ゲスト
(ka0000)
密売人と雨宿り
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~7人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 13日
- 締切
- 2015/09/08 19:00
- 完成日
- 2015/09/10 13:14
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
「どうだ?」
同盟領の森林奥地に佇む遺跡で髭面の大男が腕組みしていた。
「親方、これは……凄いですね」
大男のそばで膝をつき石壁をなでていた少年は息を飲む。
「石の隙間はピッタリで、組み方も複雑……。もの凄く堅牢です」
どうやら少年、大男の弟子らしい。
「おおよ。俺は一人前になる弟子にゃ必ずここを見せてんだ。このくらいやりゃあ何百年も崩れるこたねーだろ。少々の戦火でもびくともしねぇはずだ」
「でも……」
少年、立ち上がって周りを見た。
石造りの遺跡は壁や天井などが崩れている。雨宿り程度はできるが、集会できるほどの建物は半壊し、見る影もない。遺跡は教会のように長椅子が並んでいる。
「大型のヴォイドにでもやられたんだろうってぇ話だ。でなきゃ表側だけ崩れて裏側が全く無傷なんてことにゃならねえ」
ため息をつく親方。少年も息をついた。
「ま、形あるもんはいつかは崩れる。……それでも俺らは切り出した石を叩いて組んで、家や塀を造り上げる。人の生活を守るためな」
親方の言葉に今度は大きく頷く。
「よし、メイスン。お前にゃもう教えることはない。前に言ってた、小さな町で石工屋をやりたいならいつでも送り出してやる。……いい話が舞い込めばな」
少年の名は、メイスンといった。よい弟子らしく、親方の瞳に満足そうな笑みがある。……ただ、最後の言葉には複雑な響きがあった。
この時、天気は急速に崩れ始めていた。
時は若干、遡る。
「ゴブリンとも取り引きするんですか!」
森の中、馬車にごとごと揺られていたモータルが叫び声を上げた。
「ワシが嫌われとる理由の一つや。おおっぴらにすれば消されかねんしの」
御者席でベンド商会のベンドがひひひと肩を揺らしている。
「いい商いになるとはとても思えないわね」
荷台に座る少年風の少女、アムが冷ややかに吐き捨てる。こちらはモータルと違い豪商の娘だけに見るところが違う。彼女の護衛の青年、バモスは黙しているが。
「町なんかでは買い手のつかん密造酒のいい買い手での。むしろいい値で売れるんで、貧しい村はこれでかなり助かっとる。奴さんどもも奪った金は使いたいやろ」
「甘いわね」
ここでアム、口を挟んだ。
「味をしめたら襲って奪うに決まってるじゃない」
「地の者を襲うと次から取り引きがなくなることはあ奴らでも分かりがええ。流れの亜人にゃ困ったもんじゃが」
このあたりは、酒を買うために金を求め人を襲うのでは、いや平和的な入手法が全くなければ簒奪は激しくなるばかりでは、など各論あろう。
ただ、ゴブリンに集落を滅ぼされ、盗賊に助けられたものの密造醸造の村に世話になったモータルは自然と頭が下がっていた。
「お……」
ここで雨に降られた。
「この先に遺跡があるはずや。雨宿りするで」
急ぐが、彼らはまだ知らない。
遺跡で、同じく雨宿りに来た武装コボルド約15体の群れとその討伐依頼を受けたハンターが来ることを……。
「どうだ?」
同盟領の森林奥地に佇む遺跡で髭面の大男が腕組みしていた。
「親方、これは……凄いですね」
大男のそばで膝をつき石壁をなでていた少年は息を飲む。
「石の隙間はピッタリで、組み方も複雑……。もの凄く堅牢です」
どうやら少年、大男の弟子らしい。
「おおよ。俺は一人前になる弟子にゃ必ずここを見せてんだ。このくらいやりゃあ何百年も崩れるこたねーだろ。少々の戦火でもびくともしねぇはずだ」
「でも……」
少年、立ち上がって周りを見た。
石造りの遺跡は壁や天井などが崩れている。雨宿り程度はできるが、集会できるほどの建物は半壊し、見る影もない。遺跡は教会のように長椅子が並んでいる。
「大型のヴォイドにでもやられたんだろうってぇ話だ。でなきゃ表側だけ崩れて裏側が全く無傷なんてことにゃならねえ」
ため息をつく親方。少年も息をついた。
「ま、形あるもんはいつかは崩れる。……それでも俺らは切り出した石を叩いて組んで、家や塀を造り上げる。人の生活を守るためな」
親方の言葉に今度は大きく頷く。
「よし、メイスン。お前にゃもう教えることはない。前に言ってた、小さな町で石工屋をやりたいならいつでも送り出してやる。……いい話が舞い込めばな」
少年の名は、メイスンといった。よい弟子らしく、親方の瞳に満足そうな笑みがある。……ただ、最後の言葉には複雑な響きがあった。
この時、天気は急速に崩れ始めていた。
時は若干、遡る。
「ゴブリンとも取り引きするんですか!」
森の中、馬車にごとごと揺られていたモータルが叫び声を上げた。
「ワシが嫌われとる理由の一つや。おおっぴらにすれば消されかねんしの」
御者席でベンド商会のベンドがひひひと肩を揺らしている。
「いい商いになるとはとても思えないわね」
荷台に座る少年風の少女、アムが冷ややかに吐き捨てる。こちらはモータルと違い豪商の娘だけに見るところが違う。彼女の護衛の青年、バモスは黙しているが。
「町なんかでは買い手のつかん密造酒のいい買い手での。むしろいい値で売れるんで、貧しい村はこれでかなり助かっとる。奴さんどもも奪った金は使いたいやろ」
「甘いわね」
ここでアム、口を挟んだ。
「味をしめたら襲って奪うに決まってるじゃない」
「地の者を襲うと次から取り引きがなくなることはあ奴らでも分かりがええ。流れの亜人にゃ困ったもんじゃが」
このあたりは、酒を買うために金を求め人を襲うのでは、いや平和的な入手法が全くなければ簒奪は激しくなるばかりでは、など各論あろう。
ただ、ゴブリンに集落を滅ぼされ、盗賊に助けられたものの密造醸造の村に世話になったモータルは自然と頭が下がっていた。
「お……」
ここで雨に降られた。
「この先に遺跡があるはずや。雨宿りするで」
急ぐが、彼らはまだ知らない。
遺跡で、同じく雨宿りに来た武装コボルド約15体の群れとその討伐依頼を受けたハンターが来ることを……。
リプレイ本文
●
「…降り出しそうですね……」
探索に出た森の中で、アリシア・トリーズン(ka4713)が鬱々と呟いた。
「……やっぱり私なんかが本格的な戦闘のお仕事なんかに出たばかりに……」
とかどんよりした表情のまま続けたり。
「結構森の中に入りましたが……コボルドはいませんね」
下を向くアリシアとは対照的に、サクラ・エルフリード(ka2598)は顔を上げて周囲を見渡している。その真摯な眼差しとピンと立つ猫耳カチューシャに見とれている者がいる。
「前も思ったけど、サクラちゃんの猫耳、可愛いよね♪」
ケイルカ(ka4121)である。サクラはケイルカの履くキャットウォークを褒めてきゃいきゃい。
それはともかく。
「入れ違ってコボルドたちが村の方に行ってることはないはず」
J(ka3142)はサクラの真面目な会話の方を引き継ぐ。過去の目撃例のあったエリアから村までの道はJたちが辿って来た。迂回するなら音なり気配なりがするはずだ。
その時、ぽつりと雨粒が落ちてきた。
「あー、来たよ」
雨を頬に受けたジャック・エルギン(ka1522)、掌を上にして顔をしかめる。そうする間にも次々と粒は落ちて来る。
「これは終わったらお風呂だね~」
天竜寺 詩(ka0396)、なぜか明るい。
「……楽しそうだな?」
「楽しく考えた方が先に先に進みやすいよ。頑張ろう!」
あまりの明るさに突っ込んだジャックだったが、帰って来た詩の屈託のない笑顔に「ま、そりゃそうだな」と肩をすくめる。
「クレールちゃん、お風呂だって」
「楽しみね、ケイちゃん。それはそうと……村で聞いた話だと、森の奥に教会みたいな廃墟があるそうです。石工職人さんがたまに勉強に訪れることがあるって聞きました」
明るく見上げるケイルカに微笑んだクレール(ka0586)が事前に聞いた話を皆にした。職人の絡む話なのでしっかりと聞き出していたらしい。
「これは本格的に降りますね」
言わんとすることを読み取り、Jが空や空気の様子からそう判断する。
というか直後、ざあっと降り始めた。
「コボルドも雨宿りするでしょうか……」
「コボルトって……もしかしてちょっと可愛いです…?」
サクラの呟きに、アリシアがぱああっと表情を明るくして顔を上げた。濡れ鼠になってぶるぶる水を切っている猫を想像したのは、サクラの猫耳カチューシャを見たせいかもしれない。
「それだな」
「よ~し、そうと決まれば行ってみよう!」
ジャックが桜の言葉に頷いた。詩を先頭に廃墟へ向かい走り出す。
●
木々の葉を叩く雨の音が近くで遠くでと響く。
自然に廃墟へと急ぐ足が速くなる中……。
「ギギーッ!」
雨に煙る森の向こうから大きな声が響いた。何かの合図のようである。
「…何かしら起きてる気がします」
急いだサクラが見たものはっ。
「うわっ。やっぱり来た!」
「うっさいわよ、モータル。バモス、剣はある?」
「アム様、こちらです」
「親方、行ってきます」
廃墟にいる誰かに、小さな亜人たちが襲い掛かる場面だった!
「んん? モータルちゃん? 大変、助けなくちゃ!」
「ったく、見つけたと思ったらこんな状況とか、最高だな!」
聞いたことのある名前に目を大きく見開くケイルカ。その横からジャックがグリントボウを手に前に出る。獲物は見つからねーわ、雨にゃ降られるわなどといった愚痴とともに一矢を見舞う。
その一条の光が敵の背中を――防具を着込んでいるようだ――削った。
思わぬ衝撃に振り返る顔。
コボルドだ。
間違いなく、探していた敵である。
ただし、こちらからはほぼ包囲する敵の背で戦況ははっきりとは見えない。
「ええと……モータル君にアムちゃん達! ほかに槌を持ってる人もいるよ!」
鋭敏感覚に長ける詩が見て取った状況を知らせる。それら十五匹がモータルたちを襲っているのだ。
「魔法が届かないから厄介だよね」
詩、すぐにリュミエールボウを放つ。
「それでも……構わない! 紋章剣…火竜っ!」
クレールが機杖「ピュアホワイト」を振り扇状に火炎を振り撒いた。これは敵に届かないがジャックと詩の射撃で振り向いたコボルドに一定の驚きを与え時間を稼ぐことになる。
「と、とにかく、接近…あ、アムさんが居ます…」
「礼拝堂みたいな並びの椅子が邪魔か。中央は開けておくから吶喊と威嚇射撃、どうぞ」
あわあわするアリシアの肩にぽんと手を添えてから、Jが顔を上げる。
そして!
「駆けよ、我が足」
マテリアルを足部に収束し、一気に前に跳躍した。
「がんばります…はい…」
アリシアもすぐに落ち着く、魔導拳銃「ズィーベン」を手に前に出る。
「出来ればコボルト達の前に出たい所ですが…行かせて貰えるかどうかが問題ですね…」
サクラ、顔を上げる。
「ですが、何としてでも…!」
Jのような移動はできないが、全力で走り出した。
さらに横で、クレール。
「職人さんを……」
奥にいるのが石工職人と判断した。瞳に力が入る。
「これから世に想いを届ける人達を! 傷つけさせてたまるかっ!!」
クレール、思いと願いと希望を叫び今、ウィングブーツを踏み込んだ。マテリアルのジェットで一気に高く飛翔するは「陽掴飛び」。
「足場が多少悪くたって…! 使える限り陽掴飛びで空中から……」
上空に舞い、そして今度は空を横に蹴り込んで前進。
と、思ったところで気付いた。
上から見ると良く分かる。
「一匹狙いで三匹の連携を崩せ!」
ジャックの指示が飛ぶ。
コボルド側が圧倒的に数が多いが、実は三位一体攻撃を主にしてくるので守り手が少なくても一対一の戦いのように押しとどめることができる。それを見越した戦法だ。敵の特性をしっかりと理解している。
が。
上から見ると、気付く!
モータルたち守備要員が四人で、寄せるコボルドたちの三匹小隊が五つであることを!
数的不利からギャップが生まれているだ。
一小隊を一人で担当しつつ、モータル、アム、バモス、メイスンの四人は強固なブロックディフェンスを敷いていた。奥にいる非戦闘員のベンドと親方を守るためだ。しかし、その壁を迂回するように相手のいない一小隊が大きく回り込んでいたのだ。
●
「皆さん、右手側っ! コボルドが奥の職人を狙ってるっ!」
叫んで知らせたクレール、間に合えとばかりに空を斜め後方に思いっきり蹴る。
「そう……」
静かに応じたJ、敵後背への吶喊を中断し横合いに機杖「ピュアホワイト」を掲げた。
刹那、光の三角形が目の前に現れた。押し出すように手の平をかざす。
「穿て、瞬光」
三つの頂点から放たれた光が正に迂回しようとした三匹に命中する。
そこへ横っ飛びしたクレールが着地。
「あんた達の相手は私だ! 私達だぁぁっ!!」
あえて敵の真正面に出た。構えるはシールド「リパルション」。早速敵が剣を振るってきた。唸る盾のモーター。敵の攻撃を受け流す。
が、二匹に抜かれた。
三位一体の攻撃ではないのか?
「どうして?!」
疑問は、すぐに氷解する。
もともと、敵の狙いは奥の二人――ベンドと親方だったのだ。
脇を抜けて助走十分。ついに剣を振りかざす敵二匹。
まずい、と思った瞬間!
――ブゥン……。
時は少しだけ遡る。
「クレールちゃん!」
ケイルカがクレールの叫びに気付く。
「仲間を信じろ! ……お前らの相手は、こっちだっての!」
ジャックはJが反応したのを見てケイルカに叫ぶ。そして自分を信じる。狙っていた一匹の集中攻撃に余念がない。おかげで、アムの執事、バモスは隣のアムに手助けの一撃を振るう余裕もできるようになる。
これを見たケイルカ、心を決めた。
仲間を信じる、と。
そして胸の前できゅっと拳を結び念じ、視線を上げるのだ。
(おいで、私の猫ちゃん。一緒に戦おう)
と――。
その少し前の位置。
「ズィーベン…思ったより反動が…」
しっかりと腰を落として銃を両手構えしたアリシアが、時折バモスの援護するアムの敵に攻撃を加えている。アム、それだけ苦戦しているようだ。
(……あ…もしかしてアムさんも……本格的な戦闘…初めて?)
自分と同じだ、と気付く。
気付いて、ヘッドフォンをしっかりと耳に当て直しいつも聴いている曲を思い出しつつ心を落ち着ける。
流れるようなメロディー。
それでいて力強い旋律。
すうっ、と大きく深呼吸する。
「コボルト…」
ズィーベンの横の「7」の文字はまだ光っていないが、おそらく弾倉残りは一発。
同時に、先の射撃を食らったコボルドが振り向いた。不満に顔をくしゃくしゃにしている。
「…思ったよりも全然可愛くないです…訴えてやります…」
改めて構える銃。ぐっと引き金に掛けた指に力を入れた。
――ドゥン…。
撃った弾はコボルドの額に綺麗に入った。
仰け反り吹っ飛んだ敵はそのまま動かない。応戦に忙しかったアムのほっとした表情が見えた。アリシアもほっとする。とにかく、数字が光って弾切れを知らせる銃に再装填……いや、機導砲でとにかく援護。
その横を、猫らしき幻影とともに障害物をぴょんぴょん飛び石の様に跳んでケイルカが現れた。すでにすっかり覚醒している。
「あなた達の相手はこっちよ」
振るったワンド「ゴールデン・バウ」からマジックアロー。前進する前の初手で狙った相手に続けて撃つ。さすがにその一体は攻め立てていたメイスンから離れケイルカへ突撃してくる。
振り上げた剣とともに、跳びかかって来た!
「猫ちゃん、私に力を貸して!」
言葉とともに振りかざすワンド。猫の幻影もケイルカを真似て一斉に後肢立ち。
瞬間!
――ずずん……。
アースウォールが一瞬で目の前にそびえ立つ。
見事コボルドの突撃を防いだ。
そればかりではない。ごしゃっ、という激突音も壁の向こうから聞こえた。
すかさずデリンジャーを手にしたケイルカが壁の向こう側に回る。猫の幻影もぴょんぴょん追う。ばん、ぱんと銃声が轟き……それだけで静かになった。
同時に詩も前に出て来ていた。天使の輪っかに片翼だけの天使の翼。こちらも覚醒している。
「ほらほら、こっちにお酒があるよ。欲しければ奪ってごらんよ!」
缶ビールを取り出しぷしゅっと開けてから敵に投げつける。
むっ、と敵が振り返る。
もちろんこれまで詩が弓で狙っていた敵だ。さすがに攻め込んでいたモータルから離れてかかって来る。
ちなみに、一番左側の、さらに左に開くような形で敵後背に接近したのはモータルを助けるためでもあるのだが――。
詩、敵を引き付けてからリュミエールボウを天にかざした。
「光の波動!」
こだわった位置取りは効果的にセイクリッドフラッシュを食らわせるためだッ。
「モータル君、今だよ!」
後方に――モータルの方に吹っ飛んだ敵を攻撃するよう指示する詩。慌てて攻撃に出るモータルを見て、自身はホーリーライトで始末していく。
●
時は戻る。
「どうして?!」
敵一匹を止めたクレールが振り返った。
――ブゥン……ガキン!
逆五角形の盾が大振りした剣を止めるっ。
「何とか間に合いました」
サクラだ。
掲げて敵の攻撃を止めたホーリーシールド越しに赤い瞳が光る。
「……これ以上は好きにはやらせませんよ…」
敵、ひるんで一歩引く。
この少し前、ハンター側最後尾。
「『Strike while the iron is hot』……」
ジャックも最奥の危機に気付いていた。
先ほどより前進し、左右に並んだ石組みの長椅子に乗り、視界と高低差を得ている。次の一撃の大切さに気付いているのだ。
(女ばっかの中で外したらカッコつかねえ…!)
仲間を信じろ、と言った。
それは、信じて後は何もしないという意味ではない。
ちゃんと一番右のメイスンを援護しながらも、クレールたちのほうも見ていたのだ。
「機は逃すな、ってな」
マジで当たれ、と念じつつグリントボウから放った矢は、サクラの止めた敵の後方に続いていたコボルドを横撃。突撃を一歩遅らせた。
これでサクラ、完全に一対一。
「これ以上は好きにはやらせませんよ…」
盾を……捨てたッ!
「これより先に行きたければ、まず私をなんとかしてみなさい…」
もう、防御は必要ないとばかりに猫耳を……もとい、瞳を上げる。
「ですが、簡単に行くとは思わない事です…」
コボルドがひるんだ瞬間、大きく一歩踏み込んだ。
そして霊槍「グングニル」を繰り出す・繰り出す!
「あともう少しだ。畳み掛ける!」
この時、Jがメイスンの横に加勢に入った。
「あなたは?」
ハンマーを武器に守勢に回るという窮屈さを見せていたメイスン、ほっと息を吐きながらJを見た。
J、ちらと肩越しに微笑する。
「ジェーン、ジュディ、ジェニファー……どれでもどうぞ」
ただ覚えておくといい、と敵に向き直った背中が語る。
「切り抜ける!」
言ったのはJではない。それを見たメイスンだ。
勇気になった。
力が出た。
劣勢を跳ね返すのだ。
自然と口に出たようだ。ただひたすらに、敵と戦う。
●
「逃げるか。まあそーするわな」
ジャックが逃げ出したコボルドを見送りつつ強打で応戦していた剣の構えを解いた。けが人を背負っている姿に「もうここには来んじゃねーぞ」と声を掛けておく。
廃墟では。
「ん、今のうちに回復します。集まってください…」
「これで楽になったんじゃないかな?」
サクラと詩が傷付いた人の回復をしていた。
「ところでベンドさん、こんな所で何してるの?」
「怪しいですよ…」
「ん? 詩ちゃんとサクラちゃんやから教えたるけど秘密やで?」
言われてうんうんと寄って行く詩とサクラ。
どうやらゴブリンとの取引らしい。
「そんなことまでするんだ……」
「ゴブリンとの商い…そういう商売もあるんですね…」
呆れる詩。クレールもぽかんとしている。聞けば情報ももらえるそうだ。
「でも、そういうことが可能なら人間の被害が少なくなるわね。応援するよ、モータルちゃん」
クレールの横にいたケイルカはそうにっこりする。
「……知り合い?」
クレールがきょとんとする。うん、と頷く三人。
「オヒサシブリデスネ」
そこへ、むふふんと得意そうなアリシア。アムの前で胸を張っている。
「武器はバットじゃなかったのね、アリシアさん」
アムの言葉に、「前回の、バレてる……」とびくり。
「…はずかしい……あ、ちょっとそこの椅子の下にいますので…さがさな…あ、いえ…」
アリシア、はわはわもじもじ。
「ま、それなら話が早い。災難だったな」
頭を掻きながらジャックがそう言ったのは、一緒にその任務を担っていたから。
「おかげで助かったわ。おーきにな」
「こちらは?」
ここでJがメイスンたちを見た。
「親方、決めました」
メイスン、立ち上がる。
「この人たちに頼んで同行させてもらいます。……世界を知るために」
とにかく、村にコボルド被害はなかった。
「…降り出しそうですね……」
探索に出た森の中で、アリシア・トリーズン(ka4713)が鬱々と呟いた。
「……やっぱり私なんかが本格的な戦闘のお仕事なんかに出たばかりに……」
とかどんよりした表情のまま続けたり。
「結構森の中に入りましたが……コボルドはいませんね」
下を向くアリシアとは対照的に、サクラ・エルフリード(ka2598)は顔を上げて周囲を見渡している。その真摯な眼差しとピンと立つ猫耳カチューシャに見とれている者がいる。
「前も思ったけど、サクラちゃんの猫耳、可愛いよね♪」
ケイルカ(ka4121)である。サクラはケイルカの履くキャットウォークを褒めてきゃいきゃい。
それはともかく。
「入れ違ってコボルドたちが村の方に行ってることはないはず」
J(ka3142)はサクラの真面目な会話の方を引き継ぐ。過去の目撃例のあったエリアから村までの道はJたちが辿って来た。迂回するなら音なり気配なりがするはずだ。
その時、ぽつりと雨粒が落ちてきた。
「あー、来たよ」
雨を頬に受けたジャック・エルギン(ka1522)、掌を上にして顔をしかめる。そうする間にも次々と粒は落ちて来る。
「これは終わったらお風呂だね~」
天竜寺 詩(ka0396)、なぜか明るい。
「……楽しそうだな?」
「楽しく考えた方が先に先に進みやすいよ。頑張ろう!」
あまりの明るさに突っ込んだジャックだったが、帰って来た詩の屈託のない笑顔に「ま、そりゃそうだな」と肩をすくめる。
「クレールちゃん、お風呂だって」
「楽しみね、ケイちゃん。それはそうと……村で聞いた話だと、森の奥に教会みたいな廃墟があるそうです。石工職人さんがたまに勉強に訪れることがあるって聞きました」
明るく見上げるケイルカに微笑んだクレール(ka0586)が事前に聞いた話を皆にした。職人の絡む話なのでしっかりと聞き出していたらしい。
「これは本格的に降りますね」
言わんとすることを読み取り、Jが空や空気の様子からそう判断する。
というか直後、ざあっと降り始めた。
「コボルドも雨宿りするでしょうか……」
「コボルトって……もしかしてちょっと可愛いです…?」
サクラの呟きに、アリシアがぱああっと表情を明るくして顔を上げた。濡れ鼠になってぶるぶる水を切っている猫を想像したのは、サクラの猫耳カチューシャを見たせいかもしれない。
「それだな」
「よ~し、そうと決まれば行ってみよう!」
ジャックが桜の言葉に頷いた。詩を先頭に廃墟へ向かい走り出す。
●
木々の葉を叩く雨の音が近くで遠くでと響く。
自然に廃墟へと急ぐ足が速くなる中……。
「ギギーッ!」
雨に煙る森の向こうから大きな声が響いた。何かの合図のようである。
「…何かしら起きてる気がします」
急いだサクラが見たものはっ。
「うわっ。やっぱり来た!」
「うっさいわよ、モータル。バモス、剣はある?」
「アム様、こちらです」
「親方、行ってきます」
廃墟にいる誰かに、小さな亜人たちが襲い掛かる場面だった!
「んん? モータルちゃん? 大変、助けなくちゃ!」
「ったく、見つけたと思ったらこんな状況とか、最高だな!」
聞いたことのある名前に目を大きく見開くケイルカ。その横からジャックがグリントボウを手に前に出る。獲物は見つからねーわ、雨にゃ降られるわなどといった愚痴とともに一矢を見舞う。
その一条の光が敵の背中を――防具を着込んでいるようだ――削った。
思わぬ衝撃に振り返る顔。
コボルドだ。
間違いなく、探していた敵である。
ただし、こちらからはほぼ包囲する敵の背で戦況ははっきりとは見えない。
「ええと……モータル君にアムちゃん達! ほかに槌を持ってる人もいるよ!」
鋭敏感覚に長ける詩が見て取った状況を知らせる。それら十五匹がモータルたちを襲っているのだ。
「魔法が届かないから厄介だよね」
詩、すぐにリュミエールボウを放つ。
「それでも……構わない! 紋章剣…火竜っ!」
クレールが機杖「ピュアホワイト」を振り扇状に火炎を振り撒いた。これは敵に届かないがジャックと詩の射撃で振り向いたコボルドに一定の驚きを与え時間を稼ぐことになる。
「と、とにかく、接近…あ、アムさんが居ます…」
「礼拝堂みたいな並びの椅子が邪魔か。中央は開けておくから吶喊と威嚇射撃、どうぞ」
あわあわするアリシアの肩にぽんと手を添えてから、Jが顔を上げる。
そして!
「駆けよ、我が足」
マテリアルを足部に収束し、一気に前に跳躍した。
「がんばります…はい…」
アリシアもすぐに落ち着く、魔導拳銃「ズィーベン」を手に前に出る。
「出来ればコボルト達の前に出たい所ですが…行かせて貰えるかどうかが問題ですね…」
サクラ、顔を上げる。
「ですが、何としてでも…!」
Jのような移動はできないが、全力で走り出した。
さらに横で、クレール。
「職人さんを……」
奥にいるのが石工職人と判断した。瞳に力が入る。
「これから世に想いを届ける人達を! 傷つけさせてたまるかっ!!」
クレール、思いと願いと希望を叫び今、ウィングブーツを踏み込んだ。マテリアルのジェットで一気に高く飛翔するは「陽掴飛び」。
「足場が多少悪くたって…! 使える限り陽掴飛びで空中から……」
上空に舞い、そして今度は空を横に蹴り込んで前進。
と、思ったところで気付いた。
上から見ると良く分かる。
「一匹狙いで三匹の連携を崩せ!」
ジャックの指示が飛ぶ。
コボルド側が圧倒的に数が多いが、実は三位一体攻撃を主にしてくるので守り手が少なくても一対一の戦いのように押しとどめることができる。それを見越した戦法だ。敵の特性をしっかりと理解している。
が。
上から見ると、気付く!
モータルたち守備要員が四人で、寄せるコボルドたちの三匹小隊が五つであることを!
数的不利からギャップが生まれているだ。
一小隊を一人で担当しつつ、モータル、アム、バモス、メイスンの四人は強固なブロックディフェンスを敷いていた。奥にいる非戦闘員のベンドと親方を守るためだ。しかし、その壁を迂回するように相手のいない一小隊が大きく回り込んでいたのだ。
●
「皆さん、右手側っ! コボルドが奥の職人を狙ってるっ!」
叫んで知らせたクレール、間に合えとばかりに空を斜め後方に思いっきり蹴る。
「そう……」
静かに応じたJ、敵後背への吶喊を中断し横合いに機杖「ピュアホワイト」を掲げた。
刹那、光の三角形が目の前に現れた。押し出すように手の平をかざす。
「穿て、瞬光」
三つの頂点から放たれた光が正に迂回しようとした三匹に命中する。
そこへ横っ飛びしたクレールが着地。
「あんた達の相手は私だ! 私達だぁぁっ!!」
あえて敵の真正面に出た。構えるはシールド「リパルション」。早速敵が剣を振るってきた。唸る盾のモーター。敵の攻撃を受け流す。
が、二匹に抜かれた。
三位一体の攻撃ではないのか?
「どうして?!」
疑問は、すぐに氷解する。
もともと、敵の狙いは奥の二人――ベンドと親方だったのだ。
脇を抜けて助走十分。ついに剣を振りかざす敵二匹。
まずい、と思った瞬間!
――ブゥン……。
時は少しだけ遡る。
「クレールちゃん!」
ケイルカがクレールの叫びに気付く。
「仲間を信じろ! ……お前らの相手は、こっちだっての!」
ジャックはJが反応したのを見てケイルカに叫ぶ。そして自分を信じる。狙っていた一匹の集中攻撃に余念がない。おかげで、アムの執事、バモスは隣のアムに手助けの一撃を振るう余裕もできるようになる。
これを見たケイルカ、心を決めた。
仲間を信じる、と。
そして胸の前できゅっと拳を結び念じ、視線を上げるのだ。
(おいで、私の猫ちゃん。一緒に戦おう)
と――。
その少し前の位置。
「ズィーベン…思ったより反動が…」
しっかりと腰を落として銃を両手構えしたアリシアが、時折バモスの援護するアムの敵に攻撃を加えている。アム、それだけ苦戦しているようだ。
(……あ…もしかしてアムさんも……本格的な戦闘…初めて?)
自分と同じだ、と気付く。
気付いて、ヘッドフォンをしっかりと耳に当て直しいつも聴いている曲を思い出しつつ心を落ち着ける。
流れるようなメロディー。
それでいて力強い旋律。
すうっ、と大きく深呼吸する。
「コボルト…」
ズィーベンの横の「7」の文字はまだ光っていないが、おそらく弾倉残りは一発。
同時に、先の射撃を食らったコボルドが振り向いた。不満に顔をくしゃくしゃにしている。
「…思ったよりも全然可愛くないです…訴えてやります…」
改めて構える銃。ぐっと引き金に掛けた指に力を入れた。
――ドゥン…。
撃った弾はコボルドの額に綺麗に入った。
仰け反り吹っ飛んだ敵はそのまま動かない。応戦に忙しかったアムのほっとした表情が見えた。アリシアもほっとする。とにかく、数字が光って弾切れを知らせる銃に再装填……いや、機導砲でとにかく援護。
その横を、猫らしき幻影とともに障害物をぴょんぴょん飛び石の様に跳んでケイルカが現れた。すでにすっかり覚醒している。
「あなた達の相手はこっちよ」
振るったワンド「ゴールデン・バウ」からマジックアロー。前進する前の初手で狙った相手に続けて撃つ。さすがにその一体は攻め立てていたメイスンから離れケイルカへ突撃してくる。
振り上げた剣とともに、跳びかかって来た!
「猫ちゃん、私に力を貸して!」
言葉とともに振りかざすワンド。猫の幻影もケイルカを真似て一斉に後肢立ち。
瞬間!
――ずずん……。
アースウォールが一瞬で目の前にそびえ立つ。
見事コボルドの突撃を防いだ。
そればかりではない。ごしゃっ、という激突音も壁の向こうから聞こえた。
すかさずデリンジャーを手にしたケイルカが壁の向こう側に回る。猫の幻影もぴょんぴょん追う。ばん、ぱんと銃声が轟き……それだけで静かになった。
同時に詩も前に出て来ていた。天使の輪っかに片翼だけの天使の翼。こちらも覚醒している。
「ほらほら、こっちにお酒があるよ。欲しければ奪ってごらんよ!」
缶ビールを取り出しぷしゅっと開けてから敵に投げつける。
むっ、と敵が振り返る。
もちろんこれまで詩が弓で狙っていた敵だ。さすがに攻め込んでいたモータルから離れてかかって来る。
ちなみに、一番左側の、さらに左に開くような形で敵後背に接近したのはモータルを助けるためでもあるのだが――。
詩、敵を引き付けてからリュミエールボウを天にかざした。
「光の波動!」
こだわった位置取りは効果的にセイクリッドフラッシュを食らわせるためだッ。
「モータル君、今だよ!」
後方に――モータルの方に吹っ飛んだ敵を攻撃するよう指示する詩。慌てて攻撃に出るモータルを見て、自身はホーリーライトで始末していく。
●
時は戻る。
「どうして?!」
敵一匹を止めたクレールが振り返った。
――ブゥン……ガキン!
逆五角形の盾が大振りした剣を止めるっ。
「何とか間に合いました」
サクラだ。
掲げて敵の攻撃を止めたホーリーシールド越しに赤い瞳が光る。
「……これ以上は好きにはやらせませんよ…」
敵、ひるんで一歩引く。
この少し前、ハンター側最後尾。
「『Strike while the iron is hot』……」
ジャックも最奥の危機に気付いていた。
先ほどより前進し、左右に並んだ石組みの長椅子に乗り、視界と高低差を得ている。次の一撃の大切さに気付いているのだ。
(女ばっかの中で外したらカッコつかねえ…!)
仲間を信じろ、と言った。
それは、信じて後は何もしないという意味ではない。
ちゃんと一番右のメイスンを援護しながらも、クレールたちのほうも見ていたのだ。
「機は逃すな、ってな」
マジで当たれ、と念じつつグリントボウから放った矢は、サクラの止めた敵の後方に続いていたコボルドを横撃。突撃を一歩遅らせた。
これでサクラ、完全に一対一。
「これ以上は好きにはやらせませんよ…」
盾を……捨てたッ!
「これより先に行きたければ、まず私をなんとかしてみなさい…」
もう、防御は必要ないとばかりに猫耳を……もとい、瞳を上げる。
「ですが、簡単に行くとは思わない事です…」
コボルドがひるんだ瞬間、大きく一歩踏み込んだ。
そして霊槍「グングニル」を繰り出す・繰り出す!
「あともう少しだ。畳み掛ける!」
この時、Jがメイスンの横に加勢に入った。
「あなたは?」
ハンマーを武器に守勢に回るという窮屈さを見せていたメイスン、ほっと息を吐きながらJを見た。
J、ちらと肩越しに微笑する。
「ジェーン、ジュディ、ジェニファー……どれでもどうぞ」
ただ覚えておくといい、と敵に向き直った背中が語る。
「切り抜ける!」
言ったのはJではない。それを見たメイスンだ。
勇気になった。
力が出た。
劣勢を跳ね返すのだ。
自然と口に出たようだ。ただひたすらに、敵と戦う。
●
「逃げるか。まあそーするわな」
ジャックが逃げ出したコボルドを見送りつつ強打で応戦していた剣の構えを解いた。けが人を背負っている姿に「もうここには来んじゃねーぞ」と声を掛けておく。
廃墟では。
「ん、今のうちに回復します。集まってください…」
「これで楽になったんじゃないかな?」
サクラと詩が傷付いた人の回復をしていた。
「ところでベンドさん、こんな所で何してるの?」
「怪しいですよ…」
「ん? 詩ちゃんとサクラちゃんやから教えたるけど秘密やで?」
言われてうんうんと寄って行く詩とサクラ。
どうやらゴブリンとの取引らしい。
「そんなことまでするんだ……」
「ゴブリンとの商い…そういう商売もあるんですね…」
呆れる詩。クレールもぽかんとしている。聞けば情報ももらえるそうだ。
「でも、そういうことが可能なら人間の被害が少なくなるわね。応援するよ、モータルちゃん」
クレールの横にいたケイルカはそうにっこりする。
「……知り合い?」
クレールがきょとんとする。うん、と頷く三人。
「オヒサシブリデスネ」
そこへ、むふふんと得意そうなアリシア。アムの前で胸を張っている。
「武器はバットじゃなかったのね、アリシアさん」
アムの言葉に、「前回の、バレてる……」とびくり。
「…はずかしい……あ、ちょっとそこの椅子の下にいますので…さがさな…あ、いえ…」
アリシア、はわはわもじもじ。
「ま、それなら話が早い。災難だったな」
頭を掻きながらジャックがそう言ったのは、一緒にその任務を担っていたから。
「おかげで助かったわ。おーきにな」
「こちらは?」
ここでJがメイスンたちを見た。
「親方、決めました」
メイスン、立ち上がる。
「この人たちに頼んで同行させてもらいます。……世界を知るために」
とにかく、村にコボルド被害はなかった。
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コボルト退治作戦卓 ケイルカ(ka4121) エルフ|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/08/31 00:28:14 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/27 02:03:41 |