ゲスト
(ka0000)
サイクロプスを討伐せよ!
マスター:きりん

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~4人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/01/24 09:00
- 完成日
- 2019/01/24 17:48
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●冬の森のサイクロプス
雪が降っていた。
空は厚い雲に覆われ、回りが見えないほど暗くはないのだが、どこか物悲しい雰囲気がある。
そんな風景に、巨人の姿があった。
一つ目の巨人だ。額からは一本の角が生えている。
着ているのは粗末な腰蓑のみで、後は発達した筋肉で覆われた身体を剥き出しにしている。
サイクロプスたちは、何かを探しているようだった。
あちこち歩き回っては、辺りを見回している。
よく見れば、木の陰に隠れるようにして、男が一人立っていた。
(……参った。まさか、一人旅の途中でサイクロプスと遭遇するとは)
男はハンターだった。
ハンターとはいえ、実力はピンキリである。
常人よりは強くとも、男はハンターの中では下から数えた方が早い強さでしかなかった。
(さて、問題はここからどう逃げるかだが)
考え込む男は、サイクロプスが近付いてきていることに気が付かない。
(逃げられたら、ハンターズソサエティに連絡して退治してもらわんと。いや、俺もハンターなんだけどな。勝てんし。……あ)
ふと男は顔を上げる。
覗き込むサイクロプスの一つ目と目が合ってしまった。
●暴れるサイクロプス
こん棒が唸りを上げて男の上に落ちていく。
「あぶねぇ!」
間一髪で男はこん棒をかわした。
サイクロプスのこん棒は雪を叩き割り、下の地面を大きく抉っていた。
他のサイクロプスも、男を見つけて近寄ってくる。
幸い、振りが大振りで、避けるのは難しくなさそうだった。
とはいえ、倒せる手立てが男にあるわけでもなく。
(さーて、どうするかね)
距離を取りながら男が困っていると、おもむろにサイクロプスが一体こん棒を振り被った。
明らかに間合いから遠すぎる。
(何をする気だ?)
疑問に思った瞬間、男目掛けてこん棒が投げつけられた。
「うおおおおおお!?」
回避した男はつい先ほどまでいた場所を、こん棒が通過していくのを肌で感じ取る。
さらにサイクロプスたちは近寄ってきて、男に対して腕を振り回し、当たるを幸い叩き潰そうとする。
「くそっ! 一人でこんなの相手していられるか!」
丸太のような腕を避け、男はその場から逃げ出した。
●ハンターズソサエティ。
受付嬢ジェーン・ドゥが新しい依頼を公開した。
雪が積もった冬の森に出たサイクロプスの討伐。
建物の外では、降っていた雪が止んで晴れ間を覗かせていた。
雪が降っていた。
空は厚い雲に覆われ、回りが見えないほど暗くはないのだが、どこか物悲しい雰囲気がある。
そんな風景に、巨人の姿があった。
一つ目の巨人だ。額からは一本の角が生えている。
着ているのは粗末な腰蓑のみで、後は発達した筋肉で覆われた身体を剥き出しにしている。
サイクロプスたちは、何かを探しているようだった。
あちこち歩き回っては、辺りを見回している。
よく見れば、木の陰に隠れるようにして、男が一人立っていた。
(……参った。まさか、一人旅の途中でサイクロプスと遭遇するとは)
男はハンターだった。
ハンターとはいえ、実力はピンキリである。
常人よりは強くとも、男はハンターの中では下から数えた方が早い強さでしかなかった。
(さて、問題はここからどう逃げるかだが)
考え込む男は、サイクロプスが近付いてきていることに気が付かない。
(逃げられたら、ハンターズソサエティに連絡して退治してもらわんと。いや、俺もハンターなんだけどな。勝てんし。……あ)
ふと男は顔を上げる。
覗き込むサイクロプスの一つ目と目が合ってしまった。
●暴れるサイクロプス
こん棒が唸りを上げて男の上に落ちていく。
「あぶねぇ!」
間一髪で男はこん棒をかわした。
サイクロプスのこん棒は雪を叩き割り、下の地面を大きく抉っていた。
他のサイクロプスも、男を見つけて近寄ってくる。
幸い、振りが大振りで、避けるのは難しくなさそうだった。
とはいえ、倒せる手立てが男にあるわけでもなく。
(さーて、どうするかね)
距離を取りながら男が困っていると、おもむろにサイクロプスが一体こん棒を振り被った。
明らかに間合いから遠すぎる。
(何をする気だ?)
疑問に思った瞬間、男目掛けてこん棒が投げつけられた。
「うおおおおおお!?」
回避した男はつい先ほどまでいた場所を、こん棒が通過していくのを肌で感じ取る。
さらにサイクロプスたちは近寄ってきて、男に対して腕を振り回し、当たるを幸い叩き潰そうとする。
「くそっ! 一人でこんなの相手していられるか!」
丸太のような腕を避け、男はその場から逃げ出した。
●ハンターズソサエティ。
受付嬢ジェーン・ドゥが新しい依頼を公開した。
雪が積もった冬の森に出たサイクロプスの討伐。
建物の外では、降っていた雪が止んで晴れ間を覗かせていた。
リプレイ本文
●戦闘開始
レイア・アローネ(ka4082)は依頼を受け、挨拶をして現地へ向かう。
「久しぶりだな、ジェーン。サイクロプス討伐、引き受けた」
現地に到着すると、仲間が集まるのを待った。
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)は木に隠れ、サイクロプスの様子を窺う。
「雪の中で腰蓑一丁とか見てるこっちが寒くなりそうだな。雪がまた降る前に終らせようぜ」
静かに雪の中を進みだした。
サイクロプスを倒すことを目的に、夢路 まよい(ka1328)は依頼を受けた。
ジェーンが公開した依頼だからという理由もあるかもしれないが。
「力任せに戦う巨人が相手かあ。近付かれたらやっかいそうだけど……じゃあ、近づかれなければいい?」
二手に分かれ、サクラ・エルフリード(ka2598)はまよいと一緒に北側から侵入する。
「さて、では行きましょうか……。作戦通りに動きを止めていけるといいのですが……」
遠目に見えるサイクロプスが標的だ。
冬の森に争いの気配が満ちる。
さあ、戦いの始まりだ!
●南の戦い
レイアは、レイオスとともにサイクロプスへの接敵を試みる。
サイクロプスの視線から木々に隠れて逃れつつ接近した。
(……ふむ。大きさは八メートルほどか)
自分のマテリアルを魔導剣「カオスウィース」に伝達し、強化すると、魔法剣化させる。
木々に隠れつつ、レイオスは南側のサイクロプスを狙う。
「雪の中で追いかけっこか。童心に返るにはスリルがありすぎるな」
北側のまよい、サクラたちと連絡を取りつつ、レイオスはわざとタイミングを重ね合わせて姿を見せた。
封印されし魔腕を使い、バリスタ「プルヴァランス」に自身の生体マテリアルを伝達し、魔法の力を宿させて強化した。
己のマテリアルを活性化させたレイアは、身体を戦闘状態に移行させた。
「……ふっ!」
気付かれていないことを利用して木を駆け上がり、立体的な動きでレイオスを狙うサイクロプスの背後からアクロバティックに奇襲を仕掛ける。
左右の手に持った魔導剣「カオスウィース」と星神器「天羽羽斬」でそれぞれ斬りつけると、レイアの身体からマテリアルが爆発的に噴き出す。
超加速を得た三撃目の斬撃が二刀同時に放たれ、オーラ上の刃を形成し真っ直ぐサイクロプスの胴体を貫いた。
絶叫が上がる。
「まだ終わらんぞ!」
叫んだレイアが素早く右手を引き戻し、最後の一手を発動させた。
魔導剣「カオスウィース」に込められたオーラが解放される。
魔力により更なる加速を得た斬撃が、魔力放出を受けてマテリアルの輝きを迸らせながらサイクロプスの胴体部を斬り払った。
こん棒を振り被っていたサイクロプスにレイアの先制攻撃が突き刺さった。
狙われていたレイオスは盾にしていた木から飛び出すと、レイアが作り出した機を利用する。
「堅い皮膚だな。だったらコイツでどうだ!」
マテリアルの制御によって渾身の力でバリスタ「プルヴァランス」の弦を引き、矢を射る。
放たれた矢は込められたマテリアルの尾をたなびかせながら飛翔し、サイクロプスの皮膚を貫いて深く突き刺さった。
サイクロプスの側面や背面から攻撃して注意を逸らすレイオスに我慢できなくなったのか、サイクロプスが接近する。
「雪に倒れて人型を残す遊びがあったな」
振り下ろされるこん棒を避け懐に潜り込むと、最小限の力をかけてバランスを崩させ、自分より遥かに大きいサイクロプスを鮮やかに投げ倒した。
大きな人型を残してサイクロプスは降り積もった雪の中に沈む。
すかさずサイクロプスの関節を極め、そのまま動けなくして固めてしまった。
しかし流石というべきか、サイクロプスはすぐにレイオスの拘束を振り解き、無理やり脱出する。
怒りの咆哮を上げるサイクロプスに触れ、マテリアルを一気に送り込んで体内に直接浸透打撃を与えた。
レイアの左手の、星神器「天羽羽斬」が鳴動する。
「さあ、いけっ!」
サイクロプスの脚に振るわれた星神器「天羽羽斬」からマテリアルの光が迸った。
巨大な敵を滅するという概念を付与された神刃が、サイクロプスの大きさを読み取り一撃を三本の斬撃に増殖させた。
一瞬で繰り出された高速連撃が、サイクロプスの皮膚を砕き肉を斬り裂き、骨まで断ち切って背後へと抜けていった。
●北の戦い
二人一組でサクラとペアを組み、まよいはサイクロプスのうち一体にまず目標を定めた。
「じゃあ、お願いね」
丈夫なサクラにサイクロプスの眼前に立って貰って、わざとこん棒を投げつけさせ、安全を確保するのだ。
サクラは補助魔法を使用しておく。
「……投げてくる棍棒……そうそう当たらないとは思いますが、念の為に盾で守れる位置にいて下さいね……」
光が対象の全身を覆い、防御力を強化したのを確認すると、サイクロプスへ向かい移動した。
蒼機盾「ナナカマド」を構え、姿を晒したサクラはサイクロプスの出方を窺う。
サイクロプスは詠唱を始めているまよいに気付き、こん棒を投擲してきた。
「させません!」
素早く割り込んだサクラは、蒼機盾「ナナカマド」を掲げ受け止める。
物凄い衝撃を受け、雪の地面に吹き飛ばされた。
すぐに起き上がり、マテリアルを練り上げる。
「目標確認です……。タイミングを合わせて相手の行動阻害します……。黒き拘束を……プルガトリオ……!」
無数の闇の刃が空中に生成され待機する。
サクラがルーンソード「アクシア」を振りかざすと同時に、闇の刃は一斉にサイクロプスの方を向いた。
振り下ろしが号令となり、サイクロプスへ闇の刃が放たれる。
闇の刃はサイクロプスを串刺しにし空間に縫い付け消滅した。
まよいの身体が膨大な量のマテリアルを生む。
詠唱を紡ぎながらマテリアルを調節し、魔法にアレンジを加えて射程を延長させると、辺りに満ちたマテリアルを感じ取り、それを魔法に取り込むことでさらに威力を高めていく。
マテリアルを魔法に込め、まよいは発動させた。
「全てを無に帰せ……ブラックホールカノン!」
破壊の音は、衝撃の後に来た。
携帯品から蒼機銃「エーデルワイス」を取り出し、サクラは銃撃する。
追撃の手は緩めない。
「何度でも倒れるまで動けなくしてあげますよ……。プルガトリオが切れても……正義の鉄杭……ジャッジメント……!」
自身の確固たる信念のもと、サクラが今度は他者を断罪する光の杭をサイクロプスに撃ち込む。
「そこからであれば反撃も出来ないでしょう……。何も出来ないうちに倒されるといいのです……」
杭に止められ、再びサイクロプスは移動できなくなった。
すぐにそれは現実となった。
紫色の光を伴う球体がサイクロプスの頭上に現れ、収束しながら圧し掛かっていく。
禍々しい紫色の球体が直撃すると、着弾点を中心に、強力な重力波が広域に発生した。
サイクロプスは滅茶苦茶に歪み荒れ狂う重力に縛り付けられ、身体の部位ごとに全く逆方向の重力をかけられて歪められ、捻じれていく。
「これもついでに!」
まよいは魔法に更なるアレンジを加えた。
広域魔法呪文の威力を一体に無駄なく発揮させるために、変化を作ったのだ。
重力波を形成する魔力を集束させ、サイクロプス一体を包む程度にまで圧縮させる。
副次効果で、小さくなった紫色の球体の中でより凶悪化した重力が荒れ狂い、サイクロプスの全身の骨を砕いていった。
「もう一つ!」
まよいは続いて水と地の力を連続で射出する。
着弾すると無数の氷柱と岩柱にそれぞれ姿を変え、動けないサイクロプスを串刺しにしてさらに縫い止めていった。
●目標達成
サイクロプスたちは倒れた。
血を払い、レイアは魔導剣「カオスウィース」と星神器「天羽羽斬」を鞘に納める。
「案外早かったな」
頂点にあった太陽はゆっくりと傾いてきているものの、日が暮れるまでまだ数時間ありそうだ。
レイオスは倒れたサイクロプスの絶命を確認する。
「早く帰ってホットワインで一杯と行くか」
長居は無用とばかりに、帰る支度を始めた。
マテリアルが霧散し、魔法のエフェクトが消えていく。
「大勝利!」
目的を達成して、まよいは無邪気に喜んだ。
サクラは聖職者として祈りを捧げる。
「さあ、帰りましょう」
皆を振り返り、微笑んだ。
最後に周囲の安全を確認して、一行は帰路に着く。
依頼は終了した。
レイア・アローネ(ka4082)は依頼を受け、挨拶をして現地へ向かう。
「久しぶりだな、ジェーン。サイクロプス討伐、引き受けた」
現地に到着すると、仲間が集まるのを待った。
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)は木に隠れ、サイクロプスの様子を窺う。
「雪の中で腰蓑一丁とか見てるこっちが寒くなりそうだな。雪がまた降る前に終らせようぜ」
静かに雪の中を進みだした。
サイクロプスを倒すことを目的に、夢路 まよい(ka1328)は依頼を受けた。
ジェーンが公開した依頼だからという理由もあるかもしれないが。
「力任せに戦う巨人が相手かあ。近付かれたらやっかいそうだけど……じゃあ、近づかれなければいい?」
二手に分かれ、サクラ・エルフリード(ka2598)はまよいと一緒に北側から侵入する。
「さて、では行きましょうか……。作戦通りに動きを止めていけるといいのですが……」
遠目に見えるサイクロプスが標的だ。
冬の森に争いの気配が満ちる。
さあ、戦いの始まりだ!
●南の戦い
レイアは、レイオスとともにサイクロプスへの接敵を試みる。
サイクロプスの視線から木々に隠れて逃れつつ接近した。
(……ふむ。大きさは八メートルほどか)
自分のマテリアルを魔導剣「カオスウィース」に伝達し、強化すると、魔法剣化させる。
木々に隠れつつ、レイオスは南側のサイクロプスを狙う。
「雪の中で追いかけっこか。童心に返るにはスリルがありすぎるな」
北側のまよい、サクラたちと連絡を取りつつ、レイオスはわざとタイミングを重ね合わせて姿を見せた。
封印されし魔腕を使い、バリスタ「プルヴァランス」に自身の生体マテリアルを伝達し、魔法の力を宿させて強化した。
己のマテリアルを活性化させたレイアは、身体を戦闘状態に移行させた。
「……ふっ!」
気付かれていないことを利用して木を駆け上がり、立体的な動きでレイオスを狙うサイクロプスの背後からアクロバティックに奇襲を仕掛ける。
左右の手に持った魔導剣「カオスウィース」と星神器「天羽羽斬」でそれぞれ斬りつけると、レイアの身体からマテリアルが爆発的に噴き出す。
超加速を得た三撃目の斬撃が二刀同時に放たれ、オーラ上の刃を形成し真っ直ぐサイクロプスの胴体を貫いた。
絶叫が上がる。
「まだ終わらんぞ!」
叫んだレイアが素早く右手を引き戻し、最後の一手を発動させた。
魔導剣「カオスウィース」に込められたオーラが解放される。
魔力により更なる加速を得た斬撃が、魔力放出を受けてマテリアルの輝きを迸らせながらサイクロプスの胴体部を斬り払った。
こん棒を振り被っていたサイクロプスにレイアの先制攻撃が突き刺さった。
狙われていたレイオスは盾にしていた木から飛び出すと、レイアが作り出した機を利用する。
「堅い皮膚だな。だったらコイツでどうだ!」
マテリアルの制御によって渾身の力でバリスタ「プルヴァランス」の弦を引き、矢を射る。
放たれた矢は込められたマテリアルの尾をたなびかせながら飛翔し、サイクロプスの皮膚を貫いて深く突き刺さった。
サイクロプスの側面や背面から攻撃して注意を逸らすレイオスに我慢できなくなったのか、サイクロプスが接近する。
「雪に倒れて人型を残す遊びがあったな」
振り下ろされるこん棒を避け懐に潜り込むと、最小限の力をかけてバランスを崩させ、自分より遥かに大きいサイクロプスを鮮やかに投げ倒した。
大きな人型を残してサイクロプスは降り積もった雪の中に沈む。
すかさずサイクロプスの関節を極め、そのまま動けなくして固めてしまった。
しかし流石というべきか、サイクロプスはすぐにレイオスの拘束を振り解き、無理やり脱出する。
怒りの咆哮を上げるサイクロプスに触れ、マテリアルを一気に送り込んで体内に直接浸透打撃を与えた。
レイアの左手の、星神器「天羽羽斬」が鳴動する。
「さあ、いけっ!」
サイクロプスの脚に振るわれた星神器「天羽羽斬」からマテリアルの光が迸った。
巨大な敵を滅するという概念を付与された神刃が、サイクロプスの大きさを読み取り一撃を三本の斬撃に増殖させた。
一瞬で繰り出された高速連撃が、サイクロプスの皮膚を砕き肉を斬り裂き、骨まで断ち切って背後へと抜けていった。
●北の戦い
二人一組でサクラとペアを組み、まよいはサイクロプスのうち一体にまず目標を定めた。
「じゃあ、お願いね」
丈夫なサクラにサイクロプスの眼前に立って貰って、わざとこん棒を投げつけさせ、安全を確保するのだ。
サクラは補助魔法を使用しておく。
「……投げてくる棍棒……そうそう当たらないとは思いますが、念の為に盾で守れる位置にいて下さいね……」
光が対象の全身を覆い、防御力を強化したのを確認すると、サイクロプスへ向かい移動した。
蒼機盾「ナナカマド」を構え、姿を晒したサクラはサイクロプスの出方を窺う。
サイクロプスは詠唱を始めているまよいに気付き、こん棒を投擲してきた。
「させません!」
素早く割り込んだサクラは、蒼機盾「ナナカマド」を掲げ受け止める。
物凄い衝撃を受け、雪の地面に吹き飛ばされた。
すぐに起き上がり、マテリアルを練り上げる。
「目標確認です……。タイミングを合わせて相手の行動阻害します……。黒き拘束を……プルガトリオ……!」
無数の闇の刃が空中に生成され待機する。
サクラがルーンソード「アクシア」を振りかざすと同時に、闇の刃は一斉にサイクロプスの方を向いた。
振り下ろしが号令となり、サイクロプスへ闇の刃が放たれる。
闇の刃はサイクロプスを串刺しにし空間に縫い付け消滅した。
まよいの身体が膨大な量のマテリアルを生む。
詠唱を紡ぎながらマテリアルを調節し、魔法にアレンジを加えて射程を延長させると、辺りに満ちたマテリアルを感じ取り、それを魔法に取り込むことでさらに威力を高めていく。
マテリアルを魔法に込め、まよいは発動させた。
「全てを無に帰せ……ブラックホールカノン!」
破壊の音は、衝撃の後に来た。
携帯品から蒼機銃「エーデルワイス」を取り出し、サクラは銃撃する。
追撃の手は緩めない。
「何度でも倒れるまで動けなくしてあげますよ……。プルガトリオが切れても……正義の鉄杭……ジャッジメント……!」
自身の確固たる信念のもと、サクラが今度は他者を断罪する光の杭をサイクロプスに撃ち込む。
「そこからであれば反撃も出来ないでしょう……。何も出来ないうちに倒されるといいのです……」
杭に止められ、再びサイクロプスは移動できなくなった。
すぐにそれは現実となった。
紫色の光を伴う球体がサイクロプスの頭上に現れ、収束しながら圧し掛かっていく。
禍々しい紫色の球体が直撃すると、着弾点を中心に、強力な重力波が広域に発生した。
サイクロプスは滅茶苦茶に歪み荒れ狂う重力に縛り付けられ、身体の部位ごとに全く逆方向の重力をかけられて歪められ、捻じれていく。
「これもついでに!」
まよいは魔法に更なるアレンジを加えた。
広域魔法呪文の威力を一体に無駄なく発揮させるために、変化を作ったのだ。
重力波を形成する魔力を集束させ、サイクロプス一体を包む程度にまで圧縮させる。
副次効果で、小さくなった紫色の球体の中でより凶悪化した重力が荒れ狂い、サイクロプスの全身の骨を砕いていった。
「もう一つ!」
まよいは続いて水と地の力を連続で射出する。
着弾すると無数の氷柱と岩柱にそれぞれ姿を変え、動けないサイクロプスを串刺しにしてさらに縫い止めていった。
●目標達成
サイクロプスたちは倒れた。
血を払い、レイアは魔導剣「カオスウィース」と星神器「天羽羽斬」を鞘に納める。
「案外早かったな」
頂点にあった太陽はゆっくりと傾いてきているものの、日が暮れるまでまだ数時間ありそうだ。
レイオスは倒れたサイクロプスの絶命を確認する。
「早く帰ってホットワインで一杯と行くか」
長居は無用とばかりに、帰る支度を始めた。
マテリアルが霧散し、魔法のエフェクトが消えていく。
「大勝利!」
目的を達成して、まよいは無邪気に喜んだ。
サクラは聖職者として祈りを捧げる。
「さあ、帰りましょう」
皆を振り返り、微笑んだ。
最後に周囲の安全を確認して、一行は帰路に着く。
依頼は終了した。
依頼結果
依頼成功度 | 大成功 |
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面白かった! | 4人 |
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ポイントがありませんので、拍手できません
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MVP一覧
- 夢路に誘う青き魔女
夢路 まよい(ka1328)
重体一覧
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 夢路 まよい(ka1328) 人間(リアルブルー)|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/01/23 23:22:36 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/01/23 01:37:18 |