ゲスト
(ka0000)
【初夢】闘魂の79
マスター:cr

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/01/11 12:00
- 完成日
- 2016/01/22 02:09
このシナリオは3日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
「さあ挑戦者チームバックを取って……ジャーーーマンスーーープレックス!!! この角度はエグい! さすがのナナもこれは返せないか?!」
人々の熱気が充満している。その中心にあるライトが照らされた四角形の中で四人の女性がぶつかり合い戦っていた。その一挙手一投足に人々は熱狂し、歓声を上げる。そしてそのボルテージは今まさに最高潮に達していた。
「さあカウントが入る! ワン、ツー……いや、返した! 何ということだ! 必殺のジャーマンスープレックスを受けてもなお返している! しかし挑戦者チームも手を緩めない! もう一度バックを取ってとどめのパワーボムに……いや、ウラカンラナだ! ナナがウラカンラナで切り返した! さらにここでイバラキがリング上からパートナーを排除する! さあリング上は一対一、ナナがコーナーポストに登った! これは出るか?! 出たーーー! ナナの必殺、シューティングスタープレス! これは返せなーーーい!」
ゴングが連打される。そしてその音は、爆発した観客の歓声でもはや聞こえなかった。
●
サルヴァトーレ・ロッソの転移とともに、リアルブルーの文化のいくつかがクリムゾンウェストに輸入された。そのうちの一つが格闘芸術とも言えるプロレスである。プロレスはすぐにクリムゾンウェストの人々のハートを掴み、あっという間にいくつものプロレス団体が設立され群雄割拠の様相を呈していた。そんな中、彗星のごとく現れたスーパースター、それがナナ・ナインであった。
ナナは元々は格闘技の経験もない、何処にでも居る普通の女の子であったが、プロレス入りすると豊富な練習量で一気に頭角を現した。そのどんなにやられても立ち上がる不屈の闘志と華麗な空中殺法は人々を魅了し、今やクリムゾンウェストの人気No.1レスラーとなっていた。
そんなナナのタッグパートナーがイバラキである。こちらは元々格闘家であり、恵まれた体格から繰り出される各種打撃と関節技を用いてナナをアシストする。二人は相性抜群のチームであった。
●
そんな中クリムゾンウェスト中が待ちに待ったビッグマッチがここ、ヴァリオスで行われる。
メインイベントはナナ&イバラキ組と挑戦者組のタイトルマッチ。チャンピオンチームは盤石の強さながら、挑戦者チームも未だ底の見えないポテンシャルを持っている。勝敗の行方はゴングが鳴るまで誰にもわからない。
さらに、それ以外の試合も注目の豪華カードが目白押し、全試合メインイベント級の大会と言っても過言ではなかった。その注目度に答えるように、今回の大会はサルヴァトーレ・ロッソの通信システムを用いクリムゾンウェスト中に生中継されることになっている。
会場中央に据え付けられた四角いジャングル、全ての観客の視線が集まるリングに向けレスラー達は歩み出す。勝利と栄光をつかむのは一体誰だ?!
「さあ挑戦者チームバックを取って……ジャーーーマンスーーープレックス!!! この角度はエグい! さすがのナナもこれは返せないか?!」
人々の熱気が充満している。その中心にあるライトが照らされた四角形の中で四人の女性がぶつかり合い戦っていた。その一挙手一投足に人々は熱狂し、歓声を上げる。そしてそのボルテージは今まさに最高潮に達していた。
「さあカウントが入る! ワン、ツー……いや、返した! 何ということだ! 必殺のジャーマンスープレックスを受けてもなお返している! しかし挑戦者チームも手を緩めない! もう一度バックを取ってとどめのパワーボムに……いや、ウラカンラナだ! ナナがウラカンラナで切り返した! さらにここでイバラキがリング上からパートナーを排除する! さあリング上は一対一、ナナがコーナーポストに登った! これは出るか?! 出たーーー! ナナの必殺、シューティングスタープレス! これは返せなーーーい!」
ゴングが連打される。そしてその音は、爆発した観客の歓声でもはや聞こえなかった。
●
サルヴァトーレ・ロッソの転移とともに、リアルブルーの文化のいくつかがクリムゾンウェストに輸入された。そのうちの一つが格闘芸術とも言えるプロレスである。プロレスはすぐにクリムゾンウェストの人々のハートを掴み、あっという間にいくつものプロレス団体が設立され群雄割拠の様相を呈していた。そんな中、彗星のごとく現れたスーパースター、それがナナ・ナインであった。
ナナは元々は格闘技の経験もない、何処にでも居る普通の女の子であったが、プロレス入りすると豊富な練習量で一気に頭角を現した。そのどんなにやられても立ち上がる不屈の闘志と華麗な空中殺法は人々を魅了し、今やクリムゾンウェストの人気No.1レスラーとなっていた。
そんなナナのタッグパートナーがイバラキである。こちらは元々格闘家であり、恵まれた体格から繰り出される各種打撃と関節技を用いてナナをアシストする。二人は相性抜群のチームであった。
●
そんな中クリムゾンウェスト中が待ちに待ったビッグマッチがここ、ヴァリオスで行われる。
メインイベントはナナ&イバラキ組と挑戦者組のタイトルマッチ。チャンピオンチームは盤石の強さながら、挑戦者チームも未だ底の見えないポテンシャルを持っている。勝敗の行方はゴングが鳴るまで誰にもわからない。
さらに、それ以外の試合も注目の豪華カードが目白押し、全試合メインイベント級の大会と言っても過言ではなかった。その注目度に答えるように、今回の大会はサルヴァトーレ・ロッソの通信システムを用いクリムゾンウェスト中に生中継されることになっている。
会場中央に据え付けられた四角いジャングル、全ての観客の視線が集まるリングに向けレスラー達は歩み出す。勝利と栄光をつかむのは一体誰だ?!
リプレイ本文
●
ヴァリオス最大のアリーナ、そこに押しかけた観客達は試合が始まるのを今か今かと待ち受けていた。しかし、その雰囲気は期待に胸を膨らませたものとは違う。触れたら切れそうなピンと張り詰めた緊張感。その原因はリング上に居る二人にあった。
「さっさとやろうぜ! 喧嘩をよ!」
道着の上を脱ぎ捨て、清柳寺 月羽(ka3121)が吠える。燃えるような赤い髪、鬼を思わせる黒いアイマスク。その挑発に観客たちはブーイングを飛ばさない、飛ばせない。
その横には烏丸 涼子 (ka5728)が黒いパンタロンに身を包み、静かにその時に備えていた。
話は数カ月前に遡る。プロレスこそ最強の格闘技である――そのキャッチコピーに噛み付いた者達が居た。それが空手家である月羽と八極拳の使い手である涼子であった。二人の挑戦をプロレス界は受け試合が組まれる。観客はプロレス最強の証明が為される事を待っていた。しかし、わずかな後に観客たちが見たのは背筋も凍る光景であった。
殴られ、蹴られ、吹き飛ばされ。血の海に沈んだ二人のレスラーが運ばれていく。その様子を冷たい目で見つめ月羽が叫ぶ。
「さあ、次はどいつだ!」
だが誰も止められなかった。挑んだ者を次々に血祭りにあげ、いつしかリングは二人が支配していた。そして迎えたこの日。
誰が二人を倒すのか? その最後の希望が、観客達の耳に馴染んだ音楽と共に現れる。
「ノエル! ノエル!」
観客達がノエル(ka0768)の名を叫ぶ。ノエル・ザ・スネグーラチカ、一時代を築いた生ける伝説。だが蒼いセパレートタイプのリングコスチュームの下には、彼女が未だ現役であることを饒舌に語る鍛えぬかれた肉体が鎮座している。
その隣には彼女が育てた愛弟子の一人、“飛翔天蜂”華蜂院 蜜希(ka5703)。観客の期待が二人に注がれる。二人ならやってくれるはずだという期待感と、二人の後にはもう誰もいないという恐怖。異常な空気の中、二人がゆっくりとリングに上がる。それを待ち構えていた様に、涼子が口を開いた。
「なんだその腹と太股は? 毎日鍛えてそのザマ?」
「なっ?! てめぇ!」
激昂し今にも飛びかかろうとする蜜希をノエルが制する。その凛とした佇まいはかつてチャンピオンだった時代と変わらない。
「根性から鍛えなおしてあげるからかかってきなさい」
「ええ、プロレスの極意を見せてあげましょう。さあ、リング上で美しい華を咲かせましょう」
「ノエル、よろしくな!」
その落ち着きに蜜希はノエルに任せ、コーナーに引っ込んだ。
そして戦いの始まりを告げるゴングが鳴る。それと共にまず仕掛けたのは涼子。一瞬で間合いを詰め肘を叩き込む。プロレスのエルボーとは違う、下から突き上げるような体重を乗せた肘打ち、裡門頂肘と呼ばれる一撃だ。
だがノエルは真正面からその一撃を受ける。骨と骨がぶつかる鈍い音を会場に響かせてから、今度は胸元にエルボーを打ち返していく。
涼子は重いその一撃を受けながら、相手の技術に感銘を覚えていた。急所に入らないように捌き受け止める、なかなか出来ることではない。
ならばと肘に蹴りを組み合わせて攻める涼子。二連続の上段蹴りに追いつめられながらもエルボーに掌底を織り交ぜて反撃する。だが打撃のスペシャリストである涼子の攻撃に次第に押されるノエル。
そこを涼子は逃さない。背中から体当たりするような一撃、鉄山靠。しかしノエルはそれを待っていた。巻き取るように腕を掴み一本背負いで投げ捨てる。そこから一瞬の内に腕ひしぎ逆十字へ移行。かつて何度も見せた流れるような連携に観客たちは熱狂の歓声を送る。
苦悶の表情を上げ、コーナーに手を伸ばす涼子。なんとかタッチが成立し、月羽が出てくる。
そこに黄金色の矢が飛んできた。いや、こちらもタッチした蜜希が鋭いドロップキックを突き刺したのだ。
先手を取られ吹き飛ばされる月羽。だが返ってこれは彼女の心に火をつけた。すかさず立ち上がるとボディに一発、そこから正拳、下段蹴りから回し蹴りと嵐のようなコンビネーション。なすすべなく打たれる蜜希。観客から上がる悲鳴。
だが、拳と蹴りを一ダース叩き込んでも蜜希は倒れなかった。
「くー、つえーなぁ」
鮮血を滴らせながらニヤリと笑いなおも立つ。そして一気に飛びついて体重を掛け、バランスを崩したところを引っこ抜くように後方に反り返る。得意のB2Bee。技を受ける時も出す時も魅せる、耐えて耐えて最後に勝つ。それが彼女の信条だった。
衝撃に苦悶の表情を浮かべ横たわる月羽。そんな彼女が見たのは宙を舞う天蜂の姿だった。後方宙返りからのボディプレス、シューティングスタープレス。ナナの得意技でもあるが、彼女のサイズでこなせる者はそうそう居ない。
だが、彼女が着地した時地獄が待っていた。とっさに膝を突き立てた月羽。ボディにグサリと突き刺さりのたうち回る。
さらにそこに襲いかかる月羽。すかさずフェースロックで固める。こういう技も彼女は使えるのだ。
しかしここにノエルが飛び込んだ。滑りこむように飛び込みその勢いのままエルボーでカット。さらにリングインした涼子をドロップキックで外に落とすと月羽を指差した。
「あなたが決めなさい」
蜜希には彼女の言葉が確かに聞こえた。その時ノエルは場外で起き上がってきた涼子にトップロープを飛び越えて体当たり、プランチャを仕掛けそのまま一緒に客席に飛び込んでいた。彼女の耳には、地が出て観客を巻き込んでしまったことを詫びる涼子の声も小さく聞こえた。
それに答え根性で立ち上がり月羽の両足を取る蜜希。そのまま絡めとり極めあげる。顔を朱に染めながらの蜜希式四つ葉固め。そしてエスケープされる寸前でリリースすると、腕を固めて持ち上げ、ジャンプして垂直にマットに突き刺した。
必殺のJ・O・KBボム。これをまともに食らった月羽にもはや返す力は残っていなかった。
●
「只今より世界女子ジュニア王座決定戦を行います!」
前王者、Uisca Amhran(ka0754)の返上により行われる新王者決定戦をアナウンサーが告げる。この王座はかつてナナも獲得したことが有り、次代のニュースターへの切符とされている物である。自然、観客達も二人の新星を見るために熱量が上がる。
そんな中先に入場してきたのはイレーヌ(ka1372)……のはずだったが、数人の少女を引き連れて登場した彼女はその少女達よりさらに小さな体。とてもレスラーには見えない。
だが、そのままリングインすると少女達が幕で彼女を隠す。すると突如流れるドラムロール。そして幕が落とされるとそこにはレスラー、イレーヌの姿があった。最初はぶかぶかだったコスチュームも、その均整の取れた体のラインを見せている。マジックを使った見事な入場パフォーマンスに観客の熱気が一段と上がる。そこに向かってイレーヌはサングラスを投げ込む。
その時、突如として会場に明るいアイドルポップスが流れ始めた。この曲はナナのデビュー曲なのだが、歌うのは今まさに滑るように入場してきたエリス・ブーリャ(ka3419)である。ナナに心奪われ、ナナのようにみんなを盛り上がらせる憧れの的になりたいとプロレス入りした彼女はその敬愛するナナを意識してぬいぐるみと愛嬌を投げ込みながらリングイン。そのまま軽い身のこなしでコーナーに上がると手を振って笑顔を振り撒く。その姿はアイドルそのもの。
しかしゴングが鳴ればいきなりのチョップとエルボーの打ち合い。ゴツゴツとした音は二人がレスラーである事を示す。
そのままエルボーを連打するエル、そして全て受け止め効いてないとアピールするイレーヌ。タフな彼女の姿はまさに正統派のレスラーそのもの。そのケレン味の無いファイトはエルと同じぐらいの人気を獲得していた。
ならばとエルはロープに走り、ラリアット、いや、肘を曲げてアックスボンバーを打ち込む。パワフルな攻撃もこなすエルは決してナナの物真似ではない。振りぬいた斧爆弾がイレーヌの体をなぎ倒す。
「行くぞー!」
チャンスとコーナーに飛び乗ると観客にアピール。そしてそのまま飛び出す。勝負を決めるフライングボディプレスだ!
だが、歓声は一瞬後に悲鳴へと変わった。息を吹き返したイレーヌは空中でエルを掴み、担ぎあげるとそのままマットに叩きつけた。
強烈なパワーボムを喰らい大の字に倒れるエル。だが、彼女はゆっくりと立ち上がった。やられても立ち上がる、根性を見せ付ける。しかしそこにイレーヌが飛んできた。強烈なドロップキックを食らわせ再度ダウンさせると、倒れたままのエルの腰にゆっくりと腕を回す。そのまま持ち上げ、リングに人間橋をかける。ぶっこ抜きジャーマンスープレックス!
そしてエルを持ち上げコーナーに乗せると、自分もコーナーに乗り頭を鷲掴みにする。ぎりぎりと締めあげたあとそのままマットへエルの体を叩きつけた。
そのままフォールに持ち込むイレーヌ。無情な3カウントがエルの耳に聞こえていた。
敗北し、バックステージで泣きじゃくるエルに掛けられる声がある。
「お疲れ様、今度一緒に組もう☆」
見上げた所にはナナの顔があった。それは、エルがナナの後を継ぐ者として認められた瞬間だった。
●
「本日のメインイベント、世界タッグ王座選手権試合を行います!」
アナウンサーのコールと共に手拍子が始まる。挑戦者チームを迎え入れるための音だ。それを聞きながら、イスカは今までの事を思い出していた。
イスカは元々アイドルであった。高い人気を博していた彼女にある日舞い込んだ仕事はプロレスの前座で歌う事。その時彼女が見た光景はアイドルである自分より高い人気を博すナナの姿。その時、彼女の心には甘い考えが合ったのか、それとも嫉妬心からか。
「これなら私にも出来そうです」
その言葉はナナのレスラーとしての矜持を突くには十分だった。かくしてリングに上がったイスカに待っていたのは、5分も経たずに失神した己の姿であった。その時彼女の中に芽生えた気持ち。
「強くなりたい」
この日からアイドル・イスカは消え、代わりにレスラー・イスカが誕生したのだった。
そのパートナーは星輝 Amhran(ka0724)。イスカの姉。二人は決意を胸にリングに上がる。
「妹の為にも、恩を返すためにも……ここからがスタートラインじゃの!」
姉にはまた違う決意があるようだ。
そんな挑戦者チームが待つリングに王者チームがやって来る。鋭い目で見る姉妹。その視線を受けて立つイバラキ。そして
「今日はいい試合にしましょ☆」
アイドルの微笑みと共に握手するナナ。そして運命のゴングが鳴った。
先発はイスカとナナ。二人はしばらく睨み合った後、頭の取り合い、腕の取り合いといったじっくりとしたレスリングを展開する。
ここから先に仕掛けたのはイスカ。コスチュームの青いフリルをはためかせ、胸元にエルボーを何度も打ち込んでいく。さらにコーナーに追い込んだところで串刺しドロップキック、いや、彼女の得意技、ドラゴンキック!
だが攻撃はここまでだった。すぐさま立ち上がったナナは反撃の逆水平チョップを打ち込む。パシンッ! と乾いた音が会場中に響く。会場中がその音にどよめいていたころ、イスカは胸元を抑えうずくまっていた。
そこに高くジャンプしたナナはお返しのドロップキック。一発でロープに吹っ飛ばされ、もたれかかるイスカ。
さらにナナは逆サイドのロープに飛ぶとそのままイスカの元へ走り、リング外に飛び出す、と見せかけてロープを掴んで回転しつつ顔面にキックを叩き込んだ。
華麗な空中殺法、619を喰らってマットに沈んだ体をカバー。カウントが入る、その声を聞きながらイスカは思っていた。
(身長も体重も同じはずなのに……なんでナナちゃんとこんなに実力差があるんです……)
挫けそうになる心。だが、そこに姉が降ってきた。素早くリングに入りカット、そして
「しっかりするのじゃ!」
その言葉にイスカは気持ちを奮い立たせタッチした。
リングに飛び込むキララ、だが彼女が見たのは、ナナの影から飛び出してくるイバラキの巨体であった。その両膝が彼女の小柄な肉体に突き刺さる。
意識が半ば飛びかけた彼女に、今までのことが走馬灯の様に浮かぶ。
キララは元々ナナのSPを務めていた。しかし、ある時狂信的なファンからナナをかばって胸に傷を負い引退する。これからを悩んでいた彼女に掛けられたナナの声を未だ覚えている。
「プロレスしてみない?☆」
そしてトレーニングを始めた彼女の元に現れたのが生き別れの妹、イスカ。かくしてタッグチーム、オーローン姉妹が誕生したのだ。
自分に道を開いてくれたナナに恩を返したい、そして恩を返すのはリングでナナを超えることだ。そのためには……。
ノロノロと起き上がるキララに迫るイバラキのバズソーキック。その脚を喰らい体は回転しながら吹き飛ばされる。だが、同時にイバラキの体も回転していた。
キックを受け流しながら巻き込み、相手の軸足を踏み台にしながら仕掛ける独特のドラゴンスクリュー「昇竜旋」。ゴシックパンク小悪魔風のコスチュームが舞い、ポニーテールにまとめた髪がつむじを描く。
さらにそこから一瞬で足4の字に固める「大蛇」。苦悶の表情を浮かべるイバラキにナナが飛び出してくる。
しかしそこでイスカが宙を舞った。弧を描き、体をナナに浴びせる。ホワイトドラゴン・アタックと名付けられた技。
だが、力任せに大蛇を振りほどいたイバラキは強烈なミドルキックをイスカにブチ込む。そして追撃を食らわせようとした時、今度はキララがイスカの肩を蹴って前方宙返りし、両脚で頭を挟み込んで投げ飛ばした。彼女の隠し技、ドラゴン・ラナだ!
そのままリング外に落ちる際に両者はタッチ。勝負はイスカとナナに託される。
「片腕一本だけでも!」
最後の力を振り絞ってイスカは己の体をナナに突き刺し、一気にバックを取ると羽交い締めにして反り返った。ドラゴンスープレックス!
そして関節技に入ろうとする所に復活したイバラキが走りこむ。だがロープに来た瞬間、キララの腕が絡みついた。タランチュラ式ドラゴンスリーパーでイバラキを食い止めた時、リング中央ではイスカの腕ひしぎ逆十字が決まっていた。
不屈の闘魂で耐えるナナ。だが、イスカの気迫がそれを上回った。ナナはゆっくりとタップしていた。
●
まだ勝利したことが信じられない姉妹に、その勝利を称える音楽が流れ始める。呆然としたままのイスカに掛けられる声。
「おめでとう☆」
腰に巻いてくれたベルトを見てやっと現実なんだという気持ちが湧いてくる。そして二人は歌い始めた。姉妹の勝利と、勇敢な戦士たちを称える歌を。
ヴァリオス最大のアリーナ、そこに押しかけた観客達は試合が始まるのを今か今かと待ち受けていた。しかし、その雰囲気は期待に胸を膨らませたものとは違う。触れたら切れそうなピンと張り詰めた緊張感。その原因はリング上に居る二人にあった。
「さっさとやろうぜ! 喧嘩をよ!」
道着の上を脱ぎ捨て、清柳寺 月羽(ka3121)が吠える。燃えるような赤い髪、鬼を思わせる黒いアイマスク。その挑発に観客たちはブーイングを飛ばさない、飛ばせない。
その横には烏丸 涼子 (ka5728)が黒いパンタロンに身を包み、静かにその時に備えていた。
話は数カ月前に遡る。プロレスこそ最強の格闘技である――そのキャッチコピーに噛み付いた者達が居た。それが空手家である月羽と八極拳の使い手である涼子であった。二人の挑戦をプロレス界は受け試合が組まれる。観客はプロレス最強の証明が為される事を待っていた。しかし、わずかな後に観客たちが見たのは背筋も凍る光景であった。
殴られ、蹴られ、吹き飛ばされ。血の海に沈んだ二人のレスラーが運ばれていく。その様子を冷たい目で見つめ月羽が叫ぶ。
「さあ、次はどいつだ!」
だが誰も止められなかった。挑んだ者を次々に血祭りにあげ、いつしかリングは二人が支配していた。そして迎えたこの日。
誰が二人を倒すのか? その最後の希望が、観客達の耳に馴染んだ音楽と共に現れる。
「ノエル! ノエル!」
観客達がノエル(ka0768)の名を叫ぶ。ノエル・ザ・スネグーラチカ、一時代を築いた生ける伝説。だが蒼いセパレートタイプのリングコスチュームの下には、彼女が未だ現役であることを饒舌に語る鍛えぬかれた肉体が鎮座している。
その隣には彼女が育てた愛弟子の一人、“飛翔天蜂”華蜂院 蜜希(ka5703)。観客の期待が二人に注がれる。二人ならやってくれるはずだという期待感と、二人の後にはもう誰もいないという恐怖。異常な空気の中、二人がゆっくりとリングに上がる。それを待ち構えていた様に、涼子が口を開いた。
「なんだその腹と太股は? 毎日鍛えてそのザマ?」
「なっ?! てめぇ!」
激昂し今にも飛びかかろうとする蜜希をノエルが制する。その凛とした佇まいはかつてチャンピオンだった時代と変わらない。
「根性から鍛えなおしてあげるからかかってきなさい」
「ええ、プロレスの極意を見せてあげましょう。さあ、リング上で美しい華を咲かせましょう」
「ノエル、よろしくな!」
その落ち着きに蜜希はノエルに任せ、コーナーに引っ込んだ。
そして戦いの始まりを告げるゴングが鳴る。それと共にまず仕掛けたのは涼子。一瞬で間合いを詰め肘を叩き込む。プロレスのエルボーとは違う、下から突き上げるような体重を乗せた肘打ち、裡門頂肘と呼ばれる一撃だ。
だがノエルは真正面からその一撃を受ける。骨と骨がぶつかる鈍い音を会場に響かせてから、今度は胸元にエルボーを打ち返していく。
涼子は重いその一撃を受けながら、相手の技術に感銘を覚えていた。急所に入らないように捌き受け止める、なかなか出来ることではない。
ならばと肘に蹴りを組み合わせて攻める涼子。二連続の上段蹴りに追いつめられながらもエルボーに掌底を織り交ぜて反撃する。だが打撃のスペシャリストである涼子の攻撃に次第に押されるノエル。
そこを涼子は逃さない。背中から体当たりするような一撃、鉄山靠。しかしノエルはそれを待っていた。巻き取るように腕を掴み一本背負いで投げ捨てる。そこから一瞬の内に腕ひしぎ逆十字へ移行。かつて何度も見せた流れるような連携に観客たちは熱狂の歓声を送る。
苦悶の表情を上げ、コーナーに手を伸ばす涼子。なんとかタッチが成立し、月羽が出てくる。
そこに黄金色の矢が飛んできた。いや、こちらもタッチした蜜希が鋭いドロップキックを突き刺したのだ。
先手を取られ吹き飛ばされる月羽。だが返ってこれは彼女の心に火をつけた。すかさず立ち上がるとボディに一発、そこから正拳、下段蹴りから回し蹴りと嵐のようなコンビネーション。なすすべなく打たれる蜜希。観客から上がる悲鳴。
だが、拳と蹴りを一ダース叩き込んでも蜜希は倒れなかった。
「くー、つえーなぁ」
鮮血を滴らせながらニヤリと笑いなおも立つ。そして一気に飛びついて体重を掛け、バランスを崩したところを引っこ抜くように後方に反り返る。得意のB2Bee。技を受ける時も出す時も魅せる、耐えて耐えて最後に勝つ。それが彼女の信条だった。
衝撃に苦悶の表情を浮かべ横たわる月羽。そんな彼女が見たのは宙を舞う天蜂の姿だった。後方宙返りからのボディプレス、シューティングスタープレス。ナナの得意技でもあるが、彼女のサイズでこなせる者はそうそう居ない。
だが、彼女が着地した時地獄が待っていた。とっさに膝を突き立てた月羽。ボディにグサリと突き刺さりのたうち回る。
さらにそこに襲いかかる月羽。すかさずフェースロックで固める。こういう技も彼女は使えるのだ。
しかしここにノエルが飛び込んだ。滑りこむように飛び込みその勢いのままエルボーでカット。さらにリングインした涼子をドロップキックで外に落とすと月羽を指差した。
「あなたが決めなさい」
蜜希には彼女の言葉が確かに聞こえた。その時ノエルは場外で起き上がってきた涼子にトップロープを飛び越えて体当たり、プランチャを仕掛けそのまま一緒に客席に飛び込んでいた。彼女の耳には、地が出て観客を巻き込んでしまったことを詫びる涼子の声も小さく聞こえた。
それに答え根性で立ち上がり月羽の両足を取る蜜希。そのまま絡めとり極めあげる。顔を朱に染めながらの蜜希式四つ葉固め。そしてエスケープされる寸前でリリースすると、腕を固めて持ち上げ、ジャンプして垂直にマットに突き刺した。
必殺のJ・O・KBボム。これをまともに食らった月羽にもはや返す力は残っていなかった。
●
「只今より世界女子ジュニア王座決定戦を行います!」
前王者、Uisca Amhran(ka0754)の返上により行われる新王者決定戦をアナウンサーが告げる。この王座はかつてナナも獲得したことが有り、次代のニュースターへの切符とされている物である。自然、観客達も二人の新星を見るために熱量が上がる。
そんな中先に入場してきたのはイレーヌ(ka1372)……のはずだったが、数人の少女を引き連れて登場した彼女はその少女達よりさらに小さな体。とてもレスラーには見えない。
だが、そのままリングインすると少女達が幕で彼女を隠す。すると突如流れるドラムロール。そして幕が落とされるとそこにはレスラー、イレーヌの姿があった。最初はぶかぶかだったコスチュームも、その均整の取れた体のラインを見せている。マジックを使った見事な入場パフォーマンスに観客の熱気が一段と上がる。そこに向かってイレーヌはサングラスを投げ込む。
その時、突如として会場に明るいアイドルポップスが流れ始めた。この曲はナナのデビュー曲なのだが、歌うのは今まさに滑るように入場してきたエリス・ブーリャ(ka3419)である。ナナに心奪われ、ナナのようにみんなを盛り上がらせる憧れの的になりたいとプロレス入りした彼女はその敬愛するナナを意識してぬいぐるみと愛嬌を投げ込みながらリングイン。そのまま軽い身のこなしでコーナーに上がると手を振って笑顔を振り撒く。その姿はアイドルそのもの。
しかしゴングが鳴ればいきなりのチョップとエルボーの打ち合い。ゴツゴツとした音は二人がレスラーである事を示す。
そのままエルボーを連打するエル、そして全て受け止め効いてないとアピールするイレーヌ。タフな彼女の姿はまさに正統派のレスラーそのもの。そのケレン味の無いファイトはエルと同じぐらいの人気を獲得していた。
ならばとエルはロープに走り、ラリアット、いや、肘を曲げてアックスボンバーを打ち込む。パワフルな攻撃もこなすエルは決してナナの物真似ではない。振りぬいた斧爆弾がイレーヌの体をなぎ倒す。
「行くぞー!」
チャンスとコーナーに飛び乗ると観客にアピール。そしてそのまま飛び出す。勝負を決めるフライングボディプレスだ!
だが、歓声は一瞬後に悲鳴へと変わった。息を吹き返したイレーヌは空中でエルを掴み、担ぎあげるとそのままマットに叩きつけた。
強烈なパワーボムを喰らい大の字に倒れるエル。だが、彼女はゆっくりと立ち上がった。やられても立ち上がる、根性を見せ付ける。しかしそこにイレーヌが飛んできた。強烈なドロップキックを食らわせ再度ダウンさせると、倒れたままのエルの腰にゆっくりと腕を回す。そのまま持ち上げ、リングに人間橋をかける。ぶっこ抜きジャーマンスープレックス!
そしてエルを持ち上げコーナーに乗せると、自分もコーナーに乗り頭を鷲掴みにする。ぎりぎりと締めあげたあとそのままマットへエルの体を叩きつけた。
そのままフォールに持ち込むイレーヌ。無情な3カウントがエルの耳に聞こえていた。
敗北し、バックステージで泣きじゃくるエルに掛けられる声がある。
「お疲れ様、今度一緒に組もう☆」
見上げた所にはナナの顔があった。それは、エルがナナの後を継ぐ者として認められた瞬間だった。
●
「本日のメインイベント、世界タッグ王座選手権試合を行います!」
アナウンサーのコールと共に手拍子が始まる。挑戦者チームを迎え入れるための音だ。それを聞きながら、イスカは今までの事を思い出していた。
イスカは元々アイドルであった。高い人気を博していた彼女にある日舞い込んだ仕事はプロレスの前座で歌う事。その時彼女が見た光景はアイドルである自分より高い人気を博すナナの姿。その時、彼女の心には甘い考えが合ったのか、それとも嫉妬心からか。
「これなら私にも出来そうです」
その言葉はナナのレスラーとしての矜持を突くには十分だった。かくしてリングに上がったイスカに待っていたのは、5分も経たずに失神した己の姿であった。その時彼女の中に芽生えた気持ち。
「強くなりたい」
この日からアイドル・イスカは消え、代わりにレスラー・イスカが誕生したのだった。
そのパートナーは星輝 Amhran(ka0724)。イスカの姉。二人は決意を胸にリングに上がる。
「妹の為にも、恩を返すためにも……ここからがスタートラインじゃの!」
姉にはまた違う決意があるようだ。
そんな挑戦者チームが待つリングに王者チームがやって来る。鋭い目で見る姉妹。その視線を受けて立つイバラキ。そして
「今日はいい試合にしましょ☆」
アイドルの微笑みと共に握手するナナ。そして運命のゴングが鳴った。
先発はイスカとナナ。二人はしばらく睨み合った後、頭の取り合い、腕の取り合いといったじっくりとしたレスリングを展開する。
ここから先に仕掛けたのはイスカ。コスチュームの青いフリルをはためかせ、胸元にエルボーを何度も打ち込んでいく。さらにコーナーに追い込んだところで串刺しドロップキック、いや、彼女の得意技、ドラゴンキック!
だが攻撃はここまでだった。すぐさま立ち上がったナナは反撃の逆水平チョップを打ち込む。パシンッ! と乾いた音が会場中に響く。会場中がその音にどよめいていたころ、イスカは胸元を抑えうずくまっていた。
そこに高くジャンプしたナナはお返しのドロップキック。一発でロープに吹っ飛ばされ、もたれかかるイスカ。
さらにナナは逆サイドのロープに飛ぶとそのままイスカの元へ走り、リング外に飛び出す、と見せかけてロープを掴んで回転しつつ顔面にキックを叩き込んだ。
華麗な空中殺法、619を喰らってマットに沈んだ体をカバー。カウントが入る、その声を聞きながらイスカは思っていた。
(身長も体重も同じはずなのに……なんでナナちゃんとこんなに実力差があるんです……)
挫けそうになる心。だが、そこに姉が降ってきた。素早くリングに入りカット、そして
「しっかりするのじゃ!」
その言葉にイスカは気持ちを奮い立たせタッチした。
リングに飛び込むキララ、だが彼女が見たのは、ナナの影から飛び出してくるイバラキの巨体であった。その両膝が彼女の小柄な肉体に突き刺さる。
意識が半ば飛びかけた彼女に、今までのことが走馬灯の様に浮かぶ。
キララは元々ナナのSPを務めていた。しかし、ある時狂信的なファンからナナをかばって胸に傷を負い引退する。これからを悩んでいた彼女に掛けられたナナの声を未だ覚えている。
「プロレスしてみない?☆」
そしてトレーニングを始めた彼女の元に現れたのが生き別れの妹、イスカ。かくしてタッグチーム、オーローン姉妹が誕生したのだ。
自分に道を開いてくれたナナに恩を返したい、そして恩を返すのはリングでナナを超えることだ。そのためには……。
ノロノロと起き上がるキララに迫るイバラキのバズソーキック。その脚を喰らい体は回転しながら吹き飛ばされる。だが、同時にイバラキの体も回転していた。
キックを受け流しながら巻き込み、相手の軸足を踏み台にしながら仕掛ける独特のドラゴンスクリュー「昇竜旋」。ゴシックパンク小悪魔風のコスチュームが舞い、ポニーテールにまとめた髪がつむじを描く。
さらにそこから一瞬で足4の字に固める「大蛇」。苦悶の表情を浮かべるイバラキにナナが飛び出してくる。
しかしそこでイスカが宙を舞った。弧を描き、体をナナに浴びせる。ホワイトドラゴン・アタックと名付けられた技。
だが、力任せに大蛇を振りほどいたイバラキは強烈なミドルキックをイスカにブチ込む。そして追撃を食らわせようとした時、今度はキララがイスカの肩を蹴って前方宙返りし、両脚で頭を挟み込んで投げ飛ばした。彼女の隠し技、ドラゴン・ラナだ!
そのままリング外に落ちる際に両者はタッチ。勝負はイスカとナナに託される。
「片腕一本だけでも!」
最後の力を振り絞ってイスカは己の体をナナに突き刺し、一気にバックを取ると羽交い締めにして反り返った。ドラゴンスープレックス!
そして関節技に入ろうとする所に復活したイバラキが走りこむ。だがロープに来た瞬間、キララの腕が絡みついた。タランチュラ式ドラゴンスリーパーでイバラキを食い止めた時、リング中央ではイスカの腕ひしぎ逆十字が決まっていた。
不屈の闘魂で耐えるナナ。だが、イスカの気迫がそれを上回った。ナナはゆっくりとタップしていた。
●
まだ勝利したことが信じられない姉妹に、その勝利を称える音楽が流れ始める。呆然としたままのイスカに掛けられる声。
「おめでとう☆」
腰に巻いてくれたベルトを見てやっと現実なんだという気持ちが湧いてくる。そして二人は歌い始めた。姉妹の勝利と、勇敢な戦士たちを称える歌を。
依頼結果
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/07 22:45:37 |
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【相談卓】ナナ・ドリームマッチ Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/01/10 20:54:02 |
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【質問卓】 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/01/10 00:48:02 |