ゲスト
(ka0000)
【深棲】船上の視覚的脅威。ヌメヌメ
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 3日
- 締切
- 2014/07/26 15:00
- 完成日
- 2014/07/30 22:18
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
守りは過去最高だった。
船は今年進水したばかりの中型漁船で極めて堅牢、乗り込むのは全身これ筋肉な覚醒者漁師5名。
現役ハンターよりは弱いが並みの雑魔の1体や2体軽く蹴散らせるだろう。
普段の職場である船上でならもっと多くの相手もできるかもしれない。
そんな集団が、たった1体の雑魔によって蹴散らされた。
●
「なんじゃぁあのヌメヌメはぁっ!」
海面から顔を出した雑魔は分厚い粘液で覆われていた。
「ばばば化け物ぉっ」
外見は烏賊と蛸を足して割らずに肉色触手を足した感じ。
「妙に良い匂いなのが最悪に気持悪……おろろ」
視覚的暴力と臭覚経由の快楽が拙い具合に反応して覚醒者の正気を削る。
勢いのついた触手が振り下ろされる。
漁師は腕を交差して耐えるがそのまま巻き付かれて悲鳴をあげた。
雑魔が墨だかなんだか分からないものを戦場へ撒き散らす。
同僚を助けようとした漁師達がピンクっぽい色に染められヌメって足を滑らせた。
「無茶苦茶だこいつ。高位のヴォイドだ逃げるぞ!」
実際には雑魔の中でも戦力低めだ。
元ハンターな漁師が大型包丁を触手にめり込ませ、全身の筋肉を膨張させて切断する。
噴き出す粘液で口の中まで桜色に染まるのに必死で耐えて、甲板に転がる同僚を海面に蹴り落とす。
「覚えてやがれ!」
「かあちゃーんっ」
海岸に向かって泳ぎ去る覚醒者漁師5名を、最大の戦力が外見な雑魔がぼんやりと船上から眺めていた。
●
その依頼票は他と比べて変わっていた。
視覚的暴力に注意、心臓が弱い人は見ちゃ駄目、という内容の文章が繰り返し何度も点灯している。
あなたが意識を向けると、お勧めしないよといいたげな低速で3Dディスプレイが近づいて、広がった。
まず目に入ってきたのは透明度の高い紺碧の海だ。
海岸から100メートルの場所に頑丈そうなそうな船が浮かんでいて、その上に得体の知れないなまものがうごめいている。
雑魔。低威力。粘液による行動阻害に注意という情報が重ねて表示されていく。
一旦目を離して数歩下がって改めて見る。
相変わらずの視覚的暴力だが、よく見てみるとそれ以外にも拙い情報があった。海から同種の雑魔が船に向かって来る可能性大、らしいのだ。現場は良質の漁場でこのままだと付近の漁村が大打撃を受ける。仮に多数の雑魔が集まれば、この場から内陸に向け進行を開始しかねない。
3Dディスプレイには、行くなら精神的な意味で覚悟を決めてね、赤字が太字で点滅していた。
船は今年進水したばかりの中型漁船で極めて堅牢、乗り込むのは全身これ筋肉な覚醒者漁師5名。
現役ハンターよりは弱いが並みの雑魔の1体や2体軽く蹴散らせるだろう。
普段の職場である船上でならもっと多くの相手もできるかもしれない。
そんな集団が、たった1体の雑魔によって蹴散らされた。
●
「なんじゃぁあのヌメヌメはぁっ!」
海面から顔を出した雑魔は分厚い粘液で覆われていた。
「ばばば化け物ぉっ」
外見は烏賊と蛸を足して割らずに肉色触手を足した感じ。
「妙に良い匂いなのが最悪に気持悪……おろろ」
視覚的暴力と臭覚経由の快楽が拙い具合に反応して覚醒者の正気を削る。
勢いのついた触手が振り下ろされる。
漁師は腕を交差して耐えるがそのまま巻き付かれて悲鳴をあげた。
雑魔が墨だかなんだか分からないものを戦場へ撒き散らす。
同僚を助けようとした漁師達がピンクっぽい色に染められヌメって足を滑らせた。
「無茶苦茶だこいつ。高位のヴォイドだ逃げるぞ!」
実際には雑魔の中でも戦力低めだ。
元ハンターな漁師が大型包丁を触手にめり込ませ、全身の筋肉を膨張させて切断する。
噴き出す粘液で口の中まで桜色に染まるのに必死で耐えて、甲板に転がる同僚を海面に蹴り落とす。
「覚えてやがれ!」
「かあちゃーんっ」
海岸に向かって泳ぎ去る覚醒者漁師5名を、最大の戦力が外見な雑魔がぼんやりと船上から眺めていた。
●
その依頼票は他と比べて変わっていた。
視覚的暴力に注意、心臓が弱い人は見ちゃ駄目、という内容の文章が繰り返し何度も点灯している。
あなたが意識を向けると、お勧めしないよといいたげな低速で3Dディスプレイが近づいて、広がった。
まず目に入ってきたのは透明度の高い紺碧の海だ。
海岸から100メートルの場所に頑丈そうなそうな船が浮かんでいて、その上に得体の知れないなまものがうごめいている。
雑魔。低威力。粘液による行動阻害に注意という情報が重ねて表示されていく。
一旦目を離して数歩下がって改めて見る。
相変わらずの視覚的暴力だが、よく見てみるとそれ以外にも拙い情報があった。海から同種の雑魔が船に向かって来る可能性大、らしいのだ。現場は良質の漁場でこのままだと付近の漁村が大打撃を受ける。仮に多数の雑魔が集まれば、この場から内陸に向け進行を開始しかねない。
3Dディスプレイには、行くなら精神的な意味で覚悟を決めてね、赤字が太字で点滅していた。
リプレイ本文
青い海。白い砂浜。燦々と降り注ぐ陽光に爽やかな風。
そして、ショッキングピンクの逞しい触手がいっぱい。
「実物を見るまではアホな漁師たちだと呆れてたけど」
イスカ・ティフィニア(ka2222)の顔に暑さ以外が理由の汗が浮かんでいる。
「確かにこれは……キツイな……」
したたる粘液。ただよう芳香。
直視すると秒単位で正気が失われる気すらする。
「ヌメヌメしているのも合わせて最悪な気分だが、それでも自分達が何とかしないとな」
指で海水に触れ、温度を確かめながら如月 鉄兵(ka1142)がつぶやく。
視覚的暴力相手でも10割の力を発揮できるよう鍛えてはいるが、精神的に厳しい相手であるという現実は変わらない。
彼の横ではオウカ・レンヴォルト(ka0301)が平然と準備体操をしていた。長身に分厚い筋肉という組み合わせは彼を歴戦の強者に見せている。もっとも本人の能力はともかく内面は普通だった。
「柔らかそうだな……たこ焼きの具材にならんもの、か」
多少、ずれているのかもしれない。
「おにいちゃんが屋根裏に隠してるご本にこんなのがいっぱいあったわねー」
耳に優しい音楽のような声でR15な内容を喋るのはアリス・シンドローム(ka0982)。
「リアルブルーの薄い本文化だっけ? 予習はばっちりよ☆」
姫騎士、くっころ、くやしいでも、とか聞こえるのは多分きっときのせいだう。
ハンター達は水中でも邪魔にならないよう装備を調節し一斉に海へ入り、触手が陣取る船へ向かっていった。
●船上の雑魔
最初に足が砂から離れたのはアリスで、最も早く仕掛けたのもアリスだった。
ゴーグルごしに瞳がきらりと光る。
小さな手が鎖を持ったまま繊細かつ力強く動く。その動きが数倍に増幅され、チェーンウィップが高速で触手に触れて削り取る。
海風を粘液が汚す。青い海に自然にはあり得ない色が混じった。
「ちっ」
波が鉄兵の体を揺らす。
覚醒者の身体能力があれば武装したままの立ち泳ぎや多少の潮の流れに対抗することだって可能だが、ハンターの能力でも出来ることと出来ないこともある。
波のせいで船にとりついた仲間が甲板に上がれていない。船の揺れと雑魔の動きが邪魔なのだ。
鉄兵は砂と水を蹴る。
地上とは少しだけ異なる動きで船首へ近づき、足だけを使った見事な泳ぎで上体を安定させ、その体勢から両手で槍を突き上げる。
穂先にはマテリアルがたっぷり込められている。雑魔の触手では受け流すことも受け止めることもできず、穂先が雑魔の本体へ命中して粘液と表皮を貫通した。
鉄兵の眉が微かに動く。ダメージを与えた実感はある。しかし手応えが軽い上に奇妙過ぎ、正直1秒でも相手にしたくない。
反撃の触手が鉄兵を狙う。
最初柔らかに見えた触手が今は槍のようだ。が、細い杭のようになった触手の先は鉄兵に全く届いていなかった。
鉄兵の狙い通りだ。この雑魔の射程や槍を使う鉄兵より短い。雑魔が海に飛び込まない限り鉄兵が一方的に攻める展開になる。
「……打撃より、は、刺突か、斬撃か……だな」
オウカの手甲が光る。
鉄兵の槍の威力がますます上がり、次の命中ではより大きな穴が開いた。
「っと」
ルイ・シュヴァリエ(ka1106)が船の舷側中央に手をかけ、片手の力だけで自らを甲板に引き上げる。
背のグレートソードを伝わり海水が甲板にこぼれ落ちる。
ルイが大剣を構えるのとほぼ同時に、エステラ・クルース(ka1104)が両手で舷側を掴む。
「んっ」
腕は細いままで筋肉が膨れた気配もないのに、ローブに鎧に武器まで装備したエステラの体が海中から引き上げられ逆立ちの体勢になる。
たん、と軽い音を立てて甲板から指が離れエステラが宙で半回転。ショートソードを構え、ルイと背中合わせに危なげなく着地した。
「こちらは抑えるぞ」
「が、頑張るっすよ……! ルイ兄もお気を付けてっす!」
互いを信頼する2人は背後は気にせず船首と船尾へそれぞれ向かう。
鉄兵の攻撃を防ぐのを諦めたらしい雑魔が一際太い触手をルイに向ける。
方向転換が急すぎ、雑魔のせいで痛んだ船が大きく揺れる。
「踏込むなら、ここだ」
加速し触手雑魔のほとんど真下へ。速度を殺さず刃に乗せて、下からすくいあげる形でグレートソードを振り切った。
生きた肉を断つ音が複数重なり合う。
触手が5、6本まとめて断たれてぽちゃんと海面に落ち、平坦な切り口からどぎついピンクの体液が噴き出した。
雑魔は船上にもう1体いる。船首の1体より少し小さいが視覚的暴力は同等以上だ。
船尾側にぼんやりとたたずんでいたのに、エステラが近づくといきなり元気になり触手を膨らませている。
「変な形してるっすねー?」
奇怪な形と動きに鳥肌が立ちそうだ。
中くらいの太さの触手が雑魔の近くでくるりと小さく円を描き、真っ当な生き物では絶対にあり得ない蛇行した軌道でエステラを狙う。
「この位なら、幾らでも避けれるっすよ!」
狭い甲板を最大限に活かす。まずは中程から左へ移動し触手初撃をかわす。次に船上に放置された箱の上に飛び横に振るわれた触手をかわす。
「っ」
エステラが攻勢に転じる。
正統派の剣に比べれば荒削りな、しかしエステラの速度を良く活かした想いきりの良い刺突が中心付近を貫通し、斬撃に変化した軌道が雑魔の肉と肌を切り裂く。
「ふゎあっ!?」
粘液が避けられない広がりで迫る。毒性は欠片もないようだが非常に気味が悪い。
エステラがただのお嬢さんなら目を閉じていたかもしれない。無論エステラはただのか弱い少女ではない。敵からは決して目を離さず、その結果として粘液の後ろから迫る触手に気付いた。
「躱せな」
直撃は避けられそうだが回避は無理だ。足場が限られているため、回避能力を普段通りに発揮するのは少々厳しかった。
「?」
覚悟した痛みがいつまでたってもやってこない。
雑魔に視線を向けたまま視界を広げる。すると、海面から上半身を出したアイ・シャ(ka2762)と、彼女が切断した雑魔の足、にあたる触手が海面に浮かんでいるのに気付いた。エステラを狙っていた触手は甲板を直撃して衝突時の痛みで震えている。
「遅れてごめんなさいね」
潮と風には流れがあるのでこういうこともある。
アイは移動の疲れを感じさせない鋭い動きでショートソードを振るう。
最初10本はあった雑魔の足触手が1本切られ2本切り飛ばされ3本粉砕され、あっという間に雑魔の移動手段は失われた。
そして、どこか滑稽な動きで海面に転落する。雑魔が意識していなかった動きだからアイも不意を打たれてしまった。
健在な太触手がアイの胸から背中にぐるりと巻き付いいた。
「大丈夫っ?」
焦るエステル。当のアイは平然としていた。
「慌てるからいけませんのですわ。隙を探して冷静に対処すれば……」
触手の締め付けに耐えるのは鎧に任せる。ショートソードの切っ先を触手に潜り込ませ、触手に沿って切っていく、。
太く強靱な触手も内側は脆い。実にあっさりと縦に割られ、何度か痙攣した後機能を停止した。
「この通りです。さ、油断せず攻撃しましょう」
何故か男性陣が腰のあたりを庇っているのを不思議に思ったりしたが、エステルは気を取り直し甲板から海面の雑魔へ剣を振り下ろすのだった。
●予測された奇襲
穂先や刃にマテリアルを飛ばして送り込んでいたコランダム(ka0240)。
攻性強化を使い尽くしたからそろそろ攻撃でもと思ったとき、戦闘前にアイが言っていたこと思い出した。
「確か……」
急に深くなっている場所が何カ所かあって、そこを通れば理屈の上では奇襲が可能と地元覚醒者が言っていたらしい。
船首の戦いがハンター優位であることを確認してから視線を別方向へ。
覚醒者とこの世を冒す敵との戦いの最中なのにとても綺麗……いや違う。いつの間にか、海の底から3体目の雑魔がにじり寄っていた。
「うわ……」
かつて無い気合の籠もったエネルギーがデバイスから水中へ、水中から水底の触手へ向かい直撃する。
「うわ……うわっ」
直撃した触手は引っ込んだけど別の触手が伸びる。
とっさに立ち泳ぎ中の右足を引っ込める。だが触手の先端が足首に引っかかり、触手が破裂しかねない勢いで粘液を吹きつけた。
「うう……っぬるぬる…気持ち悪い…」
足首だけじゃない。靴にしみこみ足の裏に達するほどの大量の粘液だ。
「うぅ……もう……この変態触手が!」
コランダムの目が吊り上がる。
凶悪な外見のエストックを逆手で持って大きく振りかぶり、右足を固定した触手も利用し全身の力を使って切っ先を触手の根本へ叩き込む。
触手から力が抜ける。でもまだ掴んだままだ。
コランダムが涙目で振りほどこうと身をよじっていると、船上の2体と比べて一回り小さな触手雑魔が浮かんでくる。
「……また、せたな」
コランダムの窮地に気付きオウカがやって来る。
クロールに近い泳法でコランダムを追い抜き雑魔へ接近。装着したままの手甲を震動させる。
大きくひとかき。コランダムの渾身の一撃に悶える雑魔の間近へ迫り、マテリアル由来のエネルギーを剣の形へ集中させ、一閃させる。
海水も粘液も分厚い皮膚も無視して光の刃が通過する。
触手を覆う粘液ごと触手がずれていき切断面が海水に触れる。
切断面と海水が激烈に反応、既に滅んでいた事実が今ようやく現実においついたのだろう。切断された、先端だけ細かった触手が粉々に砕けて崩れて消えていく。
だが雑魔は半分以上健在だ。残った触手で海水を蹴って海上へ飛び出し、ねとつく体でコランダムに飛びかかろうとする。
「あら、おいたをする悪い子にはおしおきが必要ね☆」
鉄鎖が水面を叩いて飛び上がる。
向かう先は触手雑魔の触手の生えていない底面。本来なら海底か地面が縦になるため皮膚も筋も薄く、たった一撃で内部まで貫通してしまう。
アリスが鎖を引く。雑魔が海面に叩きつけられ鎖が内部を削って海面下に消える。
「吸収系とか噛み付き系のスキルがあれば可愛がってあげたりできるんだけど」
雑魔が反撃のため伸ばした触手に鎖が絡まる。
アリスが手元で鎖を操作。先端へ大きく伝わり、そこだけは元気だった触手を肉片に変えた。
「……いけるか」
オウカがコランダムを背に庇いながらたずねる。
庇護する対象への言葉ではなく対等の相手への言葉であることに気付いたコランダムは、涙を振り払い気合を込めて叫んだ。
「いか焼き? たこ焼き? いえ、どっちでも良いです! 粘膜ごとこんがり美味しく焼いてやります!」
「うむ」
既に最初の3分の2程度になった雑魔は全力でその場から離れようとしたが、オウカとコランダムが同時に叩きつけたエネルギーに芯までこんあがり焼き上げられ、焼き上がった状態で沈むこともできず崩壊していった。
●退治完了
3体のうち最も大きな雑魔が痛みに悶えて船が猛烈に揺れる。
魚を入れておく箱や船を桟橋に止めるための綱が甲板から転げて落ちていく。
「自分が抑えているうちに立て直せ!」
鉄兵は雑魔が暴れる船首に近づく。
触手の行く手を遮る形で槍を突き出し触手の先端を切り飛ばす。波の影響で至近距離まで近づかざるを得ず、細身触手に肩を打たれてしまうが動きにも顔にも出さず牽制と攻撃を続けた。
「脱いで飛び込もうにも海水吸って脱ぎにくっ」
エステルはそれまでなんとか揺れに耐えていた。が、甲板に残った粘液がずれて靴の下まで達し、盛大に滑ってバランスを崩してしまう。
ルイが船首の雑魔を無視して甲板を蹴った。ほぼ水平に跳躍し掬い上げるように腕をのばし、海の触手に飛び込む寸前のエステラを見事に捕獲する。
「ちょ……どこ触ってるっすか!?」
火を吹くほど赤い顔で暴れる。
緊急事態なので仕方がないとはいえ、しかも鎧越しとはいえ、乙女の胸を触られて無反応というわけには断じていかないのだ。
「落ちるよりマシだろう、文句は後だ」
なお、ルイは顔色はいつものままだ。
「待たせたっ」
ようやく、本当にようやくイスカが甲板に上がる。
脇に大型の壺を抱えているため泳ぐのも一苦労で甲板に上がるのはもっと大変だった。
「これでも」
蓋をむしり取る。
白にはほど遠い色の塩が陽光をぎらりと反射し、触手の臭いを拒絶する塩辛さが周辺の空気を浸食した。
触手が蠢きイスカに向かう。
これまでの戦いでこつを掴んだらしく、防ぎにくく威力もある、いわゆる痛恨の一撃だった。
「食らえ!!」
触手をかいくぐって壺を叩き込む。
半壊した壺が粘液にめり込んで止まる。
溶け出した塩が粘液や雑魔を消し去る、なんて素敵な展開にはならなかったが、これまでの戦いで皮と肉と一部内臓まで裂かれた雑魔は塩の刺激に直撃され全身を激しく痙攣させた。
「どうだ、塩が傷口に染みるだろう!? それがお前たちに苦しめられた人々の痛みだ!」
ちょっとだけ口上に冴えが欠けているのはイスカ自身も精神的ダメージを受けているからかもしれない。
イスカが剣を抜く。
小さな壺を懐から取り出し、中に入っていた塩を塗りつける。それはまるで歯磨き用の塩のような盛り方だった。
「そしてこれがっ」
剣の平で塩を叩き込み。
「俺の痛みだぁっ!」
塩を皮と肉にすり込むように刃で切り込む。その動きは歯ブラシの動きとのこぎりの動きに似ていた。
容赦なく押して引いて押して引く。
皮はピンク。皮を切っても肉がピンクで流れ出る体液もドピンク。
「くだばれぇ!」
剣を振り抜く。
大量の体液が溢れて、イスカを甲板から海へと押し流した。
抜け殻となった雑魔が板の上に落ち、数秒ももたずに崩壊して痕跡も残さず消えていく。
ちょうどそのとき、アイによる解体作業がフィナーレを迎えようとしていた。
「泳ぎながらの作業に使うのであればもう少し短い得物でもにするのでしたわ……失念失念」
触手の塊からショートソードを引き抜く。
そして花開く触手の活け作り。
皮膚ならともかく肉の断面では海水の刺激に耐えることはできず、瞬く間に衰弱して動きが止まった。
大型の刃で殴られたり刀で切れてとどめを刺された方が、楽な滅び方だったかもしれない。
「ふう」
イスカが海面から顔を出す。
「恐ろしい敵だった……倒せたのは皆で力を合わせたからこそだな!」
近くで漂っていたコランダムとハイタッチする……寸前、互いに粘液にまみれていることに気づく。
徐々に薄くなっているようではあるが台所のしつこい汚れじみた頑固さだ。
「こんな姿、弟子には見せられません」
コランダムはそう言って鼻の下まで海につかる。彼女の周囲はピンクに染まったままだった。
その後、海が青色を取り戻すまで数時間かかった。溶け出した粘液には悪い影響がなかったようで、現場では今日も大漁が続いているらしい。
そして、ショッキングピンクの逞しい触手がいっぱい。
「実物を見るまではアホな漁師たちだと呆れてたけど」
イスカ・ティフィニア(ka2222)の顔に暑さ以外が理由の汗が浮かんでいる。
「確かにこれは……キツイな……」
したたる粘液。ただよう芳香。
直視すると秒単位で正気が失われる気すらする。
「ヌメヌメしているのも合わせて最悪な気分だが、それでも自分達が何とかしないとな」
指で海水に触れ、温度を確かめながら如月 鉄兵(ka1142)がつぶやく。
視覚的暴力相手でも10割の力を発揮できるよう鍛えてはいるが、精神的に厳しい相手であるという現実は変わらない。
彼の横ではオウカ・レンヴォルト(ka0301)が平然と準備体操をしていた。長身に分厚い筋肉という組み合わせは彼を歴戦の強者に見せている。もっとも本人の能力はともかく内面は普通だった。
「柔らかそうだな……たこ焼きの具材にならんもの、か」
多少、ずれているのかもしれない。
「おにいちゃんが屋根裏に隠してるご本にこんなのがいっぱいあったわねー」
耳に優しい音楽のような声でR15な内容を喋るのはアリス・シンドローム(ka0982)。
「リアルブルーの薄い本文化だっけ? 予習はばっちりよ☆」
姫騎士、くっころ、くやしいでも、とか聞こえるのは多分きっときのせいだう。
ハンター達は水中でも邪魔にならないよう装備を調節し一斉に海へ入り、触手が陣取る船へ向かっていった。
●船上の雑魔
最初に足が砂から離れたのはアリスで、最も早く仕掛けたのもアリスだった。
ゴーグルごしに瞳がきらりと光る。
小さな手が鎖を持ったまま繊細かつ力強く動く。その動きが数倍に増幅され、チェーンウィップが高速で触手に触れて削り取る。
海風を粘液が汚す。青い海に自然にはあり得ない色が混じった。
「ちっ」
波が鉄兵の体を揺らす。
覚醒者の身体能力があれば武装したままの立ち泳ぎや多少の潮の流れに対抗することだって可能だが、ハンターの能力でも出来ることと出来ないこともある。
波のせいで船にとりついた仲間が甲板に上がれていない。船の揺れと雑魔の動きが邪魔なのだ。
鉄兵は砂と水を蹴る。
地上とは少しだけ異なる動きで船首へ近づき、足だけを使った見事な泳ぎで上体を安定させ、その体勢から両手で槍を突き上げる。
穂先にはマテリアルがたっぷり込められている。雑魔の触手では受け流すことも受け止めることもできず、穂先が雑魔の本体へ命中して粘液と表皮を貫通した。
鉄兵の眉が微かに動く。ダメージを与えた実感はある。しかし手応えが軽い上に奇妙過ぎ、正直1秒でも相手にしたくない。
反撃の触手が鉄兵を狙う。
最初柔らかに見えた触手が今は槍のようだ。が、細い杭のようになった触手の先は鉄兵に全く届いていなかった。
鉄兵の狙い通りだ。この雑魔の射程や槍を使う鉄兵より短い。雑魔が海に飛び込まない限り鉄兵が一方的に攻める展開になる。
「……打撃より、は、刺突か、斬撃か……だな」
オウカの手甲が光る。
鉄兵の槍の威力がますます上がり、次の命中ではより大きな穴が開いた。
「っと」
ルイ・シュヴァリエ(ka1106)が船の舷側中央に手をかけ、片手の力だけで自らを甲板に引き上げる。
背のグレートソードを伝わり海水が甲板にこぼれ落ちる。
ルイが大剣を構えるのとほぼ同時に、エステラ・クルース(ka1104)が両手で舷側を掴む。
「んっ」
腕は細いままで筋肉が膨れた気配もないのに、ローブに鎧に武器まで装備したエステラの体が海中から引き上げられ逆立ちの体勢になる。
たん、と軽い音を立てて甲板から指が離れエステラが宙で半回転。ショートソードを構え、ルイと背中合わせに危なげなく着地した。
「こちらは抑えるぞ」
「が、頑張るっすよ……! ルイ兄もお気を付けてっす!」
互いを信頼する2人は背後は気にせず船首と船尾へそれぞれ向かう。
鉄兵の攻撃を防ぐのを諦めたらしい雑魔が一際太い触手をルイに向ける。
方向転換が急すぎ、雑魔のせいで痛んだ船が大きく揺れる。
「踏込むなら、ここだ」
加速し触手雑魔のほとんど真下へ。速度を殺さず刃に乗せて、下からすくいあげる形でグレートソードを振り切った。
生きた肉を断つ音が複数重なり合う。
触手が5、6本まとめて断たれてぽちゃんと海面に落ち、平坦な切り口からどぎついピンクの体液が噴き出した。
雑魔は船上にもう1体いる。船首の1体より少し小さいが視覚的暴力は同等以上だ。
船尾側にぼんやりとたたずんでいたのに、エステラが近づくといきなり元気になり触手を膨らませている。
「変な形してるっすねー?」
奇怪な形と動きに鳥肌が立ちそうだ。
中くらいの太さの触手が雑魔の近くでくるりと小さく円を描き、真っ当な生き物では絶対にあり得ない蛇行した軌道でエステラを狙う。
「この位なら、幾らでも避けれるっすよ!」
狭い甲板を最大限に活かす。まずは中程から左へ移動し触手初撃をかわす。次に船上に放置された箱の上に飛び横に振るわれた触手をかわす。
「っ」
エステラが攻勢に転じる。
正統派の剣に比べれば荒削りな、しかしエステラの速度を良く活かした想いきりの良い刺突が中心付近を貫通し、斬撃に変化した軌道が雑魔の肉と肌を切り裂く。
「ふゎあっ!?」
粘液が避けられない広がりで迫る。毒性は欠片もないようだが非常に気味が悪い。
エステラがただのお嬢さんなら目を閉じていたかもしれない。無論エステラはただのか弱い少女ではない。敵からは決して目を離さず、その結果として粘液の後ろから迫る触手に気付いた。
「躱せな」
直撃は避けられそうだが回避は無理だ。足場が限られているため、回避能力を普段通りに発揮するのは少々厳しかった。
「?」
覚悟した痛みがいつまでたってもやってこない。
雑魔に視線を向けたまま視界を広げる。すると、海面から上半身を出したアイ・シャ(ka2762)と、彼女が切断した雑魔の足、にあたる触手が海面に浮かんでいるのに気付いた。エステラを狙っていた触手は甲板を直撃して衝突時の痛みで震えている。
「遅れてごめんなさいね」
潮と風には流れがあるのでこういうこともある。
アイは移動の疲れを感じさせない鋭い動きでショートソードを振るう。
最初10本はあった雑魔の足触手が1本切られ2本切り飛ばされ3本粉砕され、あっという間に雑魔の移動手段は失われた。
そして、どこか滑稽な動きで海面に転落する。雑魔が意識していなかった動きだからアイも不意を打たれてしまった。
健在な太触手がアイの胸から背中にぐるりと巻き付いいた。
「大丈夫っ?」
焦るエステル。当のアイは平然としていた。
「慌てるからいけませんのですわ。隙を探して冷静に対処すれば……」
触手の締め付けに耐えるのは鎧に任せる。ショートソードの切っ先を触手に潜り込ませ、触手に沿って切っていく、。
太く強靱な触手も内側は脆い。実にあっさりと縦に割られ、何度か痙攣した後機能を停止した。
「この通りです。さ、油断せず攻撃しましょう」
何故か男性陣が腰のあたりを庇っているのを不思議に思ったりしたが、エステルは気を取り直し甲板から海面の雑魔へ剣を振り下ろすのだった。
●予測された奇襲
穂先や刃にマテリアルを飛ばして送り込んでいたコランダム(ka0240)。
攻性強化を使い尽くしたからそろそろ攻撃でもと思ったとき、戦闘前にアイが言っていたこと思い出した。
「確か……」
急に深くなっている場所が何カ所かあって、そこを通れば理屈の上では奇襲が可能と地元覚醒者が言っていたらしい。
船首の戦いがハンター優位であることを確認してから視線を別方向へ。
覚醒者とこの世を冒す敵との戦いの最中なのにとても綺麗……いや違う。いつの間にか、海の底から3体目の雑魔がにじり寄っていた。
「うわ……」
かつて無い気合の籠もったエネルギーがデバイスから水中へ、水中から水底の触手へ向かい直撃する。
「うわ……うわっ」
直撃した触手は引っ込んだけど別の触手が伸びる。
とっさに立ち泳ぎ中の右足を引っ込める。だが触手の先端が足首に引っかかり、触手が破裂しかねない勢いで粘液を吹きつけた。
「うう……っぬるぬる…気持ち悪い…」
足首だけじゃない。靴にしみこみ足の裏に達するほどの大量の粘液だ。
「うぅ……もう……この変態触手が!」
コランダムの目が吊り上がる。
凶悪な外見のエストックを逆手で持って大きく振りかぶり、右足を固定した触手も利用し全身の力を使って切っ先を触手の根本へ叩き込む。
触手から力が抜ける。でもまだ掴んだままだ。
コランダムが涙目で振りほどこうと身をよじっていると、船上の2体と比べて一回り小さな触手雑魔が浮かんでくる。
「……また、せたな」
コランダムの窮地に気付きオウカがやって来る。
クロールに近い泳法でコランダムを追い抜き雑魔へ接近。装着したままの手甲を震動させる。
大きくひとかき。コランダムの渾身の一撃に悶える雑魔の間近へ迫り、マテリアル由来のエネルギーを剣の形へ集中させ、一閃させる。
海水も粘液も分厚い皮膚も無視して光の刃が通過する。
触手を覆う粘液ごと触手がずれていき切断面が海水に触れる。
切断面と海水が激烈に反応、既に滅んでいた事実が今ようやく現実においついたのだろう。切断された、先端だけ細かった触手が粉々に砕けて崩れて消えていく。
だが雑魔は半分以上健在だ。残った触手で海水を蹴って海上へ飛び出し、ねとつく体でコランダムに飛びかかろうとする。
「あら、おいたをする悪い子にはおしおきが必要ね☆」
鉄鎖が水面を叩いて飛び上がる。
向かう先は触手雑魔の触手の生えていない底面。本来なら海底か地面が縦になるため皮膚も筋も薄く、たった一撃で内部まで貫通してしまう。
アリスが鎖を引く。雑魔が海面に叩きつけられ鎖が内部を削って海面下に消える。
「吸収系とか噛み付き系のスキルがあれば可愛がってあげたりできるんだけど」
雑魔が反撃のため伸ばした触手に鎖が絡まる。
アリスが手元で鎖を操作。先端へ大きく伝わり、そこだけは元気だった触手を肉片に変えた。
「……いけるか」
オウカがコランダムを背に庇いながらたずねる。
庇護する対象への言葉ではなく対等の相手への言葉であることに気付いたコランダムは、涙を振り払い気合を込めて叫んだ。
「いか焼き? たこ焼き? いえ、どっちでも良いです! 粘膜ごとこんがり美味しく焼いてやります!」
「うむ」
既に最初の3分の2程度になった雑魔は全力でその場から離れようとしたが、オウカとコランダムが同時に叩きつけたエネルギーに芯までこんあがり焼き上げられ、焼き上がった状態で沈むこともできず崩壊していった。
●退治完了
3体のうち最も大きな雑魔が痛みに悶えて船が猛烈に揺れる。
魚を入れておく箱や船を桟橋に止めるための綱が甲板から転げて落ちていく。
「自分が抑えているうちに立て直せ!」
鉄兵は雑魔が暴れる船首に近づく。
触手の行く手を遮る形で槍を突き出し触手の先端を切り飛ばす。波の影響で至近距離まで近づかざるを得ず、細身触手に肩を打たれてしまうが動きにも顔にも出さず牽制と攻撃を続けた。
「脱いで飛び込もうにも海水吸って脱ぎにくっ」
エステルはそれまでなんとか揺れに耐えていた。が、甲板に残った粘液がずれて靴の下まで達し、盛大に滑ってバランスを崩してしまう。
ルイが船首の雑魔を無視して甲板を蹴った。ほぼ水平に跳躍し掬い上げるように腕をのばし、海の触手に飛び込む寸前のエステラを見事に捕獲する。
「ちょ……どこ触ってるっすか!?」
火を吹くほど赤い顔で暴れる。
緊急事態なので仕方がないとはいえ、しかも鎧越しとはいえ、乙女の胸を触られて無反応というわけには断じていかないのだ。
「落ちるよりマシだろう、文句は後だ」
なお、ルイは顔色はいつものままだ。
「待たせたっ」
ようやく、本当にようやくイスカが甲板に上がる。
脇に大型の壺を抱えているため泳ぐのも一苦労で甲板に上がるのはもっと大変だった。
「これでも」
蓋をむしり取る。
白にはほど遠い色の塩が陽光をぎらりと反射し、触手の臭いを拒絶する塩辛さが周辺の空気を浸食した。
触手が蠢きイスカに向かう。
これまでの戦いでこつを掴んだらしく、防ぎにくく威力もある、いわゆる痛恨の一撃だった。
「食らえ!!」
触手をかいくぐって壺を叩き込む。
半壊した壺が粘液にめり込んで止まる。
溶け出した塩が粘液や雑魔を消し去る、なんて素敵な展開にはならなかったが、これまでの戦いで皮と肉と一部内臓まで裂かれた雑魔は塩の刺激に直撃され全身を激しく痙攣させた。
「どうだ、塩が傷口に染みるだろう!? それがお前たちに苦しめられた人々の痛みだ!」
ちょっとだけ口上に冴えが欠けているのはイスカ自身も精神的ダメージを受けているからかもしれない。
イスカが剣を抜く。
小さな壺を懐から取り出し、中に入っていた塩を塗りつける。それはまるで歯磨き用の塩のような盛り方だった。
「そしてこれがっ」
剣の平で塩を叩き込み。
「俺の痛みだぁっ!」
塩を皮と肉にすり込むように刃で切り込む。その動きは歯ブラシの動きとのこぎりの動きに似ていた。
容赦なく押して引いて押して引く。
皮はピンク。皮を切っても肉がピンクで流れ出る体液もドピンク。
「くだばれぇ!」
剣を振り抜く。
大量の体液が溢れて、イスカを甲板から海へと押し流した。
抜け殻となった雑魔が板の上に落ち、数秒ももたずに崩壊して痕跡も残さず消えていく。
ちょうどそのとき、アイによる解体作業がフィナーレを迎えようとしていた。
「泳ぎながらの作業に使うのであればもう少し短い得物でもにするのでしたわ……失念失念」
触手の塊からショートソードを引き抜く。
そして花開く触手の活け作り。
皮膚ならともかく肉の断面では海水の刺激に耐えることはできず、瞬く間に衰弱して動きが止まった。
大型の刃で殴られたり刀で切れてとどめを刺された方が、楽な滅び方だったかもしれない。
「ふう」
イスカが海面から顔を出す。
「恐ろしい敵だった……倒せたのは皆で力を合わせたからこそだな!」
近くで漂っていたコランダムとハイタッチする……寸前、互いに粘液にまみれていることに気づく。
徐々に薄くなっているようではあるが台所のしつこい汚れじみた頑固さだ。
「こんな姿、弟子には見せられません」
コランダムはそう言って鼻の下まで海につかる。彼女の周囲はピンクに染まったままだった。
その後、海が青色を取り戻すまで数時間かかった。溶け出した粘液には悪い影響がなかったようで、現場では今日も大漁が続いているらしい。
依頼結果
依頼成功度 | 成功 |
---|
面白かった! | 6人 |
---|
ポイントがありませんので、拍手できません
現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!
MVP一覧
- Bro-Freaks
アイ・シャ(ka2762)
重体一覧
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/23 22:35:20 |
|
![]() |
相談場所 エステラ・クルース(ka1104) 人間(クリムゾンウェスト)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/07/26 12:59:22 |