリムゾンウェストの生活で困っていないからという理由で、もうちょっと整備が終わるまでクリムゾンウェストに残るというハンターも少なくなかった。
また、この頃からハンター新規登録手順の見直しが図られる。
邪神なき世界では強力な歪虚が発生することはなく、契約基準の見直しが必要となった。
王国暦1021年3月 ソサエティ本部を置くリゼリオの拡張工事がほぼ完了する。
かなり急ピッチで進められ、作業には覚醒者もかなり動員された。
リアルブルー側の技術提供もあり、クリムゾンウェスト初の高層建造物「ナディアタワー」も完成。
以後、リゼリオにはリアルブルー方式の建造物が少しずつ増えていくことになる。
最終的にリゼリオの面積は海の埋め立てなども含め、当初の2.5倍ほどまで拡張される。

クリムゾンウェストから「サルヴァトーレ・リーラ」という異世界航行船がやってくるのもこのリゼリオである。
あまり兵器が売れなくなったという理由で観光事業にシフトしたシルキー・アークライトの采配で爆発的に観光客が増加。
得られた資金は邪神戦争時に各国から借り受けていた人員・資産の補填に使われたり、レクエスタの活動資金となる。

リアルブルー側から技術や物資が得られるようになるも、クリムゾンウェストには完全に馴染まないものも多い。
ハンターズ・ソサエティを中心に、特に人命に関わるような医療技術や薬品などを中心に、リアルブルーから順次輸入が始まる。
これにより技術的に未熟であることを原因にクリムゾンウェスト人の命が失われることは少なくなっていく。
王国暦1021年7月 レクエスタによるグラウンド・ゼロの掃討作戦が完了する。
雑魔が存在しなくなったエリアの浄化作業も完了し、約2000平方キロメートルほどの人類生活可能圏を奪還する偉業を成す。
セントラルを中心に少しずつ都市が拡張され、惑星開拓最前線の都市として少しずつ発展していく。
レクエスタはグラウンド・ゼロから南下する形で、西方諸国とグラウンド・ゼロまでの通行を目指して新たな旅を始める。

レクエスタには協力関係にある歪虚が存在したことはあまり知られていない。
彼女はグラウンド・ゼロでの仕事を終えると、南下するレクエスタ部隊には同行せず、一人北へ進み始める。
雑魔を殲滅しながら人類を先導する騎士は、目印として剣に布を巻いた旗を大地に突き刺し続けた。
諸説あるが、邪神戦争終結後、武具が余ったので再利用しただけという説が現在有力。
これは後に「路剣旗」と呼ばれる開拓者の目印となり、彼女が姿を消してからも人々の間に受け継がれていく。
王国暦1021年10月 ハンターズ・ソサエティ総長のミリア・クロスフィールド(kz0012) 、ソサエティの規模縮小を宣言。
同時に「新たにハンターとなるには、資格を持つハンターの弟子となり、試験に合格しなければならない」というルールが制定される。

邪神戦争後も守護者を筆頭に国を凌駕する莫大な戦力を有していたソサエティは、しばらくの間は雑魔の討伐などで正しくその役割を発揮し続けたが、ミリアは「長く力を持ち続ければ要らぬ争いを生む」と判断。
雑魔などはこれから先も出現し続ける他、いつ異世界から邪神のような脅威が現れるとも知れず、国益に関係なく中立として歪虚を討滅するソサエティという組織は維持が必要である。
しかし、ハンターの英雄譚に憧れた若者が歪虚と戦って死亡するといった痛ましいケースを避ける為にも、今後はしっかりとした教育体制が必要である、というのがミリアの考えであった。

経歴や戦闘力などから算出された「ハンターレベル」が適切なものであれば、「狩子」と呼ばれる弟子を取ることが可能となる。
狩子に技術や心構えを教え込み、試験に合格すれば狩子はハンターシステムによる覚醒し、ハンターとなる仕組みだ。
狩子制度ができて以降、師の名前の一部や象徴を弟子が受け継ぐというちょっとしたまじないが流行。
「それなら私はこうですね」と、ミリアはクロスフィールド姓をドラゴネッティ姓に改めた。
王国暦1026年8月 レクエスタにより確保された人類生活圏が各国に割譲される。
元々この計画はレクエスタだけではなく各国の助力を受けており、その力添えという投資に応じる形である。
西方諸国は膨大な土地を得ることに成功し、そこに植民地が作られる。

この頃、開拓であまりまくった土地に初めてリアルブルーの出資者が土地を購入する。
初めて購入したのはアワフォード社の社長、ネイサン・アワフォードである。
クリムゾンウェストの土地をリアルブルー人が購入することには様々な制限があったが、アワフォード社の貢献はかなりのもので、ソサエティの後押しもあってリアルブルー式の都市が作られる。
この都市はリアルブルー側の「ユグドラシル計画」と合わせて異世界転移門を持つ都市となり、その存在は都市だけでなく周辺の発展に大きく寄与した。
王国暦1032年8月 リアルブルーと協力して進められた「ユグドラシル計画」により、クリムゾンウェスト・リアルブルー間の転移がかなり容易となる。
ただし、ゲートキーパーと呼ばれる覚醒者のマテリアルエネルギーを利用しているため、計画的な利用が必要。

既に法律は整備され、クリムゾンウェスト人がリアルブルーに移住することも可能であり、その逆も然り。
クリムゾンウェストとリアルブルーでは言語が異なるが、パルムと同じ機能を有する携帯端末により、特に問題なく社会へ溶け込んでいく。
車、電車、飛行機などリアルブルー側の交通手段もかなりクリムゾンウェストで一般的になる。
王国暦1035年2月 クリムゾンウェストでも宇宙開拓が始まる。
ユグドラシル計画に必要であったため、元々クリムゾンウェストの月にも簡易な設備があったが、それらを拡張して都市を作る計画。
リアルブルーの月面都市崑崙をモデルに、宇宙自治政府の協力も受けて姉妹都市的に話が進められる。
宇宙での活動にクリムゾンウェストは不慣れなため、リアルブルーからかなり助力を受ける形となる。
王国暦1086年4月 レクエスタに協力していた歪虚が倒れる。
無尽蔵にも思われた負のマテリアルであったが、戦闘や開拓で消費し、しかし正マテリアルを補給できない状況に不調が続いていた。
当人は何百年も旅を続けるつもりだったようで「残念だ」と朦朧とした様子で呟いていた。
ゆっくり身動きがとれなくなり、最後にはレクエスタの隊員に見守られて消滅した。
王国暦11XX年X月 ユグドラシル計画により拡張されたターミナルポイントに異世界からのコンタクト。
並行宇宙との扉が開かれる。

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各地方のその後

エトファリカ連邦(東方地域)

スメラギ

狐卯猾との戦いで有力な公家と武家の大半を失い、朝廷、幕府共に力が弱まり、スメラギ(kz0158)による単独の治世となり、 共和制へ向けて、緩やかに準備を進めている。黒龍の幼体が発見されるも、守りの要に据えられることはなく、東方の象徴として扱われている。
詩天は水野武徳の暗躍などにより、西方と独自の交流ルートを開拓。これまでにないほどの安定した国となった。
また、“龍の背骨”を越えた先に共和国が誕生。その首相は、かつての征夷大将軍に似ているという噂がある。

リグ・サンガマ王国(北方地域)
邪神戦争後、戦いから解放された青龍は龍園に戻り、大まかには以前と変わらない暮らしが始まった。
ただし、北方王国各所に点在した負のマテリアルによる汚染やその発生源でもあった邪神の眷属が一斉に消滅したことにより、劇的に治安が改善する。
浄化作業は急速に進み、北方王国全土が人の住まうことのできる土地へと変わった。
一定の戒律を守りながらも、望めば外部の人間の移住を受け入れるなど世間との付き合い方は軟化。
引き続きこの星の奪還に向け、北狄などの浄化を進めるハンターらの良き協力者である。

南方大陸
邪神の消滅により多くの歪虚が消え去り、かつてに比べると遥かに安全になったものの、生活に適さない厳しい大地であることに変わりはない。
開拓して人の住まう土地にするという案もあったが、赤龍の後継と思しき新たな龍の誕生に伴い赤龍の眷属らが活性化。
龍やコボルド族の生活を壊さぬように、考古学者やハンターなど限られたモノだけが渡航を許可される一種の保護区となった。
青龍の眷属と同じく赤龍らは惑星浄化に協力的で、南回りで浄化の旅を続ける開拓団と行動を共にすることも多い。
拠点となるオアシスの街では、多くの亜人や龍とヒトとが対等な関係性を築いている。

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