そして最後に笑う者

マスター:守崎志野

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~4人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/11/07 12:00
完成日
2019/11/15 06:14

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 世界の命運を左右する戦いが終わり、世界は新たな歴史を刻み始めた。
 それでも、ヒトの有り様は簡単には変わらない。


『あなたがこれを読んでいる時、多分私は既に生きてはいないでしょう』
 そんな書き出しで始まるシャハラからの手紙は、ケイカが処理する書類の中に忍ばされていた。
『従って、私が進めてきた事業の全てをあなたに譲渡したく思います。同封したのはその手続きに必要な書類です』
 どうして自分に?普通に考えればフリッツに譲られるべきではないのか?
『本来ならフリッツに譲るべきかも知れません。ですが、それが出来ない理由があるのです。と、言うのもおそらくはルッツという男が何らかの形であなたに接触している筈ですが』
 ルッツ、というのは数ヶ月前ケイカに虚偽の証言をさせようとした男だが、同時に開拓初期からシャハラに協力してきたという人物でもある。
 とはいえ、方針の違いからここ数年は互いに距離を取るようになっていたらしいが。
『ルッツは開拓事業の成果を乗っ取るだけでなく、それを利用して更に大きな力と富を得る野心を抱いています。それが具体的にどんな形であるのか、今の私にはわかりません。ですが、フリッツがそれに関与する可能性があります』
『フリッツは元々帝国の裕福な家庭の出でした。ですが、彼の父は歪虚との戦いに傾倒する帝国の方針を良く思っておらず、生活を圧迫された人々を助け続けました。その結果財産をすり減らし、父の病死後フリッツと母、妹は無一文で路頭に迷うことになりました。彼の父に助けられた人々は誰も残された家族を助けようとはせず、母と妹は衰弱死したようです』
『フリッツは私に対しては感謝と忠誠を抱いてくれているようですが、あくまで私個人に対しての事。父を追い詰め、家族を見捨てた帝国への恨みを忘れた訳ではありません。私の死後、フリッツは開拓地とルッツを利用して帝国に復讐を謀るでしょう』
『あなたにそれを止めてくれとも開拓事業を守ってくれとも言えません。全てを誰かに渡して身軽になることを選んだとしても、それも又一つの選択です』


「これが人類にとっての希望の種子というわけだよ」
 積み上げられた種子の袋を見て笑いを浮かべ、ルッツは荷物の運搬兼護衛に雇ったハンターに上機嫌で話しかけた。
 人類と歪虚の存亡を賭けた戦いは人類の勝利に終わった。だが、その代償は小さくない。その一つが一般生活の圧迫だ。
 今はまだ、誰もが勝利の余韻や戦後の後始末でそこに目を向ける余裕はなく、耐え忍べばいいと思っている程度だろうが。
「そのうち大きな問題になる。何しろ、食べずに生きていける生き物はいないのだからな」
「そうですね。戦争の影響で多くの農地が荒れています。中央はともかく、周辺の生活は圧迫されてきましたから」
 荒れた農地が元の豊かな実りを結ぶまで、従来のやり方では数年かかるだろう。そうなれば食糧問題が生じることになる。
「元々荒れ地だった開拓地では影響が小さかったのは皮肉な話だがな。特に今年は改良が成功し豊作が期待できそうだ」
「荒れ地でもすぐに実り、土壌を育てる種子が行き渡るとなれば、どの国でも皆喜ぶでしょうね」
 ハンターの表情に地味だが多くの人を救う仕事を行う誇りを見て取ってルッツは又笑い、内心で呟いた。

 滅びの種子が混じっていることにも気付かずにな、と。

 袋の中に入っているのは改良に成功した物だけではない。封印された失敗作も混ぜ込まれている。繁殖力、そして異種交配力が異常に強く、食糧にすることが出来ない代物だ。
 見掛けは成功した種と区別が付かない。おかしいと気付いた時にはもう遅い。いずれ蒔かれた場所だけでなく無事だった農地にも浸食し、ここ以外の全ての地が緑の地獄になっているだろう。
 一見豊かな緑は、しかし食べることが出来ない。飢えに負けて口にすれば深刻な障害をもたらす。
 生き延びる為には、唯一まともに食べられるここから作物を手に入れるしかないのだ。
(それにしても父子揃って愚かな奴らだ)
 悩んでいたフリッツの父に、貧しい人々を助ける為の投資を持ちかけたのはルッツだ。その投資の多くがルッツに横領されて助けたかった人々には届かなかった。
 そうとも知らずにフリッツはルッツに協力することが帝国への復讐になるとの囁きに乗って、開拓地が食い詰めた部族によって全滅した件や試作の盗難と毒物混入の件、そして毒を持つ作物が外に流れた件の根回しを行い、シャハラの死と共に参考資料として保管されていた失敗作をルッツに流したのだ。
(まあ、帝国に復讐できるのは確かだからな。奴も本望だろうさ)
 シャハラもフリッツも既にいない今、残ったのは取るに足らない小娘だけ。全ては手に入ったも同然だ。
「ルッツさん」
「ああ、後のことは頼んだぞ。それと、何かあったら必ず信号弾を打ち上げて知らせることを忘れるな」


 打ち捨てられた体が砂に埋もれていく。その表情にはうっすらと笑みが張り付いていた。
 知っていたさ、と消えていく意識の中でフリッツは呟いた。ルッツが糸を引いていたことを知っても、抱いてきた恨みを捨てるには遅すぎた。
 だから、自分が集めた証拠をルッツに突きつけることはせず、種子の袋に忍ばせた。
 それが見つかるのは、さて、いつになるか。
 種が蒔かれた直後か、それとも豊かな農業地帯が緑の砂漠になった時か。
 声にならない呟きを聞く者はいない。


「調査の結果、研究資料として保管されていた試作品が大量に消えている事が判明しました。おそらく正規の取引品に紛れ込ませる形で持ち出されたと思われます」
 城塞都市に持ち込まれ、複数の商人によって各地に運ばれでもしたら終わりだ。特に畑に蒔かれずとも、地面にこぼれただけであっという間に繁殖する。
 正直自分がどうしたいのか、ケイカ自身にもわからない、が。
 飢餓地獄を起こすわけにはいかない。それだけは確かなことだった。

リプレイ本文


「ケイカさーん!僕、生きて帰りましたです!」
 静かな事務室にアルマ・A・エインズワース(ka4901)の声が響いた。抱き上げられた弾みで書類が何枚か床に落ちるが気にしてはいられない。
「あ、えーと、ご無事で何よりです」
 幾多の厳しい戦いを経た筈なのに相変わらずな様子のアルマにほっとするやら驚くやらでケイカは間の抜けた返事をしてしまった。
「それで、説明するのに同行して欲しいです」
「つまりだな。出来れば穏便に事を済ませたいんだが」
 アルマの言葉を補足するようにトリプルJ(ka6653)が言葉を継いだ。
「俺らは種子の事や商売の事情は詳しくねぇから話しても説得力があるかどうか」
「事情を正直に話した方がいいと思うです」
 二人の言葉にソナ(ka1352)が続ける。
「向こうも仕事として請け負っているのですから、わたし達が荷を渡すように言っても簡単には聞いてくれないでしょう。でも、事業を継がれて今はケイカさんがボスですね?」
 それなら代替品の手配等、取引先が納得するだけの方策も取れる立場だ。話も通しやすくなるのではないか。
「ケイカ、そのトラックに積まれた種子を撒き散らさずに中身を確認したい。荷卸しした種子を地面に落とさないで確認できるよう、ブルーシートが欲しい。できれば風で飛ばねぇよぅ倉庫みたいな所がいいが、手配できるか?」
「……ブルーシートのような物は手配できますが、現場の近くに適した建物はありませんし、目視では簡単に区別は付けられません。ですが」
 現地で証明できる方法はある。
「なら、俺らと一緒に行けるか?」
 ケイカは書類の山に目をやった。調べてはみたが、シャハラの手紙以外これといったものは出てこない。
 ルッツが尻尾を掴ませなかったのか、フリッツが始末してしまったのか、いずれにせよここで書類を調べるよりも現地へ同行した方が良い手かもしれない。
「わかりました。私もやれるだけのことをやりましょう」
 

「問題ないですね?」
「思ったより荷が重くて手間取ったな……すぐにでも出ないと」
 袋をトラックに積み込み、荷崩れしないようにロープを掛けて固定する作業がようやく終わった。少々だが予定の時間を過ぎている。
 輸送と護衛のハンター達が運転席と助手席、荷台に付いたその時。
「待ってください!」
 緊張したケイカの声が響いた。何事かとトラックとその周囲にイラッとした空気が流れる。
「そんなパンツで大丈夫でちゅか?」
 さっきの声とは別の、およそこの場に相応しくない言葉が響いた。思わず毒気を抜かれた表情が向けられた先には北谷王子 朝騎(ka5818)のパンツという単語や殊更な幼児言葉が似合わない姿があった。
「はじめましてです!僕、アルマですっ。天秤なる守護者、のが通りいいです?」
 その挨拶にトラックとその周囲がざわめく。数多のハンターの中で百人も居ない守護者となれば一般人から見れば雲の上の存在にも等しいだろうか。
 その様子を朝騎が取り敢えず黙って見つめる。彼女も守護者だが、まだこの時点でアピールする気は無い。
(飢饉を起こすような種子がバラ蒔かれたらこの星の危機でちゅ)
 朝騎が守護者になる際に語ったのは、人が安心して子を産み育てる平和な世界になればいいなということ。だが、件の種子が蒔かれ広がったらどうなる?
 ソナが『買えない人もいるのですし』と呟いていたがその通りだ。
 或いは購入した作物を皆に分け与えようとする篤志家がいたところで値をつり上げられたら長続きはしまい。飢えの苦しみから争い、果ては戦争だって起こりかねない。
 そんな世の中になったら真っ先に犠牲になるのは子供達だ。子供達の未来がなくなって、この星の未来があるだろうか。
 皆の説得が功を奏するならそれでよし、そうでない時には超覚醒でもハッタリでも使うつもりだ。
「大切な話があるのです。集まっていただけませんか」
 アルマと朝騎で空気が変わったところでソナが語りかける。皆が顔を見合わせ、ソナ達の前に集まってきた。荷台と助手席にいたハンターも降りてきたが、運転席にいるハンターはそのままだ。
 やはり警戒しているのだろう。
「引き留めて済みません。ですが、その荷には盗品が混ぜられている可能性が高いのです」
 改良に失敗したが研究資料として保管されていた種子が大量に紛失したこと、タイミング的にここの荷に交ざっている可能性が高いこと。
「その種子はマテリアル汚染にも耐えられる生命力と繁殖力の実現を目指して改良されていました。その目標は達成されましたが、とんでもない欠点が見つかったんです」
 本来植物が育たないような過酷な地であれば問題は無いが、少しでも植物が生育出来るような条件の場所に落ちれば他の植物を駆逐・同化してしまうのだ。
 豊かな土地であればある程その勢いは強い。
 戦乱で荒れたとは言え、元々畑や森、草原だった場所にそれが蒔かれてしまったらもう手が付けられない。
 食糧になる作物は取れなくなり、多くの人が飢えに苦しむ事になるだろう。
 ケイカの説明にざわめきが起こる。
「確かに聞いてたより荷が大きかった気がするが……」
「でも、信じられるか?」
「大体、あんたは何者だ?ハンターには見えないが」
 その言葉にアルマとソナの目がそこに注がれるも、どうやら素朴な疑問で他意は無いらしい。
「これを見てください」
 ケイカが二つの書類を差し出した。シャハラが出張にいく前にケイカに渡した委任状と、書類の山から手紙と共に見つけたケイカに事業を譲渡する旨の書類だ。どちらもシャハラの自筆署名がある。
 皆がそれを見ている間、ソナは運転席に残って降りてこないハンターにそれとなく注意した。どこか落ち着きがない気がする。彼が陰謀に加担していたら、皆の注意が逸れている今が機会の筈だ。
 だが、何かする気配はない。単純にトラックごと荷物を奪われたりしないように警戒しているだけらしい。
 とはいえ目を離す訳にはいかない。本人も知らないうちに何かに利用されている可能性もあるのだ。
「あんたがシャハラさんとこの人だって事はわかった。でも、どうしてこの荷にそんな物が混じってるんだ?」
「ああ、ルッツさんの仕事だろ?」
 ルッツも世間向きの顔は有力な商人だ。裏側のあれこれは一般に知られている訳ではない。
「そのことなんだが、こいつは罠だと思うんだ」
 トリプルJが口を開く。ルッツを信用しているらしい人達に、いきなり裏の顔のことを告げても混乱するだけだろう。はっきりした証拠でもあれば別だが、今のところ状況からの推測に過ぎない。
 それでも何とか荷を調べることに同意させる必要がある。
「誰がって事までははっきり言えねぇが、種を盗まれたケイカと運搬依頼を出したルッツさんを、共に大飢饉を起こした犯罪者として断罪するために仕組んだ罠である可能性があるんだ」
 先程ケイカが説明したことを引用する形で説得を試みる。
「下手をするとあんた達まで冤罪を被せられる可能性がある。罪のない奴に罪を着せるなんて絶対に許せねぇ」
「でも、そんなことをして何になる?」
「前例があるです」
 今度はアルマが報告書の写しを一通、そこにいたハンターに差し出した。
「それはハンターズソサエティに事実と認められた内容ですー。この時も試作品が盗まれたです」
 救いに見えた緑は、しかし毒だった。それでも他に食べる物がない以上、毒と知りつつそれを食べるしかなく。
 報告書が読まれていくのを見て更にたたみかける。
「報告書の村と同じ状況、今度はもっと大規模で起こるですー。僕、焦ってるですよ?これでも」
 同じどころか、もっと酷いことになるだろう。食べられる植物がなくなれば家畜を含めた動物も倒れていく。今まで豊かな食生活に慣れていた人々がそんな状況でやっていけるだろうか。
「それとも、手遅れになった後間接的に死の種を撒いた大罪人として生きるです?」
「で、でも、そんな恐ろしい物が、本当にこの中に……」
「一袋だけ、開けていただければ証明して見せます」
 ケイカが口を口を出した。
「おい、大丈夫なのか?」
 トリプルJが囁くのにケイカは肯いた。
「ルッツはなるべく広範囲に、同時に事を起こしたいと思います。局地的に起こったことなら他の場所で対策を立てられる可能性が高くなりますから」
 だとすればどれかに問題の種子だけがあるのでは無く、全ての袋に少数入っている筈だ。
「一袋なら……」
 折れてきた相手の気が変わらないうちにとトラックの荷台に向かった時。
「待ってください、何をしようとしているんですか?」
 ソナが運転席のハンターの動きを見咎めた。
「何って、遅くなりそうだからルッツさんに連絡しようと思って」
 嘘をついているようには見えない。きょとんとして、何を咎められたのかわからない表情も演技では無さそうだ。
「何かあったら信号弾を打ち上げて知らせることを忘れるなって言われたんで」
「信号弾?伝話とかではなくてですか?」
 ルッツほどの商人なら連絡を取るのにもっと良い手段が取れるだろう。嫌な感じがする。
「おい、これは何だ!?」
 荷台の下部に隠すようにして複数の小さな箱が取り付けてあるのをトリプルJが見咎めた。軍人時代にこれと似たものを見た覚えがある。偽装爆弾だ。
「ちょっとその信号拳銃見せるです!」
 アルマがハンターの持っている信号拳銃をひったくるように奪い取る。
「細工されてるです、危なかったですー」
「打ち上げたら全部が誘爆してトラックごとドカン、って訳か」
 証拠隠滅、というわけだ。
 この事実に肝を潰したのか、荷台から袋を下ろすのに誰も異を唱えなかった。
 シートの上に袋の中身を広げると、どの種も同じに見えた。
「これ、何でちゅ?」
 朝騎が種の中から薄い紙袋を拾い上げた。中を見ると数枚の紙が入っている。種を均しているケイカ以外の四人がそれを見た。
「ケイカさん、ビンゴです?」
「え?何が?」
 顔を上げたケイカに見つけた紙を見せる。内容を読んだケイカの目が驚きに見開かれた。
「これは……ルッツの裏商売の証拠書類……間違いない。でも、これは一部みたいね」
「と、いうことは……」
「他の袋にも入ってるかもしれねぇな」
「その前に、どなたか水をいただけますか?」
 ケイカがルッツに雇われた人々に声を掛けた。誰もが思いもよらないことが次々に明らかになって、どうして良いかわからないという態だが、ケイカの声に応じて一人が水袋を差し出した。
「これはただの水ですね?」
 念を押すと、広げられた種に少しずつ水を掛けていく。
 人々から驚きの声が上がった。数粒の種がいきなり芽を出し、みるみるうちに小さい剣のような葉を広げた。周囲の種に根を下ろし、それらの方は生命力を吸い取られたように萎びていく。
「これは……興味深い種子ですね」
 薬用植物園経営の称号を持つだけに、ソナは純粋に興味を持ったらしい。
「おわかりですか?僅かな水でもこうなります。まして、これが土に蒔かれたら……」
 確かに、とんでもないことになるだろうとソナは首肯した。
 トラックの方からは
「おーい、こっちにもあったぞ!」
 トリプルJの声が響いた。


 種子は仕掛けを取り外したトラックごと無事回収出来た。ルッツは勿論黙っていないだろうが、今度はこちらが明確な証拠を握っているのだ。
「ケイカさん。商会は継ぐといいです」
 不意に声を掛けられて振り向くと、相変わらず無邪気なアルマの笑顔があった。
「……アルマさん、最初に会った開拓地のことをおぼえてる?」
「勿論です-」
「あの開拓地を襲うように仕向けた黒幕……ルッツだったのよ」
 見つけた書類の中にその一件もあった。ルッツにしてみればいくつも巡らした奸計の1つに過ぎなかっただろうが、ケイカにとっては……
「この証拠を使えばルッツは確実に信用失墜で失脚、私の復讐は成就ね……」
 虚しいとは思わない。結果的にやり遂げた達成感はある。でも……
 アルマの前で人間の敵は人間と言い、自分の手で復讐を望んだあの日の自分は、今どこにいるのだろう。
 何故か遠くなってしまった気がする。
「シャハラさん正しいですー。君はとっても強い子です!」
「強い?私が?」
 必要なのは永遠の停滞では無く流転の未来だと、守護者になった日にアルマは言った。その時、彼は魔王の卵から天秤なる守護者になった。
 変わる現実を受け止めながら未来へと進んだケイカはきっと強い子なのだ。
「実は僕……」
 次に告げられた言葉でケイカは目を丸くした。
 妻の英霊と共に帝国で孤児院やる。食料限らず取引先になって貰いたい。
「アルマさん、結婚したんですか!わぁ、おめでとうございます!」
 そこか、という気もするが。
「ひとりぼっちは、怖いですから」
 好きな人、大事な人を作っていけば良い。
「僕、ケイカさんすきですー。これからも仲良くするです!」
「ありがとう!」
 ケイカは笑っていた。それは、アルマが初めて見る十代の少女らしいケイカの笑顔だった。

依頼結果

依頼成功度大成功
面白かった! 5
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • エルフ式療法士
    ソナ(ka1352
    エルフ|19才|女性|聖導士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 丘精霊の配偶者
    北谷王子 朝騎(ka5818
    人間(蒼)|16才|女性|符術師
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/11/04 11:34:56
アイコン 相談卓
北谷王子 朝騎(ka5818
人間(リアルブルー)|16才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2019/11/06 17:58:13