ゲスト
(ka0000)
オールスパイスとドーナツ ~ミヤサ~
マスター:天田洋介

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/14 07:30
- 完成日
- 2015/10/22 17:29
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
そもそもの始まりは実業家ウリッシュ・ビスナーが探検家ミヤサ・カミーに依頼したところから始まる。
ミヤサはハンターの協力を得て東部森林地帯のどこかにあるといわれていた樹木『オールスパイス』の群生地を発見した。報告を受けたウリッシュが手配して群生地は栽培園として生まれ変わることとなる。
ミヤサがハンター達と共に海底に沈んでいた貴重な食器類をサルベージしている間も工事は行われた。柵で取り囲み、住み込みの者達が暮らせる施設を建てる。
森外縁から栽培園までの道が拓かれようとしていた矢先に邪魔が入った。数多くの大蛇に巣くわれたのである。
ウリッシュに頼まれたミヤサはハンター達と栽培園予定地へ急行。力を合わせてすべての雑魔大蛇を退治し終えた。
そして九月。ついに枝に咲いていた白い花が実となる。事情があってミヤサは参加できなかったが、農夫達によって収穫は進められた。
オールスパイスの実は青い未成熟な状態でもぎ取る。一週間ほど天日に干すと赤みを帯びた暗褐色に変わり、強い香りを発するようになる。
そもそもオールスパイスの樹木がこの森で育つことが珍しい。マテリアル異常により森の一部土壌が特殊な環境を再現したようだ。ウリッシュが派遣した学者によってそれが証明された。
オールスパイスの樹木が育つのはこの一帯に限られる。他の土地に移植や種から育てても栽培は不可能というのが学者の見解であった。
ともあれオールスパイスの乾燥葉と共に実を乾燥させた『ホール』が収穫される。一部は港街【ガンナ・エントラータ】にあるウリッシュ邸へと運ばれた。晩餐会や贈答用に使われることだろう。
ホールはとても貴重品なのだが乾燥葉はそれほどでもない。とはいえ香辛料であることに変わりはなかった。収穫できる上限は決まっているので、このまま市場にだすと高騰は必至だ。
商売としては合格だが、実業家ウリッシュが目指すところはそこではない。以前、多くの人々にオールスパイスを広めたいといった彼の言葉は本心だ。そこでウリッシュ自身が妙案を思いつく。
いつものようにミヤサをウリッシュ邸に呼び寄せる。
「ドーナツの販売ですか」
「そうだ。ドーナツだ。乾燥葉の消費は自営のドーナツ専門店で行えばよい。小麦粉に砂糖などの甘味、バターや鶏卵、天然由来の膨らまし粉、更にオールスパイスを加えればリアルブルーの『カ・ン・ペ・キ』なドーナツができあがる。これこそがオールスパイスの風味を安価に町の人々に楽しんでもらう手だよ」
「ドーナツの香辛料だけに使うのなら、無理な収穫もしないで済みそうですね」
値段は庶民でも気軽に買える値段に抑える。港街ガンナと王都イルダーナで同時に二店舗開店予定だ。港街の方は何とかなったのだが、王都のお店は店員募集が間に合っていなかった。
「ミヤサくん、王都のお店を一週間ほど手伝ってくれないだろうか? ハンターに協力を仰いでくれ。リアルブルーのアレンジドーナツもハンターの皆さんなら知っているだろう? そういうのも店頭に並べて欲しいのだ」
いつものミヤサなら受けるかどうかは別にして『わたしは冒険家なのですが』とウリッシュに告げたことだろう。しかしドーナツには興味津々で瞳を輝かせる。久しく本物のドーナツは味わっていなかった。
「わかりました。その依頼、引き受けさせて頂きます」
快諾したミヤサは帰り道にハンターズソサエティー支部へと立ち寄る。そして王都でのドーナツ屋募集依頼をかけるのだった。
ミヤサはハンターの協力を得て東部森林地帯のどこかにあるといわれていた樹木『オールスパイス』の群生地を発見した。報告を受けたウリッシュが手配して群生地は栽培園として生まれ変わることとなる。
ミヤサがハンター達と共に海底に沈んでいた貴重な食器類をサルベージしている間も工事は行われた。柵で取り囲み、住み込みの者達が暮らせる施設を建てる。
森外縁から栽培園までの道が拓かれようとしていた矢先に邪魔が入った。数多くの大蛇に巣くわれたのである。
ウリッシュに頼まれたミヤサはハンター達と栽培園予定地へ急行。力を合わせてすべての雑魔大蛇を退治し終えた。
そして九月。ついに枝に咲いていた白い花が実となる。事情があってミヤサは参加できなかったが、農夫達によって収穫は進められた。
オールスパイスの実は青い未成熟な状態でもぎ取る。一週間ほど天日に干すと赤みを帯びた暗褐色に変わり、強い香りを発するようになる。
そもそもオールスパイスの樹木がこの森で育つことが珍しい。マテリアル異常により森の一部土壌が特殊な環境を再現したようだ。ウリッシュが派遣した学者によってそれが証明された。
オールスパイスの樹木が育つのはこの一帯に限られる。他の土地に移植や種から育てても栽培は不可能というのが学者の見解であった。
ともあれオールスパイスの乾燥葉と共に実を乾燥させた『ホール』が収穫される。一部は港街【ガンナ・エントラータ】にあるウリッシュ邸へと運ばれた。晩餐会や贈答用に使われることだろう。
ホールはとても貴重品なのだが乾燥葉はそれほどでもない。とはいえ香辛料であることに変わりはなかった。収穫できる上限は決まっているので、このまま市場にだすと高騰は必至だ。
商売としては合格だが、実業家ウリッシュが目指すところはそこではない。以前、多くの人々にオールスパイスを広めたいといった彼の言葉は本心だ。そこでウリッシュ自身が妙案を思いつく。
いつものようにミヤサをウリッシュ邸に呼び寄せる。
「ドーナツの販売ですか」
「そうだ。ドーナツだ。乾燥葉の消費は自営のドーナツ専門店で行えばよい。小麦粉に砂糖などの甘味、バターや鶏卵、天然由来の膨らまし粉、更にオールスパイスを加えればリアルブルーの『カ・ン・ペ・キ』なドーナツができあがる。これこそがオールスパイスの風味を安価に町の人々に楽しんでもらう手だよ」
「ドーナツの香辛料だけに使うのなら、無理な収穫もしないで済みそうですね」
値段は庶民でも気軽に買える値段に抑える。港街ガンナと王都イルダーナで同時に二店舗開店予定だ。港街の方は何とかなったのだが、王都のお店は店員募集が間に合っていなかった。
「ミヤサくん、王都のお店を一週間ほど手伝ってくれないだろうか? ハンターに協力を仰いでくれ。リアルブルーのアレンジドーナツもハンターの皆さんなら知っているだろう? そういうのも店頭に並べて欲しいのだ」
いつものミヤサなら受けるかどうかは別にして『わたしは冒険家なのですが』とウリッシュに告げたことだろう。しかしドーナツには興味津々で瞳を輝かせる。久しく本物のドーナツは味わっていなかった。
「わかりました。その依頼、引き受けさせて頂きます」
快諾したミヤサは帰り道にハンターズソサエティー支部へと立ち寄る。そして王都でのドーナツ屋募集依頼をかけるのだった。
リプレイ本文
●
ここはグラズヘイム王国の王都【イルダーナ】。
新規開店のドーナツ屋『ドルチェ』王都店は第四街区内で準備中である。富裕層が暮らす第二城壁内を選ばなかったのは、庶民の味をアピールするためだ。その辺りに実業家ウリッシュの初志貫徹の意思がうかがえる。
「あっあの……店長のピノと申します! よ、よろしくお願いし、ししします!」
ミヤサとハンター一行を店先で出迎えた女性の店長はピノは酷く緊張していた。
彼女の案内で店内へ。基本的な内装や厨房施設はすべて整っている。また小麦粉やオールスパイス等、基本食材の在庫も充分に揃えられていた。
開店までの三日間でやるべきことは主に二つ。アレンジドーナツの完成と宣伝である。
「ついに、オールスパイスの効いた料理が腹いっぱい食べれるからな。頑張って調べてきたんだ」
「どれもいいですね。あちらにいた頃を思いだします」
ザレム・アズール(ka0878)から手渡された帳面のレシピにミヤサが目を通す。
宣伝をするにしても、まずはドーナツを知らなければ始まらない。何人かが市場へと出向く。レシピを参考に手分けして足りない食材を買い求めた。
「この中に細かく砕いたオールスパイスの葉っぱを加えていいんですか?」
「えっと……それで大丈夫。とてもいい香りね」
ミオレスカ(ka3496)とルシェン・グライシス(ka5745)が生地を捏ねる。
(……ははァ、ハンターの仕事は化け物退治だけじゃねェってことか……)
裏庭にいた万歳丸(ka5665)が斧を振り下ろすと小気味よい音が響く。彼は薪割りをしながら思いだす。実はろくに依頼文を読まずに手続きを行っていた。ドーナツ作りだと知ったのは仲間と集合したつい先程だった。薪を厨房内へ運び込んで竈に火を熾す。
「まァいい。ほら、なんだ。当然あれだよな? 今捏ねているそいつの完成した、どぅなっつとやら……俺も食えるんだよな?」
「もちろんです。少しだけ待って下さいね」
頬に小麦粉をつけながらミヤサは万歳丸に微笑んだ。
油で揚げる作業はザレムと万歳丸が担当する。温度と時間を厳密に計って、レシピ通りに揚げていく。微調整は味を確かめてからだ。
「今のうちですよね」
「こ、これぐらいでいいでしょうか?」
ステラ・レッドキャップ(ka5434)とピノがドーナツを仕上げる。湯煎したチョコレートで包んだり、クリームを挟んだり等、やることはたくさんあった。手が空いた仲間も手伝う。
完成の少し前からステラとルシェンが紅茶や珈琲を淹れてくれる。店内に漂う美味しそうな香り。並び合う二つのテーブルに全員がついて試食が始まるのだった。
●
テーブルにずらりと並んだドーナッツ。すべてを味わうためにすべての種類が一口大に切られていた。食べ足りない人のために丸の状態も余分にある。
最初に一通り味わったのはザレムだ。腕を組んでしばらく考え込む。
「うまかった……が、まだまだだな。店長、後で相談があるんだ」
「は、はひっ!」
ザレムに声をかけられたピノは驚きのあまり喉に詰まらせそうになっていた。
ザレムは新規開店までの三日間、厨房に泊まり込んでドーナツの試作を行う。結果的にだがピノはそれにつき合う羽目となった。
「どれもすでに充分に美味しいですよ」
「せっかくのオースパだからな。完璧を目指したいんだ。ところでミヤサはどれが好きなんだ?」
ザレムの問いにミヤサが答える。恥ずかしそうに俯きながら『チョコ』と。
「私もチョコレートたっぷりの、甘いドーナツが大好きです。オールスパイスの風味も、いいですね」
「ツイストもいいなって思っていますよ」
ミオレスカはミヤサに話しかけてからお口をあけてパクリ。モグモグと頬を膨らます。丸のドーナツ二つはすでに確保済みである。
「ツイストで思いだしました。よかったら使ってみてくださいね」
「いいのか?」
ルシェンがザレムに渡したのは天然蜂蜜だ。後日ピノが気に入り、同等の品を使うようになる。
「形が崩れてしまったドーナツの活用法を思いついたのよ」
ルシェンはそういったドーナツを試食宣伝用に使うことを提案した。
「『百聞は一見に如かず』……っとこれの場合は違う気がするけど、意味合いとしては合ってるはずよ。見た目もそうだけど、実際味わった方がお客の感想が聞きやすいと思うわ」
「お、お客様の意見も採り入れるの賛成です」
ピノが許可をだして試食配布の許可がでる。
(もっと甘ぇほうがいいぜ)
ステラは珈琲や紅茶と一緒に食した際の食感をメモに記していた。一人の時はぶっきらぼうなステラである。調理時の観察記録も含めてピノとザレムに見せた。
「なるほどな。カスタードの甘味は少しだけ控えめにするか」
「元々甘いですからね」
ザレムとピノは自分達の記録と合わせて参考にさせてもらう。
「俺ァ辛いのは好きだぜ。酒に合うからな」
そういいながら万歳丸がドーナツ一欠片を頬張った。
「ンでもって甘味と相性がいいのも知ってる。もうひとつ。俺ァ東方から出て来たばかりなンだが……」
頭の角を指しながら万歳丸はザレムとミヤサに注目する。
「正直いって、コッチのモンって何を選べばいいのか解らねェ。だからよォー、多少強引でもよォー、『コレを選べ』って感じのモンが有ると良いって思うわけだ。甘いのと辛いの、アンタが推したい商品の中で幾つかの品を抱き合わせで売るようなモンは作れねェか? 作る方も売る方も楽になると思うンだが、どうよ?」
ザレム発案のドーナツの中で辛めといえばオールスパイスをふんだんに使った『スパイス』がある。甘くないといえば、とろけるチーズ入りの焼きドーナツもそうだ。
「干し葡萄を除いてオースパをより効かすのもいいかもな。焼きドーナツのチーズにオースパを混ぜてみようか」
ザレムは万歳丸の提案を受け入れた。元になったドーナツもメニューに残される。充分に美味しいのだから当然だった。
●
チラシ作りはザレムとステラがそれぞれに取りかかる。
「わ、私?」
「ミヤサのイメージで考えていたからな。動かないでくれよ」
ザレムはミヤサにイラストのモデルをしてもらう。普段とは違う青いポロシャツ風の制服に下はスカート姿。銀髪がよく合っていた。
「店名の『ドルチェ』ドン! それにドーナツのマンガ絵ドン! 見出しは『リアルブルーの激うまスイーツ!』でいいかな?」
チラシは印刷所に回される。
「試食チケット。セットメニューは、ドーナツと飲み物を合わせてご注文いただくと、割引でいいでしょうか?」
「は、はい!」
ミオレスカが図案したチケットにピノが正式に許可をだした。こちらも印刷所へ。切り取って一枚ずつ店印を押せば完成だ。
「い、いい感じです」
「かなり映えますね」
ステラとピノは完成したばかりの幟旗を店先の通りに立てる。店名と一緒に仲間内で一番人気のチョコドーナツがとても目立っていた。こちらはステラ版のチラシにも描かれている。小さめの黒板も用意。チョークでドーナッツの絵と宣伝文句を描き込んでおく。
「こんなもんでェいいとするかァ」
万歳丸は玄翁でトンテンカンと看板を作成。店名とドーナツの絵、店に至るための地図、さらに推しメニューと価格を二つの図案にまとめる。
ルシェンはドーナツ試作を手伝いながら作業の効率化をはかった。
(味だけの追求だけではだめでしょうね。売り切れになったら大変ですからね)
ドーナツ作りの時間を掌握。歩く動線も含めてスムーズに販売出来る手順を確立していく。
「ドルチェ、明日開店です」
「お嬢ちゃん、このドーナツ美味しいからね」
開店前日、ルシェンとステラは店前の通りで試食を配る。
「折角の記念すべき日ですからね」
「急いだ方がよさそうね」
翌早朝、ステラがたくさんの花を抱えて店にやってきた。ルシェンと一緒に花瓶へ生けて店内を花々で彩る。
「す、すごく綺麗です!」
それを見たピノは瞳を輝かせるのだった。
●
新規開店当日は秋晴れ。
万歳丸が大通りを練り歩くと人々が振り返る。220cmを越える巨体に頭部の角がとにかく目立っていた。
(中流階級や職人、商人達に宣伝するならあの辺りだな)
第五街区内に入り、しばらくして通り沿いの空き地で立ち止まる。
担いでいた大きな看板二つを設置。店名のドルチェに大きくドーナツの絵。有名な施設から店に向かうための地図。さらにメニューと価格が記されていた。仲間が作ったチラシや割引券も手に取れるようにして置いておく。
「やァやァ、王国のアンタらに朗報だ! 甘いもん好きだけじゃねぇ。オレは酒好きなんだがよ、これこれ」
万歳丸が声を張り上げての口上が始まる。さっそくスパイスドーナツを一囓り。
「くぅ、たまんねぇ。このパンチの利いた新味覚。酒呑みたくなるぜ。ほら、食ってみな」
新しいドーナツを取りだして一番近くにいた者達に食べさせる。
「どうだァ? うめェだろ? 早いもん勝ちらしィぜ」
最後は詳しい店への行き方を指南。チラシ片手に向かう素振りの者が何人かいるのを確認して次に向かう。第六、第七街区にも足を伸ばす予定である。
その頃、ステラは店前でトランシーバーを取りだしていた。
「では第六街区で頑張ってくださいね」
無線で万歳丸と連絡。通りがかりのミヤサにもうすぐ客がやってくると伝え、自らも宣伝を始める。
「美味しいドーナツのお店、ドルチェ本日開店です」
子供連れのときには屈んで子供の目線に合わせた。
「クリーム大好きなんだ。だったらこのクリームドーナツがいいかな。ふわふわで美味しいよ」
お姉さんっぽく柔らかい笑顔を絶やさない。黒板で注目のドーナツをアピールすることも忘れなかった。
ステラが店先に立つことによってよい目印となる。ただそれだけで留まるステラではなかった。
「あっ」
蹌踉けて気の弱そうな男性通行人に激突。手にしていたチラシを道にばらまいてしまう。
「どうされましたか?」
「目眩が。あ、ありがとうございます」
チラシを拾ってくれた男性にもう抱きついた後で割引券を贈呈。ここまでくれば計画通りの掌握済み。店内へ消えていく男性に手を振るステラであった。
●
厨房のザレムが熱々の油の中から揚げたてドーナツを掬いあげる。程よく冷めたところでミヤサが手を加えていく。
「焼きドーナツできあがりましたか? ツイストの追加、お願いしますー」
オーブンから焼きドーナツを取りだしたザレムが振り向く。ミオレスカの上半身が窓越しに見える。彼女がいるのはカウンター側だ。
「さあ、できたてホコホコをおあがりよ!」
ザレムがドーナツをミオレスカに手渡す。
「ミヤサはツイストの味、どう思う?」
「オースパ控えめが私の好みですね」
ザレムは仲間達から味の意見を集めた。お客の声も反映させたいのでレシピ変更は閉店後に判断。手直しするならその後である。
「甘いのをストレートに出すべきか」
ザレム自身も形が崩れたドーナツを食べて味を確かめた。そのときふと思いだす。
「シナモンは樹皮を使うだろ? オールスパイスの”剪定した枝”も何かに使えないかな? 捨てたら勿体無いじゃん?」
「いわれてみれば」
ミヤサはウリッシュに伝えることを約束する。後に香水の原料になることが判明。樹皮から精油が作られるようになるのだが大分先の話だ。
お昼に近づくにつれて客数が増えていく。テーブル席も客で満杯になる。
「お勧めはオールスパイスが香るプレーンです。御一緒にお飲み物はいかがですか? お得なセットになっています」
ミオレスカは飲み物を勧める際に適量の砂糖のことも伝えた。もちろんドーナツに合わせてである。
「おいしいね♪」
「また来ようか」
このような会話が客の間で交わされるとミオレスカはとても嬉しくなった。お客の波がひいたとき、溜まっていた皿やカップを洗う。知らぬ間に横に立っていたミヤサが拭いてくれる。
「お客さん増えてきましたね」
「明日はもっと忙しくなりますよ」
そんなことを話しながら洗い物はひとまず片付け終わった。
ルシェンはカウンターで客の対応に当たっていた。
「もし迷ってるのでしたらこちらのお試しの方を食べてみてはどうでしょうか? それからでも大丈夫ですよ」
ルシェンが試食ドーナツを勧める。
「……なるほど。ではミックス6を二セットもらえるかな?」
「ありがとうございます」
ミオレスカがカウンターに戻った後は給仕として注文を取りに行く。
「単品とセットがあるのか。どっちがお得なんだい?」
「珈琲か紅茶付きのセットをお勧めします。こちらのドーナツなら珈琲の方が――」
妖しい眼差しで一押しするとお土産として持ち帰りのドーナツも購入してくれた。
(お店や皆さんに迷惑はかけませんよ? でもこれぐらいはね?)
心の中で笑みを浮かべるルシェンだ。
事務仕事が終わったピノは各担当のヘルプに入った。彼女が入る形で遅い食事休憩がとられていく。
やがて繁盛の新規開店初日が終わる。
「お客様が一人もいない時間はなかったですね」
「おかげさまで」
テーブルに突っ伏すピノが顔をあげてミヤサに頷いた。
「安心すんのはまだはえェぞ」
「そうですよ。だって――」
万歳丸とステラが宣言した。明日の客数は本日の一・二倍以上になると。
「俺の予想もそんなもんだ。仕込みしておかないとな」
「大変そうです。お手伝いしますね」
ザレムとミオレスカは早速厨房へ。
「そうでした。試食したお客さんの意見を伝えておかないと」
思いだしたようにルシェンも厨房へと向かう。
「あ、あの晩御飯は……」
「私が伝えてきます」
ピノの代わりにミヤサが厨房に籠もった仲間を呼び戻した。大入り祝いとしてピノが大奮発。ちょっと高めな食事処で楽しい時間を過ごす。
片付けや仕込みは全員で行い、二日目に備えて早めに就寝するのだった。
●
開店から一週間が経過。最終日には初日と比べて売り上げが三倍に膨らんだ。
「こ、これは」
挨拶しにやってきた新規店員達が驚くほどの繁盛ぶりである。
ドーナツレシピの完成度はあがり、この地域にとってのベストの味に仕上がっていた。また第二外壁内からの客も数多く見かけられる。裕福な者達の間にも口コミは広がっているようだ。
「私一人ではきっとあたふたするばかりで何も出来なかったはずです。ほ、ほん、本当にありがとうございました。それとこれなんですけれど――」
別れ際、ピノが握手をしながら礼をいう。お土産として一人ずつに渡してくれた袋の中身はどっさりのドーナツだ。日持ちしないので早めに食べてくださいと彼女は付け加える。
外灯に照られた夜道を歩いて支部へと向かう。見送りのミヤサに手を振りながら転移門で帰っていくハンター一行であった。
ここはグラズヘイム王国の王都【イルダーナ】。
新規開店のドーナツ屋『ドルチェ』王都店は第四街区内で準備中である。富裕層が暮らす第二城壁内を選ばなかったのは、庶民の味をアピールするためだ。その辺りに実業家ウリッシュの初志貫徹の意思がうかがえる。
「あっあの……店長のピノと申します! よ、よろしくお願いし、ししします!」
ミヤサとハンター一行を店先で出迎えた女性の店長はピノは酷く緊張していた。
彼女の案内で店内へ。基本的な内装や厨房施設はすべて整っている。また小麦粉やオールスパイス等、基本食材の在庫も充分に揃えられていた。
開店までの三日間でやるべきことは主に二つ。アレンジドーナツの完成と宣伝である。
「ついに、オールスパイスの効いた料理が腹いっぱい食べれるからな。頑張って調べてきたんだ」
「どれもいいですね。あちらにいた頃を思いだします」
ザレム・アズール(ka0878)から手渡された帳面のレシピにミヤサが目を通す。
宣伝をするにしても、まずはドーナツを知らなければ始まらない。何人かが市場へと出向く。レシピを参考に手分けして足りない食材を買い求めた。
「この中に細かく砕いたオールスパイスの葉っぱを加えていいんですか?」
「えっと……それで大丈夫。とてもいい香りね」
ミオレスカ(ka3496)とルシェン・グライシス(ka5745)が生地を捏ねる。
(……ははァ、ハンターの仕事は化け物退治だけじゃねェってことか……)
裏庭にいた万歳丸(ka5665)が斧を振り下ろすと小気味よい音が響く。彼は薪割りをしながら思いだす。実はろくに依頼文を読まずに手続きを行っていた。ドーナツ作りだと知ったのは仲間と集合したつい先程だった。薪を厨房内へ運び込んで竈に火を熾す。
「まァいい。ほら、なんだ。当然あれだよな? 今捏ねているそいつの完成した、どぅなっつとやら……俺も食えるんだよな?」
「もちろんです。少しだけ待って下さいね」
頬に小麦粉をつけながらミヤサは万歳丸に微笑んだ。
油で揚げる作業はザレムと万歳丸が担当する。温度と時間を厳密に計って、レシピ通りに揚げていく。微調整は味を確かめてからだ。
「今のうちですよね」
「こ、これぐらいでいいでしょうか?」
ステラ・レッドキャップ(ka5434)とピノがドーナツを仕上げる。湯煎したチョコレートで包んだり、クリームを挟んだり等、やることはたくさんあった。手が空いた仲間も手伝う。
完成の少し前からステラとルシェンが紅茶や珈琲を淹れてくれる。店内に漂う美味しそうな香り。並び合う二つのテーブルに全員がついて試食が始まるのだった。
●
テーブルにずらりと並んだドーナッツ。すべてを味わうためにすべての種類が一口大に切られていた。食べ足りない人のために丸の状態も余分にある。
最初に一通り味わったのはザレムだ。腕を組んでしばらく考え込む。
「うまかった……が、まだまだだな。店長、後で相談があるんだ」
「は、はひっ!」
ザレムに声をかけられたピノは驚きのあまり喉に詰まらせそうになっていた。
ザレムは新規開店までの三日間、厨房に泊まり込んでドーナツの試作を行う。結果的にだがピノはそれにつき合う羽目となった。
「どれもすでに充分に美味しいですよ」
「せっかくのオースパだからな。完璧を目指したいんだ。ところでミヤサはどれが好きなんだ?」
ザレムの問いにミヤサが答える。恥ずかしそうに俯きながら『チョコ』と。
「私もチョコレートたっぷりの、甘いドーナツが大好きです。オールスパイスの風味も、いいですね」
「ツイストもいいなって思っていますよ」
ミオレスカはミヤサに話しかけてからお口をあけてパクリ。モグモグと頬を膨らます。丸のドーナツ二つはすでに確保済みである。
「ツイストで思いだしました。よかったら使ってみてくださいね」
「いいのか?」
ルシェンがザレムに渡したのは天然蜂蜜だ。後日ピノが気に入り、同等の品を使うようになる。
「形が崩れてしまったドーナツの活用法を思いついたのよ」
ルシェンはそういったドーナツを試食宣伝用に使うことを提案した。
「『百聞は一見に如かず』……っとこれの場合は違う気がするけど、意味合いとしては合ってるはずよ。見た目もそうだけど、実際味わった方がお客の感想が聞きやすいと思うわ」
「お、お客様の意見も採り入れるの賛成です」
ピノが許可をだして試食配布の許可がでる。
(もっと甘ぇほうがいいぜ)
ステラは珈琲や紅茶と一緒に食した際の食感をメモに記していた。一人の時はぶっきらぼうなステラである。調理時の観察記録も含めてピノとザレムに見せた。
「なるほどな。カスタードの甘味は少しだけ控えめにするか」
「元々甘いですからね」
ザレムとピノは自分達の記録と合わせて参考にさせてもらう。
「俺ァ辛いのは好きだぜ。酒に合うからな」
そういいながら万歳丸がドーナツ一欠片を頬張った。
「ンでもって甘味と相性がいいのも知ってる。もうひとつ。俺ァ東方から出て来たばかりなンだが……」
頭の角を指しながら万歳丸はザレムとミヤサに注目する。
「正直いって、コッチのモンって何を選べばいいのか解らねェ。だからよォー、多少強引でもよォー、『コレを選べ』って感じのモンが有ると良いって思うわけだ。甘いのと辛いの、アンタが推したい商品の中で幾つかの品を抱き合わせで売るようなモンは作れねェか? 作る方も売る方も楽になると思うンだが、どうよ?」
ザレム発案のドーナツの中で辛めといえばオールスパイスをふんだんに使った『スパイス』がある。甘くないといえば、とろけるチーズ入りの焼きドーナツもそうだ。
「干し葡萄を除いてオースパをより効かすのもいいかもな。焼きドーナツのチーズにオースパを混ぜてみようか」
ザレムは万歳丸の提案を受け入れた。元になったドーナツもメニューに残される。充分に美味しいのだから当然だった。
●
チラシ作りはザレムとステラがそれぞれに取りかかる。
「わ、私?」
「ミヤサのイメージで考えていたからな。動かないでくれよ」
ザレムはミヤサにイラストのモデルをしてもらう。普段とは違う青いポロシャツ風の制服に下はスカート姿。銀髪がよく合っていた。
「店名の『ドルチェ』ドン! それにドーナツのマンガ絵ドン! 見出しは『リアルブルーの激うまスイーツ!』でいいかな?」
チラシは印刷所に回される。
「試食チケット。セットメニューは、ドーナツと飲み物を合わせてご注文いただくと、割引でいいでしょうか?」
「は、はい!」
ミオレスカが図案したチケットにピノが正式に許可をだした。こちらも印刷所へ。切り取って一枚ずつ店印を押せば完成だ。
「い、いい感じです」
「かなり映えますね」
ステラとピノは完成したばかりの幟旗を店先の通りに立てる。店名と一緒に仲間内で一番人気のチョコドーナツがとても目立っていた。こちらはステラ版のチラシにも描かれている。小さめの黒板も用意。チョークでドーナッツの絵と宣伝文句を描き込んでおく。
「こんなもんでェいいとするかァ」
万歳丸は玄翁でトンテンカンと看板を作成。店名とドーナツの絵、店に至るための地図、さらに推しメニューと価格を二つの図案にまとめる。
ルシェンはドーナツ試作を手伝いながら作業の効率化をはかった。
(味だけの追求だけではだめでしょうね。売り切れになったら大変ですからね)
ドーナツ作りの時間を掌握。歩く動線も含めてスムーズに販売出来る手順を確立していく。
「ドルチェ、明日開店です」
「お嬢ちゃん、このドーナツ美味しいからね」
開店前日、ルシェンとステラは店前の通りで試食を配る。
「折角の記念すべき日ですからね」
「急いだ方がよさそうね」
翌早朝、ステラがたくさんの花を抱えて店にやってきた。ルシェンと一緒に花瓶へ生けて店内を花々で彩る。
「す、すごく綺麗です!」
それを見たピノは瞳を輝かせるのだった。
●
新規開店当日は秋晴れ。
万歳丸が大通りを練り歩くと人々が振り返る。220cmを越える巨体に頭部の角がとにかく目立っていた。
(中流階級や職人、商人達に宣伝するならあの辺りだな)
第五街区内に入り、しばらくして通り沿いの空き地で立ち止まる。
担いでいた大きな看板二つを設置。店名のドルチェに大きくドーナツの絵。有名な施設から店に向かうための地図。さらにメニューと価格が記されていた。仲間が作ったチラシや割引券も手に取れるようにして置いておく。
「やァやァ、王国のアンタらに朗報だ! 甘いもん好きだけじゃねぇ。オレは酒好きなんだがよ、これこれ」
万歳丸が声を張り上げての口上が始まる。さっそくスパイスドーナツを一囓り。
「くぅ、たまんねぇ。このパンチの利いた新味覚。酒呑みたくなるぜ。ほら、食ってみな」
新しいドーナツを取りだして一番近くにいた者達に食べさせる。
「どうだァ? うめェだろ? 早いもん勝ちらしィぜ」
最後は詳しい店への行き方を指南。チラシ片手に向かう素振りの者が何人かいるのを確認して次に向かう。第六、第七街区にも足を伸ばす予定である。
その頃、ステラは店前でトランシーバーを取りだしていた。
「では第六街区で頑張ってくださいね」
無線で万歳丸と連絡。通りがかりのミヤサにもうすぐ客がやってくると伝え、自らも宣伝を始める。
「美味しいドーナツのお店、ドルチェ本日開店です」
子供連れのときには屈んで子供の目線に合わせた。
「クリーム大好きなんだ。だったらこのクリームドーナツがいいかな。ふわふわで美味しいよ」
お姉さんっぽく柔らかい笑顔を絶やさない。黒板で注目のドーナツをアピールすることも忘れなかった。
ステラが店先に立つことによってよい目印となる。ただそれだけで留まるステラではなかった。
「あっ」
蹌踉けて気の弱そうな男性通行人に激突。手にしていたチラシを道にばらまいてしまう。
「どうされましたか?」
「目眩が。あ、ありがとうございます」
チラシを拾ってくれた男性にもう抱きついた後で割引券を贈呈。ここまでくれば計画通りの掌握済み。店内へ消えていく男性に手を振るステラであった。
●
厨房のザレムが熱々の油の中から揚げたてドーナツを掬いあげる。程よく冷めたところでミヤサが手を加えていく。
「焼きドーナツできあがりましたか? ツイストの追加、お願いしますー」
オーブンから焼きドーナツを取りだしたザレムが振り向く。ミオレスカの上半身が窓越しに見える。彼女がいるのはカウンター側だ。
「さあ、できたてホコホコをおあがりよ!」
ザレムがドーナツをミオレスカに手渡す。
「ミヤサはツイストの味、どう思う?」
「オースパ控えめが私の好みですね」
ザレムは仲間達から味の意見を集めた。お客の声も反映させたいのでレシピ変更は閉店後に判断。手直しするならその後である。
「甘いのをストレートに出すべきか」
ザレム自身も形が崩れたドーナツを食べて味を確かめた。そのときふと思いだす。
「シナモンは樹皮を使うだろ? オールスパイスの”剪定した枝”も何かに使えないかな? 捨てたら勿体無いじゃん?」
「いわれてみれば」
ミヤサはウリッシュに伝えることを約束する。後に香水の原料になることが判明。樹皮から精油が作られるようになるのだが大分先の話だ。
お昼に近づくにつれて客数が増えていく。テーブル席も客で満杯になる。
「お勧めはオールスパイスが香るプレーンです。御一緒にお飲み物はいかがですか? お得なセットになっています」
ミオレスカは飲み物を勧める際に適量の砂糖のことも伝えた。もちろんドーナツに合わせてである。
「おいしいね♪」
「また来ようか」
このような会話が客の間で交わされるとミオレスカはとても嬉しくなった。お客の波がひいたとき、溜まっていた皿やカップを洗う。知らぬ間に横に立っていたミヤサが拭いてくれる。
「お客さん増えてきましたね」
「明日はもっと忙しくなりますよ」
そんなことを話しながら洗い物はひとまず片付け終わった。
ルシェンはカウンターで客の対応に当たっていた。
「もし迷ってるのでしたらこちらのお試しの方を食べてみてはどうでしょうか? それからでも大丈夫ですよ」
ルシェンが試食ドーナツを勧める。
「……なるほど。ではミックス6を二セットもらえるかな?」
「ありがとうございます」
ミオレスカがカウンターに戻った後は給仕として注文を取りに行く。
「単品とセットがあるのか。どっちがお得なんだい?」
「珈琲か紅茶付きのセットをお勧めします。こちらのドーナツなら珈琲の方が――」
妖しい眼差しで一押しするとお土産として持ち帰りのドーナツも購入してくれた。
(お店や皆さんに迷惑はかけませんよ? でもこれぐらいはね?)
心の中で笑みを浮かべるルシェンだ。
事務仕事が終わったピノは各担当のヘルプに入った。彼女が入る形で遅い食事休憩がとられていく。
やがて繁盛の新規開店初日が終わる。
「お客様が一人もいない時間はなかったですね」
「おかげさまで」
テーブルに突っ伏すピノが顔をあげてミヤサに頷いた。
「安心すんのはまだはえェぞ」
「そうですよ。だって――」
万歳丸とステラが宣言した。明日の客数は本日の一・二倍以上になると。
「俺の予想もそんなもんだ。仕込みしておかないとな」
「大変そうです。お手伝いしますね」
ザレムとミオレスカは早速厨房へ。
「そうでした。試食したお客さんの意見を伝えておかないと」
思いだしたようにルシェンも厨房へと向かう。
「あ、あの晩御飯は……」
「私が伝えてきます」
ピノの代わりにミヤサが厨房に籠もった仲間を呼び戻した。大入り祝いとしてピノが大奮発。ちょっと高めな食事処で楽しい時間を過ごす。
片付けや仕込みは全員で行い、二日目に備えて早めに就寝するのだった。
●
開店から一週間が経過。最終日には初日と比べて売り上げが三倍に膨らんだ。
「こ、これは」
挨拶しにやってきた新規店員達が驚くほどの繁盛ぶりである。
ドーナツレシピの完成度はあがり、この地域にとってのベストの味に仕上がっていた。また第二外壁内からの客も数多く見かけられる。裕福な者達の間にも口コミは広がっているようだ。
「私一人ではきっとあたふたするばかりで何も出来なかったはずです。ほ、ほん、本当にありがとうございました。それとこれなんですけれど――」
別れ際、ピノが握手をしながら礼をいう。お土産として一人ずつに渡してくれた袋の中身はどっさりのドーナツだ。日持ちしないので早めに食べてくださいと彼女は付け加える。
外灯に照られた夜道を歩いて支部へと向かう。見送りのミヤサに手を振りながら転移門で帰っていくハンター一行であった。
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ドーナツ屋のあれそれ ザレム・アズール(ka0878) 人間(クリムゾンウェスト)|19才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/10/14 03:27:16 |
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質問スレッドです ザレム・アズール(ka0878) 人間(クリムゾンウェスト)|19才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/10/13 23:34:18 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/13 17:39:47 |