【節V】薔薇の花束をあなたに

マスター:瑞木雫

シナリオ形態
イベント
難易度
やや易しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2016/02/20 22:00
完成日
2016/03/05 22:17

このシナリオは5日間納期が延長されています。

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オープニング

●薔薇の邂逅

 バレンタインデー。
 大切な人にあなたの想いを贈りたいのなら、薔薇の花はいかが?

 あなたが偶然見付けたのは、たくさんの薔薇の花を置いている小さな花屋。バレンタインデーの前日となる本日だけ店を開いている、特別なお店だった―――。


●添える言葉

 街の片隅で、ひっそり。
 美しい薔薇達は仄かな甘い香りを纏いながら、可憐に咲いていた。

 このお店の主―――薔薇を愛するお嬢様、ロザリーナ・アナスタージ(kz0138)はそんな薔薇達を慈しむように愛でながら微笑む。

「薔薇の花にはね、多くの花言葉があるの」

 例えば同じ薔薇でも、薔薇の色によって文言が異なる。
 赤ならば、『愛情』や『情熱』……。
 白ならば、『純潔』や『清らかな愛』……。
 桃ならば、『恋の誓い』や『温かい心』……。
 橙ならば、『信頼』や『絆』……。
 青ならば、『奇跡』や『夢が叶う』……。
 黄ならば、『友情』、時には『嫉妬』にも……。

 更には、花束の際に贈る本数によっても言葉が添えられる場合もある。
 1本ならば、『ひとめぼれ』……。
 3本ならば、『告白』……。
 7本ならば、『ひそかな愛』……。
 11本ならば、『最愛』……。
 99本ならば、『永遠の愛』……。
 108本ならば、『結婚してください』……。
 999本ならば、『何度生まれ変わっても貴方を愛する』……。

「他にも枯れた白い薔薇には『生涯を誓う』という言葉があったり……薔薇は美しいだけじゃなくて、奥が深い花なのよ」

 そう。薔薇の花に秘めらた言葉はさまざまだ。
 例えば赤の花束ならば、情熱的な愛の言葉になるだろう。
 白の花束は、穢れなき愛の言葉になるだろう。
 橙の花束は、深い絆を結ぶ言葉になるだろう。

 さあ。
 恋人に、家族に、友人に。

 あなたの伝えたい想いの色で、言葉で、薔薇の花束を贈りませんか?

 

リプレイ本文


(「沢山の愛情を籠めて育て上げられた薔薇……それに思いを託さんとする魅力的な子達……
 ワォ! なんて素敵なんだっ。まさにパラダイスだね!」)
 心の中で感激するイルム=ローレ・エーレ(ka5113)は小さな薔薇のブーケをキュートなリボンで纏めて、お客さんとして訪れたお嬢さんに手渡した。
「君の愛が届きますように、フロイライン」
「は、はい……っ」
 紳士的なイルムの接客にお嬢さんは顔を真っ赤にしている。おまけに何故か店主であるロザリーナことロゼも、(「素敵……!」)と惚れ惚れしていたのは置いといて。お嬢さんを送り出したイルムに、ステラ・レッドキャップ(ka5434)は首を傾げた。
「そういえば、つぼみの状態でも花言葉が変わるのでしょうか?」
 ――先程のお嬢さんのブーケには蕾のままの薔薇が混じっていた。
 その質問に、イルムは微笑む。
「『告白』という意味があるんだ」
 ――そんな会話を偶々密かに聞いて居たそばかすの娘が居た。『告白』。その言葉が引っかかり、胸がきゅっと締め付けられるような、そんな表情で。

 お客さんの相談に乗っていたアシェール(ka2983)は(「大切な想いが届く様に、精一杯、頑張ります!」)と意気込みつつ、誠心誠意にガンバっていた。
 送り手の想いが最高の形で届くように――アレンジメントやバルーンのオプション、ワインや紅茶に添えたギフト風、それからオシャレな花冠や腕飾りまで。
「いっその事、全部盛りにしちゃいますか!?」
 第一はお客さんに喜んで貰う事だけれど、ちゃっかり売り上げの貢献も忘れない。そんなアシェールの背後で、ロゼは経営者の顔でサムズアップしている。
「当店をご利用いただき誠にありがとうございました。どうぞ、良き1日を」
 マリィア・バルデス(ka5848)は満面の微笑みを浮かべて、お客さんを送り出していた。「有難う御座いました」と、幸せそうに返す青年の手には可愛らしいブーケ。彼は愛する恋人に贈るのだそうだ。『宜しければお花にお気持ちを一言添えられてはいかがでしょう』と独自に用意していたメッセージカードには、愛の言葉をしたためたらしい。
 丁度横で見送り終えたアシェールが、
「楽しそうですね」
 と、声を掛ける。
「こんな風に幸せのお手伝いをすることなんて滅多にないもの。うれしいじゃない」
 アシェールとマリィアは顔を見合わせると微笑みあっていた。
「……私の想い人にはまだ早いかもしれないので。今回は、友人として、見守る立場で、花を選びたいんだ」
 薔薇の花で想いを伝える――こういうのもいいかもしない、と。来店したアルフリート・クラッセン(ka4370)は早速相談をお願いする。
 ロゼの薔薇の花屋は様々な品種や色が豊富に揃う店だからこそ一人で探すとなるとたいへんで、迷ってしまうからこそ、お店側としても相談して貰う事を推奨していた。
「橙と黄色の薔薇を混ぜて花束にして貰う事は可能だろうか?」
「勿論デスよー♪」
 アルフリートの問いにその場に居たパトリシア=K=ポラリス(ka5996)がにっこり笑った。そうして一緒に考えながら選んだ7本の橙と黄の花束は、可憐で美しく鮮やか。それでいて何処か大人っぽさもあって素敵な花束。
「ありがとう」
 アルフリートもそんな花束を気に入ったらしく双眸を細め、
「…多分、贈る相手には、数の意味は分からないだろうけれど、今はそれでもいいんだ」
 ――と、零す表情はどこか優しげで。
 花束を緩く抱きながら、店を後にする。
(いつかパティも、愛や、恋が、わかるよーになったらローズを身近に感じられるカナ?)
 アルフリートを見送るパトリシアは心の中でぽつりと呟いた。薔薇は大人っぽいイメージがあって、自分にはまだ少し早いような気がする――けれども。いつかは分かる日が来るといいなぁ、と密かに想いを馳せながら。
「御邪魔するよ。配達は御願いできるかね?」
 続いて来店したエアルドフリス(ka1856)は、こんな場所に花屋なんざあったかなと思いつつ丁度いいとスタッフに声を掛けると――。
「はい、配達も出来ま………あ、エアルド先生」
 スタッフのエステル・クレティエ(ka3783)と顔を合わせた。彼女は助手の妹御――。
「おぉ、エアルド君! 薔薇を探しに来たのかな?」
 更には依頼で縁が合ったイルムとも。
「あら、お友達?」
 そして賑やかさにつられやって来たロゼに囲まれて、エアルドフリスは眉を下げつつ微笑した。
「薔薇の薬効なら詳しいが花言葉やらは門外漢なんでな。相談に乗ってくれるかね?」
 三人は喜んで、と笑顔。
「色はやっぱり赤がいいな。確か赤いドレスを着ると言って…おっと」
「赤いドレス?」
 ロゼはエアルドフリスの発言にきょと、と目を丸くするが、エステルとイルムは顔を見合わせ、笑った。――エアルドフリスは恋人の存在を隠しているつもりだが、エステルやイルムにはバレバレなのである。
 花束のリボンはエステルが結んだ。イルムに色々教えて貰いつつ工夫して――薔薇のようにも見える美しい結び方で。
「器用だな」
 と、エアルドフリスに褒められると、エステルは少し照れくさそうに微笑んだ。
 そうして完成したエアルドフリスの花束。
「明日の晩、此処へ届けて頂きたいな」
「かしこまりました。きっと、喜んで貰えますよ」
 アシェールが微笑むと、エアルドフリスも「ありがとう」と笑みを浮かべた。
「やぁロゼ。久しぶり。元気だった?」
 カフカ・ブラックウェル(ka0794)が翡翠色の双眸を細めつつ手を振ると、ロゼは「カフカ君!」と表情を輝かせて喜んだ。彼はクールだけれど、温かい一面もある優しい人。
「家族に薔薇を贈ろうと思ってね」
 そんな家族想いな彼らしい相談に、ロゼはにっこりと笑った。妹へ贈る赤薔薇を11本、叔父と従者に贈る橙薔薇を5本、幼馴染達に贈る黄薔薇を3本を。カフカは考えつつ選びながら、
「そうだ。伯父さんへの薔薇……ロゼが選んでくれる?」
 そのお願いには勿論「喜んで♪」と答え、ロゼはじっくりと探すだろう。
 薔薇を見つめる彼女の眼差しは愛情に溢れていて――、
(あぁ……まるでロゼの家の庭にいるみたいだ……ふふ、悪くないね)
 くすりと微笑む。そうして彼女が選んだ薔薇は、甘い馨のする優しい色の大輪だった。――それから。
「ロゼ、これを君に……」
 渡したのは、黒い天鵞絨の袋。中には、月長石と日長石をあしらった銀チェーンのブレスレットが……。
「深い意味は無いんだ……まだ、ね」
「え……」
「……ハッピーバレンタイン、ロゼ」
 カフカが照れたように笑うと、ロゼも頬が薔薇色のように染まって――見守っていたエステルは目を細めていた。

「色々なお花があるね。見ているだけでも飽きないかな」
 そんなふうにエリス・カルディコット(ka2572)がクルス・ルナ・フレア(ka4723)へと微笑みかけると、彼女は喜びを覚えるように表情を綻ばせた。
「ええ。それに、香りも素敵ですよね」
 クルスにとってエリスは、生涯の主と定めている大切な人であると同時に、実は恋慕を抱いている相手でもあった。だからこうして付き添って薔薇の花を一緒に眺めて居られるだけで幸せ――。そんな健気な恋心をひたすらに押し殺しながら、エリスを見つめていた。
 だが内緒の筈なのにどうにも好意が漏れてしまいやすいタイプのようで、彼を見つめるクルスの眼差しを見れば、察しの良い第三者が見れば一目瞭然となる程、その愛情はとても判り易い。
 ――ただエリス自身は気付いていない、というのは幸か不幸か。そればかりか、天然なご主人様だったのである。
 薔薇の花を堪能して、店を出た時の事。
 くるりと振り返ったエリスは、クルスににっこりと微笑む。
「はい、これプレゼント」
「えっ」
 エリスの手には薔薇の花束。
 ――実はこっそり、クルスの為に花束を購入していたのだ。
 いつもお世話になっている信頼する従者に贈りたくて、という事なのだそうだが。
「いつも僕を助けてくれて、ありがとう♪ 僕からの気持ちだよ」
「え、えええっ!?」
 予想外の不意打ちにクルスは思わず仰天の声を挙げた。
 ――彼から受け取ったのは、3本の赤薔薇の花束。
 その花言葉が意味する言葉というのは――つまり。花言葉を熟知しているクルスの頭の中は大混乱で、真っ赤になる。
 だが勿論、エリスの性格なども把握しているので……。
(あれ? なんで様子が変なんだろう?)
 と、不思議がっているエリスの様子を見れば、花言葉の意味を全く知らずに選んだのだろうという察しはついていた。
 ――だとしても。
 淡い期待を抱いてしまったり、身悶えてしまう程、嬉しくて。
「ありがとうございます、大切にしますっ!」
 クルスはエリスから貰った花束を、潰れてしまわないように緩くぎゅっと抱きしめた。尻尾があればきっと、ぶんぶんと振っていることだろう。
 天にも昇るような気分で、幸せそうに微笑んでいた。
「どういたしまして♪」
 そしてエリスも、喜んでくれて良かったぁと爛漫な笑顔を咲かせていた。

 スタッフとして店に並ぶ薔薇の様子を眺めていたユキヤ・S・ディールス(ka0382)は、柔和な双眸を細めた。
(花は咲き誇り何時かは散る。でも、その命の強さは確実で……。だから美しいのかな)
 そんなふうに考えていると、お客さんが訪れる気配を感じて声を掛けようとする。――すると。
「いらっしゃいませ……あれ、レイナさん?」
「ユキヤ! 何でアンタが此処に居るのよ!!」
 ――訪れたのは岩波レイナ(ka3178)だった。とある歌姫の御縁で知り合った仲で、ユキヤをライバル視している女の子だ。
「レイナさんもお花を買いに?」
「花屋に居るんだから花、買いにきたに決まってるでしょ!」
 物腰柔らかく訊ねるユキヤだったが、レイナにツンツンと返される。基本は素直ではない彼女――然し惚れ込んだ人には従順なようで、愛してやまない歌姫に対しては素直になれるらしく。きっと、レイナが薔薇の花屋に寄ったのも、歌姫に贈る為なのだろう。話を聴けば、やはりその通りだった。
「勿論ケイ様によ。他の誰にも花なんて贈らないわ」
 ――それに敬愛する歌姫は薔薇がよく似合うから。
 幸せそうに語るレイナの姿を見ていたユキヤも確かに、と微笑んでいると………。
「あら……ユキヤにレイナ」
 ふと美しい声がして、
(ってケイ様!)
 レイナは驚きの表情を浮かべた。
「ケイさんもいらっしゃいませ。丁度今ケイさんのお話をしていたのですよ」
 ユキヤが微笑むその先には、レイナが心酔している歌姫――ケイ・R・シュトルツェ(ka0242)が妖艶に微笑む。
「こ、こんにちは。ケイ様も花を見られに来られたのですか?」
 突然固くなるレイナ。
 それにくすり、と笑ったケイは。
「ふふっ、レイナはいつでも一生懸命ね」
 と、首を傾げつつ頷く。そしてそんなケイがなんとなく目に留まったのは青薔薇だった。元に居た世界では『珍しい』と言われながらも誕生してからは、す……っと人々に馴染んでいった。そんな青を見つめながら――、
「ね、ユキヤ。青薔薇の花言葉は……何?」
 そんな問いに、ユキヤは優しげに表情を緩める。
「青薔薇の花言葉は確か……『奇跡』です」
「奇跡……」
 ケイは繰り返し紡いだ。
 しかし隣に居たレイナはむっとした視線をユキヤに当てて、
「花言葉まで知ってるなんて、何か憎たらしいわね」
 ったく、ユキヤは何だか油断も隙も無いわね、と零した。
 賑やかで、けれど和やかでもある。そんな二人の様子を眺めていたケイは想いを巡らせていた。
 ――薔薇は美しく気高いからこそ、孤独な華だと思う。
 だがユキヤやレイナの周りで咲く薔薇は決して孤独なんかじゃない、って思えるように。
 自分も、また。
(そう、この世界でユキヤに会えたのも。
 この世界でレイナに会えたのも。
 全て……奇跡)
 ―――ケイはユキヤとレイナを見つめると、嬉しそうに微笑みながら。
「あ、あの……ケイ様っ。これ……」
 レイナは頬を赤くしながら云った。その手には、紫と、深紅の薔薇の花束。
「私の……気持ちです!」
 初々しいレイナの慕ってくれる気持ちに癒されるケイが「ありがとう」と受け取るのを、ユキヤは微笑ましそうに見守っていた。

「はー、何とも豪奢の花アル」
 ――田舎から出てきたばかりで、薔薇の花も本物を見るのは初めて。そんな紅 石蒜(ka5732)は双眼を瞬かせながら、珍しそうに眺めていた。
『バレンタインには花を贈ると良いらしい』
 ならば世話になっている保護者代理の鬼に贈りたい、と。そう思いつつ慣れない場所をうろうろと迷っていると――、
「わっ」
「……おっと、」
 誰かとぶつかりそうになったが間一髪で避け合った。石蒜は「すまないアル!」と言って見上げる。相手は、美しい黄金の髪が印象的な――金色の鬼だった。
「おお! あいつ以外の同胞は初めて会うネ!」
 覗き込む瞳を輝かせ、感激したように云う石蒜。
 そんな彼女を見て黄金の――帳 金哉(ka5666)は、思わず眸を細めて笑んだ。
「鬼の同胞か。主、1人かの? 名はなんと申す?」
 ――そうして自己紹介。
「しー、すぁん? 変わった音の名じゃ。悪く無い」
「金哉アルな、我のことは好きに呼ぶヨロシよ」
 ――こうして出逢ったのも何かの縁。金哉と石蒜が行動を共にするのは、まさに自然のなりゆきだった。
「小さいの1人で歩くのもなんだしのう!」
「小さくはないネ!」
 二人は初対面である筈なのに、会話が楽しく弾む。親近感を覚え、色々話した。例えば、薔薇の送り主のこと。
 ぬくもりのある暖色の桃と橙の薔薇を合わせていた金哉が、贈りたいという相手は『母のような男』であるらしい。
「だいぶ大人なのだが、どうにもすぐ泣く」
 参ったと零すようだが、その声はどこか柔らかい。
「奇遇ネ、我の渡す相手も女々しくてすぐ泣くヨ」
 石蒜は微笑みが浮かぶ。花束は感謝の意味を込めて――白と暗色の桃の薔薇を選ぶ事にしたようだ。
「おまけにムチンより口煩いアル!」
 そしてその後も送り主の話題を続け、ついつい話し過ぎてしまうと――、
 ある事に気付いてしまった。
「「もしかして……、」」
 ――なんと二人の送りたい相手は同一人物だったのである。
「母のような、という部分は、奴には秘密にしておいてくれ……」
 金哉はしまったと言うような表情で零した。
「内緒するないヨ、本当のことネ 」
 それに石蒜はころころと笑いつつ、黄の薔薇を金哉に。
「我の外での最初の友人アル! 喜ぶといいネ!」
 悪戯好きのする笑顔を見て、金哉はくつくつと笑った。そして二輪を、石蒜へ。

「ココくん、僕のご飯探しのお手伝いどうもありがとう」
 店内を歩くセフィド=ツィーゲル(ka5404)がゆったりと微笑みを浮かべ、信頼を置く眼差しを茲妃(ka5313)に向ける。彼は面倒見がよく、一緒に居て安心する人物だ。――しかし茲妃は突っ込む。
「食うもんじゃねぇぞ」
 店に並ぶ美しく豊かな薔薇の色彩も、いつもお腹を空かせているセフィドにとってはどうやら食べ物であるように見えるらしい。多種多様な彩りの中でも一番セフィドに似合うと思っていた赤も――、
「この色はいちご味みたいじゃないかい? ココくん」
 食べ物の色のように例え、セフィドはお腹をぐぅと鳴らしていた。
 そんな彼に、茲妃は眉を下げつつ微笑を浮かべる。
「いちごかぁ? どっちかって言うと林檎だろ」
「林檎、……うん。ココくんが言うならきっと林檎だね」
 ――セフィドの柔らかな白い髪に、茲妃がそっと赤薔薇を飾った。やっぱりよく似合っている、と茲妃が満足そうに見て居ると、セフィドはふわりと微笑みを浮かべて。
 ふと目に留まった橙の薔薇を手に取り、茲妃の腰辺りに飾った。
「ココくんはオレンジ味が似合うね」
 ――茲妃は目を丸くしながら瞬かせた。だが少し俯いて、困ったような顔をして呟く。
「俺はいい、すぐ駄目にする」
 ――貰ったものを大切にできないなら貰うべきじゃない。
 そんなふうに茲妃が告げると、セフィドは首を傾げ、双眸を細めるだろう。
「なら、ココくんが選んでくれた僕の薔薇と僕が選んだココくんの薔薇、一緒に持っておくよ」
 茲妃は再び驚いたような間があって。けれど、安堵したように表情が緩む。
「ああ、それが良いな。持っといてくれ」
 双眸を細め静かに願う――そんな茲妃の返事にうん、と頷いたセフィド。橙薔薇も不器用ながらに自分の頭に飾りつつ、自分に預ける事で何処かほっとしているように見える茲妃に、優しい声で告げた。
「だから、大丈夫。壊れないよ」
 その言葉は、茲妃の胸の奥にじんわりと沁みていた。
 友人というにはまだ少しこそばゆく、知人というにはもう少しあたたかい――。
 そんなふうに想っているセフィドの柔らかな温かさを深く深く感じていた。


「お悩みでしたら一緒に探しましょうか?」
 ステラが声を掛けたのは、そばかすの娘だった。じっと薔薇を見つめながら何か考え事をしているような――そんな横顔を見掛け、薔薇をゆっくりと鑑賞していた所だったが、気になったのだ。
 ――そばかすの娘が眺めていたのは白い薔薇。
「赤い薔薇も素敵ですが、私も白い薔薇の方が好きですね」
 そう云うと、そばかすの娘は口を開いた。
「す、すみません……、私、買えなくて。渡す事が、出来ないから……」
 ――偶然聴こえていたエステルとアシェールは、そばかすの娘をひそりと見つめた。娘は泣きそうな顔をしていた。
「渡す事が出来ないのですか……?」
 御淑やかな口調を心掛けていたステラが優しく詳しく聴いてみると……。つまりは身分違いの恋、という事なのだそうだ。そばかすの娘は貧乏な村人。許されぬ恋だと知りながら落ちてしまったけれど、誰よりも大切な人でもあるから。自分の存在の所為で、貴族である彼を困らせたくないのだ。
「本当にいいのデス?」
 パトリシアは控えめに、でも伝えたくて、こそりと声を掛ける。
 店内で薔薇を見つめていたという事は、本当は伝えたい想いがある気がして――。
「だっテ、とても寂しそう……パティ、恋のことはまだ分からないデスが、きっと、素敵な事だカラ。お姉さんにも笑って欲しーヨ?」
 今日はスタッフとして働いて――沢山のソワソワやドキドキ、真剣だったり嬉しそうだったり、そんなお客さん達の幸せがパトリシアには、嬉しかったから。苦しそうな表情を見ると、放っとけなかったのだ。
 そんな優しさに触れ、思わず娘は目が潤む。
 ――彼女の想う通り、伝えたい想いなら、いっぱい溢れていたのだ。
 ――けれど。
「……っ、ありがとう。ごめんなさい」
 そばかすの娘は飛び出すように店を出て行ってしまった。その折、おもてなしにとローズティーを用意していたエステルも気付く。
「待ってください……!」
 咄嗟に呼び止めようとしたが、走りだした娘には届かなくて。傍に居たアシェールも彼女の背が見えなくなるまでずっと、見つめていた。
「何かあったのかな?」
 イルムは彼女達の元へ訪れると表情から察して、皆を優しく、慰めていた。


 7本の白薔薇を十字架に捧げ、シルウィス・フェイカー(ka3492)は悲しげにブルーの眸を細めていた。此処は雪が降り積もる丘。この朽ちかけた木製の十字架は、大切なあの人の――。
 だからシルウィスの言葉も、声も、想いも、もう二度と、彼に届く事は無い。――それでも、
(私は、あなたが好き)
 今も秘かに想い続けている清らかな愛を、彼と一緒に居た大好きな時間に告げられなかった言葉を、花束に添えた。
 何度生まれ変わっても貴方を愛する――。
 本当ならそう伝えたくてあと992本用意したかった。
(でも、あなたのことだから、7本でも多いと多いと言われそうな気がして……)
 ずっと一緒だったあなたの事だから、よく分かる。
 けれどあなたが私をどう想っていたのか――それだけは、今でもわからないままだ。
「いつか聞かせてくださいね。私の告白への答え―――」
(生まれ変わった、その先で)
 シルウィスは白雪がゆっくりと落ちてくる空を見上げた。眼差しは強く、信念は揺るがず。淡い想いを胸に、『平穏』が世界中を包み込む日を掴む為に――彼女はこれからも弓を手にするのだろう。

「おかえりなさいませ、叔父上」
 甥に頼まれた買い出しを終えて帰宅したラディスラウス・ライツ(ka3084)は思わず目を疑った。豊かで色とりどりの無数の薔薇が――アフタヌーンティーの卓を華やかに飾っていたからだ。
 見慣れない光景に驚いている様子の叔父の姿を見て、目を細め微笑むアリオーシュ・アルセイデス(ka3164)。卓を彩る花々は999本。しかしこの薔薇達は華やかに飾る為にというわけではなく、敬愛する叔父であり恩人でもあるラディスラウスに渡したかったからなのだという。
「俺なんかが貰っていいのか?」
 ラディスラウスは思わずぽつりと零した。
 花の事はよく分からないが、髭面のオヤジに薔薇は似合わないだろう――、と。
 しかしアリオーシュは首を振った後、はっきりと云う。
「貴方に受け取って頂きたいんですよ」
 薔薇の花束には花言葉がある。
 勿論、この薔薇達にも言葉があり、想いを添えているのだ。
 ――アリオーシュがラディスラウスへ贈った薔薇の各色や本数に込められた花言葉を端的に伝え、真っすぐとラディスラウスを見つめて。
「貴方は、誇るべき光。幼い頃から何も変わらない……俺の英雄です。
 貴方の慈しみが、俺を守り育ててくれました。
 これからは、俺も貴方を護ります……たった一人の大切な貴方へ……これは、感謝と誓い、です」
 そうして白き薔薇をラディスラウスの胸元に添える様、そっと飾り付けた。『生まれ変わっても、また貴方の傍にいたい』、――言葉にせぬ想いを託すように。
「そうか……」
 ラディスラウスは少し気恥しいとも感じていたが――我が子のように感じている優しい甥が、自分を大切に想ってくれる気持ちが嬉しくて。今回は素直に受け取ることにし、微笑みを浮かべる。
 その微笑みが嬉しくてアリオーシュも、双眸を細めて微笑んだ。
「さあ、お茶会を始めましょう♪」
 ――事前に約束していた茶会に誘うと、ラディスラウスは頷く。
「あぁ。お前の淹れる茶は美味いからな。楽しみだ」
 案内された卓の席に座るなら、心づくしのショコラスイーツと紅茶が並んでいた。これも全て、アリオーシュからの常日頃の感謝の気持ちを込めたラディスラウスへの甘いおもてなし。
 紅茶をティーカップに注ぐと温かな香りの良さにラディスラウスは心が癒され、ほっとした一時を味わう。

「ヴァレーリオさんお待たせなのーん! はい、これっ!」
 芳しき甘い桃色のプチブーケをヴァレーリオへ。
 ミィナ・アレグトーリア(ka0317)は少しだけはにかむように照れながら、視線を下げた。
「……そ、その……本数に深い意味はないんよ? ラッキーセブン、なのん」
 段々と声が小さくなりながら、誤魔化すようにぽつり。桃色にしたのだって『温かい心』という花言葉が彼らしいと思ったから、だ――。
「それからこれも渡したかったのん!」
 背の高い彼に届くよう、精一杯の背伸び。首元に緩く巻いてみる、V形の刺繍入りの手編みマフラー。
 男は驚くような顔をしていた。するとミィナは急に、恥ずかしくなる。マフラーもお世辞にも上手とは言い辛く、下が丸く膨らんでいるし……、
「……や、やっぱ無し! 巧く編めたと思ったけど、その……」
 少し不安になってしまったのだ。だがマフラーを外そうと伸びた手は、彼に強引に掴まれて。
「……え?」
 ミィナが俯いていた顔を上げると、
「お前な! ……っくそ、何でもねぇ」
 咄嗟に逸らした彼の眼差しはいつになく熱く、頬も真っ赤に染まっていた――。

 争闘する宿命にある白と黒が再び手を取り合う日は来るのだろうか――。
 少なくとも白の王、シエル・ヴェレッド(ka4132)はそんな日が訪れて欲しいと、切に願っていた。
「ニケちゃん、あの、あのね……」
 ――実家のお屋敷にて行われる一年の報告会が終えると、シエルは黒の王、ニケ・ヴェレッド(ka4135)を呼び止める。だがニケは不機嫌そうに振り返り、じろりと鋭く睨みつけて一蹴した。
「ボクは、お前と話す事なんて無い」
 冷たく突き放すような声。二人の間にはピリピリとした緊張感が生まれたが、それでもシエルは諦めない。どうしても渡したかったのだ。
「ハッピーバレンタイン。これ……」
 ――白い薔薇の花束を。
 シエルはニケに想い出して欲しかった。いつも薔薇を送り合っていた、あの頃を。シエルの白い薔薇を。
「……ッ」
 だがそんな願いとは裏腹に、ニケはその白薔薇を見つめて瞳孔が開く。
「ニケちゃん、聞いて……こんな家督争い間違っているわ……」
 最愛の義妹にどうか自分の想いが届くようにと紡いだ――。しかしニケの心は揺るがないものだった。
 次の瞬間、手を叩く音が響く。
 すると白い薔薇の花束は床へと真っ逆さまに落ちた。その折白い薔薇の花弁が、僅かに散ってしまう。
「そうやって言えば、ボクが素直に聞くと思っているのか? 馬鹿にするな」
「違うの、意味が無いのこんなの! だって…!」
 ――シエルが理由を話そうとした刹那。ニケが勢いよく、トドメを刺すかのように花束をぐしゃりと足で踏み潰す。
「あっ……!」
 シエルは顔が青褪めた。ニケは爪先に力を込め、ぐりぐりと踏みにじる。そして不快感が募るような表情を浮かべ――激しい敵対心を露わにしながら告げた。
「お前の姿を見る事さえ不愉快だ」
「……っ」
「ボクはお前に負けない。ボクが必ず、勝ってみせる!」
 ――そう言って、立ち去っていく黒の王。
 残されたのは宣誓布告と、踏みにじられた白い薔薇だけ。
「それでも……私は、ニケちゃんを……」
 その場で座り込んだ白の王は踏み潰された白薔薇を一輪手に取って、悲しみに暮れた。
 背後からシエルの泣く声が聴こえてくる。けれど、ニケは立ち止まらずに進んでいた。
「……ボクは白なんて、似合わない。必要ない。ボクには……」
 何かを想い巡らしつつ己の象徴である紫薔薇の飾りを、そっと撫でながら――。

 尾形 剛道(ka4612)は見下ろしながら告げた。詳しい花言葉なんざ知らねェが……テメェに渡すもんは元から決まってる、と。
「テメェに似合いだろう、黒い薔薇は」
 赤でも白でも他でも無い――昔殺(あい)した男には黒が相応しい。
 そうして剛道は花束を墓前に置いた。雨風にでも晒されたか――傍らにある、殺した男の刀は随分見ない内に朽ち始めていた。
 嗚呼、顔を合わせば殺気を交えあっていた嘗てのあの頃は過去の事なのだと、その錆を見て思いを馳せながら。
「……文句が言いたきゃ化けて出るんだな」
 墓石代わりの石の下で眠る男にそう呟いて、剛道は背を向ける。
 時が戻る事は無い。残した花束も、墓に寄り添う立派な桜が美しく舞い散る季節には枯れるのだろう。
 そして剛道は、ピンヒールの音を響かせながら歩んだ。右手には刀を、左手には赤い薔薇の花束を握り締めながら。
 ――薔薇の本数は6本。
 今から渡しに行く相手は花言葉の意味を知らないだろうが、剛道に『殺して』と懇願し渇望する其の人には赤が相応しい。
 それも何より真っ赤で鮮烈な赤が――
 街へと消える男の頭上には、満月が浮かんでいた。


 ――そろそろ薔薇の花屋は閉店の時間。すっかりアシェールやエステル達と仲良くなって話していたパトリシアとイルムは、ロゼに声を掛ける。
「ステキな場所と機会を用意してくれたロゼに感謝デスヨー!」
「そうだね。ロゼ君、ご招待してくれてありがとう」
 彼女達の言葉に、ロゼは思わず照れていた。
「こちらこそありがとう! 今日は皆のおかげで助かったし、楽しかったわ」
 心からの感謝を皆に。
 ――そんな刹那。
「いらっしゃいませ、本日はどのような花をお探しでしょうか」
 恐らく最後のお客さんとなる人物をマリィアが迎えた――華美な服装を纏う貴族の青年は、
「赤い薔薇! 薔薇の花束を、頼む」
 切羽詰まったように発した。
 身分違いの恋……そしてそれをよく思わない両親によって引き裂かれそうな状況下、遂に恋人も身を引こうとしているのだという。――だが。
「俺はあの娘じゃなきゃ駄目なんだ!」
 その為なら何にだって立ち向かう覚悟を持つ彼は、明日にプロポーズするつもりなのだ。
 立場よりも愛を優先すると言う彼の本気を理解し、相談に乗ったのはイルムだった。
 ――そうして一緒に選んだ赤薔薇を108本。
「花言葉は『愛情』そして『結婚してください』、ですね……」
 働きながら折角の機会と覚えた薔薇の花言葉をステラが呟くと、マリィアが頷きつつ、ふと訊ねてみる。
「お相手はどんな御方なんですか?」
「そばかすが可愛い娘かな」
 それを聴いて思い当たった人物を知っているアシェール、エステル、ステラ、パトリシアは驚いたけれど――
「きっと素敵な御方ですね」
 アシェールは微笑み、
「幸せにしてあげてくだサイ♪」
 パトリシアもまるでお願いするように笑顔を浮かばせていた。


「……プロポーズ、うまく行くといいですね」
 皆で貴族の青年を見送りながら、アシェールが呟く。するとマリィアが、
「そうね……」
 と、返した。
 ――彼らの恋は波乱万丈な道が待ち受けているだろう。
 それでも愛を貫き、プロポーズするのだという彼の背を、イルムはずっと見つめて。
(私も、何時か……)
 エステルは密かに淡い想いを、胸の中で巡らせていたのだった。


 
 Happy Valentine!

依頼結果

依頼成功度成功
面白かった! 12
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MVP一覧

  • 遙けき蒼空に心乗せて
    ユキヤ・S・ディールスka0382
  • 東方帝の正室
    アシェ-ルka2983
  • 星の音を奏でる者
    エステル・クレティエka3783
  • 凛然奏する蒼礼の色
    イルム=ローレ・エーレka5113
  • Rot Jaeger
    ステラ・レッドキャップka5434
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデスka5848
  • 金色のもふもふ
    パトリシア=K=ポラリスka5996

重体一覧

参加者一覧

  • 夢を魅せる歌姫
    ケイ・R・シュトルツェ(ka0242
    人間(蒼)|21才|女性|猟撃士
  • 幸せの魔法
    ミィナ・アレグトーリア(ka0317
    エルフ|17才|女性|魔術師
  • 遙けき蒼空に心乗せて
    ユキヤ・S・ディールス(ka0382
    人間(蒼)|16才|男性|聖導士
  • 月氷のトルバドゥール
    カフカ・ブラックウェル(ka0794
    人間(紅)|17才|男性|魔術師
  • 赤き大地の放浪者
    エアルドフリス(ka1856
    人間(紅)|30才|男性|魔術師
  • ピロクテテスの弓
    ニコラス・ディズレーリ(ka2572
    人間(紅)|21才|男性|猟撃士
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 安穏を願う道標
    ラディスラウス・ライツ(ka3084
    人間(紅)|40才|男性|聖導士
  • 誓いの守護者
    アリオーシュ・アルセイデス(ka3164
    人間(紅)|20才|男性|聖導士
  • 歌姫の大ファン
    岩波レイナ(ka3178
    人間(蒼)|16才|女性|機導師
  • 平穏を望む白矢
    シルウィス・フェイカー(ka3492
    人間(紅)|28才|女性|猟撃士
  • 星の音を奏でる者
    エステル・クレティエ(ka3783
    人間(紅)|17才|女性|魔術師

  • シエル・ヴェレッド(ka4132
    人間(紅)|17才|女性|聖導士

  • ニケ・ヴェレッド(ka4135
    人間(紅)|15才|女性|闘狩人

  • アルフリート・クラッセン(ka4370
    人間(紅)|22才|男性|闘狩人
  • DESIRE
    尾形 剛道(ka4612
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • エリスとの絆
    レヴェリー・ルナルクス(ka4723
    人間(紅)|24才|女性|舞刀士
  • 凛然奏する蒼礼の色
    イルム=ローレ・エーレ(ka5113
    人間(紅)|24才|女性|舞刀士
  • 強さを求める虎
    茲妃(ka5313
    人間(紅)|28才|男性|霊闘士

  • セフィド=ツィーゲル(ka5404
    人間(紅)|43才|男性|霊闘士
  • Rot Jaeger
    ステラ・レッドキャップ(ka5434
    人間(紅)|14才|男性|猟撃士
  • 意地の喧嘩師
    帳 金哉(ka5666
    鬼|21才|男性|格闘士
  • おにぎりやさんの看板娘
    紅 石蒜(ka5732
    鬼|12才|女性|符術師
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 金色のもふもふ
    パトリシア=K=ポラリス(ka5996
    人間(蒼)|19才|女性|符術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 薔薇の香りの雑談所
エアルドフリス(ka1856
人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル)
最終発言
2016/02/20 13:52:17
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/02/20 19:11:16