熱闘! 打鞠拳!

マスター:猫又ものと

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
少なめ
相談期間
5日
締切
2015/11/28 19:00
完成日
2015/12/15 19:42

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「打鞠~す~るならっ♪」

 ……どうしてこうなったのか。

「こういう具合にし~やしゃ~んせ~♪」

 今となっては、誰もわからない。

 賑やかに盛り上がる酒の席。誰かがこんなことを言い出したのが発端だった気がする。
「打鞠拳しようぜ!」
「……打鞠拳って何?」
「あー。クリムゾンウェストのやつは知らないか。あのな、俺たちの国には『舵天照』って呼ばれる有名な本があってだな……」
「宴会でやるなら団体戦ルールがいいんじゃない? 確かあったでしょ、そんなルール」
「ルール? 団体戦? スポーツなの?」
「スポーツ……? うんまあ、スポーツといえばスポーツだけど……」
「人間の尊厳をかけた戦いよ……」
「……???」

 リアルブルーの人達の言っている意味がよく分からないと思うので説明するが。
 ――打鞠拳とは、リアルブルーに伝わる冒険活劇『舵天照』の世界の一国、石鏡のとある地域に古くから伝わる遊戯の一種である。
 じゃんけんをし、負けた側が服を一枚ずつ脱いでいき、全裸になったら負けというごく簡単な法則。
 難しい道具が要らないため、宴会などでもよく行われるが、じゃんけんの際も、服を脱ぐ際も踊るように優雅に動くのが由緒正しいお作法である。

 団体戦の場合は、東軍、西軍に分かれてじゃんけん勝負を行い、勝った側が一斉に負けた側に襲いかかり、服を剥く。
 1回のじゃんけんで、どれだけ効率良く相手軍の服を剥くか。
 これが勝負の分かれ目となる。

 どうしてこうなったのか分からないが、もう一度言う。
 この勝負、服を脱ぐ。
 団体戦の場合は、否応なしに服を剥かれる。
 要するに先に全員が全裸になったら負けである。
 女性、男性問わず始まったら最後、慈悲はない。

「毬門!」
「打ち入れ!」
「よよいのよい!」

 ――後悔しても遅い。
 君達はこの無慈悲な戦いに足を踏み入れてしまった。
 もう引き返すことは出来ない。
 さあ、勇敢なるハンター達よ。
 1枚でも多く敵の服を剥け!
 間違っても味方の服は剥くな!
 そしてこの戦いを勝ち抜き、(社会的に)生き残れ!
 健闘を祈る!

リプレイ本文

 宴会場は熱気に満ちていた。
 壇上に上がった星輝 Amhran(ka0724)は、集まった者達に冷めた目線を送る。
「はいはい。どーも皆の衆ー。星輝 Amhranじゃ。……あ? なんじゃ。テンションが低いじゃと? 宴会を楽しんでおったら無理矢理引っ張り出されて、突然司会者とか言われた方の身にもなれ。とりあえず適当に進めるゆえ宜しゅうの。という訳で、布陣を発表するぞいー。お前達、これよろしくの」
 彼女のやる気のなさそうな声。
 どんどんぱふぱふー♪ 太鼓とラッパを鳴らしたパルム2匹は、主から紙を受け取り、ぺたりと張り出す。


■東軍
黒銀(ka0358)
フローレンス・レインフォード(ka0443)
ネフィリア・レインフォード(ka0444)
ブリス・レインフォード(ka0445)
紫条京真(ka0777)
超級まりお(ka0824)
エルディン(ka4144)
メルザ・ヘイ・阿留多伎(ka4329)
アルラウネ(ka4841)
水流崎トミヲ(ka4852)

■西軍
舞桜守 巴(ka0036)
龍崎・カズマ(ka0178)
藤堂研司(ka0569)
ボルディア・コンフラムス(ka0796)
久木 満(ka3968)
ルシール・フルフラット(ka4000)
フェリル・L・サルバ(ka4516)
ミラ・ユスティース(ka5631)
ルシェン・グライシス(ka5745)
ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)


「うむ。各自意気込みを一言申すがよいぞ。まずは東軍からじゃな」
「どーも。黒銀だよ。楽しくお酒を飲めると聞いたから馳せ参じたのだけど……なにこれげーむ? どうせ来たんだから楽しむよ★」
「はいはーい! ネフィリアなのだ! 三姉妹で参加するのだ! よろしくなのだ!」
「えっ。ちょっ。まっ。ネフィ!? 何で私まで……?」
「……ブリスも、あの本読んだことある。打鞠拳……。姉様達は、ブリスが守る……!」
「紫条です。参加するからには全力で参りますよ」
「まりおだよー。打鞠拳って剥くの? 剥けるの? ふ~ん。でもボクやるからには負けないよ?」
「エルディンです。神よ、このような遊びに興じる、罪深き子羊をお赦しください……」
「メルザよ。……で、脱がせるの? 自分で脱ぐんじゃなく? あら、そういう趣向に進化したのね……。それはそれで面白そうよね」
「アルラウネよ。酷いゲームもあったものね……。でも、頑張るわ!」
「水流崎トミヲです。……さ、参加!? す、する! DT魔法使いが逃げるわけ無いじゃないかあ。はははははははははははは」
「……東軍は以上10名じゃ。次、西軍よろしゅうの」
「巴です。女の子だけ狙いますのでよろしくお願いします!!」
「龍崎・カズマ。盛り上がればそれでよし、だろう? 後は運に任せるさ」
「藤堂だ。……なあ。どうして女性がいるんだ! 聞いてないぞ!? どうしてこうなった!!」
「ボルディアだ。なんでこんな事になったか分からんが勝負事ならどんなモンでも逃げるわけにはいかねえ! 俺に撤退の二文字は無い! 行くぜぇ!」
「クックックッ! この日、岩場の影の苔中から生え現れたこのヒィッサキィィィマン!! ただいま参上!!」
「久木よ。逆さ吊りになっておるが大丈夫か……? ルシールだ。西軍に人手が足りぬと聞いたゆえ参加した。宜しく頼む」
「フェリルだ。女の子ハンターを剥くゲームだって? わーい! 俺もやるー!」
「ミラよ! さあ、どこからでもかかってらっしゃい!」
「ルシェンです。うふふ……。何て楽しそうな競技なんでしょう。皆さん纏めて可愛がって差し上げます」
「ニンジャキャプタールンルン☆ただいま参上! 恥ずかしいけど私、頑張ります!」
「西軍は妙なのが紛れておるが、以上10名じゃな。……ところでおぬし達は何をしておるのじゃ?」
 くるりと振り返る星輝。彼女に釣られて、他のハンター達もそちらを見て……。
 突然見つめられたアイビス・グラス(ka2477)は、小首を傾げる。
「え? 何って、私達はこんなの参加したくn……いやいや、観戦させて貰おうかなーって。ね? マーゴットさん」
「うむ。全力で応援させて貰おう」
「皆さん、頑張ってくださいね」
「私達は邪魔にならないように隅で飲んでますから。どうぞお構いなく」
 思わず本音が漏れたアイビスに頷くマーゴット(ka5022)。ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)とフィルメリア・クリスティア(ka3380)がにこにことそれに続き……。
 星輝はニヤリと笑うと、パンパン、と手を打つ。
「……急遽ルール追加じゃ。この4人……そうじゃな、乙女軍とでも名付けようかの。東軍西軍問わず、乙女軍を多く剥いた方にボーナス点をやろうぞ。ただし、彼女たちを攻撃出来るのは、じゃんけん勝負に勝った攻撃側のみとする」
「えっ……はぁ!? 何それ!」
「だから、私達は応援に回ると言っておるではないか!」
 猛然と抗議するアイビスとマーゴットに、星輝はフフンと鼻で笑う。
「この場に居合わせて応援で済ませるつもりとは甘い考えよのう。あんみつに黒蜜と蜂蜜をたっぷりかけた上に砂糖を山盛りにしたくらい甘いのじゃ!!」
「どんな表現ですか、それ……」
「ともあれ、ルールには従ってもらうぞ?」
「くっ……。問答無用という訳ですか」
「そういうことじゃ。さあ、それでは皆の衆、行ってみようかのう! 用意はいいかーー!」
「おーーーーー!!」
 フィルメリアのツッコミをさらりとかわす司会に、唇を噛むユーリ。。
 続いた叫びに、東軍西軍の面々が腕を振り上げて応える。
「それでは1回戦じゃ! じゃんけん代表者、東軍、ネフィリア! 西軍、カズマ! 前へ!」
「よし。俺の考察が試される時が来たな」
 腕をぶんぶんと振り回しながら前に出て来るネフィリア。そしてカズマは余裕の笑みを浮かべる。
「ネフィ姉様……! がんばって……!」
「カズマ、勝ちなさいよー!」
「先に言っておくけど、じゃんけんはグーなのだ。僕はグーしか出さないからね?」
「ほう? ハッタリか?」
「さーて。どうだろうね」
「駆け引きか。なかなか面白い趣向だな」
 送られる応援。壇上のネフィリアとカズマの強い目線がぶつかって……。
「……逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃ」
 そこに聞こえてきた切羽詰った呟き。
 その声が隣にいるトミヲの口から漏れている上に、顔が青とも赤ともつかない妙な色になっていることに気付いて、黒銀は首を傾げる。
「トミヲちゃん。すごい顔色してるけど大丈夫?」
「逃げちゃd……えっ? あっ。うん」
「本当? 無理してない? これでも飲んで落ち着いたら?」
「あああ! ありがとう! 君が居てくれてよかったよ……。男性というだけでホント安心できる」
「……安心の基準がよく分からないけど、トミヲちゃんそっちの趣味の人?」
 黒銀の問いにも答えず、差し出されたコップの中身を一気に飲み干すトミヲ。
 ――あぁ、すごいぞ。これはすごい。身体がカーッと熱くなって、何だか世界がキラキラと輝いて見える。
 イケる。これはイケる気がする……!
「……黒銀さん一体何飲ませたんです?」
「ん? ただのお酒だよぉ。景気づけにいいじゃない?」
 恐る恐る尋ねるエルディンに、カラカラと笑う黒銀。
 ――鬼だ。鬼畜がおる。
 トミヲがやる気を出したようなので結果オーライかもしれないが!
「打鞠~す~るならっ♪」
「こういう具合にし~やしゃ~んせ~♪」
 そしてなし崩しに始まる大合唱。ネフィリアが曲に乗って舞う中、カズマの鋭い目がギラリと光る。
 相手はグーを出すと言っていたが……こういう場合、わざわざ宣言するのはハッタリで、相手の裏をつく為に言うことが多い。
 ――あっちで聞いたメタい話だが、男の場合や腕の振りが早い奴はグーの可能性が高いらしい。
 んで、腕の振りが早い奴の場合、チョキが出しにくいって傾向もある。あの手の形を一瞬で作らないといけないからな。
 ……ということはだ。相手の動きを見るに、この場合は――。
 よく見ろ。考えろカズマ。そうすれば、自ずと答えは見えてくる……!
「毬門!」
「打ち入れ!」
「よよいのよい!」
 総員が息を飲んだ瞬間。カズマの手が若干遅れた気がしたが、一瞬の差。後出しという程でもない。
 ネフィリアが出したのはグー。一方のカズマは、手を大きく開いていて……。
「ああああああ! 負けたのだあああああ!!」
「……読みが当たったな」
「何でハッタリじゃないって分かったのだ!?」
「お前の動きの早さから見るに、グーしか出せないと予測した結果だ。観察力と……幸運の女神が味方したな」
「そっかー。流石なのだ。完敗なのだ」
「いや、なかなか楽しめたぜ」
 固く握手をする二人。何か盛り上がってますけど、ただのじゃんけん勝負ですからね!?
「じゃんけん勝負は西軍の勝利じゃ! これより、西軍による衣服争奪に移行する。両軍、前へ!」
「よっしゃあ! カズマでかした! 皆俺に続け! 行くぜえええええ!!」
 星輝の宣言。ボルディアが叫び……それが、戦端を切る合図となった。
「ルンルン忍法花占い……先手必勝☆剥けば吉、こんなん出ました!」
 花弁を毟っていたかと思いきや、笑顔でそんなことを言い出したルンルン。
 対峙したフローレンスは、覚悟を決めたように歩み出る。
「仕方ありません。私が脱ぎますから、どうぞ妹たちには手を出さないでください」
「……姉様達はダメなの!! ……剥くならブリスを……!」
「え? なに? フロー姉とブリスちゃん、剥かれたいのだ? そんな趣味があったとは知らなかったのだー! 誘ってよかったのだ!」
 必死にお互いを庇おうとするフローレンスとブリス。空気を読まないネフィリアの声に、ミラが小首を傾げる。
「麗しい姉妹愛かと思ったけど違うのかな……? 見逃してあげたいところだけど、勝負だから! ごめんね!」
「望むところなのだーーー!!」
「ああっ! ネフィ! 無闇に突っ込んではダメ!」
 フローレンスの制止も聞かず、ネフィリアは敵陣に突っ込んでいき……。
 次の瞬間、突然桜吹雪が舞って視界が遮られる。
「ぎにゃあああああ! 何なのだこれえええええ!!」
「飛んで火にいるランランラン♪ ってやつですね! ずっと私のターン☆ それ以上動くと畳に仕掛けたフィールドトラップ発動しますよ! さぁ存分に剥かれてください!」
「ルンルン、それを言うなら飛んで火に入る夏の虫じゃないの?」
「そうとも言いますネ☆ あ、そっち行くと地縛符ありますから気をつけて!」
「ええっ。ちょっとそれ早く言ってくれるー?!」
 そんな会話をしつつ、連携してテキパキと服を剥いでいくルンルンとミラ。
「ネフィーーー!! 今助けるわ!!」
「姉様……! ああっ! なんてこと……!」
 ネフィを追って突撃し、あっさり捕まるフローレンス。剥かれていく姉達に、ブリスが青ざめる。
 レインフォード三姉妹の試練はまだまだ続く!
「アールラーウネ♪ ……あら、今日は服着てますのね」
 楽しげな、歌うような呼び声にアルラウネが振り返ると、そこにはじっとりとした目線を向けてくる巴がいた。
「……巴さん。いつも人が裸みたいな言い方するのやめない?」
「そお? アルラウネのお肌すべすべで気持ちいいですし、隠してるの勿体ないと思ったからなんですけど」
「だから、そのいかがわしい言い方やめようよ」
「うふふー。本心ですし! さあ、裸にひん剥いてあげますわっ」
「やだー。えっちぃ~」
 身を捩って逃げるアルラウネ。だが巴の腕が伸びて来て……服を捲し上げたと思ったら、その中に手を突っ込んできた。
「んふふ。アルラウネの胸、小さくてかわいー!」
「ちょっ! どこ触ってるの……!」
「うふふ。ちょっとしたお楽しみですよ! さあ、脱ぎ脱ぎしましょうね~」
「やだー!」
 抵抗する間もなく奪われる着衣。このまま黙って剥かれるのも癪だ……!
 アルラウネは、巴の豊かな胸に手を差し入れて持ち上げる。
「わ。巴さんの胸たっぷたぷー! また大きくなったんじゃない?」
「あっ。んもう! アルラウネ、防御側は攻撃禁止よ?」
「剥くのはダメだけど、触るのはダメとは言われてないじゃない?」
「あー……。それもそうですねぇ」
 ――と言うことは、攻撃側でも防御側でも、お触りは問題ないということだ。
 ゲームに便乗し、可愛い女の子にセクハラをしようと思っていたけれど。これないける……!!
 ふふふ、と不敵に笑う巴。
 その間もアルラウネの身体に忙しなく指を這わせていて……何か、怪しい雰囲気になってきたぞ! いいのか!?
「人は何故剥かれ、また剥きたがるのか……。この世の不思議。これは実に哲学的な命題です」
「それがルールだからに決まってんだろ! さあ! お前の着ている服を一つ残らず置いて行って貰おうか!」
「ほう? この世の摂理と言う訳ですか? 奥深いですね」
「んな訳ないだろ。打鞠拳のルールだよ!」
 うーむ、と考え込む京真に肩を竦める研司。
 京真はチラリと研司を見ると、深々とため息をつく。
「ところで、あなたは何故僕を狙うんです? ……いえ、剥かれるのは別に構わないんですよ。ただ、僕のような貧相な裸、誰が喜ぶ的なところがあるので。他に綺麗どころいらっしゃいますし、そちらを狙われては……?」
「それは……その。俺はシャイボーイだから、女性は狙えないんだよ!!!」
「おや。勝負の世界は非情だというのに……何故そんなシャイな方が打鞠拳に参加されたんです?」
「男だけだと思ったんだよおおおおお!! どうしてこうなったのか俺が一番聞きたいわああああ!!」
「……ははぁ。見積もりが甘かったと」
「うるせーー!! いいから服置いてけ! 毟るぞこのやろう!」
「ただで剥かれてやる訳にはいきませんね……! いいでしょう。かかっていらっしゃい」
「上等だぁ! やってやろうじゃねえか!」
 ふふふと笑う京真。今までの問答もこの余裕も、相手の動揺を誘う作戦か。
 そこに狂犬のごとく襲いかかる研司。
 彼自身の優れた視力と、猟撃士の狙いすました的確な攻撃で、避けようとした京真のズボンを奪い取り、そして渾身の力を込めて遥か遠方に投擲する。
 ――こう書くと何かカッコいいですけど、これただの脱衣ゲームですからね!?
「おら脱げえええ!!」
「あぁん。もう。じゃんけんに負けちゃったのよね。仕方ないわねぇ」
「……って、もう服脱いでるじゃねえかよ」
「んふ。気のせいよ、気のせい!」
 勢い良く駆け込んできたボルディアに艶っぽい笑みを返すメルザ。
 ボルディアが触る前から……メルザがくねくねと身体を動かす度に、服がするすると落ちて行く。
 彼女はサーカスに身を置く『黒子』である。
 裏方に徹し、表舞台を支える存在であるが……メルザの場合生来目立ちたがりという、黒子にまっっっっっっっったく向かない性分な上に、脱ぎたがりという性分までプラスされてもうね! ダメっぷり倍率ドンですよね!
 ――衣服にやたらリボンやボタンが多いのは脱ぎ易くするためですか、もしかして。
 まあ、打鞠拳的にはとってもおいしいかもしれませんけど!
「と言う訳でね。ボルディアも脱いでみない?」
「何で攻撃側の俺が脱ぐんだよ!」
「あらー。脱ぐの楽しいわよ? 目立つし!」
「そういう意味で目立ちたくねーし!」
「いい身体してそうなのに勿体無いわねぇ」
「いいから服寄越せよ!!」
「あげてもいいけど、焦っちゃダメよぉ~☆」
「……何かやりにくいな、オイ」
 終始マイペースなメルザに、がっくり肩を落とすボルディア。
 まあ、服は奪えているし良しとしようか……。
「ひゃっはあぁあぁ!!」
「あっ。見て見て宇宙人!! すごいなー。クリムゾンウェストにはこんな生物いるんだねー」
 躍り出た満を見て、メガネの奥の目を輝かせるトミヲ。目の前の怪しい着ぐるみはれっきとした人間なのだが逆立ちしている状態だった上に、完全に酔いが回っているトミヲには別な生き物にしか見えないらしい。
 まあ、満の着ぐるみ、かなりアレですしね!
「俺は宇宙人でも着ぐるみでもない! ヒィッサキィィィマンだ! さあ! 服を置いていけ!!」
「宇宙人なのにこの世界の言葉分かるのかい? ってあああああ! うわあああ!! 女の子がああああ! 女の子が歩いてるよおおおお!!」
 後ろを横切った女子を見て哀れなくらい取り乱すトミヲに、満は手を高速で床に滑らせ、怪しい動きでずずいっと迫る。
「俺は女子ではない!」
「ち、ちが……宇宙人くんのことじゃないよ! う、後ろ後ろ! うしろおおお」
「俺は宇宙人ではなーーーーい!!」
「いやあああ! こわいいいいい!!」
 全く成立しない会話。そこにはいはい、と言いながら黒銀が割り込んでくる。
「ごめんねー。この人女の子が苦手でねー」
「ああああ! 黒銀くんーーー!!」
「トミヲちゃん、大丈夫だよ。落ち着いて! ほら魔法の水!!」
「わーい! 魔法の水ー!」
 差し出されたコップの中身を迷わず飲み干すトミヲ。
 黒銀さん。このコップの中身って、もしかして……。
「もちろんお酒だよー。ほら、酒に頼らないとやってられないことってあるじゃない?」
「酒の力などなくとも、このヒィッサキィィィマン! の力があれば何でも乗り越えられる! さあ! そこのお前! 特別に俺の力を伝授してやろう!」
「本当!? どうやるの!?」
「クックック……。いいか、良く聞け! まずは逆立ちだ!」
「えっ。ボク逆立ちできないよ!」
「だったら椅子を使ってもいい! 頭を下に!!」
「椅子に座って頭を下……。……何かきもちわるい……」
「ねー。ヒサッキーマンちゃん。君、服奪わなくていいの?」
「今は取り込み中だ! 後にして貰おうか!」
「あ、じゃあ俺が貰うぜ」
「そう? ごめんねー。こんなおじさんの服でー」
「まーしゃーないよな。本当は女の子の方がいいけど」
「あー。それは同感だねぇ」
「お。おっさんもイケるクチ? 今回の参加者さ、結構乳のデカイねーちゃん多くて良くね?」
「うんうん。福眼だよねー」
「俺このあと、ちょっと女子狙ってくんわー」
 逆立ちしたままくわっと目を見開く満の横で、頭を下にしてだんだん顔色が悪くなっていくトミヲ。
 そこにひょっこり顔を出したフェリルに、黒銀は脱いだ服を丁寧に畳んで渡しつつ、ゲスい話で盛り上がる。
「さて、服を貰おうか」
「……申し訳ないのですが、聖職者たるものむやみに素肌を晒すわけには……。それ以前に、何故私はここにいるんでしょうか……」
「詳しい事情は知らんが、アレに引っ張って来られたって言ってなかったか?」
 淡々と言いながら満を指差すカズマに、天を仰ぐエルディン。
 ――そうだった。
 依頼で知り合った友人と、一緒に酒を飲んでいたらこの狂乱が始まったのだ。
 漂いだした不穏な空気が、聖職者としての危機を知らせていたので逃げ出そうと思ったら、満にがっちりと腕を捕まれて、それで……。
「そうでした。最近脱いでばかりいるような気がするんですが、どういうことなんでしょうね……」
「さてな? お前の神がそれを望んでいるんじゃないのか?」
「……!? まさか、そのようなことは……!」
「さて、時間もないことなんで始めさせてもらうぞ」
「あっ。あっ。カズマさん、ダメです! いけませんそんなこと……!」
「これも勝負なんでね。悪いが諦めて、盛り上げに協力してもらおうか」
「ああああ。ダメぇ。許してぇええぇ」
「ハハハハ。いい声だな! ほらほら、逃げても無駄だぞ……?」
「いやあああ! そんなとこ捲らないでええええええ!!」
 組み伏せられて悲鳴をあげる金髪碧眼で痩身優美なイケメン。
 その上に乗り、すばやい動きで服を剥いているのが、黒髪黒目のがっちりとしたイケメン。
 一部のお客様大歓喜な状況ですよ! やったね!!
 ――その頃、逃げ惑っていた乙女組は、ルシェンとフェリルによって部屋の隅に追い詰められていた。
「さぁさぁ、子猫ちゃん達。可愛がってあげましょうね~」
「大丈夫! 痛くしないからさ!」
「な、何で私達を狙うんですか!?」
「ボーナス点が狙いか!?」
 逃げ道を探して後ろ手に壁を探るフィルメリア。睨み付けてくるマーゴットの目線を受け止めて、ルシェンとフェリルはふふふ……と笑う。
「まさかぁ。私は可愛い子を愛でたいだけよぉ。だから、大人しく脱ぎましょう! ね?」
「いいぜー! その下から睨み付ける目線! ゾクゾクするあああ! もっと睨んで!!」
「ね? じゃないわああああああ!!! お前ら変態かああああ!!」
「あらっ。アイビスさんったらいい声ねぇ~!」
「いいぜいいぜ! もっと罵ってこうぜーー!!」
 ガチ切れするアイビス。
 乙女組の愛らしい抵抗は、欲望に忠実なルシェンとドM様なフェリルにはご褒美状態です! ありがとうございまーす!!
 そんな仲間たちの前にユーリが両手を広げて歩み出る。
「……私を好きにして構いません。ですからどうか、仲間達は見逃して……!」
「ユーリさん、何言ってるんですか!」
「ダメだ! そんなことは認められない!」
「そうだよ! 力を合わせればきっとなんとかなるよ!」
「……私達は東軍、西軍からも狙われる立場。とても逃げ切れるものではありません。私が食い止めている間に、皆さんはここを脱出してください……!」
 言い募るフィルメリアとマーゴット。必死で止めようとするアイビスに首を振るユーリ。
 彼女の意思の強さを知って、三人は涙する。
「美しい女の友情ってところね。私は愛でられるなら誰でもいいわよ~?」
「んー。胸なさそうだけど、お肌は綺麗そうだしいいんじゃね?」
「皆さん! 早く……!」
「ユーリさん……! 必ず助けます……!」
「話はまとまったの? じゃあ、脱ぎ脱ぎしましょっか」
「いやだったら殴ってくれてもいいんだぜ!」
「くっ……!」
 ひとまず苦境を脱した仲間達の背を見送り、一人残ったユーリ。
 ルシェンは心底嬉しそうに彼女の頬を撫で、フェリルのじっとりとした目線が絡みつく……。
 4人で楽しくお酒を飲むはずが、何故こんなことに……。
 ――考えるな。今はこの屈辱に耐えることだけに集中しなきゃ……!
 ユーリは一枚一枚、ゆっくりと着衣が外されていく恥ずかしさに震えながら、早く過ぎてくれと心の中で願う。
「そこの君。恨みはないが、服を戴こう!」
「もー。しょーがないなぁー」
 ルシールに迫られ、ベルトを外すまりお。ゆるゆると脱ぎつつ、チラリと気高そうな相手を見る。
「おねーさん、ボクを狙うなんて、もしかして変態さん?」
「なっ……?! ち、違うぞ!」
「えー? ホントにぃ? 女の子が好きとかじゃないの?」
「い、いや。ちゃんと私には……って何を言わせるか!」
 慌てるルシール。
 そう。元々は弟子と待ち合わせて一緒に飲む筈だったのだが、彼の到着が遅れている間にこの騒ぎが起きて……。
 打鞠拳というものは良く知らなかったが、時間つぶしと力試しにと参加したこと自体が間違いだったか――。
 ……否! 一度始めたことを途中で投げ出すなどあり得ない。やるからにはやり通す!
「ともかく、うら若い乙女が、男に肌を晒すのは辛かろうと思ってだな……」
「あははー。そうなんだ。ま、別にボクはどっちでも気にしないけどねえ」
「……!? では、何故そのようなことを……?!」
「そりゃあ勿論時間稼ぎに決まってるじゃない。10秒って短いようで長いよ? はーい。どうぞ。これもってってー」
 にこにこ笑顔でルシールにベルトとブーツを手渡すまりお。
 この娘、ぼんやりしているようでなかなかのやり手だ……!
 まんまとまりおの調子に飲まれたルシールがそんなことを考えていた時、1回戦終了の笛が鳴り響いた。

「1回戦そこまでじゃ! ……おお。結構あられもない姿の者もおるようじゃな。では2回戦じゃ! じゃんけん代表者、東軍、エルディン! 西軍、ヒサッキーマン! 前へ!」
「え? ええ? 私ですか……? 仕方ありませんね」
 周囲を眺めてニヤリと笑う星輝。指名を受けて、戸惑いながら壇上に登るエルディン。カズマに剥かれたショックで覚醒し、背中から純白の翼が生えている。
 その後ろから、ずざざざざざという音を立てて満……いや、もうここはヒサッキーマンと呼ぶことにしよう……が姿を現す。
「エルディン ! 貴様がオレの運命の相手か……ッ! クックックッ!」
「あの。微妙に誤解を招きそうな発言やめません?」
「いいだろう……。このヒィッサキィィィマンと遭い見えたコトを後悔させてやろう……! クックックッ!」
「私の話聞いてませんね……?」
「はっ!? 良く見ればエルディン、貴様羽が生えているではないか!! 羨ましい!! それでサンバを踊るつもりだな!? 許せん!! いいぞもっとやれ!!」
「いえ、あのこれは身体を隠すためにですね……」
「クックック……。いいだろう。それでじゃんけん勝負が有利に働くと思ったら大間違いだからなッ!!」
「だから人の話聞いてくださいよ……」
 ブレないヒサッキーマンにがっくり肩を落とすエルディン。
 この友人、以前からヤバいとは思っていたけどいよいよヤバいのかもしれない。
「エルディン! 気合入れていけよー!」
「ヒサッキーマン師匠ーー! がんばれえええ! ひぃっく」
「打鞠~す~るならっ♪」
「こういう具合にし~やしゃ~んせ~♪」
 会場に響く声援。そして再び始まる大合唱。
 エルディンはこれでいいのか? と若干不安そうに、ヒサッキーマンはずざざざざと怪しい音を立てながら逆立ちで器用に舞う。
「毬門!」
「打ち入れ!」
「よよいの……」

 ゴキィッ!

「……えっ。今の音何です……?」
「クックックッ!! たとえ手首が折れようとも痛いことに変わりはない!! そうだ! 手首がsdjぁkfdjさl」
「「「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!!!」」」
 耳を劈く大絶叫。
 ヒサッキーマンの手が明後日の方向を向いた上に、ブラブラしている。
 逆立ちしたままじゃんけんしようとした結果……まあ、起きるべくして起きた事故とも言える。
「衛生兵! 衛生兵ーーー!! ヒサッキーマンの腕が逝ったあああああ!!」
「手当をしなければ……! しかし、この着ぐるみを外さないと無理だな……」
「医療であれば覚えがあります。ヒサッキーマンさん、ちょっと中の人の手当をして構いませんか?」
 あわあわと慌てるボルディア。助け起こそうとするルシールの隣に京真が跪く。
「クックック。中の人などいない!」
「お前こんな時に冗談言ってる場合じゃないだろ!」
 きっぱりと断じたヒサッキーマンを宥める研司。
 しかしヒサッキーマンはぐいっと胸を張った。
「な か の ひ と な ど い な い ! !」
「……ウチュー人は死なないと聞きました。問題ないでしょう」
 言葉を無くす仲間達の中で、唯一口を開いたエルディン。
 これも慣れってやつなんでしょうかね……?
 とりあえず、ヒサッキーマンはヒサッキーマンなので大丈夫だそうですよ!
 試合、続行しましょうか!
 ふーむと考え込んだ黒銀は、小さな司会者を見る。
「星輝ちゃん、これどう判断する? 司会の判定に従うよ」
「ふーむ。そうじゃな……。ヒサッキーマン……西軍側の事故ということで、これは東軍の不戦勝とするのじゃ! これより、東軍による衣服争奪に移行する。両軍、前へ!」
「やったー! そうこなくっちゃね!」
 ガッツポーズをするアルラウネ。さあ、東軍、反撃のチャンスですよー!
「さあ、服を戴きましょうか」
 第二回戦開始と同時にビシィ! とポーズを決めて現れたのは京真。
 日焼けを知らぬ白い肌。骨ばった肉体に白衣のみを纏った状態で、どう見ても変質者です。ありがとうございました。
「宇宙人の次は変質者か。打鞠拳は奥深いな……」
「これは服を奪われた成り行きでこうなっただけです。まあ、不気味なのは認めますが。とりあえず、その気はなくても脱衣で勝負です!」
「俺に挑むか。いいだろう。しかし来るからには……」

 ばっしゃーーーー!!

「「つ、冷たーーーー!!?」」
「カズマを狙い撃ち~☆ って、あらぁ。京真にもあたっちゃった? ごめんなさいね。もういっそその白衣も脱いじゃったら?」
 カッコよく(?)対峙していたカズマと京真に襲いかかる水。
 水鉄砲を撃ちまくっているメルザは、悪びれもせずからからと笑う。
 どうやらメルザ、水鉄砲で服を濡らしたら寒さのあまり自分で脱いでくれるかも……! という作戦らしい。
 次々と水鉄砲を発射し、ルンルンとミラにも大量の水を浴びせる。
「いやーん! 冷たいですぅ!」
「ちょっと! もー。びしょ濡れじゃないー!」
「だったら脱いじゃいなさいな! サッパリするわよ~?」
「その手には乗らな……ひゃうっ!?」
「水も滴るいい女って言うのも悪くn……きゃあああ!?」
 そこに背後からにゅーっと伸びて来た4本の細い腕。
 巴とアルラウネに胸を持ち上げられて、ルンルンとミラは目を丸くする。
「わー。ルンルンさんの胸もやわらかいですねー! マシュマロみたいです!」
「ミラさんのは大きいのに張りがあるよー。いいなー。私もこれくらい欲しいなー」
「ルンルンちゃん、しっとりもち肌で吸い付く感じですよー」
「ミラさんはね、すっごいすべすべ! 真っ白だし、何だか陶磁器みたい。どんなお手入れしてるんだろ」
「えっ。ちょっ。アルラウネさんはともかく、巴さんは西軍で……仲間ですよね?!」
「そりゃあね! このボンキュッボーンの魅惑的な身体見たら触りたくなっちゃうのも分からなくないけど、ちょっとオイタが過ぎるんじゃないの?」
「あらっ。ごめんなさーい! もうアルラウネに剥かれちゃって、私混乱してしまってー!」
 戸惑うルンルンと、触られた割に割り切った様子のミラに、豊かな胸をぷるん、と震わせてサムズアップする巴。見ると、確かにもう殆ど着衣がない。
 彼女の見え透いた演技に、アルラウネがジト目を向ける。
「巴さん、そんなこと言って途中から自分で脱いでたじゃない」
「アルラウネを全身で可愛がろうと思ったら服が邪魔だったんですものー。ほーら、ぱふぱふーー!」
「きゃーー! 巴さんのえっちーー! って、水着! 水着は取っちゃダメーー!」
「もう皆まとめて剥いて触っちゃいましょー!」
「えっ。ちょっ。まっ。きゃああああ!!」
「もー。しょうがないわねえ。少しくらいならいいわよ」
「あらあら。黒子はお触り禁止よぉ?」
 きゃっきゃうふふとセクハラを繰り出す巴とアルラウネ。
 ドサクサに紛れて触られたり剥かれたりしているルンルンとミラ、メルザを見て、助けに行こうとしたネフィリアは……姉と妹のがっちりガードで動けないことを悟り、2人を交互に見る。
「ねー。フロー姉、ブリスちゃん。離して欲しいのだ。せっかく攻撃のターンなのに、これじゃ敵の服奪いにいけないのだ」
「ダメよ、ネフィ。あなたもう殆ど裸なんですから……。私達が隠してあげますから、ここでじっとしていらっしゃい」
「……そーだよ! 姉様達の裸は誰にも見せないよ! ブリスだけのものなんだから……!」
「私はともかく、幸いブリスはまだ着衣が残っています。このまま逃げ遂せることが出来れば、勝つことも出来ます。無闇に突っ込むことだけが戦いじゃないんですよ?」
「えー。それじゃつまんないのだー。てか、フロー姉もブリスちゃんも剥かれるの好きなんでしょ?」
「そ ん な 事 実 は あ り ま せ ん ! !」
 妹の勘違いを全力で否定するフローレンス。胸のあたりをさわさわと擽られて、ビクリと身体が跳ねる。
「……んんっ。ところで、ネフィ。さっきからくすぐったいんですけど……」
「えっ。ボクじゃないのだ。フロー姉こそ、さっきからボクのお尻、触っ……」
 そこまで言いかけて、顔を見合わせる2人。ブリスから、ふふふ……と地を這うような笑い声が聞こえてきて……。
「……姉様達の裸は、ブリスだけのもの……」
 ――あ。これヤバイ。アカンやつや。末妹の病気が発症したよこれ。
 と言う訳で、ヤンデレ☆ブリス、一足お先にただ今参上!(ぱんぱかぱーん!)
 三姉妹が別な意味でピンチを迎えている頃、ヒサッキーマンもまたピンチを迎えていた。
「エルディン……。何だ? 痛がるヒサッキーマンを笑いに来たのか?」
「いいえ。ちょっと確認したいことがありましてね」
 羽をぱたぱたさせ、器用に身体を隠しながら正座するエルディン。腕がおかしな方向に曲がったままでも逆立ちを止めないヒサッキーマンを、真剣な目でじっと見つめる。
「あの、ずっと気になってたんですけど……それって脱げるんです? というか、中身どうなってるんです?」
「だから言っているだろう。中の人などいない、と」
「本当ですか? ちょっとファスナーとかないんです? 探しちゃっていいです?」
「や、やめろぉ! ヒサッキーマンは着ぐるみではない!」
「着ぐるみじゃないというなら証拠を! 証拠を見せてください!」
 抵抗を見せるヒサッキーマンの身体をまさぐり始めるエルディン。
 宇宙人に襲いかかる神々しい天使という何とも罪深い状況の中、二人の熱い静かな攻防が続く。
「ヒサッキーマンちゃん、腕、大丈夫? 着ぐるみの上から添え木しよっか……あっ」
 そこにひょっこりとやって来た黒銀。つるっと足を滑らせ……宙を切った彼の手が偶然、エルディンの最後の砦を掴み、ずるんと脱げ落ちる。
「いやああああ!!!?? やっ、やめっ、あぁ……ぁはんっ」
「あー。ごめんごめん、エルディンちゃん。ちょっと大丈夫ー?」
「そこの男! 名を何と言う!」
「え? 黒銀だけど……」
「そうか! 敵ながら助かったぞ!! ヒサッキーマン、この恩は忘れぬ!」
「……??? まだ添え木してないよ?」
 計らずも綺麗に丸裸にされ、ビクンビクンと震えるエルディンを突く黒銀。
 ヒサッキーマンから謝辞を述べられた理由が分からず、彼は不思議そうに首をかしげて――。
 というか、黒銀さん、攻撃側ですよね。服剥かなくていいんですか?
「んー? うん。これからやるよー。という訳で、ルシェンちゃん、服貰っていいかなー?」
「あら。ご指名? いいけど……。私を見て冷静でいられるかしら?」
「それはどういうこと?」
「私が脱ぐのを見て欲望を開放しなかった男の方が少ない……って言ったら分かる?」
「あー。なるほどね。そういうことかー。んー。……ステキだったら後で改めて口説かせて貰おうかな。どう?」
「まぁ。どう口説いて下さるのかしら」
 余裕を見せる黒銀に、くすくすと笑うルシェン。
 指からするすると指輪を外し胸の谷間に挟み、そのまま武器に指を這わせて、撫でるように外して行く様は、見ているだけで情欲をそそり、美しい。
 というか、アクセサリーと武器だけでこの色っぽさですよ!
 これだけいい身体なさってますし、本体が脱いだらそりゃあ男の人もイチコロですよね!
 内心『いいぞ! そこだ!! もっとやれ!!!』と思っていても、億尾にも出さない黒銀さんも流石ですが……その隣でガクガクしつつ鼻血を吹いているトミヲさんには、ちょっと刺激が強すぎたみたいですね!!
「おかしな子ねえ。ちょっと欲望を開放したらいいのに……。ねえ、君。ちょっと触ってみる?」
「ヒィッ!? い、いやむりむりぜったいむりしんじゃう」
「トミヲちゃんいーなー。ボクも触りたい」
「あら。黒銀さんは口説いて下さるまでお預けよ?」
 豊かな胸を突き出して来たルシェンの方を見ようともせずに、黒銀の後ろに隠れるトミヲ。
 本音が漏れた黒銀に、彼女は艶っぽい笑みを返して……。

 トミヲは こころに 100のダメージを受けた!

 その頃、時を同じくして、ちょっとした異変が起こりつつあった。
「ほら、いい加減脱ごうよ~」
「全力でお断りだ!!」
「ボルディア、大丈夫か!? 助太刀する!」
 対峙するまりおとボルディア。
 味方を救出せんとやってきたルシールに、彼女は自信満々な笑みを返す。
「大丈夫だ! この全身甲冑ファーブニルを着込んだ俺から簡単に剥ぎ取れると思うなよ!」
「ふふ、私も全身鎧だ。これなら安心だな」
「えっ。何言ってるの? 全身甲冑って全部で1枚のカウントでしょ?」
 自信満々のボルディアとルシール。続いたまりおの淡々とした指摘に、ぴきーんと固まる。
「へっ? はあああ!? マジで!?」
「そんな話初耳だぞ!?」
「初耳って……そりゃそーでしょ。着る時ばしーんと腕とか足とか覆われるけど、装備としては1つなんだから剥く時も全部剥かれるに決まってるじゃない」
「ちょっ。まっ。ええええ!!」
「きゃあぁっ!? ま、まって!!?」
「往生際が悪いね~。ホレ、ルール通り脱ぐ!! ほらほらー! どーんといっちゃいましょーーー!!」
「「いやあああああああああああ!!」」
 ぽいぽいぽい、とすごい勢いで剥いていくまりお。
 ルシールはまだいい。何を隠そうボルディア、鎧の下は何も着ていなかったのである。
 まずい。このままでは……! あ。あ。あ……。

 ――ブチィッ!

「ワオーーーーーーン!!」
 鳴り響く嫌な音。それと同時に、ボルディアが遠吠えを始める。
 その様子にただならぬものを感じたのか、今まで上手いこと逃げ回っていた研司が毛布を持って駆け寄ってきた。
「おい、ボルディア。大丈夫か!? とりあえずこれでも被って……」
 次の瞬間、消える研司の上着。
 見ると、ボルディアが彼の上着を咥えていて……。
「……!? おい、何やってんだよ! 俺は味方だ! しっかりしろ!」
「俺は犬だワン! 裸になっても犬なら不思議じゃないワン!」
 限界を突破したわんこボルディア、ここに爆☆誕(ぱんぱかぱーん♪)
 わー。すごいです。これが本当のメスイn(ぱーーーーーーん!!)
 わんこボルディアは、そのままの勢いで研司に襲いかかり、次々と着衣を奪って行く。
「うおぉぉぉぉ! ガチだコレ!! 剥かれる! 全部持ってかれる!! っていうかやめて! 服破かないでえええええ!!」
「わおん♪」
 研司の抵抗も空しく、ブチブチという嫌な音を立てる衣服。
 女子に組み伏せられて、服を破かれるとか……!
 もうね。色々な意味で男の尊厳が、ヤバい……!
 いやいや、これは耐えなきゃ! 男として、耐えてみせる……!
「きゃー! ボルディアさんがーー!!」
「きゃーー! 大変よーーー!!」
 ……何で巴さんもアルラウネさんも棒読みな上に楽しそうなんですかね。
 ところで、大分場が混沌としてきましたが、司会者は止めなくて良いんですかね?
 まあ、その当の司会者も、先ほどのセクハラ二人組に狙われてそれどころじゃなかった訳ですが!
「という訳で、星輝ちゃんも脱ぎましょうか!」
「大丈夫! 皆で脱げば怖くない!!」
「おぬしら、幼女にイタズラとは……社会の卒塔婆『ろりこん』を背負うのじゃな? ん?」
「「大丈夫! 私達女の子だし!! 嫁入り先決まってるし!!」」
「それの何がどう大丈夫なのかさっっぱり分からぬが……そうか。その覚悟があるというのじゃな。では受けて立つとしよう」
 巴とアルラウネのハモった返答に、こくりと頷く星輝。
 彼女は、手を伸ばしてくる二人に冷たい目線を送ると、すう……と息を大きく吸い込んで……。
「いやぁーーー!! パパ助けてええええ!!」
 おーーーっと! 出た! 星輝迫真の演技によるいたいけな幼女の叫び!
 これを聞いたマトモな大人は心の痛みでのたうち回るやつですね!
 まあ、巴もアルラウネもマトモな大人じゃないので効き目ないですが!!
「わーーっ! わーーーっ!! どうしよう黒銀くん幼女が大変な目に遭ってるよおおおお」
「大丈夫だよ、トミヲちゃん! ほーら魔法の水だよー」
「わーい! 魔法の水ー!!」
 唯一マトモな感性を持っていたトミヲ氏、黒銀氏が用意した魔法の水の魅力に負けたようです! 残念!!
 そしてその頃、乙女組もピンチを迎えていた。
「わんわん! わおーーん!!」
「ちょっ……おぬしは防御側であろう! 何故私達を襲う……?!」
「わう?」
「犬だからルールが分からん、だと……? あっ。あああ! いやっ。やめてェ……!」
「止めなさい! マーゴットさんに手を出したら私が許さないんだから!」
「わう! わうわう!!」
「じゃあ次はお前だーーって……ぎゃああああ!! バカっ! そんなところ触るなああああ!!」
 わんこボルディアに光の速さで剥かれて行くマーゴットを庇い、間に割り込んだアイビス。
 理性を失ったわんこに敵うはずもない。努力空しく、ばりばりと服を剥かれていく。
「いやあああ!!」
「た、助けてェ……!」
 弱々しく響く悲鳴。わんこボルディアが動く度に、マーゴットの鎧の下に隠れたほっそりとした肉体と、アイビスの程よく筋肉のついた肉質な身体が露わになっていく。
「あああっ! マーゴットさん……! アイビスさん……!」
「……私が仲間達を守る為に身を張ったっていうのに……! こんな仕打ち……!」
 友人達のあられもない姿にわなわなと震えるフィルメリアとユーリ。
 ――その刹那。遂に恐れていたことが起こった。

 ――ブブブブチィッ!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……。

 四連続で聞こえた嫌な音。
 どこからともなく聞こえて来る地響きと、一瞬で凍りつく空気。
 絶対零度の空気を纏い、ゆらりと立ち上がる。
 氷の女王フィルメリア、ここに再臨!(ぱんぱかぱーん)
「そうですか……。余程死にたいようですね……いいでしょう」
「女王陛下。ご命令を」
「これより全力で事態の収束に当たります。よって、全員捕縛の上剥きなさい。一切の慈悲は無用です」
「畏まりました」
「……そーなのよ。姉様達の裸を見て、ただで帰れると思うな……!」
 氷の女王の命に頭を垂れる姫騎士。ヤンデレ☆ブリスまで加わって、実に楽し……いやいや、面倒臭いことになって来ましたよー!
 そして、氷の女王は、欲望の女神、ルシェンと対峙の時を迎えていた。
「良くも私の仲間をいいように弄んでくれましたね。死をもって購いなさい!」
「あらぁ。私はただ、あの子達の欲望を解放してあげようと思っただけよ」
「黙りなさい! こんな不埒なことをして、許されると思っているのですか!?」
「……フィルメリアさん。あなたも我慢しなくていいのよ? ほら、あなたも脱いで、全てを曝け出したいのでしょう……? 自分に正直におなりなさいな」
「私は……いいえ。ここでいい争いをしても不毛なだけ。……ルシェンさん。私は事態の収束がしたいだけなのです。あなたの欲望の力で、皆さんを丸裸にして戴けませんか?」
「……あなたの欲望も気になるけれど、皆を愛でるのも捨てがたいわね。いいわ。協力してあげる☆」
「ありがとう……」
 がっちりと、固い握手を交わす氷の女王と欲望の女神。
 ああ。美しい。人は分かり合える。
 そう、全員を剥くという崇高な目的によって……! って、何かおかしくないです? 気のせい?
「気のせいよぉ……! うふふ……! あはは……! 皆裸になっちゃえばいいんだ……! ねえ、あなたも恥ずかしがらないで脱ぎましょうよぉ。ねぇえ」
「いやっ。ちょっ。さすがにそれはダメええええええ!!」
「いいじゃない……。あなた綺麗よ……?」
「ダメ! ダメ! ダメだったらあああああ!!」
 白い肌を朱に染め、淫魔の如くとろんとした目で周囲を見渡したマーゴット。白髪の悪魔と化した彼女に襲われ、ミラは抵抗する暇もなく一瞬で丸裸にされる。
 慌ててしゃがみこみ身体を隠そうとするも、ボンキュッボーンな身体はあちこち毀れ落ちていて大変なことになってます!
「わおーーーん!!」
「ちょっ。落ち着け、ボルディア! 私も剥いても面白いことなど何もないぞ!」
「わうわう!」
「気高い騎士を丸裸にするのおいしいです? そんなことあってたまるか! くっ。しかし私の身体、見せて恥じる部分など何も……やっぱり無理だああああああ」
 わんこボルディアによって綺麗な肌を晒す羽目になったルシールは、顔を覆ってぷるぷる震えている。
「アイビスちゃんって良い身体してると思ったけど、脱ぐとやっぱりすげーのなー」
「うるさい。死ね」
「あっ。痛い痛い! それ痛い! 頭割れる潰れちゃう! でもそういうの、嫌いじゃないよ……☆」
「黙れこの変態がああああ!!」
 じっとりとした目を向けてくるフェリルの頭を狂気染みた笑いを浮かべながら掴み、ギリギリと握り締めるアイビス。
 破壊の狂戦士と化した彼女を、もう誰も止められない。
 八つ当たりとばかりにフェリルの衣服を片手で引きちぎっていく。
「……さぁ。脱げ。いいから黙って脱げ」
「ユーリさん、星輝さんとブリスさんは私達が綺麗に剥いておきましたから!」
「次は誰にしよっか!!」
 殺意のこもった満面の笑みを浮かべながら迫るユーリ。すっかり姫騎士の手先になった巴とアルラウネに、やさしく頷き返す。
「いい子ね……。よし。次はあいつらだああああ!!」
「「サー! イェッサー!!」」
「僕を剥いたって面白くないだろうに」
「に、ニンジャは全裸の方が強いんだからっ」
「んもー。そんなに言われなくたって脱ぐのにぃ」
 襲いかかられつるんと剥かれたものの変化の見られないまりおと、たわわな胸を揺らして混乱するルンルン。
 メルザがつけているのは、もうリボンだけで……少しの動きでずれるし、切れるし、こぼれおちるし。
 でもちょっと隠れてるのが逆にすごい視界の暴力です!!
 リボンもよもやこんな事に使われるとは夢にも思っていなかっただろう。
 リボン冥利に尽きるかもしれませんけどね!!
「ブリスちゃん……! こんなことやめよう!」
「そうよ! 落ち着いて! 破壊は何も生まないわ……!」
「……姉様達はブリスのものだから……! 帰ったらちゃああああああああああんと消毒するんだから……!」
「念のため聞くけど、消毒って……?」
「お風呂で全身洗ってねー……その後マッサージするのー……姉様達を触っていいのはブリスだけなの……うふふ……」
 必死で己を制止するネフィリアとフローレンスに、ハイライトのない空ろな瞳を向けるブリス。
 これ、もしかして帰ってからも修羅場ですよ……!?

 そこかしこから聞こえる衣擦れの音。
 この音で、トミヲは完全に混乱をきたしていた。
 頼みの綱の黒銀は今、カズマと共に氷の女王に粛清されている。
 どどどどうしよう。ボクが戦わなきゃ皆が……!
 そんなことを考えた彼。何を思ったのかいそいそと服を脱ぎ始める。
「ところで、身につけるものが無くなっちゃったんだけど、どれで身体隠せばいいんだろ。お兄さん四神護符しか持ってないんだけど。これで邪神封印すればいいの?」
「あっいいなー。お札。ボク、ブレスレットしかないけど、これ通しておけばいいかなー」
「おっ。お前の邪神もイケてんじゃん!」
 股間の邪神にお札を貼ったり、ブレスレットを通したり。きゃっきゃうふふと盛り上がるフェリルとトミヲ。
 そこにビキビキと青筋を立てたアイビスが迫る。
「変なもの見せるんじゃないわこの変態がああああ!!」
「あっ。いやまって! 新品なの! つかったことないの!!」
「だからなんじゃあああああ!!」
「いやあああごめんなさいおんなのここわいいいいいいいい!!」
「俺は当然使い込んでk」
「そんなこと聞いてないわあああああああああ!!」
 破壊の狂戦士にガッと頭を掴まれるフェリルとトミヲ。
 遠のく意識の中、トミヲはヒサッキーマンの声を聞いた気がした。
 というか実際喋ってたんですが。

「……トミヲ。トミヲ! 思い出せ! このヒサッキーマンの教えを……!」
「ああっ。師匠……! 分かったよ! こういうときは逆さになるんだよね!」

 カッ! と覚醒したトミヲは、師匠の言葉に従う。
 そう、それは……。
 逆さになって、笑顔でキメッ!

 ……となったはいいが、ヒサッキーマンからは何かがはみ出しているし、トミヲに至っては大きく開いた股間から(閲覧削除)、そこから更に顔が覗いているというかなり(閲覧削除)。
 更にその後ろで、カズマと研司が、己の鍛え上げた筋肉、その美しい隆起を見せ付けるようにポージング。京真も負けじと貧相な身体でポージング。
「わーい。ポージング大会なのー? 俺もやるー!」
 そして飛び込んできたフェリルは、札が剥がれて邪神封印失敗のおまけつきである。
 何だろう。この地獄の組み体操は……。
「このような物体を婦女子の目に晒すわけにはいきませんから……!」
 エルディンはエルディンなりに、この光景を隠そうと必死なのだろう。
 ホーリーライトで周囲を照らしてみたはいいものの、逆に後光が差す結果となり……何というかこう、エルディンの姿もまるっきり天使な為、神に祝福されているようにも見えてかなり逆効果と言いますか、別な意味で地獄絵図です。やったね!!

「お前らいい加減にしろおおおおおお!!!」
「死ねえええええええ!!!」
「汚物は消毒ーーーー!!!」

 怒り狂ったアイビスとユーリ、ブリスから繰り出されたスリープラトンパンチ。
 地獄の組み体操をしていた男子達は仲良くお星様になった(合掌)。


「……ところで、星輝ちゃん。これって、東軍西軍、どっちが勝ったの?」
 全てが終わり、酷い有様の宴会場を見つめて問う黒銀。問われた司会者は、うーむと考え込む。
「……どうしようかのぅ。全員ほぼ全裸じゃしのう……。あ。トミヲが邪神にブレスレットつけておるから、東軍の勝利ということにしようかの!」
「……理由が酷すぎて勝っても素直に喜べないわね」
 肩を竦めるアルラウネ。東軍の面々もまた、微妙な顔をしていた。

 そんなこんなで、混乱を極めた今回の打鞠拳は東軍の勝利で決着を見た。
 そして、我に返った乙女組の面々は恥ずかしさでのたうち回ることになり、東軍の勝利の決め手となったトミヲとその師匠は、打鞠拳から受けた様々なダメージによって、数日寝込む結果となった。
 更に星輝がこっそりペットのパルムに打鞠拳の様子を激写させた写真集、『打鞠拳の真実』をハンターズソサエティに飾ろうとしたものの、危険物として回収され叶わず、星輝が悔しがったとか何とか。

 打鞠拳はこれで終わりではない。
 君達が望めば、また戻ってくるだろう。
 ありがとう! そしてまた会おう! 打鞠拳の戦士達!

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MVP一覧

  • ヤンデレ☆ブリス
    ブリス・レインフォードka0445
  • 食撃のヒッサキーマン
    久木 満ka3968
  • DTよ永遠に
    水流崎トミヲka4852

重体一覧

  • 食撃のヒッサキーマン
    久木 満ka3968
  • DTよ永遠に
    水流崎トミヲka4852

参加者一覧

  • 母親の懐
    時音 巴(ka0036
    人間(蒼)|19才|女性|疾影士
  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 龍奏の蒼姫
    ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239
    エルフ|15才|女性|闘狩人

  • 黒銀(ka0358
    人間(紅)|41才|男性|霊闘士
  • 爆乳爆弾
    フローレンス・レインフォード(ka0443
    エルフ|23才|女性|聖導士
  • 爆炎を超えし者
    ネフィリア・レインフォード(ka0444
    エルフ|14才|女性|霊闘士
  • ヤンデレ☆ブリス
    ブリス・レインフォード(ka0445
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 龍盟の戦士
    藤堂研司(ka0569
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 【魔装】の監視者
    星輝 Amhran(ka0724
    エルフ|10才|女性|疾影士
  • 打鞠拳の哲学
    紫条京真(ka0777
    人間(蒼)|28才|男性|聖導士
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士

  •  (ka0824
    人間(蒼)|16才|女性|疾影士
  • 戦いを選ぶ閃緑
    アイビス・グラス(ka2477
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士
  • 世界より大事なモノ
    フィルメリア・クリスティア(ka3380
    人間(蒼)|25才|女性|機導師
  • 食撃のヒッサキーマン
    久木 満(ka3968
    人間(蒼)|32才|男性|霊闘士
  • 落花流水の騎士
    ルシール・フルフラット(ka4000
    人間(紅)|27才|女性|闘狩人
  • はぷにんぐ神父
    エルディン(ka4144
    人間(紅)|28才|男性|聖導士
  • アンバランサー
    メルザ・ヘイ・阿留多伎(ka4329
    人間(蒼)|26才|女性|猟撃士
  • M属性
    フェリル・L・サルバ(ka4516
    人間(紅)|22才|男性|疾影士
  • 甘えん坊な奥さん
    アルラウネ(ka4841
    エルフ|24才|女性|舞刀士
  • DTよ永遠に
    水流崎トミヲ(ka4852
    人間(蒼)|27才|男性|魔術師
  • 元凶の白い悪魔
    マーゴット(ka5022
    人間(蒼)|18才|女性|舞刀士
  • ノリノリでGO!
    ミラ・ユスティース(ka5631
    人間(紅)|25才|女性|疾影士
  • 最狂の信仰を
    ルシェン・グライシス(ka5745
    エルフ|22才|女性|聖導士
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師

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アイコン 相談など話し合いは此方で
フィルメリア・クリスティア(ka3380
人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/11/28 16:32:52
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/11/27 22:19:54