ゲスト
(ka0000)
ウサギが卵探して告白?
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/04/30 19:00
- 完成日
- 2019/05/06 17:15
このシナリオは3日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●イースターとは
ラカ・ベルフはイースターという謎のイベントについて耳にした。
「卵を投げるイベントでしょうか? それとも、ウサギを投げる……それにしてもなんて恐ろしい行事でしょうか!」
部屋にいる為、案の定、ツッコミ要員はいない。フェレットのモニはカリポリと餌を食べている。
「違うと思います」
理論的ではなく直感的に、ラカは自分で誤りを正した。
「こういう感じでしょうか? 色とりどりの装飾した卵をウサギに探してもらうという行事ならば理解できますわ」
ただし、無茶なことを言っているという自覚は生じた。例えば、フェレットであるが、モニが卵を探してくれるかわからなかったからだ。ラカが食べているものに興味は示しても、匂いを嗅ぐだけである。
試しに、卵を隠して探してもらうことにした。部屋の隅、モニの宝物置き場に置いてみた。
「卵を探してください!」
モニはラカの「遊んで」とスカートに飛び掛かった。ラカはねこじゃらしのおもちゃを取り出した。それで遊び始めた。
「……違いますわ!」
結局、そのあと何度か頑張ったが、卵を探しに行ってはくれなかった。
「でも……ウサギなら探せるのでしょうか?」
動物の種類が異なれば見つけることができる可能性はある。
「……とはいっても……ウサギは何を食べるんでしたっけ?」
興味ない可能性にたどり着いた。
「ひょっとしたら……ウサギの格好をして探すのでしょうか?」
まるごとうさぎ、なるアイテムも存在している。
「……でも、なぜ、ウサギなのでしょうか?」
イースターのイラストにウサギが書かれていたのだった。
調べるということが欠如するラカ。そのため、わかっていることを適当に連ねていくのだった。
●結局
「白い卵を見つけた人が、告白をすることができるというイベントにしようかと……」
ラカ・ベルフの依頼に職員は頭を抱えた。ハンターに息抜きを提供することはいいが、なぜこの人が変な方向に進むのかという疑問が生じなくはない。
(た、たぶん、外の人は信用できない、という考え方から脱した結果、それっぽいイベントの方がいいなと思っているんですよね)
職員はラカを見つめ、自問自答し、善意ある行動だと納得しておく。
「ど、どうかしましたか?」
「いえ、白い卵だと持ち込まれる危険性もありますよ」
職員はずばりと指摘をした。ラカは飾りをつけた卵と白い卵を用意して、白い方が当たりだという。
「ハンターの方はそんな人いないと聞きました」
きりっというラカに、職員はうれし涙で目じりを拭くふりをする。
「念のため卵をお見せすると、この卵です」
ラカは自分の頭の大きさくらいの卵をトンと机に載せた。
「どこで見つけたんですか!」
机に卵を置くには問題の音がしていた。職員は許可を得て卵に触れる。
「……こ、これは、なんてなめらかな手触り! どこぞやの職人の手による卵ぽい木彫りの置物っ! どこで入手したのですか!」
「蚤の市ですわ」
「あ、これなら、基本的に同じものの持ち込みはできませんね」
「その、蚤の市で購入されていなければですけど……」
ラカが語るところによると結構販売していたという。
「おとなしく、ラカさんが絵を描いて隠して、その中で当たりを作ってください。いえ、卵自体があたりにすればいいじゃないですか!」
「……あ」
「なんで、白い卵にこだわったのですか!」
「ハンターの方にホワイトデーについて教わったとき、白い何かのイベントをと」
「たぶん、それ……あ、いえそうだったんですね」
職員は「ホワイトデー、もう関係ない」という言葉をごくりと飲み込んだのだった。
「まあ、楽しければいいですね」
職員は苦笑から笑顔になった。
「楽しくなりそうでしょうか?」
「どうしてあなたが自信なさげなのですか! って、この、ルール何ですかあああああ」
卵争奪戦でスキル使用OKと記載があったことに気づいたのだった。
「まあ、まるごとうさぎ一択というのはいいです。もし着てこなかったら?」
「貸与します」
ラカが至極当然の顔で言う。
「告白……待ってください! 何ですか、これ! 龍園そばにやぐら組んでもらってそこから叫ぶって!」
職員は恐ろしいと思った。
「そんな深刻なことをいう方はいませんわ。皆さんはきっと『明日晴れるといいな』とか自分のペットが可愛いとかしかいいませんわ」
「いやいやいやいや……天気になれは告白じゃなく、願いじゃ」
職員はラカのニコニコ顔を見ながらため息を漏らしていた。
ラカ・ベルフはイースターという謎のイベントについて耳にした。
「卵を投げるイベントでしょうか? それとも、ウサギを投げる……それにしてもなんて恐ろしい行事でしょうか!」
部屋にいる為、案の定、ツッコミ要員はいない。フェレットのモニはカリポリと餌を食べている。
「違うと思います」
理論的ではなく直感的に、ラカは自分で誤りを正した。
「こういう感じでしょうか? 色とりどりの装飾した卵をウサギに探してもらうという行事ならば理解できますわ」
ただし、無茶なことを言っているという自覚は生じた。例えば、フェレットであるが、モニが卵を探してくれるかわからなかったからだ。ラカが食べているものに興味は示しても、匂いを嗅ぐだけである。
試しに、卵を隠して探してもらうことにした。部屋の隅、モニの宝物置き場に置いてみた。
「卵を探してください!」
モニはラカの「遊んで」とスカートに飛び掛かった。ラカはねこじゃらしのおもちゃを取り出した。それで遊び始めた。
「……違いますわ!」
結局、そのあと何度か頑張ったが、卵を探しに行ってはくれなかった。
「でも……ウサギなら探せるのでしょうか?」
動物の種類が異なれば見つけることができる可能性はある。
「……とはいっても……ウサギは何を食べるんでしたっけ?」
興味ない可能性にたどり着いた。
「ひょっとしたら……ウサギの格好をして探すのでしょうか?」
まるごとうさぎ、なるアイテムも存在している。
「……でも、なぜ、ウサギなのでしょうか?」
イースターのイラストにウサギが書かれていたのだった。
調べるということが欠如するラカ。そのため、わかっていることを適当に連ねていくのだった。
●結局
「白い卵を見つけた人が、告白をすることができるというイベントにしようかと……」
ラカ・ベルフの依頼に職員は頭を抱えた。ハンターに息抜きを提供することはいいが、なぜこの人が変な方向に進むのかという疑問が生じなくはない。
(た、たぶん、外の人は信用できない、という考え方から脱した結果、それっぽいイベントの方がいいなと思っているんですよね)
職員はラカを見つめ、自問自答し、善意ある行動だと納得しておく。
「ど、どうかしましたか?」
「いえ、白い卵だと持ち込まれる危険性もありますよ」
職員はずばりと指摘をした。ラカは飾りをつけた卵と白い卵を用意して、白い方が当たりだという。
「ハンターの方はそんな人いないと聞きました」
きりっというラカに、職員はうれし涙で目じりを拭くふりをする。
「念のため卵をお見せすると、この卵です」
ラカは自分の頭の大きさくらいの卵をトンと机に載せた。
「どこで見つけたんですか!」
机に卵を置くには問題の音がしていた。職員は許可を得て卵に触れる。
「……こ、これは、なんてなめらかな手触り! どこぞやの職人の手による卵ぽい木彫りの置物っ! どこで入手したのですか!」
「蚤の市ですわ」
「あ、これなら、基本的に同じものの持ち込みはできませんね」
「その、蚤の市で購入されていなければですけど……」
ラカが語るところによると結構販売していたという。
「おとなしく、ラカさんが絵を描いて隠して、その中で当たりを作ってください。いえ、卵自体があたりにすればいいじゃないですか!」
「……あ」
「なんで、白い卵にこだわったのですか!」
「ハンターの方にホワイトデーについて教わったとき、白い何かのイベントをと」
「たぶん、それ……あ、いえそうだったんですね」
職員は「ホワイトデー、もう関係ない」という言葉をごくりと飲み込んだのだった。
「まあ、楽しければいいですね」
職員は苦笑から笑顔になった。
「楽しくなりそうでしょうか?」
「どうしてあなたが自信なさげなのですか! って、この、ルール何ですかあああああ」
卵争奪戦でスキル使用OKと記載があったことに気づいたのだった。
「まあ、まるごとうさぎ一択というのはいいです。もし着てこなかったら?」
「貸与します」
ラカが至極当然の顔で言う。
「告白……待ってください! 何ですか、これ! 龍園そばにやぐら組んでもらってそこから叫ぶって!」
職員は恐ろしいと思った。
「そんな深刻なことをいう方はいませんわ。皆さんはきっと『明日晴れるといいな』とか自分のペットが可愛いとかしかいいませんわ」
「いやいやいやいや……天気になれは告白じゃなく、願いじゃ」
職員はラカのニコニコ顔を見ながらため息を漏らしていた。
リプレイ本文
●ウサギ集合
ユメリア(ka7010)は途中で買い物し、やってきた。購入した卵には詩文を書き入れる。
「今日は少し楽しんでまいりましょう」
これからすることを考えるが、そこは秘匿して、楽しみとして取っておく。
到着後することはある。
「初めまして、まるごとうさぎをお借りしたいです」
ラカ・ベルフ(kz0240)はその申し出に用意していたまるごとうさぎを貸しだした。
ユメリアは着替え、その上に帽子や片眼鏡、時計を持ち、何か違う格好に若干なって行く。
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)はウサギはウサギでもまるごとウサギではなく「MARUGOTO ModelA-K」だった。うさぎなのだが、まるごとうさぎと違うため、ラカがじっと見ている。
「ふもっふもっふー」
「ふもっ?」
「頑張るじゃん! て、ラカちゃん、その目が疑っているけど、これもうさぎじゃん? で、リアルブルーだと『てーまぱーく』ってとこで着られているものらしーじゃん」
「うさぎです、はい」
ラカは理解したとうなずく。
ルキハ・ラスティネイル(ka2633)は宝探しぽくて楽しいだろうとわくわくしていた。
「ということで、うさオネエさん参戦☆」
何かキラキラするようなポーズをとる。妙にキラキラした感じのまるごとうさぎに、ラカがきょとんとして、次に「よろしく願いします」とまじめな挨拶を返していた。
星野 ハナ(ka5852)は一旦ラカの家に寄り、荷物を置かせてもらっている。すでに宴会もしくは食事による交流会の準備済みだった。
「うっかり転移前のリゼリオからウサギで来ちゃいましたしぃ、旅の恥はかき捨てですぅ! 終わったら盛大に飲み食いですよぅ」
告白できる可能性もあるため、妙な力が入っていた。
マリィア・バルデス(ka5848)は「終わった後に宴会の機会あるとは思ったわ」と予測していた。そのため、出身地のポスクマットを持参していた。ポスクことイースターの伝統料理とのことだが、まずはラカの依頼である。
「ウサギは多産の象徴だから、ウサギ型のパンを食べる国もあるわね、たしかに。でも、私たちがウサギ型をさせられるとは思わなかったけど」
きちんとまるごとうさぎは着ている。
「日本じゃ、イースターって卵型の菓子が売られているくらいしかイメージないですぅ」
ハナが首を傾げた。
ルカ(ka0962)はウサギの姿を見て「可愛い」とと思ったり、好きな雪が残っていることで妙に目がきらきらしている。
「雪……でも、ここもさすがに……悲しい系」
ラカが通ったり、通行人がいたり、動物か何かも通ったらしく、かき混ぜられた感じのほぼ泥の雪や氷と混じってガチガチな雪だった。さすがに時期的に仕方がない部分もあるとあきらめる部分もある。
「皆さん、お集まりくださりありがとうございます。では……」
青いコートのラカがルール説明を始めた。制限時間を設けたことと、卵は三つ隠してある旨が告げられる。卵を見つけた人が告白タイムが得られるというもの。
「私が大切だと思うものを絵にかきました」
非常に自信を持っている様子で、見れば一発で分かるという気持ちのようだった。
●捜索
それぞれが位置に付く。ラカは「開始です」と声を掛けた。
ルキハは地形が複雑になっているところを見て回るつもりだった。
「足元が悪いのは仕方がないけれど、氷は滑るかしら? そこは【ウォーターウォーク】でいけないかしら?」
氷と雪が混ざり合い、じゃりじゃりのようだった。
「滑るのではなく……結局、足場が悪いよね」
足元は注意が必要で、根性で歩くしかないと悟る。必要なら四つん這いになり、全力を尽くして探すつもりだ。楽しむなら、なりふりは構っていけないのだ。
「仕方がないわね。高いところにあったりするかしら? 卵を隠すなら卵の中。鳥の巣に混ぜてあったり?」
計画を立て、スタート地点に選んだぬかるみを行く。徐々に雪や氷などが混ざった場所に移動していった。日陰が多いため残っているのだろう。
「危ないわね……!?」
じゃりじゃりの地面に卵の頭のような物を発見した。まさかと思い、掘り起こす。
それは白い卵には四つの短い棒と長い二本の棒が刺さったような青い楕円形が描かれていた。
「これかしらね?」
人の手が加わっているし、目的の物だろうからしまう。
まだ制限時間はあるため、当初予定していたルートを歩くことにした。【マジックフライト】を用い、木の上の方を見る。巣があればそこに卵がないか確認する。
それ以外を見るとウサギがぴょこぴょこ移動しているのが見えた。
「可愛いわね、眼福」
見つからなくてもこれはこれで、楽しかった。
「いろいろ歩きづらいし、まだまださむーい……。あ、模擬戦闘になって卵が割れると困るじゃん」
ヴォーイはどうしようかと考える。激しく戦うことは避けたい気持ちだ。
「もし、卵が割れちゃったら誰の勝ちじゃん?」
ラカがそこまで考えているようには見えない。
「その時はその時……ん?」
ヴォーイはユメリアが同じところに立っているのに気づいた。
「ライバルじゃん」
「いえいえ、私はそんなつもりはありません! 戦闘になるようでしたら、逃げます!」
ユメリアが手を振ると、卵がポンと落ちた。
「……何かやるつもりじゃん」
「いえいえ、三月ウサギは急ぎます!」
「いやいや、三月? 季節動いているじゃん」
「あらあら? そうでした? いえいえ、春の訪れ、イースター。命の巡り、イースター……ということで楽しみましょう」
ユメリアは歌いながら卵を落としつつ、周囲を探しつつ移動していった。
「お……う」
ヴォーイもあえて戦うつもりはないが、ルートが一緒のようだった。念のため、落ちた卵を見ると「小さな種が、大きな実を作る」と詩文の一説が記載されていた。
「攪乱であり、ラカちゃんが書かなさそうなことを書いている!」
ヴォーイはラカが低いところに隠した可能性を考えていた。そうなると、自分がうっかり踏みつぶす可能性もありうるため、愛犬ビリーの力を借り【ファミリアアイズ】を用いた。特に危ないものはなさそうだ。
「そういえば、ラカちゃんの匂いがする足跡とかないじゃん?」
ビリーは訴える「どれ?」と。
「あ、ラカちゃんの匂いなんてわかららないじゃん」
ビリーはこくっとうなずいた。
「進むじゃん……ああ、卵が増えてる!」
ラカが何を書いたのか気にはなる。
「こういうの、家でやるなら庭に隠すじゃない? ただ、ラカの庭の感覚がわからないから、なるべく灌木がある場所を探そうかなと思ったのよね」
マリィアが行ったことのあるラカの家には庭がない。
「さてあるかしらね?」
土の中に隠すのか、それとも木の上に隠すのか、氷のところにカマクラ作って入れるのか。そもそも、足元が不安定なところが多いため急いで探さず、足元をきちんと確保して見て探すが中心だ。
不自然なところを見ていくしかない。
次に進もうとしているあたりでルキハが嬉しそうに何かを掘り出しているようだった。
「卵見つかったのかしら?」
それはそれで残念と思うが、三個隠しているはずだ、ラカは。
「まだわからないわね……それより、地面に埋めていたのよね」
ラカがどこに隠したか、本当にわからなくなった。
ルカは氷で遊びつつ移動していく。見つけるというより、雰囲気を楽しみ、好きな雪が残っていたら遊びたい。雪だるまやユキウサギ作りたいなと考えていた。
氷伝いに移動していく。
「うさぎさんは可愛いですねぇ。せっかくなら、雪だるまさんや雪うさぎさんでもつくりましょうか……あれ?」
氷を掘りながら進んでいると、青い謎の生き物のようなものが書かれた卵を発見した。
「……踏まれないような位置に移動させましょうか? それとも、誰かに押し付けるのもあり?」
しかし、ルカの回りにはいない。範囲の対角の方が人が多い。
「ひとまず、回収だけしておきます」
ルカはとぼとぼ次のポイントに向かった。
ハナは自分が進む方向に目的の物があるか否かを占いを駆使して探す。
「ここからだと左の方角ですぅ」
ルカが向かう方だとかち合う危険性がある。もう一つの方向に向かう行くことにした。クリスタルネックレスを使ってダウンジングしてみる。
「う……見つからないですぅ……いやいや……こんなことでは駄目ですぅ! 絶対告白ですぅ、頑張りますぅ」
実力で告白権を勝ち取ろうと気合いを入れた。なかなか、怪しいところにたどり着かなかった。
「終了です……それにしても皆さん、意外と似たルートを選びましたわね」
ラカが総評を述べたのだった。
●告白
ルカは卵を見せて告げる。
「この卵はどなたかに……」
「いえ、見つけた人のものですわ」
ルカにラカが言い切る。
「ふおおおう……み、見つからなかったですぅ。でも、ああ、でも……で? 青いヘビかツチノコですぅ?」
ハナは見つけられなかったことにうめきながらルカの卵に手を伸ばしつつ、何かと葛藤の結果、絵に対して突っ込む。
「青龍さまです! ツチノコとは何ですか!」
「まあ、芸術性があっていいんじゃないの? あ、これもよね」
ルキハがラカに確認するように見せた。
「あら? あと一個見つかりませんでした?」
ラカはとことこと歩くと周囲を確認して、地面をほじくり返す。ハナが向かっている方向だったが、スタート地点が悪かったようだ。
「ラカちゃん、地面に埋めるって危険じゃん?」
ヴォーイは苦笑する。それにしても誰も踏みつけたり、割らなかったのが奇跡に感じる。
「その卵は?」
ラカは文字の書いてある卵を見る。
「私が置いてみました」
「な、何でですか!?」
ユメリアに対し、ラカが困惑の声を上げた。
「大混乱になったり、拾った方がちょっとハッピーになればいいと思いました」
ユメリアにラカが「攪乱のため、拡散される卵たち」とつぶやいた。それに対し、ユメリアは微笑んだ。
「さあ、あたしから? それともあなたから?」
ルカにルキハかはら難しい選択が突きつけられる。悩んでいる間に、ラカが「こっちです」と案内していく。自然と台に登っており、お膳立てはできていた。
「……うっ!」
ルカは硬直した。ここまでくると早く終わらせるに限る。
「えーっと、昨日の夜、寝る前にクリームたっぷりの白玉ぜんざいを食べてしまいました。つかないでいいところにつきますので……そのあと、念のためにカロリー消費のストレッチ後、ちゃんと歯磨きもしたのです。今度は、体を動かしすぎて目がさえて眠れませんでした、寝不足です!」
徐々に小さくなり最後大きくなったルカの告白。
全員の視線がルカに注がれる。
「それは大変でしたわ。ゆっくりお休みください」
ラカ、妙にまじめな顔でうなずいている。
「さあ、次はあたしね!」
ルキハは台に上る。
「ただいま、可愛い女の子orイケメンの恋人募集中でぇす! よろしくねん」
指はVサイン、激しいウインクがついてきた。
「……」
ラカはルキハの勢いについて行けず、無言になる。
「うふふ、出会いはご縁だから、告白ガンバローみたいな気合意味よね。夢も願望も、自分で叶えるのだものね☆」
台から下りる。ラカはコクコクうなずいている。
「……告白は、告白はしたのですぅうう。彼女にしてもらおうとじゃんじゃん策を練っている最中ですぅ! ルキハさんの言う通りぃ、縁もあるし、好感度上げる方法とかあったら、どんどんご協力願いますぅ。だから、ラカさーん、龍園の隊長さんと同郷のですし、仲を取り持ってくださいってもよいのですよぅ!」
どさくさ紛れに何かを言うハナ。視線の先のラカは頼りになりそうだが、理解してくれているか分からない。
「……あ、これで終了です」
「ラカちゃん、ハナの言葉聞いていないじゃん……」
ヴォーイはラカの様子から判断した。
「そっか……告白は好きな人……に? 誰かに好意を抱いて、恋心が生まれる……それは素敵なこと」
ルカは恋をしている人がきれいでうらやましく思えた。
「まあ、告白はともかく、お茶しようじゃん?」
「そうそう、そのために伝統的ポスク料理、ポスクマットを持ってきたのよ」
「へぇ」
勝手知ったるラカの家近辺。郊外からラカの家にヴォーイとマリィアは移動していく。それにルカがついて行き、うめくハナは「その卵も料理に入れます」と復活しながら行く。
「そうですねぇ……おかしなひとときをありがとう。幸せを分かち合うのが、イースター。想いを巡らせるのが、イースター……こそれに付け加え……」
ユメリアが歌うようにラカに告げる。そして、なし崩しにラカの家でお茶会もしくは宴会になるのだった。
「ラカちゃん、ほら、いくわよー」
ルキハに腕をつかまれラカは進む。
ラカはまだ何も言っていない。宴会もしくはお茶会をいいとも悪いとも言っていない。しかし、荷物を預かった時点で良いといったことにつながることに気づいていない。
ラカの家に到着後、それぞれ持ち寄った物を並べる。
「これがセムラ、フィルダエッグで、こっちがヤンソン氏の誘惑……最後にホワイトソース掛けミートボールコケモモジャム添え」
マリィアは並べるとともに、どういった料理かも教える。ラカは素直に聞いている。
「ウサギの肉を使って、卵使って……」
「あら、それも?」
「卵ですよぅ」
ユメリアの落としていった卵も、ラカが隠した卵と共に、オムレツの皮に変身すべく割られていく。
「それはそれでよいです。おいしいひとときの一助になるならば。それと、このお菓子の甘いひとときも、いかが?」
ユメリアは持ってきた菓子を勧める。本当は告白権があったら、撒くつもりだった。
ハナは手際よくオムレツを作っていく。
「告白文はここに、ケチャップで書くという方向で」
「何かイベントが増えているわねぇ」
ルキハは楽しそうに「男女とも募集」と書き込む。
「で、ラカちゃんは何かお願い事とか、目指しているものみたいなことってないのかしら?」
ルキハに問われラカは首をかしげる。
「歪虚、いなくなればいい」
わかりやすい。
マリィアはそっとミサンガに触れる。キアーラ石を織り込み作ったミサンガは恋人とおそろいで作ったもの。邪神との戦が終わったらしたいことがあった。
だから、ケチャップで「私からプロポーズする」と書き込むけれど、字数が多くて埋まる。それはそれだとマリィアは微笑んだ。
「お茶淹れたじゃん」
台所でヴォーイが淹れた。
テーブルは狭かったため、床の敷物に座る形だ。
「おっと、ラカちゃん、毛布あるじゃん?」
ヴォーイが暖炉の前でうつらうつらしているルカに気づいた。
「暖かいです……いい匂いです……余分な栄養は、なんで胸に……」
ルカには話声が心地よい子守歌になっていった。
ユメリア(ka7010)は途中で買い物し、やってきた。購入した卵には詩文を書き入れる。
「今日は少し楽しんでまいりましょう」
これからすることを考えるが、そこは秘匿して、楽しみとして取っておく。
到着後することはある。
「初めまして、まるごとうさぎをお借りしたいです」
ラカ・ベルフ(kz0240)はその申し出に用意していたまるごとうさぎを貸しだした。
ユメリアは着替え、その上に帽子や片眼鏡、時計を持ち、何か違う格好に若干なって行く。
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)はウサギはウサギでもまるごとウサギではなく「MARUGOTO ModelA-K」だった。うさぎなのだが、まるごとうさぎと違うため、ラカがじっと見ている。
「ふもっふもっふー」
「ふもっ?」
「頑張るじゃん! て、ラカちゃん、その目が疑っているけど、これもうさぎじゃん? で、リアルブルーだと『てーまぱーく』ってとこで着られているものらしーじゃん」
「うさぎです、はい」
ラカは理解したとうなずく。
ルキハ・ラスティネイル(ka2633)は宝探しぽくて楽しいだろうとわくわくしていた。
「ということで、うさオネエさん参戦☆」
何かキラキラするようなポーズをとる。妙にキラキラした感じのまるごとうさぎに、ラカがきょとんとして、次に「よろしく願いします」とまじめな挨拶を返していた。
星野 ハナ(ka5852)は一旦ラカの家に寄り、荷物を置かせてもらっている。すでに宴会もしくは食事による交流会の準備済みだった。
「うっかり転移前のリゼリオからウサギで来ちゃいましたしぃ、旅の恥はかき捨てですぅ! 終わったら盛大に飲み食いですよぅ」
告白できる可能性もあるため、妙な力が入っていた。
マリィア・バルデス(ka5848)は「終わった後に宴会の機会あるとは思ったわ」と予測していた。そのため、出身地のポスクマットを持参していた。ポスクことイースターの伝統料理とのことだが、まずはラカの依頼である。
「ウサギは多産の象徴だから、ウサギ型のパンを食べる国もあるわね、たしかに。でも、私たちがウサギ型をさせられるとは思わなかったけど」
きちんとまるごとうさぎは着ている。
「日本じゃ、イースターって卵型の菓子が売られているくらいしかイメージないですぅ」
ハナが首を傾げた。
ルカ(ka0962)はウサギの姿を見て「可愛い」とと思ったり、好きな雪が残っていることで妙に目がきらきらしている。
「雪……でも、ここもさすがに……悲しい系」
ラカが通ったり、通行人がいたり、動物か何かも通ったらしく、かき混ぜられた感じのほぼ泥の雪や氷と混じってガチガチな雪だった。さすがに時期的に仕方がない部分もあるとあきらめる部分もある。
「皆さん、お集まりくださりありがとうございます。では……」
青いコートのラカがルール説明を始めた。制限時間を設けたことと、卵は三つ隠してある旨が告げられる。卵を見つけた人が告白タイムが得られるというもの。
「私が大切だと思うものを絵にかきました」
非常に自信を持っている様子で、見れば一発で分かるという気持ちのようだった。
●捜索
それぞれが位置に付く。ラカは「開始です」と声を掛けた。
ルキハは地形が複雑になっているところを見て回るつもりだった。
「足元が悪いのは仕方がないけれど、氷は滑るかしら? そこは【ウォーターウォーク】でいけないかしら?」
氷と雪が混ざり合い、じゃりじゃりのようだった。
「滑るのではなく……結局、足場が悪いよね」
足元は注意が必要で、根性で歩くしかないと悟る。必要なら四つん這いになり、全力を尽くして探すつもりだ。楽しむなら、なりふりは構っていけないのだ。
「仕方がないわね。高いところにあったりするかしら? 卵を隠すなら卵の中。鳥の巣に混ぜてあったり?」
計画を立て、スタート地点に選んだぬかるみを行く。徐々に雪や氷などが混ざった場所に移動していった。日陰が多いため残っているのだろう。
「危ないわね……!?」
じゃりじゃりの地面に卵の頭のような物を発見した。まさかと思い、掘り起こす。
それは白い卵には四つの短い棒と長い二本の棒が刺さったような青い楕円形が描かれていた。
「これかしらね?」
人の手が加わっているし、目的の物だろうからしまう。
まだ制限時間はあるため、当初予定していたルートを歩くことにした。【マジックフライト】を用い、木の上の方を見る。巣があればそこに卵がないか確認する。
それ以外を見るとウサギがぴょこぴょこ移動しているのが見えた。
「可愛いわね、眼福」
見つからなくてもこれはこれで、楽しかった。
「いろいろ歩きづらいし、まだまださむーい……。あ、模擬戦闘になって卵が割れると困るじゃん」
ヴォーイはどうしようかと考える。激しく戦うことは避けたい気持ちだ。
「もし、卵が割れちゃったら誰の勝ちじゃん?」
ラカがそこまで考えているようには見えない。
「その時はその時……ん?」
ヴォーイはユメリアが同じところに立っているのに気づいた。
「ライバルじゃん」
「いえいえ、私はそんなつもりはありません! 戦闘になるようでしたら、逃げます!」
ユメリアが手を振ると、卵がポンと落ちた。
「……何かやるつもりじゃん」
「いえいえ、三月ウサギは急ぎます!」
「いやいや、三月? 季節動いているじゃん」
「あらあら? そうでした? いえいえ、春の訪れ、イースター。命の巡り、イースター……ということで楽しみましょう」
ユメリアは歌いながら卵を落としつつ、周囲を探しつつ移動していった。
「お……う」
ヴォーイもあえて戦うつもりはないが、ルートが一緒のようだった。念のため、落ちた卵を見ると「小さな種が、大きな実を作る」と詩文の一説が記載されていた。
「攪乱であり、ラカちゃんが書かなさそうなことを書いている!」
ヴォーイはラカが低いところに隠した可能性を考えていた。そうなると、自分がうっかり踏みつぶす可能性もありうるため、愛犬ビリーの力を借り【ファミリアアイズ】を用いた。特に危ないものはなさそうだ。
「そういえば、ラカちゃんの匂いがする足跡とかないじゃん?」
ビリーは訴える「どれ?」と。
「あ、ラカちゃんの匂いなんてわかららないじゃん」
ビリーはこくっとうなずいた。
「進むじゃん……ああ、卵が増えてる!」
ラカが何を書いたのか気にはなる。
「こういうの、家でやるなら庭に隠すじゃない? ただ、ラカの庭の感覚がわからないから、なるべく灌木がある場所を探そうかなと思ったのよね」
マリィアが行ったことのあるラカの家には庭がない。
「さてあるかしらね?」
土の中に隠すのか、それとも木の上に隠すのか、氷のところにカマクラ作って入れるのか。そもそも、足元が不安定なところが多いため急いで探さず、足元をきちんと確保して見て探すが中心だ。
不自然なところを見ていくしかない。
次に進もうとしているあたりでルキハが嬉しそうに何かを掘り出しているようだった。
「卵見つかったのかしら?」
それはそれで残念と思うが、三個隠しているはずだ、ラカは。
「まだわからないわね……それより、地面に埋めていたのよね」
ラカがどこに隠したか、本当にわからなくなった。
ルカは氷で遊びつつ移動していく。見つけるというより、雰囲気を楽しみ、好きな雪が残っていたら遊びたい。雪だるまやユキウサギ作りたいなと考えていた。
氷伝いに移動していく。
「うさぎさんは可愛いですねぇ。せっかくなら、雪だるまさんや雪うさぎさんでもつくりましょうか……あれ?」
氷を掘りながら進んでいると、青い謎の生き物のようなものが書かれた卵を発見した。
「……踏まれないような位置に移動させましょうか? それとも、誰かに押し付けるのもあり?」
しかし、ルカの回りにはいない。範囲の対角の方が人が多い。
「ひとまず、回収だけしておきます」
ルカはとぼとぼ次のポイントに向かった。
ハナは自分が進む方向に目的の物があるか否かを占いを駆使して探す。
「ここからだと左の方角ですぅ」
ルカが向かう方だとかち合う危険性がある。もう一つの方向に向かう行くことにした。クリスタルネックレスを使ってダウンジングしてみる。
「う……見つからないですぅ……いやいや……こんなことでは駄目ですぅ! 絶対告白ですぅ、頑張りますぅ」
実力で告白権を勝ち取ろうと気合いを入れた。なかなか、怪しいところにたどり着かなかった。
「終了です……それにしても皆さん、意外と似たルートを選びましたわね」
ラカが総評を述べたのだった。
●告白
ルカは卵を見せて告げる。
「この卵はどなたかに……」
「いえ、見つけた人のものですわ」
ルカにラカが言い切る。
「ふおおおう……み、見つからなかったですぅ。でも、ああ、でも……で? 青いヘビかツチノコですぅ?」
ハナは見つけられなかったことにうめきながらルカの卵に手を伸ばしつつ、何かと葛藤の結果、絵に対して突っ込む。
「青龍さまです! ツチノコとは何ですか!」
「まあ、芸術性があっていいんじゃないの? あ、これもよね」
ルキハがラカに確認するように見せた。
「あら? あと一個見つかりませんでした?」
ラカはとことこと歩くと周囲を確認して、地面をほじくり返す。ハナが向かっている方向だったが、スタート地点が悪かったようだ。
「ラカちゃん、地面に埋めるって危険じゃん?」
ヴォーイは苦笑する。それにしても誰も踏みつけたり、割らなかったのが奇跡に感じる。
「その卵は?」
ラカは文字の書いてある卵を見る。
「私が置いてみました」
「な、何でですか!?」
ユメリアに対し、ラカが困惑の声を上げた。
「大混乱になったり、拾った方がちょっとハッピーになればいいと思いました」
ユメリアにラカが「攪乱のため、拡散される卵たち」とつぶやいた。それに対し、ユメリアは微笑んだ。
「さあ、あたしから? それともあなたから?」
ルカにルキハかはら難しい選択が突きつけられる。悩んでいる間に、ラカが「こっちです」と案内していく。自然と台に登っており、お膳立てはできていた。
「……うっ!」
ルカは硬直した。ここまでくると早く終わらせるに限る。
「えーっと、昨日の夜、寝る前にクリームたっぷりの白玉ぜんざいを食べてしまいました。つかないでいいところにつきますので……そのあと、念のためにカロリー消費のストレッチ後、ちゃんと歯磨きもしたのです。今度は、体を動かしすぎて目がさえて眠れませんでした、寝不足です!」
徐々に小さくなり最後大きくなったルカの告白。
全員の視線がルカに注がれる。
「それは大変でしたわ。ゆっくりお休みください」
ラカ、妙にまじめな顔でうなずいている。
「さあ、次はあたしね!」
ルキハは台に上る。
「ただいま、可愛い女の子orイケメンの恋人募集中でぇす! よろしくねん」
指はVサイン、激しいウインクがついてきた。
「……」
ラカはルキハの勢いについて行けず、無言になる。
「うふふ、出会いはご縁だから、告白ガンバローみたいな気合意味よね。夢も願望も、自分で叶えるのだものね☆」
台から下りる。ラカはコクコクうなずいている。
「……告白は、告白はしたのですぅうう。彼女にしてもらおうとじゃんじゃん策を練っている最中ですぅ! ルキハさんの言う通りぃ、縁もあるし、好感度上げる方法とかあったら、どんどんご協力願いますぅ。だから、ラカさーん、龍園の隊長さんと同郷のですし、仲を取り持ってくださいってもよいのですよぅ!」
どさくさ紛れに何かを言うハナ。視線の先のラカは頼りになりそうだが、理解してくれているか分からない。
「……あ、これで終了です」
「ラカちゃん、ハナの言葉聞いていないじゃん……」
ヴォーイはラカの様子から判断した。
「そっか……告白は好きな人……に? 誰かに好意を抱いて、恋心が生まれる……それは素敵なこと」
ルカは恋をしている人がきれいでうらやましく思えた。
「まあ、告白はともかく、お茶しようじゃん?」
「そうそう、そのために伝統的ポスク料理、ポスクマットを持ってきたのよ」
「へぇ」
勝手知ったるラカの家近辺。郊外からラカの家にヴォーイとマリィアは移動していく。それにルカがついて行き、うめくハナは「その卵も料理に入れます」と復活しながら行く。
「そうですねぇ……おかしなひとときをありがとう。幸せを分かち合うのが、イースター。想いを巡らせるのが、イースター……こそれに付け加え……」
ユメリアが歌うようにラカに告げる。そして、なし崩しにラカの家でお茶会もしくは宴会になるのだった。
「ラカちゃん、ほら、いくわよー」
ルキハに腕をつかまれラカは進む。
ラカはまだ何も言っていない。宴会もしくはお茶会をいいとも悪いとも言っていない。しかし、荷物を預かった時点で良いといったことにつながることに気づいていない。
ラカの家に到着後、それぞれ持ち寄った物を並べる。
「これがセムラ、フィルダエッグで、こっちがヤンソン氏の誘惑……最後にホワイトソース掛けミートボールコケモモジャム添え」
マリィアは並べるとともに、どういった料理かも教える。ラカは素直に聞いている。
「ウサギの肉を使って、卵使って……」
「あら、それも?」
「卵ですよぅ」
ユメリアの落としていった卵も、ラカが隠した卵と共に、オムレツの皮に変身すべく割られていく。
「それはそれでよいです。おいしいひとときの一助になるならば。それと、このお菓子の甘いひとときも、いかが?」
ユメリアは持ってきた菓子を勧める。本当は告白権があったら、撒くつもりだった。
ハナは手際よくオムレツを作っていく。
「告白文はここに、ケチャップで書くという方向で」
「何かイベントが増えているわねぇ」
ルキハは楽しそうに「男女とも募集」と書き込む。
「で、ラカちゃんは何かお願い事とか、目指しているものみたいなことってないのかしら?」
ルキハに問われラカは首をかしげる。
「歪虚、いなくなればいい」
わかりやすい。
マリィアはそっとミサンガに触れる。キアーラ石を織り込み作ったミサンガは恋人とおそろいで作ったもの。邪神との戦が終わったらしたいことがあった。
だから、ケチャップで「私からプロポーズする」と書き込むけれど、字数が多くて埋まる。それはそれだとマリィアは微笑んだ。
「お茶淹れたじゃん」
台所でヴォーイが淹れた。
テーブルは狭かったため、床の敷物に座る形だ。
「おっと、ラカちゃん、毛布あるじゃん?」
ヴォーイが暖炉の前でうつらうつらしているルカに気づいた。
「暖かいです……いい匂いです……余分な栄養は、なんで胸に……」
ルカには話声が心地よい子守歌になっていった。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 |
|
![]() |
集まれ告白強者(笑)! 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2019/04/26 08:13:28 |