• 陶曲

【陶曲】精霊の頼み事

マスター:樹シロカ

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2019/01/19 19:00
完成日
2019/02/02 01:27

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 同盟領農耕推進地域ジェオルジの館で、ハンターを待ち構えていたのは若き領主セスト・ジェオルジ(kz0034)だった。
「各地の対応でお忙しい中、申し訳ありません」
 応接室のソファを勧めながら、いつも通りの淡々とした表情でハンターを労う。
 今回、ハンターオフィスに依頼を持ち込んだのはセストだ。
 そこに女が入ってくる。
「遅れてごめんなさい。少し準備があったものだから」
 少年のように短く切り揃えたオレンジ色の髪を揺らし、マリナ・リヴェール(kz0272)が微笑んだ。
「どうぞ。ちょうど依頼についてお話するところです」
 セストはマリナを隣の椅子に座らせ、改めて話を切り出す。
「こちらはマリナ・リヴェールさん。バチャーレ村の住人で、ハンターです。今回のお話はリヴェールさんからの依頼でもあります」

 マリナはかつて、ある歪虚の契約者になったことがある。
 偉大なる地精霊アメンスィの顕現は各地に僅かずつ影響を与え、活性化した正のマテリアルに反応し、歪虚もまたざわめき始めた。
 この地の歪虚もそのうちの一体で、元々リアルブルー人であるマリナの望郷の思いに付け込み、引き込んだのだ。
 ハンター達によってマリナは救い出されたのだが、バチャーレ村の近くの祠に祀られた地精霊マニュス・ウィリディスも力を貸し、その際にマリナと地精霊にはある種の繋がりのようなものが生まれたという。
 そのような経緯があり、今のマリナは精霊に仕える祭祀担当のような役割を担っている。

「まあ、繋がりっていうのは私の思い込みかもしれないんだけどね。ただ今回は、直接お願いされたから」
 年明け早々にお供え物を持って祠にお参りしたマリナを、珍しく地精霊が待ち構えていた。
 ――余談だが、普段は「有難みが失せよう」と言って、呼び掛けて暫くしてからしか出てこない。それが大地が眠りにつく冬場なら、なおさらだ。
 そこで頼み事を伝えられたのだという。
「マニュス様は定期的にお参りされることで、かなり力を取り戻すことができたんだって。だから他の眠ったままの精霊を感じることができるようになって。できたら一度、お参りして呼び掛けてみてほしいそうなの」
 だが地精霊が示した場所は谷を越えた先で、それなりの雪が積もる急な山。
 歪虚も出るかもしれず、流石にマリナひとりでは心もとないので、領主に頼んでハンターを依頼したという訳だ。
「ごめんね、こんな真冬の登山なんて。でもなんだか、急いだほうがいいような気がして」
 マリナは地精霊が「いつもより苛立っている」と感じたそうだ。
「マニュス様が言うには、冬なのに大地が騒がしいらしいの。だから他の精霊も落ち着かないだろうから、慰めてほしいんだって」
 マリナの言葉と口調こそ穏やかだったが、表情には切迫した感情が見て取れた。

リプレイ本文


 領主の館の農作業場に、次々と荷物が運び込まれる。
「皆様にサイズが合えばいいのですが」
 セストが防寒着や履物など、冬山に登るための装備を示した。
「ありがとうございます。軽くて暖かいですね、これ」
 天王寺茜(ka4080)は早速、毛皮の防寒着を羽織ってみる。
(マニュス様が直に頼み事なんて珍しいわね。何か起こってるのかな……)
 そこでふと、鞍馬 真(ka5819)と目が合う。整った顔立ちは穏やかだが、何事かを考えこむような瞳だ。
 茜と同様、不穏な気配を感じているのだろう。
 だが今は頼まれたこと、そして出来ることをやり遂げることに専念する。ここで出会った人たち皆のために。
 マリナが登山用の湯沸かしセットを持ってきた。スタックカップもついている。
「ポットなんかはこれでいい?」
「ありがとうございます。お借りします」
 茜は荷物をバックパックに詰め込む。

 ユリア・クレプト(ka6255)とルトガー・レイヴンルフト(ka1847)はお供え物を点検する。
「まずは穀物、後は果物……は今の季節で旬を迎えてるのってある? 無ければドライフルーツやはちみつ漬けなんかでもいいわ」
「ここにドライフルーツはあるな。穀物はあまり多いと重いだろう」
「そうね、これもあるし」
 ユリアは自分の持ってきた酒の瓶を見せてにっこり笑う。
「お酒の種類があったほうが良いと思ったから、自分でも持参したわ」
「酒は必須だな。後は何か特産物の缶詰や瓶詰があればいいが」
 ルトガーが川魚の瓶詰や干し肉を引っ張り出すと、ミヒャエル・フェルナー(ka7370)がセストを振り向いた。
「供え物に、狩猟して得られたものは大丈夫か?」
「それはあたしも気になっていたの。血を穢れと捉える精霊もいるでしょうし」
 ユリアの懸念に、セストは淡々と答える。
「マニュス様に好き嫌いはないようです」
(好き嫌い……という話か?)
 ミヒャエルは首を傾げつつも、とりあえず軽い干し肉を選んで荷物に詰める。
「それとハーブ等の薬草と……お香はある?」
「料理用のハーブでよければすぐに用意できますよ。お香……ですか?」
「香りが場を清浄に清めてくれるし、上に昇る煙は天へ祈りが届く様に……とも言うでしょ? なんでもいいわ、あれば分けてほしいの」
 セストが腑に落ちない表情をするのも無理はない。この家では「香」を焚く習慣がなかったのだ。
「香水はあるのですが、すみません」
「無い物はしかたないわ。蝋燭だけ分けてね」

 作業場の隅で、何やら作業に没頭しているのはカイン・シュミート(ka6967)だ。
「何を作ってるの?」
 マリナが覗き込むと、カインは造花を作っていた。
「あら、綺麗な色ね!」
「ジェオルジ産の紅茶とワインを分けてもらった。下準備はしてきたんだが、時間が足りない。ムラが出るな」
「でも濃淡があるほうが、本物みたいだわ」
 カインは紅茶染めの花に、赤ワインで染めたリボンを飾る。
「流石にこの時期に生花は難しいだろう」
 だからせめて、この土地で作られたもので布を染め、生花の代わりにしようというのだ。
「春を歌う花、夏を笑う花、秋を囁く花、冬を慰める花……いずれの花とも違うが、人々の祈りの花ということで」
「素敵ね。きっと喜ばれるわよ」


 準備を整えて、登山口まで向かう。
 山を見上げ、マリナが地図を広げた。
「ここがマニュス様の祠。で、こっちの川沿いの道ね。目印は白くて大きな、光る岩だって」
「人に忘れられた精霊が各地にまだたくさん眠っているんだな」
 ルトガーは辺りを見回した。小動物の足跡がいくつか、雪の上に見えるのはそれだけだ。
(歪虚が足跡を残すとは限らんしな)
 そこでユリアは円陣を組んで山に入ることを提案した。
「え、でも……」
 マリナが何か言いたげに口を開くと、ユリアはすぐに付け加える。
「どこから襲われるかもわからないから、この子にも協力してもらうわ。ね、エライア」
 ふわふわのモフロウが誇らしげに翼を羽ばたかせる。
「案内役がいないと、私たち迷子になっちゃいますし」
「山歩きはマリナが一番慣れていそうだな。何か気づいたら、俺たちにも教えてくれ」
 茜とルトガーはそう付け加えた。
 それぞれに役割がある。戦闘だけが仕事ではない。それをマリナにも理解してもらわねばならない。
 真は自分が先行すると言った。
「私は『瞬脚』を使うからね。襲撃を感知したら、すぐに知らせるよ」
 カインは一番後ろにつくと言う。
「慣れない道を移動する分、体力を消耗し易いだろう。お互いに役割を分担して助け合おう」
「わかったわ。でもお互いに無理は禁物ね。壊れやすそうな荷物は預かるわ」
 マリナがカインのさげた袋を受け取った。
「マリナさんは道程も予測できるなら、ペース配分に気をつけてください。草臥れないように適宜休憩を取るようにしよう」
 真が先に立って進み始めた。

 円陣とはいえ、山道のことで2人ずつ並んで歩くのが精いっぱいだ。
 先に進む真の後にミヒャエルとユリアが続き、茜とマリナ、殿をルトガーとカインが守る。
 一歩ごとに足が埋まる割に、雪は酷く積もっているというほどでもないので、下にある落ち葉を踏むとかなり滑る。
 転ぶようなことはないが、思ったよりも時間がかかりそうだ。
 道の脇には冬枯れの木々がずっと続いている。
 おかげで谷から吹き付ける風をまともに受けずに済んでいるが、見通しが悪く神経を使う。
 茜はかつてこんな風に山を登った時のことを思い出していた。
「ねえマリナさん。こうやってマリナさんと歩いてると、マニュス様と会った日を思い出しますね」
 どこか遠くを見るような目をしていたマリナが、はっと茜に意識を向ける。
「え? ああ……! あのときは大ムカデが襲ってきたのよね」
「もうあんなのとは遭遇したくないんですけどね」
「うわー、思い出しちゃったわ。今度の精霊様はあんなのに襲われないといいんだけど」
 マリナにいつもの快活さが戻り、茜は内心で安堵する。

 そうして暫く歩いた頃。突然、上空を舞っていたモフロウが警戒の声をあげる。
「エライアが何か見つけたみたいよ」
 真はそちらを見上げ、逡巡する。
「こちらを見下ろす形だね。見通しの良いところまで抜けるか、ここで待ち構えるか……」
「木が茂っているから、こちらも丸見えという訳ではない。ここで対応しよう」
 ミヒャエルの腕輪が光を帯びる。
「じゃあ先に行って少し様子を見て来るよ」
 真は木々の間を抜けて、モフロウが警戒していた辺りを確認する。
(何がいたんだ?)
 突然、左の耳元に鋭く空を切る音。同時に、肩に鈍い痛みが走る。
「うっ、……何だ?」
 白い雪の上に、拳ほどのくぼみができている。
 正体はすぐに分かった。
「サル型……の雑魔?」
 10体ほどの白いモノが、木々を飛び移りながら近づいてきた。
 大きさは子供ぐらいで、吠え声を上げながら時々石を投げてくるのだ。
 真は間近にやって来た1体に向かって踏み込む。と見せかけて動きを封じ、傍を通り抜けようとした一体に『フェイントアタック』からの一閃で斬りつける。
 驚いたように動きを止めたサルを睨みながら、後ずさりで距離を開け、仲間に声をかけた。
「サルに似た雑魔が10体ほど。石を投げてくるんだ、攻撃は大したことはないが、なかなか素早いよ」

 そうしている間に、サルたちは山を身軽に飛び跳ねながら、ハンター達の一行を包囲し威嚇の吠え声を上げる。
 茜は木々の途切れた空間を見据え、サルが横切るのを待ち構えた。
「当たって……!」
 2体がジャンプする瞬間を狙って、光の三角形を放出。『デルタレイ』の直撃を受けて、1体が雪の上に転がり、もう1体は後ろ足を引きずりながら雪を這う。
 その攻撃に、ボスらしき1体が茜目掛けて真っすぐ突っ込んでくる。
 が、間近でガラスが砕けるような光が飛び散り、ボスは雪に突っ込む。すぐに起き上がり、驚いたように飛び退った。
 カインの『防御障壁』が体当たりを防いだのだ。
「あまり知能はなさそうだが、その分面倒かもしれない」
「引かないなら、全部を倒さなければな」
 ミヒャエルは覚悟を決めて、前に出る。真の攻撃を受けながらも、まだこちらへ向かってくるサルを聖機剣で切り払う。
 戦闘力ではハンターが上回るが、数が多く素早い相手はなかなかに厄介だった。
 カインは茜に『多重性強化』で攻撃を任せ、マリナと荷物を守るように立ち塞がっていた。
 マリナはカインに背中を向け、谷のほうを注視する。
「こっちからも来るわ!」
「サル相手なら、これで充分だ」
 ルトガーが拳を打ち合わせるのを見て、マリナは「要らないかもしれないけど」と言いながら、『プロテクション』で守りを固める。
「心強いな。では遠慮なく行くぞ」
 ルトガーは向かってくるサルに拳を突き出す。牙をむき出して威嚇してくるサルを、渾身の力で谷に向けて吹き飛ばした。

 一行の後方目掛けて、山の斜面を駆け下りてくる2体を、ユリアが待ち構える。
「もう少し、もう少しよ……!」
 突出すれば、こちらも囲まれる。何より、隙間を作ればマリナと荷物が守れない。
 タイミングを見極めるユリアに向けていくつも礫が飛んでくるが、全て見えない壁に阻まれた。
「今よ、ぶっ飛ばしてやるわ!」
 ここぞという瞬間、ユリアは強い踏み込みで一気に距離を詰め、『青龍翔咬波』を至近距離のサルに叩きつけた。
 まともに食らった1体が押し込まれて吹き飛び、仲間のサルを巻き込む。
「こっちは片付いたわ。みんな大丈夫?」
 ユリアが振り向いて確かめるまでもなく、もう動いているサルはいなかった。
 茜はほっと息をついて、真の傷をヒールで癒す。
「お疲れ様です。登山ですし、小さな傷だけど一応治しておきましょう」
「そうだね、ありがとう」
 傷を治し、荷物を点検して、再び周囲を警戒しながら先を急ぐ。


 その後は順調に歩みを進めた一行は、ついに目的の岩までたどり着いた。
「きっとこれだわ。すごい、白くてつるつる。長石だと思うんだけど、何かしら」
 マリナが大きな白い岩を撫でながら見上げた。
 その岩は山肌に半ば埋もれたような状態で、見えている部分だけでも5mぐらいありそうだ。
「こんな綺麗な岩だったら、何かが宿っていそうよね」
「全くだ。では早速準備するか」
 ルトガーは山歩きで乱れた髪を軽く撫でつけ、服についたゴミや雪をはらうと、荷物を解いて掃除道具を取り出した。
 皆で手分けして絡みつく蔓を切り払い、山肌から伸びかけた若木を取り除き、枯れ枝や落ち葉を片付ける。
 すると落ち葉の下から、平らなテーブルのような石が顔を出した。
「かつては誰かがお参りしていたのだろうな」
 ミヒャエルが呟く。どう見ても自然にそこにあった岩ではなかった。
「じゃあここにお供えを置きますね」
 茜は次々と供え物を並べ、蝋燭を灯し、そっと小さな石を置いた。マニュス・ウィリディスの加護の印ともいえる、キアーラ石だ。
「幸せを願う貴石だから、気持ちを落ち着かせてもらうには良いかなって」
 それから黙って祈りをささげた。
(この地の精霊様……いらしたら、この大地に住む人間、精霊たち皆の幸せのため、どうか力を貸してください……)

 ユリアはその間に支度を整えていた。寒空の下、踊りの衣装で毅然と立つ。
「あたしの故郷に伝わる精霊へ奏でられる歌と舞を捧げるわ。どうぞ受け取って」
 ユリアがゆっくりと腕を動かし、朗々と歌い始める。
 精霊がもたらす恵みに対する畏怖、そして感謝。指にも爪先にも、想いを込めて。
 茜とミヒャエルは、ハーモニカを奏でてそれに合わせる。
 唇に当たる楽器は冷え切っていたが、夢中で音を響かせた。
 真はユリアの歌に、声を重ねる。高く、低く、螺旋を描くように、歌と音楽は風の音に混じり、どこまでも響いていく。
 やがて一区切りがつき、ユリアが静かに膝をつく。
「見て……」
 マリナが囁いた。その視線の先、お供えの台の向こう側に、蝋燭の光とは全く違う白い光が浮かんでいる。
 全員が見守る中で、その白い光は大人の頭ぐらいの大きさになり、やがて小さな人の形をとった。
「……だれ? よんだ?」
 そう言ったのは、10歳ぐらいの少年の姿をした光の人型。
 真は片膝をついて、静かに語り掛ける。
「私達はマニュス・ウィリディス様の使いだよ。きみの様子を見てきてほしいと頼まれたんだ」
「えっと、山向こうの精霊様ね。それより、あなたのお名前を教えていただける?」
 マリナが真の隣で呼びかけると、少年の精霊は眠そうに瞬きした。
「あんたの気配と同じ、山向こうからも……名前? 名前は……人間が勝手につけた……」
「お呼びするのにいい名前があったら知りたいんです。教えてもらえますか?」
 茜が尋ねると、精霊はふわあと欠伸する。
「……サニディン。なんかそんなの」
 サニディンと名乗った精霊は、キアーラ石を見つめる。
「ふうん。なんだかざわざわして、みんな気になってる」
「ざわざわしているのは、どうしてだろうね」
 真が精霊の言葉をゆっくりと繰り返す。
「オレよりずっと昔からいて、大精霊様を怒らせてるやつがいるからじゃない?」
 カインが持ってきた造花を供えた。
「俺は歌も踊りも、祭りで皆と踊るものしか知らない。だから……今この地に住まう者が豊穣だからこそ得られた恵みで作ったものを奉納したい」
 それからじっと精霊を見つめる。
「地に異変が起きればこの花を作ることは叶わない。感謝している。そしてこれからもあなた方精霊の守護が必要だ」
 精霊は花に顔を近づける。その力を受け取ろうとするように。
「うん、いいよ。でもオレ、まだ眠いんだ。冬は力をためてじっとしているもんだよ」
「ならば、また雪が溶けたら供物を持ってお邪魔しよう」
 ルトガーが労わるように微笑んだ。
「みんな精霊のことが大好きなんだ。もっと色々な物を持ってこられる」
「うん、じゃあ約束。待ってる。人間、ひさしぶりで、面白かったよ。あとこれ、向こうの精霊があげたいと思ったものだから。人間が持ってて」
 貴石を指さした姿のまま、光は音もなく消えた。

「マニュス様を疑うつもりはなかったけど、本当にいたんだ……」
 力が抜けたように座り込むマリナ。
「随分とフレンドリーな精霊だったな」
 ルトガーは笑ったが、真は考え込んでいる。
「大精霊様を怒らせてるやつ、か。最近各地が荒れているし、そのせいかな……」
「そうかもな。だが各地にこんな精霊がいて、色々助けてくれる可能性が見えてきた。これは忙しくなるぞ」
 各地の精霊を元気づければ、歪虚に対抗する力になるかもしれない。ルトガーはそう考えたのだ。
(だが間に合うだろうか……?)
 眉を寄せる真の目の前に、茜が湯気を立てるカップを差し出した。
「少し休憩して、暖まりましょ。遠足は帰るまでが本番だもの」

 暖かな紅茶の香りが漂い、ほんの少しだけ周りの雪も溶かしていくようだった。

<了>

依頼結果

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MVP一覧


  • 鞍馬 真ka5819
  • 離苦を越え、連なりし環
    カイン・シュミートka6967

重体一覧

参加者一覧

  • クラシカルライダー
    ルトガー・レイヴンルフト(ka1847
    人間(紅)|50才|男性|機導師
  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 美魔女にもほどがある
    ユリア・クレプト(ka6255
    人間(紅)|14才|女性|格闘士
  • 離苦を越え、連なりし環
    カイン・シュミート(ka6967
    ドラグーン|22才|男性|機導師
  • 小さな精霊の友
    ミヒャエル・フェルナー(ka7370
    人間(紅)|25才|男性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談するとこです。
天王寺茜(ka4080
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2019/01/18 23:52:25
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/01/17 20:09:48