ゲスト
(ka0000)
【幻導】友のために
マスター:とりる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/25 22:00
- 完成日
- 2015/07/07 06:18
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
ビャスラグ山北で発見された謎の塔――ナルガンド塔。
一体、誰が何の為に建造したのか。
それは今でも分からない。
しかし、多くの者はこの塔に注目する理由は他にある。
伝説の刺青を持つスコール族の族長ファリフ・スコール。彼女を呼び掛ける者が、この塔の中にいる。
聖地の大巫女は大幻獣だと推論を述べるが、未だその結論は見えていない。
塔周辺の探索と雑魔退治の為、ファリフは再び塔へと向かう。
一方、同じようにナルガンド塔へ動き出す影が存在した。
東から移動する影もまた、この大幻獣を求めて動き出したのか――。
●
開拓地『ホープ』。ネレイド族に割り当てられた簡易コテージ内。
「ナルガンド塔へ行こうと思う」
ネレイド族長、ミサキ・ネレイド(kz0079)が近衛隊の皆を前にして切り出した。
……『ホープ』はハンター達の働きもあり、大分復興が進み活気を取り戻しつつある。そんなところで。
「ミサキ様、詳しい説明をお願いします」
族長を守る近衛隊隊長、ヴァイン・ネレイドがミサキへ問う。
「ナルガンド塔のことはある程度知ってるよね? この間ファリフちゃん達がビャスラグ山への遠征で発見した塔だよ」
「はい。それは存じ上げています」
他の近衛隊の隊員、アリサ、リリレル、ミリレルも頷く。
「そこにまたファリフちゃんが向かうらしいんだ。あそこには雑魔や怠惰の巨人がうようよしてるみたいで……だから、協力を申し出たんだよ」
ネレイド族はファリフが族長を務めるスコール族に思想が近く、交流も深い。ミサキは友の力になりたかった。
「まさか、ミサキ様お一人で行かれるおつもりで?」
「そうだよ! ……って言いたいけど、そうはいかないよね」
ミサキはヴァインの不機嫌そうな顔を見る。
「フットワークの軽いファリフ様ならともかく、ミサキ様はネレイド族の戦闘部隊を率いる身、そのような勝手は許されません!」
「だよねー」
ミサキはふるふると首を横に振る。
「でも、うち(ネレイド族)の部隊は私抜きでも機能するように訓練してるつもりなんだけどなー……」
ミサキはヴァインの顔を再びチラ見。
「我々近衛隊もお供します。何かあった際の部隊の指揮は第一小隊長に任せれば良いでしょう」
「おお! さすがヴァイン! わかってるね!」
「まったく……調子がいいですね。我々近衛隊はいつもミサキ様と共にあります。お忘れなく」
「そうだよ!」
「そうそう!」
「もっと頼ってほしいです」
アリサ、リリレル、ミリレルも声を上げる。
「あはは、ごめんね。忘れてなんかいないよ。じゃあ、今回もよろしく!」
ミサキが少し照れながら言うと、ヴァインが付け加えた。
「ミサキ様、ハンターにも協力を仰ぎましょう。ナルガンド塔への道は険しいと聞いています。我々だけでは少々不安です」
「そうだね、そうしよう。ヴァイン、ハンターズソサエティ(以下HS)へ依頼をお願い」
「承知しました」
ヴァインは頷き、簡易コテージを出た。
「ファリフちゃんを呼んでるのは大幻獣とか聞いたし、わくわくするなぁ……」
「そんな呑気な話じゃないと思うけど……」
「油断しちゃダメよ!」
「そうです。今回の目的はファリフ様が無事塔へ入れるようにするための歪虚掃討なのです」
……そんなこんなでHSに、ネレイド族と共にナルガンド塔付近へ遠征し、その周辺に存在する歪虚を排除する依頼が出された。
●
歪虚が西へ西へと直走る。
「まだか……」
西方の猛者を求めて。
それとの戦いを求めて。
「…………近い」
只管に、戦いだけを求めて、歪虚は速度を上げ、走り続ける――。
ビャスラグ山北で発見された謎の塔――ナルガンド塔。
一体、誰が何の為に建造したのか。
それは今でも分からない。
しかし、多くの者はこの塔に注目する理由は他にある。
伝説の刺青を持つスコール族の族長ファリフ・スコール。彼女を呼び掛ける者が、この塔の中にいる。
聖地の大巫女は大幻獣だと推論を述べるが、未だその結論は見えていない。
塔周辺の探索と雑魔退治の為、ファリフは再び塔へと向かう。
一方、同じようにナルガンド塔へ動き出す影が存在した。
東から移動する影もまた、この大幻獣を求めて動き出したのか――。
●
開拓地『ホープ』。ネレイド族に割り当てられた簡易コテージ内。
「ナルガンド塔へ行こうと思う」
ネレイド族長、ミサキ・ネレイド(kz0079)が近衛隊の皆を前にして切り出した。
……『ホープ』はハンター達の働きもあり、大分復興が進み活気を取り戻しつつある。そんなところで。
「ミサキ様、詳しい説明をお願いします」
族長を守る近衛隊隊長、ヴァイン・ネレイドがミサキへ問う。
「ナルガンド塔のことはある程度知ってるよね? この間ファリフちゃん達がビャスラグ山への遠征で発見した塔だよ」
「はい。それは存じ上げています」
他の近衛隊の隊員、アリサ、リリレル、ミリレルも頷く。
「そこにまたファリフちゃんが向かうらしいんだ。あそこには雑魔や怠惰の巨人がうようよしてるみたいで……だから、協力を申し出たんだよ」
ネレイド族はファリフが族長を務めるスコール族に思想が近く、交流も深い。ミサキは友の力になりたかった。
「まさか、ミサキ様お一人で行かれるおつもりで?」
「そうだよ! ……って言いたいけど、そうはいかないよね」
ミサキはヴァインの不機嫌そうな顔を見る。
「フットワークの軽いファリフ様ならともかく、ミサキ様はネレイド族の戦闘部隊を率いる身、そのような勝手は許されません!」
「だよねー」
ミサキはふるふると首を横に振る。
「でも、うち(ネレイド族)の部隊は私抜きでも機能するように訓練してるつもりなんだけどなー……」
ミサキはヴァインの顔を再びチラ見。
「我々近衛隊もお供します。何かあった際の部隊の指揮は第一小隊長に任せれば良いでしょう」
「おお! さすがヴァイン! わかってるね!」
「まったく……調子がいいですね。我々近衛隊はいつもミサキ様と共にあります。お忘れなく」
「そうだよ!」
「そうそう!」
「もっと頼ってほしいです」
アリサ、リリレル、ミリレルも声を上げる。
「あはは、ごめんね。忘れてなんかいないよ。じゃあ、今回もよろしく!」
ミサキが少し照れながら言うと、ヴァインが付け加えた。
「ミサキ様、ハンターにも協力を仰ぎましょう。ナルガンド塔への道は険しいと聞いています。我々だけでは少々不安です」
「そうだね、そうしよう。ヴァイン、ハンターズソサエティ(以下HS)へ依頼をお願い」
「承知しました」
ヴァインは頷き、簡易コテージを出た。
「ファリフちゃんを呼んでるのは大幻獣とか聞いたし、わくわくするなぁ……」
「そんな呑気な話じゃないと思うけど……」
「油断しちゃダメよ!」
「そうです。今回の目的はファリフ様が無事塔へ入れるようにするための歪虚掃討なのです」
……そんなこんなでHSに、ネレイド族と共にナルガンド塔付近へ遠征し、その周辺に存在する歪虚を排除する依頼が出された。
●
歪虚が西へ西へと直走る。
「まだか……」
西方の猛者を求めて。
それとの戦いを求めて。
「…………近い」
只管に、戦いだけを求めて、歪虚は速度を上げ、走り続ける――。
リプレイ本文
●共同戦線
開拓地『ホープ』にて。
ビャスラグ山北で発見された謎の塔――ナルガンド塔への出立前。
六名のハンターとネレイド族長のミサキ・ネレイド(kz0079)、およびその近衛隊四名が顔合わせと打ち合わせを行っていた。
「目的地付近には怠惰の巨人、それと雑魔がうようよしているらしいじゃないか。楽しみだね」
眉目秀麗なエルフの青年、リョースアールヴァル(ka0427)は言葉通り楽しげな様子。
彼は……純粋に戦闘そのものを目的として依頼に参加した様である。
「怠惰の巨人の一撃をまともに喰らえば洒落になりません……。……ええ、本当に……」
長く美しい銀髪に色白の肌、ルビーの様な赤い瞳のサクラ・エルフリード(ka2598)は眉をピンと吊り上げ、真面目な表情を浮かべていた。
サクラが言った事はサクラ自身の経験則だ。巨体から繰り出される怠惰歪虚の一撃はとても重い……。
「ミサキさん達、今回はよろしくお願いします……。お互い、頑張って怠惰の巨人・雑魔退治と行きましょう……」
それからサクラはぺこりとミサキ達にお辞儀をし、挨拶。
ミサキは「こちらこそよろしくお願いしますね!」と元気よく答え、サクラは近衛隊の四名も含め全員と握手を交わす。
「確か目的地ではトロルも目撃されていると聞きました。怠惰の巨人は本当に侮れません……。……とと、僕もまたよろしくお願いします」
神谷 春樹(ka4560)もミサキや近衛隊の面々に挨拶。
そして彼は柑橘系の果物の果汁を動物型雑魔避けに用いる事を提案するが――
「考えは解りますが歪虚化している時点で効果は薄いと思います」
ミサキはその様に答えた。また、食べ物を粗末にするのは好ましくないとも。確実に有効と判明しているのならば別だが……。
痩せた土地が多い辺境において果物は貴重品である。そしてここ『ホープ』で流通している生鮮食品は主に同盟からの支援物資だ。
『ホープ』は現在、復興の真っ最中。避難民にとって果物以前に食料自体が貴重な状態……。
更に辺境の地は先の歪虚の侵攻時に少なからず汚染されており、浄化が必要であり……食糧の自給も難しいのだ。
――その様にミサキから辺境が置かれている厳しい現状を聞かされた春樹は「よく知らずにすみません……」と案を撤回。
(大幻獣……恐らく、実在するんだろう)
どこか大人の魅力を感じさせ、知的であり、優しげな雰囲気を醸し出すスピノサ ユフ(ka4283)は思案していた。
(聖地や、神霊樹の事も……人がその存在に触れれば少し、分かるだろうか)
自らが追い求める物への探究心。今回は彼を動かしたのは恐らくそれであろう。
銀髪ロングヘアの美少女――にしか見えないエリス・カルディコット(ka2572)。
「塔への遠征ですか……冒険、と言った感じで良いですね」
とある事情にて女装をし、女性として振る舞っている彼は子どもの頃に読んだ絵本を思い出し、ワクワクと胸を躍らせている。
そしてエリスと恋人関係にある白山 菊理(ka4305)。
艶やかなセミロングの黒髪。お嬢様然とした清楚な容姿の彼女の心境は……
(今の私で、何処まで戦えるか……)
戦闘経験の浅い現在(いま)の自分の実力に不安を抱きつつも、大切な想い人を傍で守る為、戦いに臨む――。
……という訳で、準備を終えたハンター六名とミサキ+近衛隊四名は開拓地『ホープ』を出発。
●VS 怠惰歪虚・動物型雑魔
…………長い道のりを経て、一行はナルガンド塔が存在する山の麓へ到着。
そこは大部分が森に覆われ一部が草地となっていた。そして……既にやや遠目でも怠惰の巨人、トロルの姿が確認出来た。
その数は三体。
事前の打ち合わせによる班分けは以下の様になっている。
A班:(トロル対応)
リョース
サクラ
スピノサ
B班:(臨機応変、トロルを優先しつつ雑魔も対応)
エリス
菊理
春樹
ハンター達の方針がトロル優先という事で、ミサキと近衛隊四名は必然的に雑魔の対応に当たる事となった。
「っと、早速現れましたね……菊理様、援護を宜しくお願い致します」
エリスが言い、
「ああ、援護は任せてくれ」
菊理が答える。
「まずはデカブツをどうにかしようか」
長い得物を構え、真っ先に敵群へ向かってリョースが駆け出し、それに皆が続く。
「私達にはまだ、知るべき事がある。さぁエチカ……少し動くぞ」
連れのフェレットをローブに隠し、スピノサも走る。
各班に分かれて戦闘開始。
***
A班――
「仕掛ける!」
スピノサが光条――【機導砲】を放って先制攻撃。敵の出鼻を挫く。
「さぁて、遊ぼうか? のろまのデカブツさん」
その後にリョースが素早く得物の間合いへ。
「多少回復力があっても……それ以上に攻撃するのみだね」
「はい、下手な攻撃は回復されるだけですね……。それなら、皆で集中して攻撃すれば……!」
トロルに対しリョースが頭部を狙って鋭い突きを繰り出す。
それに連携して、予め【プロテクション】をかけたサクラが霊槍を投擲。同じく頭部を狙う。
――三人の先制連携攻撃はトロル一体へ大ダメージを与えた。
そして反撃。トロルは怒り、丸太の様な腕で薙ぎ払ってきた。
三人は一時後退して何とか回避を試みる。
「おっとっと。当たると痛そうだね。気を付けるとしようか」
「そうそう毎回一撃を食らう訳にはいかないのですよ……!」
スピノサは【ムーバブルシールド】……機導術により盾を高速で動かし適切な場所で敵の攻撃を受け止め、ダメージを軽減させた。
リョースが再び前に出て槍を振り回し牽制しつつトロルの注意を引く。その隙に別方向からスピノサが接近。
「動きを止める。後は……任せるよ!」
杖を振り被った一撃に【エレクトリックショック】を乗せトロルに叩き付けた。
トロルは巨体をびくびくと痙攣させ動きを止める……。
「もう一度連続攻撃を……!」
スピノサが声を上げた。それに呼応し、二人は――
「サンクスだね。これなら狙いが付け易い」
「もう一撃……行きます……!」
リョースは【強撃】を使用し、槍を大きく振り回した後に勢い良く穂先でトロルの頭部を突く。
続いてサクラも頭部を狙い霊槍を投擲! それは見事目標を貫いた。
トロル一体が大きな音を立てて地に伏し、間もなく黒い霧となって消滅してゆく……。
***
B班――
こちらはA班がトロル一体へ攻撃を集中させる為に、他二体のトロルへ攻撃を行い、牽制していた。
また、雑魔群はミサキ、ヴァイン、アリサ、リリレル、ミリレル、ネレイド族五名の巧みな連携によって次々と撃破。
ハンター達の邪魔はさせない! といった感じにネレイド族の戦士達は奮戦。敵を撃滅中である。
「近くには森や山もあって増援による奇襲がある可能性もございます! 皆様、警戒して下さい!」
「君を一人にはしないさ……!」
エリスが声を大きくして叫び、菊理がそれを支え、二人はライフルを構えて連携しながら的確に銃撃し、遠距離からトロル二体を抑えている。
トロル二体が接近を試みる様であれば……
「近づかせないよ!」
春樹が拳銃で射撃しつつ迫り、燃える様に赤い刀身を持つ直剣を振るい、関節部を狙った斬撃を繰り出して押し返した。
そして彼は……決して無理はせず、回避に重きを置き、傷を負えば【マテリアルヒーリング】で小まめに回復。
***
B班の的確な援護によりA班はトロルに集中攻撃をし、ネレイド族もまた確実に雑魔を狩って数を減らし……戦況はハンターとネレイド族の優位に進んでいた。
間もなく二体目のトロルが倒れる。トロルが残り一体となり、牽制の必要が無くなったB班は目標を雑魔へ変更。
「私は遠くの敵を狙います。菊理様は距離が近い敵をっ!」
「わかった。敵を君には近づかせない」
エリスと菊理は息を合わせ射撃とリロードを繰り返し、雑魔を撃ち抜いてゆく。
突進力の高いバッファロー型は二人で集中して銃撃を加え、撃破。
群れで襲い掛かってくる狼型に対しては拳銃に持ち替えて対応。
狒々型には当初、その変則的な動きに翻弄されダメージを受けたが、ネレイド族からの助言もあり、徐々に対応し、やはり二人で連携して撃破。
鹿型に関しては完全にライフルでのハンティングであった。
なお身体が小さく、且つ、動きが素早い兎型は銃器では対応し難い為、完全に春樹の担当。
「兎狩りね……楽と言えば楽だけど……っ!?」
肩を噛まれた。小ダメージ。兎型だからといって攻撃力が低いとは限らない。
「……油断は出来ないか。ネレイド族の人達の動きを真似てみようかな」
春樹は剣を構え直し、飛び掛かって来た兎型一体を斬り伏せる。
●イレギュラー
A班――
【ムーバブルシールド】により操る盾でトロルの鉄拳を受け止めつつ、攻撃の主力としている【機導砲】を放つスピノサ。
スピノサがトロルの攻撃を引き受けている隙に槍による突きで、ピンポイント攻撃を仕掛けるリョース。
同じく霊槍を投擲しピンポイント攻撃を仕掛けるサクラ。彼女はその後に【フォースクラッシュ】を使用し、強烈な一撃を放つ。
「そろそろかな? 動きを止めるよ……!」
スピノサが【エレクトリックショック】を使用し、トロルの動きを止める。そして――
長槍と霊槍がトロルの身体を貫いた。特にサクラの攻撃は急所に突き刺さり、トドメとなった……。
トロル三体目を撃破。
「ふぅ、今の内に回復した方が良いでしょうか……。怪我をした人は集まって下さい……」
サクラはリョースとスピノサに声をかけ、【ヒーリングスフィア】による範囲回復を行う。
戦況が有利に進んでいるとはいえ、やはり敵は怠惰の巨人。三人は少なからずダメージを受けてしまっていた。
この後、戦闘を継続しているB班やネレイド族と合流し、雑魔を掃討しなければならない。
サクラの回復魔法は男性二人……特に主立ってトロルの攻撃を引き受けていたスピノサにはありがたかった。
***
B班――
エリス、菊理の二人は密接に連携して、
春樹はネレイド族の五名と連携して先程から変わらずに、順調に雑魔を狩っていた。
このままいけば間もなく掃討が終了するだろう。そう思われた時――
地を駆ける轟音が響いた。そしてその音源は……ハンターやネレイド族を前にして、足を止める……。
***
「……見つけた。見つけたぞ……。西方の猛者達よ……」
言葉を発した『それ』は、言い表すならば筋骨隆々の『人型の牛』であった……。
尋常ではない威圧感と闘気を身に纏っている……。
ハンターの一部やネレイド族は『それ』が恐ろしく強敵であると瞬時に判断――いや、本能的に理解した。
そして『それ』は突然地を蹴り、ハンター達に向かって猛烈な突撃を仕掛けた!
「危ない!」
菊理は咄嗟に【防性強化】を使用し、エリスを抱いて突撃の範囲外に飛び出す。
――ハンター達は間一髪で避けた。……本能的に身体が動いた。『今の攻撃は危険』だと。
実際に喰らっていれば、大半の者は一発で戦闘不能になっていた事は間違いない。
「……ふん。避けたか……。今のは挨拶。……一戦、交えて貰おう……」
「く、あなたは一体……! 兎も角ここでやられる訳には……!」
サクラは霊槍を構えて警戒心を露わにする。
「横槍とは感心しないね。何が目的だい?」
「……何者だ……ここに現われたのは……偶然……か?」
リョースとスピノサが問う。リョースは「楽しい気分が台無しだね……全く」と付け加えた。
「目的だと……? 『戦い』に決まっている。それ以外に何がある? そして偶然では無い。お前達との戦いを求めてここまで来た」
「おやおや、やる気まんまんみたいだね」
リョースが乗り気で話している間――。
「……ミサキ、あなたはどう見る」
スピノサはミサキに寄り、小声で話しかけた。……幸いにも雑魔の掃討は完了済み。
「……あれは、とても危険です。そう感じます。ここは退いた方が良いです……」
「了解」
そう言ってスピノサはリョースの肩に手を置き、耳元で語りかける。
「乗り気な所悪いけどこの場は退く。あれはどう見ても危険だよ」
「それは残念。まあ、可愛いお嬢さん達に怪我をして貰っては、困るしね」
リョースは若干不満げにしながらも承諾。他の者にも伝える。
「……何をコソコソと話している。戦いだ。まずは誰が来る? 一度に全員でも構わんぞ」
あくまでも戦うつもりの様である人型の牛に対し、スピノサが前に出て口を開いた。
「私達は今、疲れていてね……『次』を楽しみにしよう。互いに、な」
「次だと……? ふざけた事を。今戦わずしていつ戦う!」
「それはまあ……運命の巡り会わせ次第、かな……!!」
言いながら杖を振り上げ【エレクトリックショック】を使用。人型の牛に叩き付ける。
「ぬん……!?」
不意の攻撃に人型の牛は動きを止めた。
「全員撤収ーー!! 全速力でこの場を離れるよ!! 急いで!!」
ミサキが大きく声を上げる。同時に全員が駆け出した。
***
人型の牛――『牛鬼』の身体から痺れが取れた頃にはハンター達の姿はすっかり見えなくなっていた。
「……ふん、つまらん。……ならば、次を探すまで……」
●危機が去って……
開拓地『ホープ』への帰路。六名のハンター達とネレイド族の五名はまた長い道のりを辿る事になる。
全力で走って逃げた一行は人型の牛が追って来ない事を入念に確認すると、キャンプの設営に取り掛かった。
「本当に残念だね。次は万全な状態でお相手願いたいものだ」
テントを張りながらリョースが言う。
「……あれは私が見ても危険人物(?)でした。再戦されるつもりなら……お覚悟を」
サクラが手伝いながら注意を促す。
「やれやれ……今日は災難だった」
「スピノサさんもあれと戦いたいんですか? 僕ですらトロルの十倍以上ヤバイ相手だと思いましたけど」
春樹は火を起こすスピノサに尋ねた。
「……ン? いやぁ……あれは舌先三寸という奴だ。あんなのとの運命の巡り会わせは勘弁願いたいね」
スピノサは苦笑する。
「菊理様、怪我とか、無いですよね」
「ああ。大丈夫だ。しかし……凄まじい物を見たな」
「ええ……尋常ではありませんね……」
エリスと菊理は撤退時に人型の牛に対し、試しに銃撃してみたのだが全く効果が見られなかった。
相当な厚みのある筋肉なのだろう。
「皆ー! 今日の晩ご飯は魚の干物だよー!」
ミサキの声。ぷんと、魚が焼ける良い匂いが漂ってくる。
こうしてハンター達は依頼を遂行し、危険を無事振り切り、夕飯にありついたのだった……。
辺境の夜が、更けていく――。
開拓地『ホープ』にて。
ビャスラグ山北で発見された謎の塔――ナルガンド塔への出立前。
六名のハンターとネレイド族長のミサキ・ネレイド(kz0079)、およびその近衛隊四名が顔合わせと打ち合わせを行っていた。
「目的地付近には怠惰の巨人、それと雑魔がうようよしているらしいじゃないか。楽しみだね」
眉目秀麗なエルフの青年、リョースアールヴァル(ka0427)は言葉通り楽しげな様子。
彼は……純粋に戦闘そのものを目的として依頼に参加した様である。
「怠惰の巨人の一撃をまともに喰らえば洒落になりません……。……ええ、本当に……」
長く美しい銀髪に色白の肌、ルビーの様な赤い瞳のサクラ・エルフリード(ka2598)は眉をピンと吊り上げ、真面目な表情を浮かべていた。
サクラが言った事はサクラ自身の経験則だ。巨体から繰り出される怠惰歪虚の一撃はとても重い……。
「ミサキさん達、今回はよろしくお願いします……。お互い、頑張って怠惰の巨人・雑魔退治と行きましょう……」
それからサクラはぺこりとミサキ達にお辞儀をし、挨拶。
ミサキは「こちらこそよろしくお願いしますね!」と元気よく答え、サクラは近衛隊の四名も含め全員と握手を交わす。
「確か目的地ではトロルも目撃されていると聞きました。怠惰の巨人は本当に侮れません……。……とと、僕もまたよろしくお願いします」
神谷 春樹(ka4560)もミサキや近衛隊の面々に挨拶。
そして彼は柑橘系の果物の果汁を動物型雑魔避けに用いる事を提案するが――
「考えは解りますが歪虚化している時点で効果は薄いと思います」
ミサキはその様に答えた。また、食べ物を粗末にするのは好ましくないとも。確実に有効と判明しているのならば別だが……。
痩せた土地が多い辺境において果物は貴重品である。そしてここ『ホープ』で流通している生鮮食品は主に同盟からの支援物資だ。
『ホープ』は現在、復興の真っ最中。避難民にとって果物以前に食料自体が貴重な状態……。
更に辺境の地は先の歪虚の侵攻時に少なからず汚染されており、浄化が必要であり……食糧の自給も難しいのだ。
――その様にミサキから辺境が置かれている厳しい現状を聞かされた春樹は「よく知らずにすみません……」と案を撤回。
(大幻獣……恐らく、実在するんだろう)
どこか大人の魅力を感じさせ、知的であり、優しげな雰囲気を醸し出すスピノサ ユフ(ka4283)は思案していた。
(聖地や、神霊樹の事も……人がその存在に触れれば少し、分かるだろうか)
自らが追い求める物への探究心。今回は彼を動かしたのは恐らくそれであろう。
銀髪ロングヘアの美少女――にしか見えないエリス・カルディコット(ka2572)。
「塔への遠征ですか……冒険、と言った感じで良いですね」
とある事情にて女装をし、女性として振る舞っている彼は子どもの頃に読んだ絵本を思い出し、ワクワクと胸を躍らせている。
そしてエリスと恋人関係にある白山 菊理(ka4305)。
艶やかなセミロングの黒髪。お嬢様然とした清楚な容姿の彼女の心境は……
(今の私で、何処まで戦えるか……)
戦闘経験の浅い現在(いま)の自分の実力に不安を抱きつつも、大切な想い人を傍で守る為、戦いに臨む――。
……という訳で、準備を終えたハンター六名とミサキ+近衛隊四名は開拓地『ホープ』を出発。
●VS 怠惰歪虚・動物型雑魔
…………長い道のりを経て、一行はナルガンド塔が存在する山の麓へ到着。
そこは大部分が森に覆われ一部が草地となっていた。そして……既にやや遠目でも怠惰の巨人、トロルの姿が確認出来た。
その数は三体。
事前の打ち合わせによる班分けは以下の様になっている。
A班:(トロル対応)
リョース
サクラ
スピノサ
B班:(臨機応変、トロルを優先しつつ雑魔も対応)
エリス
菊理
春樹
ハンター達の方針がトロル優先という事で、ミサキと近衛隊四名は必然的に雑魔の対応に当たる事となった。
「っと、早速現れましたね……菊理様、援護を宜しくお願い致します」
エリスが言い、
「ああ、援護は任せてくれ」
菊理が答える。
「まずはデカブツをどうにかしようか」
長い得物を構え、真っ先に敵群へ向かってリョースが駆け出し、それに皆が続く。
「私達にはまだ、知るべき事がある。さぁエチカ……少し動くぞ」
連れのフェレットをローブに隠し、スピノサも走る。
各班に分かれて戦闘開始。
***
A班――
「仕掛ける!」
スピノサが光条――【機導砲】を放って先制攻撃。敵の出鼻を挫く。
「さぁて、遊ぼうか? のろまのデカブツさん」
その後にリョースが素早く得物の間合いへ。
「多少回復力があっても……それ以上に攻撃するのみだね」
「はい、下手な攻撃は回復されるだけですね……。それなら、皆で集中して攻撃すれば……!」
トロルに対しリョースが頭部を狙って鋭い突きを繰り出す。
それに連携して、予め【プロテクション】をかけたサクラが霊槍を投擲。同じく頭部を狙う。
――三人の先制連携攻撃はトロル一体へ大ダメージを与えた。
そして反撃。トロルは怒り、丸太の様な腕で薙ぎ払ってきた。
三人は一時後退して何とか回避を試みる。
「おっとっと。当たると痛そうだね。気を付けるとしようか」
「そうそう毎回一撃を食らう訳にはいかないのですよ……!」
スピノサは【ムーバブルシールド】……機導術により盾を高速で動かし適切な場所で敵の攻撃を受け止め、ダメージを軽減させた。
リョースが再び前に出て槍を振り回し牽制しつつトロルの注意を引く。その隙に別方向からスピノサが接近。
「動きを止める。後は……任せるよ!」
杖を振り被った一撃に【エレクトリックショック】を乗せトロルに叩き付けた。
トロルは巨体をびくびくと痙攣させ動きを止める……。
「もう一度連続攻撃を……!」
スピノサが声を上げた。それに呼応し、二人は――
「サンクスだね。これなら狙いが付け易い」
「もう一撃……行きます……!」
リョースは【強撃】を使用し、槍を大きく振り回した後に勢い良く穂先でトロルの頭部を突く。
続いてサクラも頭部を狙い霊槍を投擲! それは見事目標を貫いた。
トロル一体が大きな音を立てて地に伏し、間もなく黒い霧となって消滅してゆく……。
***
B班――
こちらはA班がトロル一体へ攻撃を集中させる為に、他二体のトロルへ攻撃を行い、牽制していた。
また、雑魔群はミサキ、ヴァイン、アリサ、リリレル、ミリレル、ネレイド族五名の巧みな連携によって次々と撃破。
ハンター達の邪魔はさせない! といった感じにネレイド族の戦士達は奮戦。敵を撃滅中である。
「近くには森や山もあって増援による奇襲がある可能性もございます! 皆様、警戒して下さい!」
「君を一人にはしないさ……!」
エリスが声を大きくして叫び、菊理がそれを支え、二人はライフルを構えて連携しながら的確に銃撃し、遠距離からトロル二体を抑えている。
トロル二体が接近を試みる様であれば……
「近づかせないよ!」
春樹が拳銃で射撃しつつ迫り、燃える様に赤い刀身を持つ直剣を振るい、関節部を狙った斬撃を繰り出して押し返した。
そして彼は……決して無理はせず、回避に重きを置き、傷を負えば【マテリアルヒーリング】で小まめに回復。
***
B班の的確な援護によりA班はトロルに集中攻撃をし、ネレイド族もまた確実に雑魔を狩って数を減らし……戦況はハンターとネレイド族の優位に進んでいた。
間もなく二体目のトロルが倒れる。トロルが残り一体となり、牽制の必要が無くなったB班は目標を雑魔へ変更。
「私は遠くの敵を狙います。菊理様は距離が近い敵をっ!」
「わかった。敵を君には近づかせない」
エリスと菊理は息を合わせ射撃とリロードを繰り返し、雑魔を撃ち抜いてゆく。
突進力の高いバッファロー型は二人で集中して銃撃を加え、撃破。
群れで襲い掛かってくる狼型に対しては拳銃に持ち替えて対応。
狒々型には当初、その変則的な動きに翻弄されダメージを受けたが、ネレイド族からの助言もあり、徐々に対応し、やはり二人で連携して撃破。
鹿型に関しては完全にライフルでのハンティングであった。
なお身体が小さく、且つ、動きが素早い兎型は銃器では対応し難い為、完全に春樹の担当。
「兎狩りね……楽と言えば楽だけど……っ!?」
肩を噛まれた。小ダメージ。兎型だからといって攻撃力が低いとは限らない。
「……油断は出来ないか。ネレイド族の人達の動きを真似てみようかな」
春樹は剣を構え直し、飛び掛かって来た兎型一体を斬り伏せる。
●イレギュラー
A班――
【ムーバブルシールド】により操る盾でトロルの鉄拳を受け止めつつ、攻撃の主力としている【機導砲】を放つスピノサ。
スピノサがトロルの攻撃を引き受けている隙に槍による突きで、ピンポイント攻撃を仕掛けるリョース。
同じく霊槍を投擲しピンポイント攻撃を仕掛けるサクラ。彼女はその後に【フォースクラッシュ】を使用し、強烈な一撃を放つ。
「そろそろかな? 動きを止めるよ……!」
スピノサが【エレクトリックショック】を使用し、トロルの動きを止める。そして――
長槍と霊槍がトロルの身体を貫いた。特にサクラの攻撃は急所に突き刺さり、トドメとなった……。
トロル三体目を撃破。
「ふぅ、今の内に回復した方が良いでしょうか……。怪我をした人は集まって下さい……」
サクラはリョースとスピノサに声をかけ、【ヒーリングスフィア】による範囲回復を行う。
戦況が有利に進んでいるとはいえ、やはり敵は怠惰の巨人。三人は少なからずダメージを受けてしまっていた。
この後、戦闘を継続しているB班やネレイド族と合流し、雑魔を掃討しなければならない。
サクラの回復魔法は男性二人……特に主立ってトロルの攻撃を引き受けていたスピノサにはありがたかった。
***
B班――
エリス、菊理の二人は密接に連携して、
春樹はネレイド族の五名と連携して先程から変わらずに、順調に雑魔を狩っていた。
このままいけば間もなく掃討が終了するだろう。そう思われた時――
地を駆ける轟音が響いた。そしてその音源は……ハンターやネレイド族を前にして、足を止める……。
***
「……見つけた。見つけたぞ……。西方の猛者達よ……」
言葉を発した『それ』は、言い表すならば筋骨隆々の『人型の牛』であった……。
尋常ではない威圧感と闘気を身に纏っている……。
ハンターの一部やネレイド族は『それ』が恐ろしく強敵であると瞬時に判断――いや、本能的に理解した。
そして『それ』は突然地を蹴り、ハンター達に向かって猛烈な突撃を仕掛けた!
「危ない!」
菊理は咄嗟に【防性強化】を使用し、エリスを抱いて突撃の範囲外に飛び出す。
――ハンター達は間一髪で避けた。……本能的に身体が動いた。『今の攻撃は危険』だと。
実際に喰らっていれば、大半の者は一発で戦闘不能になっていた事は間違いない。
「……ふん。避けたか……。今のは挨拶。……一戦、交えて貰おう……」
「く、あなたは一体……! 兎も角ここでやられる訳には……!」
サクラは霊槍を構えて警戒心を露わにする。
「横槍とは感心しないね。何が目的だい?」
「……何者だ……ここに現われたのは……偶然……か?」
リョースとスピノサが問う。リョースは「楽しい気分が台無しだね……全く」と付け加えた。
「目的だと……? 『戦い』に決まっている。それ以外に何がある? そして偶然では無い。お前達との戦いを求めてここまで来た」
「おやおや、やる気まんまんみたいだね」
リョースが乗り気で話している間――。
「……ミサキ、あなたはどう見る」
スピノサはミサキに寄り、小声で話しかけた。……幸いにも雑魔の掃討は完了済み。
「……あれは、とても危険です。そう感じます。ここは退いた方が良いです……」
「了解」
そう言ってスピノサはリョースの肩に手を置き、耳元で語りかける。
「乗り気な所悪いけどこの場は退く。あれはどう見ても危険だよ」
「それは残念。まあ、可愛いお嬢さん達に怪我をして貰っては、困るしね」
リョースは若干不満げにしながらも承諾。他の者にも伝える。
「……何をコソコソと話している。戦いだ。まずは誰が来る? 一度に全員でも構わんぞ」
あくまでも戦うつもりの様である人型の牛に対し、スピノサが前に出て口を開いた。
「私達は今、疲れていてね……『次』を楽しみにしよう。互いに、な」
「次だと……? ふざけた事を。今戦わずしていつ戦う!」
「それはまあ……運命の巡り会わせ次第、かな……!!」
言いながら杖を振り上げ【エレクトリックショック】を使用。人型の牛に叩き付ける。
「ぬん……!?」
不意の攻撃に人型の牛は動きを止めた。
「全員撤収ーー!! 全速力でこの場を離れるよ!! 急いで!!」
ミサキが大きく声を上げる。同時に全員が駆け出した。
***
人型の牛――『牛鬼』の身体から痺れが取れた頃にはハンター達の姿はすっかり見えなくなっていた。
「……ふん、つまらん。……ならば、次を探すまで……」
●危機が去って……
開拓地『ホープ』への帰路。六名のハンター達とネレイド族の五名はまた長い道のりを辿る事になる。
全力で走って逃げた一行は人型の牛が追って来ない事を入念に確認すると、キャンプの設営に取り掛かった。
「本当に残念だね。次は万全な状態でお相手願いたいものだ」
テントを張りながらリョースが言う。
「……あれは私が見ても危険人物(?)でした。再戦されるつもりなら……お覚悟を」
サクラが手伝いながら注意を促す。
「やれやれ……今日は災難だった」
「スピノサさんもあれと戦いたいんですか? 僕ですらトロルの十倍以上ヤバイ相手だと思いましたけど」
春樹は火を起こすスピノサに尋ねた。
「……ン? いやぁ……あれは舌先三寸という奴だ。あんなのとの運命の巡り会わせは勘弁願いたいね」
スピノサは苦笑する。
「菊理様、怪我とか、無いですよね」
「ああ。大丈夫だ。しかし……凄まじい物を見たな」
「ええ……尋常ではありませんね……」
エリスと菊理は撤退時に人型の牛に対し、試しに銃撃してみたのだが全く効果が見られなかった。
相当な厚みのある筋肉なのだろう。
「皆ー! 今日の晩ご飯は魚の干物だよー!」
ミサキの声。ぷんと、魚が焼ける良い匂いが漂ってくる。
こうしてハンター達は依頼を遂行し、危険を無事振り切り、夕飯にありついたのだった……。
辺境の夜が、更けていく――。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/23 01:56:53 |
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相談用 サクラ・エルフリード(ka2598) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/06/24 15:31:14 |