ゲスト
(ka0000)
【初夢】ムダヅモばかりの王政
マスター:のどか

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/01/04 09:00
- 完成日
- 2015/01/13 04:10
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
ここはクリムゾンウェスト――とは違う、どこか違う異世界のどこか違う大陸。
その大陸はかつて、数多の国が犇く動乱の世であった。
国家間の争いが耐えない毎日であったが、各国の国家元首が自らの国の存続と大陸の覇権を掛けて戦うそれは血で血を洗う戦争ではなく、小さな卓を囲んで交わされる真剣勝負――そう、麻雀であった。
知略と策略を駆使し半荘1回の勝負に命運を託す彼らの激しい闘牌の末、大陸の国々は一つに併合され、長きに渡る戦いに終止符が打たれた……かに思えた。
――ある日、呪術師が作り上げた2つの『夢見の麻雀卓』。
トップ勝者の願いを1年だけ叶えるその麻雀卓の存在により、世界は大きく揺れ動く事となる。
およそ1年前。
かの麻雀卓を商才と財力により手に入れた地方領主の子息エヴァルド・ブラマンデ(kz0076)は、今や時代最強の雀士と謳われる元メイドのルミ・ヘヴンズドア(kz0060)を仲間に引き込み、世界へと反旗を翻した。
併合国家の元首と行ったコンビ打ち対決に勝利した彼等は『ルミが王となる』と言う願いを卓の力で叶え、ルミを中心とした絶対君主制の国家を設立。
政治など興味が無いルミは執政の一切をエヴァルドに一任、自らは自由気ままで贅を尽くした生活を送っていた。
逆にエヴァルドはその器量を以てして中央集権的な経済政策を実施。
主要都市は大いに潤いを見せたものの、大陸の地方は苦しい生活を強いられていたのである。
中央も一度失敗した者は再起を見込めぬ熾烈な競争社会が繰り広げられており、日々人々の歓喜と後悔の叫びが響いていた。
そんな国家に、次第に人々は不満を抱き、そして新たな世界の改革を望んでいた。
それから1年の月日が経とうとしている――
「ねぇ、エヴァルド。来週で私が戴冠して1年になるんだけど」
傍らに盛られた豪勢なフルーツの山から1つを摘みながら、気だるげに王座に座るルミは窓の外を眺めるエヴァルドにそう切り出した。
「はい、ルミ様の世が始まってから間もなく1周年を迎えようとしております」
エヴァルドは恭しく頭を垂れながら、そう答える。
「あのナントカの麻雀卓だっけ? あれの力って1年きりなのよね?」
「はい、その通りで」
「って事は、そろそろその効果が切れちゃうって……そう言うこと?」
ルミがそう言うと、エヴァルドは何も心配は要らないといった体で首を横に振る。
「また勝てば良いのです。そうですね……1周年を記念して、民との親善の戦牌でも開きましょう。『卓の力でどの様な願いでも叶う』と触れ込めば、いくらでも人は集まるでしょう」
「そこでもう1回私が王になれば良いって、そう言うことね」
なるほど、と満足そうにルミは頷くと再びフルーツへと手を伸ばした。
「今回はもう一つの卓も起動させます。それぞれに私達二人が別れて参加し、ルミ様は『自分が王になる事』を、私が『ルミ様が王になる事』を願えば、どちらか1人でも勝てばこの生活が続く算段です」
「なーる、さすがエヴァルド。頭良いじゃん♪」
そう言って、頭を垂れるエヴァルドにルミはニコニコと笑みを浮かべる。
が、すぐにその笑みを引き締め不敵な笑いを浮かべると、低く試すような口調で付け加えた。
「でも……私は絶対に負けないけどね☆」
それから数日後。
来るルミの王政1周年記念式典の大麻雀大会。
その会場に、6人の勇者が足を踏み入れた。
王政を打破するために集まった、6人の雀士達が――
その大陸はかつて、数多の国が犇く動乱の世であった。
国家間の争いが耐えない毎日であったが、各国の国家元首が自らの国の存続と大陸の覇権を掛けて戦うそれは血で血を洗う戦争ではなく、小さな卓を囲んで交わされる真剣勝負――そう、麻雀であった。
知略と策略を駆使し半荘1回の勝負に命運を託す彼らの激しい闘牌の末、大陸の国々は一つに併合され、長きに渡る戦いに終止符が打たれた……かに思えた。
――ある日、呪術師が作り上げた2つの『夢見の麻雀卓』。
トップ勝者の願いを1年だけ叶えるその麻雀卓の存在により、世界は大きく揺れ動く事となる。
およそ1年前。
かの麻雀卓を商才と財力により手に入れた地方領主の子息エヴァルド・ブラマンデ(kz0076)は、今や時代最強の雀士と謳われる元メイドのルミ・ヘヴンズドア(kz0060)を仲間に引き込み、世界へと反旗を翻した。
併合国家の元首と行ったコンビ打ち対決に勝利した彼等は『ルミが王となる』と言う願いを卓の力で叶え、ルミを中心とした絶対君主制の国家を設立。
政治など興味が無いルミは執政の一切をエヴァルドに一任、自らは自由気ままで贅を尽くした生活を送っていた。
逆にエヴァルドはその器量を以てして中央集権的な経済政策を実施。
主要都市は大いに潤いを見せたものの、大陸の地方は苦しい生活を強いられていたのである。
中央も一度失敗した者は再起を見込めぬ熾烈な競争社会が繰り広げられており、日々人々の歓喜と後悔の叫びが響いていた。
そんな国家に、次第に人々は不満を抱き、そして新たな世界の改革を望んでいた。
それから1年の月日が経とうとしている――
「ねぇ、エヴァルド。来週で私が戴冠して1年になるんだけど」
傍らに盛られた豪勢なフルーツの山から1つを摘みながら、気だるげに王座に座るルミは窓の外を眺めるエヴァルドにそう切り出した。
「はい、ルミ様の世が始まってから間もなく1周年を迎えようとしております」
エヴァルドは恭しく頭を垂れながら、そう答える。
「あのナントカの麻雀卓だっけ? あれの力って1年きりなのよね?」
「はい、その通りで」
「って事は、そろそろその効果が切れちゃうって……そう言うこと?」
ルミがそう言うと、エヴァルドは何も心配は要らないといった体で首を横に振る。
「また勝てば良いのです。そうですね……1周年を記念して、民との親善の戦牌でも開きましょう。『卓の力でどの様な願いでも叶う』と触れ込めば、いくらでも人は集まるでしょう」
「そこでもう1回私が王になれば良いって、そう言うことね」
なるほど、と満足そうにルミは頷くと再びフルーツへと手を伸ばした。
「今回はもう一つの卓も起動させます。それぞれに私達二人が別れて参加し、ルミ様は『自分が王になる事』を、私が『ルミ様が王になる事』を願えば、どちらか1人でも勝てばこの生活が続く算段です」
「なーる、さすがエヴァルド。頭良いじゃん♪」
そう言って、頭を垂れるエヴァルドにルミはニコニコと笑みを浮かべる。
が、すぐにその笑みを引き締め不敵な笑いを浮かべると、低く試すような口調で付け加えた。
「でも……私は絶対に負けないけどね☆」
それから数日後。
来るルミの王政1周年記念式典の大麻雀大会。
その会場に、6人の勇者が足を踏み入れた。
王政を打破するために集まった、6人の雀士達が――
リプレイ本文
●ムダヅモばかりの王政
「あ、ロン!」
王城の庭園に並ぶ2つの雀卓。
術により全自動と化したこの2つの魔の雀卓を取り囲む空間に、威勢の良い声が響き渡った。
「うふふ、ごめんなさい。私のアガリです」
白混一――3900点。
自らの牌をぽよんとそのたわわに実った胸で押し倒しながら、月城・京香(ka3632)はニッコリと宣言する。
「待っててね、ユー君。お姉ちゃん頑張るから♪」
「やるね、でも勝負はこれからだよ」
序盤に稼ごうと突っ張った牌をダマでアガられた弓月 幸子(ka1749)は、気持ちを切り替えるようにそう口にすると、賽振りのボタンをその指で突く。
「まあ、じっくり楽しもうよ。せっかくの闘牌なんだもん♪」
そんな彼らに対し、全くの緊張感の無い様子で答える女王・ルミ。
世界最強と謳われるその雀士の実力は、計り知れる所ではない。
今もまた、自らが負ける事など皆目検討も付かない様子で、優雅にフルーツの盛り合わせを突いている。
「ふふ、ロンですよ」
そうしてふらっとルミから放たれた1枚を見逃す由も無く、こちらもダマであったメープル・マラカイト(ka0347)の牌が倒される。
「低い方ですが、直撃なら悪くはありません。発混一三暗刻――満貫です」
「わぉ、緑一色テンパイ。あっぶな~い、やるじゃない♪」
その手を見てルミは驚いたように、だがどこか楽しげに目を見開いてみせる。
「ちょっと濁りが入りましたが、本来の孔雀石の輝きはこんなものじゃありませんよ」
そう涼しげな表情で点棒を受け取るメープルに、ルミはぱっちりとウインクで返す。
「それじゃ、ルミちゃんの親のスタート♪ 最初っから全力で、トばしていっくよ~☆」
そう彼女が宣言するのと、ザワリと足元を海水に……いや、偶像を讃える大衆のウェーブに飲み込まれるような悪寒が卓を囲む3人の足首から這い上がったのは、ほぼ同時の事であった。
「あちらは中々に楽しまれている様子ですね」
隣の卓でそんな悪寒が支配していたころ、エヴァルドはニコニコと微笑みを浮かべながらそんな事を呟いていた。
「そんなに余所見をしていると、足を滑らせるぞ――ロン」
全くの警戒心無く切り出した牌を、初月 賢四郎(ka1046)は反射で輝く眼鏡を中指で整えつつそう宣言した。
「おっと……オタ風なので完全にノーマークでしたよ」
「『狙い撃つ地獄の単騎』――立直一発七対ドラドラ。跳満……自分には解るのさ、埋もれていない牌が」
そう、エヴァルドの振り込んだ『西』を的確に射抜く初月の眼光。
既に出切って居なければ、必ず誰かが地獄の四丁目への切符を掴む彼の雀技。
「12000は痛いですね。少し、気を引き締めて参りましょう」
そう言って襟を正すエヴァルドにはやはりどこか余裕があるようで、その事がかすかに初月の脳裏に不安の種を植え付ける。
「立直ですわ」
そうした矢先に、コルネ(ka0207)のしなやかな指から1000点棒が零れ落ちる。
親の立直に、自らの手を回すように安パイを切り出す初月。
「辛気クセェな、せっかくの勝負だ。もっとハデに行こうぜ? 立直!」
一方で、直撃も厭わず点棒を放り投げたのはlol U mad ?(ka3514)であった。
「ン? なんだ、アたらねぇのか。大チャンスのつもりだったのによ」
自らの切った牌をトントンと指で叩きながら執拗にアピールする。
「そこが通るのは助かります」
続くエヴァルドも同じ牌を切り、コルネは一発ツモのチャンスを持って回ってきた自らの手番で……静かに引いた牌を川へと流した。
「That’s it! ――わりぃな、ソレ貰うぜ」
その宣言と共に開かれる手牌。
流石のコルネの顔にも、僅かに歪みが生まれる。
「……な~んちゃってナ。立直一発――2000点だ」
「んな……っ」
「悪いね~。オレちゃん、見切り発車でも飛びこんじまうんだぜ♪」
そうニヤニヤと笑いながら牌を崩すロルに、コルネはフンと鼻で一つ息を吐くと、静かに再びの平常心で向き直った。
「『それ』がアナタの不条理なのですね……『覚えました』よ」
そう言うと、立直を掛けた自らの手牌を見せることも無く卓へと落とし込むコルネ。
ロルの小上がりで局が流れたこの戦いは、ほんの切っ先を向け合った程度に過ぎなかった。
●女王への賛美と資本主義の申し子
「立直!」
わずか5順目で放たれたルミの親リーに、卓の空気はザワリと一瞬沸き立った。
一発だけは免れたいと、目に見える安パイを切り出す三人。
仮に安パイが無くとも筋を切るように打ち込まれるその打牌に、局も終盤。
ここを抜ければ凌ぎ切る、ラスト1巡へと持ち込んだ。
「これで――」
局の海底を勤める今回も、なんとか筋で凌ごうと牌を掴んだメープルの身に再び波の流れのような感覚が襲い来る。
これはいけない……本能がそう告げているのだろうか。
一度手に取った牌を手に戻し、別の牌を掴み取る。
無筋だが、先ほどの感覚を信じるのであればコレが正解――
「――ロン! まだまだステージは続くよ――河底撈月(アンコール♪)」
立断平河底ドラ1――奇しくも、先ほどメープルに取られた8000を取り返す満貫手。
同時に観衆など居ないはずなのに、彼女達の耳に確かに女王を讃える民の歓声が響き渡ったようなそんな気がしていた。
「ロン♪」
「ろんっ!」
「ロン~☆」
時にはダマ、時には鳴き、そして時には立直。
様々な手を使い込みつつも、必ずラス牌で上がり、その親を続ける彼女の雀技『海・河底撈月(アンコール♪)』。
「立直ッ!」
「ラスト1巡で……!?」
先ほどから2度ほど振り込んでいる京香が困ったように眉を顰めながら口にする、ルミの終巡リーチ。
3人が速さを狙った鳴きでズレた山の海底は――ルミだ。
「一発、アンコール! 裏も乗ってドラ3つのオヤッパネ!」
4本場で6400オール。
このままではマズイ、彼女の親を流さなければ。
その願いは辛くも通じ、立直を掛けた所でテンパった幸子の東のみに他の二人が差し込み、親を流す。
なんとかその快進撃に終止符を打つものの、その点差は既に跳満直撃でも返せない……そんな状況になっていた。
「まずいな……」
南1局、自らが親の局面で初月は先ほど感じた不安の種が芽吹いたかのように、レンズ越しの瞳を鈍く光らせた。
混一寄りのチャンタ手で組まれた手牌は願っても無い良手……だが、悪寒を感じるのは対面のエヴァルドの川。
筒子が1枚も無い。
はたして此処で突っ張っても良いモノか……手牌の端に寄せられ切れないで居た二筒に目を配りながらその額をじっとりとした汗が伝う。
そうして回ってきた自分の手番。
「――己の道を貫けと、そういう事か」
引いた『西』をその手に抱え、初月は筒子を強打する。
エヴァルドは動かず――通った。
「そいつはよくねぇな。流石にオレちゃんも降りるぜ」
そう言って、安パイを切るロル。
エヴァルドも筋の五筒切りで応じ、迎えるコルネ。
その引いた牌を指でなぞるや否や、小さく企みを含むようにその口の端を吊り上げた。
「なるほど……『これ』がアナタのタネですわね。私の論理が、それを抱え込んでみせましょう」
そう言って引いた牌を手元に加え、代わりに切る無筋の萬子。
「……テンパイだ」
そうして流れたこの場に於いて、コルネもまた自らの牌を晒す。
「テンパイ、ですわ」
同じく『西』の単機待ち。
彼女の雀技『矛盾論理の否定論』によって初月の危険牌を察知したコルネは抱え込むどころか、その上でテンパイの形を作ってみせたのだ。
「……ふふふ、愉しくなってきたじゃないか」
その眼鏡を外し、気持ちを切り替えるように大きく一つ息を吐くと、初月は目の前の卓へと全神経を集中する。
「――時に皆さん、お金とはどのようなものとお考えでしょうか?」
そんな時、不意にエヴァルドがそんな事を言い出した。
「金は天下の回り物……一箇所に留まっているものではありませんし、留めておくべきでもありません。人から人へと渡り、そして人と人を繋ぐものです」
そう答えるのはコルネ。
その答えに、エヴァルドは満足げに頷くと小さく手を叩いた。
「そう、お金は巡らなければなりません。まるで車輪のように。だから私は説き続け、実行するのですよ。そうして金は戻り来る。本来あるべき者の下へ――」
そう言って高らかと振り上げた自らのツモ牌を『表向きに』、その手元へ打ち付ける。
同時に開かれた手牌の筒子達が、磨かれた硬貨のように光り輝いた。
「大車輪(キャピタリズム)――役満、回収させて頂きます」
その一打に3人は絶句する。
卓が大きく動き始めた、その決定的瞬間であった。
●ディスティニーロード
エヴァルドの役満から先、卓は小競り合いの応酬であった。
コルネの雀技によって技が封じられ、手堅い手で上がることで得られる数千点のやり取りによって微動する場。
それを狙っていたコルネがこの一番で頭角を現し、エヴァルドに次いで2位の位置へと着けていた。
(ピンズが入らない……彼女の雀技はそのような所まで干渉してくるか)
同じような歯がゆい思いをしながらも、それを顔には出さずエヴァルドはただ黙々と牌を切る。
「だが、額面は揃った。これが勝利への小切手だ――立直!」
おそらく勝負を掛けられる一手が入ったのだろう、エヴァルドのその瞳にはうっすらと自信に満ち溢れた輝きが灯っていた。
その並々ならぬ様子に、思わず降りの一手を取るコルネと初月。
が……その男だけは違った。
「悪りぃな、立直だわ」
そう言って放つ自らの点棒。ロルの後追い立直である。
「ほう、この私と勝負すると」
「当然、だってそうじゃねぇと面白く無いだろ?」
だが、コルネの術でロルの雀技も封じられている。
それでも彼は臆面を見せずに宣言した。
「潰されてるならしかたねぇ、だからこそ荒唐無稽な大予言だ。オレは、この手で、あがる」
そう言って、はらりと倒されるロルの手牌。
「ばかな……!?」
――開立直。
開かれたその手は、ここ一番で舞い降りた倍満手。
もしも万が一、一発ツモが乗る事があれば三倍満……親の三倍は36000。
役満をも凌駕する一発逆転のスーパーリーチだ。
「そんな、夢物語のような話が起こるわけが無い……!」
ツモ切るエヴァルドの手は安パイ。
続くコルネ、初月もまたロルの手を見て安パイを切り込む。
「無い無い決め付けたってよ、結局勝負は最後までわからねぇジャン?」
静かに山に手を伸ばしながら、ロルはニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「でも、それでもやっぱりそこで引いちゃうから……オレちゃんって凄いわけよ。『I got S on my chest.』――オレちゃん、無敵だぜ?」
そうして引いた彼のツモ牌は――
「私は負けられないんです……夢を叶えるために」
自分の最後の親、負けられないこの一局。
1着は不動のルミが着くが、2着に京香、3着に幸子、そして4着メープル。
その開く配牌に京香はその全霊を乗せた。
「来た……っ!」
手配に集まる筒子、筒子、筒子。
彼女の雀技『絶一門』により集められた、起死回生の配牌。
「うふふ~、ここから攻めていきますね」
にんまりと笑みを浮かべながら打ち回すその手に迷いは無い。
全ては愛する弟のために――
――が、彼女は気づいていなかった。
自らのこの技が『とある雀技を同時に誘発させる』事に。
「……ツモ」
その帽子を深く押さえながら、メープルは静かに宣言する。
そうしてツモ牌を親指で宙に弾き飛ばすと、牌は綺麗な弧を描いて自らの手牌の横へと着地した。
「今度こそ高めの――緑一色(マカライトグリーン)」
先ほどと同じ形、だが今度は文句無しの緑一色役満。
「そ、そんなぁ」
親被りを受けた京香の支払いは16000。
残る点は既に5桁を切っていた。
そして残る2局も安手で流れて来るオーラス――ルミの親。
此処で彼女に上がられれば、女王の勝ち。
だがその点差は3万以上。
「勝つには最低でも三倍満の直撃……でもこの手牌のゴールは跳満。ダメ、足りない!」
自らの雀技『奇跡の軌跡』によって見えた結末に、奥歯をかみ締める幸子。
そんな彼女をあざ笑うように、一巡目の女王が高らかに宣言する。
「――立直!」
「嘘……でしょ?」
――ダブル立直。
安パイなど無いこの局面での初手立直に卓は騒然となる。
恐る恐るに切られてゆく牌。
そのプレッシャーは最たるものであった。
「ルミちゃんは……負けられないんだから。もう、あんな生活イヤだもん!」
それは女王の初めて漏らした本音。
この局面に来て、思わずその口から零れ出た彼女の本心であった。
「それは皆、同じなのです」
その一言に落ち着きを取り戻した様子で、静かに牌を切るメープル。
「わ、私だって、まだ諦めて無いんですからっ!」
一人大きく凹みながらも、今だ闘志を絶やさぬ京香。
「そう……だからこそ捻じ曲げるんだ、ボクの運命力で」
そう言いながら切った幸子の牌が、横に曲げられた。
「立直!」
運命は書き換えられた。
だからこそ放たれる、彼女の、その手から――
「――That’s it!」
「――ロンッ!」
2つの宣言が、同時に庭園に響き渡った。
ロルの一発ツモ――親の三倍満。放たれる12000オール。
幸子もまたルミが零れ落とすように切った牌を見て、その手を晒す。
「立直一発門清断一盃ドラドラドラッ――数え役満(ディスティニーロード)ッ!」
その瞬間、2つの卓の勝敗は決していた。
●終わり無き闘牌を
「まさか、ルミ様と私の双方が負ける事になるとは……」
自らの手牌を握り締めるようにして、悔しさを露にするエヴァルド。
その表情にはどこか、長年の理想が潰えたような、そんな悲壮感が漂っていた。
「やだよ~、負けたく無いよぉ!」
隣の卓では先ほどからそう、ダダをこねるルミ前女王の姿。
前回の願いから1年が経ち、魔法の効力が消えた彼らは……既にただの麻雀の強い『一般人』であった。
「決まり事だ……勝者よ、この卓に何を望む?」
エヴァルドの問いに、勝者――幸子とロルは静かに答えた。
「ンなもん、世界平和でも願っとけよ」
そう言ってロルは再びどかりと卓へと腰掛ける。
「ソレよりももう一戦やろーぜ?」
「そう言うこと。また王位に着きたかったら今度こそ一着を取ってみなよ」
そう言った幸子の願いは『すべての人がゲームを楽しむ事』。
――その二人の言葉と同時に、卓がぼうっと輝きを放つ。
願いは――叶えられた。
それから1年間、平和で、ゲームの楽しみに満ち溢れた世界が続いたと言う――
――そんな夢を記憶に残し、ハンター達の新年は幕を明けたのだった。
「あ、ロン!」
王城の庭園に並ぶ2つの雀卓。
術により全自動と化したこの2つの魔の雀卓を取り囲む空間に、威勢の良い声が響き渡った。
「うふふ、ごめんなさい。私のアガリです」
白混一――3900点。
自らの牌をぽよんとそのたわわに実った胸で押し倒しながら、月城・京香(ka3632)はニッコリと宣言する。
「待っててね、ユー君。お姉ちゃん頑張るから♪」
「やるね、でも勝負はこれからだよ」
序盤に稼ごうと突っ張った牌をダマでアガられた弓月 幸子(ka1749)は、気持ちを切り替えるようにそう口にすると、賽振りのボタンをその指で突く。
「まあ、じっくり楽しもうよ。せっかくの闘牌なんだもん♪」
そんな彼らに対し、全くの緊張感の無い様子で答える女王・ルミ。
世界最強と謳われるその雀士の実力は、計り知れる所ではない。
今もまた、自らが負ける事など皆目検討も付かない様子で、優雅にフルーツの盛り合わせを突いている。
「ふふ、ロンですよ」
そうしてふらっとルミから放たれた1枚を見逃す由も無く、こちらもダマであったメープル・マラカイト(ka0347)の牌が倒される。
「低い方ですが、直撃なら悪くはありません。発混一三暗刻――満貫です」
「わぉ、緑一色テンパイ。あっぶな~い、やるじゃない♪」
その手を見てルミは驚いたように、だがどこか楽しげに目を見開いてみせる。
「ちょっと濁りが入りましたが、本来の孔雀石の輝きはこんなものじゃありませんよ」
そう涼しげな表情で点棒を受け取るメープルに、ルミはぱっちりとウインクで返す。
「それじゃ、ルミちゃんの親のスタート♪ 最初っから全力で、トばしていっくよ~☆」
そう彼女が宣言するのと、ザワリと足元を海水に……いや、偶像を讃える大衆のウェーブに飲み込まれるような悪寒が卓を囲む3人の足首から這い上がったのは、ほぼ同時の事であった。
「あちらは中々に楽しまれている様子ですね」
隣の卓でそんな悪寒が支配していたころ、エヴァルドはニコニコと微笑みを浮かべながらそんな事を呟いていた。
「そんなに余所見をしていると、足を滑らせるぞ――ロン」
全くの警戒心無く切り出した牌を、初月 賢四郎(ka1046)は反射で輝く眼鏡を中指で整えつつそう宣言した。
「おっと……オタ風なので完全にノーマークでしたよ」
「『狙い撃つ地獄の単騎』――立直一発七対ドラドラ。跳満……自分には解るのさ、埋もれていない牌が」
そう、エヴァルドの振り込んだ『西』を的確に射抜く初月の眼光。
既に出切って居なければ、必ず誰かが地獄の四丁目への切符を掴む彼の雀技。
「12000は痛いですね。少し、気を引き締めて参りましょう」
そう言って襟を正すエヴァルドにはやはりどこか余裕があるようで、その事がかすかに初月の脳裏に不安の種を植え付ける。
「立直ですわ」
そうした矢先に、コルネ(ka0207)のしなやかな指から1000点棒が零れ落ちる。
親の立直に、自らの手を回すように安パイを切り出す初月。
「辛気クセェな、せっかくの勝負だ。もっとハデに行こうぜ? 立直!」
一方で、直撃も厭わず点棒を放り投げたのはlol U mad ?(ka3514)であった。
「ン? なんだ、アたらねぇのか。大チャンスのつもりだったのによ」
自らの切った牌をトントンと指で叩きながら執拗にアピールする。
「そこが通るのは助かります」
続くエヴァルドも同じ牌を切り、コルネは一発ツモのチャンスを持って回ってきた自らの手番で……静かに引いた牌を川へと流した。
「That’s it! ――わりぃな、ソレ貰うぜ」
その宣言と共に開かれる手牌。
流石のコルネの顔にも、僅かに歪みが生まれる。
「……な~んちゃってナ。立直一発――2000点だ」
「んな……っ」
「悪いね~。オレちゃん、見切り発車でも飛びこんじまうんだぜ♪」
そうニヤニヤと笑いながら牌を崩すロルに、コルネはフンと鼻で一つ息を吐くと、静かに再びの平常心で向き直った。
「『それ』がアナタの不条理なのですね……『覚えました』よ」
そう言うと、立直を掛けた自らの手牌を見せることも無く卓へと落とし込むコルネ。
ロルの小上がりで局が流れたこの戦いは、ほんの切っ先を向け合った程度に過ぎなかった。
●女王への賛美と資本主義の申し子
「立直!」
わずか5順目で放たれたルミの親リーに、卓の空気はザワリと一瞬沸き立った。
一発だけは免れたいと、目に見える安パイを切り出す三人。
仮に安パイが無くとも筋を切るように打ち込まれるその打牌に、局も終盤。
ここを抜ければ凌ぎ切る、ラスト1巡へと持ち込んだ。
「これで――」
局の海底を勤める今回も、なんとか筋で凌ごうと牌を掴んだメープルの身に再び波の流れのような感覚が襲い来る。
これはいけない……本能がそう告げているのだろうか。
一度手に取った牌を手に戻し、別の牌を掴み取る。
無筋だが、先ほどの感覚を信じるのであればコレが正解――
「――ロン! まだまだステージは続くよ――河底撈月(アンコール♪)」
立断平河底ドラ1――奇しくも、先ほどメープルに取られた8000を取り返す満貫手。
同時に観衆など居ないはずなのに、彼女達の耳に確かに女王を讃える民の歓声が響き渡ったようなそんな気がしていた。
「ロン♪」
「ろんっ!」
「ロン~☆」
時にはダマ、時には鳴き、そして時には立直。
様々な手を使い込みつつも、必ずラス牌で上がり、その親を続ける彼女の雀技『海・河底撈月(アンコール♪)』。
「立直ッ!」
「ラスト1巡で……!?」
先ほどから2度ほど振り込んでいる京香が困ったように眉を顰めながら口にする、ルミの終巡リーチ。
3人が速さを狙った鳴きでズレた山の海底は――ルミだ。
「一発、アンコール! 裏も乗ってドラ3つのオヤッパネ!」
4本場で6400オール。
このままではマズイ、彼女の親を流さなければ。
その願いは辛くも通じ、立直を掛けた所でテンパった幸子の東のみに他の二人が差し込み、親を流す。
なんとかその快進撃に終止符を打つものの、その点差は既に跳満直撃でも返せない……そんな状況になっていた。
「まずいな……」
南1局、自らが親の局面で初月は先ほど感じた不安の種が芽吹いたかのように、レンズ越しの瞳を鈍く光らせた。
混一寄りのチャンタ手で組まれた手牌は願っても無い良手……だが、悪寒を感じるのは対面のエヴァルドの川。
筒子が1枚も無い。
はたして此処で突っ張っても良いモノか……手牌の端に寄せられ切れないで居た二筒に目を配りながらその額をじっとりとした汗が伝う。
そうして回ってきた自分の手番。
「――己の道を貫けと、そういう事か」
引いた『西』をその手に抱え、初月は筒子を強打する。
エヴァルドは動かず――通った。
「そいつはよくねぇな。流石にオレちゃんも降りるぜ」
そう言って、安パイを切るロル。
エヴァルドも筋の五筒切りで応じ、迎えるコルネ。
その引いた牌を指でなぞるや否や、小さく企みを含むようにその口の端を吊り上げた。
「なるほど……『これ』がアナタのタネですわね。私の論理が、それを抱え込んでみせましょう」
そう言って引いた牌を手元に加え、代わりに切る無筋の萬子。
「……テンパイだ」
そうして流れたこの場に於いて、コルネもまた自らの牌を晒す。
「テンパイ、ですわ」
同じく『西』の単機待ち。
彼女の雀技『矛盾論理の否定論』によって初月の危険牌を察知したコルネは抱え込むどころか、その上でテンパイの形を作ってみせたのだ。
「……ふふふ、愉しくなってきたじゃないか」
その眼鏡を外し、気持ちを切り替えるように大きく一つ息を吐くと、初月は目の前の卓へと全神経を集中する。
「――時に皆さん、お金とはどのようなものとお考えでしょうか?」
そんな時、不意にエヴァルドがそんな事を言い出した。
「金は天下の回り物……一箇所に留まっているものではありませんし、留めておくべきでもありません。人から人へと渡り、そして人と人を繋ぐものです」
そう答えるのはコルネ。
その答えに、エヴァルドは満足げに頷くと小さく手を叩いた。
「そう、お金は巡らなければなりません。まるで車輪のように。だから私は説き続け、実行するのですよ。そうして金は戻り来る。本来あるべき者の下へ――」
そう言って高らかと振り上げた自らのツモ牌を『表向きに』、その手元へ打ち付ける。
同時に開かれた手牌の筒子達が、磨かれた硬貨のように光り輝いた。
「大車輪(キャピタリズム)――役満、回収させて頂きます」
その一打に3人は絶句する。
卓が大きく動き始めた、その決定的瞬間であった。
●ディスティニーロード
エヴァルドの役満から先、卓は小競り合いの応酬であった。
コルネの雀技によって技が封じられ、手堅い手で上がることで得られる数千点のやり取りによって微動する場。
それを狙っていたコルネがこの一番で頭角を現し、エヴァルドに次いで2位の位置へと着けていた。
(ピンズが入らない……彼女の雀技はそのような所まで干渉してくるか)
同じような歯がゆい思いをしながらも、それを顔には出さずエヴァルドはただ黙々と牌を切る。
「だが、額面は揃った。これが勝利への小切手だ――立直!」
おそらく勝負を掛けられる一手が入ったのだろう、エヴァルドのその瞳にはうっすらと自信に満ち溢れた輝きが灯っていた。
その並々ならぬ様子に、思わず降りの一手を取るコルネと初月。
が……その男だけは違った。
「悪りぃな、立直だわ」
そう言って放つ自らの点棒。ロルの後追い立直である。
「ほう、この私と勝負すると」
「当然、だってそうじゃねぇと面白く無いだろ?」
だが、コルネの術でロルの雀技も封じられている。
それでも彼は臆面を見せずに宣言した。
「潰されてるならしかたねぇ、だからこそ荒唐無稽な大予言だ。オレは、この手で、あがる」
そう言って、はらりと倒されるロルの手牌。
「ばかな……!?」
――開立直。
開かれたその手は、ここ一番で舞い降りた倍満手。
もしも万が一、一発ツモが乗る事があれば三倍満……親の三倍は36000。
役満をも凌駕する一発逆転のスーパーリーチだ。
「そんな、夢物語のような話が起こるわけが無い……!」
ツモ切るエヴァルドの手は安パイ。
続くコルネ、初月もまたロルの手を見て安パイを切り込む。
「無い無い決め付けたってよ、結局勝負は最後までわからねぇジャン?」
静かに山に手を伸ばしながら、ロルはニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「でも、それでもやっぱりそこで引いちゃうから……オレちゃんって凄いわけよ。『I got S on my chest.』――オレちゃん、無敵だぜ?」
そうして引いた彼のツモ牌は――
「私は負けられないんです……夢を叶えるために」
自分の最後の親、負けられないこの一局。
1着は不動のルミが着くが、2着に京香、3着に幸子、そして4着メープル。
その開く配牌に京香はその全霊を乗せた。
「来た……っ!」
手配に集まる筒子、筒子、筒子。
彼女の雀技『絶一門』により集められた、起死回生の配牌。
「うふふ~、ここから攻めていきますね」
にんまりと笑みを浮かべながら打ち回すその手に迷いは無い。
全ては愛する弟のために――
――が、彼女は気づいていなかった。
自らのこの技が『とある雀技を同時に誘発させる』事に。
「……ツモ」
その帽子を深く押さえながら、メープルは静かに宣言する。
そうしてツモ牌を親指で宙に弾き飛ばすと、牌は綺麗な弧を描いて自らの手牌の横へと着地した。
「今度こそ高めの――緑一色(マカライトグリーン)」
先ほどと同じ形、だが今度は文句無しの緑一色役満。
「そ、そんなぁ」
親被りを受けた京香の支払いは16000。
残る点は既に5桁を切っていた。
そして残る2局も安手で流れて来るオーラス――ルミの親。
此処で彼女に上がられれば、女王の勝ち。
だがその点差は3万以上。
「勝つには最低でも三倍満の直撃……でもこの手牌のゴールは跳満。ダメ、足りない!」
自らの雀技『奇跡の軌跡』によって見えた結末に、奥歯をかみ締める幸子。
そんな彼女をあざ笑うように、一巡目の女王が高らかに宣言する。
「――立直!」
「嘘……でしょ?」
――ダブル立直。
安パイなど無いこの局面での初手立直に卓は騒然となる。
恐る恐るに切られてゆく牌。
そのプレッシャーは最たるものであった。
「ルミちゃんは……負けられないんだから。もう、あんな生活イヤだもん!」
それは女王の初めて漏らした本音。
この局面に来て、思わずその口から零れ出た彼女の本心であった。
「それは皆、同じなのです」
その一言に落ち着きを取り戻した様子で、静かに牌を切るメープル。
「わ、私だって、まだ諦めて無いんですからっ!」
一人大きく凹みながらも、今だ闘志を絶やさぬ京香。
「そう……だからこそ捻じ曲げるんだ、ボクの運命力で」
そう言いながら切った幸子の牌が、横に曲げられた。
「立直!」
運命は書き換えられた。
だからこそ放たれる、彼女の、その手から――
「――That’s it!」
「――ロンッ!」
2つの宣言が、同時に庭園に響き渡った。
ロルの一発ツモ――親の三倍満。放たれる12000オール。
幸子もまたルミが零れ落とすように切った牌を見て、その手を晒す。
「立直一発門清断一盃ドラドラドラッ――数え役満(ディスティニーロード)ッ!」
その瞬間、2つの卓の勝敗は決していた。
●終わり無き闘牌を
「まさか、ルミ様と私の双方が負ける事になるとは……」
自らの手牌を握り締めるようにして、悔しさを露にするエヴァルド。
その表情にはどこか、長年の理想が潰えたような、そんな悲壮感が漂っていた。
「やだよ~、負けたく無いよぉ!」
隣の卓では先ほどからそう、ダダをこねるルミ前女王の姿。
前回の願いから1年が経ち、魔法の効力が消えた彼らは……既にただの麻雀の強い『一般人』であった。
「決まり事だ……勝者よ、この卓に何を望む?」
エヴァルドの問いに、勝者――幸子とロルは静かに答えた。
「ンなもん、世界平和でも願っとけよ」
そう言ってロルは再びどかりと卓へと腰掛ける。
「ソレよりももう一戦やろーぜ?」
「そう言うこと。また王位に着きたかったら今度こそ一着を取ってみなよ」
そう言った幸子の願いは『すべての人がゲームを楽しむ事』。
――その二人の言葉と同時に、卓がぼうっと輝きを放つ。
願いは――叶えられた。
それから1年間、平和で、ゲームの楽しみに満ち溢れた世界が続いたと言う――
――そんな夢を記憶に残し、ハンター達の新年は幕を明けたのだった。
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質問卓 lol U mad ?(ka3514) 人間(リアルブルー)|19才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/12/29 17:52:34 |
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雀卓もとい相談卓 コルネ(ka0207) エルフ|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/01/03 13:25:08 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/29 19:59:27 |