ゲスト
(ka0000)
【郷祭】Pクレープ~白茶とジャム
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~7人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/11/09 22:00
- 完成日
- 2015/11/19 00:46
このシナリオは2日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
ここは、同盟領の農耕推進地域「ジェオルジ」。
ついに村長会議が終わり郷祭の賑わいが本格化していた。
そわそわする人々が行きかう中、とある建物の中では好奇の瞳が集まるところがあった。
「ほへ~。ゆらゆら揺れてる~」
ガラスの容器の中に注目しながら感心しているのは、南那初華(kz0135)。
「これが『白茶』(ぱいちゃ)を淹れる時の楽しみでもあるそうです。茶葉が原型をとどめているから、ほかの茶では見られないらしいですね」
どうやら東方から持ち込んだ「白茶」の淹れ方を習っているようである。講師の女性がガラス容器に白茶の茶葉を入れ熱いお湯を注ぐと風に遊ぶ小さな笹の葉のように揺れ動くのだ。
「そういえば紅茶も緑茶もこんな形じゃないかな? ……っていうか、白茶って緑茶とは取れる木が違うの?」
初華の素朴な疑問。
「いえ、同じチャノキのようです。白い産毛のある若葉や芽を選んで摘んで、えらく簡潔で技量の必要な製法で仕上げるらしいですね。……高級品です」
摘んだ芽を放置して水分を飛ばし縮れ発酵させて、火入れした後に乾燥させるだけらしい。
とにかく、白や灰色のイリコのような茶葉である。
湯呑みに入れた茶は薄い琥珀色で、香りも強くなく上品だ。
「……ふうん。後から甘味が感じられるんだね~」
口に含んだ初華の感想は、そんな感じ。
「二日酔いや夏バテにいいらしいですよ。解熱作用もあるとか」
「これを、ジェオルジでも作ってみるんだ?」
「ええ。東方でも珍しい茶だそうです。……今回、東方解放に伴い現地産品をこちらでも生産しようという動きがあるのですが……」
ここで講師、周りを見た。
実は、初華しかいない。
「珍しすぎて取り組む人がいないんですよね」
はふぅ、と講師。
それもそのはず。
東方でも日常的に飲まれるのは緑茶である。しかも西方で日常的に好まれるのは、紅茶。どっちの文化圏でも一般的ではないのだ。こちらでは特に「紅茶文化とは一線を画すからなぁ」と敬遠されているようで。
「それで私たちPクレープが割り込めたわけね……」
「あら、期待してるのよ」
初華のため息に、講師が明るく言う。
「だって、クレープ屋台さんでしょう? あなたたちの話を聞いて私から来てもらえるようお願いしたの」
とにかくその特殊性によりライバルもなく優先的に取引が可能らしい。
「とりあえず、屋台のみんなにも淹れ方を教えてください」
ひとまずそういうことになる。
後日の約束を取り付けて、別の場所に走る初華。
「ええと、これはこれでよし。後は、新ジャムの開発。市場で手に入るジャムの原料の確認と……普通に祭りの賑わいとして屋台でクレープ焼いて販売して、私はお好み焼きも焼いて販売、っと」
指折り数えるが、ぴたと止まる。
「ああん、やること多すぎだよぅ」
はやくみんな来て~、と泣き言を口にするのである。
というわけで、ジェオルジ郷祭の屋台広場の一角でPクレープの屋台を出しクレープを販売し、交代しつつ新たなジャムを数点作ったり白茶の淹れ方を習い試飲してもらったり、初華の焼くお好み焼きを手伝うなどしてくれる人材、求ム。
ここは、同盟領の農耕推進地域「ジェオルジ」。
ついに村長会議が終わり郷祭の賑わいが本格化していた。
そわそわする人々が行きかう中、とある建物の中では好奇の瞳が集まるところがあった。
「ほへ~。ゆらゆら揺れてる~」
ガラスの容器の中に注目しながら感心しているのは、南那初華(kz0135)。
「これが『白茶』(ぱいちゃ)を淹れる時の楽しみでもあるそうです。茶葉が原型をとどめているから、ほかの茶では見られないらしいですね」
どうやら東方から持ち込んだ「白茶」の淹れ方を習っているようである。講師の女性がガラス容器に白茶の茶葉を入れ熱いお湯を注ぐと風に遊ぶ小さな笹の葉のように揺れ動くのだ。
「そういえば紅茶も緑茶もこんな形じゃないかな? ……っていうか、白茶って緑茶とは取れる木が違うの?」
初華の素朴な疑問。
「いえ、同じチャノキのようです。白い産毛のある若葉や芽を選んで摘んで、えらく簡潔で技量の必要な製法で仕上げるらしいですね。……高級品です」
摘んだ芽を放置して水分を飛ばし縮れ発酵させて、火入れした後に乾燥させるだけらしい。
とにかく、白や灰色のイリコのような茶葉である。
湯呑みに入れた茶は薄い琥珀色で、香りも強くなく上品だ。
「……ふうん。後から甘味が感じられるんだね~」
口に含んだ初華の感想は、そんな感じ。
「二日酔いや夏バテにいいらしいですよ。解熱作用もあるとか」
「これを、ジェオルジでも作ってみるんだ?」
「ええ。東方でも珍しい茶だそうです。……今回、東方解放に伴い現地産品をこちらでも生産しようという動きがあるのですが……」
ここで講師、周りを見た。
実は、初華しかいない。
「珍しすぎて取り組む人がいないんですよね」
はふぅ、と講師。
それもそのはず。
東方でも日常的に飲まれるのは緑茶である。しかも西方で日常的に好まれるのは、紅茶。どっちの文化圏でも一般的ではないのだ。こちらでは特に「紅茶文化とは一線を画すからなぁ」と敬遠されているようで。
「それで私たちPクレープが割り込めたわけね……」
「あら、期待してるのよ」
初華のため息に、講師が明るく言う。
「だって、クレープ屋台さんでしょう? あなたたちの話を聞いて私から来てもらえるようお願いしたの」
とにかくその特殊性によりライバルもなく優先的に取引が可能らしい。
「とりあえず、屋台のみんなにも淹れ方を教えてください」
ひとまずそういうことになる。
後日の約束を取り付けて、別の場所に走る初華。
「ええと、これはこれでよし。後は、新ジャムの開発。市場で手に入るジャムの原料の確認と……普通に祭りの賑わいとして屋台でクレープ焼いて販売して、私はお好み焼きも焼いて販売、っと」
指折り数えるが、ぴたと止まる。
「ああん、やること多すぎだよぅ」
はやくみんな来て~、と泣き言を口にするのである。
というわけで、ジェオルジ郷祭の屋台広場の一角でPクレープの屋台を出しクレープを販売し、交代しつつ新たなジャムを数点作ったり白茶の淹れ方を習い試飲してもらったり、初華の焼くお好み焼きを手伝うなどしてくれる人材、求ム。
リプレイ本文
●
「うん、これが白茶(ぱいちゃ)」
南那初華(kz0135)はそう言って、ちりめんじゃこのように縮れて灰色になった茶葉を見せた。郷祭でにぎやかな屋台広場に出した「Pクレープ」はまだ準備中。
「乾燥させてるけど……形が崩れてないんだね」
雪継・紅葉(ka5188)がしげしげと見詰めている。茶葉に仕上げる工程で揉み込み作業がないので形が崩れないのだ。
「紅茶は茶色、緑茶は緑なのに……」
「白くないね、初華さん?」
同じく初華の手元の茶葉を覗き込んでいた狐中・小鳥(ka5484)とメルクーア(ka4005)が顔上げて上目遣いで聞いてくる。
「あ。えーと……もともと茶葉の芽に白い産毛がびっしり生えているから白茶って呼ばれるんだって。選んで摘んでるから高級なお茶らしいの」
初華の説明に、ふーんとつぶやきまた茶葉を見る。
ここで、ピンクの日傘。
「まあ、高級品ですの?」
エレンジア・アーヴァイン(ka5584)が反応したようで、ぐぐっと顔を寄せる。
「あん、エレンジアさんあまり期待しないで。これは少し値段の落ちる普及品らしいけど」
「ふむ、今度はクレープの販売か……と思いきや白茶。初華と一緒にいるといろいろ面白いな」
今度は反対側から黒い日傘。ベリャコフ・ヴェロニーカ(ka5493)である。
「そーいやベリャコフさん、私が変わったことしてたらたいてい付き合ってくれてるわよね~」
パルムハウスとかトラックで出撃とか、と初華。
そんな会話の中。
「……これは、ここで採れたものですか?」
新たに真田 天斗(ka0014)が聞いてみた。
「あ、ううん。これは東方で採れた茶葉。今後はこっちでも生産するらしいのよ」
言いつつ初華、ガラスの器で茶を入れる。
「こうやって淹れるものなの?」
ほかのお茶との違いに紅葉が顔を上げた。
「決まりはないらしいんだけど……ほら、これが白茶を淹れる時の醍醐味なんだって」
「おおー……」
目の前の器では、湯の中で直立した茶葉がまるで笹の葉のようにゆらりゆらりと揺らめいている。興味深そうにのぞき込む紅葉。
「成程」
これを見て天斗が頷く。
初華が人数分入れた小さな湯呑みを受け取り味わって、さらに言う。
「リアルブルーの白茶とそう変わりが無いのですね」
「知ってるの、天斗さん?」
「まあ、そうですね」
「後口がほんのり甘い……リアルブルーにはこんなお茶もあるのですね。初めて知りました」
天斗が初華にクールに返している隣で、シスター服に身を包んだヴェンティ・クアドリフォーリョ(ka5776)がじっくり味わい頬に手を添えていた。
「さっぱりして飲みやすいよねー」
「上品な味ですわ」
メルクーアが口に含んだ一口めの感想を言えば、エレンジアは全体の印象を話す。
そして、紅葉が湯呑みを持ったままじっと空を見詰めている風だぞ?
「あ、あの……紅葉さん?」
初華が心配そうにすると、ほんのりと頬を緩めた。
「美味しい。……これをたくさんの人に飲んでもらうの?」
「そうみたいだね~。賑やかしは任せとけー!」
メルクーア、頑張るとばかりぐっと両こぶしを固める。
これに微笑んだ紅葉も、軽くぐっ。
「うん、わくわく、するよ」
「それより、前回話した新ジャムとその材料の仕入れはどうなった?」
一方でベリャコフはジャム作り。
「あら、お客さんが待ってますわ」
エレンジアはクレープ屋台前で様子見する客に気付いた。
忙しい一日になりそうだ。
●
さて、ジャム作りに近くの建物の一室を借りて。
「えっと。前にみんなで話した時に、市場とか先に見て材料目星つけとくって話があったでしょ? おかげで傷物とか訳アリを安く分けてもらえたんだ」
初華が、じゃ~ん、と白布を取り払う。
テーブルの上には形の悪かったり表面に傷がついてたりするリンゴやバナナ、メロン、オレンジ、レモンなど色とりどりの果実があった。
「前回、確かに私が提案したが……」
ここでベリャコフ、メロンに手を伸ばした。
「メロンは季節外れじゃないか?」
初華を振り返り素朴な疑問を投げた。
「あ。温室栽培なんだって」
さすが農耕推進地域というしかない。
ちなみに、それでもさすがに季節は外れつつあり、最後にそのままでは売り物にならない果実を引き取ってもらえて大助かりと言われたとか。
「よし。こだわるのは『珍しい一品の高級志向』だったな」
早速、砂糖袋を引き寄せ果実を切り、煮詰め作業に没頭するベリャコフ。
「やはり、王道が一番ですわね」
エレンジアは上品にオレンジをスライスしつつベリャコフを手伝う。
「あら。エレンジアさん。これ、なんでしょう?」
横ではヴェンティが真っ赤に熟れた、細長い何かを手に茫然と立ち尽くしていた。
「まあ、トウガラシですわね」
エレンジアは礼儀正しく、まったく動じることなく言い切った。
「……見なかったことするのが一番心安らかですね」
世話焼きシスターことヴェンティ、右手で十字を切ってトウガラシをそっと横に避けておいた。これで世の中の平穏は保たれたはずである。……はずである。
それはそれとしてベリャコフの作業ははかどっていた。
「甘酸っぱい味が魅力のパイナップルジャム、甘さとろけるバナナジャム……」
いくつも鍋の火に掛けてアクをすくいつつ、まずは少量各種を作り当たりを探すようだ。獅子奮迅の働きである。
「あら? 珍しい」
ここでエレンジアが珍しい果実に気付いた。
「ああ。東方の果実もいいと思って頼んでおいたのだ。高級路線と王道と、そして珍しさがあれば目を引くだろう」
ベリャコフ、ここに梅と柿のある理由をそう説明した。
「珍しさ……そうですわ!」
ここでエレンジア、ピンと来た。
「高級路線と王道路線のハイロ―ミックスにすれば珍しさと庶民的な価格が実現できますわ!」
「なるほど。粘度の足りないジャムをそれっぽくすることもできるな」
ベリャコフも感心。
いろいろ混ぜ合わせながら様々な瓶詰ジャムが生まれることとなる。
●
ちなみに、小鳥。
最初はジャム作りの輪に加わっていた。
「よし。開発とか色々考えないと……」
両手をグーにて、むんと気合を入れてバナナに手を伸ばす。
が。
「ごめんっ。私、屋台の方やっとくね!」
初華が深刻な顔をして輪から抜けた。
「あれ? 小鳥さん、ジャム作りでも大丈夫よ?」
「…と、思ってたけど体が勝手に料理の方に行くんだよー……」
「いや、ジャム作りも料理じゃない?」
「うう、お客さん待ってるしー」
基本、小鳥はいい人なのである。
「ええと、前回少し一緒に焼いたよね? あの時、いい感じだったから小鳥さん、お願いね」
おっと。
初華はPクレープを小鳥に任せ、お好み焼き屋台の方に行ってしまった。
「お姉さん、ジャムのクレープ一つお願い」
「いらっしゃいませ。ジャムのクレープだよね、任せてー」
小鳥、とりあえず一人で頑張ることに。
小麦を玉子で溶いて鉄板に流しトンボで整えつつ薄く焼いて……。
「どうぞ」
「ありがとー。わ、おいしー」
客の女の子、大満足。
それにつられてさらに客が来る。
そんな中で。
「甘いクレープもいいけど、それだとおやつとかに限られちゃうよね?」
手際よく焼きつつもきょとんとする小鳥。
横を見ると初華が、小ベラを両手でちゃんちゃんやりつつお好み焼きを焼いている。
そこに、バラ肉とか野菜がある。
発見した小鳥、にんまり。
そーっ、と手を伸ばして、ひょい♪
「はい、どうぞ」
「お? 食べでがあんな、姉ェちゃん。クレープも案外ええもんやな」
小鳥がクレープを手渡したおっさんはがぶりとかぶりついて大満足。ジューシーな薄切り肉と葉物野菜のクレープに大満足だ。
ここで初めて初華、小鳥がお好み焼きの材料に手を出しているのに気付いた。
「小鳥さん?」
「と、いうことで甘いものだけじゃなくて、食事の代わりになるクレープを考えてみたんだよー」
得意げな小鳥、調子に乗って次は……。
いや、少し時は遡る。
「初華?」
クレープを焼く小鳥の隣の屋台で初華がお好み焼きを焼いていると、ジャム作りをしていたはずのヴェンティがやって来た。
「あれ、ヴェンティさんどうしたの?」
「これがあの中に交っていたのと……」
ヴェンティ、一つだけ大きく熟れたトウガラシを持ってきていた。ジャムの材料としてどうかと初華に問いに来たのだ。
「あ、これね。んもう、訳アリを安くまとめてお願いしたからってこんなの入れちゃってねぇ。……こうして避けておきましょう」
初華、受け取ったトウガラシをとととんと縦にスライスして横のざるに捨てた。
「それより、これがお好み焼きですか。こんな食べ物は初めて知りましたよ。リアルブルーにはこういう食べ物もあるんですね」
一転、ヴェンティは瞳を輝かせた。知的好奇心をくすぐられたらしい。
「今日は交ぜ焼きだから焼くのは意外と簡単よ。コツを話すから見ててね」
「あ、はい」
任せてもらえるようで、それが嬉しい。
実際、仕込み済みなら後は焼き加減とひっくり返す時の度胸だけ。
「味見してみる?」
「あ、もちろんっ」
両手を組み合わせ瞳を輝かせる。
で、食す。
「甘くなくてソースの香りがよくて、中はふんわりとろり。食感も多彩……」
「ね、いいでしょ?」
聞いてくる初華に、明るく頷く。
で。
「リアルブルー産の美味しいお好み焼き、いかがでしょうかっ!」
熱心に行き交う人に勧める。あるいは、エクラ教と出合った時のようなときめきとともに――。
時は戻る。
「次はこれかなー」
小鳥、新たな食材を初華の方からかすめてクレープを焼き、自分でも試食してみた。
「がふっ!」
ぱくっ、といったところでむせた。
改めてクレープの中を見る。
細長く刻んだ、赤い物体が交ざっている。
トウガラシである。
「……うん、入れるもの考えないとまったく合わないクレープが出来るね」
いやちょっと小鳥さん、冷や汗だけですんじゃうの?!
●
こちら、白茶を囲むメンバー。
「いらっしゃいませ…。ふんわり柔らかで優しい、珍しい白色のお茶は如何でしょうか? 他の茶葉との違いをご賞味ください、ませ」
早速マスターしたようで、紅葉が客に試飲を勧めている。
「琥珀色では?」
「白い産毛に包まれた茶葉のみのお茶。想像しながら、がいいよ」
「どれどれ」
客、薄い味に少し物足りなさそう。
しかし、飲み比べ用の紅茶は少し薄く入れてある。テイスティングにはちょうどいいあんばいで、紅茶を好む人にも白茶の良さを理解しやすいようにしていた。
「なるほど。これはこれでいいな」
紅葉、巧緻である。
一方、天斗。
「あれ、天斗さん?」
「白茶は特にこれと言った決まりはありませんから」
いったんジャムの部屋に下がってびしっと執事服に着替えた天斗。初華が「どしたの?」と聞いてきたのにそう答えた。東方の茶を西洋風に、自分なりに受け止めるつもりらしい。
とはいえ、客に向き合えば柔らかくフランクに。
「茶葉の踊っている様子が楽しめます」
「まあ、素敵」
マダム、満足。
「極論を言うと、質が高ければ高いほど美味しく淹れられる。それが白茶です。だから紅茶の様に難しく考えてはいけません」
「ふん。分かりやすい風味に飽き飽きしておったところ。ちょうどいい」
うるさそうな男性にはそんな説明をして、違いの分かる男な自尊心をくすぐる。
「また、こういう楽しみ方もあります」
続いて天斗、用意した紅茶に白茶をいい感じに混ぜた。
「白茶はデリケートな香りのお茶ゆえに、紅茶や他のお茶とブレンドして淹れるのも良いですよ」
「ふむ? 後味にふくよかな甘みがある。これはこれでなかなか……」
「あ、それっ!」
ここでお好み焼き屋台から初華が指差し騒いだ。懸案たる低価格販売への妙手と見た。
ここでメルクーア、声を張った。
「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」
ぺぺんぺん、とアルケミストタクトを叩いて講談師のように語り出した。
「ここに取り出したるこの茶葉! 紅茶? いや、違う。これぞ東方よりはるばるやってきたお茶、その名も白茶なり~」
「まあ、ぱいちゃ」
「ぱいちゃですって」
往来の人が足を止めた。
「紅茶とどこが違うって? なんと、採れる樹は一緒なのだ! しかーし、加工の仕方がちと違う。
さあさあ、よお~く見てちょうだい。専用の道具に茶葉を入れ、湯を注いでしばし蒸らして……」
ここでメルクーア、紅葉に目くばせ。
「うん」
紅葉は頷くと、ガラス容器で上品に白茶を淹れる。湯の中で踊る茶葉。おおー、と歓声。
「ほうら、この通り。ほどけた茶葉が、まるで風花のごとくゆ~らゆら。香り良し、味わって良し、目でも癒される至福のお茶ときたもんだ!」
えっへんと胸を張ってから、さらに。
「この白茶、口の中をさっぱりさせるにもってこい。例えば、後ろで焼いている、お好み焼き!」
ばばん、と今度は初華の方に振る。
「濃いソースがたまらない食べ物だけど、白茶がこれにまたよく合う!」
周囲の注目を集めまくりだ。
ここでベリャコフとエレンジアが出てきた。
「早速、『メロンジャム』でクレープを焼いてみよう」
「この『梅バナナジャム』も楽しみですわ」
何というナイスタイミング。
客はジャムの名を聞いて食べたいと手を挙げる。
「シスターさん、ですよね?」
「教会のお仕事はお願いして交代してもらいました。なので、今日はお好み焼き販売のお手伝いですよっ。……あっ。良かったら、ベリャコフさんも手伝ってくれませんか?」
客にから突っ込まれたヴェンティはお好み焼きを焼きつつ晴れやかに友人に手を振ったり。
「初華さん、お手伝いに来たよー。焼く人が足りなければするし、呼び込み必要ならやろうかな?」
「美味しいクレープですわよー。いかがですか?」
小鳥はエレンジアと交代。
「これを入れてスコーンやクレープを焼いてもいいです。同じ茶葉ですので相性は良いですし、出涸らしで柔らかく戻されていますから抵抗は無いと思います」
初華は小鳥と交代したところ、天斗に手を取られ白茶を握らさせた。
「あ、なるほど」
そして、メルクーア。
「お好み焼き以外にもこの会場で白茶に合う食べ物を探してみるのもまた一興。さあさ、飲んでみて!」
一帯の賑わいをリードし、気持ちよさそうだ。
●
さて、紅葉。
ジャム作りの部屋にふらっと入った。
そしてくすっと微笑する。
「レッドコメットジャム……」
果肉の厚いトウガラシを発見し摘み上げると、そう呟く。
この時、初華が入って来た。
「紅葉さん?」
呼ばれて振り向き、にまっ。
「何よりも刺激的な瞬間をあなたに」
「ひいっ!」
「あ……発汗によるダイエット効果があるかも…だよ」
いつもの笑顔に戻って、今から作るレッドコメットジャムの謳い文句を言い直すのだった。
完熟の甘味とピリッとした辛さがある……らしい。
「うん、これが白茶(ぱいちゃ)」
南那初華(kz0135)はそう言って、ちりめんじゃこのように縮れて灰色になった茶葉を見せた。郷祭でにぎやかな屋台広場に出した「Pクレープ」はまだ準備中。
「乾燥させてるけど……形が崩れてないんだね」
雪継・紅葉(ka5188)がしげしげと見詰めている。茶葉に仕上げる工程で揉み込み作業がないので形が崩れないのだ。
「紅茶は茶色、緑茶は緑なのに……」
「白くないね、初華さん?」
同じく初華の手元の茶葉を覗き込んでいた狐中・小鳥(ka5484)とメルクーア(ka4005)が顔上げて上目遣いで聞いてくる。
「あ。えーと……もともと茶葉の芽に白い産毛がびっしり生えているから白茶って呼ばれるんだって。選んで摘んでるから高級なお茶らしいの」
初華の説明に、ふーんとつぶやきまた茶葉を見る。
ここで、ピンクの日傘。
「まあ、高級品ですの?」
エレンジア・アーヴァイン(ka5584)が反応したようで、ぐぐっと顔を寄せる。
「あん、エレンジアさんあまり期待しないで。これは少し値段の落ちる普及品らしいけど」
「ふむ、今度はクレープの販売か……と思いきや白茶。初華と一緒にいるといろいろ面白いな」
今度は反対側から黒い日傘。ベリャコフ・ヴェロニーカ(ka5493)である。
「そーいやベリャコフさん、私が変わったことしてたらたいてい付き合ってくれてるわよね~」
パルムハウスとかトラックで出撃とか、と初華。
そんな会話の中。
「……これは、ここで採れたものですか?」
新たに真田 天斗(ka0014)が聞いてみた。
「あ、ううん。これは東方で採れた茶葉。今後はこっちでも生産するらしいのよ」
言いつつ初華、ガラスの器で茶を入れる。
「こうやって淹れるものなの?」
ほかのお茶との違いに紅葉が顔を上げた。
「決まりはないらしいんだけど……ほら、これが白茶を淹れる時の醍醐味なんだって」
「おおー……」
目の前の器では、湯の中で直立した茶葉がまるで笹の葉のようにゆらりゆらりと揺らめいている。興味深そうにのぞき込む紅葉。
「成程」
これを見て天斗が頷く。
初華が人数分入れた小さな湯呑みを受け取り味わって、さらに言う。
「リアルブルーの白茶とそう変わりが無いのですね」
「知ってるの、天斗さん?」
「まあ、そうですね」
「後口がほんのり甘い……リアルブルーにはこんなお茶もあるのですね。初めて知りました」
天斗が初華にクールに返している隣で、シスター服に身を包んだヴェンティ・クアドリフォーリョ(ka5776)がじっくり味わい頬に手を添えていた。
「さっぱりして飲みやすいよねー」
「上品な味ですわ」
メルクーアが口に含んだ一口めの感想を言えば、エレンジアは全体の印象を話す。
そして、紅葉が湯呑みを持ったままじっと空を見詰めている風だぞ?
「あ、あの……紅葉さん?」
初華が心配そうにすると、ほんのりと頬を緩めた。
「美味しい。……これをたくさんの人に飲んでもらうの?」
「そうみたいだね~。賑やかしは任せとけー!」
メルクーア、頑張るとばかりぐっと両こぶしを固める。
これに微笑んだ紅葉も、軽くぐっ。
「うん、わくわく、するよ」
「それより、前回話した新ジャムとその材料の仕入れはどうなった?」
一方でベリャコフはジャム作り。
「あら、お客さんが待ってますわ」
エレンジアはクレープ屋台前で様子見する客に気付いた。
忙しい一日になりそうだ。
●
さて、ジャム作りに近くの建物の一室を借りて。
「えっと。前にみんなで話した時に、市場とか先に見て材料目星つけとくって話があったでしょ? おかげで傷物とか訳アリを安く分けてもらえたんだ」
初華が、じゃ~ん、と白布を取り払う。
テーブルの上には形の悪かったり表面に傷がついてたりするリンゴやバナナ、メロン、オレンジ、レモンなど色とりどりの果実があった。
「前回、確かに私が提案したが……」
ここでベリャコフ、メロンに手を伸ばした。
「メロンは季節外れじゃないか?」
初華を振り返り素朴な疑問を投げた。
「あ。温室栽培なんだって」
さすが農耕推進地域というしかない。
ちなみに、それでもさすがに季節は外れつつあり、最後にそのままでは売り物にならない果実を引き取ってもらえて大助かりと言われたとか。
「よし。こだわるのは『珍しい一品の高級志向』だったな」
早速、砂糖袋を引き寄せ果実を切り、煮詰め作業に没頭するベリャコフ。
「やはり、王道が一番ですわね」
エレンジアは上品にオレンジをスライスしつつベリャコフを手伝う。
「あら。エレンジアさん。これ、なんでしょう?」
横ではヴェンティが真っ赤に熟れた、細長い何かを手に茫然と立ち尽くしていた。
「まあ、トウガラシですわね」
エレンジアは礼儀正しく、まったく動じることなく言い切った。
「……見なかったことするのが一番心安らかですね」
世話焼きシスターことヴェンティ、右手で十字を切ってトウガラシをそっと横に避けておいた。これで世の中の平穏は保たれたはずである。……はずである。
それはそれとしてベリャコフの作業ははかどっていた。
「甘酸っぱい味が魅力のパイナップルジャム、甘さとろけるバナナジャム……」
いくつも鍋の火に掛けてアクをすくいつつ、まずは少量各種を作り当たりを探すようだ。獅子奮迅の働きである。
「あら? 珍しい」
ここでエレンジアが珍しい果実に気付いた。
「ああ。東方の果実もいいと思って頼んでおいたのだ。高級路線と王道と、そして珍しさがあれば目を引くだろう」
ベリャコフ、ここに梅と柿のある理由をそう説明した。
「珍しさ……そうですわ!」
ここでエレンジア、ピンと来た。
「高級路線と王道路線のハイロ―ミックスにすれば珍しさと庶民的な価格が実現できますわ!」
「なるほど。粘度の足りないジャムをそれっぽくすることもできるな」
ベリャコフも感心。
いろいろ混ぜ合わせながら様々な瓶詰ジャムが生まれることとなる。
●
ちなみに、小鳥。
最初はジャム作りの輪に加わっていた。
「よし。開発とか色々考えないと……」
両手をグーにて、むんと気合を入れてバナナに手を伸ばす。
が。
「ごめんっ。私、屋台の方やっとくね!」
初華が深刻な顔をして輪から抜けた。
「あれ? 小鳥さん、ジャム作りでも大丈夫よ?」
「…と、思ってたけど体が勝手に料理の方に行くんだよー……」
「いや、ジャム作りも料理じゃない?」
「うう、お客さん待ってるしー」
基本、小鳥はいい人なのである。
「ええと、前回少し一緒に焼いたよね? あの時、いい感じだったから小鳥さん、お願いね」
おっと。
初華はPクレープを小鳥に任せ、お好み焼き屋台の方に行ってしまった。
「お姉さん、ジャムのクレープ一つお願い」
「いらっしゃいませ。ジャムのクレープだよね、任せてー」
小鳥、とりあえず一人で頑張ることに。
小麦を玉子で溶いて鉄板に流しトンボで整えつつ薄く焼いて……。
「どうぞ」
「ありがとー。わ、おいしー」
客の女の子、大満足。
それにつられてさらに客が来る。
そんな中で。
「甘いクレープもいいけど、それだとおやつとかに限られちゃうよね?」
手際よく焼きつつもきょとんとする小鳥。
横を見ると初華が、小ベラを両手でちゃんちゃんやりつつお好み焼きを焼いている。
そこに、バラ肉とか野菜がある。
発見した小鳥、にんまり。
そーっ、と手を伸ばして、ひょい♪
「はい、どうぞ」
「お? 食べでがあんな、姉ェちゃん。クレープも案外ええもんやな」
小鳥がクレープを手渡したおっさんはがぶりとかぶりついて大満足。ジューシーな薄切り肉と葉物野菜のクレープに大満足だ。
ここで初めて初華、小鳥がお好み焼きの材料に手を出しているのに気付いた。
「小鳥さん?」
「と、いうことで甘いものだけじゃなくて、食事の代わりになるクレープを考えてみたんだよー」
得意げな小鳥、調子に乗って次は……。
いや、少し時は遡る。
「初華?」
クレープを焼く小鳥の隣の屋台で初華がお好み焼きを焼いていると、ジャム作りをしていたはずのヴェンティがやって来た。
「あれ、ヴェンティさんどうしたの?」
「これがあの中に交っていたのと……」
ヴェンティ、一つだけ大きく熟れたトウガラシを持ってきていた。ジャムの材料としてどうかと初華に問いに来たのだ。
「あ、これね。んもう、訳アリを安くまとめてお願いしたからってこんなの入れちゃってねぇ。……こうして避けておきましょう」
初華、受け取ったトウガラシをとととんと縦にスライスして横のざるに捨てた。
「それより、これがお好み焼きですか。こんな食べ物は初めて知りましたよ。リアルブルーにはこういう食べ物もあるんですね」
一転、ヴェンティは瞳を輝かせた。知的好奇心をくすぐられたらしい。
「今日は交ぜ焼きだから焼くのは意外と簡単よ。コツを話すから見ててね」
「あ、はい」
任せてもらえるようで、それが嬉しい。
実際、仕込み済みなら後は焼き加減とひっくり返す時の度胸だけ。
「味見してみる?」
「あ、もちろんっ」
両手を組み合わせ瞳を輝かせる。
で、食す。
「甘くなくてソースの香りがよくて、中はふんわりとろり。食感も多彩……」
「ね、いいでしょ?」
聞いてくる初華に、明るく頷く。
で。
「リアルブルー産の美味しいお好み焼き、いかがでしょうかっ!」
熱心に行き交う人に勧める。あるいは、エクラ教と出合った時のようなときめきとともに――。
時は戻る。
「次はこれかなー」
小鳥、新たな食材を初華の方からかすめてクレープを焼き、自分でも試食してみた。
「がふっ!」
ぱくっ、といったところでむせた。
改めてクレープの中を見る。
細長く刻んだ、赤い物体が交ざっている。
トウガラシである。
「……うん、入れるもの考えないとまったく合わないクレープが出来るね」
いやちょっと小鳥さん、冷や汗だけですんじゃうの?!
●
こちら、白茶を囲むメンバー。
「いらっしゃいませ…。ふんわり柔らかで優しい、珍しい白色のお茶は如何でしょうか? 他の茶葉との違いをご賞味ください、ませ」
早速マスターしたようで、紅葉が客に試飲を勧めている。
「琥珀色では?」
「白い産毛に包まれた茶葉のみのお茶。想像しながら、がいいよ」
「どれどれ」
客、薄い味に少し物足りなさそう。
しかし、飲み比べ用の紅茶は少し薄く入れてある。テイスティングにはちょうどいいあんばいで、紅茶を好む人にも白茶の良さを理解しやすいようにしていた。
「なるほど。これはこれでいいな」
紅葉、巧緻である。
一方、天斗。
「あれ、天斗さん?」
「白茶は特にこれと言った決まりはありませんから」
いったんジャムの部屋に下がってびしっと執事服に着替えた天斗。初華が「どしたの?」と聞いてきたのにそう答えた。東方の茶を西洋風に、自分なりに受け止めるつもりらしい。
とはいえ、客に向き合えば柔らかくフランクに。
「茶葉の踊っている様子が楽しめます」
「まあ、素敵」
マダム、満足。
「極論を言うと、質が高ければ高いほど美味しく淹れられる。それが白茶です。だから紅茶の様に難しく考えてはいけません」
「ふん。分かりやすい風味に飽き飽きしておったところ。ちょうどいい」
うるさそうな男性にはそんな説明をして、違いの分かる男な自尊心をくすぐる。
「また、こういう楽しみ方もあります」
続いて天斗、用意した紅茶に白茶をいい感じに混ぜた。
「白茶はデリケートな香りのお茶ゆえに、紅茶や他のお茶とブレンドして淹れるのも良いですよ」
「ふむ? 後味にふくよかな甘みがある。これはこれでなかなか……」
「あ、それっ!」
ここでお好み焼き屋台から初華が指差し騒いだ。懸案たる低価格販売への妙手と見た。
ここでメルクーア、声を張った。
「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」
ぺぺんぺん、とアルケミストタクトを叩いて講談師のように語り出した。
「ここに取り出したるこの茶葉! 紅茶? いや、違う。これぞ東方よりはるばるやってきたお茶、その名も白茶なり~」
「まあ、ぱいちゃ」
「ぱいちゃですって」
往来の人が足を止めた。
「紅茶とどこが違うって? なんと、採れる樹は一緒なのだ! しかーし、加工の仕方がちと違う。
さあさあ、よお~く見てちょうだい。専用の道具に茶葉を入れ、湯を注いでしばし蒸らして……」
ここでメルクーア、紅葉に目くばせ。
「うん」
紅葉は頷くと、ガラス容器で上品に白茶を淹れる。湯の中で踊る茶葉。おおー、と歓声。
「ほうら、この通り。ほどけた茶葉が、まるで風花のごとくゆ~らゆら。香り良し、味わって良し、目でも癒される至福のお茶ときたもんだ!」
えっへんと胸を張ってから、さらに。
「この白茶、口の中をさっぱりさせるにもってこい。例えば、後ろで焼いている、お好み焼き!」
ばばん、と今度は初華の方に振る。
「濃いソースがたまらない食べ物だけど、白茶がこれにまたよく合う!」
周囲の注目を集めまくりだ。
ここでベリャコフとエレンジアが出てきた。
「早速、『メロンジャム』でクレープを焼いてみよう」
「この『梅バナナジャム』も楽しみですわ」
何というナイスタイミング。
客はジャムの名を聞いて食べたいと手を挙げる。
「シスターさん、ですよね?」
「教会のお仕事はお願いして交代してもらいました。なので、今日はお好み焼き販売のお手伝いですよっ。……あっ。良かったら、ベリャコフさんも手伝ってくれませんか?」
客にから突っ込まれたヴェンティはお好み焼きを焼きつつ晴れやかに友人に手を振ったり。
「初華さん、お手伝いに来たよー。焼く人が足りなければするし、呼び込み必要ならやろうかな?」
「美味しいクレープですわよー。いかがですか?」
小鳥はエレンジアと交代。
「これを入れてスコーンやクレープを焼いてもいいです。同じ茶葉ですので相性は良いですし、出涸らしで柔らかく戻されていますから抵抗は無いと思います」
初華は小鳥と交代したところ、天斗に手を取られ白茶を握らさせた。
「あ、なるほど」
そして、メルクーア。
「お好み焼き以外にもこの会場で白茶に合う食べ物を探してみるのもまた一興。さあさ、飲んでみて!」
一帯の賑わいをリードし、気持ちよさそうだ。
●
さて、紅葉。
ジャム作りの部屋にふらっと入った。
そしてくすっと微笑する。
「レッドコメットジャム……」
果肉の厚いトウガラシを発見し摘み上げると、そう呟く。
この時、初華が入って来た。
「紅葉さん?」
呼ばれて振り向き、にまっ。
「何よりも刺激的な瞬間をあなたに」
「ひいっ!」
「あ……発汗によるダイエット効果があるかも…だよ」
いつもの笑顔に戻って、今から作るレッドコメットジャムの謳い文句を言い直すのだった。
完熟の甘味とピリッとした辛さがある……らしい。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 メルクーア(ka4005) ドワーフ|10才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/11/08 10:22:23 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/11/08 10:21:05 |