ゲスト
(ka0000)
百年旅~鉄砲魚の跳ねる淵
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/07/27 19:00
- 完成日
- 2015/08/05 00:28
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●夏の川辺で
ここは、同盟領の田舎の集落。
「あら、大きな鳥……」
集落外れを歩いていた女性がそよ風に遊ばれた長髪を抑えながら空を見上げていた。季節は夏とはいえ、ここは中山間地域。沿岸部より渡る風も涼しい。
「お前たちはいいわね。畑の草むしりなんてしなくていいから」
どうやら農家の娘らしい。日々、水やりや雑草除去など辛い仕事に追われていることだろう。
「お腹が空けば川の淵にでも下りて来て泳いでいる魚を……えっ!?」
呟いていた娘、実際に見上げていた鳥がそばの川淵についーっと下りてきたのを見て驚いた。
――ぱしゃん、ぴゅぴゅぴゅ……。
何と、魚が川面から跳ねて飛び上がると高度を下げた鳥に向かって口から水を発射したのだ。
鉄砲魚、である。
が、その姿は鈍色でおどろおどろしく、とても健康的で普通の魚とは思えない。
雑魔だ。
その数、十匹程度。
それが鳥に一斉射撃したのだ。
羽を散らし川淵に落ちる鳥。波紋はすぐにびちびちというざわめきに変わった。
やがて静かになり、抜け散った羽だけが川面に浮かび流れていくのだった。
●百年目のエルフ
後日、同盟領のどこかの町で。
「そーです、『ハイレグビキニ水着』ですっ!」
ぐぐい、と赤い蝶ネクタイをした商人が小さなピンクの布きれを差し出して声を大にしていた。
「ハイレグ……?」
ピンクの布きれを受け取ったフラ・キャンディ(kz0121)は「何だろ、これ?」な感じでぴらっと広げてみる。すると、何とも布面積の少ない半面、紐を可愛らしく各所で結び合わせているトップとボトムという全容が明らかになった。
「見てください、このぐっと切れ込んだ股ぐり。健康的な女性がいくら走ったりはしゃいだりしても太腿の付け根あたりを邪魔せずすっきり。どうです、すごいでしょう? 上半身も、布面積の大きな水着に比べて日焼跡が隠れやすい……」
「ダメじゃダメじゃダメじゃーーーっ!」
しげしげと見るフラに説明する横から、フラの保護者役である老人、ジル・コバルトがものすごい剣幕で割り込んだ。
「そ、そうです? じゃ、こちらの『マイクロビキニ水着』……」
気圧された商人、次の水着を出した。こちらも布きれ同然で。
「さっきのとどう違うの?」
「こちらは先ほどよりさらに布面積が小さく、スタイルに自身のある女性や、少し羞恥心の足りない娘に恥じらいを覚えてもらうために……」
「ダメじゃダメじゃ、もっとダメじゃーーーーっ!」
ジル、大爆発。
「では、こちらの『フリル付きワンピース水着』ではどうでしょう? 腰のフリルがミニスカート風でいい感じでしょう?」
「わ、可愛いなぁ♪」
ぴら、とピンクのワンピを目の前に広げ楽しそうにするフラと気に入ってもらえてにこにこする商人。
で、二人そろって恐る恐るジルを振り返る。
「ん、それならええじゃろ」
フラがそれを着た姿を想像したのだろう、すっかり破願してしまっている。
「お値段は先ほどのものより少し張りますが……」
「構わん」
「別料金になりますが、採寸して仕立て直せば腰回りも胸もぴったりしてキャンディのようにつやつやした仕上がりになりますが……」
「ふむ、最上級の仕立で頼む」
ふんす、と別料金を鼻で笑ったジルに、商人とフラはきゃいきゃい喜ぶのだったり。
と、ここで。
「そうそう。上得意様に耳寄りの情報がございますよ。……何と今、田舎町で鉄砲魚を退治する依頼がハンターオフィスに寄せられているそうです。退治後にこの水着を着て水浴びなどを楽しむこともできますし、いかがですか?」
商人、揉み手をしながら勧める。もちろん、水着を買い渋ったらこの情報を出して押し売りするつもりだったのは内緒だ。
これにフラ、爆弾発言を。
「水浴びならいつも裸でしてたけど?」
言った瞬間、ジルが詰め寄る。激しく怖い顔だ。
「いいか、フラ。今後は川で裸の水浴びは禁止じゃ!」
「う、うん……」
というわけでフラ、ピンクのフリル付きワンピース水着持参で鉄砲魚退治依頼に参加することになる。
ここは、同盟領の田舎の集落。
「あら、大きな鳥……」
集落外れを歩いていた女性がそよ風に遊ばれた長髪を抑えながら空を見上げていた。季節は夏とはいえ、ここは中山間地域。沿岸部より渡る風も涼しい。
「お前たちはいいわね。畑の草むしりなんてしなくていいから」
どうやら農家の娘らしい。日々、水やりや雑草除去など辛い仕事に追われていることだろう。
「お腹が空けば川の淵にでも下りて来て泳いでいる魚を……えっ!?」
呟いていた娘、実際に見上げていた鳥がそばの川淵についーっと下りてきたのを見て驚いた。
――ぱしゃん、ぴゅぴゅぴゅ……。
何と、魚が川面から跳ねて飛び上がると高度を下げた鳥に向かって口から水を発射したのだ。
鉄砲魚、である。
が、その姿は鈍色でおどろおどろしく、とても健康的で普通の魚とは思えない。
雑魔だ。
その数、十匹程度。
それが鳥に一斉射撃したのだ。
羽を散らし川淵に落ちる鳥。波紋はすぐにびちびちというざわめきに変わった。
やがて静かになり、抜け散った羽だけが川面に浮かび流れていくのだった。
●百年目のエルフ
後日、同盟領のどこかの町で。
「そーです、『ハイレグビキニ水着』ですっ!」
ぐぐい、と赤い蝶ネクタイをした商人が小さなピンクの布きれを差し出して声を大にしていた。
「ハイレグ……?」
ピンクの布きれを受け取ったフラ・キャンディ(kz0121)は「何だろ、これ?」な感じでぴらっと広げてみる。すると、何とも布面積の少ない半面、紐を可愛らしく各所で結び合わせているトップとボトムという全容が明らかになった。
「見てください、このぐっと切れ込んだ股ぐり。健康的な女性がいくら走ったりはしゃいだりしても太腿の付け根あたりを邪魔せずすっきり。どうです、すごいでしょう? 上半身も、布面積の大きな水着に比べて日焼跡が隠れやすい……」
「ダメじゃダメじゃダメじゃーーーっ!」
しげしげと見るフラに説明する横から、フラの保護者役である老人、ジル・コバルトがものすごい剣幕で割り込んだ。
「そ、そうです? じゃ、こちらの『マイクロビキニ水着』……」
気圧された商人、次の水着を出した。こちらも布きれ同然で。
「さっきのとどう違うの?」
「こちらは先ほどよりさらに布面積が小さく、スタイルに自身のある女性や、少し羞恥心の足りない娘に恥じらいを覚えてもらうために……」
「ダメじゃダメじゃ、もっとダメじゃーーーーっ!」
ジル、大爆発。
「では、こちらの『フリル付きワンピース水着』ではどうでしょう? 腰のフリルがミニスカート風でいい感じでしょう?」
「わ、可愛いなぁ♪」
ぴら、とピンクのワンピを目の前に広げ楽しそうにするフラと気に入ってもらえてにこにこする商人。
で、二人そろって恐る恐るジルを振り返る。
「ん、それならええじゃろ」
フラがそれを着た姿を想像したのだろう、すっかり破願してしまっている。
「お値段は先ほどのものより少し張りますが……」
「構わん」
「別料金になりますが、採寸して仕立て直せば腰回りも胸もぴったりしてキャンディのようにつやつやした仕上がりになりますが……」
「ふむ、最上級の仕立で頼む」
ふんす、と別料金を鼻で笑ったジルに、商人とフラはきゃいきゃい喜ぶのだったり。
と、ここで。
「そうそう。上得意様に耳寄りの情報がございますよ。……何と今、田舎町で鉄砲魚を退治する依頼がハンターオフィスに寄せられているそうです。退治後にこの水着を着て水浴びなどを楽しむこともできますし、いかがですか?」
商人、揉み手をしながら勧める。もちろん、水着を買い渋ったらこの情報を出して押し売りするつもりだったのは内緒だ。
これにフラ、爆弾発言を。
「水浴びならいつも裸でしてたけど?」
言った瞬間、ジルが詰め寄る。激しく怖い顔だ。
「いいか、フラ。今後は川で裸の水浴びは禁止じゃ!」
「う、うん……」
というわけでフラ、ピンクのフリル付きワンピース水着持参で鉄砲魚退治依頼に参加することになる。
リプレイ本文
●
現場の川で、鉄砲魚が新たに鳥を撃ちおとしていた。
「成るほど、水鉄砲も中々の威力だが……報告通り毒が厄介だな」
これを河原の奥から見ていたヴァイス(ka0364)が逆さに立てかけたギガースアックスに身を預けて唸る。
「鉄砲魚型の雑魔ですか……」
隣にはエルバッハ・リオン(ka2434)が立っている。桃色の柄をした杖をくるっと回した。今日もしっかり手に付き調子がいい。
そして星と羽の飾りのついた先を、ぴたり。
「強敵ではなさそうですが、油断は禁物ですね」
銀色の髪に青い瞳をきらめかせ、雑魔退治を心に誓う。
「鉄砲魚か……水上に出てきてくれるというのはちょっとありがたいね」
その後ろからサクヤ・フレイヤ(ka5356)がぼそり。立ち上がったその手には、チャクラム。
「慢心せずにあたしも頑張るから、みんなよろしくね」
人差し指でチャクラムを回しながら振り向く。
「そうだね。ちゃっちゃと倒して水浴びしよー♪」
「ああん、やめてやめて。くすぐったいよぅ」
そこではリナリス・リーカノア(ka5126)がフラ・キャンディ(kz0121)を抱き寄せ背後から胸に手を回しハグハグ。
「フラちゃん、ええ? ええのん?」
「ち、違うよぅ。Aじゃないよぅ」
どうやらまたしてもサイズ確認していたらしい。
「……フラさん、Aじゃないんですね……」
そんな様子を弓月・小太(ka4679)が真っ赤になりながら見ている。手を当てた胸元はべったんこだが、まあそれは当たり前。
「暗殺に使えば効果覿面のヤバいお魚ですが、これの価値を知る者が出てきてもらっても困りますね」
小太の横でクオン・サガラ(ka0018)が言った時だった。
「ん?」
クオン、掛けていたサングラスを外して荷物の上に投げ捨てる。視線は河原の近くの女性に向けられたままだ。
そこではエヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)がしきりに手を動かして何かを伝えていた。
まずは上流側を指差し、両手手の平を上下に幅広く放す。
次に下流側を指差し、今度はさっきより幅を狭く。
最後に真後ろを親指で差し何やらゼスチャー。
「なるほど。あれだけ跳ねるんだ。浅瀬にはいないってこった。……どうする?」
地形偵察をしていた彼女の伝えたいことを理解したヴァイス、背中越しに聞く。
「んあ~?」
反応したのは最後尾にいたゾファル・G・初火(ka4407)。
だらけた返事だが、これだけ暑いのだからまあ仕方なし。
というか、面倒くさそうに連れていた重装馬の横に立ったぞ? 手にはヴァイスと同じギガースアックス……いや、こちらはニコイチにして無骨な諸刃に改造しているようだ。
それを担ぐと目つきが変わった!
「よーするに魚を追い立てりゃいーんだろ。俺様ちゃんに任せろじゃーん」
ひらり、と脚を高く上げて跨る。
それが合図だった。
「じゃ、行くぜ!」
ヴァイス、応じる。
そして全員が川へと走った!
●
川を背にしたエヴァをまずはエルバッハが追い抜いた。
川辺に行くとピンクのマジカルステッキを振りかぶる。エンジェルドレスがひらめきビキニアーマーがチラ見えしたっ!
「かなり乱暴ですが、もう普通の魚はいませんよね!」
ステッキを振り向きファイヤーボールが水面でどーん!
まずは雑魔の魚を怒らせた。
「そろそろお出ましですかね?」
続いてクオンが川辺へ。ショットアンカーを使うのかと思いきや、片膝を付く。
その先から扇状に炎がぶわっと広がった。
まさに射撃のため飛び跳ねようとした魚がこれに焼かれて仰向けになって水面に戻る。
おっと、魚の第二陣が川面を跳ねているぞ?
――キラン。
「……飛び出した瞬間を、狙い撃つ!」
サクヤだ。
こちらも片膝付いて姿勢を低くし、指先で回転させ陽の光を跳ねたチャクラムを身をひねりながら下手で投げる。角度のない投擲は水面に没する心配もなく伸び、飛び跳ね際の魚を切る。
「衝撃を与える攻撃はないですし、僕は出てきた所を狙いうちますよぉー!」
「ボクもっ!」
小太も川辺に片膝をつく。 リュミエールボウを水平に構えて射撃。横に並んでフラもリボルバーを発射。
もちろん、敵はこれだけの射撃で対応できるだけの数ではない。第三陣はさらに多くの魚が跳んでいるっ!
「ここでスリクラ。みんな、狙ってね♪」
リナリスだ。
リナリスが七支刀を魔術具として反対の手を開いて伸ばしている。スリープクラウドの煙が毒液発射直前の魚の群れに一気に広がった。これで動きの止まった瞬間、チャンラムと弓と弾丸が行く。ほとんどは水面に落ちた時に目覚めている。
ざわ、と不気味に動いた水面が、次に来るであろう本格的な反撃を感じさせた。
その時、後方のエヴァ。
「さてと、厄介な魚を釣り上げるとしましょうか!」
どどどど……と、ヴァイスが赤い髪を乱し全力助走で突っ込んで来るのに気付き目を見張った。
川辺で止まる気など全くない。
「俺様ちゃんに任せろじゃーん」
続いて同じ勢いで、重装馬に跨ったゾファル。
こちらも川辺で止まる気など以下略。
エヴァ、これを目の当たりにして真剣な眼差し。
急いでワンド「ソフィア」を右に振り、左に振った。瞬間、水の精霊の祝福が右を駆け抜けたヴァイスと左を過ぎ去ったゾファルに宿る。
ふーぺたん、と重要な仕事をしたエヴァが一息つく。
その背後で。
「攻めの構えと渾身撃だっ!」
「ぶち割れろ、十戒の如く!」
ヴァイスとゾファル、掛けてもらったウオーターウォークで川面を行き二人並んでギガースアックスの腹を使って水面をド派手にぶっ叩いたッ!
ばっ・しゃーんと上がる水しぶき。
当然二人に狙いを切り替えていた魚たちも水柱に巻き込まれて跳ね上がる。
「釣り上げっ!」
「うっしゃー、ぶらっはー」
二人とも斧の腹で宙に浮いた魚を横にぶっ飛ばす。ていうかヴァイスさんそれ釣りじゃないし。ゾファルさんそれ意味不明だし。
とにかく殿ご乱心というか暴れん坊なんちゃらも真っ青というか。
おかげでその勢いは戦場の雰囲気をぐいっと手繰り寄せた。
「あ、そ、そこですぅ!氷漬けになってくださぃー!」
小太、川面の二人をワイドに展開して狙うべく跳ねた魚に気付き冷気を込めて射撃。
「マテリアルを込める!」
サクヤもスローイングでチャクラムの威力を上げて掃討に入った。
「ファイアーボールはもう使えませんね」
エルバッハはウインドスラッシュ。ちょっと残念そうなのは内緒だ。
やがて敵のジャンプと今まで少ないながらあった射撃が、止んだ。
●
一瞬の静寂に顔を見合わせる面々。
一気の畳み掛け攻撃は、ほぼ最前列で暴れた二人以外ダメージがなかったほど奏功したが、乱戦と敵の特性が相まってどのくらい倒したのかまったく判別がつかないのだ。
「思ったより敵、しぶとかったよね?」
「水面近くならもう一度ファイヤーボールですが……」
フラの声にエルバッハが元気を取り戻して返した。
この会話に、そうか、と瞳を輝かせたのはエヴァだった。
ちなみにエヴァ、声の出せない中途障害者。戦場を注視した仲間に注意を呼び掛ける声は、出ない。
もどかしく胸から下げた単語カードに指を添えかけたが、再び瞳が輝く。
そうか、と振るったのはワンドだった。
――ばっしゃーん!
射程は短く自分のそばにしか出なかったが、浅瀬の上流側にアースウォールを出現させた。
「そうか。そっちが深いんだっけ?」
このメッセージにリナリス、ピンときた。間髪入れずにファイヤーボール発射。底にいるのは知ってるぞ、とばかりに川面をどぉんと叩いた。
これで隠れていた深みから魚が出てきた。
「眠ってもらいます」
エルバッハ、今度はスリープクラウド。これに小太が、フラが、サクヤが射線を集中させる。エヴァ自身もアースバレット。
「結構残ってますね」
クオンはデルタレイをかましてリュミエールボウに換装。
「うおお」
「ぶらっはー」
この戦域にヴァイスとゾファルが再侵入し暴れまくる……。
もう、殲滅は時間の問題だった。
●
戦い終わって。
「ヒャッハー!」
河原を小気味良く走ったゾファルがジャンプしてぽいぽーいと着ていたものを脱ぎ捨てた。
「……さて、と。小太は少し手伝ってくれねぇか?」
それらを受け取ったヴァイスはゾファルの乗っていた馬も引き、小太に声を掛ける。天幕を張るのだ。
――どぽ~ん。
「ぶっはーっ。超気持ちいいじゃーん」
彼らの背後では川にダイブしたゾファルが顔を出して気持ちよさそうに息を継ぐ。すっぽんぽん……のような気がするが水しぶきが重なって大事なところがどうなっているかは見えない。
「あ、ジルさんに裸で川に入るなって教わったよ!」
これを見たフラ、胸とか隠しに行こうと自分の服に手を掛ける。が、すっぽんぽんになる手前で自分の言ったことに気付き手を止めた。
「こっちで着替えたらいいよ♪」
ここでリナリスがフラの手を引く。
「あ、天幕はまだ……」
「こっちこっち~」
小太が声を掛けたものの、手を取り走り過ぎるリナリスたちを見送る。そこで真っ赤になった。
なんと、木陰でエルバッハが素っ裸のまま身を屈めていた。
さらりと長い銀髪が艶やかな白い肌を滑り肩から落ちた。胸はちょうど手前の草に隠れている。
「ん?」
小太たちの視線に気付き微笑すると、きゅっとビキニパンツを持ち上げる仕草。胸が草から露わになるが、くるっと背を向けたのでセーフ。背中に手を回してビキニのトップも装着した。
ここにリナリスとフラも加わり「お着替えを手取り足取り手伝っちゃう♪ 可愛いねーえへへ♪」、「ちょ、そこは……リナリスさんみたいな水着じゃないから」とかきゃいきゃい♪
「天幕、急ぐぞ」
そんな騒ぎに焦りつつ、ヴァイスは小太と設置を急ぐ。
「さて」
そんな騒ぎをよそに、クオンは川辺で隠れもせず上着のボタンを外し素肌をさらそうとしていた。
これに、水辺の岩に座ろうとしたエヴァが気付く。連れてきたゴールデン・レトリバーも主人の視線に気付いて忠実に振り向いている。狛犬の方は微動だにしないが。
「?」
クオン、視線に気付いて振り返りつつ上着を脱いだ。
はっ、としたエヴァだが……。
クオンはすでにスウェットスーツ着用。だから無頓着だったようで。エヴァ、ほっとしてレトリバーを撫でてやる。
ともかく、背後では皆着替え終わったようで本格的に水しぶきが上がっていた。
●
「ゾファルさん、ちゃんと隠さないと……わっ」
ワンピース水着のフラが川に入りゾファルに駆け寄った瞬間、水しぶきが上がった。
「あそこに絆創膏貼ってるから全裸じゃないぜ」
ゾファルは自慢そうに言ってフラの首根っこに腕を回して深みに沈む。描写は避けるがそういうことで大丈夫のようで。
「ふぅ、冷たくて気持ちいいですねぇ。……そして、フラさんは元気一杯ですねぇ」
二人の戯れる様子を見ていた小太、ここでがくんと衝撃を受ける。
「ほらほら、小太ちゃんも行くよ~」
リナリスに背後から抱き着かれたのだ。
そのままフラたちのところまで押されて、どぱーん。
「ほらフラちゃん、エルバッハさんみたいにハイレグー!」
「え、ハイレグ?」
リナリス、フラの水着の股ぐりに手を掛けぐいーっと好き放題。といってもフラは良く分からないようで。
「楽しそうですね」
そこにエルバッハが登場。水面からのぞく真っ白な太腿の付け根からはローズレッドのハイレグビキニ。堂々と立つ姿はモデルのようで。
「ちょっと待て。……フラの水着を選んだのは爺さんなんだろ? 流石だな……これでよし」
ヴァイスが割って入り、フラの水着の乱れを保護者然として直してやる。フラもジルを褒められて満足ー。
「あの二人は見習っちゃいけねえぞ?」
「えー。育ちきってない細身の肢体と豊満な胸が絶妙なハーモニー♪ なのに」
続けて指差されて白地に水色縞模様の超マイクロビキニ姿で悩殺ポーズのリナリス。
「じゃあ誰を見習えばいいのかな?」
今度はサクヤがやって来た。黒いモノキニのワンピース水着の左胸には子猫の模様がワンポイントでお洒落。というか、手足が長く、出るべき所は出ていて、引っ込むべき所は引っ込んでいるメリハリある肢体は大人の魅力たっぷりで。
「ええと……」
「そんなことより遊ぶじゃ~ん」
フラが迷ったところで、ヴァイスがエルバッハの大きな胸に水掛け。
「やりましたね?」
「サクヤさんにもハグハグ~」
エルバッハの応戦する傍でリナリスがサクヤにハグ。
「……せっかくの機会だから楽しまないとね」
サクヤ、なでなでしつつフラにばしゃり。
「俺の言うことを聞けーっ!」
ヴァイス、被保護者のフラを守りつつ応戦するのだったり。
「……フラさんの水着は…ええと、か、可愛いくて似合ってますよぉ」
「ありがとう。小太さんのは……」
その背後で小太とフラが改めてお互いの姿を見る。
で、フラの視線に小太が赤くなる。
「あ……こ、これ、凄く恥ずかしいのですけどぉ!?」
何と小太、ハンターショップで渡された水着「野生の鼓動」を着ていた。遠目にはほぼ葉っぱで隠しているとしか見えない。
「ん?」
この言葉にヴァイスが反応。
「恥ずかしくないだろう!」
振り向いて小太にぶわっと水掛け。ちなみにヴァイスの水着は黒のブーメランパンツ。肌色率では負けていない。
「んもう、やったな!」
フラ、手当たり次第に水をぶっ掛け。
「俺様ちゃんに……にゃー」
かわしたヴァイスの背後に、ゾファル。
そんな調子で楽しく過ごす。
この様子を水辺の岩に座ったエヴァが見ている。にこにこして、思わず流れに付けた両足も踊ってちゃぷちゃぷ。
ここで、横に伏せをして居眠りしそうだったゴールデンレトリバーが顔を上げた。
「あれだけ遊んでるならもう大丈夫そうじゃの。これはお礼じゃ」
村人が寄って来ていたのだ。夕食の差し入れを渡してくる。
エヴァ、微笑して大切に受け取った。
「水質は問題ないですね。これまで通り使ってください」
背後からは水質調査していたクオンが戻って来ていた。
そして日が暮れて。
「バーベキューの火はこれでよし。後は調理だね」
エプロンを着けたサクヤの声が響く。
「フラちゃん、キャンディみたいに甘いのかな~? っと」
「ああん、リナリスさん~」
「こらこら」
リナリスはジュースを飲んだ後、フラに抱き着きぺろり。ヴァイスがそれ以上を止めるが。
そこに小太が釣果とともに戻って来る。
「せ、せっかくのキャンプですし、貰ったものだけよりはこういうのが少しでもあれば楽しいかなとぉ」
「豪華な夕食になりそうですね」
そう言うエルバッハの背後には、大いに遊んで大の字に寝転がっているゾファルやスケッチブックを出すエヴァ、そして報告書をまとめて伸びをするクオンがいた。
やがて肉の焼けるにおいが立つ。
もうすぐ、いただきます。
現場の川で、鉄砲魚が新たに鳥を撃ちおとしていた。
「成るほど、水鉄砲も中々の威力だが……報告通り毒が厄介だな」
これを河原の奥から見ていたヴァイス(ka0364)が逆さに立てかけたギガースアックスに身を預けて唸る。
「鉄砲魚型の雑魔ですか……」
隣にはエルバッハ・リオン(ka2434)が立っている。桃色の柄をした杖をくるっと回した。今日もしっかり手に付き調子がいい。
そして星と羽の飾りのついた先を、ぴたり。
「強敵ではなさそうですが、油断は禁物ですね」
銀色の髪に青い瞳をきらめかせ、雑魔退治を心に誓う。
「鉄砲魚か……水上に出てきてくれるというのはちょっとありがたいね」
その後ろからサクヤ・フレイヤ(ka5356)がぼそり。立ち上がったその手には、チャクラム。
「慢心せずにあたしも頑張るから、みんなよろしくね」
人差し指でチャクラムを回しながら振り向く。
「そうだね。ちゃっちゃと倒して水浴びしよー♪」
「ああん、やめてやめて。くすぐったいよぅ」
そこではリナリス・リーカノア(ka5126)がフラ・キャンディ(kz0121)を抱き寄せ背後から胸に手を回しハグハグ。
「フラちゃん、ええ? ええのん?」
「ち、違うよぅ。Aじゃないよぅ」
どうやらまたしてもサイズ確認していたらしい。
「……フラさん、Aじゃないんですね……」
そんな様子を弓月・小太(ka4679)が真っ赤になりながら見ている。手を当てた胸元はべったんこだが、まあそれは当たり前。
「暗殺に使えば効果覿面のヤバいお魚ですが、これの価値を知る者が出てきてもらっても困りますね」
小太の横でクオン・サガラ(ka0018)が言った時だった。
「ん?」
クオン、掛けていたサングラスを外して荷物の上に投げ捨てる。視線は河原の近くの女性に向けられたままだ。
そこではエヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)がしきりに手を動かして何かを伝えていた。
まずは上流側を指差し、両手手の平を上下に幅広く放す。
次に下流側を指差し、今度はさっきより幅を狭く。
最後に真後ろを親指で差し何やらゼスチャー。
「なるほど。あれだけ跳ねるんだ。浅瀬にはいないってこった。……どうする?」
地形偵察をしていた彼女の伝えたいことを理解したヴァイス、背中越しに聞く。
「んあ~?」
反応したのは最後尾にいたゾファル・G・初火(ka4407)。
だらけた返事だが、これだけ暑いのだからまあ仕方なし。
というか、面倒くさそうに連れていた重装馬の横に立ったぞ? 手にはヴァイスと同じギガースアックス……いや、こちらはニコイチにして無骨な諸刃に改造しているようだ。
それを担ぐと目つきが変わった!
「よーするに魚を追い立てりゃいーんだろ。俺様ちゃんに任せろじゃーん」
ひらり、と脚を高く上げて跨る。
それが合図だった。
「じゃ、行くぜ!」
ヴァイス、応じる。
そして全員が川へと走った!
●
川を背にしたエヴァをまずはエルバッハが追い抜いた。
川辺に行くとピンクのマジカルステッキを振りかぶる。エンジェルドレスがひらめきビキニアーマーがチラ見えしたっ!
「かなり乱暴ですが、もう普通の魚はいませんよね!」
ステッキを振り向きファイヤーボールが水面でどーん!
まずは雑魔の魚を怒らせた。
「そろそろお出ましですかね?」
続いてクオンが川辺へ。ショットアンカーを使うのかと思いきや、片膝を付く。
その先から扇状に炎がぶわっと広がった。
まさに射撃のため飛び跳ねようとした魚がこれに焼かれて仰向けになって水面に戻る。
おっと、魚の第二陣が川面を跳ねているぞ?
――キラン。
「……飛び出した瞬間を、狙い撃つ!」
サクヤだ。
こちらも片膝付いて姿勢を低くし、指先で回転させ陽の光を跳ねたチャクラムを身をひねりながら下手で投げる。角度のない投擲は水面に没する心配もなく伸び、飛び跳ね際の魚を切る。
「衝撃を与える攻撃はないですし、僕は出てきた所を狙いうちますよぉー!」
「ボクもっ!」
小太も川辺に片膝をつく。 リュミエールボウを水平に構えて射撃。横に並んでフラもリボルバーを発射。
もちろん、敵はこれだけの射撃で対応できるだけの数ではない。第三陣はさらに多くの魚が跳んでいるっ!
「ここでスリクラ。みんな、狙ってね♪」
リナリスだ。
リナリスが七支刀を魔術具として反対の手を開いて伸ばしている。スリープクラウドの煙が毒液発射直前の魚の群れに一気に広がった。これで動きの止まった瞬間、チャンラムと弓と弾丸が行く。ほとんどは水面に落ちた時に目覚めている。
ざわ、と不気味に動いた水面が、次に来るであろう本格的な反撃を感じさせた。
その時、後方のエヴァ。
「さてと、厄介な魚を釣り上げるとしましょうか!」
どどどど……と、ヴァイスが赤い髪を乱し全力助走で突っ込んで来るのに気付き目を見張った。
川辺で止まる気など全くない。
「俺様ちゃんに任せろじゃーん」
続いて同じ勢いで、重装馬に跨ったゾファル。
こちらも川辺で止まる気など以下略。
エヴァ、これを目の当たりにして真剣な眼差し。
急いでワンド「ソフィア」を右に振り、左に振った。瞬間、水の精霊の祝福が右を駆け抜けたヴァイスと左を過ぎ去ったゾファルに宿る。
ふーぺたん、と重要な仕事をしたエヴァが一息つく。
その背後で。
「攻めの構えと渾身撃だっ!」
「ぶち割れろ、十戒の如く!」
ヴァイスとゾファル、掛けてもらったウオーターウォークで川面を行き二人並んでギガースアックスの腹を使って水面をド派手にぶっ叩いたッ!
ばっ・しゃーんと上がる水しぶき。
当然二人に狙いを切り替えていた魚たちも水柱に巻き込まれて跳ね上がる。
「釣り上げっ!」
「うっしゃー、ぶらっはー」
二人とも斧の腹で宙に浮いた魚を横にぶっ飛ばす。ていうかヴァイスさんそれ釣りじゃないし。ゾファルさんそれ意味不明だし。
とにかく殿ご乱心というか暴れん坊なんちゃらも真っ青というか。
おかげでその勢いは戦場の雰囲気をぐいっと手繰り寄せた。
「あ、そ、そこですぅ!氷漬けになってくださぃー!」
小太、川面の二人をワイドに展開して狙うべく跳ねた魚に気付き冷気を込めて射撃。
「マテリアルを込める!」
サクヤもスローイングでチャクラムの威力を上げて掃討に入った。
「ファイアーボールはもう使えませんね」
エルバッハはウインドスラッシュ。ちょっと残念そうなのは内緒だ。
やがて敵のジャンプと今まで少ないながらあった射撃が、止んだ。
●
一瞬の静寂に顔を見合わせる面々。
一気の畳み掛け攻撃は、ほぼ最前列で暴れた二人以外ダメージがなかったほど奏功したが、乱戦と敵の特性が相まってどのくらい倒したのかまったく判別がつかないのだ。
「思ったより敵、しぶとかったよね?」
「水面近くならもう一度ファイヤーボールですが……」
フラの声にエルバッハが元気を取り戻して返した。
この会話に、そうか、と瞳を輝かせたのはエヴァだった。
ちなみにエヴァ、声の出せない中途障害者。戦場を注視した仲間に注意を呼び掛ける声は、出ない。
もどかしく胸から下げた単語カードに指を添えかけたが、再び瞳が輝く。
そうか、と振るったのはワンドだった。
――ばっしゃーん!
射程は短く自分のそばにしか出なかったが、浅瀬の上流側にアースウォールを出現させた。
「そうか。そっちが深いんだっけ?」
このメッセージにリナリス、ピンときた。間髪入れずにファイヤーボール発射。底にいるのは知ってるぞ、とばかりに川面をどぉんと叩いた。
これで隠れていた深みから魚が出てきた。
「眠ってもらいます」
エルバッハ、今度はスリープクラウド。これに小太が、フラが、サクヤが射線を集中させる。エヴァ自身もアースバレット。
「結構残ってますね」
クオンはデルタレイをかましてリュミエールボウに換装。
「うおお」
「ぶらっはー」
この戦域にヴァイスとゾファルが再侵入し暴れまくる……。
もう、殲滅は時間の問題だった。
●
戦い終わって。
「ヒャッハー!」
河原を小気味良く走ったゾファルがジャンプしてぽいぽーいと着ていたものを脱ぎ捨てた。
「……さて、と。小太は少し手伝ってくれねぇか?」
それらを受け取ったヴァイスはゾファルの乗っていた馬も引き、小太に声を掛ける。天幕を張るのだ。
――どぽ~ん。
「ぶっはーっ。超気持ちいいじゃーん」
彼らの背後では川にダイブしたゾファルが顔を出して気持ちよさそうに息を継ぐ。すっぽんぽん……のような気がするが水しぶきが重なって大事なところがどうなっているかは見えない。
「あ、ジルさんに裸で川に入るなって教わったよ!」
これを見たフラ、胸とか隠しに行こうと自分の服に手を掛ける。が、すっぽんぽんになる手前で自分の言ったことに気付き手を止めた。
「こっちで着替えたらいいよ♪」
ここでリナリスがフラの手を引く。
「あ、天幕はまだ……」
「こっちこっち~」
小太が声を掛けたものの、手を取り走り過ぎるリナリスたちを見送る。そこで真っ赤になった。
なんと、木陰でエルバッハが素っ裸のまま身を屈めていた。
さらりと長い銀髪が艶やかな白い肌を滑り肩から落ちた。胸はちょうど手前の草に隠れている。
「ん?」
小太たちの視線に気付き微笑すると、きゅっとビキニパンツを持ち上げる仕草。胸が草から露わになるが、くるっと背を向けたのでセーフ。背中に手を回してビキニのトップも装着した。
ここにリナリスとフラも加わり「お着替えを手取り足取り手伝っちゃう♪ 可愛いねーえへへ♪」、「ちょ、そこは……リナリスさんみたいな水着じゃないから」とかきゃいきゃい♪
「天幕、急ぐぞ」
そんな騒ぎに焦りつつ、ヴァイスは小太と設置を急ぐ。
「さて」
そんな騒ぎをよそに、クオンは川辺で隠れもせず上着のボタンを外し素肌をさらそうとしていた。
これに、水辺の岩に座ろうとしたエヴァが気付く。連れてきたゴールデン・レトリバーも主人の視線に気付いて忠実に振り向いている。狛犬の方は微動だにしないが。
「?」
クオン、視線に気付いて振り返りつつ上着を脱いだ。
はっ、としたエヴァだが……。
クオンはすでにスウェットスーツ着用。だから無頓着だったようで。エヴァ、ほっとしてレトリバーを撫でてやる。
ともかく、背後では皆着替え終わったようで本格的に水しぶきが上がっていた。
●
「ゾファルさん、ちゃんと隠さないと……わっ」
ワンピース水着のフラが川に入りゾファルに駆け寄った瞬間、水しぶきが上がった。
「あそこに絆創膏貼ってるから全裸じゃないぜ」
ゾファルは自慢そうに言ってフラの首根っこに腕を回して深みに沈む。描写は避けるがそういうことで大丈夫のようで。
「ふぅ、冷たくて気持ちいいですねぇ。……そして、フラさんは元気一杯ですねぇ」
二人の戯れる様子を見ていた小太、ここでがくんと衝撃を受ける。
「ほらほら、小太ちゃんも行くよ~」
リナリスに背後から抱き着かれたのだ。
そのままフラたちのところまで押されて、どぱーん。
「ほらフラちゃん、エルバッハさんみたいにハイレグー!」
「え、ハイレグ?」
リナリス、フラの水着の股ぐりに手を掛けぐいーっと好き放題。といってもフラは良く分からないようで。
「楽しそうですね」
そこにエルバッハが登場。水面からのぞく真っ白な太腿の付け根からはローズレッドのハイレグビキニ。堂々と立つ姿はモデルのようで。
「ちょっと待て。……フラの水着を選んだのは爺さんなんだろ? 流石だな……これでよし」
ヴァイスが割って入り、フラの水着の乱れを保護者然として直してやる。フラもジルを褒められて満足ー。
「あの二人は見習っちゃいけねえぞ?」
「えー。育ちきってない細身の肢体と豊満な胸が絶妙なハーモニー♪ なのに」
続けて指差されて白地に水色縞模様の超マイクロビキニ姿で悩殺ポーズのリナリス。
「じゃあ誰を見習えばいいのかな?」
今度はサクヤがやって来た。黒いモノキニのワンピース水着の左胸には子猫の模様がワンポイントでお洒落。というか、手足が長く、出るべき所は出ていて、引っ込むべき所は引っ込んでいるメリハリある肢体は大人の魅力たっぷりで。
「ええと……」
「そんなことより遊ぶじゃ~ん」
フラが迷ったところで、ヴァイスがエルバッハの大きな胸に水掛け。
「やりましたね?」
「サクヤさんにもハグハグ~」
エルバッハの応戦する傍でリナリスがサクヤにハグ。
「……せっかくの機会だから楽しまないとね」
サクヤ、なでなでしつつフラにばしゃり。
「俺の言うことを聞けーっ!」
ヴァイス、被保護者のフラを守りつつ応戦するのだったり。
「……フラさんの水着は…ええと、か、可愛いくて似合ってますよぉ」
「ありがとう。小太さんのは……」
その背後で小太とフラが改めてお互いの姿を見る。
で、フラの視線に小太が赤くなる。
「あ……こ、これ、凄く恥ずかしいのですけどぉ!?」
何と小太、ハンターショップで渡された水着「野生の鼓動」を着ていた。遠目にはほぼ葉っぱで隠しているとしか見えない。
「ん?」
この言葉にヴァイスが反応。
「恥ずかしくないだろう!」
振り向いて小太にぶわっと水掛け。ちなみにヴァイスの水着は黒のブーメランパンツ。肌色率では負けていない。
「んもう、やったな!」
フラ、手当たり次第に水をぶっ掛け。
「俺様ちゃんに……にゃー」
かわしたヴァイスの背後に、ゾファル。
そんな調子で楽しく過ごす。
この様子を水辺の岩に座ったエヴァが見ている。にこにこして、思わず流れに付けた両足も踊ってちゃぷちゃぷ。
ここで、横に伏せをして居眠りしそうだったゴールデンレトリバーが顔を上げた。
「あれだけ遊んでるならもう大丈夫そうじゃの。これはお礼じゃ」
村人が寄って来ていたのだ。夕食の差し入れを渡してくる。
エヴァ、微笑して大切に受け取った。
「水質は問題ないですね。これまで通り使ってください」
背後からは水質調査していたクオンが戻って来ていた。
そして日が暮れて。
「バーベキューの火はこれでよし。後は調理だね」
エプロンを着けたサクヤの声が響く。
「フラちゃん、キャンディみたいに甘いのかな~? っと」
「ああん、リナリスさん~」
「こらこら」
リナリスはジュースを飲んだ後、フラに抱き着きぺろり。ヴァイスがそれ以上を止めるが。
そこに小太が釣果とともに戻って来る。
「せ、せっかくのキャンプですし、貰ったものだけよりはこういうのが少しでもあれば楽しいかなとぉ」
「豪華な夕食になりそうですね」
そう言うエルバッハの背後には、大いに遊んで大の字に寝転がっているゾファルやスケッチブックを出すエヴァ、そして報告書をまとめて伸びをするクオンがいた。
やがて肉の焼けるにおいが立つ。
もうすぐ、いただきます。
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エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)
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依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ヴァイス・エリダヌス(ka0364) 人間(クリムゾンウェスト)|31才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/07/27 18:11:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/27 14:37:43 |