ゲスト
(ka0000)
【空蒼】蒼月を背に【郷祭】
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/11/19 07:30
- 完成日
- 2018/12/04 02:10
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●初めての依頼
冒険都市リゼリオにあるハンターズソサエティを一歩出て、アスタリスク(kz0234)は暫く視線を彷徨わせた。
目の色も肌の色も多くの人が――中にはヒトではない者も――行き交う通りは賑やかで、建物や街路の様子を見ると彼らの暮らしぶりは結構豊かなのだろうと思えた。
「あなたがアスタリスクさんですか?」
「え? あ、はい」
声をかけられて驚いて振り向くと、アスタリスクとあまり変わらない年齢に見える男が、人懐こい笑みを浮かべていた。
「私がレオーニ商会のセオです。今回はよろしくお願いいたします」
長身の男は仕立ての良い服を身につけていた。アスタリスクもこれが商人風の服装だということは知っていた。
「私でお役に立てれば幸いです」
アスタリスクは丁寧に頭を下げる。
「いえいえ。正直言って相場よりずいぶん安く受けていただいて、当方としては有難いことですが。ともかく他の皆さんと合流しましょう」
セオが先に立って歩きだす。
「どうですか、リゼリオは。崑崙基地に比べれば、ずいぶんとのんびりしているでしょう」
「ええ。でもこちらはとても賑やかで、人々が生き生きして見えますね」
アスタリスクは丁寧に答え、模範的な微笑を浮かべた。
先の【空蒼】大規模作戦の後、リアルブルーの月はそこにいた人々と共にクリムゾンウェストの世界へと転移してきた。
リアルブルー民たちの混乱は当然だったが、アスタリスクたち強化人間は突き付けられた現実を前に途方に暮れることになる。
自分たちが手に入れた超常の力は、VOIDによるものであったこと。
そのため、自分たちの寿命が残り少ないこと。
これまでの『軍属』から「自由に生きる」ことを許されたこと。
失ったもの。失った仲間。
混乱の極みの中、唯一の希望はクリムゾンウェストで本当の覚醒者になれることだった。
アスタリスク自身、今できることといえば、とにかく覚醒者として契約を上書きしてもらうことだと考えた。
地表部分が壊滅状態の崑崙基地だったが、地下には多くの人が避難していた。
都市防衛隊に所属していたアスタリスクは、そこである人物に出会う。
名はアルジュナ・シンという、浅黒い肌に思慮深そうな目をした、感じの良い笑顔の青年だった。
彼は元々移民としてサルヴァトーレ・ロッソに乗り込んだ科学者で、その後崑崙基地に帰還したひとりだ。
アスタリスクがリゼリオに行くと聞いたアルジュナは、一通の手紙を託す。
『この手紙を、同盟のジェオルジにいる私の元上司に届けてもらえませんか』
自分たちの無事を知らせてほしい、ということだったが。
(なぜ、どうやって自分が……?)
アルジュナは戸惑うアスタリスクに、悪戯っぽく笑って見せた。
『今頃は【郷祭】の時期です。そちらに向かう依頼なら、ハンターの初仕事にぴったりだと思いますよ』
こうして、アスタリスクは覚醒者として精霊との契約を済ませ、アルジュナの言う通りの依頼を受けたのだ。
「ところで道中にVOIDが出るということですが……」
尋ねると、セオはいかにも困ったという様子で溜息をもらす。
「ええ。実は私どもの商品は貴金属で、しっかり梱包すれば問題ないのですが。同行する別の商人の取扱品が、樽に入った酒なんですよ。どうしても匂いが洩れますからね、オークが厄介なんです」
「オーク……ですか」
(VOIDはクラゲ型ではないのか?)
アスタリスクは後で、クリムゾンウェストのデータベースで検索することにした。
冒険都市リゼリオにあるハンターズソサエティを一歩出て、アスタリスク(kz0234)は暫く視線を彷徨わせた。
目の色も肌の色も多くの人が――中にはヒトではない者も――行き交う通りは賑やかで、建物や街路の様子を見ると彼らの暮らしぶりは結構豊かなのだろうと思えた。
「あなたがアスタリスクさんですか?」
「え? あ、はい」
声をかけられて驚いて振り向くと、アスタリスクとあまり変わらない年齢に見える男が、人懐こい笑みを浮かべていた。
「私がレオーニ商会のセオです。今回はよろしくお願いいたします」
長身の男は仕立ての良い服を身につけていた。アスタリスクもこれが商人風の服装だということは知っていた。
「私でお役に立てれば幸いです」
アスタリスクは丁寧に頭を下げる。
「いえいえ。正直言って相場よりずいぶん安く受けていただいて、当方としては有難いことですが。ともかく他の皆さんと合流しましょう」
セオが先に立って歩きだす。
「どうですか、リゼリオは。崑崙基地に比べれば、ずいぶんとのんびりしているでしょう」
「ええ。でもこちらはとても賑やかで、人々が生き生きして見えますね」
アスタリスクは丁寧に答え、模範的な微笑を浮かべた。
先の【空蒼】大規模作戦の後、リアルブルーの月はそこにいた人々と共にクリムゾンウェストの世界へと転移してきた。
リアルブルー民たちの混乱は当然だったが、アスタリスクたち強化人間は突き付けられた現実を前に途方に暮れることになる。
自分たちが手に入れた超常の力は、VOIDによるものであったこと。
そのため、自分たちの寿命が残り少ないこと。
これまでの『軍属』から「自由に生きる」ことを許されたこと。
失ったもの。失った仲間。
混乱の極みの中、唯一の希望はクリムゾンウェストで本当の覚醒者になれることだった。
アスタリスク自身、今できることといえば、とにかく覚醒者として契約を上書きしてもらうことだと考えた。
地表部分が壊滅状態の崑崙基地だったが、地下には多くの人が避難していた。
都市防衛隊に所属していたアスタリスクは、そこである人物に出会う。
名はアルジュナ・シンという、浅黒い肌に思慮深そうな目をした、感じの良い笑顔の青年だった。
彼は元々移民としてサルヴァトーレ・ロッソに乗り込んだ科学者で、その後崑崙基地に帰還したひとりだ。
アスタリスクがリゼリオに行くと聞いたアルジュナは、一通の手紙を託す。
『この手紙を、同盟のジェオルジにいる私の元上司に届けてもらえませんか』
自分たちの無事を知らせてほしい、ということだったが。
(なぜ、どうやって自分が……?)
アルジュナは戸惑うアスタリスクに、悪戯っぽく笑って見せた。
『今頃は【郷祭】の時期です。そちらに向かう依頼なら、ハンターの初仕事にぴったりだと思いますよ』
こうして、アスタリスクは覚醒者として精霊との契約を済ませ、アルジュナの言う通りの依頼を受けたのだ。
「ところで道中にVOIDが出るということですが……」
尋ねると、セオはいかにも困ったという様子で溜息をもらす。
「ええ。実は私どもの商品は貴金属で、しっかり梱包すれば問題ないのですが。同行する別の商人の取扱品が、樽に入った酒なんですよ。どうしても匂いが洩れますからね、オークが厄介なんです」
「オーク……ですか」
(VOIDはクラゲ型ではないのか?)
アスタリスクは後で、クリムゾンウェストのデータベースで検索することにした。
リプレイ本文
●
待ち合わせの場所で、アスタリスクは天王寺茜(ka4080)の顔を見て表情を緩めた。
「お久しぶりです。この度、ハンター登録を済ませてきました。改めてよろしくお願いいたします」
「ご無事だったんですね。よかった」
茜はそれ以上何も言えなかった。
崑崙基地で何があったかは知っていた。
それでも彼がハンターとして生きるつもりなら、せめて「普通に」接するべきなのだろう。
茜に曖昧な微笑を送り、アスタリスクは他のハンター達に向き直る。
「アスタリスク、とお呼びください。色々教えていただけましたら助かります」
天央 観智(ka0896)は穏やかに挨拶を返した。
(新しい……リアルブルー出身のハンターさん、ですか? 先の作戦で、月と一緒に来た人でしょうか?)
アスタリスクが特に何も語らなかったので、観智もそれ以上尋ねなかった。
「こちらの世界では、何かと戸惑うこともあるかもしれませんが……解る限りのことなら、お答えしますので……」
時音 ざくろ(ka1250)が屈託のない笑顔を向ける。
「ざくろも、初めて来た時は色々と苦労したもん。大丈夫、みんな一緒だからね」
「有難うございます。なるべく皆様の足を引っ張らないようにしたいですね」
セオ達が改めて依頼について説明する。
そこで本来は6名のハンターに依頼していたところを、条件付きでアスタリスクが参加したとわかった。
カーミン・S・フィールズ(ka1559)はその点を聞きとがめる。
「安く受けた、ですって?」
カーミンは情報屋の仕事の一環として、これまでにも強化人間がハンターとして自立する手助けをしてきた。
彼らに教えてきたことを、ここで指摘しておかねばならなかった。
「新人だろうが何だろうがハンターは命を削る職業よ。依頼人の信頼の証、そして私たちの信用を示す報酬を下げるのは、自信の無さとも、命の投げ売りとも取られるわ」
ルトガー・レイヴンルフト(ka1847)もカーミンの意見に賛同する。
「自分を安売りしちゃあダメだ。他の初心者ハンターに対しても失礼だからな。自分の能力に自信を持て」
更にカーミンはセオを一瞥する。
「あなたも商人ならわかってるでしょうに。ハンターを買い叩いたら、今後の信用を無くすわよ」
「待ってください」
アスタリスクが割って入った。
「依頼人は私の都合を聞いてくださったのですよ。そもそも問題になるほどの安値なら、ハンターオフィスが斡旋を取り持ちますか?」
アスタリスクの険しい表情は一瞬で消え、すぐに最初の微笑が戻る。
「とはいえ、他のハンターにご迷惑をおかけするのは拙いですね。アドバイスをありがとうございます。今後は気をつけます」
ルトガーが話はこれで終わり、というように軽く手を振った。
「そこまでして、この依頼を受けたかったのは何故だ」
「頼まれごとがあったものですから。ジェオルジの祭で、各村の村長が集まっているそうですね」
「……郷祭か。尋ね人か?」
「崑崙基地の方から、リアルブルー移民の集落にいる元上司に手紙を届けてほしいと頼まれたのです」
「バチャーレ村か。これでも知り合いは多いしな、案内しよう」
ルトガーがニヤリと笑い、茜が身を乗り出した。
「あの、差出人の名前を聞いても良いですか?」
「アルジュナ・シンさんですね。ご存知ですか?」
「知ってます! よかった、アルジュナさんもお元気なんですね?」
アスタリスクもほっとしたようだ。
「おかげで小川さんを探し回らなくて済みそうです」
「何、戦うだけがハンターの仕事じゃない。他にも様々な種類の依頼がある。色んな依頼を請けて、色んな人や物と接していくといい」
ルトガーはそう言って、今回の依頼の相談に切り替えた。
ざくろはセオに街道の地図を頼んだ。
地図を見れば、オークが潜みやすいポイントがおよそ推測できる。
「オークは森の中を移動するのが得意だからね、森に近いところは危ないかな」
「その、オーク……ですが。VOIDにはクラゲ型以外があるのですか」
アスタリスクはリアルブルーの歪虚しか知らないのだ。
カーミンがくすっと笑う。
「そうね、こちらには動物に近い歪虚も多いわ。私の友人なら、相手がオークなら今晩はチャーシューね、とかのたまうわよ」
「……冗談ですよね?」
「冗談かわからないのが彼女の怖いとこよ」
カーミンは肩をすくめる。
ハンス・ラインフェルト(ka6750)が助け舟を出した。
「街道にはゴブリンやオーク、コボルドがよく出ます。コボルドは群れによって反応が違いますが、ゴブリンやオークは敵とみて間違いないでしょう」
ハンスとざくろがオークの特徴を簡単に説明した。
「うん、こっちはVOIDも色んな種類がいるし、それ以外にも亜人とかモンスターみたいなのが敵になる事もあって、ほら、ファンタジーゲームみたいな感じの」
「おとぎばなしに出てくるような……?」
「そうそう。ざくろも来たばっかの時はびっくりしたよ、5年もたつし流石に慣れちゃったけど」
同じリアルブルーの出身者として自分の体験を語ってくれるハンター達に、アスタリスクの困惑は和らいでいった。
これまでの被害報告によると、オークたちの目的は第一に酒だという。
酒を奪うことで味を占め、更に馬車を襲うという悪循環になっているのではないかと思われた。
ハンスはそのためにも、手加減は無用と主張する。
「逃げる敵はさておき、襲ってくる敵は全滅させる、で良いのではありませんか」
馬車の全力疾走で逃げ切れば、依頼人たちは戦闘に巻き込まれないで済むかもしれないのだが。
「下手に荷馬車を全力疾走させれば傷む荷もでるかもしれません。逃げるよりは停まって殲滅する方が安全ではないかと思いますよ、私は」
ハンスの考えに全員が賛同した。
「では、互いの連絡用に……アスタリスクさんは通信機器は……持っていますか」
観智はアスタリスクにも共有できるように、互いの連絡先を確認する。
●
2台の馬車には、それぞれワインと細工物が積まれている。
ワインの馬車には御者と商人がふたり、そしてカーミンが乗り込んだ。
「よろしくね。依頼は必ず成功させるわよ」
商人たちを安心させるように、敢えて強気の言葉を選ぶ。
もうひとつ、必ず成功させて、今回損を取ったアスタリスクの報酬を少しでも補填してやりたいという気持ちもあった。
(我ながら、余計なおせっかいかもしれないけどね)
ついでに雑談がてら、商人ふたりにワインの販売でどれぐらいの利益が出るのか、各エリアの物価の参考にと尋ねる。
もう1台の馬車には御者とセオ、茜、アスタリスクが乗る。
観智は魔導バイク「マルモリー」で馬車に並走。ざくろがカウルのデザインが目を引く魔導バイク「ナグルファル」を、ハンスが愛馬エクウスを駆り先導する。
「異変があれば知らせてください。すぐに駆け付けられる距離を保ちますので」
殿は魔術文様が刻まれた魔導バイク「アレイオーン」に跨るルトガーだ。
アスタリスクは、図らずも乗り物見本市のようになった一行を興味深そうに眺めていたが、ゴトゴトと音を立てて馬車が動き出すと、思わず荷台の縁を強く掴んだ。
観智が落ち着かせるように話しかけた。
「リアルブルーの軍用……位相配列レーダーの様な、モノは……半径五百kmとか千kmの様な高望みはしませんけれど、半径1km程度を把握出来る……切実に欲しい……ですよね。特に、こういう護衛の時とかは……特に、そう思います」
「あれば便利でしょうね。電力の確保などがこちらでは難しいと聞きましたが」
「その代わりに、魔法……極端に進んだ科学は、ほとんど魔法にみえますから……広義での、マテリアルを利用した、意図して起こされる現象を”魔法”と呼んでいるのですが……」
観智はマテリアルを利用する機械の話や、こちらの世界で見られる歪虚の分類をざっくりと説明する。
アスタリスクは時折メモを取りながら、熱心に耳を傾けていた。
やがて街道沿いには畑や荒れ地が広がり、遠くの森や山が見えるようになる。
茜はしばらく躊躇ったのちに、口を開いた。
「あの、アルジュナさんの手紙……きっと喜ばれますよ」
アスタリスクは一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに笑顔を見せる。
「それなら良かった。そのうち実際に会うこともできますよ。生きてさえいれば」
何気ない一言に、茜は目を伏せる。
「崑崙基地の……いえ、皆さんのこと……元気を出して、なんて簡単には言えませんけど」
破壊された基地。宇宙に散った若い強化人間たち。
生き残った強化人間たちの寿命もまた、限られているという現実。
アスタリスクの微笑は、それら全て覆い隠す仮面のようだ。
「……正直に言うと、現実感がなさすぎるのです」
アスタリスクは微笑んでいる。
「ただ、手の届くところにいる仲間を死なせてしまったことだけが現実で。だからもう、あんな思いはしたくありません」
アスタリスクの目は、茜を見ているようで見ていなかった。
彼は蒼の月を、悔恨の象徴として見上げるのだろう。
「だからこそ、残ってる大切なモノのために、まだ出来ることがあると思うんです」
若葉色の瞳が、真っすぐにアスタリスクを見る。
「だから、手に入れた覚醒者の力をどう使うか、考えてみてください」
座り込んだままでも、時間は流れていく。
ならば何かを成し遂げ、「生きて」ほしいと。
その時、魔導スマートフォンにざくろからの連絡が入った。
『来るよ! 気をつけて』
黒いトリさんのLo+の視界で確認したのは、進行方向右手にある森を抜け、こちらへ向かってくるいくつかの影。
ざくろがおよその距離、進んでくる方向を知らせてくる。
茜は馬車の外を窺うが、まだオークたちは見えない。
「アスタリスクさん、戦闘です! 馬車を守りましょう!」
こちらの人数も充分というほどではなかった。全員で戦いつつ守るほうが、目が届きやすいのだ。
「なので引き付けて、仲間を呼ぶ前に一気にいきます!」
「わかりました!」
突然1体のオークが前方に飛び出し、馬が怯えて棒立ちになった。
何とか暴走しないように、そして追突しないように、御者が必死に馬をなだめる。
馬車と並走していた観智がすぐに対応に当たる。精神を集中し、「グラビティフォール」でオークの動きを止めた。
「しかし、面倒なほうへ……多少は知恵が、あるのでしょうか」
観智の懸念の通り、別のオークが2体、時間差で姿を見せる。
カーミンが馬車を降り、手裏剣「八握剣」に紐付けた加速で、瞬時にそちらへ移動。
「さあ、狩りの時間よ?」
蒼機脚「リナリア」を装着した蹴りが、オークの腹にめり込む。
頑丈なオークはそれでは沈まず、手にした無骨な棍棒を意外なスピードで振り下ろした。
だがそのポイントにカーミンはいない。
「遅いわね」
カーミンの瞳に、いつもとは違う彩が宿っている。無慈悲な連撃が、オークの足を砕いた。
一行の殿を守っていたルトガーは、更に2体のオークを確認する。
そのうちの1体は一回り大きな体躯をしていた。
「いたぞ、リーダーだ」
手下を指揮するリーダーを潰した後で、雑魚はゆっくり片付ければいい。
仲間を呼ぶ方法は分からないが、喉をつぶせば声で呼ぶことはないだろう。
「ふむ、相手がオークなら『インクイジター』が使えるか。なかなかこのスキルは使う機会がなくてな」
ルトガーの全身が、黒いオーラを纏う。
異なる種族を拒絶する「異端狩り」の術は、使う場所を選ぶ。それだけにここぞという場面では効果が期待できた。
「一撃で倒れるとは思わんがな」
ルトガーは「ファイアスローワー」を、森から顔を出したばかりのオークリーダーと、手下に見舞う。
オークリーダーが怒りの吠え声をあげ、ルトガーを睨んだ。
茜は馬車を駆けだし、アスタリスクとルトガーを「多重性強化」でサポートする。
「これは……?」
「私なら大丈夫です、行きます!!」
茜自身には負担の大きな技だが、今はオークを早く片付けねばならない。
「足を狙うぞ」
「わかりました」
近づくオークを、茜の「攻性防壁」が押し込む。アスタリスクは重心のかかるオークの足元目掛け、戦斧を叩きつけた。
だがオークリーダーは手下のオークを盾にして攻撃をかわし、馬車に駆け寄る。
そこにざくろが「ライディングファイト」で速度を上げたバイクを突っ込ませた。
「積み荷は渡さない、食らえ必殺……超・重・斬!」
血色のバスターソードが瞬時に巨大化し、オークリーダーに振り下ろされる。
一瞬の破壊力はすさまじく、既にルトガーの炎で傷ついていたオークリーダーは、声を上げる間もなく吹き飛んだ。
「これで他のオークが逃げてくれたらいいんだけど……!」
ざくろは息を整える間もなく身構え、周囲を見渡す。
だがオークたちはワインを諦めていなかった。目の前のご褒美に本能が逆らえないのだ。
「愚かなことです」
ハンスは馬車を背中に、オークに対峙。充分に距離を見計らい「次元斬」で斬りつける。
喉元から血を噴き出しながら、オークは正に死に物狂いの体で剣を振るう。
粗末な剣だが、当たればただでは済まない。ハンスの刀はその威力に逆らわず、刃を巻き込むように受け流す。
更に舞うように身体をひねり刃を煌めかせると、オークの身体はあえなくその場に沈んだのだった。
●
オークを片付けたが、ハンター達は警戒を解いていない。
「他のオークが来るかもしれないわ。急ぎましょう」
カーミンが怯えている馬を優しく撫で、すぐに馬車に乗り込む。
ハンスはアスタリスクに声をかけた。
「どうでしたか、初めての依頼は」
「勉強になりました。皆さんが個人の得意分野をうまく使って戦っているのがよくわかりましたよ」
そのアスタリスクの手に、ハンスがポーションを投げる。
「こういう便利なものもあります。上手く使えば、ないよりマシでしょう?」
「いいのですか?」
アスタリスクが目を丸くする。
「勿論。ところで、ここでは慌ただしい。今回の依頼の反省会を酒場でというのはどうですか」
「それはいいな。お勧めの酒場か? 任せろ、ジェオルジは調査済みだ」
ルトガーが酒場という単語に反応したようだ。
「酒場での情報収集も大事だぞ。それに各地の料理を味わうのも、ハンターの醍醐味だ」
「では、そちらのご指導も宜しくお願いします。こちらは食べ物もおいしいですから」
アスタリスクは身につけていた手紙を取り出し、無事を確認するように眺めた。
「とはいえ、私の仕事はまだ残っているのですがね」
「あの、もし良かったら」
茜が遠慮がちに声をかける。
「ジェオルジに着いた後、付いて行っても良いですか?」
「それは助かります。届け先の方もそのほうがきっと喜ばれるでしょう」
アスタリスクの表情が明るくなる。その笑顔は今、心からのものに見えた。
<了>
待ち合わせの場所で、アスタリスクは天王寺茜(ka4080)の顔を見て表情を緩めた。
「お久しぶりです。この度、ハンター登録を済ませてきました。改めてよろしくお願いいたします」
「ご無事だったんですね。よかった」
茜はそれ以上何も言えなかった。
崑崙基地で何があったかは知っていた。
それでも彼がハンターとして生きるつもりなら、せめて「普通に」接するべきなのだろう。
茜に曖昧な微笑を送り、アスタリスクは他のハンター達に向き直る。
「アスタリスク、とお呼びください。色々教えていただけましたら助かります」
天央 観智(ka0896)は穏やかに挨拶を返した。
(新しい……リアルブルー出身のハンターさん、ですか? 先の作戦で、月と一緒に来た人でしょうか?)
アスタリスクが特に何も語らなかったので、観智もそれ以上尋ねなかった。
「こちらの世界では、何かと戸惑うこともあるかもしれませんが……解る限りのことなら、お答えしますので……」
時音 ざくろ(ka1250)が屈託のない笑顔を向ける。
「ざくろも、初めて来た時は色々と苦労したもん。大丈夫、みんな一緒だからね」
「有難うございます。なるべく皆様の足を引っ張らないようにしたいですね」
セオ達が改めて依頼について説明する。
そこで本来は6名のハンターに依頼していたところを、条件付きでアスタリスクが参加したとわかった。
カーミン・S・フィールズ(ka1559)はその点を聞きとがめる。
「安く受けた、ですって?」
カーミンは情報屋の仕事の一環として、これまでにも強化人間がハンターとして自立する手助けをしてきた。
彼らに教えてきたことを、ここで指摘しておかねばならなかった。
「新人だろうが何だろうがハンターは命を削る職業よ。依頼人の信頼の証、そして私たちの信用を示す報酬を下げるのは、自信の無さとも、命の投げ売りとも取られるわ」
ルトガー・レイヴンルフト(ka1847)もカーミンの意見に賛同する。
「自分を安売りしちゃあダメだ。他の初心者ハンターに対しても失礼だからな。自分の能力に自信を持て」
更にカーミンはセオを一瞥する。
「あなたも商人ならわかってるでしょうに。ハンターを買い叩いたら、今後の信用を無くすわよ」
「待ってください」
アスタリスクが割って入った。
「依頼人は私の都合を聞いてくださったのですよ。そもそも問題になるほどの安値なら、ハンターオフィスが斡旋を取り持ちますか?」
アスタリスクの険しい表情は一瞬で消え、すぐに最初の微笑が戻る。
「とはいえ、他のハンターにご迷惑をおかけするのは拙いですね。アドバイスをありがとうございます。今後は気をつけます」
ルトガーが話はこれで終わり、というように軽く手を振った。
「そこまでして、この依頼を受けたかったのは何故だ」
「頼まれごとがあったものですから。ジェオルジの祭で、各村の村長が集まっているそうですね」
「……郷祭か。尋ね人か?」
「崑崙基地の方から、リアルブルー移民の集落にいる元上司に手紙を届けてほしいと頼まれたのです」
「バチャーレ村か。これでも知り合いは多いしな、案内しよう」
ルトガーがニヤリと笑い、茜が身を乗り出した。
「あの、差出人の名前を聞いても良いですか?」
「アルジュナ・シンさんですね。ご存知ですか?」
「知ってます! よかった、アルジュナさんもお元気なんですね?」
アスタリスクもほっとしたようだ。
「おかげで小川さんを探し回らなくて済みそうです」
「何、戦うだけがハンターの仕事じゃない。他にも様々な種類の依頼がある。色んな依頼を請けて、色んな人や物と接していくといい」
ルトガーはそう言って、今回の依頼の相談に切り替えた。
ざくろはセオに街道の地図を頼んだ。
地図を見れば、オークが潜みやすいポイントがおよそ推測できる。
「オークは森の中を移動するのが得意だからね、森に近いところは危ないかな」
「その、オーク……ですが。VOIDにはクラゲ型以外があるのですか」
アスタリスクはリアルブルーの歪虚しか知らないのだ。
カーミンがくすっと笑う。
「そうね、こちらには動物に近い歪虚も多いわ。私の友人なら、相手がオークなら今晩はチャーシューね、とかのたまうわよ」
「……冗談ですよね?」
「冗談かわからないのが彼女の怖いとこよ」
カーミンは肩をすくめる。
ハンス・ラインフェルト(ka6750)が助け舟を出した。
「街道にはゴブリンやオーク、コボルドがよく出ます。コボルドは群れによって反応が違いますが、ゴブリンやオークは敵とみて間違いないでしょう」
ハンスとざくろがオークの特徴を簡単に説明した。
「うん、こっちはVOIDも色んな種類がいるし、それ以外にも亜人とかモンスターみたいなのが敵になる事もあって、ほら、ファンタジーゲームみたいな感じの」
「おとぎばなしに出てくるような……?」
「そうそう。ざくろも来たばっかの時はびっくりしたよ、5年もたつし流石に慣れちゃったけど」
同じリアルブルーの出身者として自分の体験を語ってくれるハンター達に、アスタリスクの困惑は和らいでいった。
これまでの被害報告によると、オークたちの目的は第一に酒だという。
酒を奪うことで味を占め、更に馬車を襲うという悪循環になっているのではないかと思われた。
ハンスはそのためにも、手加減は無用と主張する。
「逃げる敵はさておき、襲ってくる敵は全滅させる、で良いのではありませんか」
馬車の全力疾走で逃げ切れば、依頼人たちは戦闘に巻き込まれないで済むかもしれないのだが。
「下手に荷馬車を全力疾走させれば傷む荷もでるかもしれません。逃げるよりは停まって殲滅する方が安全ではないかと思いますよ、私は」
ハンスの考えに全員が賛同した。
「では、互いの連絡用に……アスタリスクさんは通信機器は……持っていますか」
観智はアスタリスクにも共有できるように、互いの連絡先を確認する。
●
2台の馬車には、それぞれワインと細工物が積まれている。
ワインの馬車には御者と商人がふたり、そしてカーミンが乗り込んだ。
「よろしくね。依頼は必ず成功させるわよ」
商人たちを安心させるように、敢えて強気の言葉を選ぶ。
もうひとつ、必ず成功させて、今回損を取ったアスタリスクの報酬を少しでも補填してやりたいという気持ちもあった。
(我ながら、余計なおせっかいかもしれないけどね)
ついでに雑談がてら、商人ふたりにワインの販売でどれぐらいの利益が出るのか、各エリアの物価の参考にと尋ねる。
もう1台の馬車には御者とセオ、茜、アスタリスクが乗る。
観智は魔導バイク「マルモリー」で馬車に並走。ざくろがカウルのデザインが目を引く魔導バイク「ナグルファル」を、ハンスが愛馬エクウスを駆り先導する。
「異変があれば知らせてください。すぐに駆け付けられる距離を保ちますので」
殿は魔術文様が刻まれた魔導バイク「アレイオーン」に跨るルトガーだ。
アスタリスクは、図らずも乗り物見本市のようになった一行を興味深そうに眺めていたが、ゴトゴトと音を立てて馬車が動き出すと、思わず荷台の縁を強く掴んだ。
観智が落ち着かせるように話しかけた。
「リアルブルーの軍用……位相配列レーダーの様な、モノは……半径五百kmとか千kmの様な高望みはしませんけれど、半径1km程度を把握出来る……切実に欲しい……ですよね。特に、こういう護衛の時とかは……特に、そう思います」
「あれば便利でしょうね。電力の確保などがこちらでは難しいと聞きましたが」
「その代わりに、魔法……極端に進んだ科学は、ほとんど魔法にみえますから……広義での、マテリアルを利用した、意図して起こされる現象を”魔法”と呼んでいるのですが……」
観智はマテリアルを利用する機械の話や、こちらの世界で見られる歪虚の分類をざっくりと説明する。
アスタリスクは時折メモを取りながら、熱心に耳を傾けていた。
やがて街道沿いには畑や荒れ地が広がり、遠くの森や山が見えるようになる。
茜はしばらく躊躇ったのちに、口を開いた。
「あの、アルジュナさんの手紙……きっと喜ばれますよ」
アスタリスクは一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに笑顔を見せる。
「それなら良かった。そのうち実際に会うこともできますよ。生きてさえいれば」
何気ない一言に、茜は目を伏せる。
「崑崙基地の……いえ、皆さんのこと……元気を出して、なんて簡単には言えませんけど」
破壊された基地。宇宙に散った若い強化人間たち。
生き残った強化人間たちの寿命もまた、限られているという現実。
アスタリスクの微笑は、それら全て覆い隠す仮面のようだ。
「……正直に言うと、現実感がなさすぎるのです」
アスタリスクは微笑んでいる。
「ただ、手の届くところにいる仲間を死なせてしまったことだけが現実で。だからもう、あんな思いはしたくありません」
アスタリスクの目は、茜を見ているようで見ていなかった。
彼は蒼の月を、悔恨の象徴として見上げるのだろう。
「だからこそ、残ってる大切なモノのために、まだ出来ることがあると思うんです」
若葉色の瞳が、真っすぐにアスタリスクを見る。
「だから、手に入れた覚醒者の力をどう使うか、考えてみてください」
座り込んだままでも、時間は流れていく。
ならば何かを成し遂げ、「生きて」ほしいと。
その時、魔導スマートフォンにざくろからの連絡が入った。
『来るよ! 気をつけて』
黒いトリさんのLo+の視界で確認したのは、進行方向右手にある森を抜け、こちらへ向かってくるいくつかの影。
ざくろがおよその距離、進んでくる方向を知らせてくる。
茜は馬車の外を窺うが、まだオークたちは見えない。
「アスタリスクさん、戦闘です! 馬車を守りましょう!」
こちらの人数も充分というほどではなかった。全員で戦いつつ守るほうが、目が届きやすいのだ。
「なので引き付けて、仲間を呼ぶ前に一気にいきます!」
「わかりました!」
突然1体のオークが前方に飛び出し、馬が怯えて棒立ちになった。
何とか暴走しないように、そして追突しないように、御者が必死に馬をなだめる。
馬車と並走していた観智がすぐに対応に当たる。精神を集中し、「グラビティフォール」でオークの動きを止めた。
「しかし、面倒なほうへ……多少は知恵が、あるのでしょうか」
観智の懸念の通り、別のオークが2体、時間差で姿を見せる。
カーミンが馬車を降り、手裏剣「八握剣」に紐付けた加速で、瞬時にそちらへ移動。
「さあ、狩りの時間よ?」
蒼機脚「リナリア」を装着した蹴りが、オークの腹にめり込む。
頑丈なオークはそれでは沈まず、手にした無骨な棍棒を意外なスピードで振り下ろした。
だがそのポイントにカーミンはいない。
「遅いわね」
カーミンの瞳に、いつもとは違う彩が宿っている。無慈悲な連撃が、オークの足を砕いた。
一行の殿を守っていたルトガーは、更に2体のオークを確認する。
そのうちの1体は一回り大きな体躯をしていた。
「いたぞ、リーダーだ」
手下を指揮するリーダーを潰した後で、雑魚はゆっくり片付ければいい。
仲間を呼ぶ方法は分からないが、喉をつぶせば声で呼ぶことはないだろう。
「ふむ、相手がオークなら『インクイジター』が使えるか。なかなかこのスキルは使う機会がなくてな」
ルトガーの全身が、黒いオーラを纏う。
異なる種族を拒絶する「異端狩り」の術は、使う場所を選ぶ。それだけにここぞという場面では効果が期待できた。
「一撃で倒れるとは思わんがな」
ルトガーは「ファイアスローワー」を、森から顔を出したばかりのオークリーダーと、手下に見舞う。
オークリーダーが怒りの吠え声をあげ、ルトガーを睨んだ。
茜は馬車を駆けだし、アスタリスクとルトガーを「多重性強化」でサポートする。
「これは……?」
「私なら大丈夫です、行きます!!」
茜自身には負担の大きな技だが、今はオークを早く片付けねばならない。
「足を狙うぞ」
「わかりました」
近づくオークを、茜の「攻性防壁」が押し込む。アスタリスクは重心のかかるオークの足元目掛け、戦斧を叩きつけた。
だがオークリーダーは手下のオークを盾にして攻撃をかわし、馬車に駆け寄る。
そこにざくろが「ライディングファイト」で速度を上げたバイクを突っ込ませた。
「積み荷は渡さない、食らえ必殺……超・重・斬!」
血色のバスターソードが瞬時に巨大化し、オークリーダーに振り下ろされる。
一瞬の破壊力はすさまじく、既にルトガーの炎で傷ついていたオークリーダーは、声を上げる間もなく吹き飛んだ。
「これで他のオークが逃げてくれたらいいんだけど……!」
ざくろは息を整える間もなく身構え、周囲を見渡す。
だがオークたちはワインを諦めていなかった。目の前のご褒美に本能が逆らえないのだ。
「愚かなことです」
ハンスは馬車を背中に、オークに対峙。充分に距離を見計らい「次元斬」で斬りつける。
喉元から血を噴き出しながら、オークは正に死に物狂いの体で剣を振るう。
粗末な剣だが、当たればただでは済まない。ハンスの刀はその威力に逆らわず、刃を巻き込むように受け流す。
更に舞うように身体をひねり刃を煌めかせると、オークの身体はあえなくその場に沈んだのだった。
●
オークを片付けたが、ハンター達は警戒を解いていない。
「他のオークが来るかもしれないわ。急ぎましょう」
カーミンが怯えている馬を優しく撫で、すぐに馬車に乗り込む。
ハンスはアスタリスクに声をかけた。
「どうでしたか、初めての依頼は」
「勉強になりました。皆さんが個人の得意分野をうまく使って戦っているのがよくわかりましたよ」
そのアスタリスクの手に、ハンスがポーションを投げる。
「こういう便利なものもあります。上手く使えば、ないよりマシでしょう?」
「いいのですか?」
アスタリスクが目を丸くする。
「勿論。ところで、ここでは慌ただしい。今回の依頼の反省会を酒場でというのはどうですか」
「それはいいな。お勧めの酒場か? 任せろ、ジェオルジは調査済みだ」
ルトガーが酒場という単語に反応したようだ。
「酒場での情報収集も大事だぞ。それに各地の料理を味わうのも、ハンターの醍醐味だ」
「では、そちらのご指導も宜しくお願いします。こちらは食べ物もおいしいですから」
アスタリスクは身につけていた手紙を取り出し、無事を確認するように眺めた。
「とはいえ、私の仕事はまだ残っているのですがね」
「あの、もし良かったら」
茜が遠慮がちに声をかける。
「ジェオルジに着いた後、付いて行っても良いですか?」
「それは助かります。届け先の方もそのほうがきっと喜ばれるでしょう」
アスタリスクの表情が明るくなる。その笑顔は今、心からのものに見えた。
<了>
依頼結果
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相談するとこです。 天王寺茜(ka4080) 人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/11/18 23:58:44 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/18 23:56:07 |