ゲスト
(ka0000)
【深棲】救援物資強行軍
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/08/15 19:00
- 完成日
- 2014/08/22 22:57
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●強欲な商人
リゼリオ南方より現れた七眷属の一つ、「狂気」の歪虚。
クリムゾンウェストではワァーシンと呼ばれる異質なクリーチャーだ。
人々や物々を狂気の存在へと変貌させ、破壊の爪痕をあちこちに残していく。
冒険都市リゼリオ以外にもその周辺の村々では大きな被害を被っている場所も出ている。
それ以外にも歪虚の大規模な侵攻に備える動きも活発になってきている。
その為に各国の商人達は義勇に駆られ、または金の臭いに誘われて動いている。
武器や防具、食料など多くの救援物資がリゼリオやその周辺に集められていた。
「なにぃ、納品が遅れてるだとぉ!」
野太い声がとある商館の部屋に響く。
この商人もまたこの事態に乗じて金儲けを考えている商人の一人だった。
被害の出ていない彼の縄張りから掻き集められるだけの物資を集めていたのだが、ここで一つのトラブルが発生した。
一番重要な品物の納品が遅れるとの連絡がきたのだ。
商人自体も多少出遅れたこともあって急かして事態を動かしていたこともあって、ここにきてその皺寄せが現れたらしい。
「となると陸路じゃ到底間に合わないか」
当初は時間は掛かるが商隊を組んで安全な陸路で運ぶつもりだったが、このトラブルでその計画は使えなくなった。
となると残るは大海原を進む海路のみ。しかしその海こそが今回一番危険地帯ということは商人も重々承知していた。
「ただの傭兵崩れやチンピラまがいじゃ不安だな」
船での移動となれば積荷のことも考えてあまり大人数を乗せることはできない。
となると護衛に必要な人材は少数でも精鋭な連中。
「おい、今すぐハンターズソサエティに連絡を入れろ。腕利きを寄越してくれとな」
急遽考えた案だがもはやこれ以外に手は無い。リスクはあるが見返りは莫大だ。
「あとは運命の女神様とやらにでも祈るとしようじゃねぇか」
●ハンターズソサエティ
一つの個室に集められたハンター達は目の前に表示されたホログラムウィンドウの内容に目を通していく。
「今回の依頼は海上護衛。約3日の船旅になると思います」
ハンター達のウィンドウに今回の航路の通過する予定時刻が細かく表示される。
天候についても最近の波は穏やかで時化に見舞われることもないだろう。
しかし、知っての通り。今の同盟とリゼリオ周辺の海域は歪虚の被害が多発している場所だ。
そこを多少大型とはいえ一艘の船だけで航海するとは正気の沙汰ではない。
だがしかし、今まさに行われている大規模な作戦の為にはその物資は必ず必要となるものだ。
ならばハンター達はその本質を理解する。この海上輸送は必ずやらなければならないのだ。
「現在この海域では多種多様の雑魔が発生しています。お気をつけください」
ハンター達はオフィス職員の言葉を背に受けて精霊門へと足を向けた。
リゼリオ南方より現れた七眷属の一つ、「狂気」の歪虚。
クリムゾンウェストではワァーシンと呼ばれる異質なクリーチャーだ。
人々や物々を狂気の存在へと変貌させ、破壊の爪痕をあちこちに残していく。
冒険都市リゼリオ以外にもその周辺の村々では大きな被害を被っている場所も出ている。
それ以外にも歪虚の大規模な侵攻に備える動きも活発になってきている。
その為に各国の商人達は義勇に駆られ、または金の臭いに誘われて動いている。
武器や防具、食料など多くの救援物資がリゼリオやその周辺に集められていた。
「なにぃ、納品が遅れてるだとぉ!」
野太い声がとある商館の部屋に響く。
この商人もまたこの事態に乗じて金儲けを考えている商人の一人だった。
被害の出ていない彼の縄張りから掻き集められるだけの物資を集めていたのだが、ここで一つのトラブルが発生した。
一番重要な品物の納品が遅れるとの連絡がきたのだ。
商人自体も多少出遅れたこともあって急かして事態を動かしていたこともあって、ここにきてその皺寄せが現れたらしい。
「となると陸路じゃ到底間に合わないか」
当初は時間は掛かるが商隊を組んで安全な陸路で運ぶつもりだったが、このトラブルでその計画は使えなくなった。
となると残るは大海原を進む海路のみ。しかしその海こそが今回一番危険地帯ということは商人も重々承知していた。
「ただの傭兵崩れやチンピラまがいじゃ不安だな」
船での移動となれば積荷のことも考えてあまり大人数を乗せることはできない。
となると護衛に必要な人材は少数でも精鋭な連中。
「おい、今すぐハンターズソサエティに連絡を入れろ。腕利きを寄越してくれとな」
急遽考えた案だがもはやこれ以外に手は無い。リスクはあるが見返りは莫大だ。
「あとは運命の女神様とやらにでも祈るとしようじゃねぇか」
●ハンターズソサエティ
一つの個室に集められたハンター達は目の前に表示されたホログラムウィンドウの内容に目を通していく。
「今回の依頼は海上護衛。約3日の船旅になると思います」
ハンター達のウィンドウに今回の航路の通過する予定時刻が細かく表示される。
天候についても最近の波は穏やかで時化に見舞われることもないだろう。
しかし、知っての通り。今の同盟とリゼリオ周辺の海域は歪虚の被害が多発している場所だ。
そこを多少大型とはいえ一艘の船だけで航海するとは正気の沙汰ではない。
だがしかし、今まさに行われている大規模な作戦の為にはその物資は必ず必要となるものだ。
ならばハンター達はその本質を理解する。この海上輸送は必ずやらなければならないのだ。
「現在この海域では多種多様の雑魔が発生しています。お気をつけください」
ハンター達はオフィス職員の言葉を背に受けて精霊門へと足を向けた。
リプレイ本文
●港からの船出
天気は快晴。海の波は穏やかで絶好の航海日和となった。
船には物資を満載させて船底の荷物室は満杯だ。
若干深く沈んだ船はそれでも悠々と海水に浮き出航の準備は万端だ。
船員がマストに登って帆を降ろす。すると風を受け大きく帆を張って進み始めた。
「うわぁ、航海って初めてなんだよね。ワクワクするなぁ」
船尾にて遠ざかっていく陸地を見ながらルア・パーシアーナ(ka0355)はそう呟いた。
ぐんぐんと陸地は遠ざかり港町の家々はあっという間に豆粒程度になってしまう。
「この船の荷物。ちゃんと届けんとなぁ。頑張るんよー」
甲板にある階段に腰掛けているミィナ・アレグトーリア(ka0317)は荷物が積まれている足元の床を見る。
「しかし強行軍か。無理を通すのも実力のうちかもしれないが……」
いささかこの船出に不安を持っているアル・シェ(ka0135)は少し眉を顰めて目の前に広がる大海原を見る。
しかし作戦はしっかり組み仲間との打ち合わせも万全だ。後はそれを成すだけとなればアルの焦燥も僅かに抑えられた。
一方で星見 香澄(ka0866)は甲板で風を浴びながら靡く髪を軽く押さえる。
「危険な場所ほど商機があるものだよね、そして今後の戦闘について考えても成功させたいね」
今回の大規模な作戦では物資はあって困るものではない。寧ろまだまだ足りないくらいかもしれない。
それを思えばこの物資はしっかりと届けなくてはならない。
「と言っても……無茶はあんまりしないで欲しいわね」
抱えているぬいぐるみを一撫でしてティアーチェ・バルフラム(ka0745)はそう零す。
この船旅の中でどれだけの敵が現れるか分からない。しかも逃げ場などないのだから余計に不安も増す。
「そうね。それに荷物だけじゃなくて船員の人達もちゃんと守ってあげないといけないわね」
ティアーチェの言葉を聞き、甲板の上で忙しそうに作業を進めている船員達を見ながらエイラ・エラル(ka2464)はそう言う。
彼らは覚醒できない。歪虚に対しては非力な存在だ。船を守るというのは彼らを守るのも同義だとエイラはそう思っていた。
「……」
甲板の壁に背を預けているダラントスカスティーヤ(ka0928)は何も語らない。
今回受けた依頼を全うすることのみを考えてただただ正面を見据えていた。
「そろそろ陸地を遠くなってきましたね。そろそろ準備をしましょうか」
フィル・サリヴァン(ka1155)の一言によりハンター達はそれぞれの班分けとその役割の通りに移動を開始する。
3日間の航海はこうして始まったのだった。
●3日間の航海
船が港を出て数時間。波も穏やか風も目的地へと強く吹き文句なしの好調っぷりだった。
しかし甲板にでて警戒しているハンター達は気を抜かずに見える島影や近くの水面を見下ろして敵が近づいてこないかを警戒している。
「今のところは何も来ないわね」
風で脱げてしまいそうなフードを手で押さえてティアーチェが言う。
「そうねぇ。このまま何事もなく順調に行けばなんて考えちゃうわ」
エイラも海面を切りながら走る船の下を見下ろしながら頷いた。
必ず襲われると決まっているわけではないのだから、そんな淡い期待も持ちつつ警戒を怠ってはいけないと気を引き締める。
「もうすぐ日が沈むね」
甲板で警戒を続けて数時間、香澄の言うとおり水平線へと沈んでいく太陽が見える。
あと数分もすれば日の光がなくなり淡い月明かりだけが船を照らす照明となるだろう。
「そろそろ時間ね。1斑の人達と交代してくるわ」
そう言うとティアーチェは甲板から船室へと入る扉へと向かい、それと一緒にエイラも続く。
「このまま何事もないといいんだけどなぁ」
ルアは見上げる程の位置に上っている欠けている月を見ながらそう呟いた。
暫くすると船室からダラントスカスティーヤとミィナが甲板へと上がってくる。
ダラントスカスティーヤはやはり無言ですぐに甲板の上での見張りへと向かう。
「敵さんはどうやらまだ現れてないのん?」
「ああ、今はまだ穏やかなものだ」
ミィナの問いにはアルが答えた。
航海が始まって約半日。今までは順調な船旅だったがこれから先がそうだとは限らない。
幾つかのカンテラが甲板に吊るされて船上を明るく照らす。船員達も夜になってからは作業を控えて可能な限りは船室へと入っていった。
断続的に聞こえる波を切る音と、月明かりの優しい光を浴びていた頃。それは突然聞こえた。
決まった調子で聞こえる波の音に混じって時折聞こえる、まるでノイズの如く水を掻き分ける音が。
「見つけた! こっちから来てるよ」
それを真っ先に見つけたのはルアだった。いつの間にか波間に漂う影がこの船に向けて迫ってくる。
「……こちらもだ」
反対側の監視をしていたダラントスカスティーヤが一言だけそう告げる。
左右からの挟撃。それも中々の数だ。簡単に片付くとは思えない。
「船員の皆は一度船室へ戻るんだ」
アルの指示で甲板で作業をしていた船員達が慌てて船室の扉へと向かって行く。
これで甲板の上にいるのはハンター達だけ……
「ちぃっ、やっぱり舵取りは貧乏くじだねぇ」
ではなく舵取り役の屈強な男が舵を片手に煙草をふかせていた。
襲撃があったとしても舵だけは放すわけには行かない。そうしないとこの大海原で迷子になってしまうかもしれないのだ。
「大丈夫。船員さんはうちらが守るからね」
ミィナは小ぶりのワンドを取り出して操舵輪の近くに陣取った。
甲板の端に寄って弓を構えるアルだが暗さの所為もあり的を絞れない。おまけに水の中に沈んでしまっては視界に頼った射撃は無理だろう。
その時、一際大きくバシャンと大きな水しぶきが立つ。
甲板の一部が海水の雫に濡れ、そしてドシャッという音と共に何対かの影が甲板に躍り出てきた。
「フシュルルル」
それは潰した魚のような顔をしていながらヒレのついた足を持ち、両腕は水かきであったり槍のように尖らせていたりする海の化け物だった。
その時強い踏み込みの音が甲板で鳴る。逸早く飛び出したダラントスカスティーヤが半漁人に向けて手にした剣を振り下ろす。
その剣には僅かながら光が宿り。他者からの祝福が感じられた。
だが半漁人は急な攻撃であったがそれを後ろに飛んで回避する。しかし避け切れなかったのか肩口から紫色の血が流れ出した。
「お魚さんは海にお帰り!」
ルアは右腕にマテリアルの流れを作り出しそれを掌握すると共に半漁人を殴りつける。
半漁人はまるで槍のようになった腕でそれを受けるとガキンと金属同士を打ちつけたような音と共に双方へ衝撃が走る。
「っ痛ーい。あの槍硬いよ」
「ということは胴体狙いだな」
弓を構えていたアルが標準を定め、射る。
風を切り飛び出した矢は宣言通りに半漁人の胴体に突き刺さり、半漁人は短い悲鳴を上げる。
「っ! 反対側からも上がってきたよ」
香澄の声が後か先か、水しぶきが上がり甲板の上にまた影が降り立つ。
それはまるでボールのような形をしており、しかしその体中に大量の針を生やしたハリセンボンだった。
「わわっ、こっちにもきたのん!」
ミィナの悲鳴の通りに操舵輪近くにも一匹飛び上がってきたハリセンボンがいた。
「お嬢ちゃん。大丈夫なのかい?」
「だ、大丈夫。一匹くらいやっつけてやるんよー」
手にしたワンドの先端の宝石に光が灯り、目の前に転がるハリセンボンに風の刃が迫る。
転がるか跳ねるかしかできないハリセンボンはそれを避けきれずにその体に大きな傷を作る。
その瞬間、パンッと軽い音がしたかと思うとハリセンボンが破裂した。その体に生えていた無数の針を周囲に撒き散らす。
「痛っ」
「お、おい。大丈夫なのか?」
「へ、平気なのよ。これくらいへっちゃらなのん」
体の数箇所に刺さった針がジクジクと傷むがミィナはそれを我慢してワンドを構えなおす。
何せまだ戦闘は終わっていないのだから。
「ちっ、意外と素早くてやっかいだねコイツは」
香澄は機導砲を放つが半漁人はそれを大きく飛びのいて攻撃をひらりとかわす。
しかしその避けた瞬間を狙って接近したダラントスカスティーヤの胴体に刃を走らせ斬り伏せた。
「うっ、ハリセンボンは流石に殴れないからパスっ」
「なら俺に任せろ」
ルアもガードがあるとはいえ針だらけのハリセンボンを殴るのは遠慮したい。そこにアルがフォローに入って矢を射掛ける。
その矢は偶然かハリセンボンの体に生えていた肉腫に突き刺さると、ハリセンボンは短い悲鳴を上げてまるで空気の抜けた風船のように萎んでしまった。
「よし、それじゃあ今度こそぉ!」
マテリアルで強化された拳でルアは半漁人へと迫る。また避ける動作を見せるがルアはさらに早く一歩踏み込みその腹部へ拳をめり込ませた。
弾き飛ばされるように半漁人は甲板の縁叩きつけられぐったりとする。
その半漁人で最後だったのか、甲板の上に静けさが戻った。
「終わりか……怪我した者はとりあえず応急手当を急げ」
アルは弓を肩にかけながらそう言う。
海から襲い来る魔物の第一陣は撃退することはできた。だがまだ夜は長い。次の襲撃に備えそれぞれ警戒を緩めずに時間を過ごしていった。
「それで襲撃がその一回だけだったのね」
翌朝となりまた甲板に出る班が交代される。ティアーチェは昨夜の状況を聞きまた潮風の香りのする甲板に上がってきた。
「お腹すいたなぁ」
「あと眠いね」
夜通し起きていた香澄とルアは欠伸交じりに船室へと向かう。
「ふふ、それじゃあ後は私達に任せてゆっくりおやすみなさい」
そこで入れ違いになったエイラはそんな二人を見送って甲板に出て伸びをする。
「さぁて、何時でもかかってきていいわよ!」
「来ないでくれたほうが助かるのだけれどね」
気合を入れるエイラとは対照的にティアーチェは太陽が昇ってくる右舷側の海原を眺めながらそう呟いた。
また午前中はとても静かな航海が続いた。
「ふわー、流石に眠いのん」
昨夜から起き続け一度戦闘もこなしているミィナは隠し切れなかった欠伸を小さく漏らして、改めて頬をぱちんと叩いて気合を入れる。
一方でダラントスカスティーヤは昨夜の疲れを見せずに船上を定期的に見回り警戒している。時折船員達に声をかけられても会釈を返すだけの、本当に寡黙な男だ。
そうこうしているうちに太陽は真上へと差し掛かりまた交代の時間がやってきた。
ハンター達も慣れぬ船旅で疲れも完全に取れてはないだろうがこれで大分回復はしただろう。
じりじりと照りつける太陽に時折ライムを搾って入れたジュースなどを飲みながらハンター達は警備を続けていく。
そして日も落ち始めて空が茜色に染まってきた頃に。それは現れた。
「っ! 危なっ!?」
それは本当にギリギリであった。甲板端で警戒していたルアが一瞬海から視線を逸らした瞬間にそれは襲い掛かってきた。
友と一緒に稽古していた経験がなければ思わず見逃すところだっただろう。
いつの間にか船に張り付いていたそれは蛸の姿に良く似ていた。そこから触腕を伸ばし硬化したその先端でルアを突き刺そうとしていたのだ。
「どうやらぞろぞろとやってきたようね」
ぬめぬめとした触腕を船体に貼り付け登ってきたのは蛸型の雑魔達であった。
「気持ち悪いわね」
正直な感想なのか、甲板より一段高い操舵輪のある場所に登ったティアーチェはワンドをその蛸に向けて魔術を発動させる。
小さな魔法陣から石の飛礫が召喚され、それが目にも止まらぬ速さで射出された。
ティアーチェの放った石の飛礫は蛸の触腕を数本引きちぎるがそれでもまだ床を這いずり、硬化した先端を床に突き立て周囲のハンター達を襲う。
「ぐぅっ、こいつの触腕もかなりの硬さみたいだよ」
皮の鎧を突き破り、香澄の脇腹を抉った触腕は赤い血を浴びてぬらぬらと妖しく光る。
そんな余裕のような行動をしていたからか、側面より接近していたエイラの斬撃を蛸はもろに受ける。
一瞬軟体特有のぐにゃっとした感触はしたがそのまま強引に振り抜き、蛸の頭の半分を斬り飛ばした。
さらに残っている蛸にもアルの射掛けた矢が目に突き刺さり突然大きく暴れだす。
「このっ……暴れるんじゃ――ないっ!」
やたらめったらに振り回される触腕を避けきり、接近した瞬間に目の前にあった大きな瘤のような肉腫へと拳を振り下ろす。
ぐちゅっとまるで熟れすぎた果実を潰すような感触と共にそれは弾け、蛸は急速に力を失ってその場で力尽きた。
「どうにかなったようね」
ティアーチェが甲板に下りてきて死んで溶けるように消える蛸雑魔の死骸を眺める。
「まあ、二度も撃退したんだしもうこないんじゃない?」
ちょっと楽観ししてエイラがそう言ってみるとティアーチェは鋭い目つきを向ける。
今の言葉に嫌な予感を感じつつもそろそろ交代の時間だ。今はゆっくり休んで英気を養う。
あと一日守りきれば終わりなのだから――
そして次の日の早朝。船はまた襲われていた。
「まあ、予想通りになったわね」
「えっ、これってわたしの所為?」
ティアーチェとエイラはそんな掛け合いをしながらも魔法と剣で迫ってきていたハリセンボンと蛸を海へと叩き落とす。
ダラントスカスティーヤは目の前で槍となった腕を構える半漁人と相対している。何度かの打ち合いの果てに間を取り、ダラントスカスティーヤは強い踏み込みと共に突撃する。
半漁人もそれに合わせるように突き出された槍が脚部の肉を一部抉るが、それでも体勢は崩さずダラントスカスティーヤはその剣を半漁人の首に突き刺した。
そこで先ほど海に落ちた蛸がまた登ってこようとするが、そこに光弾が飛び胴体の一部を吹き飛ばす。
「もう登ってこないで欲しいなぁ」
早朝の迎撃戦。目的地の船場までもう少しということもあってハンター達も最後の力を振り絞る。
「さあ、貴方でお終い。海に帰りなさい、魚共」
腕を切り飛ばされていた半漁人に向かいティアーチェが炎の矢を飛ばす。
一直線に飛んだ炎の矢は着弾すると半漁人の半身を吹き飛ばして息絶えらせた。
●待望の入港
それからは襲撃もなく漸くハンター達はリゼリオの港へとやってくることができた。
ハンター達の中には3日間とは言え何度も戦闘したことによる疲労で半分寝ているものもいる。
だがそれも仕方がないだろう。それだけ過酷な仕事だったのだから。だからこそ報酬は期待していいかもしれない。
何はともあれハンター達は無事に物資を運びきる事に成功したのだ。
しかし今起きている大きな災害はまだ衰えていない。ハンター達の仕事はまだまだ尽きることはなさそうだ。
天気は快晴。海の波は穏やかで絶好の航海日和となった。
船には物資を満載させて船底の荷物室は満杯だ。
若干深く沈んだ船はそれでも悠々と海水に浮き出航の準備は万端だ。
船員がマストに登って帆を降ろす。すると風を受け大きく帆を張って進み始めた。
「うわぁ、航海って初めてなんだよね。ワクワクするなぁ」
船尾にて遠ざかっていく陸地を見ながらルア・パーシアーナ(ka0355)はそう呟いた。
ぐんぐんと陸地は遠ざかり港町の家々はあっという間に豆粒程度になってしまう。
「この船の荷物。ちゃんと届けんとなぁ。頑張るんよー」
甲板にある階段に腰掛けているミィナ・アレグトーリア(ka0317)は荷物が積まれている足元の床を見る。
「しかし強行軍か。無理を通すのも実力のうちかもしれないが……」
いささかこの船出に不安を持っているアル・シェ(ka0135)は少し眉を顰めて目の前に広がる大海原を見る。
しかし作戦はしっかり組み仲間との打ち合わせも万全だ。後はそれを成すだけとなればアルの焦燥も僅かに抑えられた。
一方で星見 香澄(ka0866)は甲板で風を浴びながら靡く髪を軽く押さえる。
「危険な場所ほど商機があるものだよね、そして今後の戦闘について考えても成功させたいね」
今回の大規模な作戦では物資はあって困るものではない。寧ろまだまだ足りないくらいかもしれない。
それを思えばこの物資はしっかりと届けなくてはならない。
「と言っても……無茶はあんまりしないで欲しいわね」
抱えているぬいぐるみを一撫でしてティアーチェ・バルフラム(ka0745)はそう零す。
この船旅の中でどれだけの敵が現れるか分からない。しかも逃げ場などないのだから余計に不安も増す。
「そうね。それに荷物だけじゃなくて船員の人達もちゃんと守ってあげないといけないわね」
ティアーチェの言葉を聞き、甲板の上で忙しそうに作業を進めている船員達を見ながらエイラ・エラル(ka2464)はそう言う。
彼らは覚醒できない。歪虚に対しては非力な存在だ。船を守るというのは彼らを守るのも同義だとエイラはそう思っていた。
「……」
甲板の壁に背を預けているダラントスカスティーヤ(ka0928)は何も語らない。
今回受けた依頼を全うすることのみを考えてただただ正面を見据えていた。
「そろそろ陸地を遠くなってきましたね。そろそろ準備をしましょうか」
フィル・サリヴァン(ka1155)の一言によりハンター達はそれぞれの班分けとその役割の通りに移動を開始する。
3日間の航海はこうして始まったのだった。
●3日間の航海
船が港を出て数時間。波も穏やか風も目的地へと強く吹き文句なしの好調っぷりだった。
しかし甲板にでて警戒しているハンター達は気を抜かずに見える島影や近くの水面を見下ろして敵が近づいてこないかを警戒している。
「今のところは何も来ないわね」
風で脱げてしまいそうなフードを手で押さえてティアーチェが言う。
「そうねぇ。このまま何事もなく順調に行けばなんて考えちゃうわ」
エイラも海面を切りながら走る船の下を見下ろしながら頷いた。
必ず襲われると決まっているわけではないのだから、そんな淡い期待も持ちつつ警戒を怠ってはいけないと気を引き締める。
「もうすぐ日が沈むね」
甲板で警戒を続けて数時間、香澄の言うとおり水平線へと沈んでいく太陽が見える。
あと数分もすれば日の光がなくなり淡い月明かりだけが船を照らす照明となるだろう。
「そろそろ時間ね。1斑の人達と交代してくるわ」
そう言うとティアーチェは甲板から船室へと入る扉へと向かい、それと一緒にエイラも続く。
「このまま何事もないといいんだけどなぁ」
ルアは見上げる程の位置に上っている欠けている月を見ながらそう呟いた。
暫くすると船室からダラントスカスティーヤとミィナが甲板へと上がってくる。
ダラントスカスティーヤはやはり無言ですぐに甲板の上での見張りへと向かう。
「敵さんはどうやらまだ現れてないのん?」
「ああ、今はまだ穏やかなものだ」
ミィナの問いにはアルが答えた。
航海が始まって約半日。今までは順調な船旅だったがこれから先がそうだとは限らない。
幾つかのカンテラが甲板に吊るされて船上を明るく照らす。船員達も夜になってからは作業を控えて可能な限りは船室へと入っていった。
断続的に聞こえる波を切る音と、月明かりの優しい光を浴びていた頃。それは突然聞こえた。
決まった調子で聞こえる波の音に混じって時折聞こえる、まるでノイズの如く水を掻き分ける音が。
「見つけた! こっちから来てるよ」
それを真っ先に見つけたのはルアだった。いつの間にか波間に漂う影がこの船に向けて迫ってくる。
「……こちらもだ」
反対側の監視をしていたダラントスカスティーヤが一言だけそう告げる。
左右からの挟撃。それも中々の数だ。簡単に片付くとは思えない。
「船員の皆は一度船室へ戻るんだ」
アルの指示で甲板で作業をしていた船員達が慌てて船室の扉へと向かって行く。
これで甲板の上にいるのはハンター達だけ……
「ちぃっ、やっぱり舵取りは貧乏くじだねぇ」
ではなく舵取り役の屈強な男が舵を片手に煙草をふかせていた。
襲撃があったとしても舵だけは放すわけには行かない。そうしないとこの大海原で迷子になってしまうかもしれないのだ。
「大丈夫。船員さんはうちらが守るからね」
ミィナは小ぶりのワンドを取り出して操舵輪の近くに陣取った。
甲板の端に寄って弓を構えるアルだが暗さの所為もあり的を絞れない。おまけに水の中に沈んでしまっては視界に頼った射撃は無理だろう。
その時、一際大きくバシャンと大きな水しぶきが立つ。
甲板の一部が海水の雫に濡れ、そしてドシャッという音と共に何対かの影が甲板に躍り出てきた。
「フシュルルル」
それは潰した魚のような顔をしていながらヒレのついた足を持ち、両腕は水かきであったり槍のように尖らせていたりする海の化け物だった。
その時強い踏み込みの音が甲板で鳴る。逸早く飛び出したダラントスカスティーヤが半漁人に向けて手にした剣を振り下ろす。
その剣には僅かながら光が宿り。他者からの祝福が感じられた。
だが半漁人は急な攻撃であったがそれを後ろに飛んで回避する。しかし避け切れなかったのか肩口から紫色の血が流れ出した。
「お魚さんは海にお帰り!」
ルアは右腕にマテリアルの流れを作り出しそれを掌握すると共に半漁人を殴りつける。
半漁人はまるで槍のようになった腕でそれを受けるとガキンと金属同士を打ちつけたような音と共に双方へ衝撃が走る。
「っ痛ーい。あの槍硬いよ」
「ということは胴体狙いだな」
弓を構えていたアルが標準を定め、射る。
風を切り飛び出した矢は宣言通りに半漁人の胴体に突き刺さり、半漁人は短い悲鳴を上げる。
「っ! 反対側からも上がってきたよ」
香澄の声が後か先か、水しぶきが上がり甲板の上にまた影が降り立つ。
それはまるでボールのような形をしており、しかしその体中に大量の針を生やしたハリセンボンだった。
「わわっ、こっちにもきたのん!」
ミィナの悲鳴の通りに操舵輪近くにも一匹飛び上がってきたハリセンボンがいた。
「お嬢ちゃん。大丈夫なのかい?」
「だ、大丈夫。一匹くらいやっつけてやるんよー」
手にしたワンドの先端の宝石に光が灯り、目の前に転がるハリセンボンに風の刃が迫る。
転がるか跳ねるかしかできないハリセンボンはそれを避けきれずにその体に大きな傷を作る。
その瞬間、パンッと軽い音がしたかと思うとハリセンボンが破裂した。その体に生えていた無数の針を周囲に撒き散らす。
「痛っ」
「お、おい。大丈夫なのか?」
「へ、平気なのよ。これくらいへっちゃらなのん」
体の数箇所に刺さった針がジクジクと傷むがミィナはそれを我慢してワンドを構えなおす。
何せまだ戦闘は終わっていないのだから。
「ちっ、意外と素早くてやっかいだねコイツは」
香澄は機導砲を放つが半漁人はそれを大きく飛びのいて攻撃をひらりとかわす。
しかしその避けた瞬間を狙って接近したダラントスカスティーヤの胴体に刃を走らせ斬り伏せた。
「うっ、ハリセンボンは流石に殴れないからパスっ」
「なら俺に任せろ」
ルアもガードがあるとはいえ針だらけのハリセンボンを殴るのは遠慮したい。そこにアルがフォローに入って矢を射掛ける。
その矢は偶然かハリセンボンの体に生えていた肉腫に突き刺さると、ハリセンボンは短い悲鳴を上げてまるで空気の抜けた風船のように萎んでしまった。
「よし、それじゃあ今度こそぉ!」
マテリアルで強化された拳でルアは半漁人へと迫る。また避ける動作を見せるがルアはさらに早く一歩踏み込みその腹部へ拳をめり込ませた。
弾き飛ばされるように半漁人は甲板の縁叩きつけられぐったりとする。
その半漁人で最後だったのか、甲板の上に静けさが戻った。
「終わりか……怪我した者はとりあえず応急手当を急げ」
アルは弓を肩にかけながらそう言う。
海から襲い来る魔物の第一陣は撃退することはできた。だがまだ夜は長い。次の襲撃に備えそれぞれ警戒を緩めずに時間を過ごしていった。
「それで襲撃がその一回だけだったのね」
翌朝となりまた甲板に出る班が交代される。ティアーチェは昨夜の状況を聞きまた潮風の香りのする甲板に上がってきた。
「お腹すいたなぁ」
「あと眠いね」
夜通し起きていた香澄とルアは欠伸交じりに船室へと向かう。
「ふふ、それじゃあ後は私達に任せてゆっくりおやすみなさい」
そこで入れ違いになったエイラはそんな二人を見送って甲板に出て伸びをする。
「さぁて、何時でもかかってきていいわよ!」
「来ないでくれたほうが助かるのだけれどね」
気合を入れるエイラとは対照的にティアーチェは太陽が昇ってくる右舷側の海原を眺めながらそう呟いた。
また午前中はとても静かな航海が続いた。
「ふわー、流石に眠いのん」
昨夜から起き続け一度戦闘もこなしているミィナは隠し切れなかった欠伸を小さく漏らして、改めて頬をぱちんと叩いて気合を入れる。
一方でダラントスカスティーヤは昨夜の疲れを見せずに船上を定期的に見回り警戒している。時折船員達に声をかけられても会釈を返すだけの、本当に寡黙な男だ。
そうこうしているうちに太陽は真上へと差し掛かりまた交代の時間がやってきた。
ハンター達も慣れぬ船旅で疲れも完全に取れてはないだろうがこれで大分回復はしただろう。
じりじりと照りつける太陽に時折ライムを搾って入れたジュースなどを飲みながらハンター達は警備を続けていく。
そして日も落ち始めて空が茜色に染まってきた頃に。それは現れた。
「っ! 危なっ!?」
それは本当にギリギリであった。甲板端で警戒していたルアが一瞬海から視線を逸らした瞬間にそれは襲い掛かってきた。
友と一緒に稽古していた経験がなければ思わず見逃すところだっただろう。
いつの間にか船に張り付いていたそれは蛸の姿に良く似ていた。そこから触腕を伸ばし硬化したその先端でルアを突き刺そうとしていたのだ。
「どうやらぞろぞろとやってきたようね」
ぬめぬめとした触腕を船体に貼り付け登ってきたのは蛸型の雑魔達であった。
「気持ち悪いわね」
正直な感想なのか、甲板より一段高い操舵輪のある場所に登ったティアーチェはワンドをその蛸に向けて魔術を発動させる。
小さな魔法陣から石の飛礫が召喚され、それが目にも止まらぬ速さで射出された。
ティアーチェの放った石の飛礫は蛸の触腕を数本引きちぎるがそれでもまだ床を這いずり、硬化した先端を床に突き立て周囲のハンター達を襲う。
「ぐぅっ、こいつの触腕もかなりの硬さみたいだよ」
皮の鎧を突き破り、香澄の脇腹を抉った触腕は赤い血を浴びてぬらぬらと妖しく光る。
そんな余裕のような行動をしていたからか、側面より接近していたエイラの斬撃を蛸はもろに受ける。
一瞬軟体特有のぐにゃっとした感触はしたがそのまま強引に振り抜き、蛸の頭の半分を斬り飛ばした。
さらに残っている蛸にもアルの射掛けた矢が目に突き刺さり突然大きく暴れだす。
「このっ……暴れるんじゃ――ないっ!」
やたらめったらに振り回される触腕を避けきり、接近した瞬間に目の前にあった大きな瘤のような肉腫へと拳を振り下ろす。
ぐちゅっとまるで熟れすぎた果実を潰すような感触と共にそれは弾け、蛸は急速に力を失ってその場で力尽きた。
「どうにかなったようね」
ティアーチェが甲板に下りてきて死んで溶けるように消える蛸雑魔の死骸を眺める。
「まあ、二度も撃退したんだしもうこないんじゃない?」
ちょっと楽観ししてエイラがそう言ってみるとティアーチェは鋭い目つきを向ける。
今の言葉に嫌な予感を感じつつもそろそろ交代の時間だ。今はゆっくり休んで英気を養う。
あと一日守りきれば終わりなのだから――
そして次の日の早朝。船はまた襲われていた。
「まあ、予想通りになったわね」
「えっ、これってわたしの所為?」
ティアーチェとエイラはそんな掛け合いをしながらも魔法と剣で迫ってきていたハリセンボンと蛸を海へと叩き落とす。
ダラントスカスティーヤは目の前で槍となった腕を構える半漁人と相対している。何度かの打ち合いの果てに間を取り、ダラントスカスティーヤは強い踏み込みと共に突撃する。
半漁人もそれに合わせるように突き出された槍が脚部の肉を一部抉るが、それでも体勢は崩さずダラントスカスティーヤはその剣を半漁人の首に突き刺した。
そこで先ほど海に落ちた蛸がまた登ってこようとするが、そこに光弾が飛び胴体の一部を吹き飛ばす。
「もう登ってこないで欲しいなぁ」
早朝の迎撃戦。目的地の船場までもう少しということもあってハンター達も最後の力を振り絞る。
「さあ、貴方でお終い。海に帰りなさい、魚共」
腕を切り飛ばされていた半漁人に向かいティアーチェが炎の矢を飛ばす。
一直線に飛んだ炎の矢は着弾すると半漁人の半身を吹き飛ばして息絶えらせた。
●待望の入港
それからは襲撃もなく漸くハンター達はリゼリオの港へとやってくることができた。
ハンター達の中には3日間とは言え何度も戦闘したことによる疲労で半分寝ているものもいる。
だがそれも仕方がないだろう。それだけ過酷な仕事だったのだから。だからこそ報酬は期待していいかもしれない。
何はともあれハンター達は無事に物資を運びきる事に成功したのだ。
しかし今起きている大きな災害はまだ衰えていない。ハンター達の仕事はまだまだ尽きることはなさそうだ。
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仮プレ置き場 ダラントスカスティーヤ(ka0928) 人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/08/15 18:56:22 |
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依頼相談スレ ダラントスカスティーヤ(ka0928) 人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/08/15 18:53:39 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/08/10 16:34:59 |