ゲスト
(ka0000)
潮干狩りに行こう
マスター:秋月雅哉

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 1~25人
- サポート
- 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 8日
- 締切
- 2018/08/10 19:00
- 完成日
- 2018/08/12 00:25
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●夏といえばやっぱり
空に湧き上がるもくもくとした入道雲は実際には触れられないと知っていても乗ってみたくなるもこもこ具合で。焼けるような日差しに人々は汗を流す。
夏といわれて貴方は何を思い出すだろうか。蚊取り線香、打ち上げ花火、渓流釣りなんかもあるし夏祭りも外せない。蛍狩りも夏ならではだ。
だが夏なら海も外せないのである。澄み切った青い海水、波打ち際に落ちた貝殻たち。リアルブルーの文化をまねて建てられた海の家ではかき氷や焼きそば、海鮮バーベキューや肉料理、夏野菜を使ったカレーなんかも取り入れられている。
成人したお酒好きにはビールでいっぱいなんてのもいいかもしれない。アルコールは各種取り揃えているけれど未成年の飲酒喫煙、駄目、絶対。
「そんなわけで海水浴と潮干狩りに誘いに来たんだ」
長らくオフィスを留守にしていた割に遊びへの誘いが多いのは昔なじみのハンターたちと旧交を深めて新しく出会うハンターたちと言葉を交わすためだろうか。
ルカ・シュバルツエンドは白衣のまま、衣服に似合わない場所への誘いをかけた。
「磯釣りをしてもいいし波打ち際で散歩してもいい。海でぷかぷか浮かんだり泳いだり、潮干狩りで見つけた貝類をその場で調理したり。あとはそうだな……海の家とかいう場所で焼きトウモロコシや枝豆をつまみに一杯なんてのもいいかもね。かき氷は今はやりだっていうふわふわした氷のおしゃれのものと昔ながらの削り出し氷、両方揃えているらしいよ」
ほかにもメニューはたくさん。友人と出かけるならビーチバレーなんかも楽しいだろう。
「仕事のあっせんが仕事だけど、皆が根を詰めすぎないように休日の過ごし方でケアするのも僕の仕事だから。昔なじみの皆も、最近僕を知った人も。ぜひ他の人と誘い合わせて遊びに行こう。夜間にはプランクトンが海中に住んでるらしくて光る海を眺められるよ」
そろそろクラゲが出て海に入るのが危険になる季節。今年最後になるかもしれない海水浴を、めいっぱい楽しもう!
空に湧き上がるもくもくとした入道雲は実際には触れられないと知っていても乗ってみたくなるもこもこ具合で。焼けるような日差しに人々は汗を流す。
夏といわれて貴方は何を思い出すだろうか。蚊取り線香、打ち上げ花火、渓流釣りなんかもあるし夏祭りも外せない。蛍狩りも夏ならではだ。
だが夏なら海も外せないのである。澄み切った青い海水、波打ち際に落ちた貝殻たち。リアルブルーの文化をまねて建てられた海の家ではかき氷や焼きそば、海鮮バーベキューや肉料理、夏野菜を使ったカレーなんかも取り入れられている。
成人したお酒好きにはビールでいっぱいなんてのもいいかもしれない。アルコールは各種取り揃えているけれど未成年の飲酒喫煙、駄目、絶対。
「そんなわけで海水浴と潮干狩りに誘いに来たんだ」
長らくオフィスを留守にしていた割に遊びへの誘いが多いのは昔なじみのハンターたちと旧交を深めて新しく出会うハンターたちと言葉を交わすためだろうか。
ルカ・シュバルツエンドは白衣のまま、衣服に似合わない場所への誘いをかけた。
「磯釣りをしてもいいし波打ち際で散歩してもいい。海でぷかぷか浮かんだり泳いだり、潮干狩りで見つけた貝類をその場で調理したり。あとはそうだな……海の家とかいう場所で焼きトウモロコシや枝豆をつまみに一杯なんてのもいいかもね。かき氷は今はやりだっていうふわふわした氷のおしゃれのものと昔ながらの削り出し氷、両方揃えているらしいよ」
ほかにもメニューはたくさん。友人と出かけるならビーチバレーなんかも楽しいだろう。
「仕事のあっせんが仕事だけど、皆が根を詰めすぎないように休日の過ごし方でケアするのも僕の仕事だから。昔なじみの皆も、最近僕を知った人も。ぜひ他の人と誘い合わせて遊びに行こう。夜間にはプランクトンが海中に住んでるらしくて光る海を眺められるよ」
そろそろクラゲが出て海に入るのが危険になる季節。今年最後になるかもしれない海水浴を、めいっぱい楽しもう!
リプレイ本文
●昼の海は賑やかに
そろそろ海に入るのは納め時だし海で遊んだり潮干狩りに行こう、そう声をかけられてやってきた一同は昼の海の広大な青と入道雲の白さと空の突き刺さるような日差しに歓声を上げた。
(去年の夏の海へ遊びに来たときは、砂の城を作ったり、みつけた貝殻をお土産にしたけれど。今年は何をしようかな?)
おしゃれなビキニを着込んで日焼け防止にお気に入りの黒い、つばの広い帽子をかぶって海に繰り出した夢路 まよい (ka1328)はぐるりと辺りを見渡す。
「せっかく海に来たんだから、スイカ割とか、海ならではの遊びをしたいよね。目隠しされて割る側も楽しそうだし、声かけして誘導する側も面白そう」
だが問題は。そういう遊びはひとりではできないということ。道具はあっても遊び相手がいないのだ。
誰か手持無沙汰な人はいないかと辺りを見渡すが見つかったのはルカ・シュバルツエンド(kz00731)ただ一人。
「ねぇねぇ、ルカ。一緒にスイカ割しない?」
「それは構わないけど……二人だけでスイカ割っていうのもずいぶん寂しいね」
だが今回の外出は大体ペア行動が多くて他のメンバーには声をかけにくい。
「しかたない、君をいとこってことにして遊び相手になってほしいって民間人に声をかけてこよう。こういうのは人数がいないとつまらないだろう?」
「それってつまりナンパ? ルカってナンパとかするんだ」
「これでもいい年した大人ではあるけどね。下心はないよ。童顔過ぎて同い年くらいの人は引っかからないし。親子連れで子供の遊び相手に選んでくれそうな人を探すさ。子供なら少ない人数でもにぎやかだ」
「不倫とかしないでよー?」
冗談めかしたまよいの言葉に夏だろうが海だろうが白衣の男はそんなことするわけないだろう、と肩をすくめるのだった。
親子連れに声をかけているとオフィスで見かけたハンターの姿があったのでルカは狐中・小鳥 (ka5484) にも声をかける。
小鳥はどうやらしっかり準備運動をした後で海へ入って、魚と一緒に泳いでいたらしい。
「泳いでいたんだね。海はどうだった?」
「せっかく水着があるのに使わず夏が終わるのも嫌だからね♪ 休憩が終わったらまたしっかり泳ぐんだよ♪ お魚さん見つけたけどさすがに素手では捕まえられないし見るだけだねー」
「どうせなら向こうでスイカ割をしないかい? ハンター仲間が一人だとできないからって声がけを頼まれたんだ」
「わぁ、いくいく♪ 潮干狩りでたくさん食べられる買いを取ったからみんなにふるまおうと思ってたんだ。運動したらお腹がすくしね? とれたてはきっとおいしいんだよ♪ 一杯とれたからみんなで食べるんだよ♪」
「おーい、何とかメンバー集まりそうだよ。スイカは冷えてるかい?」
「ナーイス、ルカ、ちゃんと冷やしてるよ。さ、スイカ割しよ!」
一人で潮干狩りを楽しんでいたレイア・アローネ(ka4082)もみつけて勧誘に成功、そうして一般人を含めて今年最後になるかもしれないスイカ割大会が始まったのだった。
イヴ (ka6763) の狙いは大きな海老。けれど小さいは小さいのでおいしいから好きだったりする。
仕掛け籠をしかけ、待つ間に海女さんのようにワンピース水着にシュノーケル、魚籠を下げて銛を持って。
傭兵らしく鍛えられた体で潜水。岩陰を探し見つけたらすぐに銛を発射!
(一瞬迷えばすぐ逃げられるし……こういうのはスピード勝負!)
「焼いてよし、煮てよし、ぷりっぷりでほんのりあま~い♪ 一人で食べるより二人がおいしい~♪」
即興の海老の歌を歌って料理は苦手だけれど食材を取ってくることはできるイヴが目指すは待つ人のいる家。
「すぐ帰るから一緒においしいご飯食べようね!」
キヅカ・リク(ka0038)と羊谷 めい (ka0669)は兄妹のような仲の良さ。普段必死に怖いことを抑え込んで戦っているめいをねぎらうためにキヅカが誘ったのが今回の海へのお出かけ。
水着を着ためいに似合うよ、と笑いかけていざ海辺へ。波打ち際で波と戯れたり少し海水に浸かって水を掛け合ったり、砂浜をかけっこしたり。少し疲れたな、と思ったら海の家で焼きそばを変えて休憩して、それから泳いで、かき氷を食べて休憩して、また遊んで。
「こんなに、何も気にしないで楽しんだりなんて久しぶりですね」
そんな風に屈託なく笑うめいをみて今日くらいは何にもおびえず心配もせずにありのまま笑ってほしいと願っていたキヅカは、その願いがかなったまぶしさと同時に罪悪感を感じてしまう。
(戦いがなければずとこんなふうに笑っていられるんだろうな。そうだったらよかったのに)
そんな思いは胸にしまって、でも黄昏ているとうとうとしているめいの姿に気づく。
「寝てて大丈夫だからね」
そう言って背負ってそのまま家路へ。触れれば壊れてしまいそうな身体を背中に感じながら聞こえたのは大好きですよ、という夢の中からのメッセージ。
「ありがとう」
めいが夢見たのは柔らかくて優しい世界。誰かの悲しみを分け合って軽くして、誰かと喜びを分かち合ってみんなで一緒に笑うあう。そんな夢。
(夢だけじゃなくて、本当にそんな世界になったらいいのにって思うんです)
ううん、思うだけではだめだ。そのためにまた頑張らなくちゃ。そうおもうけれど。でも今は、この背中に揺られて夢を見ていたい。まだ、もう少しだけこのままで。
●夕方から夜にかけては比較的静かに、ロマンティックに
日が落ちて多少涼しくなった時間に海に現れたのは最上 風 (ka0891)だ。じつはここに来るまでに熱中症でばてていたのだと海の家の人に語りかき氷や冷たいものをありったけ頼む。
「……ふぅ、危なかった。夏は危険ですねー。海は海水にたどり浮く前に、浜辺で遭難する自信がありますよー。かき氷とあアイスとか冷たいものをお願いします」
ぬるくなって溶ける前にと手早く配膳されたかき氷を勢いよく食べると頭がきーんと痛む。アイスクリーム頭痛というやつだ。
「ぬぉおお!? 頭がキンキンしますよ! しかし、このキンキンが癖になります!」
そいって食べる速度を緩めずかき氷やアイスと格闘する風に腹を壊すな、とビールと豆をつまんでいた男性客の一団が声をかける。
「冷たいものの代わりに風の冷たい視線は、いかがですか? お安くしときますよ?」
「冷たい視線を送られて金を払うならやっぱ水着の美女じゃねぇとなぁ。アンタ、水着は着ないのかい?」
「風も童心に返り、波と戯れてみようと思いましたが、水着に着替える尾が面倒なので断念しましたよ」
「水着も似合うだろうになぁ。もったいない」
夕暮れ時の海の家で風は一般客と軽口をたたき合うのだった。
穂積 智里 (ka6819)とハンス・ラインフェルト (ka6750) は熱々の新婚さん。
「去年は腕やおなかのぷに度が気になって水着に抵抗があったんですよね……なんだかすごく昔のことみたいです」
体型は特に変わっていないが一緒にお風呂にも入る仲なのでいいか悪いかはさておき気にならなくなったと苦笑する智里にハンスはじっくりと妻の体を眺め。そして抱き心地を思い出して。
「私は抱きしめたときにもっと柔らかい方が好みですね。マウジーはもう少し太った方がいいと思いますよ?」
「ふふっ、そんなこと言うのはハンスさんだけだと思います」
まだまだ振興一年未満のため激甘状態。手をつないで歩くだめでなく髪や額へのキスは会話の息継ぎレベルという熱々ぶりだ。
ハンスは智里が笑っているとそれだけでうれしいのでこうして夏のイベントに誘われると軒並み参加している。
手をつないだままでは効率は落ちるが二人は気にせず夕暮れ時の海で潮干狩り。
「ハンスさんは潮干狩りってしたことありますか?」
「そうですね、潮干狩りはしたことがなかったので興味深いですよ。たまには潮風の中一日遊ぶ経験も悪くないですよ」
智里が疲れたり熱中症になったりしないかそれとなく観察しながら海の家で休憩もしたりしているうちに夜に。
プランクトンで輝く海を見てハンスは智里の腰を抱く。
「リアルブルーに帰れるようになったら、マウジーのオーパーたちとも旅行にいきましょう。こうやってずっと一緒に」
「夜船にのって夜光虫を見たことがありますけど、船の進む白い波に紛れてなんとなく光ってる気がするかな? って感じだったんです。こんなふうにはっきり光る海もあるんですね……。いっぱい遊んでこんなきれいなものも見られてうれしいです」
ずっと一緒にいよう、という夫の言葉に妻は心の底から嬉しそうに微笑んで頷く。
「えぇ、ずっと」
鳳凰院ひりょ(ka3744)は一人で夜の波辺を歩いていた。ハンターといえど暑いものは暑いので日中を避けて夜間の海辺を散策することにしたのだ。
「昼間のにぎやかな雰囲気も眺めるのは好きだが夜のこの静かなたたずまいもいいものだな」
ふと海に視線をやれば波が淡い光を帯びて寄せては返している。プランクトンが光を放っているのだ。
「おや、これは……幻想的な光景に出会えたな」
思わずその光景に見惚れ、妹たちも連れてくれば喜んだかもしれないな、とほんの少し後悔する。
「魔導スマートフォンでこれを撮影してうまく映るかどうか……」
夜景は撮るのが難しく、プランクトンも光っているとはいっても圧倒的な光量ではない。だからこそ幻想的なのだが。
「ま、それよりは今度時間の空いた時に妹二人を連れて遊びに来るのがいいか」
今日のところは普段の自分の頑張りへのご褒美として満喫しておくことにしておくのだが、一人はやはりすこしだけだが寂しいな、と軽く肩をすくめるのだった。
こうして一日かけてハンターたちは潮干狩りや海辺での遊びを満喫してハンターとしての日常に帰っていったのだった。
そろそろ海に入るのは納め時だし海で遊んだり潮干狩りに行こう、そう声をかけられてやってきた一同は昼の海の広大な青と入道雲の白さと空の突き刺さるような日差しに歓声を上げた。
(去年の夏の海へ遊びに来たときは、砂の城を作ったり、みつけた貝殻をお土産にしたけれど。今年は何をしようかな?)
おしゃれなビキニを着込んで日焼け防止にお気に入りの黒い、つばの広い帽子をかぶって海に繰り出した夢路 まよい (ka1328)はぐるりと辺りを見渡す。
「せっかく海に来たんだから、スイカ割とか、海ならではの遊びをしたいよね。目隠しされて割る側も楽しそうだし、声かけして誘導する側も面白そう」
だが問題は。そういう遊びはひとりではできないということ。道具はあっても遊び相手がいないのだ。
誰か手持無沙汰な人はいないかと辺りを見渡すが見つかったのはルカ・シュバルツエンド(kz00731)ただ一人。
「ねぇねぇ、ルカ。一緒にスイカ割しない?」
「それは構わないけど……二人だけでスイカ割っていうのもずいぶん寂しいね」
だが今回の外出は大体ペア行動が多くて他のメンバーには声をかけにくい。
「しかたない、君をいとこってことにして遊び相手になってほしいって民間人に声をかけてこよう。こういうのは人数がいないとつまらないだろう?」
「それってつまりナンパ? ルカってナンパとかするんだ」
「これでもいい年した大人ではあるけどね。下心はないよ。童顔過ぎて同い年くらいの人は引っかからないし。親子連れで子供の遊び相手に選んでくれそうな人を探すさ。子供なら少ない人数でもにぎやかだ」
「不倫とかしないでよー?」
冗談めかしたまよいの言葉に夏だろうが海だろうが白衣の男はそんなことするわけないだろう、と肩をすくめるのだった。
親子連れに声をかけているとオフィスで見かけたハンターの姿があったのでルカは狐中・小鳥 (ka5484) にも声をかける。
小鳥はどうやらしっかり準備運動をした後で海へ入って、魚と一緒に泳いでいたらしい。
「泳いでいたんだね。海はどうだった?」
「せっかく水着があるのに使わず夏が終わるのも嫌だからね♪ 休憩が終わったらまたしっかり泳ぐんだよ♪ お魚さん見つけたけどさすがに素手では捕まえられないし見るだけだねー」
「どうせなら向こうでスイカ割をしないかい? ハンター仲間が一人だとできないからって声がけを頼まれたんだ」
「わぁ、いくいく♪ 潮干狩りでたくさん食べられる買いを取ったからみんなにふるまおうと思ってたんだ。運動したらお腹がすくしね? とれたてはきっとおいしいんだよ♪ 一杯とれたからみんなで食べるんだよ♪」
「おーい、何とかメンバー集まりそうだよ。スイカは冷えてるかい?」
「ナーイス、ルカ、ちゃんと冷やしてるよ。さ、スイカ割しよ!」
一人で潮干狩りを楽しんでいたレイア・アローネ(ka4082)もみつけて勧誘に成功、そうして一般人を含めて今年最後になるかもしれないスイカ割大会が始まったのだった。
イヴ (ka6763) の狙いは大きな海老。けれど小さいは小さいのでおいしいから好きだったりする。
仕掛け籠をしかけ、待つ間に海女さんのようにワンピース水着にシュノーケル、魚籠を下げて銛を持って。
傭兵らしく鍛えられた体で潜水。岩陰を探し見つけたらすぐに銛を発射!
(一瞬迷えばすぐ逃げられるし……こういうのはスピード勝負!)
「焼いてよし、煮てよし、ぷりっぷりでほんのりあま~い♪ 一人で食べるより二人がおいしい~♪」
即興の海老の歌を歌って料理は苦手だけれど食材を取ってくることはできるイヴが目指すは待つ人のいる家。
「すぐ帰るから一緒においしいご飯食べようね!」
キヅカ・リク(ka0038)と羊谷 めい (ka0669)は兄妹のような仲の良さ。普段必死に怖いことを抑え込んで戦っているめいをねぎらうためにキヅカが誘ったのが今回の海へのお出かけ。
水着を着ためいに似合うよ、と笑いかけていざ海辺へ。波打ち際で波と戯れたり少し海水に浸かって水を掛け合ったり、砂浜をかけっこしたり。少し疲れたな、と思ったら海の家で焼きそばを変えて休憩して、それから泳いで、かき氷を食べて休憩して、また遊んで。
「こんなに、何も気にしないで楽しんだりなんて久しぶりですね」
そんな風に屈託なく笑うめいをみて今日くらいは何にもおびえず心配もせずにありのまま笑ってほしいと願っていたキヅカは、その願いがかなったまぶしさと同時に罪悪感を感じてしまう。
(戦いがなければずとこんなふうに笑っていられるんだろうな。そうだったらよかったのに)
そんな思いは胸にしまって、でも黄昏ているとうとうとしているめいの姿に気づく。
「寝てて大丈夫だからね」
そう言って背負ってそのまま家路へ。触れれば壊れてしまいそうな身体を背中に感じながら聞こえたのは大好きですよ、という夢の中からのメッセージ。
「ありがとう」
めいが夢見たのは柔らかくて優しい世界。誰かの悲しみを分け合って軽くして、誰かと喜びを分かち合ってみんなで一緒に笑うあう。そんな夢。
(夢だけじゃなくて、本当にそんな世界になったらいいのにって思うんです)
ううん、思うだけではだめだ。そのためにまた頑張らなくちゃ。そうおもうけれど。でも今は、この背中に揺られて夢を見ていたい。まだ、もう少しだけこのままで。
●夕方から夜にかけては比較的静かに、ロマンティックに
日が落ちて多少涼しくなった時間に海に現れたのは最上 風 (ka0891)だ。じつはここに来るまでに熱中症でばてていたのだと海の家の人に語りかき氷や冷たいものをありったけ頼む。
「……ふぅ、危なかった。夏は危険ですねー。海は海水にたどり浮く前に、浜辺で遭難する自信がありますよー。かき氷とあアイスとか冷たいものをお願いします」
ぬるくなって溶ける前にと手早く配膳されたかき氷を勢いよく食べると頭がきーんと痛む。アイスクリーム頭痛というやつだ。
「ぬぉおお!? 頭がキンキンしますよ! しかし、このキンキンが癖になります!」
そいって食べる速度を緩めずかき氷やアイスと格闘する風に腹を壊すな、とビールと豆をつまんでいた男性客の一団が声をかける。
「冷たいものの代わりに風の冷たい視線は、いかがですか? お安くしときますよ?」
「冷たい視線を送られて金を払うならやっぱ水着の美女じゃねぇとなぁ。アンタ、水着は着ないのかい?」
「風も童心に返り、波と戯れてみようと思いましたが、水着に着替える尾が面倒なので断念しましたよ」
「水着も似合うだろうになぁ。もったいない」
夕暮れ時の海の家で風は一般客と軽口をたたき合うのだった。
穂積 智里 (ka6819)とハンス・ラインフェルト (ka6750) は熱々の新婚さん。
「去年は腕やおなかのぷに度が気になって水着に抵抗があったんですよね……なんだかすごく昔のことみたいです」
体型は特に変わっていないが一緒にお風呂にも入る仲なのでいいか悪いかはさておき気にならなくなったと苦笑する智里にハンスはじっくりと妻の体を眺め。そして抱き心地を思い出して。
「私は抱きしめたときにもっと柔らかい方が好みですね。マウジーはもう少し太った方がいいと思いますよ?」
「ふふっ、そんなこと言うのはハンスさんだけだと思います」
まだまだ振興一年未満のため激甘状態。手をつないで歩くだめでなく髪や額へのキスは会話の息継ぎレベルという熱々ぶりだ。
ハンスは智里が笑っているとそれだけでうれしいのでこうして夏のイベントに誘われると軒並み参加している。
手をつないだままでは効率は落ちるが二人は気にせず夕暮れ時の海で潮干狩り。
「ハンスさんは潮干狩りってしたことありますか?」
「そうですね、潮干狩りはしたことがなかったので興味深いですよ。たまには潮風の中一日遊ぶ経験も悪くないですよ」
智里が疲れたり熱中症になったりしないかそれとなく観察しながら海の家で休憩もしたりしているうちに夜に。
プランクトンで輝く海を見てハンスは智里の腰を抱く。
「リアルブルーに帰れるようになったら、マウジーのオーパーたちとも旅行にいきましょう。こうやってずっと一緒に」
「夜船にのって夜光虫を見たことがありますけど、船の進む白い波に紛れてなんとなく光ってる気がするかな? って感じだったんです。こんなふうにはっきり光る海もあるんですね……。いっぱい遊んでこんなきれいなものも見られてうれしいです」
ずっと一緒にいよう、という夫の言葉に妻は心の底から嬉しそうに微笑んで頷く。
「えぇ、ずっと」
鳳凰院ひりょ(ka3744)は一人で夜の波辺を歩いていた。ハンターといえど暑いものは暑いので日中を避けて夜間の海辺を散策することにしたのだ。
「昼間のにぎやかな雰囲気も眺めるのは好きだが夜のこの静かなたたずまいもいいものだな」
ふと海に視線をやれば波が淡い光を帯びて寄せては返している。プランクトンが光を放っているのだ。
「おや、これは……幻想的な光景に出会えたな」
思わずその光景に見惚れ、妹たちも連れてくれば喜んだかもしれないな、とほんの少し後悔する。
「魔導スマートフォンでこれを撮影してうまく映るかどうか……」
夜景は撮るのが難しく、プランクトンも光っているとはいっても圧倒的な光量ではない。だからこそ幻想的なのだが。
「ま、それよりは今度時間の空いた時に妹二人を連れて遊びに来るのがいいか」
今日のところは普段の自分の頑張りへのご褒美として満喫しておくことにしておくのだが、一人はやはりすこしだけだが寂しいな、と軽く肩をすくめるのだった。
こうして一日かけてハンターたちは潮干狩りや海辺での遊びを満喫してハンターとしての日常に帰っていったのだった。
依頼結果
依頼成功度 | 成功 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/08/10 09:54:26 |