ゲスト
(ka0000)
サクラガオカ
マスター:赤山優牙

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/04/05 09:00
- 完成日
- 2015/04/10 06:09
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●十数年前のとある丘にて
「ここに、儂が生きた証を遺す。青き世界の故郷を思いながらな」
一人の老人が、家族と多くの村人達に囲まれて、そう宣言した。
老人は転移者だった。今から何十年も前に村に転移してきたのだ。
「師匠! まだ、沢山、教えて貰う事が!」
数人の弟子が、囲みから出てきて、老人の手を握った。
「ここから先は、お前達がやるのだ。この赤き世界に相応しい花を、咲かせてくれ」
「師匠ぉ!!!」
弟子達は泣き崩れる。
その時、穏やかな風が吹き抜けた。
ハラリハラリと桃色の花びらが老人の頭上を覆う。
「綺麗じゃの……」
満足そうな表情のまま、老人は静かに息を引き取ったのであった。
老人は植木職人だった。桜の木々と一緒に転移してきた。
そして、長い年月をかけ、村近くの丘に桜を植え、育てた。
老人が亡くなる年も、桜は綺麗に咲き誇ったという。
●とあるハンターオフィスにて
「うぅ……なんて良い話……」
仕事中というのに、王国内のガイドブックを手にして、受付嬢ミノリが涙を流していた。
依頼の話を聞こうとしたハンターが気まずそうに立ち去っていく。
「こんなに、良い話なのに! 今年はなんて事に!」
仕事をサボってガイドブックを読んでいた訳ではなさそうだ。
受付嬢は、新しく舞い込んできた依頼の情報を調べていたのだ。
「毎年、職人達が手塩をかけて守ってきた桜の丘に雑魔が現れるだなんて!」
モニターにその依頼が表示される。
王国のある地方の田舎村の傍に『サクラガオカ』と呼ばれる丘があり、そこには、見事な桜の木が植わっているという。
そして、毎年春になると、素晴らしい花を咲かせ、丘全体で花見祭りが行われるのだ。
「これは、絶対に行かないと……」
いや、お前は受付嬢だから、出掛けている場合じゃないだろという無言のツッコミがオフィス内に静かに広がった。
「春と言えば、新人ハンターも出てくるはず! 私が見守ってあげないと!」
なんとしてでも、依頼についてくるつもりのようだ。
そこまでして、雑魔を退治したい……わけではなく……。
「そして、花見をしたい!」
本音が出た。
丘を占拠している雑魔を討伐次第、花見祭りが開催されるらしい。
リアルブルー由来の出店も色々とでるというのがガイドブックに書かれていた。
「さぁ! 新人ハンターの皆さん! 私と一緒に行きませんか! いや、もう、新人でなくても構いません!」
カウンターから身を乗り出して叫ぶ受付嬢ミノリであった。
「ここに、儂が生きた証を遺す。青き世界の故郷を思いながらな」
一人の老人が、家族と多くの村人達に囲まれて、そう宣言した。
老人は転移者だった。今から何十年も前に村に転移してきたのだ。
「師匠! まだ、沢山、教えて貰う事が!」
数人の弟子が、囲みから出てきて、老人の手を握った。
「ここから先は、お前達がやるのだ。この赤き世界に相応しい花を、咲かせてくれ」
「師匠ぉ!!!」
弟子達は泣き崩れる。
その時、穏やかな風が吹き抜けた。
ハラリハラリと桃色の花びらが老人の頭上を覆う。
「綺麗じゃの……」
満足そうな表情のまま、老人は静かに息を引き取ったのであった。
老人は植木職人だった。桜の木々と一緒に転移してきた。
そして、長い年月をかけ、村近くの丘に桜を植え、育てた。
老人が亡くなる年も、桜は綺麗に咲き誇ったという。
●とあるハンターオフィスにて
「うぅ……なんて良い話……」
仕事中というのに、王国内のガイドブックを手にして、受付嬢ミノリが涙を流していた。
依頼の話を聞こうとしたハンターが気まずそうに立ち去っていく。
「こんなに、良い話なのに! 今年はなんて事に!」
仕事をサボってガイドブックを読んでいた訳ではなさそうだ。
受付嬢は、新しく舞い込んできた依頼の情報を調べていたのだ。
「毎年、職人達が手塩をかけて守ってきた桜の丘に雑魔が現れるだなんて!」
モニターにその依頼が表示される。
王国のある地方の田舎村の傍に『サクラガオカ』と呼ばれる丘があり、そこには、見事な桜の木が植わっているという。
そして、毎年春になると、素晴らしい花を咲かせ、丘全体で花見祭りが行われるのだ。
「これは、絶対に行かないと……」
いや、お前は受付嬢だから、出掛けている場合じゃないだろという無言のツッコミがオフィス内に静かに広がった。
「春と言えば、新人ハンターも出てくるはず! 私が見守ってあげないと!」
なんとしてでも、依頼についてくるつもりのようだ。
そこまでして、雑魔を退治したい……わけではなく……。
「そして、花見をしたい!」
本音が出た。
丘を占拠している雑魔を討伐次第、花見祭りが開催されるらしい。
リアルブルー由来の出店も色々とでるというのがガイドブックに書かれていた。
「さぁ! 新人ハンターの皆さん! 私と一緒に行きませんか! いや、もう、新人でなくても構いません!」
カウンターから身を乗り出して叫ぶ受付嬢ミノリであった。
リプレイ本文
●丘の麓で
ハンター達はサクラガオカを見上げていた。丘の上半分が鮮やかなピンク一色に染まっている。
桜の木々が風で幻想的に揺れた。
「おお、一面の桜! こりゃ、絶景ってやつだな!」
岩井崎 旭(ka0234)が軍馬の上から、思わず感嘆の声をあげる。
「群生の桜……凄い綺麗なんよー♪」
サクラガオカに到着するまで、その光景が楽しみだったミィナ・アレグトーリア(ka0317)も見事な咲きっぷりに嬉しそうだ。
これは、祭り会場を占拠する雑魔を早々に退治しなければと思う。
その横では、ハニーラヴァ・ベア(ka3793)が蛇の皮を用いて作られた鞭の張りを確認している。
ハンター達は観光に来たわけではないからだ。サクラガオカの花見会場の広場に出現した雑魔を打倒しに来たのだ。
「杉の形をした雑魔か……」
彼の言う通り、その雑魔は杉の形をしていた。
目撃者の話によると、常時、黄色い粉のようなものを振りかけており、そのせいなのか、目のかゆみや鼻水が酷く出るという。
「何としても浄化して、多くの人が賑わい楽しめるサクラガオカを取り戻さなくてはいけませんね」
マナ・ブライト(ka4268)が決意を込めて宣言した。
広場を我が物顔で占拠している雑魔を退治したら、すぐにお花見祭りが開催される予定になっている。
多くの人が楽しみにしているはずであり、事実、丘に向かう際、村人全員で見送ってくれた。
首の傷跡をさすりながら、篠崎 宗也(ka4210)が桜の花ではなく、自身の鼻を気にしていた。
(花粉アレルギーなんだよな俺。魔術師なら後方だから大丈夫……だよな?)
雑魔が振りかけているのが花粉なのかどうかわからない為、その心配に意味があるかともかく、早く倒して祭りを楽しもうと思う。
そして、同じく祭りを楽しもうと目論む乙女が二人。
「リアルブルーのお祭りってずっと気になってんだよねっ♪」
フレアティラミス(ka0011)が瞳を輝かせている。
隣の受付嬢兼ハンターのミノリは瞳をギラギラとさせていた。
「サクラに、オダンゴに、イ・ケ・メ・ン☆」
「でも、まずは雑魔を殲滅しないとねっ♪」
ハンター達は丘の頂上へ至る道を登り始めたのであった。
●杉雑魔と花粉症ハンター
「ワハハハハハ! 行くぜッ!!」
満開の桜の中、やたらハイテンションの旭が、軍馬に跨り、頭部がミミズクの様な覚醒状態で駆け抜ける。
ミィナが引きつけた雑魔の1体に向かって、一気に距離を詰めながら、自らが囮になるつもりなのだ。
雑魔が無数の枝を旭に向かって射出したが、上半身を軽く捻って避ける。
「攻撃するんよー!」
後方に下がり、炎の矢を放つミィナ。
「偉大なる祖先の精霊よ、我に力を貸し与えたまえっ!」
炎の矢が当たった衝撃で枝の軌道がズレた所に、ハニーラヴァが、見事な動きで鞭を操り、いくつかの枝を叩き落とす。
雑魔の注意が、旭からハニーラヴァに移り、太い枝を撃ち出そうとした所を、再び炎の矢が直撃する。
「花粉を出す奴は燃やしてやるぜ! 歪虚限定でな!」
宗也が放った物だ。
二人の魔術師の魔法を鬱陶しく感じたのか、雑魔が後衛に向かって、小枝を飛ばしてきた。
だが、その攻撃は、マナが構えた逆五角形の形をした盾によって防がれる。
「あなた達の好きにはさせません。光の捌きよ!」
彼女が構えている盾は、法具としても使用できる。ミノリと同じタイミングで輝く光の弾を放つ。
ハンター達は戦力を片方に集中させる作戦に出ていた。
もう1体をフレアティラミスが一人で抑え込む。
無理に攻める事はせず、守りの姿勢を取りながら、雑魔の動きから目を離さない。
「当たらないよ」
太めの枝が音を立てて払われるが、転がる様に避ける。
大振りな攻撃では当たらないかと感じたのか、雑魔が攻撃手段を変え、小さい枝で手数を増やす。
それでも、仲間達が応援に駆けつけるまで、守りに徹すれば耐えきれる自信があった。
雑魔が幹を震わす。すると、枝葉から黄色い粉の様なモノが周囲に広がっていく。
「あの粉は……あれだけ広域に散布されると、狙って避けられませんね」
それは、吸い込むと、目のかゆみや鼻にきた。
魔法なのか花粉なのか判断できないが、マナは抵抗力があがる魔法を仲間に使う。
今回の戦い臨む上で、幾人かのハンター達は布を顔に巻いたりと対策を施してきていた。効果があるかわからないが……。
「粉をまき散らすんじゃねぇ!」
旭の持つ巨大な斧が唸り、雑魔の幹に深い傷をつける。
ぐるっと斧を振り上げ戻す。V字に切れ込みを入れて、幹ごと両断するつもりなのだ。
それを防ぐ様に、雑魔が枝の多くを旭に向けて、突き出してくる。
「邪魔だ!」
雑魔が突き出してきた枝のいくつかが、身体に傷をつけたが、気にもせず、振り上げた斧を斜め上から薙ぎ払って枝を叩き落としていく。
「旭さん!」
ミノリの声が後方から響く。
相打ちの様な形になってはいるが、旭自身は騎兵用の鎧で雑魔の攻撃がほぼ防げたのであまりダメージはない。
角度によっては、旭に、枝が刺さっている様にも見えるが……。
「旭さんを、焼き鳥にはさせません!」
この場合、『串刺し』が正しいのだろうが、ミノリの頭の中では、旭の覚醒状態からそんな事を連想しながら、回復魔法を使う。
既に、頭の中では、桜祭りの出店を巡っているのかもしれない。
「ふ、ふぇっくしょん! くしょん!!」
「へっくしょへっくしょ! なんつーキツイ花粉……へっくしょい! だ!!」
旭を焼き……ではなく、杉の木の雑魔に炎の矢を当てていたミィナと宗也の二人は、激しいクシャミと鼻水、更に目のかゆみに襲われていた。
戦闘ができない程ではないが、だからといって、無視できるレベルではない。
「目が痒いんよぉー!」
あまりのかゆさに目を掻きたくなる衝動を必死に抑えるミィナ。
その形相も可愛いものがあるが、すごく辛そうだ。
「ミィナさん無事かっ!?」
「ま、負け無いのん!」
ハニーラヴァの心配に、鼻をずるずるとしながらミィナが返事をする。
「へっくしょ! こ、このぉ!」
連発するクシャミの合間をぬって、宗也が炎の矢を放つ。
「なるべく、粉を吸いこまない様にしましょう」
抵抗力を高める魔法をまだかけていない仲間にかけながら、マナが声をあげた。
彼女も同様に、目のかゆみを鼻に来ているが、自分よりも仲間を優先する。
「ちくしょう、一発もらっちまった!」
雑魔の攻撃を避け損ねたのか、ハニーラヴァの左腕から血が流れている。
「癒しの加護を……」
マナが回復の魔法をハニーラヴァにかける。その援護を受けながら、彼は払われる雑魔の枝を幾本か同時に鞭で絡め取った。
雑魔に生じたその隙を旭が見逃さない。
渾身の力で叩きこんだ一撃は、先程、幹に入れた切れ込みにV字になるように入る。
「やったぜ!」
自らの重みに耐えきれなくなったのか、それとも、相当のダメージを受けたからか、轟音と共に地面に幹から折れる雑魔。
そのまま、塵となって消えていった。
あまりの目のかゆみに、思わず、目をこすったフレアティラミス。
一瞬の隙を突いて逃げ出そうとする雑魔に、宗也が叫んだ。
「祭りを楽しむためにも全力で止めてやる! 俺の全魔法を喰らいやがれ!」
炎の矢が雑魔の根元に突き刺さり爆発すると、動きが止まる。
「このままもう一体も押し切るんよー!」
ミィナが、フレアティラミスの持つ日本刀に火の精霊力を付与した。刀身から赤い光が炎のように発する。
残す雑魔は1体。一人で雑魔の攻撃に耐えていたフレアティラミスに反撃の時が訪れた。
守りの姿勢から、防御を捨てて、攻めの姿勢に入る。
「今だぜ!」
「ここは任せて!」
駆け付けた旭とハニーラヴァが牽制し、雑魔に隙を作る。
「いっくよっ!!」
渾身の力を込めた強烈な一撃を雑魔の根元近くの幹に叩き込んだ。
移動する為の根の半分位が崩れてバランスを崩し、地面に転がる雑魔。
こうなったら、後は袋叩きだ。
杉の木の雑魔が丸太状態にされるのに、さほど、時間は必要としなかった。
●サクラガオカ
淡い桃色の花びらが空を覆っている。
そんな風に感じられる程、桜が広場一面に咲いていた。
「お祭りっ♪ お祭りっ♪」
フレアティラミスが満面の笑顔で広場を行く。
リアルブルーの転移者が長年住んでいた影響からか、この世界ではあまりみかけない出店が並んでいる。
「俺の世界の食べ物もあるとは思わなかったな! でも、クリムゾンウェストの料理も独特で好きなんだよな!」
転移者である宗也が、既に、たこ焼きを頬張りながら、フレアティラミスと並ぶ。
二人の後ろをハニーラヴァが爬虫類の欲し肉をかじっていた。
(……これは、嫌がられそうだから自分でこっそり食べよ)
ふと視線をあげると、桜の木の下にミィナが居た。
それも、ただ単に居るわけではない。
赤い紙で作られた傘と、赤い布地をかけてある長椅子に座っている。
「桜の下でノダテっていうのやってみたかったのん」
微笑むミィナの手元には、いくつかリアルブルーの和菓子を模したお菓子が置いてあった。
練切りに、団子、あられ……そして、お茶。
さすがに本場と同じ物かどうかわからないが、それらしい雰囲気が出ている。
「おっ何その食べ物、だんご?」
ハニーラヴァの質問に頷きながら、ミィナは1本差し出す。
柔らかい食感と甘い味がマッチして幸せな気分になる。
「いっぱいあるんよ」
ミィナの言葉通り、和菓子だけではなく、村人が沢山食べ物を持ってきた。
その量を見て、宗也がニヤリと笑う。
「どうせならどっちがたくさん食えるか勝負だ! その方が面白いし燃えるだろ!」
「いいよ! けど、酒は、未成年はだめってなんのことだよー!」
「そりゃな!」
宗也とハニーラヴァの二人による大食い対決が始まった。
「最悪の敵でしたね……」
マナが旭に回復の魔法をかけながら、そんな言葉を口にする。
花粉症の様な症状も、雑魔を倒すと収まり、無事にお花見祭りは開催になった。
負った怪我も、マナが回復魔法を使い、全快だ。
「ふー。これで、祭りに参加できるぜ」
桶に入った水で顔を洗い、旭がサッパリとした顔で会場を見る。
会場の広場には大勢の人が行きかい、様々な露店が並んでいた。
人々の笑顔は平和そのものだ。
「これはこれは」
一人の村人が近付いてきた。
「この度は、ありがとうございました」
「雑魔退治は俺達の仕事だし。それより、見事な桜で」
旭が見上げた桜は、力一杯咲いている事を誇っているような威容さだった。
「私達も含め、村人全員で守ってきていますので」
そして、同じ桜を見上げる。けど、その視線の先はもっと遠くを見ているようだった。
「本当にお見事です」
ベールを取り、マナの黒髪が流れた。
雑魔を退治できて良かったと思った。
ただ退治しただけではない。
桜の木に傷がつく事なく、大勢の人々の気持ちも守れたのだ。
「……もう、数十年前になりますか……」
村人が語りだした。
故郷への帰還を諦め、失意の中にいた転移者を当時の村人達は温かく迎えた。
転移者はその恩返しにと、転移してきた際に一緒だった桜を丘に植え、育て、増やしてきたのだ。
村人への感謝と、故郷への思いを込めて。
このサクラガオカは、青き世界と赤き世界を繋いだ、大切な絆だったのだ。
「なおさら、守れて良かったぜ」
リアルブルーから転移してきた旭は、なぜか誇らしい気分だった。
確認する術はないが、きっと、その転移者は彼と同じ国の者かもしれない。
「神のお導きですね……」
エクラ教の敬虔な信徒でもあるマナが両手を組み、祈りを捧げた。
双方、どちらかが欠けていたら、この光景は無かった事になる。
「さぁ、お二人もお祭りも楽しんで下さい」
話を締めくくる様に、村人に台詞にマナと旭は、お互い頷いて会場の中へ向かう。
他の仲間達とは出遅れたが、まだ時間はある。まずは、出店をまわって食事を堪能しようと思った。
「やるわね! フレアティラミスさん」
「上手でしょ。片っ端から狙っていくよっ♪」
ミノリの言葉にフレアティラミスが嬉しそうに次の目標を定める。
次は、二足で立って、立派な羽を持つ人形にしようと考えた。
二人は射的で楽しんでいた。
可愛いドラゴンや羊の人形が棚に並んでおり、それをおもちゃの銃で撃ち落としていくのだ。
ドラゴン人形は、ガルドブルムを。羊の人形は、ベリアルを模しているらしい。他にも可憐な女の子の人形などもある。
歪虚を的にして、それを撃ち落として災厄を払う……という意味が込められているらしい。
本当に災厄を払う事ができるかどうかはわからないが……。
「私は、あの、イケメン人形を狙うわ!」
ミノリが嬉々として、角の生えたイケメンの人形に向かって撃つが、弾はその脇を通り過ぎるだけだった。
「あぁ! もう!」
悔しそうな彼女の叫び。
一方、フレアティラミスは狙った獲物を外さずに、片っぱしから倒していく。
「あ……可愛くないのまで落としちゃったっ!」
落としてしまったので、仕方ない。
フレアティラミスは次の目標を決める。次は、大きい羊の人形だ。
「あはっ♪ なんだか癖になっちゃいそうだよっ♪」
次弾装填。
発射。
「屋台のおじさんが泣いたってやめないつもりだからねっ♪ 」
無慈悲で無邪気なフレアティラミスの勢いに、半泣き状態でおじさんが茫然としていた。
ミィナが持つお茶の中に、ハラリと桜の花びらが落ちた。
しかし、その事に気が付きもせず、サクラガオカの景色を堪能している。
「はふ~。近くの桜も綺麗だけど遠くの桜もピンクの雲みたいで綺麗なのん!」
パルムにこの光景を記録しておくようにと思ったが、姿が見えない。
きっと、珍しい物が多いからあっちこっち行ってしまったのだろう。
ちゃんと帰ってくるんだよと心の中で呼び掛けた。
「う~だめだ。もう喰えねぇ」
「同じく……」
大食いしていた宗也とハニーラヴァの二人が、パンパンのお腹をさすりながら、ミィナの近くで仰向けになる。
視界のほとんどが桜色で埋め尽くされる。
「桜はおまけとか思ってたけど……。こうして見ると、綺麗なもんだよな~」
宗也の何気ない言葉と共に、花びらが風に揺れて、落ちてきた。
「たまに降ってくる花びらも綺麗~……」
ミィナがその様子を見て呟く。
「こういうのもいいか」
ハニーラヴァも二人の感想に続く。
温かい日差しが、お腹いっぱいの所、眠気を誘う。それは、宗也も同様で、ウトウトとしてきている。
周りのけん騒さえも気にならない穏やかな風が流れていった。
「ちょっと帰るんが惜しくなっちゃうのん。来年は出店制覇でまた来たいのん!」
ミィナがそんな願いを言いながら、桜の花びらが入ったお茶に口をつけるのであった。
おしまい。
ハンター達はサクラガオカを見上げていた。丘の上半分が鮮やかなピンク一色に染まっている。
桜の木々が風で幻想的に揺れた。
「おお、一面の桜! こりゃ、絶景ってやつだな!」
岩井崎 旭(ka0234)が軍馬の上から、思わず感嘆の声をあげる。
「群生の桜……凄い綺麗なんよー♪」
サクラガオカに到着するまで、その光景が楽しみだったミィナ・アレグトーリア(ka0317)も見事な咲きっぷりに嬉しそうだ。
これは、祭り会場を占拠する雑魔を早々に退治しなければと思う。
その横では、ハニーラヴァ・ベア(ka3793)が蛇の皮を用いて作られた鞭の張りを確認している。
ハンター達は観光に来たわけではないからだ。サクラガオカの花見会場の広場に出現した雑魔を打倒しに来たのだ。
「杉の形をした雑魔か……」
彼の言う通り、その雑魔は杉の形をしていた。
目撃者の話によると、常時、黄色い粉のようなものを振りかけており、そのせいなのか、目のかゆみや鼻水が酷く出るという。
「何としても浄化して、多くの人が賑わい楽しめるサクラガオカを取り戻さなくてはいけませんね」
マナ・ブライト(ka4268)が決意を込めて宣言した。
広場を我が物顔で占拠している雑魔を退治したら、すぐにお花見祭りが開催される予定になっている。
多くの人が楽しみにしているはずであり、事実、丘に向かう際、村人全員で見送ってくれた。
首の傷跡をさすりながら、篠崎 宗也(ka4210)が桜の花ではなく、自身の鼻を気にしていた。
(花粉アレルギーなんだよな俺。魔術師なら後方だから大丈夫……だよな?)
雑魔が振りかけているのが花粉なのかどうかわからない為、その心配に意味があるかともかく、早く倒して祭りを楽しもうと思う。
そして、同じく祭りを楽しもうと目論む乙女が二人。
「リアルブルーのお祭りってずっと気になってんだよねっ♪」
フレアティラミス(ka0011)が瞳を輝かせている。
隣の受付嬢兼ハンターのミノリは瞳をギラギラとさせていた。
「サクラに、オダンゴに、イ・ケ・メ・ン☆」
「でも、まずは雑魔を殲滅しないとねっ♪」
ハンター達は丘の頂上へ至る道を登り始めたのであった。
●杉雑魔と花粉症ハンター
「ワハハハハハ! 行くぜッ!!」
満開の桜の中、やたらハイテンションの旭が、軍馬に跨り、頭部がミミズクの様な覚醒状態で駆け抜ける。
ミィナが引きつけた雑魔の1体に向かって、一気に距離を詰めながら、自らが囮になるつもりなのだ。
雑魔が無数の枝を旭に向かって射出したが、上半身を軽く捻って避ける。
「攻撃するんよー!」
後方に下がり、炎の矢を放つミィナ。
「偉大なる祖先の精霊よ、我に力を貸し与えたまえっ!」
炎の矢が当たった衝撃で枝の軌道がズレた所に、ハニーラヴァが、見事な動きで鞭を操り、いくつかの枝を叩き落とす。
雑魔の注意が、旭からハニーラヴァに移り、太い枝を撃ち出そうとした所を、再び炎の矢が直撃する。
「花粉を出す奴は燃やしてやるぜ! 歪虚限定でな!」
宗也が放った物だ。
二人の魔術師の魔法を鬱陶しく感じたのか、雑魔が後衛に向かって、小枝を飛ばしてきた。
だが、その攻撃は、マナが構えた逆五角形の形をした盾によって防がれる。
「あなた達の好きにはさせません。光の捌きよ!」
彼女が構えている盾は、法具としても使用できる。ミノリと同じタイミングで輝く光の弾を放つ。
ハンター達は戦力を片方に集中させる作戦に出ていた。
もう1体をフレアティラミスが一人で抑え込む。
無理に攻める事はせず、守りの姿勢を取りながら、雑魔の動きから目を離さない。
「当たらないよ」
太めの枝が音を立てて払われるが、転がる様に避ける。
大振りな攻撃では当たらないかと感じたのか、雑魔が攻撃手段を変え、小さい枝で手数を増やす。
それでも、仲間達が応援に駆けつけるまで、守りに徹すれば耐えきれる自信があった。
雑魔が幹を震わす。すると、枝葉から黄色い粉の様なモノが周囲に広がっていく。
「あの粉は……あれだけ広域に散布されると、狙って避けられませんね」
それは、吸い込むと、目のかゆみや鼻にきた。
魔法なのか花粉なのか判断できないが、マナは抵抗力があがる魔法を仲間に使う。
今回の戦い臨む上で、幾人かのハンター達は布を顔に巻いたりと対策を施してきていた。効果があるかわからないが……。
「粉をまき散らすんじゃねぇ!」
旭の持つ巨大な斧が唸り、雑魔の幹に深い傷をつける。
ぐるっと斧を振り上げ戻す。V字に切れ込みを入れて、幹ごと両断するつもりなのだ。
それを防ぐ様に、雑魔が枝の多くを旭に向けて、突き出してくる。
「邪魔だ!」
雑魔が突き出してきた枝のいくつかが、身体に傷をつけたが、気にもせず、振り上げた斧を斜め上から薙ぎ払って枝を叩き落としていく。
「旭さん!」
ミノリの声が後方から響く。
相打ちの様な形になってはいるが、旭自身は騎兵用の鎧で雑魔の攻撃がほぼ防げたのであまりダメージはない。
角度によっては、旭に、枝が刺さっている様にも見えるが……。
「旭さんを、焼き鳥にはさせません!」
この場合、『串刺し』が正しいのだろうが、ミノリの頭の中では、旭の覚醒状態からそんな事を連想しながら、回復魔法を使う。
既に、頭の中では、桜祭りの出店を巡っているのかもしれない。
「ふ、ふぇっくしょん! くしょん!!」
「へっくしょへっくしょ! なんつーキツイ花粉……へっくしょい! だ!!」
旭を焼き……ではなく、杉の木の雑魔に炎の矢を当てていたミィナと宗也の二人は、激しいクシャミと鼻水、更に目のかゆみに襲われていた。
戦闘ができない程ではないが、だからといって、無視できるレベルではない。
「目が痒いんよぉー!」
あまりのかゆさに目を掻きたくなる衝動を必死に抑えるミィナ。
その形相も可愛いものがあるが、すごく辛そうだ。
「ミィナさん無事かっ!?」
「ま、負け無いのん!」
ハニーラヴァの心配に、鼻をずるずるとしながらミィナが返事をする。
「へっくしょ! こ、このぉ!」
連発するクシャミの合間をぬって、宗也が炎の矢を放つ。
「なるべく、粉を吸いこまない様にしましょう」
抵抗力を高める魔法をまだかけていない仲間にかけながら、マナが声をあげた。
彼女も同様に、目のかゆみを鼻に来ているが、自分よりも仲間を優先する。
「ちくしょう、一発もらっちまった!」
雑魔の攻撃を避け損ねたのか、ハニーラヴァの左腕から血が流れている。
「癒しの加護を……」
マナが回復の魔法をハニーラヴァにかける。その援護を受けながら、彼は払われる雑魔の枝を幾本か同時に鞭で絡め取った。
雑魔に生じたその隙を旭が見逃さない。
渾身の力で叩きこんだ一撃は、先程、幹に入れた切れ込みにV字になるように入る。
「やったぜ!」
自らの重みに耐えきれなくなったのか、それとも、相当のダメージを受けたからか、轟音と共に地面に幹から折れる雑魔。
そのまま、塵となって消えていった。
あまりの目のかゆみに、思わず、目をこすったフレアティラミス。
一瞬の隙を突いて逃げ出そうとする雑魔に、宗也が叫んだ。
「祭りを楽しむためにも全力で止めてやる! 俺の全魔法を喰らいやがれ!」
炎の矢が雑魔の根元に突き刺さり爆発すると、動きが止まる。
「このままもう一体も押し切るんよー!」
ミィナが、フレアティラミスの持つ日本刀に火の精霊力を付与した。刀身から赤い光が炎のように発する。
残す雑魔は1体。一人で雑魔の攻撃に耐えていたフレアティラミスに反撃の時が訪れた。
守りの姿勢から、防御を捨てて、攻めの姿勢に入る。
「今だぜ!」
「ここは任せて!」
駆け付けた旭とハニーラヴァが牽制し、雑魔に隙を作る。
「いっくよっ!!」
渾身の力を込めた強烈な一撃を雑魔の根元近くの幹に叩き込んだ。
移動する為の根の半分位が崩れてバランスを崩し、地面に転がる雑魔。
こうなったら、後は袋叩きだ。
杉の木の雑魔が丸太状態にされるのに、さほど、時間は必要としなかった。
●サクラガオカ
淡い桃色の花びらが空を覆っている。
そんな風に感じられる程、桜が広場一面に咲いていた。
「お祭りっ♪ お祭りっ♪」
フレアティラミスが満面の笑顔で広場を行く。
リアルブルーの転移者が長年住んでいた影響からか、この世界ではあまりみかけない出店が並んでいる。
「俺の世界の食べ物もあるとは思わなかったな! でも、クリムゾンウェストの料理も独特で好きなんだよな!」
転移者である宗也が、既に、たこ焼きを頬張りながら、フレアティラミスと並ぶ。
二人の後ろをハニーラヴァが爬虫類の欲し肉をかじっていた。
(……これは、嫌がられそうだから自分でこっそり食べよ)
ふと視線をあげると、桜の木の下にミィナが居た。
それも、ただ単に居るわけではない。
赤い紙で作られた傘と、赤い布地をかけてある長椅子に座っている。
「桜の下でノダテっていうのやってみたかったのん」
微笑むミィナの手元には、いくつかリアルブルーの和菓子を模したお菓子が置いてあった。
練切りに、団子、あられ……そして、お茶。
さすがに本場と同じ物かどうかわからないが、それらしい雰囲気が出ている。
「おっ何その食べ物、だんご?」
ハニーラヴァの質問に頷きながら、ミィナは1本差し出す。
柔らかい食感と甘い味がマッチして幸せな気分になる。
「いっぱいあるんよ」
ミィナの言葉通り、和菓子だけではなく、村人が沢山食べ物を持ってきた。
その量を見て、宗也がニヤリと笑う。
「どうせならどっちがたくさん食えるか勝負だ! その方が面白いし燃えるだろ!」
「いいよ! けど、酒は、未成年はだめってなんのことだよー!」
「そりゃな!」
宗也とハニーラヴァの二人による大食い対決が始まった。
「最悪の敵でしたね……」
マナが旭に回復の魔法をかけながら、そんな言葉を口にする。
花粉症の様な症状も、雑魔を倒すと収まり、無事にお花見祭りは開催になった。
負った怪我も、マナが回復魔法を使い、全快だ。
「ふー。これで、祭りに参加できるぜ」
桶に入った水で顔を洗い、旭がサッパリとした顔で会場を見る。
会場の広場には大勢の人が行きかい、様々な露店が並んでいた。
人々の笑顔は平和そのものだ。
「これはこれは」
一人の村人が近付いてきた。
「この度は、ありがとうございました」
「雑魔退治は俺達の仕事だし。それより、見事な桜で」
旭が見上げた桜は、力一杯咲いている事を誇っているような威容さだった。
「私達も含め、村人全員で守ってきていますので」
そして、同じ桜を見上げる。けど、その視線の先はもっと遠くを見ているようだった。
「本当にお見事です」
ベールを取り、マナの黒髪が流れた。
雑魔を退治できて良かったと思った。
ただ退治しただけではない。
桜の木に傷がつく事なく、大勢の人々の気持ちも守れたのだ。
「……もう、数十年前になりますか……」
村人が語りだした。
故郷への帰還を諦め、失意の中にいた転移者を当時の村人達は温かく迎えた。
転移者はその恩返しにと、転移してきた際に一緒だった桜を丘に植え、育て、増やしてきたのだ。
村人への感謝と、故郷への思いを込めて。
このサクラガオカは、青き世界と赤き世界を繋いだ、大切な絆だったのだ。
「なおさら、守れて良かったぜ」
リアルブルーから転移してきた旭は、なぜか誇らしい気分だった。
確認する術はないが、きっと、その転移者は彼と同じ国の者かもしれない。
「神のお導きですね……」
エクラ教の敬虔な信徒でもあるマナが両手を組み、祈りを捧げた。
双方、どちらかが欠けていたら、この光景は無かった事になる。
「さぁ、お二人もお祭りも楽しんで下さい」
話を締めくくる様に、村人に台詞にマナと旭は、お互い頷いて会場の中へ向かう。
他の仲間達とは出遅れたが、まだ時間はある。まずは、出店をまわって食事を堪能しようと思った。
「やるわね! フレアティラミスさん」
「上手でしょ。片っ端から狙っていくよっ♪」
ミノリの言葉にフレアティラミスが嬉しそうに次の目標を定める。
次は、二足で立って、立派な羽を持つ人形にしようと考えた。
二人は射的で楽しんでいた。
可愛いドラゴンや羊の人形が棚に並んでおり、それをおもちゃの銃で撃ち落としていくのだ。
ドラゴン人形は、ガルドブルムを。羊の人形は、ベリアルを模しているらしい。他にも可憐な女の子の人形などもある。
歪虚を的にして、それを撃ち落として災厄を払う……という意味が込められているらしい。
本当に災厄を払う事ができるかどうかはわからないが……。
「私は、あの、イケメン人形を狙うわ!」
ミノリが嬉々として、角の生えたイケメンの人形に向かって撃つが、弾はその脇を通り過ぎるだけだった。
「あぁ! もう!」
悔しそうな彼女の叫び。
一方、フレアティラミスは狙った獲物を外さずに、片っぱしから倒していく。
「あ……可愛くないのまで落としちゃったっ!」
落としてしまったので、仕方ない。
フレアティラミスは次の目標を決める。次は、大きい羊の人形だ。
「あはっ♪ なんだか癖になっちゃいそうだよっ♪」
次弾装填。
発射。
「屋台のおじさんが泣いたってやめないつもりだからねっ♪ 」
無慈悲で無邪気なフレアティラミスの勢いに、半泣き状態でおじさんが茫然としていた。
ミィナが持つお茶の中に、ハラリと桜の花びらが落ちた。
しかし、その事に気が付きもせず、サクラガオカの景色を堪能している。
「はふ~。近くの桜も綺麗だけど遠くの桜もピンクの雲みたいで綺麗なのん!」
パルムにこの光景を記録しておくようにと思ったが、姿が見えない。
きっと、珍しい物が多いからあっちこっち行ってしまったのだろう。
ちゃんと帰ってくるんだよと心の中で呼び掛けた。
「う~だめだ。もう喰えねぇ」
「同じく……」
大食いしていた宗也とハニーラヴァの二人が、パンパンのお腹をさすりながら、ミィナの近くで仰向けになる。
視界のほとんどが桜色で埋め尽くされる。
「桜はおまけとか思ってたけど……。こうして見ると、綺麗なもんだよな~」
宗也の何気ない言葉と共に、花びらが風に揺れて、落ちてきた。
「たまに降ってくる花びらも綺麗~……」
ミィナがその様子を見て呟く。
「こういうのもいいか」
ハニーラヴァも二人の感想に続く。
温かい日差しが、お腹いっぱいの所、眠気を誘う。それは、宗也も同様で、ウトウトとしてきている。
周りのけん騒さえも気にならない穏やかな風が流れていった。
「ちょっと帰るんが惜しくなっちゃうのん。来年は出店制覇でまた来たいのん!」
ミィナがそんな願いを言いながら、桜の花びらが入ったお茶に口をつけるのであった。
おしまい。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 フレアティラミス(ka0011) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/04/04 03:56:30 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/01 07:11:26 |