ゲスト
(ka0000)
急がば回れぬ峠道
マスター:奈華里

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/09/21 07:30
- 完成日
- 2015/10/01 02:45
このシナリオは2日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「これは…参ったなぁ」
ガラス職人をするアドが手綱を引いて馬車を止める。
「どうかしたの、パパ?」
その様子に荷台に乗っていた娘・リブも顔を出す。
するとそこには道を塞ぐように立てられた看板と仰々しくその前に立つ警備員の姿…。
どうやらこの先は通行止めという事らしい。
「昨日までつかえた筈なのになぁ…」
頭を掻きつつ、少し手前で停車してアドは事情を聞きに警備員の元へと向かう。
「あの、納期が近いんですが…この道の先で何かあったんですか?」
看板に事情は書かれていない。アドは出来るだけ低姿勢で警備員達に問う。
「あぁ、まぁな。この先で温泉が出るとかで領主様が買い上げて今工事中なのだよ」
「工事中! という事は当分ここは」
「通行止めだ。何人たりとも通すなと言われている。荷物を運ぶなら回り道を使うんだな」
警備員はそう言うと、まるで野良犬を追いはらうかのような仕草で彼をその場から遠ざける。
「パパ、どうだって?」
その様子を見ていたリブが心配そうに声をかける。
「これは…駄目だな。まぁ、一応納期まで少し時間はある。別の道を行こう」
アドはそんな彼女を心配させないように穏やかな声でそう言うと、元来た道を引き返す。
荷台には山一つ先の貴族から頼まれたガラスの花瓶が三ダースのっていた。何でもその家の娘が結婚するらしく、会場のテーブルを飾る花瓶をアドの腕を見込んで発注。それぞれが一品もので、花瓶の装飾が違う造りになっている。
「間に合うかな?」
リブがぽそりと呟く。
「大丈夫さ。回り道と言ってもそれ程距離は変わらない筈だ。さぁ、戻るぞ」
そういう彼だったが、街に戻って些かその道に不穏な影が落ちる。
『この先、大蛇発生中』
突如張り出された注意書きにアドの額に汗が流れる。
そう言えば回り道の方には影になる場所が多い。鬱蒼と茂った草木は時に道を隠してしまう程であり、雨が降った後等は隠れてしまったぬかるみに車輪がとられて、立ち往生したという話を聞いた事がある。
(空路を使う予算はないし…かと言って娘を連れて行くのは危険かもしれんな)
まだ十二歳を迎えたばかりの愛娘だ。母が早くに亡くなっているから、自分が大事に育ててきた。
そんな彼女を危険な場所に連れて行くのは無謀過ぎる。が人に預けるのもそれはそれでリスクを伴う。
「パパ、大丈夫だよ。私、ついてく。それにこの御守りもあるし」
首に下げていた皮紐の先にあるのは小さなマスコット。娘はそれをお守りだという。というのもリブが少し前に迷子になった時、寄り添ってくれたという猫を模してアドが作ったものだからだ。名前は船長――くるんとした髭が特徴的だった。
「それに私も花嫁さん見たいし」
悩むアドに笑顔で娘はそう言う。だが、
「また、やられたみたいだぞっ! 今度は運搬中の羊が襲われたってよ!」
看板を見ていた人々の横をそんな情報が駆け抜けて――ここはやはり二人でいくのは危険だ。
(事件になっている位だ。多少は依頼料も考慮されるだろうし…納期を守る為には仕方ないな)
アドはそう思い、その日のうちにハンターオフィスへと歩を向ける。
そんな彼を追うようにどんよりとした雲が彼らの向かう山の方へと面積を伸ばしつつあった。
ガラス職人をするアドが手綱を引いて馬車を止める。
「どうかしたの、パパ?」
その様子に荷台に乗っていた娘・リブも顔を出す。
するとそこには道を塞ぐように立てられた看板と仰々しくその前に立つ警備員の姿…。
どうやらこの先は通行止めという事らしい。
「昨日までつかえた筈なのになぁ…」
頭を掻きつつ、少し手前で停車してアドは事情を聞きに警備員の元へと向かう。
「あの、納期が近いんですが…この道の先で何かあったんですか?」
看板に事情は書かれていない。アドは出来るだけ低姿勢で警備員達に問う。
「あぁ、まぁな。この先で温泉が出るとかで領主様が買い上げて今工事中なのだよ」
「工事中! という事は当分ここは」
「通行止めだ。何人たりとも通すなと言われている。荷物を運ぶなら回り道を使うんだな」
警備員はそう言うと、まるで野良犬を追いはらうかのような仕草で彼をその場から遠ざける。
「パパ、どうだって?」
その様子を見ていたリブが心配そうに声をかける。
「これは…駄目だな。まぁ、一応納期まで少し時間はある。別の道を行こう」
アドはそんな彼女を心配させないように穏やかな声でそう言うと、元来た道を引き返す。
荷台には山一つ先の貴族から頼まれたガラスの花瓶が三ダースのっていた。何でもその家の娘が結婚するらしく、会場のテーブルを飾る花瓶をアドの腕を見込んで発注。それぞれが一品もので、花瓶の装飾が違う造りになっている。
「間に合うかな?」
リブがぽそりと呟く。
「大丈夫さ。回り道と言ってもそれ程距離は変わらない筈だ。さぁ、戻るぞ」
そういう彼だったが、街に戻って些かその道に不穏な影が落ちる。
『この先、大蛇発生中』
突如張り出された注意書きにアドの額に汗が流れる。
そう言えば回り道の方には影になる場所が多い。鬱蒼と茂った草木は時に道を隠してしまう程であり、雨が降った後等は隠れてしまったぬかるみに車輪がとられて、立ち往生したという話を聞いた事がある。
(空路を使う予算はないし…かと言って娘を連れて行くのは危険かもしれんな)
まだ十二歳を迎えたばかりの愛娘だ。母が早くに亡くなっているから、自分が大事に育ててきた。
そんな彼女を危険な場所に連れて行くのは無謀過ぎる。が人に預けるのもそれはそれでリスクを伴う。
「パパ、大丈夫だよ。私、ついてく。それにこの御守りもあるし」
首に下げていた皮紐の先にあるのは小さなマスコット。娘はそれをお守りだという。というのもリブが少し前に迷子になった時、寄り添ってくれたという猫を模してアドが作ったものだからだ。名前は船長――くるんとした髭が特徴的だった。
「それに私も花嫁さん見たいし」
悩むアドに笑顔で娘はそう言う。だが、
「また、やられたみたいだぞっ! 今度は運搬中の羊が襲われたってよ!」
看板を見ていた人々の横をそんな情報が駆け抜けて――ここはやはり二人でいくのは危険だ。
(事件になっている位だ。多少は依頼料も考慮されるだろうし…納期を守る為には仕方ないな)
アドはそう思い、その日のうちにハンターオフィスへと歩を向ける。
そんな彼を追うようにどんよりとした雲が彼らの向かう山の方へと面積を伸ばしつつあった。
リプレイ本文
●同行者
雨雲ともとれる雲の絨毯が問題の山を覆い始めた頃、アドの護衛は集まった。
急ぎの用件という事もあり、集まると同時に各々が簡単な打ち合わせを済ませ必要な物資をかき集める。
「うわぁ…お馬さんがいっぱい」
そうして荷車の周りにやって来たハンター達のほとんどがペット連れで思わずリブが言葉する。
「リブちゃんはお馬さん好きなの?」
それに気付いて矢野 白(ka3664)が馬上から降り、彼女に尋ねる。
「うん、目が綺麗だから…この子も優しい顔してる」
それに穏やかな笑顔で応える少女――胸に下がった船長のガラス細工がきらりと光る。
『それ、かわいいね♪』
とそこへエヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)もやってきた。小さなメモ帳にさらさらと言葉を書いて、彼女に見せる。
「お姉さん?」
その様子に幾分首を傾げるリブであったが、首から下げられたカードの束に気付いて彼女は理解した。
お客の中にもたまにいる。声を失った理由は様々であるが、言葉を喋れないあるいは声が出ない人は筆談用のメモ帳や道具を使う事を彼女は知っている。
「わーエヴァちゃん久しぶり! ここ終わったら一緒にご飯食べに行きましょ!」
リブが返事をするより先に白がエヴァに抱き付く。如何やら彼女らは友達らしい。
エヴァはそれにこくこく頷いて、リブにはウインクを返して見せる。
「おいおい、こんな天気なのにきみら元気だなー…。俺はこれで野宿かと考えただけで溜息ものなんだけどー」
そんな二人を馬上から観察して帽子を被った青年、ルピナス(ka0179)はやる気なさげだ。
『ルピナス、こんにちは。今日も宜しくね』
エヴァはそうメモを書いて彼に見せた。こちらもどうやら知り合いらしい。
「あらぁ~、まあいいわ。そっちの色男さんも仕事が終わったらご飯、一緒にどうかしら?」
二人の関係に興味を持ちつつ、白が尋ねる。
「色男なんて勿体無いよ。でも、そうだな…じゃあどうぞ宜しくね」
彼はそう言うと白と握手する。
「成程、これは凄いな」
一方荷台の方では既に運搬の為の下準備が開始されている。
アド立ち合いの下、梱包されている花瓶をザレム・アズール(ka0878)が確認する。
「あ、俺も見たいな」
その様子に気付いてルピナスが慌ててそちらに向かえば、きちんと箱に並べられた花瓶の数々に目を奪われる。
それは本当に見事な出来だった。すらりと伸びた本体部に蔓の様な筋が絡みつく。そうして、その所々が花や動物のモチーフで飾られているのだが、そのどれもが後付された様には見えず、そのまま加工して出来たように思えるのだ。
「うわ……これは俺、好きだな」
さっきまでの憂鬱な気持ちが洗われる様だった。曇り空の下でもキラキラと輝いて見えるその花瓶の数々には生命さえ吹き込まれているかのようだ。
「っと、見ている場合じゃないな。中空固定が望ましいが、この装飾だとそれぞれ吊る場所を変えないといけなそうだから、このままでいくか。但し、緩衝材としての布を増やしておこう」
中の状態を確認してザレムが手早く集めてきた布で隙間を埋め、更なる固定を試みる。
何といってもこれから行く道はアップダウンが激しいと聞く。地図でも確認したが、それに間違いはない様だ。となれば割れものである花瓶には厳重な注意が必要だと彼は考える。念入りに布を敷き詰めて、荷台の固定も忘れない。
そんなこんなで依頼を出して一日目は準備に時間を取られ、出発は早朝へと回されるのだった。
●敵は蛇だけにあらず
四頭の馬が荷車を囲む。全員馬持ちではあったが、狭い山道だ。多過ぎても邪魔になるという事でエヴァとルピナスの馬はお留守番。護衛時は交代で騎乗する事にして、二人は荷車内にリブと同乗とした。そして今先頭を行くのは、斥候を申し出たユキヤ・S・ディールス(ka0382)と柊 真司(ka0705)だ。
朝霧が立つ山道は思いの外冷え込み思わず身震いする。
「何もなければいいが…ワレモノを運ぶってのに危険な道を進まなきゃいけないなんてついてないな」
地図を片手に、僅かな視界に目を凝らしつつ真司が言う。
通行止めとなった別ルートとこのルート――地図で見ても一目瞭然、別ルートの方が起伏は少なく、本来の道を行けたらならばどれだけ楽だったか。今回の蛇騒動――巷では、別ルートの蛇達が工事で行き場を失くしてこちらに来たのではないだろうかともっぱら噂されている。
「まあまあ、そう言わずに。これもお仕事ですから」
そう言いにこやかに笑うのはユキヤだ。個人的には空が見えないのが残念でならないが、それでも彼の好きな動物達と共に仕事が出来るのは悪くない。馬の他にも今回はエヴァが犬を二頭連れて来ている。蛇のような地を這う敵となれば、視線が低い彼らはきっと役に立ってくれるだろう。
ついてくるアドの荷車を時折確認しながら、彼は彼で周囲の音に注意を傾ける。
山道は思いの外静かだった。早朝という事もあるが、鳥の囀りは聞こえず、あるのは彼らの馬から発せられる蹄の音のみ。風が吹けば木々の擦れる音も加わるが、それは本当に些細なものだ。
(本当にこの近くで出ているのだろうか?)
余りにも静か過ぎて、しんがりを務めていたザレムの脳裏にそんな疑問が浮かぶ。
羊を襲う程の大物となると相当なデカさだ。現れればすぐに気付く筈である。
そんな事を考えて進む事数時間、山の中腹に差し掛かった時、ついに空が泣き出した。
「くっ、何てことだ」
道は木々で覆われているから直接雨粒を浴びる事はないが、開いていた地図に雨粒の染みが広がり、真司が静かに舌打ちする。
「こうなるとますます厄介よね」
そう言うのは白だ。彼女も騎乗組。荷台の後ろについて中にいるリブ達の様子を観察しつつ、進む道すがらで棍で叢を揺らしては安全確認を行っていた一人である。
「更に足元がぬかるむ可能性があるし…気を付けて行きましょ」
「アドさんもそういう事だから手綱しっかり宜しく。最悪な時は…まぁ、何とかするけど」
白の言葉に続いて、荷台にいたルピナスがアドに助言する。
『リブちゃんも揺れる可能性があるからしっかり掴まっててね』
エヴァは彼女に付き添い、そんなメモを書いて見せる。
そうして、その時は訪れる。雨が本降りになり出して…周囲の音が聞き取りにくくなった時の事だ。
ブヒヒィーーンと先頭を行く二人の馬が戦慄き、暴れ出す。それにはっとして足元をみれば凄い速さで体をくねらせ、馬の足に纏わりついてくる大蛇の群れ。本来群れを作る習性をもたない筈であるが、生き抜くためにそうなったか、はたまた狙いが被ったか。どちらにせよ、こちらとしては厄介な事この上ない。
「ちっ、数が多過ぎる!」
ライフルを構えるにも暴れ馬の上では照準が定まらない。そこで真司は先にトランシーバーに手をかける。
そして、ユキヤは一時的な目くらましを敢行する。
「少し我慢して下さいっ!」
馬から飛び降り、杖を掲げて…解き放ったのはホーリーライト。その眩い光が蛇のみらなず、馬の目にも焼き付く。
その間に後方の仲間にも連絡は行き、
「蛇出現! 依頼人は馬車の中へ!」
後方の皆に緊張が走る。エヴァの犬達は荷台近くで唸りをあげ、騎乗していた者達は馬から降りて警戒態勢。己が馬に防御障壁を張ってザレムが構えるのは魔導拳銃だ。
(この雨じゃあエレクトリックショットはマズイかもな)
数が多いなら行動を制限する必要があるが、この状況では皆への影響もないとは言えない。やむ負えず得物を鞭に持ち替える。
「さぁ、どこからでもかかってらっしゃいな」
一方、白は荷台付近を守る様に棍を構え、こちらに来るであろう蛇を迎えうつ。そして、エヴァは蛇の接近に備えて荷台前にアースウォールを構築する。
(これだったら蛇もこっちに来れないよね)
出現場所が前方である事を考慮して、進路を塞ぐように現れた土壁。
だが、彼女の意に反して蛇は土壁をものともしない。二mもあるその壁を易々と登って、こちらに顔を出す。
がその壁がいい時間稼ぎとなった。雨音に負けない位の大きな銃声――真司はライフルを構えてよじ登る蛇達を次々と撃ち落としてゆく。そして、撃ちもらした蛇は白の棍とルピナスの鞭が確実に蛇の急所を捉えて、息の根を止めてゆく。
「一体どこから湧いて来たんでしょうか?」
ユキヤは盾を構えて、馬に近付かないよう蛇らを追い払う。
「ふぃ~…やっと終わったぁ~」
動かなくなった大蛇の亡骸を前に誰もがホッとする。その時だ。思わぬ伏兵に場が新たな混乱に包まれる。
木の枝からポトリと落ちてきた小さな物体――それには見覚えがあった。
というか、規格外サイズばかりを今の今まで目にしていたから、このサイズが今は珍しくさえ思える。
大蛇のおこぼれでも狙っていたのか、木から荷台の馬へとダイブしたのは一匹の蛇。銃声に怯えた馬達を宥めていたザレムも咄嗟のそれには流石に対応できない。馬は大きく戦慄いて、突如その場で暴れ出す。
慌てて皆が駆け寄るがパニック状態の馬というのはそう簡単に抑えられるものではない。
その動揺は瞬く間に他の馬にも伝染して、荷台周辺の土を乱暴に踏み荒らし始める。そして、
「危ないッ!」
ぐらりと傾く荷台部に気付き白が側面へと回る。がいかんせん突然の出来事――女性一人に支えられるものではなく、親子を誘導するので精一杯。このままでは幾らクッションを入れていたとて一つや二つ、商品にひびが入ってしまう。誰もが諦めそうになる中、ルピナスが動いた。
「くっのぉぉぉ!!」
携帯していたワイヤーウィップを車輪に引っ掛けて、後は汚れるのも気にせずひたすら体重を反対側にかける。ギリリッと鞭を掴む手に朱が走るが構わない。
(あの花瓶を台無しにはさせないっ)
一目で心奪われた花瓶の数々――あれだけ美しいものはそう簡単に出来るものではない。気楽にをモットーに生きている彼であるが、あれが壊れる姿を見たくはない。その姿にハッとし、仲間も手助けに入る。エヴァはそんな彼らをフォローする為に馬にスリープミストをかけて…再びの静寂。荷台を慎重に戻し、息を吐く。馬を襲った蛇はさっきのそれで振り落されたのか、そこに姿はない。
「大丈夫ですか?」
ユキヤが皆の傷を確かめつつ、必要ならばヒールを施して回る。
「あー…参った参った」
荷車を押し戻して、ルピナスは心底疲れたようだ。自慢の帽子も雨に濡れて一段と重い。
大戦では大蛇以上の敵を相手にしている彼等であるが、悪条件がこうも重なると蛇とて侮れなくなることを身をもって知る。
だが、彼らのお蔭で商品は無事のようだ。木箱を開けて確認したから間違いない。
但し、再びの確認作業を終える頃には、時計は昼をとっくに過ぎて針は三時を指し示していた。
●安らぎの時間
山の中での野宿は出来れば避けたい。
しかし、天候変化と蛇の襲撃により予定よりも幾分か遅れ気味となった彼らは休憩を減らして、安全と思われる野宿予定場所へと急ぐ。
「リブちゃんは疲れてない?」
さっきの事があった為、白は馬を降りて荷車に乗り彼女を労わる。
「大丈夫です。それよりお姉さん達の方が」
が、リブ自体はしっかりしているようだ。それどころか、彼らを心配する余裕まである。
「そう、リブちゃんはいい子ね。ところで~エヴァにも聞きたいんだけど、二人はさ、気になる子とかいないの?」
唐突に切り出された質問にエヴァが目をぱちくりさせる。
その後、ちらりと白の代わりに馬に乗ったルピナスの方を見れば、彼はとても眠そうで…降りてくる瞼を必死に擦っている。
「うーん、私はいないよ。しいて言えば今は船長かな」
そんな彼女を余所にリブは猫のマスコットを白に見せ微笑む。
「へ~、よっぽど好きなのね…ってでも猫でしょ! 私が聞きたいのは」
「判ってるけど、それは内緒です」
そう言って誤魔化すリブに可愛さを感じつつ、次なる標的に視線を移す。
「で、エヴァはどうなのよぉ~?」
面白半分にじぃーーと彼女を見つめて、白が迫る。
『別に。私も今の所は特にいないよ』
がエヴァは意外と冷静だった。この反応からするに嘘はついていないと見える。
「なーんだ、なんかつまんないの」
白はそう言って荷台の枠に体重を預けた。まあ、元々緊張した空気を和ませるつもりで始めた話であるが、リアクションが薄いとそれはそれで残念である。とそこで荷車は止まって、
「余り仮眠時間は取れないが、ひとまず食事だ」
真司がそう言い、辺りを警戒しつつ焚き火を作る。
「アドさんもお疲れ様です。これをどうぞ」
疲労には甘いものが良いと聞いて、ユキヤは持参していたパンと蜂蜜を親子にも配る。
「ありがとう」
アドはその心遣いに感謝した。
急ぎの依頼だった。寄せ集めになる事は明らかだったし、厳しい道のりになると思っていたが…集まったハンター達は皆優しく、リブも思ったより元気でほっとする。
「もしよかったらあの花瓶の作り方を教えてくれないだろうか?」
とそこへザレムから声をかけられて、ルピナスからも「ぜひに」とせがまれれば、悪い気はしない。
勿体ぶるつもりもない彼であるから話はついつい長くなる。そんな彼らとの道中もあと少し。アドはふとそれを寂しく思い、首を傾げる。
(危険な道のりなのに、何故…)
そこで彼は周囲を見渡し理解した。
それはきっと親子だけでは味わえない、大勢の温かさ――。
疲れていても一緒にいるというだけで安心感と笑顔が湧いてくるのだ。
「こういうのもいいものだな」
アドがぽつりと呟く。そんな彼らを月が祝福し、いつの間にか雨雲は別の空へと消えていた。
その後はそれ程大きな事件もなく、彼らは納品先へと辿りつく。
「あぁ、この度は有難う御座いますね。何やら道が悪かったとの事…助かりましたわ」
貴族と言えどお高く留まっている者ばかりではない。アドが依頼された貴族の家は庶民との交流も深く、分け隔てなく接してくれるタイプの為、いつも取引は心地いいものとなっている。
「いえいえ、私は何も…こちらのハンターの皆さんが同行してくれたおかげですから」
アドはそう言い、彼らを紹介した。
すると二次会の立食結婚パーティーに招待されて、各々出席する事になる。
『わー、綺麗』
白とリブの声がはもる。エヴァも花嫁のドレスにうっとりとしている。
そして男勢はと言えば…同様に花嫁に目を奪われたり料理に舌鼓を打ってみたりと様々であるが、あの苦労はすっかりと癒されて再び笑顔が零れる。そんな会場のテーブルには彼らが守り抜いたアドの花瓶が日光に照らされて一層輝き、その場に大輪の華を添えているのだった。
雨雲ともとれる雲の絨毯が問題の山を覆い始めた頃、アドの護衛は集まった。
急ぎの用件という事もあり、集まると同時に各々が簡単な打ち合わせを済ませ必要な物資をかき集める。
「うわぁ…お馬さんがいっぱい」
そうして荷車の周りにやって来たハンター達のほとんどがペット連れで思わずリブが言葉する。
「リブちゃんはお馬さん好きなの?」
それに気付いて矢野 白(ka3664)が馬上から降り、彼女に尋ねる。
「うん、目が綺麗だから…この子も優しい顔してる」
それに穏やかな笑顔で応える少女――胸に下がった船長のガラス細工がきらりと光る。
『それ、かわいいね♪』
とそこへエヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)もやってきた。小さなメモ帳にさらさらと言葉を書いて、彼女に見せる。
「お姉さん?」
その様子に幾分首を傾げるリブであったが、首から下げられたカードの束に気付いて彼女は理解した。
お客の中にもたまにいる。声を失った理由は様々であるが、言葉を喋れないあるいは声が出ない人は筆談用のメモ帳や道具を使う事を彼女は知っている。
「わーエヴァちゃん久しぶり! ここ終わったら一緒にご飯食べに行きましょ!」
リブが返事をするより先に白がエヴァに抱き付く。如何やら彼女らは友達らしい。
エヴァはそれにこくこく頷いて、リブにはウインクを返して見せる。
「おいおい、こんな天気なのにきみら元気だなー…。俺はこれで野宿かと考えただけで溜息ものなんだけどー」
そんな二人を馬上から観察して帽子を被った青年、ルピナス(ka0179)はやる気なさげだ。
『ルピナス、こんにちは。今日も宜しくね』
エヴァはそうメモを書いて彼に見せた。こちらもどうやら知り合いらしい。
「あらぁ~、まあいいわ。そっちの色男さんも仕事が終わったらご飯、一緒にどうかしら?」
二人の関係に興味を持ちつつ、白が尋ねる。
「色男なんて勿体無いよ。でも、そうだな…じゃあどうぞ宜しくね」
彼はそう言うと白と握手する。
「成程、これは凄いな」
一方荷台の方では既に運搬の為の下準備が開始されている。
アド立ち合いの下、梱包されている花瓶をザレム・アズール(ka0878)が確認する。
「あ、俺も見たいな」
その様子に気付いてルピナスが慌ててそちらに向かえば、きちんと箱に並べられた花瓶の数々に目を奪われる。
それは本当に見事な出来だった。すらりと伸びた本体部に蔓の様な筋が絡みつく。そうして、その所々が花や動物のモチーフで飾られているのだが、そのどれもが後付された様には見えず、そのまま加工して出来たように思えるのだ。
「うわ……これは俺、好きだな」
さっきまでの憂鬱な気持ちが洗われる様だった。曇り空の下でもキラキラと輝いて見えるその花瓶の数々には生命さえ吹き込まれているかのようだ。
「っと、見ている場合じゃないな。中空固定が望ましいが、この装飾だとそれぞれ吊る場所を変えないといけなそうだから、このままでいくか。但し、緩衝材としての布を増やしておこう」
中の状態を確認してザレムが手早く集めてきた布で隙間を埋め、更なる固定を試みる。
何といってもこれから行く道はアップダウンが激しいと聞く。地図でも確認したが、それに間違いはない様だ。となれば割れものである花瓶には厳重な注意が必要だと彼は考える。念入りに布を敷き詰めて、荷台の固定も忘れない。
そんなこんなで依頼を出して一日目は準備に時間を取られ、出発は早朝へと回されるのだった。
●敵は蛇だけにあらず
四頭の馬が荷車を囲む。全員馬持ちではあったが、狭い山道だ。多過ぎても邪魔になるという事でエヴァとルピナスの馬はお留守番。護衛時は交代で騎乗する事にして、二人は荷車内にリブと同乗とした。そして今先頭を行くのは、斥候を申し出たユキヤ・S・ディールス(ka0382)と柊 真司(ka0705)だ。
朝霧が立つ山道は思いの外冷え込み思わず身震いする。
「何もなければいいが…ワレモノを運ぶってのに危険な道を進まなきゃいけないなんてついてないな」
地図を片手に、僅かな視界に目を凝らしつつ真司が言う。
通行止めとなった別ルートとこのルート――地図で見ても一目瞭然、別ルートの方が起伏は少なく、本来の道を行けたらならばどれだけ楽だったか。今回の蛇騒動――巷では、別ルートの蛇達が工事で行き場を失くしてこちらに来たのではないだろうかともっぱら噂されている。
「まあまあ、そう言わずに。これもお仕事ですから」
そう言いにこやかに笑うのはユキヤだ。個人的には空が見えないのが残念でならないが、それでも彼の好きな動物達と共に仕事が出来るのは悪くない。馬の他にも今回はエヴァが犬を二頭連れて来ている。蛇のような地を這う敵となれば、視線が低い彼らはきっと役に立ってくれるだろう。
ついてくるアドの荷車を時折確認しながら、彼は彼で周囲の音に注意を傾ける。
山道は思いの外静かだった。早朝という事もあるが、鳥の囀りは聞こえず、あるのは彼らの馬から発せられる蹄の音のみ。風が吹けば木々の擦れる音も加わるが、それは本当に些細なものだ。
(本当にこの近くで出ているのだろうか?)
余りにも静か過ぎて、しんがりを務めていたザレムの脳裏にそんな疑問が浮かぶ。
羊を襲う程の大物となると相当なデカさだ。現れればすぐに気付く筈である。
そんな事を考えて進む事数時間、山の中腹に差し掛かった時、ついに空が泣き出した。
「くっ、何てことだ」
道は木々で覆われているから直接雨粒を浴びる事はないが、開いていた地図に雨粒の染みが広がり、真司が静かに舌打ちする。
「こうなるとますます厄介よね」
そう言うのは白だ。彼女も騎乗組。荷台の後ろについて中にいるリブ達の様子を観察しつつ、進む道すがらで棍で叢を揺らしては安全確認を行っていた一人である。
「更に足元がぬかるむ可能性があるし…気を付けて行きましょ」
「アドさんもそういう事だから手綱しっかり宜しく。最悪な時は…まぁ、何とかするけど」
白の言葉に続いて、荷台にいたルピナスがアドに助言する。
『リブちゃんも揺れる可能性があるからしっかり掴まっててね』
エヴァは彼女に付き添い、そんなメモを書いて見せる。
そうして、その時は訪れる。雨が本降りになり出して…周囲の音が聞き取りにくくなった時の事だ。
ブヒヒィーーンと先頭を行く二人の馬が戦慄き、暴れ出す。それにはっとして足元をみれば凄い速さで体をくねらせ、馬の足に纏わりついてくる大蛇の群れ。本来群れを作る習性をもたない筈であるが、生き抜くためにそうなったか、はたまた狙いが被ったか。どちらにせよ、こちらとしては厄介な事この上ない。
「ちっ、数が多過ぎる!」
ライフルを構えるにも暴れ馬の上では照準が定まらない。そこで真司は先にトランシーバーに手をかける。
そして、ユキヤは一時的な目くらましを敢行する。
「少し我慢して下さいっ!」
馬から飛び降り、杖を掲げて…解き放ったのはホーリーライト。その眩い光が蛇のみらなず、馬の目にも焼き付く。
その間に後方の仲間にも連絡は行き、
「蛇出現! 依頼人は馬車の中へ!」
後方の皆に緊張が走る。エヴァの犬達は荷台近くで唸りをあげ、騎乗していた者達は馬から降りて警戒態勢。己が馬に防御障壁を張ってザレムが構えるのは魔導拳銃だ。
(この雨じゃあエレクトリックショットはマズイかもな)
数が多いなら行動を制限する必要があるが、この状況では皆への影響もないとは言えない。やむ負えず得物を鞭に持ち替える。
「さぁ、どこからでもかかってらっしゃいな」
一方、白は荷台付近を守る様に棍を構え、こちらに来るであろう蛇を迎えうつ。そして、エヴァは蛇の接近に備えて荷台前にアースウォールを構築する。
(これだったら蛇もこっちに来れないよね)
出現場所が前方である事を考慮して、進路を塞ぐように現れた土壁。
だが、彼女の意に反して蛇は土壁をものともしない。二mもあるその壁を易々と登って、こちらに顔を出す。
がその壁がいい時間稼ぎとなった。雨音に負けない位の大きな銃声――真司はライフルを構えてよじ登る蛇達を次々と撃ち落としてゆく。そして、撃ちもらした蛇は白の棍とルピナスの鞭が確実に蛇の急所を捉えて、息の根を止めてゆく。
「一体どこから湧いて来たんでしょうか?」
ユキヤは盾を構えて、馬に近付かないよう蛇らを追い払う。
「ふぃ~…やっと終わったぁ~」
動かなくなった大蛇の亡骸を前に誰もがホッとする。その時だ。思わぬ伏兵に場が新たな混乱に包まれる。
木の枝からポトリと落ちてきた小さな物体――それには見覚えがあった。
というか、規格外サイズばかりを今の今まで目にしていたから、このサイズが今は珍しくさえ思える。
大蛇のおこぼれでも狙っていたのか、木から荷台の馬へとダイブしたのは一匹の蛇。銃声に怯えた馬達を宥めていたザレムも咄嗟のそれには流石に対応できない。馬は大きく戦慄いて、突如その場で暴れ出す。
慌てて皆が駆け寄るがパニック状態の馬というのはそう簡単に抑えられるものではない。
その動揺は瞬く間に他の馬にも伝染して、荷台周辺の土を乱暴に踏み荒らし始める。そして、
「危ないッ!」
ぐらりと傾く荷台部に気付き白が側面へと回る。がいかんせん突然の出来事――女性一人に支えられるものではなく、親子を誘導するので精一杯。このままでは幾らクッションを入れていたとて一つや二つ、商品にひびが入ってしまう。誰もが諦めそうになる中、ルピナスが動いた。
「くっのぉぉぉ!!」
携帯していたワイヤーウィップを車輪に引っ掛けて、後は汚れるのも気にせずひたすら体重を反対側にかける。ギリリッと鞭を掴む手に朱が走るが構わない。
(あの花瓶を台無しにはさせないっ)
一目で心奪われた花瓶の数々――あれだけ美しいものはそう簡単に出来るものではない。気楽にをモットーに生きている彼であるが、あれが壊れる姿を見たくはない。その姿にハッとし、仲間も手助けに入る。エヴァはそんな彼らをフォローする為に馬にスリープミストをかけて…再びの静寂。荷台を慎重に戻し、息を吐く。馬を襲った蛇はさっきのそれで振り落されたのか、そこに姿はない。
「大丈夫ですか?」
ユキヤが皆の傷を確かめつつ、必要ならばヒールを施して回る。
「あー…参った参った」
荷車を押し戻して、ルピナスは心底疲れたようだ。自慢の帽子も雨に濡れて一段と重い。
大戦では大蛇以上の敵を相手にしている彼等であるが、悪条件がこうも重なると蛇とて侮れなくなることを身をもって知る。
だが、彼らのお蔭で商品は無事のようだ。木箱を開けて確認したから間違いない。
但し、再びの確認作業を終える頃には、時計は昼をとっくに過ぎて針は三時を指し示していた。
●安らぎの時間
山の中での野宿は出来れば避けたい。
しかし、天候変化と蛇の襲撃により予定よりも幾分か遅れ気味となった彼らは休憩を減らして、安全と思われる野宿予定場所へと急ぐ。
「リブちゃんは疲れてない?」
さっきの事があった為、白は馬を降りて荷車に乗り彼女を労わる。
「大丈夫です。それよりお姉さん達の方が」
が、リブ自体はしっかりしているようだ。それどころか、彼らを心配する余裕まである。
「そう、リブちゃんはいい子ね。ところで~エヴァにも聞きたいんだけど、二人はさ、気になる子とかいないの?」
唐突に切り出された質問にエヴァが目をぱちくりさせる。
その後、ちらりと白の代わりに馬に乗ったルピナスの方を見れば、彼はとても眠そうで…降りてくる瞼を必死に擦っている。
「うーん、私はいないよ。しいて言えば今は船長かな」
そんな彼女を余所にリブは猫のマスコットを白に見せ微笑む。
「へ~、よっぽど好きなのね…ってでも猫でしょ! 私が聞きたいのは」
「判ってるけど、それは内緒です」
そう言って誤魔化すリブに可愛さを感じつつ、次なる標的に視線を移す。
「で、エヴァはどうなのよぉ~?」
面白半分にじぃーーと彼女を見つめて、白が迫る。
『別に。私も今の所は特にいないよ』
がエヴァは意外と冷静だった。この反応からするに嘘はついていないと見える。
「なーんだ、なんかつまんないの」
白はそう言って荷台の枠に体重を預けた。まあ、元々緊張した空気を和ませるつもりで始めた話であるが、リアクションが薄いとそれはそれで残念である。とそこで荷車は止まって、
「余り仮眠時間は取れないが、ひとまず食事だ」
真司がそう言い、辺りを警戒しつつ焚き火を作る。
「アドさんもお疲れ様です。これをどうぞ」
疲労には甘いものが良いと聞いて、ユキヤは持参していたパンと蜂蜜を親子にも配る。
「ありがとう」
アドはその心遣いに感謝した。
急ぎの依頼だった。寄せ集めになる事は明らかだったし、厳しい道のりになると思っていたが…集まったハンター達は皆優しく、リブも思ったより元気でほっとする。
「もしよかったらあの花瓶の作り方を教えてくれないだろうか?」
とそこへザレムから声をかけられて、ルピナスからも「ぜひに」とせがまれれば、悪い気はしない。
勿体ぶるつもりもない彼であるから話はついつい長くなる。そんな彼らとの道中もあと少し。アドはふとそれを寂しく思い、首を傾げる。
(危険な道のりなのに、何故…)
そこで彼は周囲を見渡し理解した。
それはきっと親子だけでは味わえない、大勢の温かさ――。
疲れていても一緒にいるというだけで安心感と笑顔が湧いてくるのだ。
「こういうのもいいものだな」
アドがぽつりと呟く。そんな彼らを月が祝福し、いつの間にか雨雲は別の空へと消えていた。
その後はそれ程大きな事件もなく、彼らは納品先へと辿りつく。
「あぁ、この度は有難う御座いますね。何やら道が悪かったとの事…助かりましたわ」
貴族と言えどお高く留まっている者ばかりではない。アドが依頼された貴族の家は庶民との交流も深く、分け隔てなく接してくれるタイプの為、いつも取引は心地いいものとなっている。
「いえいえ、私は何も…こちらのハンターの皆さんが同行してくれたおかげですから」
アドはそう言い、彼らを紹介した。
すると二次会の立食結婚パーティーに招待されて、各々出席する事になる。
『わー、綺麗』
白とリブの声がはもる。エヴァも花嫁のドレスにうっとりとしている。
そして男勢はと言えば…同様に花嫁に目を奪われたり料理に舌鼓を打ってみたりと様々であるが、あの苦労はすっかりと癒されて再び笑顔が零れる。そんな会場のテーブルには彼らが守り抜いたアドの花瓶が日光に照らされて一層輝き、その場に大輪の華を添えているのだった。
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蛇の畝を越えて【相談】 草薙 白(ka3664) 人間(リアルブルー)|27才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/09/20 21:54:15 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/09/19 12:00:52 |