ゲスト
(ka0000)
紫陽花の君
マスター:月宵

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/12 09:00
- 完成日
- 2015/06/19 06:29
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
――むかし、むかしのお話です。
集落では、ここのところ雨不足でみんな困っておりました。ある時、民は精霊に雨を降らせてくださいと祈りました。
精霊は言いました。「私を探してごらんなさい。そうしたら雨を降らせましょう」
集落の人々は、隠れてしまった精霊を探しました。しかし、見つかりません。
きっと悪戯だったんだ、そう言ってやがて殆んどの人が諦めてしまいました。
ですが、一人になっても捜し続けた者がいました。探している内にぼろぼろになって森をさ迷い続けました。その様子を眺め、心をうたれた精霊は彼の目の前に来て、そのの手を優しく握り締めました。
すると、どうでしょう雨粒が顔に幾つも当たり始めたのです。
ふと気が付くとその手には、赤紫の紫陽花を握り締められていました。――
「こうして、この集落ではその精霊を『紫陽花の君』と呼ぶことにしました」
ここまでは良いですか、と問うように少年、ヤ・マダはメモから視線をハンター達に移した。今回ハンター達に依頼されたのは言わば『鬼ごっこ』である。
とは言っても、これも立派な催事である。
今季の雨を願う、大切な大切な儀式なのだ。
「通例に乗っ取り、この中の誰か一人が『紫陽花の君』になってください」
マダが花束を見せる。その花は云われにもあった紫陽花。青紫の群像に一輪だけ存在する赤紫の紫陽花。
各々で紫陽花を持ち、一人が赤紫の紫陽花を持ち、鬼に捕まったら見せる。そして、『紫陽花の君』であれば、そこで終了。捕まえた鬼役の子と、衣装を着た紫陽花の君が祭壇に登って踊り、天の恵みを願いながら儀式は終了する。
「と言っても、時間は六時間。精一杯逃げて下さいね。相手も覚醒者なんですから」
しかも短電話を全員持ち合わせているという本気ぶりだ。
「逃げるのは、『森』『紫陽花の畑』それから『集落』の中のみでお願いしますね」
良いですね、とマダが言い聞かせるように若干強めに注意を促す。これは恐らく自分達ハンターにではない。それは恐らく、鬼役の彼らにであろう。
「わかったからー早くしようぜ」
「紫陽花の君を生け捕りだぁ!」
「やれやれー!」
そう鬼となる『子供達』だ。実はこの催事、前は集落の大人達でやっていたのだが。彼ら鬼があまり強敵で、ここ最近の催事では一時間程で終わってしまっているのだ。しかも、大人と子供と、いうハンデのため渡した『魔導短伝話』を新しい玩具のように嬉々として使いこなしている。このままでは、この催事のありがたみは、無いに等しい。部族としては、それは困る!
だからこそ、ハンター達に白羽の矢が立ったのだ。
お昼。こうして、覚醒者の子供達との鬼ごっこが始まった。
●
無事始まった催事に、一段落と息を吐くマダ。一斉に駆け出す子供達を見守った。
ハンター達、大丈夫だと良いな……と心に思っていたところ、ふと違和感に気付く。
視線を落とすは、集落で催事の説明に貰ったメモ。
(メモ間違ってたのかな。一人、多い?)
集落では、ここのところ雨不足でみんな困っておりました。ある時、民は精霊に雨を降らせてくださいと祈りました。
精霊は言いました。「私を探してごらんなさい。そうしたら雨を降らせましょう」
集落の人々は、隠れてしまった精霊を探しました。しかし、見つかりません。
きっと悪戯だったんだ、そう言ってやがて殆んどの人が諦めてしまいました。
ですが、一人になっても捜し続けた者がいました。探している内にぼろぼろになって森をさ迷い続けました。その様子を眺め、心をうたれた精霊は彼の目の前に来て、そのの手を優しく握り締めました。
すると、どうでしょう雨粒が顔に幾つも当たり始めたのです。
ふと気が付くとその手には、赤紫の紫陽花を握り締められていました。――
「こうして、この集落ではその精霊を『紫陽花の君』と呼ぶことにしました」
ここまでは良いですか、と問うように少年、ヤ・マダはメモから視線をハンター達に移した。今回ハンター達に依頼されたのは言わば『鬼ごっこ』である。
とは言っても、これも立派な催事である。
今季の雨を願う、大切な大切な儀式なのだ。
「通例に乗っ取り、この中の誰か一人が『紫陽花の君』になってください」
マダが花束を見せる。その花は云われにもあった紫陽花。青紫の群像に一輪だけ存在する赤紫の紫陽花。
各々で紫陽花を持ち、一人が赤紫の紫陽花を持ち、鬼に捕まったら見せる。そして、『紫陽花の君』であれば、そこで終了。捕まえた鬼役の子と、衣装を着た紫陽花の君が祭壇に登って踊り、天の恵みを願いながら儀式は終了する。
「と言っても、時間は六時間。精一杯逃げて下さいね。相手も覚醒者なんですから」
しかも短電話を全員持ち合わせているという本気ぶりだ。
「逃げるのは、『森』『紫陽花の畑』それから『集落』の中のみでお願いしますね」
良いですね、とマダが言い聞かせるように若干強めに注意を促す。これは恐らく自分達ハンターにではない。それは恐らく、鬼役の彼らにであろう。
「わかったからー早くしようぜ」
「紫陽花の君を生け捕りだぁ!」
「やれやれー!」
そう鬼となる『子供達』だ。実はこの催事、前は集落の大人達でやっていたのだが。彼ら鬼があまり強敵で、ここ最近の催事では一時間程で終わってしまっているのだ。しかも、大人と子供と、いうハンデのため渡した『魔導短伝話』を新しい玩具のように嬉々として使いこなしている。このままでは、この催事のありがたみは、無いに等しい。部族としては、それは困る!
だからこそ、ハンター達に白羽の矢が立ったのだ。
お昼。こうして、覚醒者の子供達との鬼ごっこが始まった。
●
無事始まった催事に、一段落と息を吐くマダ。一斉に駆け出す子供達を見守った。
ハンター達、大丈夫だと良いな……と心に思っていたところ、ふと違和感に気付く。
視線を落とすは、集落で催事の説明に貰ったメモ。
(メモ間違ってたのかな。一人、多い?)
リプレイ本文
お昼。ゲームがスタートした。集落の人々は駆け回る子供達に、あの頃の懐かしさや初々しさを一時共感するのであった。
「私を捕まえてごらんなさい。そしたら雨が降るわ。拍手の雨がね」
集落で高らかに宣言を掲げたのはカーミン・S・フィールズ(ka1559)だ。精霊に倣い、祭に花を添えるには良い一言だろう。何より、注目される。
予想通り追いかけてくる子供達。その様子を人混みに紛れて伺うのはモーラ・M・ホンシャウオ(ka3053)である。手首を掴まれぬように両手を上げ、荷物を持ち辺りを探る。
すると、テントから出てきた藍色のドレスを着た黒のもて余す程の長髪の女性が出てくる。
「頑張って下さい、彼の紫陽花の加護を」
恐らく、テントを貸してくれた住民なのだろう。彼女に会釈する人物は、顔をヴェールで隠してはいるがディードリヒ・D・ディエルマン(ka3850)立派な男だ。
先程、カーミンに気をとられている間に森をひとっ走り見てきた。罠らしきものは見えたが、落とし穴等スタンダードな罠がちらほら見かけられた。気をつけて、と念を押す住民。
「本当に……生き物だけは、止めなさいって注意したから」
「ハイ?」
ディードリヒの人を選ぶ笑みが、一瞬だけ固まった。
件の森では、4名が行動を共にしていた。真白・祐(ka2803)を先頭に【クラビス】のメンバー四楽星 瑞琴(ka3509)、五月女 和香(ka3510)そして優月・詩音(ka3929)だ。
「怪我させるようないたずらはしないようにな、いたずらするなとは言わないが」
「はーい」
和香の返事ほど、信用ならないものもない。まぁ、その為に今回祐と彼女とのペアにしたのだ。
「真白君しっかり見張っててやってくれ」
「任せて下さいよ紫陽花の君!」
多分無理だと思うが、と心の中で密かに瑞琴は付け足す。髪に紫陽花の花を刺して、地を眺める詩音。この森は鬼である子供達の、ホームグラウンドと言う話だ。
ならば、何度も通った場所は草が倒れて道になっている筈だ。
トントン、と瑞琴の肩を指で叩く詩音。彼女が振り向いた先には『あっちから来そう』と文字の書かれたスケッチブック。詩音の会話方法だ。
「ありがとう」
不思議で、素敵な精霊伝説。彼らには会えないだろうか、と密かに想う詩音であった……
紫陽花の花畑にいる【クラビス】の一人、園藤 美桜(ka2822)が紫陽花の影にいた。
前以てハンターの全員にキャンディを配布し、鬼に捕まった時にあげると子供達を喜ばせる仕掛けを用意していた。
花畑についた途端にこの雨。
「運動は苦手ですが……なんとか、上手く立ち回ってみましょう…」
そう考え直したところで、足音と声が聴こえた。カーミンだ。
今カーミンを追っている黒髪の彼こそ、鬼達のリーダーである少年。
リーダーと言うだけあり能力は高いが彼女も負けない。強襲をマルチステップで回避。
「ふふ、走れ走れー♪」
二匹のリボンをしたパルム解き放たれる。僅かな足止めだが効いたらしい。
「まてー!」
「ちゃんと、探しにきなさいよねっ?」
森の奥へ消えていくと、向こう側でディードリヒが立ち上がった。
(まるで、誘い出しているようで御座いますね)
少し嫌な予感を感じつつ、彼はその場を後にした。晴天にドレスは些か暑い。
森を訪れたモーラは、トランシーバ片手に道を歩く。折角だから、花畑で紫陽花をゆっくりみたいと思ってはいたのだが、鬼が多くその暇は今はなかった。
身長の高さを生かして辺りを見回していたモーラ。だがこういう時こそ、大事なのは足元だ。
こてん、先ずは紐を足に引っ掛け……
「わあ!」
盛大にバランスを崩して……
「ふにゃあ!」
そのまま、落とし穴にゴールイン。
何かを靴で踏んづけおまけに強烈な匂いが、可憐なエルフのお鼻を襲った。
「ふわぁぁあ! なんだべさあ!」
大量の生ゴミが落とし穴に敷き詰められていたようだ。
嵌まった足が抜けない。本当にマカロンを集落に置いてきて良かった。
捕まったと言うか、穴から救助されたと言うか、兎にも角にもモーラは捕まったのだ。
『こちらモーラ、捕まりましたぁ』
「……何かあったようですね」
こちらは集落で連絡を受けたディードリヒ。だがここからだと、距離が遠いのかノイズでまともに聞き取れない。そこに二人の子供が、左右にと視線を動かしていた。
あの子達は鬼役の子だ。恐らく、ハンター達を探しているのだろう。幸い、トランシーバーは服の下に隠したから見つからない筈。
だが、子供の一人と偶然目が合ってしまった。凝視されること数十秒、子供の足が動いた。
(気付かれましたか?)
だが追い掛けてくるのは一人。もう一人の子は、何故その子が追いかけているかも気付いてないようだ。
ランアウトを駆使して迫る鬼。だが、ディードリヒも負けはしない。瞬脚を使い子供が伸ばした手を、見事な足さばきで身を軽やかに翻し、人混みの中へと消える。
カーミンは急に止まった。花畑から森まで一気に駆け抜けて行き止まり。
「ことにして、捕まるつもりだろ姉ちゃん」
「あら、バレてたの。あなたなら良いハンターになれるわ」
「あれだけ、宣言して囮以外だったら驚くんだぞ。で何?」
何か用事があるんだろ、と腕組みをして不遜な態度で問う。どうやら目上のものへの態度を、キチンと教えた方が良さそうだ。
「格好いいリーダー君。将来の夢は『紫陽花の君』との結婚とか」
「わーー! 何で!?」
こっちに迫ってくるリーダーに、カーミンの笑顔は止まらない。
「企業秘密。そう、けど格好悪くない夢だと思うわ」
「他のみんなにバレたら、笑われる」
先程の勢いどこへやら、悄気た少年の表情に彼女もちょいとばかり反省。
「花言葉は、辛抱強い愛情。だから、俺はいつまでも探すんだ」
「手伝ってあげようか」
吃驚して顔を上げる少年。寝耳に水とは、まさにこのこと。
カーミンが「紫陽花のもうひとつの花言葉知っているかしら?」とリーダーに問うてから、彼女は青紫の紫陽花を差し出した。
「うつろいゆく心、よ」
「聞いてたか?」
トランシーバを手にしていた祐が、他の三人に聞く。
「捕まっちゃったねー」
「思っていたより、強敵のようだな」
瑞琴と和香が祐に応えた。しかも捕まった場所は同じく、森。これはより一層トラップの警戒が必要だ。
とか、考えてる間に。
片足が空洞のような所に足を踏み込んだ。
そこはモーラが発見し、身をていしつつ発見したトラップの一つであった。如何なる罠なのか、調べようと祐が身を乗り出す。
「いいか?おす――」
「ユウッチにお任せしますよ」
和香は頼りにする筈の背中を押した。予測するまでもなく、落っこちた。
バシャン
「な、なにをするだぁああ゛あ!」
前からつんのめって、泥と砂利の合わさったもので祐の表面泥だらけだ。
「ユウッチ……君の勇姿は忘れない」
左手を額にピシッ。何てやっている場所ではない。おろおろと、詩音が助けようとするものの、足音は近づいてくる。
あれだけ騒げば、見つかるのは既に自然の理。落とし穴へと足を進める鬼。その上を運動強化からのジェットブーツで飛び越え、綺麗な着地。向き直ってドヤ顔。
「お前達の次の台詞は『この兄ちゃん、すげえ』だ」
「ハ?」
しかし、通じない。これが若さという奴か、としみじみ祐は実感した。
『ノドカさんいませんよ』
「無視!」
実の姉からこれである。こうして三人は、危機を脱した。三人を追っていた鬼は、短電話で鬼を呼び出した。
「早いよあいつらぁ」
「ふえーん」
カサリ、愚痴が今にも始まりそうな二人の鬼。背後の草むらから、一つの影が迫り二人の肩に手をかけて、ニタリと笑って呟いた。
「みーつけたー」
『もしもし、リーダー。紫のお洋服着た人がオカマだったよ』
『こっちは、エルフのお姉ちゃんからキャンディ貰ったぜ!』
『………(どう反応すりゃいい)』
舞台は再び、森へ。またまた祐達三人は鬼達から逃げていた。
けど瑞琴は何か違和感を感じていた。まるで、予め追いかける陣地が決められている様だ。確かにこの方が、余計な体力を使わないのだが。子供にこれだけのことが、考えられるだろうか?
(まさか……)
そんな事を考えていたためか、他二人から出遅れた。
「瑞琴!」
「私は良い。先に行け!」
祐は詩音の手を引きながら、無言のまま木々を潜り走り去った。
飛びかかる様に迫る鬼達に、笑みを浮かべ言い放つ。
「私の紫陽花は赤紫じゃないよ、信じるかどうかは君たち次第だがな。いい話がある、聞いてだけみるかい?」
二人の子供は互いに顔を見合わせる。明らかな戸惑い。更に優しく彼女が諭す。
「いい情報をあげよう、どうかな?」
「ダメだよー。お姉ちゃんの口車に乗ったら」
二人の鬼の傍らに、和香の姿があった。そう、彼女はカーミン同様
こちら側についたのだ。
「……期待を裏切らないわよね、おまえは」
瑞琴の台詞には、姉妹らしい明らかな呆れと怒りを含んでいる。
「お姉ちゃんの怒る姿なんて怖くないんだからね」
と本人は震え声。
「あれ?」
漸く晴れた紫陽花畑。葉陰から出てきた美桜は、自分が全く濡れていない事実に驚きを隠せなかった。
『……さん、聴こえますでしょうか?』
トランシーバーからディードリヒの声が聴こえた。一度互いの情報を共有したい、と言うものであった。
暗記が得意な美桜としても、願ったり叶ったりである。
●三時間経過
「パパ、ハンターの人達知らない?」
「それなら、花畑で見たよ。もう逃げちゃったかもだけどね」
父の言葉に、彼は素直に花畑へと向かった。テントに戻ると「行きましたよ」と二人に告げた。
そこには休憩の茶を貰いながららトランシーバーを流すディードリヒと美桜の姿があった。
『まさかだな……三時間で半分もいなくなるとは』
トランシーバーからは祐の声が聴こえてくる。彼の電波増幅でどうにか声を集落まで届けている。
『あの、記憶違いでなければ9人いませんか?』
『寧ろ鬼なら、11人迄増えて御座いますね』
現在。祐と詩音は高めな木の上で、様子を観察していた。向こうからは死角のため、こっちの様子は伺えない。
二名が敵に回ったことを、祐は集落の二人に知らせた。
カーミンは何か考えがあり、恐らく鬼に回ったのだろう。
『和香は……なぁ』
『(和香さんは……う~ん)』
この反応である。
「へっくしゅん!」
詩音が確認すると、彼女が仕掛けた罠(草結んだだけ)に和香が引っ掛かっている。
結局色々と話し合った結果。ディードリヒ達は共に、花畑と集落を往復。祐達は、再び森を徘徊することになった。
テントの裏口から出るときに、鬼役の父親からとある話を聞いた。
「敵は鬼だけじゃないから、気を付けてね」と。
●
鬼以外の敵。その意味を男性二人が知る機会は、意外と早く来るのであった……
(冷たい! 気持ち悪い! 冷たい)
(イタイ! イタイイタイ!)
ディードリヒは、背中に入り込んだカタツムリ。祐は、真ん前に居た蜜蜂に見事してやられた。
ただ、二人とも声だけは発さずに堪えた。
再び、集落へ戻った美桜達。そこには、着替えたモーラの姿。子供がマカロンをほうばりながら、彼女と話をしている。
会話をしながら、背後の美桜達とモーラは視線が合う。微笑とウインクを見せる彼女に礼をしつつ、その場所を後にした。
油断した。ロープに詩音が引っかかり同時に鳴子が、けたたましく場所を知らせる。祐に素早くスケッチブックを見せる。
『逃げて、紫陽花の君』
詩音の様子に気付く、だいぶ疲れが溜まっている。このまま一緒に走るのは、彼女にとってもキツそうだ。
もうかれこれ二時間、走りっぱなしなのだ。それに、そこに書かれた言葉の意味は……
「わかった」
祐は遠ざかってゆく。土で汚れた身体を、大の字に広げ詩音は一人心地る。
(もう、充分ですね)
「きゃ!」
美桜は悲鳴をあげた。額にくっついたカタツムリを、ディードリヒはそっと手のひらで払ってくれる。
足音。相手はカーミンとリーダー格の少年。
「待ちなさい」
追い掛けられる二人。追手も早い、そして残り時間は漸く30分を迎えた。
「ディエルマンさん。私が囮になります」
(元より、そのつもりですよ)
「ありがとう御座います。では、お気をつけて」
足を遅める美桜とは逆に、ディードリヒはドレスを翻し瞬脚で引き離した。
やがて、美桜の手首をカーミンが掴む。
「後を任せるわ。リーダー」
「うわぁ。俺ってば人気だな」
祐が心にもないことを呟きつつ、視線を八方向隈無く向ける。
どこを見ても、鬼、鬼、鬼。真っ正面には、どう調理するべきかと邪な笑みを浮かべる和香シェフ。
万策は尽きた。
「皆の者かかれ~!!」
「うぎゃぁ!!」
リーダーの少年は、集落に到着した。何度も翻弄され、導かれる様にこの場所に辿り着いた。
彼は、人混みに紛れた金製のモノクル姿の青年の手首を強く掴んだ。
「このオカマ野郎……」
「私を見つけるのに罠は必要ありません。大事なのは想い、ですよ」
悪そびれる様子もなく微笑浮かべるディードリヒ。逆の手には赤紫の紫陽花が握られていた。
●紫陽花の君
切り立った崖側に設置された円形の祭壇。そこに二人の人物が立っていた。一人は鬼達のリーダーの少年。もう一人は淡い紫の簡易なローブを着て、ペンダントを付けたディードリヒであった。
簡単な台詞を互いに述べ、二人は赤紫の紫陽花に掌を合わせて運ぶ。そして……
「「そーれっ!」」
崖に向かって一輪の紫陽花を投げる。
精霊を送る、と言う意味合いがあるらしい。
「上手かったですよ」
ディードリヒの笑みに、少年は恥じらうように視線をそらした。
「俺はのせられただけなんだぞ」
祭壇を降りると同時に、二人へ部族の皆から拍手喝采が向けられる。モーラのピュアウォーターを添えて。
「皆のお陰を忘れない。リーダーたるもの謙虚であれ、よ」
きっと彼なら精霊もみつけられる、カーミンはそんな気がした。
マダ、がハンター達を労う場を設けてくれた。と言っても、持ち寄った菓子を食べる言わばお茶会だ。
「お疲れ様です。集落の皆様も満足してました」
モーラのマカロンと、美桜のクッキーが紅茶と共に更に並べられていく。
「待ちなさい和香!」
「ひぃー! ごめんお姉ちゃん、だから髪引っ張んないでぇ!」
……と一部分、物騒な風景はあるが和やかにお茶会は進んでいった。
何故か、全員に配った筈のお皿が一枚残っていた。記憶力は自信があったのだが、とふと美桜は紫陽花畑の自然現象を思い出す。
カーミンも『もう一人』を子供達に聞くも、皆が皆して首を横に振る。
「まさか、本物の精霊?」
無糖の紅茶を静かに口づけながら、ディードリヒが口の端に小さく言葉を溢した。
「今年の祭事…貴方はお気に召しましたでしょうか?」
「私を捕まえてごらんなさい。そしたら雨が降るわ。拍手の雨がね」
集落で高らかに宣言を掲げたのはカーミン・S・フィールズ(ka1559)だ。精霊に倣い、祭に花を添えるには良い一言だろう。何より、注目される。
予想通り追いかけてくる子供達。その様子を人混みに紛れて伺うのはモーラ・M・ホンシャウオ(ka3053)である。手首を掴まれぬように両手を上げ、荷物を持ち辺りを探る。
すると、テントから出てきた藍色のドレスを着た黒のもて余す程の長髪の女性が出てくる。
「頑張って下さい、彼の紫陽花の加護を」
恐らく、テントを貸してくれた住民なのだろう。彼女に会釈する人物は、顔をヴェールで隠してはいるがディードリヒ・D・ディエルマン(ka3850)立派な男だ。
先程、カーミンに気をとられている間に森をひとっ走り見てきた。罠らしきものは見えたが、落とし穴等スタンダードな罠がちらほら見かけられた。気をつけて、と念を押す住民。
「本当に……生き物だけは、止めなさいって注意したから」
「ハイ?」
ディードリヒの人を選ぶ笑みが、一瞬だけ固まった。
件の森では、4名が行動を共にしていた。真白・祐(ka2803)を先頭に【クラビス】のメンバー四楽星 瑞琴(ka3509)、五月女 和香(ka3510)そして優月・詩音(ka3929)だ。
「怪我させるようないたずらはしないようにな、いたずらするなとは言わないが」
「はーい」
和香の返事ほど、信用ならないものもない。まぁ、その為に今回祐と彼女とのペアにしたのだ。
「真白君しっかり見張っててやってくれ」
「任せて下さいよ紫陽花の君!」
多分無理だと思うが、と心の中で密かに瑞琴は付け足す。髪に紫陽花の花を刺して、地を眺める詩音。この森は鬼である子供達の、ホームグラウンドと言う話だ。
ならば、何度も通った場所は草が倒れて道になっている筈だ。
トントン、と瑞琴の肩を指で叩く詩音。彼女が振り向いた先には『あっちから来そう』と文字の書かれたスケッチブック。詩音の会話方法だ。
「ありがとう」
不思議で、素敵な精霊伝説。彼らには会えないだろうか、と密かに想う詩音であった……
紫陽花の花畑にいる【クラビス】の一人、園藤 美桜(ka2822)が紫陽花の影にいた。
前以てハンターの全員にキャンディを配布し、鬼に捕まった時にあげると子供達を喜ばせる仕掛けを用意していた。
花畑についた途端にこの雨。
「運動は苦手ですが……なんとか、上手く立ち回ってみましょう…」
そう考え直したところで、足音と声が聴こえた。カーミンだ。
今カーミンを追っている黒髪の彼こそ、鬼達のリーダーである少年。
リーダーと言うだけあり能力は高いが彼女も負けない。強襲をマルチステップで回避。
「ふふ、走れ走れー♪」
二匹のリボンをしたパルム解き放たれる。僅かな足止めだが効いたらしい。
「まてー!」
「ちゃんと、探しにきなさいよねっ?」
森の奥へ消えていくと、向こう側でディードリヒが立ち上がった。
(まるで、誘い出しているようで御座いますね)
少し嫌な予感を感じつつ、彼はその場を後にした。晴天にドレスは些か暑い。
森を訪れたモーラは、トランシーバ片手に道を歩く。折角だから、花畑で紫陽花をゆっくりみたいと思ってはいたのだが、鬼が多くその暇は今はなかった。
身長の高さを生かして辺りを見回していたモーラ。だがこういう時こそ、大事なのは足元だ。
こてん、先ずは紐を足に引っ掛け……
「わあ!」
盛大にバランスを崩して……
「ふにゃあ!」
そのまま、落とし穴にゴールイン。
何かを靴で踏んづけおまけに強烈な匂いが、可憐なエルフのお鼻を襲った。
「ふわぁぁあ! なんだべさあ!」
大量の生ゴミが落とし穴に敷き詰められていたようだ。
嵌まった足が抜けない。本当にマカロンを集落に置いてきて良かった。
捕まったと言うか、穴から救助されたと言うか、兎にも角にもモーラは捕まったのだ。
『こちらモーラ、捕まりましたぁ』
「……何かあったようですね」
こちらは集落で連絡を受けたディードリヒ。だがここからだと、距離が遠いのかノイズでまともに聞き取れない。そこに二人の子供が、左右にと視線を動かしていた。
あの子達は鬼役の子だ。恐らく、ハンター達を探しているのだろう。幸い、トランシーバーは服の下に隠したから見つからない筈。
だが、子供の一人と偶然目が合ってしまった。凝視されること数十秒、子供の足が動いた。
(気付かれましたか?)
だが追い掛けてくるのは一人。もう一人の子は、何故その子が追いかけているかも気付いてないようだ。
ランアウトを駆使して迫る鬼。だが、ディードリヒも負けはしない。瞬脚を使い子供が伸ばした手を、見事な足さばきで身を軽やかに翻し、人混みの中へと消える。
カーミンは急に止まった。花畑から森まで一気に駆け抜けて行き止まり。
「ことにして、捕まるつもりだろ姉ちゃん」
「あら、バレてたの。あなたなら良いハンターになれるわ」
「あれだけ、宣言して囮以外だったら驚くんだぞ。で何?」
何か用事があるんだろ、と腕組みをして不遜な態度で問う。どうやら目上のものへの態度を、キチンと教えた方が良さそうだ。
「格好いいリーダー君。将来の夢は『紫陽花の君』との結婚とか」
「わーー! 何で!?」
こっちに迫ってくるリーダーに、カーミンの笑顔は止まらない。
「企業秘密。そう、けど格好悪くない夢だと思うわ」
「他のみんなにバレたら、笑われる」
先程の勢いどこへやら、悄気た少年の表情に彼女もちょいとばかり反省。
「花言葉は、辛抱強い愛情。だから、俺はいつまでも探すんだ」
「手伝ってあげようか」
吃驚して顔を上げる少年。寝耳に水とは、まさにこのこと。
カーミンが「紫陽花のもうひとつの花言葉知っているかしら?」とリーダーに問うてから、彼女は青紫の紫陽花を差し出した。
「うつろいゆく心、よ」
「聞いてたか?」
トランシーバを手にしていた祐が、他の三人に聞く。
「捕まっちゃったねー」
「思っていたより、強敵のようだな」
瑞琴と和香が祐に応えた。しかも捕まった場所は同じく、森。これはより一層トラップの警戒が必要だ。
とか、考えてる間に。
片足が空洞のような所に足を踏み込んだ。
そこはモーラが発見し、身をていしつつ発見したトラップの一つであった。如何なる罠なのか、調べようと祐が身を乗り出す。
「いいか?おす――」
「ユウッチにお任せしますよ」
和香は頼りにする筈の背中を押した。予測するまでもなく、落っこちた。
バシャン
「な、なにをするだぁああ゛あ!」
前からつんのめって、泥と砂利の合わさったもので祐の表面泥だらけだ。
「ユウッチ……君の勇姿は忘れない」
左手を額にピシッ。何てやっている場所ではない。おろおろと、詩音が助けようとするものの、足音は近づいてくる。
あれだけ騒げば、見つかるのは既に自然の理。落とし穴へと足を進める鬼。その上を運動強化からのジェットブーツで飛び越え、綺麗な着地。向き直ってドヤ顔。
「お前達の次の台詞は『この兄ちゃん、すげえ』だ」
「ハ?」
しかし、通じない。これが若さという奴か、としみじみ祐は実感した。
『ノドカさんいませんよ』
「無視!」
実の姉からこれである。こうして三人は、危機を脱した。三人を追っていた鬼は、短電話で鬼を呼び出した。
「早いよあいつらぁ」
「ふえーん」
カサリ、愚痴が今にも始まりそうな二人の鬼。背後の草むらから、一つの影が迫り二人の肩に手をかけて、ニタリと笑って呟いた。
「みーつけたー」
『もしもし、リーダー。紫のお洋服着た人がオカマだったよ』
『こっちは、エルフのお姉ちゃんからキャンディ貰ったぜ!』
『………(どう反応すりゃいい)』
舞台は再び、森へ。またまた祐達三人は鬼達から逃げていた。
けど瑞琴は何か違和感を感じていた。まるで、予め追いかける陣地が決められている様だ。確かにこの方が、余計な体力を使わないのだが。子供にこれだけのことが、考えられるだろうか?
(まさか……)
そんな事を考えていたためか、他二人から出遅れた。
「瑞琴!」
「私は良い。先に行け!」
祐は詩音の手を引きながら、無言のまま木々を潜り走り去った。
飛びかかる様に迫る鬼達に、笑みを浮かべ言い放つ。
「私の紫陽花は赤紫じゃないよ、信じるかどうかは君たち次第だがな。いい話がある、聞いてだけみるかい?」
二人の子供は互いに顔を見合わせる。明らかな戸惑い。更に優しく彼女が諭す。
「いい情報をあげよう、どうかな?」
「ダメだよー。お姉ちゃんの口車に乗ったら」
二人の鬼の傍らに、和香の姿があった。そう、彼女はカーミン同様
こちら側についたのだ。
「……期待を裏切らないわよね、おまえは」
瑞琴の台詞には、姉妹らしい明らかな呆れと怒りを含んでいる。
「お姉ちゃんの怒る姿なんて怖くないんだからね」
と本人は震え声。
「あれ?」
漸く晴れた紫陽花畑。葉陰から出てきた美桜は、自分が全く濡れていない事実に驚きを隠せなかった。
『……さん、聴こえますでしょうか?』
トランシーバーからディードリヒの声が聴こえた。一度互いの情報を共有したい、と言うものであった。
暗記が得意な美桜としても、願ったり叶ったりである。
●三時間経過
「パパ、ハンターの人達知らない?」
「それなら、花畑で見たよ。もう逃げちゃったかもだけどね」
父の言葉に、彼は素直に花畑へと向かった。テントに戻ると「行きましたよ」と二人に告げた。
そこには休憩の茶を貰いながららトランシーバーを流すディードリヒと美桜の姿があった。
『まさかだな……三時間で半分もいなくなるとは』
トランシーバーからは祐の声が聴こえてくる。彼の電波増幅でどうにか声を集落まで届けている。
『あの、記憶違いでなければ9人いませんか?』
『寧ろ鬼なら、11人迄増えて御座いますね』
現在。祐と詩音は高めな木の上で、様子を観察していた。向こうからは死角のため、こっちの様子は伺えない。
二名が敵に回ったことを、祐は集落の二人に知らせた。
カーミンは何か考えがあり、恐らく鬼に回ったのだろう。
『和香は……なぁ』
『(和香さんは……う~ん)』
この反応である。
「へっくしゅん!」
詩音が確認すると、彼女が仕掛けた罠(草結んだだけ)に和香が引っ掛かっている。
結局色々と話し合った結果。ディードリヒ達は共に、花畑と集落を往復。祐達は、再び森を徘徊することになった。
テントの裏口から出るときに、鬼役の父親からとある話を聞いた。
「敵は鬼だけじゃないから、気を付けてね」と。
●
鬼以外の敵。その意味を男性二人が知る機会は、意外と早く来るのであった……
(冷たい! 気持ち悪い! 冷たい)
(イタイ! イタイイタイ!)
ディードリヒは、背中に入り込んだカタツムリ。祐は、真ん前に居た蜜蜂に見事してやられた。
ただ、二人とも声だけは発さずに堪えた。
再び、集落へ戻った美桜達。そこには、着替えたモーラの姿。子供がマカロンをほうばりながら、彼女と話をしている。
会話をしながら、背後の美桜達とモーラは視線が合う。微笑とウインクを見せる彼女に礼をしつつ、その場所を後にした。
油断した。ロープに詩音が引っかかり同時に鳴子が、けたたましく場所を知らせる。祐に素早くスケッチブックを見せる。
『逃げて、紫陽花の君』
詩音の様子に気付く、だいぶ疲れが溜まっている。このまま一緒に走るのは、彼女にとってもキツそうだ。
もうかれこれ二時間、走りっぱなしなのだ。それに、そこに書かれた言葉の意味は……
「わかった」
祐は遠ざかってゆく。土で汚れた身体を、大の字に広げ詩音は一人心地る。
(もう、充分ですね)
「きゃ!」
美桜は悲鳴をあげた。額にくっついたカタツムリを、ディードリヒはそっと手のひらで払ってくれる。
足音。相手はカーミンとリーダー格の少年。
「待ちなさい」
追い掛けられる二人。追手も早い、そして残り時間は漸く30分を迎えた。
「ディエルマンさん。私が囮になります」
(元より、そのつもりですよ)
「ありがとう御座います。では、お気をつけて」
足を遅める美桜とは逆に、ディードリヒはドレスを翻し瞬脚で引き離した。
やがて、美桜の手首をカーミンが掴む。
「後を任せるわ。リーダー」
「うわぁ。俺ってば人気だな」
祐が心にもないことを呟きつつ、視線を八方向隈無く向ける。
どこを見ても、鬼、鬼、鬼。真っ正面には、どう調理するべきかと邪な笑みを浮かべる和香シェフ。
万策は尽きた。
「皆の者かかれ~!!」
「うぎゃぁ!!」
リーダーの少年は、集落に到着した。何度も翻弄され、導かれる様にこの場所に辿り着いた。
彼は、人混みに紛れた金製のモノクル姿の青年の手首を強く掴んだ。
「このオカマ野郎……」
「私を見つけるのに罠は必要ありません。大事なのは想い、ですよ」
悪そびれる様子もなく微笑浮かべるディードリヒ。逆の手には赤紫の紫陽花が握られていた。
●紫陽花の君
切り立った崖側に設置された円形の祭壇。そこに二人の人物が立っていた。一人は鬼達のリーダーの少年。もう一人は淡い紫の簡易なローブを着て、ペンダントを付けたディードリヒであった。
簡単な台詞を互いに述べ、二人は赤紫の紫陽花に掌を合わせて運ぶ。そして……
「「そーれっ!」」
崖に向かって一輪の紫陽花を投げる。
精霊を送る、と言う意味合いがあるらしい。
「上手かったですよ」
ディードリヒの笑みに、少年は恥じらうように視線をそらした。
「俺はのせられただけなんだぞ」
祭壇を降りると同時に、二人へ部族の皆から拍手喝采が向けられる。モーラのピュアウォーターを添えて。
「皆のお陰を忘れない。リーダーたるもの謙虚であれ、よ」
きっと彼なら精霊もみつけられる、カーミンはそんな気がした。
マダ、がハンター達を労う場を設けてくれた。と言っても、持ち寄った菓子を食べる言わばお茶会だ。
「お疲れ様です。集落の皆様も満足してました」
モーラのマカロンと、美桜のクッキーが紅茶と共に更に並べられていく。
「待ちなさい和香!」
「ひぃー! ごめんお姉ちゃん、だから髪引っ張んないでぇ!」
……と一部分、物騒な風景はあるが和やかにお茶会は進んでいった。
何故か、全員に配った筈のお皿が一枚残っていた。記憶力は自信があったのだが、とふと美桜は紫陽花畑の自然現象を思い出す。
カーミンも『もう一人』を子供達に聞くも、皆が皆して首を横に振る。
「まさか、本物の精霊?」
無糖の紅茶を静かに口づけながら、ディードリヒが口の端に小さく言葉を溢した。
「今年の祭事…貴方はお気に召しましたでしょうか?」
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鬼ごっこの打ち合わせ 四楽星 瑞琴(ka3509) 人間(リアルブルー)|17才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/06/12 03:06:18 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/10 06:06:52 |