ゲスト
(ka0000)
ペットを預けるか悩む人
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/07/02 19:00
- 完成日
- 2019/07/13 02:10
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●モニをどうするか
自宅にてラカ・ベルフはペットのフェレットの小屋を見て、悩んでいた。
フェレットのモニを取り出すと、遊ぶ。
「ここに置いておくには問題があります。連れて行くのも……危険ですわよね」
モニがいてくれれば頑張れる気もするが、戦場に連れて行くと危険にさらすことになる。
「ルゥルさんに預けるということが一番いいのかもしれません」
ルゥル(kz0210)はグラズヘイム王国に住む魔術師見習いで、子どもだ。基本、戦場に立つことはないだろう。今後の情勢によってどうなるかわからないが、ラカよりは安全なところにいるはずである。
「もしも、があった場合……ルゥルさんのところにいるのがモニには幸せですよね」
モニを撫でる。
癒やし手として、前には出ることはいとわないし、歪虚はない方がいい。今後、予想される状況は危険極まりない。
もしもがあれば、モニは小さく弱い。
「どうしたらいいのでしょうか」
モニを抱き抱えようとした瞬間、噛みつかれた。
「痛いです!」
モニは噛みつくと、首を回して、牙を喰い込まさせる。
「ちょ、モニ、何か気に障ること言いましたか?」
モニは噛みつくのをやめたが、触ろうとするラカの手を噛みつこうとしたり、飛び掛かって抑えようとしたりする。
「……モニ!」
「シャアアアアアアアアアアア」
きつい口調でラカが叱ると、モニは怒りの声を上げて後退していく。棚の隙間に入っていった。
「……モニ……ごめんなさい」
隙間を覗くと、鼻に噛みつき、戻っていった。
「……モニは強いですわ」
動物は言葉がわかっているという。
だから、ラカは謝ることにした。
その胸の中ではモニをどうしたらいいのかという悩みで一杯だった。
●突撃は計画的に
ラカはグラズヘイム王国にある町にやってきた。 以前の教訓を考え、服装も改め、飲み水も持った。
オフィスから町に出ると、以前来たときより人が多いという印象を受ける。
浮遊大陸の影響があったとか、傲慢王との戦いがあったとか情勢は考えなかった。人が多かろうと、ラカにとっての問題は、モニをルゥルに託すか否かということだったから。
隣の町に向かって歩き出そうとしたとき、オフィスの扉が開いた。
「ベルフさん、まだいらっしゃったんですね、良かったです」
職員のロビン・ドルトスが出てくる。
「一応ハンターということでお願いしたいこともあるんですが。行先によるんですが、フォークベリーに行きます?」
ラカの目的地は隣の小さな町フォークベリーであるため、首肯する。
「この手紙をエクラ教会のマーク司祭に渡してくれませんか?」
「行けばわかりますか?」
「教会の建物は目立ちますので大丈夫だと思いますが」
「……教会?」
ロビンははっとした。エクラ教と縁遠い人なんだと。
「差し支えなければ、小さな町のどこに行くのですか?」
「ルゥルさんのおうちです」
「なら、ルゥルちゃんに頼んでください。そのマーク司祭は保護者代理なので」
「分かりました」
ラカは務まりそうなので手紙を受け取った。
「あと、ベルフさんなら大丈夫だと思いますが、歪虚の出現がちらほら見られるので。一応、見回りも頼んでいるんですけど注意して下さいね」
「はい、倒しておきますね」
ラカはお辞儀をして立ち去った。
「……頼もしいというか、何か不安が残るのはなんでだろう?」
ロビンはその背中を見送ってつぶやいた。
ラカは町を出ると急ぐ。時々、薄手のコートのポケットを見ると、口元をほころばせる。
薄手のコートにつけた大きなポケットの中モニが入っているのだ。それも、顔をちょこんと出して外を見ている。その姿が愛らしく、ラカは胸の奥が温かくなるし、今は悩むのだった。
しばらく行くと、壊れた馬車が見つかった。
「え?」
ラカは周囲を見渡す。雑魔の群と人に姿が近い歪虚がいた。その前には御者と親子らしい人たちがいた。
ラカは愛用のモーニングスターを取り出すと、駆けだそうとした。モニがポケットにいることを思い出す。
「モニ、少し揺れます」
モニはポケットの奥に入った。
「……すぐに片づけますね」
ラカは走り出した。人間に近い位置にいる、角のある歪虚に向かってモーニングスターを振りかざすのだった。
●見回りのハンター
傲慢王が倒れたとしても、その地域の歪虚がすべていなくなるわけでもない。むしろ、統率がなくなり、あちこちに出没する可能性もある。
領主は民の安全を考えると悩む。王都の住民や近いところの人は避難してきているし、人口も増えた。もちろん、戦いが終わったため、戻っていく人もいる。
戦いが終わったからといって、すぐにすべてが戻るわけではない。
歪虚に対抗できるかは別として、町の周囲はどうにかすることは可能と考えてはいた。後手に回っても転移門があるため、守りを固めて耐えるということはできる。
しかし、街道はそうはいかない。すぐに対応できる人が求められた。
そのため、ハンターには定期的に見回りを頼んでいた。
そのような状況でハンターたちは見回りをしていた。街道に見つけたのは、雑魔の群れ、複数の歪虚、おびえる人、そして、頭上に角がある歪虚につっこむ人の影だった。
自宅にてラカ・ベルフはペットのフェレットの小屋を見て、悩んでいた。
フェレットのモニを取り出すと、遊ぶ。
「ここに置いておくには問題があります。連れて行くのも……危険ですわよね」
モニがいてくれれば頑張れる気もするが、戦場に連れて行くと危険にさらすことになる。
「ルゥルさんに預けるということが一番いいのかもしれません」
ルゥル(kz0210)はグラズヘイム王国に住む魔術師見習いで、子どもだ。基本、戦場に立つことはないだろう。今後の情勢によってどうなるかわからないが、ラカよりは安全なところにいるはずである。
「もしも、があった場合……ルゥルさんのところにいるのがモニには幸せですよね」
モニを撫でる。
癒やし手として、前には出ることはいとわないし、歪虚はない方がいい。今後、予想される状況は危険極まりない。
もしもがあれば、モニは小さく弱い。
「どうしたらいいのでしょうか」
モニを抱き抱えようとした瞬間、噛みつかれた。
「痛いです!」
モニは噛みつくと、首を回して、牙を喰い込まさせる。
「ちょ、モニ、何か気に障ること言いましたか?」
モニは噛みつくのをやめたが、触ろうとするラカの手を噛みつこうとしたり、飛び掛かって抑えようとしたりする。
「……モニ!」
「シャアアアアアアアアアアア」
きつい口調でラカが叱ると、モニは怒りの声を上げて後退していく。棚の隙間に入っていった。
「……モニ……ごめんなさい」
隙間を覗くと、鼻に噛みつき、戻っていった。
「……モニは強いですわ」
動物は言葉がわかっているという。
だから、ラカは謝ることにした。
その胸の中ではモニをどうしたらいいのかという悩みで一杯だった。
●突撃は計画的に
ラカはグラズヘイム王国にある町にやってきた。 以前の教訓を考え、服装も改め、飲み水も持った。
オフィスから町に出ると、以前来たときより人が多いという印象を受ける。
浮遊大陸の影響があったとか、傲慢王との戦いがあったとか情勢は考えなかった。人が多かろうと、ラカにとっての問題は、モニをルゥルに託すか否かということだったから。
隣の町に向かって歩き出そうとしたとき、オフィスの扉が開いた。
「ベルフさん、まだいらっしゃったんですね、良かったです」
職員のロビン・ドルトスが出てくる。
「一応ハンターということでお願いしたいこともあるんですが。行先によるんですが、フォークベリーに行きます?」
ラカの目的地は隣の小さな町フォークベリーであるため、首肯する。
「この手紙をエクラ教会のマーク司祭に渡してくれませんか?」
「行けばわかりますか?」
「教会の建物は目立ちますので大丈夫だと思いますが」
「……教会?」
ロビンははっとした。エクラ教と縁遠い人なんだと。
「差し支えなければ、小さな町のどこに行くのですか?」
「ルゥルさんのおうちです」
「なら、ルゥルちゃんに頼んでください。そのマーク司祭は保護者代理なので」
「分かりました」
ラカは務まりそうなので手紙を受け取った。
「あと、ベルフさんなら大丈夫だと思いますが、歪虚の出現がちらほら見られるので。一応、見回りも頼んでいるんですけど注意して下さいね」
「はい、倒しておきますね」
ラカはお辞儀をして立ち去った。
「……頼もしいというか、何か不安が残るのはなんでだろう?」
ロビンはその背中を見送ってつぶやいた。
ラカは町を出ると急ぐ。時々、薄手のコートのポケットを見ると、口元をほころばせる。
薄手のコートにつけた大きなポケットの中モニが入っているのだ。それも、顔をちょこんと出して外を見ている。その姿が愛らしく、ラカは胸の奥が温かくなるし、今は悩むのだった。
しばらく行くと、壊れた馬車が見つかった。
「え?」
ラカは周囲を見渡す。雑魔の群と人に姿が近い歪虚がいた。その前には御者と親子らしい人たちがいた。
ラカは愛用のモーニングスターを取り出すと、駆けだそうとした。モニがポケットにいることを思い出す。
「モニ、少し揺れます」
モニはポケットの奥に入った。
「……すぐに片づけますね」
ラカは走り出した。人間に近い位置にいる、角のある歪虚に向かってモーニングスターを振りかざすのだった。
●見回りのハンター
傲慢王が倒れたとしても、その地域の歪虚がすべていなくなるわけでもない。むしろ、統率がなくなり、あちこちに出没する可能性もある。
領主は民の安全を考えると悩む。王都の住民や近いところの人は避難してきているし、人口も増えた。もちろん、戦いが終わったため、戻っていく人もいる。
戦いが終わったからといって、すぐにすべてが戻るわけではない。
歪虚に対抗できるかは別として、町の周囲はどうにかすることは可能と考えてはいた。後手に回っても転移門があるため、守りを固めて耐えるということはできる。
しかし、街道はそうはいかない。すぐに対応できる人が求められた。
そのため、ハンターには定期的に見回りを頼んでいた。
そのような状況でハンターたちは見回りをしていた。街道に見つけたのは、雑魔の群れ、複数の歪虚、おびえる人、そして、頭上に角がある歪虚につっこむ人の影だった。
リプレイ本文
●見回り
領主に見回りを依頼されていたハンターたちは、街道で何かがあったということを察した。
駆けつける前に状況を把握する。状況すら分からず突撃することは愚の骨頂だから。
木綿花(ka6927)が双眼鏡で手早く確認を取った。
「ラカ様ですね? あとは、歪虚や雑魔のようです」
「ラカちゃん、一人で突っ込むつもりじゃん!?」
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)は木綿花の言葉から現場を見ると、軽装に見えるが見覚えのあるフォルムをしている人物だ。
ラカ・ベルフ(kz0240)の性格を考えると、歪虚の属性を考えず突撃する可能性は否定できなかった。巻き込まれている一般人がいればなおさら突撃するかもしれない。
木綿花は魔箒を取り出すとラカ達の方に向かう。
「最近はモニちゃんを連れ歩いているので心配です」
さらにある心配が、ラカのペットのフェレットだった。
メイム(ka2290)は状況を把握すると二つのことを考える。優先事項は一般人を保護することと、ラカが近くの敵に猪突猛進を止めること。ただし、距離があることを考えると急がないとならない。
「近付いたら飛んでもらうからね」
あんずと名付けた桜型妖精アリスに声をかける。
星野 ハナ(ka5852)は魔導ママチャリを走らせる。距離が詰まると敵の状況がわかる。一体は憤怒、もう一体は傲慢の可能性がある。攻撃を見るまでは確定はできない、これまでの経験からの推測だ。
「雑魔ブッコロ、馬車の人には被害を出さないのですぅ」
明らかなことはその一点だ。
ツィスカ・V・アルトホーフェン(ka5835)は状況からラカも民間人も気になる。ただ、民間人の方にはすでに同行のハンターが行くようだった。それならば、仲間の行動を補強するような行動を選択する。
「あの女性と合流するつもりで行きますが、雑魔の状況のよってはそちらの対処をしたほうがいいですね」
狼のような雑魔が散見していた。隙をついて民間人の方に向かう可能性もある。
サクラ・エルフリード(ka2598)は全力で駆けだす。
「一般人の安全の確保が第一です」
目指すのは人と歪虚の間だ。
●突撃
ラカがハンターに気づいたのと、敵にモーニングスターを叩き込んだのはほぼ同じ。攻撃は良くも悪くも命中し、ラカは【懲罰】を食らい一瞬動きが止まった。さすがにすぐに体勢は立て直す。
「こちらの方には行かせませんわ!」
威勢はいい。
ヴォーイは【地を駆けるもの】を用い、魔導ママチャリで急いだ。腕が二対ある歪虚はヴォーイに向かう。
「邪魔じゃん!」
魔導ママチャリから下りると同時に、サンダルに込められたスキル【シャドーウイング】を用いた。【ファントムハンド】が届く範囲で地に降りると角のある歪虚に対しスキルを発動させた。自分の方に引き寄せたところで【破滅の大地】を用いる。
木綿花は魔箒でラカの所に一直線に向かう。その間に襲撃は幸いなことになかった。
「ラカ様、モニちゃんは連れていますか? それなら、私が預かって後方に行きます」
ラカはその問いかけに動きが止まる。木綿花はラカの頭の中の処理が追いついていないと感じた。
「とりあえず、モニちゃんがいるならば、よりいっそう怪我に注意してください」
木綿花は救出が必要な人たちのために動くことにした。ラカがモニを連れ連れているならば、今の言葉で慎重さを取り戻してほしかった。
ハナは全力で近づくと、雑魔と角のある歪虚を巻き込める範囲に来たところで、符を握りしめる。
「懲罰が怖くて歪虚が殺れるかですぅ!」
目が血走っているかもしれない。ただの町人が巻き込まれている以上、守りに入ってはいれらなかった。【ダブルキャスト】に乗った【五色光符陣】が舞う。
案の定、一回返ってくる。
「ふふふ……」
ヴォーイは光の乱舞の後、近くで恐ろしい声を聞いたのだった。
「ハナさんの攻撃に巻き込まれないようには……」
「符術は人には優しいのですぅ」
ハナは次には回復に移る。傲慢の歪虚は立っているのがやっとなはずだった。
ツィスカは仲間が先行したのを見て、雑魔の対応に切り替えた。攻撃方法がある程度距離を持って攻撃できることもある。
「まとまってくれるとより一層助かりますね」
なかなかそうはいかない。仲間や仲間の位置を注意しながら【アイシクルコフィン】と【デルタレイ】を適宜使い攻撃をしていく。
メイムはラカの気は先行した仲間が気を引いたため、直接声をかけることにした。
「久しぶりっ、加勢するから落ち着いて。ラカさんは討伐よりも馬車の人たち救援優先して」
声をかけてから、メイム自身は二対の腕を持つ歪虚に向かった。【鉄鎖「ドローミ」】を放った後、【ファミリアアタック】を用いた。
「こっち来て手伝って、あんず!」
敵の意識を引き付ける意味が大きい。
「みんな、早くこっちに来てくれるといいな」
巻き込まれた人がいる為、ハンターの多くはラカがいる方に行っている。
サクラは盾を持ち、岩の後ろに移動しようとしている人たちと歪虚の間に立つ。ラカのおかげで【懲罰】があることは見ていた。
「懲罰は厄介ですね。被害が増えるようなら回復しますので集まってくださいね」
声はかけた。しかし、懲罰を使った敵についてはすでに立っているのがやっとに見えた。それでもどのようなスキルを持っているかわからないため、倒すまで気は抜けない。
角のある歪虚は不敵な笑みを浮かべると魔法を放つ。その歪虚を中心に力が放たれ、近くにいた者は巻き込まれた。
腕が多い歪虚は目の前のメイムに武器を叩き込む。メイムは一度目は痛みが強かったが、二度目は違う痛みがあった。それに対し、意識は抵抗を試みていた。
「嫌な感じ!」
雑魔たちは近くのハンターを狙うが、大したダメージは与えられない。
傲慢の歪虚はヴォーイの一撃で無に返る。
「あとは細かいのとあれじゃん」
ハナはサクラやラカの方に向かいつつ【マテリアルヒーリング】を用いる。
「お願いですぅ、回復をお願いしますぅ」
「分かりました。今、出来そうですね」
サクラは盾を構え、後方を意識しながら告げる。
ラカが近寄ってくる雑魔に対応してくれるし、そこまで数は近づいてこない。
木綿花は岩に張り付くようにしていた人たちに声をかける。
「けがなどはないですか? 動けるようでしたら、岩の影に隠れましょう」
こちらに向かってきそうな雑魔がいないことを確認して移動につきそう。岩の裏に回る前に、確認は怠らない。
ツィスカは状況を見て、メイムが対峙する歪虚がいる方に向かう。その敵とメイムなどの位置を見て、【アイシクルコフィン】を放つ。
「助かったよー」
一対一で向き合っていたメイムは余裕ができた。
「これからが本番です」
ツィスカは敵の攻撃力は強いとみてとった。しかし、雑魔は徐々に数を減らしており、一般人に対する守りもある。そのため、一番、敵として問題が大きいのはこの歪虚だ。
「油断はしないよー。一対一じゃなければ、勝機はこっちにめぐってくるよ」
「そうですね」
歪虚は怒りに任せた攻撃をしてくるが、命中もそれなりに高い。攻撃を見極めて回避や攻撃をしていきたいところだった。
ラカは木綿花に言われて、モニのことが気になっていた。
歪虚を討伐しないといけないこともわかっている。
ハンターもいるのだから無理に憤怒の歪虚と対峙する必要もないだろう。
(それは、甘えですわ!)
一方で、ポケットの布を通じて伝わるモニのぬくもりに、現実に引き戻されるのだった。そして、サクラの周囲で、雑魔たちに攻撃をするのだった。
「まだまだ行きますよぅ。歪虚はブッコロですぅ」
ハナは怪我がある程度落ち着いたところで、符を補充し、歪虚を中心に【五色光符陣】を放った。
「おとなしく攻撃されるじゃん」
ヴォーイは【ファントムハンド】を放ち、足止めできるか試した後、攻撃を仕掛ける。
「煌めけ【レセプションアーク】」
メイムの声が響き、光の柱が上がる。
ツィスカは範囲攻撃は味方を巻き込むことから【デルタレイ】を放った。
「さあ、どうです?」
憤怒の歪虚はハンターたちの猛攻に、無に返らざるを得なかった。そのころ雑魔も消えた。
「皆さん、お怪我はありませんか?」
サクラは声をかけながら岩の裏に向かう。木綿花が移動させる前にけがを負っている可能性もあった。
「ありません」
「私たちは運が良かったです」
「ありがとうございます」
被害者たちは口々にお礼を言う。
「駄目ですよ。まだ、町への移動中ですよね。その怪我の手当てはしておきましょう」
サクラは目ざとく見つけ、御者らしい男に声をかけた。
「私ももう少しお願いしますぅ」
ハナが【ヒーリングスフィア】の範囲に収まった。
「馬車は大丈夫じゃん?」
ヴォーイは確認を行う。車の状況を確認し、必要なら修繕を手伝うつもりだ。
「ラカ様は結局モニちゃんを連れているんですか?」
木綿花は被害者のけがの程度を確認後、尋ねる。
ラカのポケットからモニが頭を出した。
「おとなしくしているんだね」
メイムがしゃがんで見つめると、鼻に向かって飛び掛かってきたので慌てて回避する。
●悩み
被害者の怪我や馬車の様子を確認終わったところで、ラカに話を聞くこととなる。
「で、ラカちゃんはここで何をしていたじゃん?」
ヴォーイは問う。龍園からあまり出ない人物が単独でグラズヘイム王国にいるのは不思議だ。
ラカはフェレットのモニをルゥル(kz0210)に預けようとしていることを告げた。今後、戦いに赴くとなると危険にさらすし、何かあるとモニが一匹になってしまう。
「まー、確かに、心配するのはわかるじゃん。俺も愛犬のビリーは負のマテリアルの強いところへ連れて行くのは避けてるじゃん」
ツィスカがうなずく。
「厳しい環境にも耐える訓練をなされた馬など、幻獣だったりロボットを連れるのがほとんどの私にはごくありふれた存在をペットと連れたことがありません」
ラカの手の中にいるフェレット見ると、動き回りたい様子を見せている。
「意外と怖いもの知らずでも勇敢でもあるみたいですね。ですが、しょせんはフェレット。歪虚という理不尽の塊の前ではどうにかなるものではないでしょうし、死地に連れて行くのは忍びないというのが私の考えです」
先ほどの状況を見る限り、ラカが敵に突っ込むきらいがあるということは嫌でもわかる。
ハナは二人の話をうんうんとうなずいている。
「それも一つですぅ。私はペットも乗騎も基本無生物なのでぇ。ペットには飼い主より先に死のうとするくらい、飼い主が好きだったりするのでぇ、離れがたいなら連れて行くのはありだとおもいますよぅ」
ラカはモニを見つめる。
木綿花は首を横に振る。
「危ない時には連れ行かない方がいいと思います。気になって十分に戦えず、ラカ様が危うくなるかもしれません。ただ、連れていると、巻き込まれた人にお子さんがいるときは落ち着かせてくれることもあります……」
一概に連れて行くなとも言えない。
「ルゥルちゃんの家まで遠いですし、今回みたいなことは今後もありそうですし、近くにモニちゃんのことを頼める人を作る方が良いと思います」
ラカは首をかしげた後、一瞬眉を中央に寄せた。
「難しいということですか?」
「モニに必要なことを考えると、ルゥルさんがよいと考えたのです」
木綿花はラカがきちんと考えていることは理解した。でも、龍園に住むラカにとって王国は遠いのも事実で、戦闘が続くとはいえ、会いたいと思っても簡単に会えないでラカがしおれないかなども心配だった。
「ラカさん、とりあえずさー、モニがどう考えているかも察するところがあったわけでしょう? 双方にとって何が最善か答えが出てるなら思いに従うべきだと思うよー?」
メイムはラカを見つめて考えを詰めるように促した。
「……そういわれると……」
ラカは悩みを深めたようだった。
サクラはラカのペットの話を聞きながら、歪虚の襲撃にあった人達の側にいた。
「あの方の悩みは解決できるのでしょうか」
ハンターたちの助言は幾つかに分かれるが、拘束力があるものではない。助言に対して、ラカの気持ちが動かなければ、行動は変わらないだろう。
「ペットにとって一番大切なこと。難しいですよね」
サクラは呟いた。
ラカとハンターたちの会話の区切りがついたようだった。
●ラカの決断
「ルゥルに預けるというのも一つの手です。モニの存在もまた彼女にできえることの必要なもののひとつであります」
ツィスカはラカが行く先である魔術師の弟子のことを知っている。
「ですが、龍園のご友人やご家族、龍園のオフィスのどなたかに預ける方がいいのではないのですか?」
木綿花はラカがモニを可愛がっていることを考えて不安を覚える。
「まあ、ラカさんはモニについては考えて行動はしているみたいだしー」
「そうですよね……でないと、ここまでは来ないでしょう」
メイムとツィスカはラカが敵につっこむ癖のあることからそう思った。
「私たちはこの方たちを連れて、戻ります」
サクラが言うとラカは「お願いしますわ」と告げる。このことで、ラカがどう決断をしたか推測はできる。行く方向が違うのだ。
「ラカさんが決めたならそれがいいですぅ」
ハナはラカの頭を撫でる。
「えっ!?」
ラカは小刻みに震え、顔を赤くする。
「ビリーも誰かに預けようかじゃん?」
ヴォーイは思ったが、今いる所が愛犬に良い気もする。
「では、失礼しますわ」
ラカはお辞儀をして町に向かった。ポケットからモニが頭を出し、ハンターたちを見ているようだった。その表情は何を語るのか、全く分からなかった。
領主に見回りを依頼されていたハンターたちは、街道で何かがあったということを察した。
駆けつける前に状況を把握する。状況すら分からず突撃することは愚の骨頂だから。
木綿花(ka6927)が双眼鏡で手早く確認を取った。
「ラカ様ですね? あとは、歪虚や雑魔のようです」
「ラカちゃん、一人で突っ込むつもりじゃん!?」
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)は木綿花の言葉から現場を見ると、軽装に見えるが見覚えのあるフォルムをしている人物だ。
ラカ・ベルフ(kz0240)の性格を考えると、歪虚の属性を考えず突撃する可能性は否定できなかった。巻き込まれている一般人がいればなおさら突撃するかもしれない。
木綿花は魔箒を取り出すとラカ達の方に向かう。
「最近はモニちゃんを連れ歩いているので心配です」
さらにある心配が、ラカのペットのフェレットだった。
メイム(ka2290)は状況を把握すると二つのことを考える。優先事項は一般人を保護することと、ラカが近くの敵に猪突猛進を止めること。ただし、距離があることを考えると急がないとならない。
「近付いたら飛んでもらうからね」
あんずと名付けた桜型妖精アリスに声をかける。
星野 ハナ(ka5852)は魔導ママチャリを走らせる。距離が詰まると敵の状況がわかる。一体は憤怒、もう一体は傲慢の可能性がある。攻撃を見るまでは確定はできない、これまでの経験からの推測だ。
「雑魔ブッコロ、馬車の人には被害を出さないのですぅ」
明らかなことはその一点だ。
ツィスカ・V・アルトホーフェン(ka5835)は状況からラカも民間人も気になる。ただ、民間人の方にはすでに同行のハンターが行くようだった。それならば、仲間の行動を補強するような行動を選択する。
「あの女性と合流するつもりで行きますが、雑魔の状況のよってはそちらの対処をしたほうがいいですね」
狼のような雑魔が散見していた。隙をついて民間人の方に向かう可能性もある。
サクラ・エルフリード(ka2598)は全力で駆けだす。
「一般人の安全の確保が第一です」
目指すのは人と歪虚の間だ。
●突撃
ラカがハンターに気づいたのと、敵にモーニングスターを叩き込んだのはほぼ同じ。攻撃は良くも悪くも命中し、ラカは【懲罰】を食らい一瞬動きが止まった。さすがにすぐに体勢は立て直す。
「こちらの方には行かせませんわ!」
威勢はいい。
ヴォーイは【地を駆けるもの】を用い、魔導ママチャリで急いだ。腕が二対ある歪虚はヴォーイに向かう。
「邪魔じゃん!」
魔導ママチャリから下りると同時に、サンダルに込められたスキル【シャドーウイング】を用いた。【ファントムハンド】が届く範囲で地に降りると角のある歪虚に対しスキルを発動させた。自分の方に引き寄せたところで【破滅の大地】を用いる。
木綿花は魔箒でラカの所に一直線に向かう。その間に襲撃は幸いなことになかった。
「ラカ様、モニちゃんは連れていますか? それなら、私が預かって後方に行きます」
ラカはその問いかけに動きが止まる。木綿花はラカの頭の中の処理が追いついていないと感じた。
「とりあえず、モニちゃんがいるならば、よりいっそう怪我に注意してください」
木綿花は救出が必要な人たちのために動くことにした。ラカがモニを連れ連れているならば、今の言葉で慎重さを取り戻してほしかった。
ハナは全力で近づくと、雑魔と角のある歪虚を巻き込める範囲に来たところで、符を握りしめる。
「懲罰が怖くて歪虚が殺れるかですぅ!」
目が血走っているかもしれない。ただの町人が巻き込まれている以上、守りに入ってはいれらなかった。【ダブルキャスト】に乗った【五色光符陣】が舞う。
案の定、一回返ってくる。
「ふふふ……」
ヴォーイは光の乱舞の後、近くで恐ろしい声を聞いたのだった。
「ハナさんの攻撃に巻き込まれないようには……」
「符術は人には優しいのですぅ」
ハナは次には回復に移る。傲慢の歪虚は立っているのがやっとなはずだった。
ツィスカは仲間が先行したのを見て、雑魔の対応に切り替えた。攻撃方法がある程度距離を持って攻撃できることもある。
「まとまってくれるとより一層助かりますね」
なかなかそうはいかない。仲間や仲間の位置を注意しながら【アイシクルコフィン】と【デルタレイ】を適宜使い攻撃をしていく。
メイムはラカの気は先行した仲間が気を引いたため、直接声をかけることにした。
「久しぶりっ、加勢するから落ち着いて。ラカさんは討伐よりも馬車の人たち救援優先して」
声をかけてから、メイム自身は二対の腕を持つ歪虚に向かった。【鉄鎖「ドローミ」】を放った後、【ファミリアアタック】を用いた。
「こっち来て手伝って、あんず!」
敵の意識を引き付ける意味が大きい。
「みんな、早くこっちに来てくれるといいな」
巻き込まれた人がいる為、ハンターの多くはラカがいる方に行っている。
サクラは盾を持ち、岩の後ろに移動しようとしている人たちと歪虚の間に立つ。ラカのおかげで【懲罰】があることは見ていた。
「懲罰は厄介ですね。被害が増えるようなら回復しますので集まってくださいね」
声はかけた。しかし、懲罰を使った敵についてはすでに立っているのがやっとに見えた。それでもどのようなスキルを持っているかわからないため、倒すまで気は抜けない。
角のある歪虚は不敵な笑みを浮かべると魔法を放つ。その歪虚を中心に力が放たれ、近くにいた者は巻き込まれた。
腕が多い歪虚は目の前のメイムに武器を叩き込む。メイムは一度目は痛みが強かったが、二度目は違う痛みがあった。それに対し、意識は抵抗を試みていた。
「嫌な感じ!」
雑魔たちは近くのハンターを狙うが、大したダメージは与えられない。
傲慢の歪虚はヴォーイの一撃で無に返る。
「あとは細かいのとあれじゃん」
ハナはサクラやラカの方に向かいつつ【マテリアルヒーリング】を用いる。
「お願いですぅ、回復をお願いしますぅ」
「分かりました。今、出来そうですね」
サクラは盾を構え、後方を意識しながら告げる。
ラカが近寄ってくる雑魔に対応してくれるし、そこまで数は近づいてこない。
木綿花は岩に張り付くようにしていた人たちに声をかける。
「けがなどはないですか? 動けるようでしたら、岩の影に隠れましょう」
こちらに向かってきそうな雑魔がいないことを確認して移動につきそう。岩の裏に回る前に、確認は怠らない。
ツィスカは状況を見て、メイムが対峙する歪虚がいる方に向かう。その敵とメイムなどの位置を見て、【アイシクルコフィン】を放つ。
「助かったよー」
一対一で向き合っていたメイムは余裕ができた。
「これからが本番です」
ツィスカは敵の攻撃力は強いとみてとった。しかし、雑魔は徐々に数を減らしており、一般人に対する守りもある。そのため、一番、敵として問題が大きいのはこの歪虚だ。
「油断はしないよー。一対一じゃなければ、勝機はこっちにめぐってくるよ」
「そうですね」
歪虚は怒りに任せた攻撃をしてくるが、命中もそれなりに高い。攻撃を見極めて回避や攻撃をしていきたいところだった。
ラカは木綿花に言われて、モニのことが気になっていた。
歪虚を討伐しないといけないこともわかっている。
ハンターもいるのだから無理に憤怒の歪虚と対峙する必要もないだろう。
(それは、甘えですわ!)
一方で、ポケットの布を通じて伝わるモニのぬくもりに、現実に引き戻されるのだった。そして、サクラの周囲で、雑魔たちに攻撃をするのだった。
「まだまだ行きますよぅ。歪虚はブッコロですぅ」
ハナは怪我がある程度落ち着いたところで、符を補充し、歪虚を中心に【五色光符陣】を放った。
「おとなしく攻撃されるじゃん」
ヴォーイは【ファントムハンド】を放ち、足止めできるか試した後、攻撃を仕掛ける。
「煌めけ【レセプションアーク】」
メイムの声が響き、光の柱が上がる。
ツィスカは範囲攻撃は味方を巻き込むことから【デルタレイ】を放った。
「さあ、どうです?」
憤怒の歪虚はハンターたちの猛攻に、無に返らざるを得なかった。そのころ雑魔も消えた。
「皆さん、お怪我はありませんか?」
サクラは声をかけながら岩の裏に向かう。木綿花が移動させる前にけがを負っている可能性もあった。
「ありません」
「私たちは運が良かったです」
「ありがとうございます」
被害者たちは口々にお礼を言う。
「駄目ですよ。まだ、町への移動中ですよね。その怪我の手当てはしておきましょう」
サクラは目ざとく見つけ、御者らしい男に声をかけた。
「私ももう少しお願いしますぅ」
ハナが【ヒーリングスフィア】の範囲に収まった。
「馬車は大丈夫じゃん?」
ヴォーイは確認を行う。車の状況を確認し、必要なら修繕を手伝うつもりだ。
「ラカ様は結局モニちゃんを連れているんですか?」
木綿花は被害者のけがの程度を確認後、尋ねる。
ラカのポケットからモニが頭を出した。
「おとなしくしているんだね」
メイムがしゃがんで見つめると、鼻に向かって飛び掛かってきたので慌てて回避する。
●悩み
被害者の怪我や馬車の様子を確認終わったところで、ラカに話を聞くこととなる。
「で、ラカちゃんはここで何をしていたじゃん?」
ヴォーイは問う。龍園からあまり出ない人物が単独でグラズヘイム王国にいるのは不思議だ。
ラカはフェレットのモニをルゥル(kz0210)に預けようとしていることを告げた。今後、戦いに赴くとなると危険にさらすし、何かあるとモニが一匹になってしまう。
「まー、確かに、心配するのはわかるじゃん。俺も愛犬のビリーは負のマテリアルの強いところへ連れて行くのは避けてるじゃん」
ツィスカがうなずく。
「厳しい環境にも耐える訓練をなされた馬など、幻獣だったりロボットを連れるのがほとんどの私にはごくありふれた存在をペットと連れたことがありません」
ラカの手の中にいるフェレット見ると、動き回りたい様子を見せている。
「意外と怖いもの知らずでも勇敢でもあるみたいですね。ですが、しょせんはフェレット。歪虚という理不尽の塊の前ではどうにかなるものではないでしょうし、死地に連れて行くのは忍びないというのが私の考えです」
先ほどの状況を見る限り、ラカが敵に突っ込むきらいがあるということは嫌でもわかる。
ハナは二人の話をうんうんとうなずいている。
「それも一つですぅ。私はペットも乗騎も基本無生物なのでぇ。ペットには飼い主より先に死のうとするくらい、飼い主が好きだったりするのでぇ、離れがたいなら連れて行くのはありだとおもいますよぅ」
ラカはモニを見つめる。
木綿花は首を横に振る。
「危ない時には連れ行かない方がいいと思います。気になって十分に戦えず、ラカ様が危うくなるかもしれません。ただ、連れていると、巻き込まれた人にお子さんがいるときは落ち着かせてくれることもあります……」
一概に連れて行くなとも言えない。
「ルゥルちゃんの家まで遠いですし、今回みたいなことは今後もありそうですし、近くにモニちゃんのことを頼める人を作る方が良いと思います」
ラカは首をかしげた後、一瞬眉を中央に寄せた。
「難しいということですか?」
「モニに必要なことを考えると、ルゥルさんがよいと考えたのです」
木綿花はラカがきちんと考えていることは理解した。でも、龍園に住むラカにとって王国は遠いのも事実で、戦闘が続くとはいえ、会いたいと思っても簡単に会えないでラカがしおれないかなども心配だった。
「ラカさん、とりあえずさー、モニがどう考えているかも察するところがあったわけでしょう? 双方にとって何が最善か答えが出てるなら思いに従うべきだと思うよー?」
メイムはラカを見つめて考えを詰めるように促した。
「……そういわれると……」
ラカは悩みを深めたようだった。
サクラはラカのペットの話を聞きながら、歪虚の襲撃にあった人達の側にいた。
「あの方の悩みは解決できるのでしょうか」
ハンターたちの助言は幾つかに分かれるが、拘束力があるものではない。助言に対して、ラカの気持ちが動かなければ、行動は変わらないだろう。
「ペットにとって一番大切なこと。難しいですよね」
サクラは呟いた。
ラカとハンターたちの会話の区切りがついたようだった。
●ラカの決断
「ルゥルに預けるというのも一つの手です。モニの存在もまた彼女にできえることの必要なもののひとつであります」
ツィスカはラカが行く先である魔術師の弟子のことを知っている。
「ですが、龍園のご友人やご家族、龍園のオフィスのどなたかに預ける方がいいのではないのですか?」
木綿花はラカがモニを可愛がっていることを考えて不安を覚える。
「まあ、ラカさんはモニについては考えて行動はしているみたいだしー」
「そうですよね……でないと、ここまでは来ないでしょう」
メイムとツィスカはラカが敵につっこむ癖のあることからそう思った。
「私たちはこの方たちを連れて、戻ります」
サクラが言うとラカは「お願いしますわ」と告げる。このことで、ラカがどう決断をしたか推測はできる。行く方向が違うのだ。
「ラカさんが決めたならそれがいいですぅ」
ハナはラカの頭を撫でる。
「えっ!?」
ラカは小刻みに震え、顔を赤くする。
「ビリーも誰かに預けようかじゃん?」
ヴォーイは思ったが、今いる所が愛犬に良い気もする。
「では、失礼しますわ」
ラカはお辞儀をして町に向かった。ポケットからモニが頭を出し、ハンターたちを見ているようだった。その表情は何を語るのか、全く分からなかった。
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ご相談 木綿花(ka6927) ドラグーン|21才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/07/02 14:29:45 |
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2019/06/30 14:13:20 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/06/28 07:24:44 |