【MN】暑苦しい筋肉の宴

マスター:きりん

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2018/08/10 07:30
完成日
2018/08/13 10:09

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●筋肉!
 上半身裸の逞しい男たちが、筋肉を強調するポージングを取りながら街を練り歩いている。
「ママー、あの人たち、何?」
「しっ! 目を合わせちゃいけません!」
 通りすがりの幼い子どもとその母親に後ろ指を指されても気にせず、男たちは上半身をオイルでテラテラとてからせながら、暑苦しい笑顔を浮かべている。
「筋肉を鍛えましょう!」
「我ら筋肉様を崇める筋肉教信徒なり!」
 通行量の多い大通りでも、男たちは集団で練り歩くので、はっきりいって往来の邪魔になっている。
 行き交う通行人たちは迷惑そうに視線を向けては、ぎょっとした表情を浮かべてそそくさと足早に通り過ぎていく。
 まるで、係わり合いになりたくないとでもいうかのように。
 無理もない。
「あの、申し訳ありませんが他の方の迷惑になりますのでこのような行為は謹んでいただけると……」
 さすがに見過ごせないと思ったのか、通行人の一人が立ち止まって男たちに注意を試みた。
「何!? それはいかんな! しかし筋肉様の教えを知ればきっとあなたも筋肉の素晴らしさと理解してくれますぞ! そーれ、筋肉!」
 謎の掛け声と共に、男たちが勇気ある通行人の男性を取り囲む。
「え? 何を」
 戸惑う男性の回りで、筋肉達磨な男たちが一斉に暑苦しくポージングを取った。
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
 そのまま、男たちは男性を囲みながらぐるぐると回り始めた。
 もはや男性の視界は筋肉に阻まれ筋肉しか見えない。
 耳に入る音も、男たちの暑苦しい合唱のみだ。
 やがて、目をぐるぐるにした男性が服を脱いで上半身裸になった。
「筋肉!」
 注意しようとした男性が、常軌を逸した笑顔で男たちのようにポージングを取った。
「おお! 筋肉の素晴らしさを理解していただけだようですな! それでは筋肉様とご対面させて差し上げましょう!」
 男たちは通行人の男性を引き連れ、ポージングを取りながらどこかへと消えていった。

●筋肉! 筋肉!
 次の日も、マッスルな男たちはポージングを取りながら大通りを練り歩いていた。
 違うのは、先日の通行人の男性が彼らの中に混じっていることだ。
 中肉中背だった通行人男性は何が行われたのか一晩で元の姿が見る影も無く、筋肉がバンプアップされてレスラーのようなマッチョな体格になってしまっている。
 そして、表情に浮かぶのは、男たちと共通する暑苦しい笑顔。
「筋肉!」
 男性を勧誘した、リーダーらしき男が掛け声を上げると、マッスラーたちが唱和する。
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
 筋肉を崇拝するマッスラーたちの中には、もちろん先日彼らを注意した通行人男性の姿もあった。
「ママー、あの人たち、何?」
「こらっ! 指差したらいけません! 目をつけられたらどうするの!」
 不幸にもたまたまそこにいた先日と同じ母親が、子どもを連れそそくさとその場を離れようと歩き出す。
 しかし、今回は逃げ切れなかった。
「おや、あなた方も筋肉に興味がおありですかな!?」
 男たちが親子を取り囲み、一斉にポージングを取る。
「ひっ!?」
「美人な若妻と将来有望な幼女! これは是非信徒になってもらなければなりませんな!」
「そーれ、筋肉!」
「だ、誰か助けて! 助けてください!」
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉!」
「いやああああ! ……筋肉! 筋肉!」
 肌色の筋肉の壁に阻まれ、中で何が行われているかは分からない。
 しかし、悲鳴が途切れ筋肉の壁が解かれた後から出てきた母親は、目を爛々と輝かせ、満面の笑顔で子どもと一緒に男たち同様のマッスルポージングを取っていた。
「ああ、服は脱がんでいいですぞ! 女性ですからな! それでは筋肉様に拝謁するといたしましょうぞ!」
 男たちは親子を連れて、再びどこかへと消えていった。

●筋肉! 筋肉! 筋肉!
 一週間後には、筋肉教の信者は爆発的に増大していた。
 老若男女問わずマッチョと化した彼ら彼女らは皆一様に暑苦しい笑顔を浮かべながら、マッスルポージングを取って謎の勧誘で次々と仲間を増やしている。
 さすがに異様なので、どうにかしてくれとハンターズソサエティに依頼が届けられた。
 しかし、男たちの行動は彼らの判断の斜め上を行った。
 依頼が受理されるよりも前に、自らハンターズソサエティに詰め掛けたのである。
「ハンターの皆様にも筋肉様の教えを広めに来ましたぞ!」
「筋肉の素晴らしさについて酒を酌み交わしながら毎夜潰れるまで語り明かしましょうぞ!」
「筋肉教では筋肉を競う筋肉トーナメントを行っております!」
「強さ、美しさ、二つの種目で競い合えますぞ!」
「優勝者には筋肉様の筋肉にお触りする権利が与えられます!」
「筋肉様のお力があれば、面倒なトレーニングなどせずとも理想の筋肉が手に入ります!」
「そーれ、皆様もご一緒に!」
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
 その異常さにハンターたちのほとんどは逃げ出していったが、中には残って彼らを叩き出そうとする者もいた。
 そんな彼らや、同じく対応しようとした職員たちを、逆に男たちは取り囲み、ポージングを取りながらぐるぐる回るという行動を繰り返す。
 するとどういうことだろうか。
 時間差こそあれ、ハンターたちは最終的に彼らに同調してしまった。
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
「筋肉! 筋肉! 筋肉!」
 職員やハンターたちを仲間に加え、ポージングを取りながら、男たちのリーダーが叫ぶ。
「ハンターの信徒を得たとなれば筋肉様もお喜びになるでしょう! さあ、皆で筋肉様の筋肉を拝みに行きますぞ!」
 筋肉に魅入られたハンターたちを伴い、男たちはハンターズソサエティを出てどこかへと消えていった。

●筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉!
 筋肉の嵐が過ぎ去ったハンターズソサエティは閑散としていた。
 困惑のあまり逃げ出したハンターたちがぽつぽつと戻ってくる中、意味不明な事態に死んだ目をした受付嬢ジェーン・ドゥが受理したばかりの依頼を掲示する。
 当然、その依頼は一連の騒ぎの元凶だと思われる『筋肉様』の捕縛と、謎の勧誘により拉致された一般人とハンターたちの救出依頼であった。
 街のどこかでは、まだ筋肉の掛け声が響いていた。

リプレイ本文

●開始前
 筋肉教の本拠地に突入前、ハンターたちは最後の打ち合わせをしていた。
 人数は僅か四人。心許ないが、ハンターズソサエティにいたハンターたちの何人かは筋肉教信者になって本拠地の中にいるので、人数が少ないのは仕方ない。
「……ぶっちゃけあまり関わりたく無いけどね。依頼として出されたら断れない性分だから……」
「なんだろうこれ……いつものおとぎ話と逆な気がする……」
 友人同士の鞍馬 真(ka5819)と星空の幻(ka6980)は、ともに微妙な表情で筋肉教の本拠地建物を見上げている。
「私も筋肉は大好きですけどぉ、脂肪率5%以下の見せ筋にぺろぺろはぁはぁくんかくんかしたいとは欠片も思いませんからぁ」
 被った猫の隙間から実は修羅の国な人格を覗かせながら、星野 ハナ(ka5852)は笑顔で毒を吐いた。
「筋肉は人それぞれ。理想の肉付きもそれぞれです! 筋肉教以外にも良い筋肉があるのだと証明してみせましょう!」
 ファリン(ka6844)は依頼を解決するついでに背が伸びる鍛錬法を知れたらいいなぁなどと、脳裏でそんなことを考えている。

 そして、突入組が打ち合わせを行う一方で、本拠地内に囚われたハンターたちも正気を取り戻していた。
 どういうわけか、ガタイがいい者が多い。偶然だろうか。
「あれ。ここどこだ? えーと……そうか、筋肉祭りに飛び込んで。なるほど、こーやって人が消えたってなってんのか」
 納得した岩井崎 旭(ka0234)あっけらかんとした顔で現状を受け入れると、もうひと暴れするために動き出した。
「……ん? 待てよ。それよりも筋肉様とやらと戦った方が楽しいんじゃねぇか? よぉし、そうと決まりゃ早速いくとすっかぁ!」
 筋肉教の筋肉トーナメントなるものに参加しようとしていたボルディア・コンフラムス(ka0796)が、我に返って行動を開始する。
「ここは……一体……俺は確か……そうだ、変態集団に囲まれて。うっ、記憶が……」
 正常に戻ったGacrux(ka2726)は、筋肉教に汚染されていた間の記憶を失っているようだ。あるいは思い出しているが、本能が認識を拒否したのか。
 最後の一人のハンターも正気に戻ったらしい。
 こうして、突入組の侵入と時を同じくして、内部組も動き始める。
 さあ、依頼の始まりだ!

●筋肉様の下へ
 できる限り無駄な戦いを避けて、最深部で待ち構えているであろう筋肉様を探す突入組一行だったが、それでも完全に筋肉教信者との戦いを避けることはできなかった。
 曲がりくねった廊下を通り、空の部屋を抜ける。
 何度もそんなことを繰り返し、緊張による疲労感で少しずつ薄れかけていた警戒心に活を入れるかのように、扉を開けるとマッチョな集団がいた。
 思わず扉を閉めて二度見するハンターたちを、思い思いにポージングを決めて筋肉を見せびらかしながら、暑苦しい笑顔のマッスラーたちが出迎える。
「……何だこのカオス……。え? この中に入らなきゃいけないの?」
 心底嫌そうな真に対し、無表情でも分かるほどドヤ顔の星空の幻が、自分のへその下と足の小指を指差した。弱点をつけと言いたいようだ。
 そのままなし崩しに戦闘が始まった。
 真が前衛に立ち、残りの三人が後衛でそれを補助する形になる。
 歌を口ずさんでマッスラーたちが仕掛けてくる暑苦しい勧誘に耐えながら、真は武器にマテリアルを流し込んで強化しながら戦う。
「筋肉って……よく分かんないです……でもあなたが好きなのは拒絶はしません……が……好みを押し付けるんじゃねぇ!!! ……なの」
 足が止まっているマッスラーたちに、星空の幻がガトリングシールドで無数の弾丸をばらまいた。
 筋肉に弾痕が刻まれたマッスラーたちは、悲鳴を上げながら倒れ、煙に包まれると元の身体に戻った。
「偽物とはいえこれだけの鎧を着こんだんですぅ。これで死んだり重体になるらそんなへなちょこ筋肉を与えた筋肉様の罪ですぅ」
 超絶上から目線でハナが目だけ笑っていない笑みを浮かべ、符を放る。
 張られた結界の中で光が迸り、マッスラーたちを焼いていく。
 マッスラーたちはバタバタと倒れ、筋肉を萎れさせ元の姿に戻っていった。
「スキルは筋肉様の戦いに備えて出来るだけ温存したいですが、何かありましたらお任せください!」
 ファリンが皆のフォローをする形で、野生の力を漲らせて二連打をマッスラーに食らわせた。
 どうやら促成培養の筋肉ではハンターに叶わないらしい。
 最終的に、部屋にいたマッスラーたちは全員ハンター四人によって成敗された。

 内部組もまた、思い思いに動いていた。
 閉じ込められた部屋のドアを殴り飛ばして廊下へ出た旭は、近くの部屋の扉が開き、中からゾロゾロとマッスラーたちが出てくるのに気付く。
 マッスラーたちはポーズを取って筋肉を見せびらかしながら歩いてくる。
「そんだけ大層な筋肉を身に着けたんだったら、やろうじゃねーか。肉体と肉体のぶつかり合う、血沸き肉躍る勝負ってやつを!」
 旭のマッスルアピールに対し、負けじとマッスルポーズを取るマッスラーたちに灼熱のマテリアルを纏わせたチョップやパンチの嵐をくらわせ、囲まれそうになれば空中に逃げるついでに適当なマッスラーを拉致しパイルドライバーをお見舞いしたりして正気に戻していると、マッスラーたちの増援が現れた。
 よく見ればボルディアが戦いながら引き連れてやってきたようだ。
「どうだぁ!? これが、筋肉様なんつー得体のしれねぇ力で得たものじゃない、ナチュラルボーン・マッスルだぁ!」
 マッスラーたちに対し勝利の筋肉を誇示しながら、ボルディアが炎のマテリアルを爆発的に引き出して全周囲を薙ぎ払うと、マッスラーたちは天を劈くばかりの気炎に悲鳴を上げて吹き飛び元に戻った。どうやら戦闘不能になったらしい。
 先に進んだ二人が見たのは、どうやらスイッチが入ったらしいGacruxの姿だった。
「あっはっは! 何を情けない声を上げているのです。この筋肉は飾りですか。ご自慢の肉体でしょう。耐えてごらんなさい!」
 相手が頑丈なのを良いことに、鞭で打ったり、拳で殴る蹴り飛ばすなどしながら、嬉々として言葉責めをしてとても愉しそうにしている。
 他にも女マッスラーたちの肉体美に野山を飛び跳ね躍動する女鹿を連想して感動し、生命の喜びをその肉体に見出してみたりなど割とやりたい放題だ。
 本性が開花し最高にハイになっているGacruxを連れ、旭とボルティアは先に進んだ。

●打倒! 筋肉様
 一行は、本拠地最深部筋肉様の部屋の前で再会した。
 内部組、突入組ともに合流を喜び合うと、彼らは部屋に入り筋肉様と対面する。
 筋肉様は機敏にスクワットをしていた。
 筋肉様が動きを止めハンターたちを見る。
 投降を呼びかけると、筋肉様は不敵に笑い筋肉を見せびらかした。
 意味が分からないが、それで交渉は決裂したらしい。
 走って近付いてくる筋肉様に内部組の戦意が膨れ上がり、突入組も咄嗟に戦闘態勢に入る。
 先手を打って筋肉様が筋肉のカリスマによって筋肉教勧誘を仕掛けてきた。
 対象は……Gacruxだ!
「楽な道する偽の筋肉も!膨らんだだけで戦えない筋肉も、どっちも御免だぜ! 応えてくれよ、俺の筋肉!!! 」
「この俺が! 俺の筋肉が、テメェ如きの筋肉に負けるかぁ!」
「その至高の腹直筋……。教祖様、俺は神の奴隷……いえ、筋肉の奴隷です!!」
「正気に戻ってくださーい!」
 他の内部組たちは余波だけで心惹かれそうになる勧誘を己の筋肉を信じることによって堪えたが、直撃を受けたGacruxは心が揺れたようだ。
 しかしファリンとGacrux自身が事前に抵抗魔法を準備していたのと、ついでにファリンの声でGacruxは勧誘をはねのけた。
 さりげなくGacruxのすぐ後ろにファリンがいたので、Gacruxがいなければ彼女が筋肉について主張をうんぬんかんぬんする羽目になっていた可能性が高く、それで焦ったのかもしれない。
「……自分の好きなものを広めたいのはわかるけどさ、洗脳は良くないと思うよ……」
 真が素早く抵抗力を高める歌と踊りを行い、勧誘に対する備えとする。
 他に防御力を高める歌と踊りを行っていたので、それに追加する形だ。
 マテリアル強化済みの剣で斬り付けてみたり、後の先を取ったカウンターも機会があれば行うつもりだ。
「筋肉筋肉うるさいですね……。脳みそも筋肉だけだから頭が働かないのかな……。はっ、脳筋って馬鹿な人が多いって……そういうこと……?」
 星空の幻にとっては素直な感想のつもりなのだが、結果的には盛大に筋肉様を煽っている。
 おもむろに携帯していた花火を取り出していた星空の幻は、Gacruxを正気に戻そうと着火したそれを予定変更して筋肉様に投げつけた。ついでにもう一つも投げつけた。
 せっかくだからガトリングシールドも撃って弾丸をプレゼントした。
 もはやいじめである。
 しかしさすが教祖というべきなのか、筋肉様は筋肉の鎧で花火と弾丸を耐えきった。
 不思議なことに、増援のマッスラーは全く現れ来ない。
 それは当然で、ハナが部屋の入口横に陣取り彼らを迎撃しているからだ。
「満足に運動もできない体脂肪率五%以下の見せ筋なんて断固排除ですぅ」
 その気になれば筋肉の魅力をひたすら語り続ける自信があるハナは、筋肉を作る過程の愛しさを語り、シックスパックなりかけの腹筋は本気でぺろぺろしてみたい、筋肉は確かに万人に魅せて触ってくんかくんかするためにあると豪語しながら、筋肉様とマッスラーたちの筋肉をばっさり無価値と斬り捨てた。
 実用的でない筋肉が悪いのである。
 マッスラーたちは次々とハナが展開した符の結界にはまって光で焼かれ、戦闘不能になって元の姿に戻っていく。
 筋肉様へ、旭とボルディアが飛び出して突撃する。
 肉弾戦を仕掛けようとする旭に先んじて、ボルディアが連撃を叩き込む。
 まるで炎の獣が敵を咀嚼するように、上下から火炎の幻影が襲い掛かった。
 怯んだ筋肉様に旭は身構えると、身体中の筋肉を全身が連動する動きによって力に変え、渾身のストレートに乗せて叩き込んだ。
 直撃を受けた筋肉様が吹っ飛び、床に転がる。
 そしてボルディアが筋肉を見せびらかし、謎の光を筋肉から出して筋肉様をさらに吹っ飛ばした。
 続いてGacruxが先ほどの借りを返すとばかりに追いかけ、槍の石突きで思い切り筋肉様をぶん殴った。
 その後も真が響劇剣で斬りかかって反撃にカウンターを合わせたり、ハナが担当する背後を気にする素振りを見せながらも、大丈夫と判断したファリンが太刀を携えて攻撃に参加する。
 遠距離からも星空の幻のガトリングが撃ち込まれ、部屋の外ではマッスラーたちを余裕でぶっ飛ばすハナの声が響く。
 やがて、筋肉様は倒れた。

●戦闘終了
 マッスラーたちは元に戻り開放され、一連の首謀者としてハンターたちに捕らえられた筋肉様は、ハナによってエンドレス激マズプロテイン摂取の刑に処されていた。
 ボルディアが筋肉様の健闘を称え、他のハンターたちは捕縛した筋肉様とマッスラーから元に戻った一般人たちを連れ、帰る準備を始めた。
「お帰りなさい。……あ、良かった。捕まえたんですね」
 筋肉様を連れてハンターズソサエティに戻ると残っていたジェーン・ドゥが死んだ魚のような目のままハンターたちを出迎えた。
 精神的に疲弊しているらしいジェーンを見て、ハンターたちは気付く。
 よく見たら、ハンターズソサエティは最初にマッスラーたちが帰っていった直後のまま嵐の直撃でも受けたのかといわんばかりに内装が乱れまくっており、ジェーンを始めとする僅かに残った職員たちが必死になって復旧作業を行っていた。
 ハンターたちにジェーンが説明し、嘆願する。
「ああ、この状況ですか? ……御覧の通り、片付け中です。もしよろしければ、手伝ってくださると嬉しいのですが」
 どうやら、完全に解散になるのはもう少し先のようだ。
 ともあれ、こうして筋肉の宴は終わった。

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 戦地を駆ける鳥人間
    岩井崎 旭(ka0234
    人間(蒼)|20才|男性|霊闘士
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 淡雪の舞姫
    ファリン(ka6844
    人間(紅)|15才|女性|霊闘士
  • 白銀の審判人
    星空の幻(ka6980
    オートマトン|11才|女性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/08/09 13:25:40
アイコン 邪なる筋肉を倒せ!
星野 ハナ(ka5852
人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2018/08/09 23:04:07