1日限定「はなのもり」

マスター:風亜智疾

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/02/07 19:00
完成日
2019/02/15 01:08

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


「ということで、大好評だったし、この時期だからこそ1日限定でやろうと思うの」
「えぇと?」
 馴染みの雑貨屋へと顔を出した絵本作家の前で笑う店長は、にんまり実に楽しそうだ。
 その後ろで微笑んでいる銀糸に赤目の女性の視線を受けて、思わずたじろぎつつ頭を下げる。
「あぁ、こちらは品物を仕入れさせてもらってる商会の方なの」
「パメラ・カスティリオーネと申します。どうぞよろしくお願い致しますね」
「あ、はい。ヴェロニカ・フェッロです……?」
 雑貨屋店長に商会の人まで。一体何をしようというのだろうか。
 基本的に交流のある店長はお祭り騒ぎが大好きで、前回の郷祭でもそれはそれは――。
「……まさか」
「そのまさかよ。今回は強力なスポンサー付き。なんと、空き店舗を無償提供してくれる上に、食器や食材類も提供してくれるという豪華さ!」
「こちらも、使用して頂いてお客様に目に留めて頂ければ、今後に繋がりますから」
 確かに楽しかった。楽しかった、が、しかし。
 今、この世界のあちこちで大きな規模の戦いが起こっていると聞いている。
 ヴェロニカだって、出来ることならハンター達に戦い以外の休息をとは思っている。けれど。
「だからこそ、よ」
 店長は笑う。
 先の分からないこの時期だからこそ、後悔のないように。
「私たち一般市民が出来ることなんて、これくらいのことでしょう?」
 いつ何が起こるか。いつ誰と別れるか。分からないこの世界、このタイミングだからこそ。
「だからこそ! 癒しと笑いと美味しいものを提供する! あの喫茶を1日限定で開店するわ!」
「今の時期は菓子……特にチョコレートがよく売れますから。持ち帰り品も是非販売してくださいね? 昨今では男性女性関係なく相手に渡すそうですから、ラッピングも考えますね?」
「貴方達、本音はそっちね!?」
 差し出された狐の耳と尻尾を握りしめ、ヴェロニカは思わずつっこんだ。

■1日限定「はなのもり」告知

『郷祭で大好評だった「どうぶつ喫茶 はなのもり」が1日限定で開店!
 今回は『カンパネラ商会』の全面協力の元、様々な食器や豊富な食材を使ったメニューが登場します。
 もちろん今回も接客はどうぶつたちが行います。
 2月と言えば美味しいのはチョコレート!
 チョコレートを使ったお菓子は、お持ち帰りも可能です。

 はなのもりのどうぶつ一同、皆様のご来店お待ちしております!』

リプレイ本文

――さぁ、楽しい1日を!

■ペンギン巫女から召し上がれ
「着ぐるみ、ですか?」
 念の為と自分だけ着ぐるみになるが構わないかを尋ねる Uisca Amhran(ka0754)に、ヴェロニカは首を傾げてパメラを見やった。
「構いませんよ。それはそれで可愛らしいですし」
 つけ耳つけ尻尾、とは少しコンセプトが違うが、それはそれで可愛いから今回はOK。
 それになにより折角のお祭り騒ぎなのだから!

 さて、そんなペンギンウィスカをお目当てに、お客様がやってきた。
「いらっしゃいませ、はなのもりへようこそ!」
 よちよちぽてぽて。そんな音がしそうな足取りで歩み寄った席に座ったのは、ウィスカの恋人である瀬織 怜皇(ka0684)。
「見て見て、レオが教えてくれたリアルブルーの鳥さん……ペンギンさんの恰好、してみたかったんだよ!」
 確かに可愛い。ペンギンらしいヨチヨチ歩きにぽってりしたライン。実に可愛らしい。
 くちばしの辺りから顔を出しているウィスカは、常ならどちらかというと『綺麗』と呼ばれる分類のエルフだが、今の格好だとひたすら可愛い。
 世の男性よ、想像してほしい。よちよちぽてぽて。着ぐるみを着た彼女が、一生懸命自分の傍にやって来る姿を。
 ……萌えるのではないだろうか。大丈夫。正直に言ってごらん……?
 閑話休題。
 そんな可愛い彼女を見て、怜皇は笑顔を浮かべる。
「おや、イスカ。イスカはペンギンが好きですねぇ?」
 そっとその頭を撫でてやれば、嬉しそうに笑うペンギンウィスカ。
 注文前から甘い空気が漂っている気がするのは、きっと勘違いではない筈だ。両想いって、すごい。
「注文は何にする?」
 テーブルに備え付けられているメニューをざっと見て、怜皇はひとつ頷いた。
「では、ホットチョコとチョコクッキーを頂けますか?」
「ホットチョコとチョコクッキーだね。少しお待ちくださいだよ」
 よちよちぽてぽて。器用にバランスを取って転ばないように、人に当たらないように。
 そんな恋人(後ろ姿では着ぐるみしか見えないが)を見て、怜皇はそっと目を細めた。

「お待たせしました。ご注文のホットチョコとチョコクッキー。それからー」
 そっとテーブルに置かれたのは、白龍さま型のチョコレート。
 もちろん、メニューにはない商品だ。
 だってこれは、昨日のうちにウィスカが自ら作って準備した恋人宛てのチョコレートなのだから。
「さすが、白龍の巫女ですねぇ?」
 見事な形のチョコレートに、感心するように怜皇が言えば、ナイショとばかりに指(というか、今回は着ぐるみの翼)が口元に当てられた。
「白龍さまのチョコは、私からの特別サービスだよ!」
 本来であれば、飲食店に店員が持ち込むのはどうか、と言われてしまう所なのだが。
 今回はたった1日の『その日』の為の喫茶店。大目に見るどころか、歓迎するところであった。
「それじゃあレオ、ゆっくり食べていってね?」
 また何かあったら呼んで、とそう言って、ウィスカは店員としてよちよちぽてぽて。歩いていく。
 その後ろ姿をじーっと、恋人が何か考えながら見ていたのだけど、それは知る由もなかった。

■語尾まで再現してみせますにゃ
「いらっしゃいませ……にゃ。ご注文は何にしますかにゃ……」
 猫耳猫尻尾をつけて、銀の髪を揺らすサクラ・エルフリード(ka2598)の姿に、来客の鼻の下が確実に伸びた。
 だって可愛いのだ。銀の髪に赤い瞳。語尾まで「にゃ」がついた、小柄で華奢な少女(外見年齢)。
 それだけでも十分に可愛いのに、そこに猫耳が装着され、スカートにはゆらりと揺れる尻尾まで。
 どことなく『懐きにくい猫が、たまにデレた時』みたいな、そんな感じ。
 とはいえ猫サクラがこういう態度になってしまっているのは、猫耳猫尻尾のせいではない。
 むしろ猫耳は常日頃から着けている猛者なので、恥ずかしさは全くないのだ。
 彼女の動作がたどたどしいのは、接客の方が理由。
 なにせ普段は騎士として理想を掲げ、戦っているサクラだ。
 こんな接客なんて経験はない。
「ねぇねぇ猫さん、おすすめはなにかなー?」
 席まで案内してもらった男性がウキウキ尋ねてくるので、メニューを開いてひとつ指さした。
 ……流石に接客の邪魔になるので、肉球グローブは着けていない。
「チョコレートケーキが、おすすめにゃ……」
 猫サクラ、実に素直で律儀な接客だけど。これ多分、メニュー全部にゃ、とか言ったら全部頼んでくれたかもしれませんよ。
「じゃあそれと珈琲で!」
 畏まりましたにゃ。と言ってそそくさとキッチンへ戻る猫サクラは、ポツリと一言呟いた。
「……語尾、別に変えなくてもよかったでしょうかね……」
 はい、そうですね。そこまでは指定はなかったです。
 が! 可愛いのでそのまま続行お願いします!

■執事兎が御接待
「いらっしゃいませ、喫茶はなのもりへようこそおいで下さいました」
 優雅に頭を下げる燕尾風コートを纏った金髪美形の頭には薄オレンジのうさ耳。
 燕尾の腰部背面には同色の尻尾もついている。
 アリオーシュ・アルセイデス(ka3164)がにこやかに顔を上げれば、そこには二人組の女性客が顔を真っ赤にして立っていた。
 金髪碧眼×執事風×うさ耳の破壊力は凄かった。
 後にアリオーシュが担当した席の客(ほぼ女性客)たちは、口を揃えてそう言うことになるのだが。
「お席にご案内します。こちらへどうぞ」
 礼儀正しくエスコートした先のテーブル。席すらきっちり一人ずつ引いて座って頂く徹底ぶり。
 おかしい……ここはもしかして高級ホテル……? いいえ、喫茶です。
 アリオーシュがしっかりと接客するのにはちゃんと理由があった。
 店のあちこちでは色々な動物(一部着ぐるみ)が、時には恥ずかしがりながら、時には笑いながら、とにかく楽しんで接客しているのだ。
 その姿に自分も元気をもらえそうだと思ったのがまずひとつ。
 そしてもう一つは、顔を真っ赤にしながら顔を突き合わせてメニューを眺める女性たちのように、来店してくれた人々への感謝。
 美味しいお菓子との幸せな出会いを紡げるようにと、アリオーシュは自分が着けた耳をくいくい、と引っ張りながら笑顔で提案する。
「オレンジとビターショコラの大人の味、しっとりと濃厚な甘さのガトーショコラ、おすすめです☆」
「「それにします!」」
 あとは飲み物に店員おすすめ紅茶をチョイスした二人組に頭を下げ、アリオーシュは笑顔でキッチンへと向かっていく。

■柴わんこ布教ワン!
「ここでシバわんこの愛らしさを広めれば、柴犬千匹牧場達成も夢じゃない!」
 と意気込みつつお手製の柴犬耳と尻尾を11セット準備した宵待 サクラ(ka5561)は、そのうち1セットを装着して接客だ。
 え? のこり10セット? 布教用ですがそれがなにか?
 あと、ほしいって言ってくれる人とか、一緒にこの気分楽しみたい人とかに配ります。ずずいっと。
 まずはそう、外に突っ立っている埃っぽいディーノから参りましょう!
「……な、なんだ」
 耳と尻尾を手ににじり寄る柴サクラに、ディーノが思わず後退りした。熱量が、すごい。
「シバわんこは男性女性選ばず愛らしいよ! ディーノさんでも恥ずかしがらずにつけられる! 騙してないから是非! 是非!」
「ちょっと待て。そこは普通『騙されたと思って』じゃないのか」
「騙してないからね! さぁ! 是非!」
 結果。外に突っ立っていたディーノは本日に限り、灰色狼ではなく柴犬ディーノとなることになったのだった。
「……ワンとは鳴かんぞ」
 残念。

 さて、接客に戻った柴サクラ。
「わんわん、いらっしゃいだわん! 1日限定はなのもりへようこそだわん」
 おや。こちらも語尾まで徹底してらっしゃる。
 柴サクラが挨拶した相手――セシア・クローバー(ka7248)は、その姿に内心ほっこりしていた。
 折角の休日だからと出向いたどうぶつ喫茶だが、店員は全員どうぶつの耳と尻尾(一名着ぐるみ)で接客している。
 美形から可愛い系、癒し系まで選り取り見取りだ。
「出来れば、日当たりのいい席がいいんだが……」
「それじゃあ、こっちのお席に案内しますわん!」
 前を行く柴サクラの尻尾がゆらゆら揺れる。実によい。もふもふしている。とてもよい。
 ついた席は日当たりも良く、店全体が見渡せるいい席だった。
「ご注文はどうしますわん?」
「そうだなぁ……」
 メニューを開いて真っ先に目についたのは、綺麗に飾り付けられたチョコレートパフェ。
 中にはガトーショコラをキューブ状に切ったものも入っているらしい。
「それじゃあ、チョコレートパフェと紅茶は……どれがいいかな」
「チョコレートパフェなら、さっぱりしたダージリンがおすすめですわん!」
「じゃあ、それにしよう」
「かしこまりましたわん。しばらくお待ちくださいわん!」
 事前に全てを試食していた柴サクラは的確なアドバイスを出せるようにしていたのだ。
 素晴らしい努力なので、1日だけだと実にもったいない。店員向きである。
「折角のバレンタインだ。自分ご褒美チョコを堪能しないとな!」
 なるほどその手がありましたか。

■アビシニアンは占いもする
「どうぶつの耳と尻尾をつけて接客ですぅ? なんてあざと可愛い依頼ですぅ」
 ありがとう御座います。そう思っております。
 星野 ハナ(ka5852)は当初、差別化を図って鳥にしようかと思っていたのだが、それだと嘴のせいで顔が隠れるんじゃね……? と重大な事実に気付いた結果、猫は猫でもアビシニアンを選んだのだった。
 ちょっと大きめの耳の色はフォーン。ハナの茶髪に合った綺麗なベージュとココアブラウンの差し色が入ったそれは実に上品で可愛らしい。
 尻尾を長めに、瞳もカラーコンタクトで金にする徹底ぶりまで考えると、ハナはこの喫茶で一番なりきっていると言っても過言ではないだろう。
 いや、一名いる着ぐるみはもう着ぐるみ様って別次元だから。うん。
 動きもアビシニアンを連想させるような元気な動き。ただし、飲食店だから埃は立てない徹底ぶり。
「いらっしぃませ、にゃん。どうぶつ喫茶はなのもりへよこそにゃん」
「あー! 店員さん可愛いー!」
 おひとりさまの女性客は、猫ハナの可愛らしさに歓喜の声を上げた。
「ありがとございますにゃん。お席に案内するにゃん」
 席に着いた女性客は、うんうんと唸りつつメニューを決めかねている様子。
 そこで、猫ハナはアドバイスを出すことにする。
「2月なのでチョコがおすすめにゃん。お持ち帰りもできるにゃん」
「お持ち帰りも……?」
 あ、この反応。間違いない。内心猫ハナは確信した。
 このお客様には、想い人がいるに違いないと。
「よかったら食べ終わった後に、占いもしますにゃん」
「是非……!」
 お客様はチョコクッキーと珈琲を頼んで、それからソワソワするのだった。

■子狐子猫白熊。時々狸あとは?
「いらっしゃいませ、喫茶はなのもりへようこ……」
「……ヴェラ、どうか……あ……」
 挨拶が途中で止まってしまった子狐ヴェロニカに、不思議そうな顔で子猫の格好の浅緋 零(ka4710)が振り返ると。
 そこには、楽しそうに笑った二つの陰。
「や、店出すっていうから来てみたよ」
 手を挙げていい笑顔の神代 誠一(ka2086)と。
「この間のもよかったけど、二人とも今回も可愛いね?」
 やんわり微笑んだクィーロ・ヴェリル(ka4122)が並び立ってご来店である。
「うん、可愛い可愛い。コンコーン」
「セーイチー……?」
 顔を赤くしつつプルプルと震える子狐ヴェロニカと楽し気な誠一の姿を見て、子猫零はひとつため息を落とす。
「せんせい……からかいすぎ、ダメだよ……?」
 タイミング悪く、子猫零は別の席のオーダーを受けていたので、このままキッチンに下がらなければならない。
 となると、必然的に子狐ヴェロニカがこの二人の接客になるわけだ。
「はいはい、分かった分かった」
 両手を上げた誠一に、そういえばと朗らかな声でクィーロが爆弾を落とす。
「ところで誠一。君は今日は店員じゃなくていいの?」
「いいんだよ今日は俺は客!」
 そのやりとりを聞いていた誰かが、裏で何か用意してないことを祈っててください。えぇ。
「それじゃあ、お席にご案内します、こちらへどうぞ」
 ぷいっと赤くなった顔をそらすように先導する子狐ヴェロニカだが、その耳が赤くなっているのが髪の間から見えているので筒抜けです。無念。

 席についてメニューを眺める誠一だったが、正直こういう小洒落たお菓子の名前はあまり。というかさっぱり分からない。
「クィーロ、任せた」
「うん? 構わないよ」
 メニューを見てどれにしようかと考えて丁度決まったころ。
「ご注文をお伺いします」
 少し落ち着いたのだろう子狐ヴェロニカが戻ってきた。顔の赤みはだいぶ取れている。
「他の店員さんは語尾まで変えてるみたいだけど?」
「よそはよそ、わたしはわたし!」
 もう! と頬を膨らませた子狐ヴェロニカと低く笑う誠一を眺めて、よしとクィーロは頭の中で注文品を変更した。
「そうだね……誠一にはドボシュ・トルテをお願い出来るかな? あ、僕にはチーズケーキで」
 あと飲み物に紅茶をふたつ。
 にっこり笑いながら告げられたメニューに、一瞬目を丸くした子狐ヴェロニカだったが、満面の笑みで頷いた。
「かしこまりました。少し待っててね」
 どことなく楽し気にキッチンへと向かう子狐ヴェロニカの後姿を見て、不思議そうに首を傾げる誠一と楽し気なクィーロ。
 その理由が分かるのは、この後すぐのことである。

「ようこそはなのもりへ。おまたせしました、ご注文の品です」
 二人分のケーキと飲み物を子狐ヴェロニカに持たせるわけにはいかないと、ピンチヒッターで一緒にやってきたのは白熊の耳と尻尾をつけた鳳城 錬介(ka6053)だった。
「お、錬介も一緒だったんだな」
「えぇ。俺はキッチン担当なんですけど、今回はお手伝いで出てきました」
 皆さんとても可愛らしい恰好ですよね。なんて言いつつ。
 白熊錬介は笑いながら、子狐ヴェロニカが品物を取りやすい様にと腰をかがめてトレイを下げる。
「有難うレンスケ」
 子狐ヴェロニカはまず、クィーロの前にチーズケーキと紅茶をサーブ。
 次に、実にいい笑みを浮かべつつ、誠一の前にドボシュ・トルテと紅茶をサーブした。
 シンプルイズベストながらも程よい酸味の効いた相棒のチーズケーキと、何層にもスポンジとチョコレートが重なった上にカラメルで覆われた自分のド何とかトルテ。
 まぁ、見た目と違ってビターなチョコレートケーキだってある。そう信じつつ、顔を上げればいい笑顔の子狐ヴェロニカとクィーロ。
 そしていつも通りの柔和な笑みを浮かべた白熊錬介。
「頂きます」
 フォークを持ちケーキを切り崩すようにすれば、サクリとカラメルが割れる音。
 ぱくり、と口に運んだ次の瞬間。
「~~~っ!!」
 思わず口を押えて悶絶し始めた誠一に、子狐ヴェロニカは小さく声を上げて笑い、白熊錬介は水を取りにキッチンへ。
「それじゃあ僕も、頂きます」
 そして素知らぬ顔をして自分のチーズケーキにフォークを指すクィーロ。
「どう? すっごく甘いでしょう、そのケーキ!」
 クィーロがそれを誠一に、って頼んだ時から笑いをこらえるのが大変だったという子狐ヴェロニカと、何食わぬ顔してケーキをつつくクィーロを涙目で睨みつけ、誠一は唸りつつケーキを飲み込んだ。
「おっま、俺が激甘苦手なの知ってて!」
「誠一が言ったんだよ? 選んでくれって」
 自業自得だよね? なんて言われてしまえば何も言えなくなってしまう。
「今までで一番最恐の敵と会った気がする……」
「セーイチったら大袈裟ね。いいわよ、食べきれなかったら残したら。後で休憩時間に私が食べるから」
 甘いものは平気だもの。とあっさり言い切った子狐ヴェロニカに、おや。と水を持ってきた白熊錬介はついぽろっと口から言葉を零してしまう。
「ヴェロニカさんは、誠一さんの食べかけを食べることに抵抗がないですか?」
「え? だってもったいないでしょう? それに、別にしらな……」
 そこでピタリ、と子狐ヴェロニカの動きが止まった。
 後ろをすっと通り抜けていく別の席へのサーブ品を持った子猫零が、ポツリと呟く。
「ヴェラ……それは―――っていうんだよ……?」
「レイ!?」
 完全なる追い打ちである。これ以上となく真っ赤に染まった子狐ヴェロニカは、わなわなと震えつつびしりと誠一を指さした。
「残さず! 食べること!」
 そのまま彼女なりの全力でキッチンへと引っ込んでしまった。
「……うーん。チーズケーキ食べてるはずなのに、何だろうこの予想以上の甘さ」
「お冷、追加で持ってきますね」
「……おまたせしました」
 そんな会話をバックに、ケーキの甘さと子狐のリアクションにダウンした誠一は、机に突っ伏して唸り声をあげるのだった。

■子猫と子狐、休憩中
「うぅ……」
「だいじょうぶ? ヴェラ……」
 顔を真っ赤にしたヴェロニカと休憩が重なった零は、パタパタと手で親友の顔を扇いでいた。
 全くもって、この親友は初心でどっちが年上だか分からなくなってしまう。
 つい面倒を見てしまいたくなるのは、零の母性本能を擽って来るヴェロニカのせいだろうか。
「ちょうどよかった、今から休憩ですか?」
「アリオーシュ」
 零達に話しかけてきたのは兎アリオーシュ。
「よければ二人とも、ロイヤルミルクティーを飲みませんか?」
 今から淹れますので、と言われて、零はこくりと頷いた。
「あ……タンブラーとか、ない、かな……?」
 持ち運びできるもの、と言われて聡いアリオーシュはそれが外で立っている彼の分だろうと思いつく。
「分かりました。持って行ってもらっても?」
「うん。レイが、持っていく、よ……」
 ただし、それまではヴェロニカと一緒に休憩だ。
 ロイヤルミルクティーが来るまで、零は母鳥よろしくヴェロニカの口元へと自分の菓子を差し出していく。
「ヴェラ、あーん……」
「あの、レイ?」
「あーん……」
「……ハイ」
 ヴェロニカが食べないのは知っている。集中してしまうと寝食を忘れるタイプなのも、この間までのごたごたのせいでただでさえそのタイプだったのが更に悪化しているのも。
 少しは良くなっているのだろうが、今日働いて休憩してというところを見ていたが、全く何も口にしていなかった。
 零はそれを見逃さなかったのだ。流石は親友。鋭い観察眼である。
 暫くそうやって菓子を食べさせる。ミルクの甘い香りが、キッチンから漂ってきていた。

■うさ耳さんはアドバイスもします!
「あのぅ、すみません」
「はい、どうなさいましたか?」
 振り返った鞍馬 真(ka5819)は、困った顔で持ち帰りの品を選んでいる女性に声をかけた。
 うさ耳にうさ尻尾。なんら羞恥心はない。だってハロウィンでだってしている格好なのだ。
 ゆらゆら耳を揺らしつつ笑顔で対応すれば、女性はどうやら意中の男性へチョコレートを渡したいのだそうで。
 そのためのラッピングに悩んでいる、ということだった。
「そうだね……彼の瞳の色をリボンに使ったり、小さな造花が色々あるから、彼に合った花をリボンに添えたりとかしてもいいんじゃないかな」
 真剣に相談に乗ってくれるうさ真の元には、次から次へと悩める女性がやって来る。
 その人その人に合った答えを、真摯に返す真だからこそ、これだけの人が相談にやって来るのだろう。
 見かねたパメラが相談スペースを設置するほどの人気ぶりになってしまったのは、予想外だったが。

 相談がひと段落して、うさ真は店内へと一度戻る。
 ちょうど零やヴェロニカは休憩中だったのか、姿が見えなかったが。
「こんにちは、クィーロさん、誠一さん。誠一さんは今日こっちじゃないんだ?」
「おー、真。いいところに」
「やぁ、鞍馬さん」
 にこやかに返事を返すクィーロとは別に、誠一は未だケーキと格闘していた。
「いいところに、って、どうかした?」
「いや実はさ、クィーロが選んだケーキが……」
 一通り話を聞いて、真は成程と頷いた後にっこり笑って見せる。
「それじゃ、誠一さんが狸耳つけてくれるなら少しは引き受けるよ?」
「ぐっ……」
 さぁどうする?
 答えは一つしかないではないか!
「ヨロシクオネガイシマス……」
「それじゃあ、バックから狸耳持ってくるよ」
「どうせならクィーロ。お前も耳つけろよ!」
「誠一、鳥には耳なんて生えてないだろ? 何言ってるんだい?」
「畜生……お前ずるい」
「まぁまぁ。後で表を見たらいいよ誠一さん。ディーノさん、面白いことになってるから」
 実はさっきまでの相談受付中に、ちらりと見えたディーノが犬耳をつけていることを、真は知っていた。

 この後、客にも関わらず誠一が狸耳をつけられてしまうのは、言うまでもないことである。

■シマエナガとスケッチブック兎
 今回初の試みだが、2人1組の接客担当がいた。
 その片方、イブリス・アリア(ka3359)は耳こそないものの、ウェイター服に尾羽をつけている。
 色からしてシマエナガ、という、ごく一部の地域にしか住んでいない鳥がモチーフなのだろう。
 そんな彼の姿を見て真っ赤になった顔をスケッチブックで隠したティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394)はうさ耳だ。
 今回のどうぶつ喫茶。どうやら兎が大人気のようだ。
 実はティアンシェ、想い人のイブリスから「犬にしか見えない」と言われたその言葉を払拭すべくうさ耳にしたのだが。
(イブリスさん、格好良すぎる……!)
 どうして提案した方が照れるのか。いや複雑な乙女心である。可愛い。実によろしい。
「ま、仕事はきっちりこなすさ」
 仕方なくといった風に尾羽をつけた服を身に纏ったイブリスは、当初鴉の尾羽でもつけようと思っていた。
 が、お気に入りであるティアンシェが必死に『可愛いのでお願いします!』とスケッチブックを突き付けてくるものだから、この格好にしたのだ。
『でもイブリスさん。尾羽だけですか……?』
 綴られたうさティアンシェの言葉に、エナガイブリスは肩を竦める。
「鳥だって立派な動物だろうが」
『でもそれじゃあ、前から見たらただのウェイターさんです!』
「……しょうがない嬢ちゃんだ」
 そう言って、エナガイブリスは肩の上に落ちないようピンで止められるシマエナガのぬいぐるみをつけた。
「ほれ。これでいいか?」
 むー。と未だちょっと納得いってない。といった表情のうさティアンシェの耳が取れないよう頭を数度ぽんぽんと撫で、フロアへと出た。

 喋ることの出来ないうさティアンシェの代わりに、エナガイブリスが注文を取り。
 サーブする商品をトレイに乗せたうさティアンシェが、時々転びそうになりながらも待っているエナガイブリスの元へトレイを届け。
 お客様が帰った後のテーブル拭きはうさティアンシェ。
 次のお客様を迎えるのはエナガイブリス。
 こうやって役割分担して二人は実にうまく接客していった。
 エナガイブリスの後姿を見つつ、うさティアンシェはふと依頼を受けた切っ掛けを思い出していた。
 今回勇気を出して誘ったのはティアンシェからだった。
 いつもと違ったイブリスの姿を見たかった。それもある。
 でも本当はどうだろう?
 大好きな――自分としては、両思いであるつもりの彼と、同じ時間を過ごしたかっただけじゃないだろうか、と。
 でもそれでもいいじゃないか。
 特別な日なのだから。恋する乙女は偉大なのだ。凄いパワーを出せるのだ。勇気だって振り絞っちゃうのだ。
 そんなことを考えていたら。
「おい、嬢ちゃん」
 びくーっ! と跳ね上がるうさティアンシェに低く笑いつつ、エナガイブリスはカフェの一角を指さした。
「休憩時間だ。あそこで少し休むとしよう」

 それにしてもと、イブリスは思う。
 目の前で幸せそうにケーキを頬張るお気に入りの少女は、愛想がいい方でもない自分に想いを告げてみたり、一緒にいようとしてみたり。
 見ていて飽きないのもそうだが、予想外の行動を取ることが多くて。
 ティアンシェは完全に主導権をイブリスが持っていると思っているだろうが。
 果たしてそれは正解なのかどうか。
 イブリス自身、まだ明確な答えを出してはいない。
 まだもう少し。あともう少し。出来るならもっと面白いところを見ていたい。そんな気もあるのかもしれない。
 ティアンシェの紅茶が空になっているのを確認して、イブリスはふと片目を閉じてティーポットを持った。
「お嬢様、お代わりはいかがですか?」
 目を見開いた後、真っ赤になって慌てふためく眼前の彼女に、イブリスは低く笑った。


 店の片隅で、猫ハナが行った占いも大盛況だった。
「リボンはブルーシルバーがおすすめにゃん」
 と言えば、お客は本命に贈るためのチョコを買ってブルーシルバーのリボンをかけてもらっていたし。
「ラッピングはセロハンと薄紙の重ねがおすすめにゃん」
 と言えば、同じように本命チョコを買ったお客はそのラッピングを選択した。
「成程……占いを利用しつつ、店の売り上げにも貢献。いい接客方法かもしれませんね」
 感心するパメラが紅茶を飲みつつ店内を見回す。

 パフェを食べ終わったセシアは、紅茶をお代わりしつつ店の雰囲気を楽しんでいた。
 紅茶のお代わりを持ってきてくれた柴サクラが「よければ!」と布教用の柴耳尻尾セットをくれたので、それをもふもふと堪能もしていた。
「休日にのんびりというのは非常にいい」
 そう思いつつふと脳裏に浮かんだのは、家で待つ家族たち。
 手ぶらで帰ればきっと妹辺りが「おねーちゃんずるい!」と怒り出しそうだ。
「確か、持ち帰りも出来るんだったな……」
 丁度通りかかった白熊錬介を呼び止めたセシアは、家族で食べるチョコレートタルトと、誰か用のチョコチップクッキーを持ち帰りで購入してから席を立つのだった。

「クィーロ、ちょっと、いい……?」
 チーズケーキを食べ終わり、あと少し残ったケーキと格闘する狸耳の相棒を眺めていたクィーロを呼んだのは子猫零だった。
「うん? どうかした?」
「ちょっと、手伝ってほしいこと……あって」
「誠一」
「おう、いてら」
 阿吽の呼吸で相棒と言葉を交わし、クィーロは席を立つと子猫零の後をついていく。
 そこにあったのは、持ち帰り用のチョコレートが陳列された棚の中でも、アルコールを使ったチョコが置かれた場所だった。
「レイじゃ、よく、分からないから……」
 そう言って零が視線を向けた先は、外。
 いつの間にか柴犬の耳をつけたディーノが、そこに立っていた。
「なるほどね。うん。それじゃあ……これとかどうかな?」
 見た目はオーソドックスなウィスキーボンボン。
 だけど中はどうやら色々な地酒を使っているものらしい。
 1つずつ味が違うというのが売りのその品を提案すると、零はこくりと頷いた。
「ん……分かった。それにする、ね……」
 ありがとうの言葉に手を振って、クィーロは席へと戻る。
「……あれ? ケーキ全部食べ切ったんだ。頑張ったね、誠一」
「あー……うん。まぁ」
 言葉を濁した誠一の傍には、いつの間にか見慣れぬ紙袋がひとつ置かれている。
 自分から甘いものを購入するとは思えない上に、明らかにここのラッピングではないその紙袋を。
 クィーロは笑みを浮かべながらも、追及することはなかった。

 クィーロが席を立った後。
「なぁに、セーイチ。まだ食べ切ってなかったの?」
 やってきたのは子狐ヴェロニカだ。
 つっつくのはお行儀が悪いと言われ、誠一は天を仰いだ。
「いや、だってここまで甘いのは……流石の俺もちょっとっていうかかなり無理が」
「……そう。仕方ないわね」
 わざとのようにため息をついて、ヴェロニカはさらりと誠一の手からフォークを奪う。
 そのまま残った一口分のケーキにフォークを指すと、ぱくんと自らの口に運んでしまった。
「え」
「た、食べられないなら仕方ないでしょう? もったいないじゃない、もう」
 そっぽを向いた子狐ヴェロニカが、その代わりに、と誠一へ一つの紙袋を差し出した。
「こっちはビターだから、お酒と一緒にどうぞ。……味は、おかしくないと思うわ」
 確かに、紙袋の中からはチョコレート独特の香りがしている。
 無言の誠一へと、少し弱ったような声でヴェロニカが話しかける。
「あの……ガトーショコラ、なんだけど……ビターで作ってるけど……」
 やっぱり苦手だったかしら。と肩を落とした彼女にはっと気づいて、誠一は首を横に勢いよく振った。
「いや違う。大丈夫。さっきのケーキみたいな甘さじゃなきゃ」
 ただそう。ちょっと碌な思い出がないイベントごとだったから。
 自分にとって、このイベントは。
 受け取った紙袋に、いまさらながらじわじわと顔が熱くなってくる。
 考えないようにしていたけれど、それでもやっぱり、もらうと嬉しいもので。
「お返し、ちゃんとするから」
 そう耳打ちすれば、ヴェロニカは目を丸くした後満面の笑みを浮かべるのだった。

 一方、クィーロと別れた零は、外に立つディーノの元へとやってきていた。
「疲れた時は、甘いもの……だよ」
「……あぁ、レイか」
 振り返った先、一つの箱とタンブラーを差し出す零を見て、ディーノは小さく首を傾げた。
 その頭上で柴犬の耳が揺れている。
 いつもは鋭いイメージのあるディーノだが、柴犬の耳のお陰でいくらか緩和されている様に見えた。
 差し出されたチョコレートを一つ口に運んで、微かに表情を緩ませたディーノに、零は小さく笑う。
「……ディーノも、ちゃんと、休憩して……ね?」
 なんで埃まみれなのかとか、その辺りはきっと仕事の後直接ここに来たからだろうと簡単に予測がつく。
 だからこそ、休憩はちゃんと取ってほしい。
 そんな零の心遣いに、タンブラーを持つ手とは逆の手で、ディーノは零の頭上の耳が落ちないように、そっと撫でることで返すのだった。

■お持ち帰りは店員さん
 店は間もなく閉店。
 来てくれた人にも店員にも、参加賞として小さなチョコレートが無料で配られ。
 1日限りのどうぶつ喫茶だったが、大繁盛だったのは言うまでもない。
 この調子なら、行事ごとに色々と試してみてもいいかもしれない、なんてパメラと雑貨屋の店主が話していたその時。
「そういえば、持ち帰りが出来るんでしたよね」
 ふとそう言ったのは、怜皇だった。
 喫茶の店員でただ一人着ぐるみだったウィスカは、そんな彼氏の言葉に首を傾げた。
「レオ、何かお持ち帰りするの……?」
 不思議そうなウィスカをよいしょ、とお姫様抱っこした怜皇は、お会計をきっちりテーブルへと置いてから白龍型のチョコとペンギン姿の彼女をお持ち帰りすることにしたようだ。
「お持ち帰りは私……? はわっ」
「さて、帰りますか、お姫様」
 そっと甘い甘いキスをひとつ落として、そのまま店を後にする。
「チョコレートより甘い……」
 そんな二人の後姿を見て、誰かがぽつりと呟くのだった。

 閉店作業をしつつ、ふと猫耳を外した零は思う。
 今日も一日。このどうぶつ喫茶には沢山のどうぶつたちがあふれていた。
 平和で、平穏で。甘くてちょっと酸っぱい、そんな幸せな陽だまりのような。
 初めてヴェロニカと会うきっかけになった、あの丘のような。
 想い想われ心の咲くこの『はなのもり』。
 そこに、自分もいる。
 その幸せに、零は目を細めてゆっくりと微笑んだのだった。

 どうぶつ喫茶『はなのもり』。
 またいつか、開店するその日まで。

 ――またのご来店を、お待ちしております。


END

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参加者一覧

  • 聖なる焔預かりし者
    瀬織 怜皇(ka0684
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • その力は未来ある誰かの為
    神代 誠一(ka2086
    人間(蒼)|32才|男性|疾影士
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • 誓いの守護者
    アリオーシュ・アルセイデス(ka3164
    人間(紅)|20才|男性|聖導士
  • いつか、が来るなら
    イブリス・アリア(ka3359
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • いつか、その隣へと
    ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394
    人間(紅)|22才|女性|聖導士
  • 差し出されし手を掴む風翼
    クィーロ・ヴェリル(ka4122
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • やさしき作り手
    浅緋 零(ka4710
    人間(蒼)|15才|女性|猟撃士
  • イコニアの騎士
    宵待 サクラ(ka5561
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 流浪の聖人
    鳳城 錬介(ka6053
    鬼|19才|男性|聖導士
  • レオーネの隣で、星に
    セシア・クローバー(ka7248
    人間(紅)|19才|女性|魔術師

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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/02/07 01:07:26