ゲスト
(ka0000)
香ちゃんと視察に行こう!
マスター:後醍醐

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/28 15:00
- 完成日
- 2015/10/31 22:22
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
● 千早城
深夜――。
いつも通りに蝋燭を立てた文机に向かって政務を行っている香。
見慣れた光景であるが、年頃の少女としては相応しくないと思う忠臣もいた。
「香様はもう少し休まれたほうがいい」
馬廻衆の中で老臣である新田 勝久が香の身と心を案じる。
特にこの頃の香は結界が無くなったことによる影響で根を詰めて政務を行っている。
雑魔が城下町を襲う前に防備を固める必要がある――そのための準備だ。
丸太による柵は前回の山狩りで雑魔を討伐したことで材木をコンスタンスに手に入れること出来て実現しつつある。
最も、材料が揃った段階ではあるが――。
それと同時に城下町を囲む空堀も一般の兵士や人足を用いて急ピッチで行っている。
そのための糧食や支払い等等様々な仕事を香がこなさなくてはならない。
家長として、城主としての矜持もあるが自分で抱え込む性格ゆえだろう。
「ふぅ……」
額を拭う香。
「香様、お茶です」
新田が香に湯飲みに入った茶を差し出す。
「すまない、爺」
「香様、無理はなされないように」
心配そうに声を掛ける新田。
「これを仕上げたら、寝よう」
「その方がよろしいかと」
文机に向かう香。
「どうにかせねば――」
深夜の闇に消える新田の言葉。
● 翌日
「おはようございます。香様」
「おはよう爺」
いつもどおりに執務室へ来た香。
「香様。今日の政務はこちらになります」
「うん? 城下町の視察と湖の水質調査?」
不審がる香。
「えぇ、香様は働き過ぎです――息を抜く必要があります」
「だが、政務が――」
今日の政務を気にする香。
「香様の決裁が必要ない書類は文官に任せております。必要な決裁は期日がまだあるので大丈夫です」
「ならば――わかった」
休むときに休むべきだ――とあるハンターの言葉を思い出す香。
「護衛としてハンター達をつけましょう」
「ふむ――彼等と親交を深めよと?」
新田の言葉に返す香。
「香様にも、楠木家としても親交がったほうが好ましいです」
(香様は一人の人間として交友を持たれたほうがいい……)
「ふむ、そうだな――わかった」
こうして、香の視察は始まる。
深夜――。
いつも通りに蝋燭を立てた文机に向かって政務を行っている香。
見慣れた光景であるが、年頃の少女としては相応しくないと思う忠臣もいた。
「香様はもう少し休まれたほうがいい」
馬廻衆の中で老臣である新田 勝久が香の身と心を案じる。
特にこの頃の香は結界が無くなったことによる影響で根を詰めて政務を行っている。
雑魔が城下町を襲う前に防備を固める必要がある――そのための準備だ。
丸太による柵は前回の山狩りで雑魔を討伐したことで材木をコンスタンスに手に入れること出来て実現しつつある。
最も、材料が揃った段階ではあるが――。
それと同時に城下町を囲む空堀も一般の兵士や人足を用いて急ピッチで行っている。
そのための糧食や支払い等等様々な仕事を香がこなさなくてはならない。
家長として、城主としての矜持もあるが自分で抱え込む性格ゆえだろう。
「ふぅ……」
額を拭う香。
「香様、お茶です」
新田が香に湯飲みに入った茶を差し出す。
「すまない、爺」
「香様、無理はなされないように」
心配そうに声を掛ける新田。
「これを仕上げたら、寝よう」
「その方がよろしいかと」
文机に向かう香。
「どうにかせねば――」
深夜の闇に消える新田の言葉。
● 翌日
「おはようございます。香様」
「おはよう爺」
いつもどおりに執務室へ来た香。
「香様。今日の政務はこちらになります」
「うん? 城下町の視察と湖の水質調査?」
不審がる香。
「えぇ、香様は働き過ぎです――息を抜く必要があります」
「だが、政務が――」
今日の政務を気にする香。
「香様の決裁が必要ない書類は文官に任せております。必要な決裁は期日がまだあるので大丈夫です」
「ならば――わかった」
休むときに休むべきだ――とあるハンターの言葉を思い出す香。
「護衛としてハンター達をつけましょう」
「ふむ――彼等と親交を深めよと?」
新田の言葉に返す香。
「香様にも、楠木家としても親交がったほうが好ましいです」
(香様は一人の人間として交友を持たれたほうがいい……)
「ふむ、そうだな――わかった」
こうして、香の視察は始まる。
リプレイ本文
● 一日の始まり
千早城前――ハンター達を待つ楠木 香(kz0140)。
「ボクは、紅葉だよ……。香さん。よろしく、ね」
「紅葉殿、よろしくだ」
(知らない場所……見たことないものや、初めて出会う人たち。そういうのを見ると、とてもわくわくする)
ととと……と可愛らしくやってきて挨拶をしたのは雪継・紅葉(ka5188)だ。
「お久しぶりです、香様。今回は護衛という事でお声掛け頂きありがとうございます。いたらぬ所もあるかと存じますが、精一杯努めさせて頂きます」
「榊殿。久しぶりだ、よろしく頼む」
香に礼儀正しく挨拶する榊 刑部(ka4727)。
「八雲 奏です。香様よろしくおねがいしますね」
「八雲殿。こちらこそ、よろしくお願いする。」
香に八雲 奏(ka4074)が挨拶する。
「……エトファリカの事を知ってから、いつかはこの国の事をゆっくり見て回りたいと思っていたが……。獄炎との決戦も終わって、漸くそれが叶ったな。楠木君、今回は宜しく頼むよ」
「久延毘殿、それは良かった。よろしく頼む」
香に挨拶する久延毘 大二郎(ka1771)。
奏と共にやってきたようだ。
「香。久しぶりだな。元気だったか?」
「グレイブ殿、久しぶりだ。おかげさまで元気だ」
香に挨拶するグレイブ(ka3719)とその横に少女を連れている。
「紹介しよう、俺の……まぁ、義理の娘だな。同じソードダンサーとして興味があるらしい。年頃も近いし、遊んでやってくれ」
マーゴット(ka5022)を香に紹介するグレイブ。
マーゴットと香の頭を撫で回すグレイブ。
「む、グレイブ殿……」
グレイブが年上故に『無礼者』と言い出せない香は恥ずかしがっている。
「わわっ、グレイブ……子供じゃないから……っ」
恥ずかしがるマーゴット。
「わはは、なんだか似たもの同士だな」
二人を撫でながら見ているグレイブ。
「堅物というか、真っ直ぐというか……細工屋にでも可愛い簪でも探すといいさ」
香とマーゴットの頭を撫で続けるグレイブだった。
● 城下町にて
街に繰り出すハンター達。
「……この街の雰囲気からして、要らぬ警戒だとは分かっていますが。万が一の事がないとは言えませんので。少々堅苦しいとは思いますが、ご容赦下さい」
「うむ、すまないな。榊殿」
香の護衛につく榊。
「俺も護衛をしよう。姫さんはお姫様だし、地位ある身分には変わりないからな」
お上りさんっぽい格好のヴァイス(ka0364)も香の護衛について尾行者等の不審人物がいないか警戒する。
「それでは、視察と行くか」
香とハンター達が城下町の視察へと赴く。
大通りに出るハンター達。
「東の国は本当に色んなものが違いますね。中々に興味深いですっ」
初めての依頼、初めて見る様子に少しはしゃぐヴェンティ・クアドリフォーリョ(ka5776)。
「ふむ、心なしか行き交う人々の表情は明るいようだな」
大二郎は行き交う人々の表情を見て復興の兆しが高まっている様子を感じていた。
遠くでは木で作られた建物を建っている様子も見れて取れている。
以前に山の雑魔を掃討したおかげで材木も資材として流通してきている。
「店の繁盛具合も見てみるのもいいかもな」
大通りから両サイドにある店を見て回ることにした。
「‥‥私も東方ではいろんな街を巡りましたが、ここの空気は嫌いじゃないです。これも香様のお人柄故なのでしょうね」
「そんなことはないぞ……。皆のお陰だ」
城下町の住人や東方の依頼を受けてくれているハンター達によってこの空気は出来上がっている。
「いろんな着物があるね」
大通りの大店な呉服屋にやってきたハンター達。
目を輝かせて色々な着物を見ている紅葉。
他のハンター達も興味深そうに見ている。
大通りの店をハンター達と色々と回る。
店を出て移動しているハンター達。
町並みや活気を楽しんでいるヴァイス、店の位置も確りと確認している。
「姫さまー」
「姫さんは皆に慕われているんだな」
「有り難いことにな」
香が町中で声を掛けられている様子を見て声を掛けるヴァイス。
「色々店を巡りながら、昼食も食べ物も買おう……これも調査だぞ」
そう言ってうきうきした様子で言う香。
「……この街のお勧めの料理などありますか? 香様が食べて美味しかったものなどでも良いのですが」
「ふむ……そうだな――」
ハンター達を飲食店や屋台を案内する香。
「荷物なら、俺が持とうか?」
巡った先での買った雑貨や昼食とお菓子等の荷物持ちを提案するヴァイス。
「良かったらお弁当とかお菓子は私が持ちますよ」
ヴェンティも同じく名乗り出る。
「んじゃ、二人で持つか」
比較的重たそうなのをヴァイスが、軽そうなのをヴェンティが持つことにした。
丁度、茶屋を皆で一息つこうとした時――。
「おお、そうだ。香、これは誕生日プレゼントだ。おばちゃん、更衣室を貸してくれ」
「それは――?」
紙袋に入った――洋服を取り出すグレイブ。
その様子にはてなマークな香。
「いいから来てみるといい」
「うむ……」
そうして茶屋の奥へ消える香。
「うむ――これは……」
恥ずかしそうな表情で出てくる香――和ゴスのドレスを着た香がいた。
周りのハンター達も装いの変わりように驚いた様子だ。
「おお、似合ってて可愛いじゃないか。西方と東方の合作服でな。イマムコウデハ、ダイリュウコウしてるんだ。女性なら一着持ってて当たり前だぞ?」
「――そうなのか?」
西方の情勢に疎い香はグレイブのいうことを素直に聞く。
「ああ、そういえば――マギーも今度、こういう服で皆で写真を撮るんだったか。香も混ぜてもらうと良い」
(せっかくなら香にも外の世界との繋がりを増やさないとな。城の事に忙殺されて世界が狭くなるのは良くない)
「ふむ、その時はよろしく頼む」
グレイブの申し出を快諾した香。
「メシはどうしたもんかね。おばちゃん、何か包んでくれないか。名産があるならそれも」
こうして、和ゴスのドレスに着替えた香とヒルを体に入れたグレイブだった。
着替えた香とともにハンター達は視察を続ける。
「これからは、各々の調査の時間としよう」
各自での調査という自由時間だ。
●大二郎と奏
大二郎と奏の二人で行動の様だ。
「毘古ちゃん、行きましょう」
「あああ、行こうか」
大二郎を誘う奏。
(2人とも日本の出身ですから、ずっとのんびり東方の街を遊んでみたかったんです。ふふ、これは調査ですよ。調査。ええ、もちろん調査ですとも♪)
「呉服屋さんで町娘の着物というのも資料ですよね♪」
先ほど来ていた呉服屋で目をつけていた 街歩き用の着物を買い、依頼の後に購入する物に目星をつける奏。
「毘古ちゃんにはこれが似合います♪」
「そうか……ならこれにしよう」
大二郎の街歩き用の服を見繕う奏。
お互いに街歩き用の服を手に入れ、呉服屋を後にする。
大二郎と奏は大通りに出る。
「綺麗ですね」
「相当に手がかかっているな」
細工屋で精巧な細工を見る二人。
「こんなのがあるのですね」
「昔、日本にもあったやつだな」
雑貨屋で東方の日用品をみて日本と似たものを見つける。
「この武器いいですね」
「東方といったところだな」
武具屋で東方独特の武具などを見て回る。
「折角、此方に来たのだし、なにか土産でもどうだ」
「いいですね♪」
そう言って陶器屋へ入っていく二人。
「ふふ、この陶器のお店は素敵ですね♪ 東方の文化は本当に面白いです。共通点もたくさんあって。でも、やっぱり異文化という側面も……もう1つの別の道を辿った故郷みたいで」
「確かに興味深いな……」
二人で使う為のお揃いの茶碗を買う事にする二人。
「あ、このお茶碗は良いですね!」
よさ気な茶碗を見つけた奏。
「夫婦茶碗でしょうか……」
小声で言う奏。
「め、めおっ……!?」
それを聞いて赤面する大二郎。
「か、奏…つまりこれは…そう言う事だと思って……良いんだろうな……?」
奏の言葉について問いただす大二郎。
「さあ、どういう意味でしょう……ふふ」
それをはぐらかす奏。
「これで2人で飲むお茶は美味しいっていう事だけは絶対ですね♪」
「……そ、そりゃあ、美味いに決まっているだろうが……ぬ、ぐぐ……」
嬉しそうな奏とはぐらかされて気なる大二郎。
「帰りにこれを買って帰りましょうか」
こうして陶器屋を後にする二人。
●香と紅葉
「香さん、行こう……外は、楽しいものがこんなにも沢山。ちゃんと見て、直に触れないと分からないし、何より勿体ない」
(香さんと一緒にあれこれ回りたいな)
「あ、ああ。そうだな……行こうか」
香の手を引く紅葉、びっくりした香だが紅葉に手を引かれていく。
「のんびり行こうか。こういうのも大切、だよ」
(……頑張り屋さんでまっすぐ、不器用でちょっと頑固? うん、妹を連想する)
「そうだな。何処へ行く?」
「こっちの茶葉や器も興味ある。お土産に買いたいな。それと、のほほんと買い食いして回るのも楽しいかな?」
お茶屋に無開くことにした二人。
東方でしか見れないお茶をみて楽しそうな紅葉。
「お茶はね、飲むだけでなく、淹れるのもまた大切……。今の時間を楽しむささやかな物。だから、無理な淹れ方をすると失敗しちゃう。ダメになる。これは人も同じ」
茶葉を見ながら香に語りかける紅葉。
「それは――そうだな」
紅葉の事話にうなずく香。
「帰ったら淹れてあげる。腕は確か、だよ」
「それは楽しみだな」
ささやかな約束をする二人。
●ヴァイスの場合。
「さてと、俺はこれから恋の狩人になって麗しい女性たちと楽しいひと時を過ごしてくるぜ」
と、ナンパに向かうヴァイス。
結果は――彼の名誉のために秘密としておこう。
「ほぅ、こんなのがあるんだな」
ナンパ以外にもエトファリカの武具に強い興味があったヴァイスは鍛冶屋で武具を見ていた。
「珍しいお客さんだね。見て行くかい?」
「お、良いのか? ぜひとも」
鍛冶場の様子を見学することが出来たヴァイスは興味深くその様子を見ている。
「これが……」
燃え盛る炎と鉄の共演に目を奪われるヴァイス――十分に堪能したようだ。
「と、土産を忘れちゃいけないな」
鍛冶屋を出たヴァイスは友人達に簡単なお菓子をお土産として購入すべく店へと向かう。
「こんなものかな」
様々な菓子を買って土産にするヴァイスだった。
そして、城下町での自由時間が終わる。
「では、そろそろ湖に向かうか」
湖に向かうハンター達一行。
● 湖にて
湖についたハンター達。
「この湖が源泉で川へと続いて、人々の生活に使われるからな。時々調べる必要があるのだ」
調査について説明する香。
「手伝わせてもらうぜ」
「周辺警戒に当たります」
「香さん、何か手伝える事はありますか? 私に出来る事なら何なりと言ってください」
「では、ヴェンティ殿、ヴァイス殿、何ヶ所か水を取ってきて欲しい」
手伝いを名乗り出るヴァイスとヴェンティ、周囲の警戒する榊。
採取した水を試薬を使って検査する――どうやら水質に問題ないようだ。
「調査も終わったし、昼にするか」
香の一声で湖での昼食となった。
「はい、毘古ちゃん。あーん♪」
「あ……あーん」
奏と大二郎が仲良く食事をしている。
「グレイブって日本人だったんだ。名前からして違うのかと思ってたんだけど」
「マギーも顔立ちは日本人に見える……ハーフなのかね」
グレイブと一緒に食事をしながら楽しそうに会話をしているマーゴット。
「んー…どうなのかな? 育った地は兄さんと同じなのと、私自身が向うの世界での記憶が無いから断定出来ないけど」
「日本人ばかりってのも何かの縁だな、こりゃ」
マーゴットとグレイブの楽しい会話が続く。
「グレイブさんもマギーさんも楽しそう。混ざりましょうか。香様とも仲良くなりたいですし」
グレイブとマーゴットのところへやってきた奏と大二郎。
「大二郎と奏も、ちゃんと買ってきたな。本当に軽く慰労会だな。このまま東が平和になってくれりゃ、ありがたい限りだ。俺達、日本人にはここは第二の故郷と呼んでもいいくらいだ」
「DADの慰労会みたいですね。こんなに綺麗な湖なら。今度は訓練という事でキャンプもしてみたいです! 夜は皆でわいわい騒いで、お酒を飲んで。勿論、訓練ですよ訓練」
グレイブ、マーゴット、奏、大二郎と同じ小隊のメンバーで弾む会話。
「復興を果たし、守りを固めて……荒らされないで済む強い国に変えていかないとな。香も何かあったら俺達を呼べよ」
「うむ。グレイブ殿、その時は頼らせてもらう」
楽しそうな様子を見ていた香に話しかけるグレイブ。
「皆さんと一緒にご飯食べるのは楽しいですっ、景色も綺麗ですしっ」
賑やかな昼食光景をみてニコニコと楽しそうにしているヴェンティ。
「あ、お茶どうですか? 良かったら淹れますよっ」
ヴェンティは積極的に給仕をしたりして楽しそうだ。
「お茶ですが、東方の平穏と多くの御霊の安らぎを祈って……乾杯。なんて」
「乾杯だ」
奏でと乾杯する奏。
「香様、今度は私ともお洋服を一緒に選びましょうね♪」
「うむ……このような服は慣れぬが……奏殿が言うなら」
「やはりどこにいても素晴らしい景色の下で食べる食事は格別だな」
見渡す景色を見ながら皆と楽しく会話をして昼食を食べているヴァイス。
色々な経歴のハンター達だ、今までの依頼の話や色々な話で盛り上がる。
昼食を終えて自由時間となる。
● 榊の場合。
湖に釣り糸を垂らす榊。
「……せっかくですからね。何か大物でも釣れたら面白いのですけど」
「榊殿、大物が釣れるといいな」
釣り糸を垂らす榊の横で気を緩めて浮きを見ている香。
のんびりとした時間が続く。
● マーゴットの場合。
「……」
湖のほとりで景色を眺めながら一人考え事をしているマーゴット。
(アリシア……これから私は彼女についてどれだけ知る事が出来、何を伝え、どう向き合うか……)
「過去……」
(思い出した記憶……まだ全部は思い出してないけど……記憶を取り戻したからと言って、私自身が変わる訳ではない。私には大切な家族や仲間、そして居場所が出来たから)
● 一日を終えて
湖から城へ戻る道すがら。
「……良き弓は時に休ませてこそ真価を発揮できると言う話があります。これは人も変わりませんから。今回の視察を提案なさった方は香様の事をよほどお好きなのでしょうね」
「うむ……」
香に語りかける榊――それを静かに聞く香。
時には休むことが必要――それを香に語りかける榊。
楽しそうに並んで帰る香とハンター達――ハンター達の影が黄昏時に伸びる。
楽しそうな様相が影からうかがえられる。
こうしてハンター達と香の一日が終わる。
香ちゃんと視察に行こう! Fin
千早城前――ハンター達を待つ楠木 香(kz0140)。
「ボクは、紅葉だよ……。香さん。よろしく、ね」
「紅葉殿、よろしくだ」
(知らない場所……見たことないものや、初めて出会う人たち。そういうのを見ると、とてもわくわくする)
ととと……と可愛らしくやってきて挨拶をしたのは雪継・紅葉(ka5188)だ。
「お久しぶりです、香様。今回は護衛という事でお声掛け頂きありがとうございます。いたらぬ所もあるかと存じますが、精一杯努めさせて頂きます」
「榊殿。久しぶりだ、よろしく頼む」
香に礼儀正しく挨拶する榊 刑部(ka4727)。
「八雲 奏です。香様よろしくおねがいしますね」
「八雲殿。こちらこそ、よろしくお願いする。」
香に八雲 奏(ka4074)が挨拶する。
「……エトファリカの事を知ってから、いつかはこの国の事をゆっくり見て回りたいと思っていたが……。獄炎との決戦も終わって、漸くそれが叶ったな。楠木君、今回は宜しく頼むよ」
「久延毘殿、それは良かった。よろしく頼む」
香に挨拶する久延毘 大二郎(ka1771)。
奏と共にやってきたようだ。
「香。久しぶりだな。元気だったか?」
「グレイブ殿、久しぶりだ。おかげさまで元気だ」
香に挨拶するグレイブ(ka3719)とその横に少女を連れている。
「紹介しよう、俺の……まぁ、義理の娘だな。同じソードダンサーとして興味があるらしい。年頃も近いし、遊んでやってくれ」
マーゴット(ka5022)を香に紹介するグレイブ。
マーゴットと香の頭を撫で回すグレイブ。
「む、グレイブ殿……」
グレイブが年上故に『無礼者』と言い出せない香は恥ずかしがっている。
「わわっ、グレイブ……子供じゃないから……っ」
恥ずかしがるマーゴット。
「わはは、なんだか似たもの同士だな」
二人を撫でながら見ているグレイブ。
「堅物というか、真っ直ぐというか……細工屋にでも可愛い簪でも探すといいさ」
香とマーゴットの頭を撫で続けるグレイブだった。
● 城下町にて
街に繰り出すハンター達。
「……この街の雰囲気からして、要らぬ警戒だとは分かっていますが。万が一の事がないとは言えませんので。少々堅苦しいとは思いますが、ご容赦下さい」
「うむ、すまないな。榊殿」
香の護衛につく榊。
「俺も護衛をしよう。姫さんはお姫様だし、地位ある身分には変わりないからな」
お上りさんっぽい格好のヴァイス(ka0364)も香の護衛について尾行者等の不審人物がいないか警戒する。
「それでは、視察と行くか」
香とハンター達が城下町の視察へと赴く。
大通りに出るハンター達。
「東の国は本当に色んなものが違いますね。中々に興味深いですっ」
初めての依頼、初めて見る様子に少しはしゃぐヴェンティ・クアドリフォーリョ(ka5776)。
「ふむ、心なしか行き交う人々の表情は明るいようだな」
大二郎は行き交う人々の表情を見て復興の兆しが高まっている様子を感じていた。
遠くでは木で作られた建物を建っている様子も見れて取れている。
以前に山の雑魔を掃討したおかげで材木も資材として流通してきている。
「店の繁盛具合も見てみるのもいいかもな」
大通りから両サイドにある店を見て回ることにした。
「‥‥私も東方ではいろんな街を巡りましたが、ここの空気は嫌いじゃないです。これも香様のお人柄故なのでしょうね」
「そんなことはないぞ……。皆のお陰だ」
城下町の住人や東方の依頼を受けてくれているハンター達によってこの空気は出来上がっている。
「いろんな着物があるね」
大通りの大店な呉服屋にやってきたハンター達。
目を輝かせて色々な着物を見ている紅葉。
他のハンター達も興味深そうに見ている。
大通りの店をハンター達と色々と回る。
店を出て移動しているハンター達。
町並みや活気を楽しんでいるヴァイス、店の位置も確りと確認している。
「姫さまー」
「姫さんは皆に慕われているんだな」
「有り難いことにな」
香が町中で声を掛けられている様子を見て声を掛けるヴァイス。
「色々店を巡りながら、昼食も食べ物も買おう……これも調査だぞ」
そう言ってうきうきした様子で言う香。
「……この街のお勧めの料理などありますか? 香様が食べて美味しかったものなどでも良いのですが」
「ふむ……そうだな――」
ハンター達を飲食店や屋台を案内する香。
「荷物なら、俺が持とうか?」
巡った先での買った雑貨や昼食とお菓子等の荷物持ちを提案するヴァイス。
「良かったらお弁当とかお菓子は私が持ちますよ」
ヴェンティも同じく名乗り出る。
「んじゃ、二人で持つか」
比較的重たそうなのをヴァイスが、軽そうなのをヴェンティが持つことにした。
丁度、茶屋を皆で一息つこうとした時――。
「おお、そうだ。香、これは誕生日プレゼントだ。おばちゃん、更衣室を貸してくれ」
「それは――?」
紙袋に入った――洋服を取り出すグレイブ。
その様子にはてなマークな香。
「いいから来てみるといい」
「うむ……」
そうして茶屋の奥へ消える香。
「うむ――これは……」
恥ずかしそうな表情で出てくる香――和ゴスのドレスを着た香がいた。
周りのハンター達も装いの変わりように驚いた様子だ。
「おお、似合ってて可愛いじゃないか。西方と東方の合作服でな。イマムコウデハ、ダイリュウコウしてるんだ。女性なら一着持ってて当たり前だぞ?」
「――そうなのか?」
西方の情勢に疎い香はグレイブのいうことを素直に聞く。
「ああ、そういえば――マギーも今度、こういう服で皆で写真を撮るんだったか。香も混ぜてもらうと良い」
(せっかくなら香にも外の世界との繋がりを増やさないとな。城の事に忙殺されて世界が狭くなるのは良くない)
「ふむ、その時はよろしく頼む」
グレイブの申し出を快諾した香。
「メシはどうしたもんかね。おばちゃん、何か包んでくれないか。名産があるならそれも」
こうして、和ゴスのドレスに着替えた香とヒルを体に入れたグレイブだった。
着替えた香とともにハンター達は視察を続ける。
「これからは、各々の調査の時間としよう」
各自での調査という自由時間だ。
●大二郎と奏
大二郎と奏の二人で行動の様だ。
「毘古ちゃん、行きましょう」
「あああ、行こうか」
大二郎を誘う奏。
(2人とも日本の出身ですから、ずっとのんびり東方の街を遊んでみたかったんです。ふふ、これは調査ですよ。調査。ええ、もちろん調査ですとも♪)
「呉服屋さんで町娘の着物というのも資料ですよね♪」
先ほど来ていた呉服屋で目をつけていた 街歩き用の着物を買い、依頼の後に購入する物に目星をつける奏。
「毘古ちゃんにはこれが似合います♪」
「そうか……ならこれにしよう」
大二郎の街歩き用の服を見繕う奏。
お互いに街歩き用の服を手に入れ、呉服屋を後にする。
大二郎と奏は大通りに出る。
「綺麗ですね」
「相当に手がかかっているな」
細工屋で精巧な細工を見る二人。
「こんなのがあるのですね」
「昔、日本にもあったやつだな」
雑貨屋で東方の日用品をみて日本と似たものを見つける。
「この武器いいですね」
「東方といったところだな」
武具屋で東方独特の武具などを見て回る。
「折角、此方に来たのだし、なにか土産でもどうだ」
「いいですね♪」
そう言って陶器屋へ入っていく二人。
「ふふ、この陶器のお店は素敵ですね♪ 東方の文化は本当に面白いです。共通点もたくさんあって。でも、やっぱり異文化という側面も……もう1つの別の道を辿った故郷みたいで」
「確かに興味深いな……」
二人で使う為のお揃いの茶碗を買う事にする二人。
「あ、このお茶碗は良いですね!」
よさ気な茶碗を見つけた奏。
「夫婦茶碗でしょうか……」
小声で言う奏。
「め、めおっ……!?」
それを聞いて赤面する大二郎。
「か、奏…つまりこれは…そう言う事だと思って……良いんだろうな……?」
奏の言葉について問いただす大二郎。
「さあ、どういう意味でしょう……ふふ」
それをはぐらかす奏。
「これで2人で飲むお茶は美味しいっていう事だけは絶対ですね♪」
「……そ、そりゃあ、美味いに決まっているだろうが……ぬ、ぐぐ……」
嬉しそうな奏とはぐらかされて気なる大二郎。
「帰りにこれを買って帰りましょうか」
こうして陶器屋を後にする二人。
●香と紅葉
「香さん、行こう……外は、楽しいものがこんなにも沢山。ちゃんと見て、直に触れないと分からないし、何より勿体ない」
(香さんと一緒にあれこれ回りたいな)
「あ、ああ。そうだな……行こうか」
香の手を引く紅葉、びっくりした香だが紅葉に手を引かれていく。
「のんびり行こうか。こういうのも大切、だよ」
(……頑張り屋さんでまっすぐ、不器用でちょっと頑固? うん、妹を連想する)
「そうだな。何処へ行く?」
「こっちの茶葉や器も興味ある。お土産に買いたいな。それと、のほほんと買い食いして回るのも楽しいかな?」
お茶屋に無開くことにした二人。
東方でしか見れないお茶をみて楽しそうな紅葉。
「お茶はね、飲むだけでなく、淹れるのもまた大切……。今の時間を楽しむささやかな物。だから、無理な淹れ方をすると失敗しちゃう。ダメになる。これは人も同じ」
茶葉を見ながら香に語りかける紅葉。
「それは――そうだな」
紅葉の事話にうなずく香。
「帰ったら淹れてあげる。腕は確か、だよ」
「それは楽しみだな」
ささやかな約束をする二人。
●ヴァイスの場合。
「さてと、俺はこれから恋の狩人になって麗しい女性たちと楽しいひと時を過ごしてくるぜ」
と、ナンパに向かうヴァイス。
結果は――彼の名誉のために秘密としておこう。
「ほぅ、こんなのがあるんだな」
ナンパ以外にもエトファリカの武具に強い興味があったヴァイスは鍛冶屋で武具を見ていた。
「珍しいお客さんだね。見て行くかい?」
「お、良いのか? ぜひとも」
鍛冶場の様子を見学することが出来たヴァイスは興味深くその様子を見ている。
「これが……」
燃え盛る炎と鉄の共演に目を奪われるヴァイス――十分に堪能したようだ。
「と、土産を忘れちゃいけないな」
鍛冶屋を出たヴァイスは友人達に簡単なお菓子をお土産として購入すべく店へと向かう。
「こんなものかな」
様々な菓子を買って土産にするヴァイスだった。
そして、城下町での自由時間が終わる。
「では、そろそろ湖に向かうか」
湖に向かうハンター達一行。
● 湖にて
湖についたハンター達。
「この湖が源泉で川へと続いて、人々の生活に使われるからな。時々調べる必要があるのだ」
調査について説明する香。
「手伝わせてもらうぜ」
「周辺警戒に当たります」
「香さん、何か手伝える事はありますか? 私に出来る事なら何なりと言ってください」
「では、ヴェンティ殿、ヴァイス殿、何ヶ所か水を取ってきて欲しい」
手伝いを名乗り出るヴァイスとヴェンティ、周囲の警戒する榊。
採取した水を試薬を使って検査する――どうやら水質に問題ないようだ。
「調査も終わったし、昼にするか」
香の一声で湖での昼食となった。
「はい、毘古ちゃん。あーん♪」
「あ……あーん」
奏と大二郎が仲良く食事をしている。
「グレイブって日本人だったんだ。名前からして違うのかと思ってたんだけど」
「マギーも顔立ちは日本人に見える……ハーフなのかね」
グレイブと一緒に食事をしながら楽しそうに会話をしているマーゴット。
「んー…どうなのかな? 育った地は兄さんと同じなのと、私自身が向うの世界での記憶が無いから断定出来ないけど」
「日本人ばかりってのも何かの縁だな、こりゃ」
マーゴットとグレイブの楽しい会話が続く。
「グレイブさんもマギーさんも楽しそう。混ざりましょうか。香様とも仲良くなりたいですし」
グレイブとマーゴットのところへやってきた奏と大二郎。
「大二郎と奏も、ちゃんと買ってきたな。本当に軽く慰労会だな。このまま東が平和になってくれりゃ、ありがたい限りだ。俺達、日本人にはここは第二の故郷と呼んでもいいくらいだ」
「DADの慰労会みたいですね。こんなに綺麗な湖なら。今度は訓練という事でキャンプもしてみたいです! 夜は皆でわいわい騒いで、お酒を飲んで。勿論、訓練ですよ訓練」
グレイブ、マーゴット、奏、大二郎と同じ小隊のメンバーで弾む会話。
「復興を果たし、守りを固めて……荒らされないで済む強い国に変えていかないとな。香も何かあったら俺達を呼べよ」
「うむ。グレイブ殿、その時は頼らせてもらう」
楽しそうな様子を見ていた香に話しかけるグレイブ。
「皆さんと一緒にご飯食べるのは楽しいですっ、景色も綺麗ですしっ」
賑やかな昼食光景をみてニコニコと楽しそうにしているヴェンティ。
「あ、お茶どうですか? 良かったら淹れますよっ」
ヴェンティは積極的に給仕をしたりして楽しそうだ。
「お茶ですが、東方の平穏と多くの御霊の安らぎを祈って……乾杯。なんて」
「乾杯だ」
奏でと乾杯する奏。
「香様、今度は私ともお洋服を一緒に選びましょうね♪」
「うむ……このような服は慣れぬが……奏殿が言うなら」
「やはりどこにいても素晴らしい景色の下で食べる食事は格別だな」
見渡す景色を見ながら皆と楽しく会話をして昼食を食べているヴァイス。
色々な経歴のハンター達だ、今までの依頼の話や色々な話で盛り上がる。
昼食を終えて自由時間となる。
● 榊の場合。
湖に釣り糸を垂らす榊。
「……せっかくですからね。何か大物でも釣れたら面白いのですけど」
「榊殿、大物が釣れるといいな」
釣り糸を垂らす榊の横で気を緩めて浮きを見ている香。
のんびりとした時間が続く。
● マーゴットの場合。
「……」
湖のほとりで景色を眺めながら一人考え事をしているマーゴット。
(アリシア……これから私は彼女についてどれだけ知る事が出来、何を伝え、どう向き合うか……)
「過去……」
(思い出した記憶……まだ全部は思い出してないけど……記憶を取り戻したからと言って、私自身が変わる訳ではない。私には大切な家族や仲間、そして居場所が出来たから)
● 一日を終えて
湖から城へ戻る道すがら。
「……良き弓は時に休ませてこそ真価を発揮できると言う話があります。これは人も変わりませんから。今回の視察を提案なさった方は香様の事をよほどお好きなのでしょうね」
「うむ……」
香に語りかける榊――それを静かに聞く香。
時には休むことが必要――それを香に語りかける榊。
楽しそうに並んで帰る香とハンター達――ハンター達の影が黄昏時に伸びる。
楽しそうな様相が影からうかがえられる。
こうしてハンター達と香の一日が終わる。
香ちゃんと視察に行こう! Fin
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打ち合わせ卓 久延毘 大二郎(ka1771) 人間(リアルブルー)|22才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/10/26 22:54:19 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/26 18:11:16 |