ゲスト
(ka0000)
【幻導】アリシア強襲
マスター:後醍醐

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/07/13 15:00
- 完成日
- 2015/07/16 12:05
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「……どこにいるの?」
誰かの声だろうか?
その声は風に消えていく。
何者かが辺境を彷徨う。
ナニカを求めてふらふらと。
あてもなく。
さまよっている。
●ナルカンドへ向けて
ナルカンドに向かうファリフの護衛ハンター達一行。
「何もないといいなぁ」
リーナ・ブルゲド(kz0039)も部族会議への協力の形として護衛の一団として参加していた。
周囲を警戒しながら先を進む。
ブルゲド族の大会議で決まった部族会議への参加。
そして、部族会議への協力としての今回の参加。
部族会議への参加したばかりで、貢献を示す必要があり、部族内で会議をした結果だ。
そして、族長の名代としてリーナが選ばれた。
「ファリフさん、可愛かったな」
護衛をするにあたり面通しした時の事を思い出す。
リーナは緊張した中でのファリフとの面会であったが、その姿は強烈に残っている。
そのファリフの印象はリーナにとって本当に守りたいと思える存在となった。
今回護衛する部族会議の長のファリフ。
辺境の部族をまとめる重要な役割だ。
「頑張って護衛しないとね」
彼女が向かうナルカンドの塔へ無事届けたいと思っていた。
「ファリフさんの為にも、ブルゲド族の為にも」
リーナそういう意味ではブルゲド族の代表だ。
しっかり勤めを果たさなければと思っていた。
それが辺境の為にも、ブルゲド族の為になると信じて。
●襲撃
突如として、血なまぐさい風がふっと流れてくる。
方向的には頭上からだ。
その嫌な匂いに頭上を見上げるリーナ。
「……えっ?」
そこにはビャスラグ山から飛び降りてくる人の形をした影。
血の臭いを纏った影は、重力にに引かれながら華麗に降りてくる。
人の形からリーナは降りてくる存在が人間である事を認識した。
それは、リーナの周囲に居たブルゲド族の戦士達も同じだった。
「あぁ……」
降りてくる影の中に笑顔を見つけたリーナ。
それを見たリーナの第六感が警鐘を鳴らす。
そして、その顔に見覚えがあった。
「……に、逃げて! みんな! 早く逃げて!」
恐怖から力を振り絞って大声を出して周りに警告するリーナ。
しかし、ソレをあざ笑うかのように――影が降り立ち、首を刎ねられて鮮血を流すブルゲド族の戦士。
血が――溢れるように流れる血を前に一人ひとりと殺されていく戦士。
「見つけた……探してたの。私の大事な子豚……見つけた」
リーナを前にして――右腕を吊ったアリシア・ジーナスはゆっくりとこちらへ向かってくる。
カマキリ型雑魔もアリシアの後ろからついていくる。
先日、ひとつの集落を襲撃して全滅させたアリシア。
その時、リーナとアリシアは出会っていた。
そして、ハンターとの戦闘で右腕を負傷した。
「ひぃ……た、たすけて」
リーナの表情は突然の惨事と先日のまだ新しい生々しい記憶から恐怖に染まって腰が抜けている。
後ろ手に後退りするリーナだが、腰が抜けて上手いこと逃げれない。
アリシアとリーナの距離はそんなにはない。
鉈を構えたアリシアはリーナに狙いをつけて駆けて向かって行く!
リーナに危機が迫る!
誰かの声だろうか?
その声は風に消えていく。
何者かが辺境を彷徨う。
ナニカを求めてふらふらと。
あてもなく。
さまよっている。
●ナルカンドへ向けて
ナルカンドに向かうファリフの護衛ハンター達一行。
「何もないといいなぁ」
リーナ・ブルゲド(kz0039)も部族会議への協力の形として護衛の一団として参加していた。
周囲を警戒しながら先を進む。
ブルゲド族の大会議で決まった部族会議への参加。
そして、部族会議への協力としての今回の参加。
部族会議への参加したばかりで、貢献を示す必要があり、部族内で会議をした結果だ。
そして、族長の名代としてリーナが選ばれた。
「ファリフさん、可愛かったな」
護衛をするにあたり面通しした時の事を思い出す。
リーナは緊張した中でのファリフとの面会であったが、その姿は強烈に残っている。
そのファリフの印象はリーナにとって本当に守りたいと思える存在となった。
今回護衛する部族会議の長のファリフ。
辺境の部族をまとめる重要な役割だ。
「頑張って護衛しないとね」
彼女が向かうナルカンドの塔へ無事届けたいと思っていた。
「ファリフさんの為にも、ブルゲド族の為にも」
リーナそういう意味ではブルゲド族の代表だ。
しっかり勤めを果たさなければと思っていた。
それが辺境の為にも、ブルゲド族の為になると信じて。
●襲撃
突如として、血なまぐさい風がふっと流れてくる。
方向的には頭上からだ。
その嫌な匂いに頭上を見上げるリーナ。
「……えっ?」
そこにはビャスラグ山から飛び降りてくる人の形をした影。
血の臭いを纏った影は、重力にに引かれながら華麗に降りてくる。
人の形からリーナは降りてくる存在が人間である事を認識した。
それは、リーナの周囲に居たブルゲド族の戦士達も同じだった。
「あぁ……」
降りてくる影の中に笑顔を見つけたリーナ。
それを見たリーナの第六感が警鐘を鳴らす。
そして、その顔に見覚えがあった。
「……に、逃げて! みんな! 早く逃げて!」
恐怖から力を振り絞って大声を出して周りに警告するリーナ。
しかし、ソレをあざ笑うかのように――影が降り立ち、首を刎ねられて鮮血を流すブルゲド族の戦士。
血が――溢れるように流れる血を前に一人ひとりと殺されていく戦士。
「見つけた……探してたの。私の大事な子豚……見つけた」
リーナを前にして――右腕を吊ったアリシア・ジーナスはゆっくりとこちらへ向かってくる。
カマキリ型雑魔もアリシアの後ろからついていくる。
先日、ひとつの集落を襲撃して全滅させたアリシア。
その時、リーナとアリシアは出会っていた。
そして、ハンターとの戦闘で右腕を負傷した。
「ひぃ……た、たすけて」
リーナの表情は突然の惨事と先日のまだ新しい生々しい記憶から恐怖に染まって腰が抜けている。
後ろ手に後退りするリーナだが、腰が抜けて上手いこと逃げれない。
アリシアとリーナの距離はそんなにはない。
鉈を構えたアリシアはリーナに狙いをつけて駆けて向かって行く!
リーナに危機が迫る!
リプレイ本文
●奇襲
それは完全な奇襲だった。
突然現われたアリシア・ジーナスはリーナ・ブルゲド(kz0039)とその周りに居たブルゲド族の戦士に対して襲いかかっていた。
そして、次々とアリシアによって殺害されるブルゲド族の戦士たち。
リーナを見つけたアリシアはリーナに向かって駆けつけるが――。
「お前を放置するとどんどん人が殺される。だから、ここで仕留めさせてもらう」
そこに割り込んだのは、襲撃に気をつけていた神谷 春樹(ka4560)だ。
「っち。邪魔よ」
あと一歩というところで騎乗した神谷の割り込みで邪魔されたアリシアは不快な表情をする。
神谷とは一度戦っている為、距離を取るアリシア。
距離を詰めようとする神谷、回避の妨害をする攻撃を警戒して距離を置くアリシア。
「リーナさん、大丈夫?」
神谷とアリシアがそうしているうちに守原 有希遥(ka4729)はリーナを連れて後方へと後退していく。
「行かせないよ!」
神谷を避けてリーナへ向かおうとするが――。
「させない」
それを阻止したのはマーゴット(ka5022)だ。
「邪魔するんじゃないよ! 甘ちゃん!」
「アリシア、もう一度殺し合おう」
(あの時貴女に憤りを覚えたのは……私が貴女に同じものを感じてるから。でもそれが何かは分からない……それが何か知るために)
けん制するマーゴット。
「餓鬼道に堕ちましたか……わたくしも大して変わりありませんが、餓える事のないよう、黄泉へと送って差し上げましょう」
(わたくしは神へと戦いを捧げるために戦を渡る巫女。ふふ、悪食とも呼ばれる戦餓鬼ですので)
そして、マーゴットの援護に現われたのは八雲 奏(ka4074)だ。
こうして、無事にアリシアから距離を取ることが出来た守原とリーナ。
アリシアは神谷・マーゴット・八雲の三名と戦う事となる。
●対蟷螂
「忌々しいね! こうなったら……行け!」
従えている蟷螂型雑魔を後方から呼び出して三名にぶつけようとしたが――。
「面白そうじゃーん」
重装馬の腹をけって蟷螂へと突撃していくゾファル・G・初火(ka4407)。
奇襲前に『護衛なんてつまらんじゃーん』なんて言って馬上でだらけきっていたのとは大違いだ。
「俺様ちゃん、突撃じゃーん」
嬉々として蟷螂のところへ飛び込んでいって『ギガ―スアックス』を振りかざして『チャージング』で威力を上げ『薙ぎ払い』で大斧を薙ぎ払って攻撃をするゾファル。
結果、幾つもの敵は見事に上半身と下半身がなき別れることとなった。
「これよこれよ俺様ちゃんはこれがやりたかったんじゃーん」
馬上から大斧を振りまわして、蟷螂の鎌を切り飛ばしたり大斧の腹で攻撃を受け流すゾファル。
騎乗しながら大斧を振り回して敵を真っ二つにしていく。
一騎当千といった言葉が合うかもしれない。
「そんなの当るわけないじゃーん」
ゾファルへめがけた攻撃を大斧で受けきり、縦に振り払って左右に真っ二つにする。
大暴れといった様相で戦闘を続けるゾファル。
「ここは任せるよ、春樹。それと充分気を付けて、キミが怪我をすると私は悲しいからね」
「頼んだ」
「キミがこの場を支えている間に私はアレを止めてくるよ」
神谷の横を通り抜けて蟷螂へ向かうのはイーディス・ノースハイド(ka2106)。
敢えて敵中心部へと向かい『バスタードソード「フォルティス」』で『薙ぎ払い』を行い蟷螂の集団を切り伏せるイーディス。
切り伏せられた集団――鎌や脚などを切断されるダメージを受けている。
嬉々として大斧を振り回しているゾファルと違ってイーディスは中心部を意識して攻撃を続けている。
その度に蟷螂雑魔の胴や鎌などにダメージを与えていく。
無論、連携していないわけではない――互いに立ち位置を確認しながら敵に対して攻撃を行っている。
囲まれた状態での攻撃となると敵からの攻撃も少なからず受けることになる。
だが、『シールド「リパルション」』で受け流したり、全身鎧のお陰でダメージは比較的少ない。
「騎士の私にはそんな攻撃は効かないさ」
多少のダメージを受けながらも安定して敵を殲滅していっているイーディスであった。
「これで少しは混乱したかな」
(まぁ、崖上に弓兵も居なければ、退路を断つ工夫もない。体制を立て直す時間さえあれば、この程度を切り抜けるのは造作もないね)
中心部で敵を引きつけるように戦うイーディス――防御力の高い彼女でないと無理な芸当かもしれない。
(子豚とは言い得て妙だ)
と、微かに笑うのは飴餅 真朱也(ka3863)。
(……呑気に歓談する訳にもいかなさそうだ……)
飴餅は蟷螂を迎撃するハンター達の援護へ向かう。
ゾファルやイーディスと違って飴餅は後衛での蟷螂の対処だ。
「援護するよ」
『ホーリーライト』の輝く光の弾が蟷螂の無防備な胴体へと当たり衝撃でダメージを与える。
「と、こんな感じかな」
敵の体勢を崩し、他の仲間が追撃をしやすくするために効率的に攻撃を行う。
「さんきゅーじゃーん」
「援護、感謝だよ
飴餅の援護を受けて大斧で振り切って胴を切断するゾファル、剣で斬りつけて鎌や首を切り落とすイーディス。
飴餅の支援のもとに連携して攻撃を行っている。
「おぉ、べっぴんだな。マーゴットから話は聞いてたが、なるほどな」
騎乗して蟷螂達の横っ腹から突撃するのはグレイブ(ka3719)だ。
『戦槍「ボロフグイ」』を構えて『チャージング』で威力を増して『刺突一閃』で敵の胴を貫いていく。
「こんなもんか」
ゾファルやイーディスの『薙ぎ払い』の範囲へ追い込んだり、『リボルバー「シルバーマグ」』で頭部へ銃撃したりするグレイブ。
槍と拳銃を使い分けで敵に対処していくグレイブ。
槍により胴を突かれ、拳銃で頭部を撃ちぬいていく。
「近づけさせない!」
数匹の蟷螂が守原とリーナの方へ向かうが『デリンジャー』での銃撃で脚を狙ったり、ヒットアンドアウェイで『黒漆太刀』によって袈裟斬りで胴を斬りつけて倒したりした。
蟷螂の襲撃からリーナを守りきった守原。
ハンター達が蟷螂へ対してすぐに対処したおかげでアリシアと分断された形となっている。
●対アリシア
蟷螂達とゾファル達が戦闘を繰り広げている頃。
アリシアと神谷達も戦闘を行っていた。
「アリシア、私は貴方を倒す」
「できるのかしら? 甘ちゃんの貴方に」
マーゴットはアリシアの一挙一動を見逃さずに中距離から『魔導拳銃「ズィーベン」』で脚や胴体を狙った銃撃を行う。
その攻撃に対してずらすように避けるアリシア。
「ここでお前を倒す」
「貴方は厄介よね。遠慮を願いたいわ」
避けるアリシアに対して近接攻撃をしようと接近する神谷。
「咲くのも華なら、散るのも華。狂い咲くのも、また華。さあ、餓鬼同士の戦と参りましょう」
「あら? 気が合いそうね。でも早々に殺られはしないわよ」
八雲も同じく、近接戦闘を行うべくアリシアへと接近する。
「流石に3人一遍は無理よ」
三人による連携しての攻撃を避けるために後退するアリシア。
「その欲求・渇望……良いな。俺はお前みたいな欲望に素直なのは好みだ。だが、お前を手に入れるには殺すしか無さそうだ……俺は強欲でね。さあ、楽しい殺し合いと行こうぜ」
其処へ現れる騎乗したグレイブ。
「っち、厄介なのが増えたわね。口説くんならその槍で刺し貫いてみなさいよ」
これで、グレイブを合わせて四人だ。
中距離から攻撃するマーゴットに対して銃撃するアリシア――後退して距離を取ることも忘れない。
「べっぴんで可愛い面じゃぁないか……惜しいな。連合宙軍の時に出逢えてりゃ、猛烈にアタックしたんだが。ま、殺したいほどのべっぴんだ。楽しくやろうぜ」
「はっ! 元同業者なのね。元同業者同士、楽しく殺り合いましょう!」
距離をとったアリシアに対して『リボルバー「シルバーマグ」』で銃撃をするグレイブ。
マーゴットとグレイブが銃撃し、接近しての攻撃を試みる神谷と八雲。
対するアリシアはグレイブ、マーゴットを重点的に銃撃しつつ神谷と八雲からの近接攻撃を受けないように距離をおいていた。
「埒があかないわね」
目標であるリーナのいる最後衛へ進むためにもハンター達を倒す必要がある。
アリシアは、八雲に向かって襲いかかった。
「此方に来ますか……参りましょう」
「やられてくれると有難いんだけど」
薙刀を振るう八雲、鉈を振るうアリシア――互いに迫り合う形となる。
懐に入るとするアリシアに対して八雲は下段の振り上げで牽制を行う。
「袖にされるのは寂しいな。もう少し付き合ってよ」
「っち、厄介な。お呼びじゃないんだよ」
其処へ神谷の『ニードルウィップ』で攻撃するが、『エンタングル』を警戒して回避されてしまう。
「俺もいるぜ。誰もが忘れても同胞として、べっぴんとして覚えておいてやるさ」
「覚えてもらうのは光栄だけど、まだやられないわよ」
グレイブが槍を『チャージング』で威力を増して『強撃』をアリシアの胴へめがけて叩きつける。
「くっ」
なんとか、鉈でグレイブの槍を払いのけるアリシア。
八雲、神谷、グレイブの3人と対峙するアリシア。
『エンタングル』で回避の妨害を狙う神谷、それを援護するように援護で薙刀を振るう八雲、グレイブも槍で二人と連携して攻撃するグレイブ。
3人に抑えられる形で戦闘しているアリシア。
前回のように後退して1対1へ持ち込むにも後方で戦闘している雑魔の減りから厳しい。
蟷螂雑魔に対応しているゾファル達まで合流されてしまったら完全に包囲されてしまう。
「前進あるのみね」
神谷達と3人との戦闘の隙を突いてマーゴットへ襲いかかるアリシア――後方からは3人もついてきている。
「アリシア、私は殺す」
「えぇ。貴方にできるのならね」
マーゴットの『試作雷撃刀「ダークMASAMUNE」』とアリシアの鉈との鍔迫り合い。
一合、二合と剣戟の音を響かせマーゴットとアリシアは戦う。
フェイントを入れる攻撃を繰り出すマーゴット、アリシアの攻撃を引き付けて回避を行う。
左腕や頭部を狙って斬りつけるマーゴット。
それを鉈で受けたり流したりするアリシア。
そうしているうちに3人が到着しマーゴットの援護を行う。
「厄介なことになったわね……こうなれば」
到着した三人を見てごちるアリシア。
四人に囲まれる形になったアリシア――マーゴットを倒して前進しようとするが……。
グレイブや八雲の攻撃を避けていたが――神谷の『エンタングル』にかかり、回避を妨害されてしまう。
「しまっ……」
回避を妨害されたアリシア――チャンスとばかりに攻撃をするマーゴットと神谷。
「くはっ」
神谷の『日本刀「村雨丸」』の斬撃とマーゴットの刀の斬撃を左腕で受けきるアリシア。
「本気を出さざる得ないようね……」
両腕を使えなくなって攻撃手段がなくなったと思われたが――手を使わない足技だけのカポエイラで抵抗するアリシア。
アリシアの奥の手――体術での攻撃だ。
「ハッ!」
蹴り技を繰り出して神谷達と戦闘するアリシア。
何としでもの執念で満身創痍でも最後衛の守原の元へと向かう。
「待てっ!」
それを追う、神谷達。
「守原の心眼流の剣、身に刻め!」
「邪魔よ! さっさと退けなさい!」
『納刀の構え』から『居合』で刀を振りぬいて攻撃する守原。
身を反って回避するアリシア。
守原は抜刀術で攻撃する。
(うちだけでないから出来る剣だ)
リーナの元へ辿り着こうとするアリシアとそれを抜刀術での攻撃を繰り広げる守原。
そうしていると神谷達――遠くからは蟷螂を殲滅したのかゾファル達もこちらへと向かってきている。
「ここまでのようね」
守原の護るリーナを横目に全速力で逃げるアリシア。
「逃げますか? では、次の戦場で……必ず食して差し上げましょう。貴方様の業を」
それを見た八雲は撤退するアリシアに声を掛ける。
こうして、アリシアは撃退され、蟷螂は全滅した。
●戦い終わって
「くはー」
戦いの余韻を楽しみつつ、また馬上の人となってだらけているゾファル。
襲ってくる敵も居ないのでいつもの平常運転に戻った。
負傷した生き残りのブルゲド族の戦士にヒールを掛け回る飴餅。
(アリシアは何故、人を喰う――それも生食で……調理した方が美味いだろうに)
「大丈夫ですか?」
「は、はい」
リーナに声を掛ける飴餅。
(何故、彼女を狙うのか――美味そうなら誰でも良いのか? 人間に食材としての価値しか見出していないなら……近しくはあるが相容れないな)
「リーナ・ブルゲド。恐怖するなとは言わない、痛みと同様危険を感じる大切な要素だからね。だが、竦むな」
「……」
次にリーナへ声を掛けたのはイーディスだ。
「いずれ一族を率いる者なら血と悲鳴、命が容易く失われるこの場で、キミが立ち止まってはいけない」
「えぇ」
そう言うと、その場を離れるイーディス。
「貴女は立上がると有希弥は信じ抜いてる、うちも信じ支えるに十分さ」
「……はい」
最後に声を掛けたのは守原だ。
ハンター達はアリシアを撃退し、リーナを護ることが出来た。
しかし――リーナは襲われた時のショックでトラウマになってしまった。
戦闘時もずっと怯えたままであった。
リーナの身体は護れた――だが、心は傷を残したままだ。
それは完全な奇襲だった。
突然現われたアリシア・ジーナスはリーナ・ブルゲド(kz0039)とその周りに居たブルゲド族の戦士に対して襲いかかっていた。
そして、次々とアリシアによって殺害されるブルゲド族の戦士たち。
リーナを見つけたアリシアはリーナに向かって駆けつけるが――。
「お前を放置するとどんどん人が殺される。だから、ここで仕留めさせてもらう」
そこに割り込んだのは、襲撃に気をつけていた神谷 春樹(ka4560)だ。
「っち。邪魔よ」
あと一歩というところで騎乗した神谷の割り込みで邪魔されたアリシアは不快な表情をする。
神谷とは一度戦っている為、距離を取るアリシア。
距離を詰めようとする神谷、回避の妨害をする攻撃を警戒して距離を置くアリシア。
「リーナさん、大丈夫?」
神谷とアリシアがそうしているうちに守原 有希遥(ka4729)はリーナを連れて後方へと後退していく。
「行かせないよ!」
神谷を避けてリーナへ向かおうとするが――。
「させない」
それを阻止したのはマーゴット(ka5022)だ。
「邪魔するんじゃないよ! 甘ちゃん!」
「アリシア、もう一度殺し合おう」
(あの時貴女に憤りを覚えたのは……私が貴女に同じものを感じてるから。でもそれが何かは分からない……それが何か知るために)
けん制するマーゴット。
「餓鬼道に堕ちましたか……わたくしも大して変わりありませんが、餓える事のないよう、黄泉へと送って差し上げましょう」
(わたくしは神へと戦いを捧げるために戦を渡る巫女。ふふ、悪食とも呼ばれる戦餓鬼ですので)
そして、マーゴットの援護に現われたのは八雲 奏(ka4074)だ。
こうして、無事にアリシアから距離を取ることが出来た守原とリーナ。
アリシアは神谷・マーゴット・八雲の三名と戦う事となる。
●対蟷螂
「忌々しいね! こうなったら……行け!」
従えている蟷螂型雑魔を後方から呼び出して三名にぶつけようとしたが――。
「面白そうじゃーん」
重装馬の腹をけって蟷螂へと突撃していくゾファル・G・初火(ka4407)。
奇襲前に『護衛なんてつまらんじゃーん』なんて言って馬上でだらけきっていたのとは大違いだ。
「俺様ちゃん、突撃じゃーん」
嬉々として蟷螂のところへ飛び込んでいって『ギガ―スアックス』を振りかざして『チャージング』で威力を上げ『薙ぎ払い』で大斧を薙ぎ払って攻撃をするゾファル。
結果、幾つもの敵は見事に上半身と下半身がなき別れることとなった。
「これよこれよ俺様ちゃんはこれがやりたかったんじゃーん」
馬上から大斧を振りまわして、蟷螂の鎌を切り飛ばしたり大斧の腹で攻撃を受け流すゾファル。
騎乗しながら大斧を振り回して敵を真っ二つにしていく。
一騎当千といった言葉が合うかもしれない。
「そんなの当るわけないじゃーん」
ゾファルへめがけた攻撃を大斧で受けきり、縦に振り払って左右に真っ二つにする。
大暴れといった様相で戦闘を続けるゾファル。
「ここは任せるよ、春樹。それと充分気を付けて、キミが怪我をすると私は悲しいからね」
「頼んだ」
「キミがこの場を支えている間に私はアレを止めてくるよ」
神谷の横を通り抜けて蟷螂へ向かうのはイーディス・ノースハイド(ka2106)。
敢えて敵中心部へと向かい『バスタードソード「フォルティス」』で『薙ぎ払い』を行い蟷螂の集団を切り伏せるイーディス。
切り伏せられた集団――鎌や脚などを切断されるダメージを受けている。
嬉々として大斧を振り回しているゾファルと違ってイーディスは中心部を意識して攻撃を続けている。
その度に蟷螂雑魔の胴や鎌などにダメージを与えていく。
無論、連携していないわけではない――互いに立ち位置を確認しながら敵に対して攻撃を行っている。
囲まれた状態での攻撃となると敵からの攻撃も少なからず受けることになる。
だが、『シールド「リパルション」』で受け流したり、全身鎧のお陰でダメージは比較的少ない。
「騎士の私にはそんな攻撃は効かないさ」
多少のダメージを受けながらも安定して敵を殲滅していっているイーディスであった。
「これで少しは混乱したかな」
(まぁ、崖上に弓兵も居なければ、退路を断つ工夫もない。体制を立て直す時間さえあれば、この程度を切り抜けるのは造作もないね)
中心部で敵を引きつけるように戦うイーディス――防御力の高い彼女でないと無理な芸当かもしれない。
(子豚とは言い得て妙だ)
と、微かに笑うのは飴餅 真朱也(ka3863)。
(……呑気に歓談する訳にもいかなさそうだ……)
飴餅は蟷螂を迎撃するハンター達の援護へ向かう。
ゾファルやイーディスと違って飴餅は後衛での蟷螂の対処だ。
「援護するよ」
『ホーリーライト』の輝く光の弾が蟷螂の無防備な胴体へと当たり衝撃でダメージを与える。
「と、こんな感じかな」
敵の体勢を崩し、他の仲間が追撃をしやすくするために効率的に攻撃を行う。
「さんきゅーじゃーん」
「援護、感謝だよ
飴餅の援護を受けて大斧で振り切って胴を切断するゾファル、剣で斬りつけて鎌や首を切り落とすイーディス。
飴餅の支援のもとに連携して攻撃を行っている。
「おぉ、べっぴんだな。マーゴットから話は聞いてたが、なるほどな」
騎乗して蟷螂達の横っ腹から突撃するのはグレイブ(ka3719)だ。
『戦槍「ボロフグイ」』を構えて『チャージング』で威力を増して『刺突一閃』で敵の胴を貫いていく。
「こんなもんか」
ゾファルやイーディスの『薙ぎ払い』の範囲へ追い込んだり、『リボルバー「シルバーマグ」』で頭部へ銃撃したりするグレイブ。
槍と拳銃を使い分けで敵に対処していくグレイブ。
槍により胴を突かれ、拳銃で頭部を撃ちぬいていく。
「近づけさせない!」
数匹の蟷螂が守原とリーナの方へ向かうが『デリンジャー』での銃撃で脚を狙ったり、ヒットアンドアウェイで『黒漆太刀』によって袈裟斬りで胴を斬りつけて倒したりした。
蟷螂の襲撃からリーナを守りきった守原。
ハンター達が蟷螂へ対してすぐに対処したおかげでアリシアと分断された形となっている。
●対アリシア
蟷螂達とゾファル達が戦闘を繰り広げている頃。
アリシアと神谷達も戦闘を行っていた。
「アリシア、私は貴方を倒す」
「できるのかしら? 甘ちゃんの貴方に」
マーゴットはアリシアの一挙一動を見逃さずに中距離から『魔導拳銃「ズィーベン」』で脚や胴体を狙った銃撃を行う。
その攻撃に対してずらすように避けるアリシア。
「ここでお前を倒す」
「貴方は厄介よね。遠慮を願いたいわ」
避けるアリシアに対して近接攻撃をしようと接近する神谷。
「咲くのも華なら、散るのも華。狂い咲くのも、また華。さあ、餓鬼同士の戦と参りましょう」
「あら? 気が合いそうね。でも早々に殺られはしないわよ」
八雲も同じく、近接戦闘を行うべくアリシアへと接近する。
「流石に3人一遍は無理よ」
三人による連携しての攻撃を避けるために後退するアリシア。
「その欲求・渇望……良いな。俺はお前みたいな欲望に素直なのは好みだ。だが、お前を手に入れるには殺すしか無さそうだ……俺は強欲でね。さあ、楽しい殺し合いと行こうぜ」
其処へ現れる騎乗したグレイブ。
「っち、厄介なのが増えたわね。口説くんならその槍で刺し貫いてみなさいよ」
これで、グレイブを合わせて四人だ。
中距離から攻撃するマーゴットに対して銃撃するアリシア――後退して距離を取ることも忘れない。
「べっぴんで可愛い面じゃぁないか……惜しいな。連合宙軍の時に出逢えてりゃ、猛烈にアタックしたんだが。ま、殺したいほどのべっぴんだ。楽しくやろうぜ」
「はっ! 元同業者なのね。元同業者同士、楽しく殺り合いましょう!」
距離をとったアリシアに対して『リボルバー「シルバーマグ」』で銃撃をするグレイブ。
マーゴットとグレイブが銃撃し、接近しての攻撃を試みる神谷と八雲。
対するアリシアはグレイブ、マーゴットを重点的に銃撃しつつ神谷と八雲からの近接攻撃を受けないように距離をおいていた。
「埒があかないわね」
目標であるリーナのいる最後衛へ進むためにもハンター達を倒す必要がある。
アリシアは、八雲に向かって襲いかかった。
「此方に来ますか……参りましょう」
「やられてくれると有難いんだけど」
薙刀を振るう八雲、鉈を振るうアリシア――互いに迫り合う形となる。
懐に入るとするアリシアに対して八雲は下段の振り上げで牽制を行う。
「袖にされるのは寂しいな。もう少し付き合ってよ」
「っち、厄介な。お呼びじゃないんだよ」
其処へ神谷の『ニードルウィップ』で攻撃するが、『エンタングル』を警戒して回避されてしまう。
「俺もいるぜ。誰もが忘れても同胞として、べっぴんとして覚えておいてやるさ」
「覚えてもらうのは光栄だけど、まだやられないわよ」
グレイブが槍を『チャージング』で威力を増して『強撃』をアリシアの胴へめがけて叩きつける。
「くっ」
なんとか、鉈でグレイブの槍を払いのけるアリシア。
八雲、神谷、グレイブの3人と対峙するアリシア。
『エンタングル』で回避の妨害を狙う神谷、それを援護するように援護で薙刀を振るう八雲、グレイブも槍で二人と連携して攻撃するグレイブ。
3人に抑えられる形で戦闘しているアリシア。
前回のように後退して1対1へ持ち込むにも後方で戦闘している雑魔の減りから厳しい。
蟷螂雑魔に対応しているゾファル達まで合流されてしまったら完全に包囲されてしまう。
「前進あるのみね」
神谷達と3人との戦闘の隙を突いてマーゴットへ襲いかかるアリシア――後方からは3人もついてきている。
「アリシア、私は殺す」
「えぇ。貴方にできるのならね」
マーゴットの『試作雷撃刀「ダークMASAMUNE」』とアリシアの鉈との鍔迫り合い。
一合、二合と剣戟の音を響かせマーゴットとアリシアは戦う。
フェイントを入れる攻撃を繰り出すマーゴット、アリシアの攻撃を引き付けて回避を行う。
左腕や頭部を狙って斬りつけるマーゴット。
それを鉈で受けたり流したりするアリシア。
そうしているうちに3人が到着しマーゴットの援護を行う。
「厄介なことになったわね……こうなれば」
到着した三人を見てごちるアリシア。
四人に囲まれる形になったアリシア――マーゴットを倒して前進しようとするが……。
グレイブや八雲の攻撃を避けていたが――神谷の『エンタングル』にかかり、回避を妨害されてしまう。
「しまっ……」
回避を妨害されたアリシア――チャンスとばかりに攻撃をするマーゴットと神谷。
「くはっ」
神谷の『日本刀「村雨丸」』の斬撃とマーゴットの刀の斬撃を左腕で受けきるアリシア。
「本気を出さざる得ないようね……」
両腕を使えなくなって攻撃手段がなくなったと思われたが――手を使わない足技だけのカポエイラで抵抗するアリシア。
アリシアの奥の手――体術での攻撃だ。
「ハッ!」
蹴り技を繰り出して神谷達と戦闘するアリシア。
何としでもの執念で満身創痍でも最後衛の守原の元へと向かう。
「待てっ!」
それを追う、神谷達。
「守原の心眼流の剣、身に刻め!」
「邪魔よ! さっさと退けなさい!」
『納刀の構え』から『居合』で刀を振りぬいて攻撃する守原。
身を反って回避するアリシア。
守原は抜刀術で攻撃する。
(うちだけでないから出来る剣だ)
リーナの元へ辿り着こうとするアリシアとそれを抜刀術での攻撃を繰り広げる守原。
そうしていると神谷達――遠くからは蟷螂を殲滅したのかゾファル達もこちらへと向かってきている。
「ここまでのようね」
守原の護るリーナを横目に全速力で逃げるアリシア。
「逃げますか? では、次の戦場で……必ず食して差し上げましょう。貴方様の業を」
それを見た八雲は撤退するアリシアに声を掛ける。
こうして、アリシアは撃退され、蟷螂は全滅した。
●戦い終わって
「くはー」
戦いの余韻を楽しみつつ、また馬上の人となってだらけているゾファル。
襲ってくる敵も居ないのでいつもの平常運転に戻った。
負傷した生き残りのブルゲド族の戦士にヒールを掛け回る飴餅。
(アリシアは何故、人を喰う――それも生食で……調理した方が美味いだろうに)
「大丈夫ですか?」
「は、はい」
リーナに声を掛ける飴餅。
(何故、彼女を狙うのか――美味そうなら誰でも良いのか? 人間に食材としての価値しか見出していないなら……近しくはあるが相容れないな)
「リーナ・ブルゲド。恐怖するなとは言わない、痛みと同様危険を感じる大切な要素だからね。だが、竦むな」
「……」
次にリーナへ声を掛けたのはイーディスだ。
「いずれ一族を率いる者なら血と悲鳴、命が容易く失われるこの場で、キミが立ち止まってはいけない」
「えぇ」
そう言うと、その場を離れるイーディス。
「貴女は立上がると有希弥は信じ抜いてる、うちも信じ支えるに十分さ」
「……はい」
最後に声を掛けたのは守原だ。
ハンター達はアリシアを撃退し、リーナを護ることが出来た。
しかし――リーナは襲われた時のショックでトラウマになってしまった。
戦闘時もずっと怯えたままであった。
リーナの身体は護れた――だが、心は傷を残したままだ。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/09 09:09:35 |
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護衛部隊作戦室 守原 有希遥(ka4729) 人間(リアルブルー)|19才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/07/13 01:38:35 |