ゲスト
(ka0000)
【龍鉱】南に向かって走れ!
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- 締切
- 2016/03/10 07:30
- 完成日
- 2016/03/17 17:17
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
ナディア・ドラゴネッティが離れると、結晶化した龍が震えたように見えた。
空気か変わる。
秘められていた正のマテリアルが目覚め、携帯イニシャライザーの保護があっても強烈だった圧迫感が消えていく。
「凄いな」
個人を汚染から守るだけでなく土地そのものを浄化する業に、護衛兼お守りの覚醒者は思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
『リーダー、まだなのか!』
『だぁっ、空からブレスが飛んで熱ぃっ!?』
音量を最低限にしたトランシーバーから仲間達の悲鳴が聞こえてくる。
「がんばれ」
つきあいは長い連中なのでどの程度のピンチかは分かる。
騒ぐ元気があるならまだ大丈夫。後十数分は耐えてくれるはずだ。
彼女は雪から掘り出した元龍に雪をかけて元に戻していく。
雪を戻した後は自分達の痕跡の除去だ。
ナディアを背負い、元から薄い足跡を消し、離れた場所からわざと目立つ足跡をつけて仲間の元へ向かう。
「ざまぁみやがれ!」
爆発がワイバーンの至近距離でうまれて巨体を雪原に打ち落とす。
何度か立ち上がろうとするが既に限界を超えていて、一度痙攣すると全身が薄れて消えていった。
「リーダー遅いぜ」
笑顔の軽口を聞き流して仲間の状態を確認する。
ダメージらしいダメージは見当たらない。
「スキルは」
「半分切った」
「ヒールが空です。レクイエムも後1発」
これでも熟練の域に達した覚醒者達だ。雑魚相手なら余裕だろうが強力な歪虚に遭遇したらかなり危ない。
「ここまでだ。撤退する」
リーダーの決断に異論は出ない。
彼らは音も無くその場を立ち去り、カム・ラディ遺跡へ帰還していった。
なお、ナディアは揺られすぎて目を回していた。
●南は未だ遠く
「新たに2つか。合計しても……」
ナディアは小さな体でぐるぐる歩き回っている。
「危険を冒してよくやってくれているのじゃが、こう」
ぬぬぬと唸る。
背伸びをして近くの机を覗き込むんでみる。
遺跡周辺の一応安全が確保された土地と、所在が判明した結晶化龍を示す記号が見えた。
「戦闘のついでにわらわを龍のもとに連れて行ってくれぬか?」
期待の視線をちらっと向ける。
カム・ラディ防衛のため集まったハンター達は、無言で目を逸らしたり気づかないふりをする。
ついでにするには危険すぎる。結晶化龍へ近づくだけでもかなり危険、お偉いさんを連れて行くなら極めて危険だ。
やがてナディアは肩を落としてペンと紙を手にとる。
「人が集まるかのぅ」
依頼目的は結晶化龍のイニシャライザー化。
ナディアを連れて行き結晶化龍をイニシャライザー化させることで、可能な限り浄化された土地を南に広げる。そして出来れば北進してくる部隊との合流を計る。
「再開した北伐も難航中のようじゃし」
ちらっと周囲を見る。
ハンター達は気づかないふりをして出発したり休憩に入ったりだ。
「……くすん」
やがて依頼書が書き上げられて、オフィス本部まで送られ依頼票として表示されることになる。
空気か変わる。
秘められていた正のマテリアルが目覚め、携帯イニシャライザーの保護があっても強烈だった圧迫感が消えていく。
「凄いな」
個人を汚染から守るだけでなく土地そのものを浄化する業に、護衛兼お守りの覚醒者は思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
『リーダー、まだなのか!』
『だぁっ、空からブレスが飛んで熱ぃっ!?』
音量を最低限にしたトランシーバーから仲間達の悲鳴が聞こえてくる。
「がんばれ」
つきあいは長い連中なのでどの程度のピンチかは分かる。
騒ぐ元気があるならまだ大丈夫。後十数分は耐えてくれるはずだ。
彼女は雪から掘り出した元龍に雪をかけて元に戻していく。
雪を戻した後は自分達の痕跡の除去だ。
ナディアを背負い、元から薄い足跡を消し、離れた場所からわざと目立つ足跡をつけて仲間の元へ向かう。
「ざまぁみやがれ!」
爆発がワイバーンの至近距離でうまれて巨体を雪原に打ち落とす。
何度か立ち上がろうとするが既に限界を超えていて、一度痙攣すると全身が薄れて消えていった。
「リーダー遅いぜ」
笑顔の軽口を聞き流して仲間の状態を確認する。
ダメージらしいダメージは見当たらない。
「スキルは」
「半分切った」
「ヒールが空です。レクイエムも後1発」
これでも熟練の域に達した覚醒者達だ。雑魚相手なら余裕だろうが強力な歪虚に遭遇したらかなり危ない。
「ここまでだ。撤退する」
リーダーの決断に異論は出ない。
彼らは音も無くその場を立ち去り、カム・ラディ遺跡へ帰還していった。
なお、ナディアは揺られすぎて目を回していた。
●南は未だ遠く
「新たに2つか。合計しても……」
ナディアは小さな体でぐるぐる歩き回っている。
「危険を冒してよくやってくれているのじゃが、こう」
ぬぬぬと唸る。
背伸びをして近くの机を覗き込むんでみる。
遺跡周辺の一応安全が確保された土地と、所在が判明した結晶化龍を示す記号が見えた。
「戦闘のついでにわらわを龍のもとに連れて行ってくれぬか?」
期待の視線をちらっと向ける。
カム・ラディ防衛のため集まったハンター達は、無言で目を逸らしたり気づかないふりをする。
ついでにするには危険すぎる。結晶化龍へ近づくだけでもかなり危険、お偉いさんを連れて行くなら極めて危険だ。
やがてナディアは肩を落としてペンと紙を手にとる。
「人が集まるかのぅ」
依頼目的は結晶化龍のイニシャライザー化。
ナディアを連れて行き結晶化龍をイニシャライザー化させることで、可能な限り浄化された土地を南に広げる。そして出来れば北進してくる部隊との合流を計る。
「再開した北伐も難航中のようじゃし」
ちらっと周囲を見る。
ハンター達は気づかないふりをして出発したり休憩に入ったりだ。
「……くすん」
やがて依頼書が書き上げられて、オフィス本部まで送られ依頼票として表示されることになる。
リプレイ本文
●
掘り出された龍の亡骸は石に成り果てていた。
「総長さん、ちーんです」
アニス・エリダヌス(ka2491)が清潔なハンカチを差し出しナディアに鼻をかませてやった。
「これを」
ナディアが着ているものよりひとまわり大きなコートを着せてやる。
コート2着の着膨れで丸っこくなるが仕方が無い。寒すぎるのだから。
「総長」
グリムバルド・グリーンウッド(ka4409)が一言声をかけてくる。
彼の手にはスコップがある。雪原から結晶化龍を掘り出したのも、雪で風よけのための穴というか段差を掘ったのも彼だ。
だから歪虚の目から隠すために結晶化龍を埋めるのにかかる時間も分かる。
「ん。すぐに済ませるのじゃ」
分厚い手袋を嵌めても小さな手で、龍の角に当たる部分に触れる。
「南からの援軍が来るまで持つように……こんな感じかの?」
全く何の変化もないように見えない。
実際には結晶化龍がイニシャライザーとなって歪虚汚染を中和している。ハンター全員がそれぞれ小型イニシャライザーを持っているから気づきにくいのだ。
「これでイニ何とか化したのかの?」
ナディアと違って薄着のエルディラ(ka3982)が、同じように小さな手で龍の亡骸にぺたぺた触れている。
一見雑な動作だが、実際には繊細な指先の動きで小さな汚れを取り除いていた。
「したのじゃ! ほれ、この通り携帯したイニシャライザーを外せば」
へーっくちゅ。
これまでで最大のクシャミが出る。また子供に接するようにアニスに面倒を見られ、ハンターズソサエティー総長の顔が真っ赤になった。
ナディアが遊んでいる間もハンター達は仕事をしている。
特大イニシャライザーを毛布で覆い、歪虚に気づかれぬよう元の場所に戻して雪で隠し、自分達の足跡もごまかして距離をとる。
「エルディラ」
「うむ。次は我が先頭じゃな」
エルディラは愛馬と共に先頭に立って西へ向かう。
道も無い雪原を歩くのは非常に苦労が多い。
地面に深い穴や割れ目が隠れていないか、蹄を砕くほど硬い岩や皮膚を裂く尖った石がないかどうかなど、警戒して進まないと戦闘前に死ぬかもしれない。
「よしよし、大丈夫じゃシーロンス。此度の同行者は手練れ揃い。トカゲモドキ程度に後れは取るまい。安心するがよい」
馬を眺めながら前へ進む。
警戒が大変すぎて、歪虚に対する警戒は同行者に任せるしかなかった。
「リザードマン、3体」
シルヴェイラ(ka0726) が双眼鏡を下ろす。小さな声で報告して隊列から抜け出した。
彼が乗っているのは重装馬だ。極力雪原で目立たない装備を徹底しているので、気を抜けばハンター達もシルヴェイラを見失ってしまいそうだ。
「これは」
いつの間にか風が強くなっている。
彼の鋭敏な知覚でも前方の3体のリザードマンの輪郭しか分からない。
リザードマンは現時点ではこちらに気づいていないだろうが、このままでは少し進路変更しても衝突コースだ。
「北の野外がこれほど過酷とは」
迂回する時間的余裕は無い。
彼はナイフと盾を短弓に持ち替えて、可能な限り気配を消して歪虚に近づいた。
3体の歪虚に変化があった。
慌てたように首を左右に振り、ハンター達の最後尾に近づき目を見開く。
シルヴェイラが弦から手を離す。
矢が勢いよく放たれ先頭のリザードマンの胸に刺さった。
鱗で覆われた胸が膨れる。大きく息を吸って大声を出し他所の同族に警告するつもりだ。
アニスが鎮魂歌をうたう。生命なき歪虚には覿面に効き動きが鈍くなる。
だが鈍くなっただけだ。リザードマンの顔に嘲笑が浮かんで、風向き次第で遠方まで届く雄叫びをあげようとした。
「固まってると、格好の狙いですよっ!」
電撃が宙を水平に走る。
行軍の為一列になっていたことが災いし、リザードマン3体を貫き内側から焼いた。
「んーっ! 動きが鈍くて当て易いっ」
央崎 遥華(ka5644)が心底気持ちよさそうに言って、再度黒檀の杖の先から雷を放つ。
リザードマンの動きは相変わらず鈍い。それでも必死に動いて1体は躱すが、最もハンターから離れていた1体にデルタレイが打ち込まれ絶命した。
「退路を断ちます」
シルヴェイラが弓を構えたまま馬を走らせる。
あいにくトランシーバー所持は彼だけなので細かな情報は伝えられない。しかし同行者の動きから意図を推測できないような残念はこの場にいない。
「リザードマンが逃げるのじゃ!」
毛布にくるまれた見た目幼女が警告する。
「させません」
アニスの手のひらに淡く光る槍がうまれる。
輝いている訳でもないのに一度目にすれば目を離せない。そんな存在感のある槍を振りかぶり、美しい姿勢から歪虚に投擲する。
幼子の面倒を見る姉のようだった先ほどとは全く異なる、決して許されぬ存在を断つ戦士としての姿であった。
「おおー!」
槍に貫かれて消滅する歪虚を目にし、ナディアが歓声をあげて危うく馬上から転落しかかった。
銃弾と火球が炸裂してもう1体がこの世から消える。
リザードマンの腹に矢が当たる。慌てて見回すと、風上の馬上から見落とすシルヴェイラに気がついた。
次の矢をつがえ、モノクルを通して歪虚を冷静かつ冷徹に見下ろす。
1対1なら勝てるとでも思ったのかもしれない。あるいは矢の最低限の射程を割り込めば勝てるとでも思ったのかもしれない。
リザードマンはシルヴェイラによる矢を浴びながら全力で近づき、刃を振る直前に出現した障壁に打ち据えれ吹き飛ばされ、着地も出来ずに崩壊した。
れた。
●
一度リザードマンによる哨戒隊を滅した後は可能な限り敵を避けて進んだハンター達。
しかし風はますます強くなり、ついには一歩も進めなくなった。
「右よし、前よし、左よし」
エヴァンス・カルヴィ(ka0639)が全方向を指さし確認。
不自然な雪や地面の盛り上がりまでチェックを済ませ、準備よく用意してきたテントを鞍から下ろした。
「顔が冷たい……のじゃ」
ナディアはぐったりしている。
紫月・海斗(ka0788)が馬から下ろす間も指一本動かせない。
「貧弱じゃのう」
「なんじゃとー」
からかうエルディラも消耗を隠せない。悪環境での行軍だけでも困難なのに歪虚から隠れたり戦闘までしてきたのだらこの程度で済んでいるだけでも十分凄い。
「のじゃのじゃコンビは元気だねぇ。俺はもうくたくただよ」
ひょっとしたら2人より年下かもしれないジャンク(ka4072)が、辺境仕様の野営用テントを張って馬達をその中に導いた。
彼自身は入らない。
仲間に順番に休憩をとることを勧めた後、周囲の足跡を消しつつ歪虚の警戒を始める。
凍り付いた雪原を避けるため早朝を避け出発したのも、提供された白毛布を使って馬用の防寒着兼迷彩にしたのも彼の仕事だ。
片足の動きに変わった癖がある他は、これ以上ない見事な先導者であった。
「ナディアたん、エル子もだ。とっととテントに入らねぇと飴ちゃんよりいいものやらねぇぞ?」
「だから子供扱いは……」
ハンター達からの視線が妙に温かい。
イニシャライザー化作業を終えた後、海斗の膝でずっとはしゃいでいたので自業自得だ。
「まあ良かったじゃねぇか。危険な依頼に人が集まるか不安に思ってたんだろ? これだけ集まればなんとかなるさ」
エヴァンスは馬をテントで休ませてから、にやりと笑ってナディア達を別のテントに追い込んだ。
自身は中に入らず歪虚と天候の変化を警戒する。
ナディアは貴重な技能を持つと同時にこの場にいる人類の中で最も脆い。いくら警戒しても警戒しすぎにはならない。
「しっかり守ってやっから期待してな」
軽い言葉とは正反対に、エヴァンスの警護は徹底していてありの這い出る隙もなかった。
「体を冷やすなよ? ほれ、チョコレートでも食べとけ」
「我もー」
海斗は持ち込んだチョコレートを手際よく砕いて分配する。
自分の割り当ては少なめに、ただし瓶入りブランデーの封を開けて口に運んだ。
●
4つめの結晶化龍が歪虚汚染への抵抗を開始する。
最後の儀式を終え安堵の息を吐くナディアの後ろで、海斗が額に冷たい汗を浮かべた。
南に大きな気配がある。十三魔ほどではないが数が多い。
馬を南の中継拠点に走らせる予定だったが今送り出しても無駄死にだ。
東からも小さな気配が3つ、いや3集団。こちらに向かっているようだ。
「急ぐぜナディアたん。なあに、万一竜が出張ってきてもガルドの旦那に比べりゃ可愛いもんだ。心配すんな」
毛布を巻き付け懐に抱き上げるようにして馬上へ導く。
イニシャライザーを隠し痕跡を消す仲間をその場に残し、グリムバルド達が2手に分かれて迎撃に向かう。
3本の光の直線が歪虚の鱗を熱して焼け焦げをつくる。
「随分と気合いの入った歪虚だ、なっ」
グリムバルドは術発動の起点にしてたMURAMASAを握り直し、急速に近づいてくるリザードマンを待ち構える。
2組4本の刃が、絶妙の時間差で斜め下方の左右から迫った。
馬を半歩横移動させ1対を回避。
手のひらからMURAMASAへマテリアル注入。一瞬にも満たない間巨大化させ肩から脇までを切断した。
「これで倒れない!?」
驚き軽いダメージを受けても体の動きは乱れない。
返す刀で止めを刺し、健在なリザードマンと正面から向かい合う。
「時間があればデルタレイで退き撃ちしたんだが、なっ」
スキル無しの刺突。
リザードマンは滑るように右へ動く。
MURAMASAが空振りする。歪虚は恐れる様子もなく前へ飛び込み、馬の喉目がけて左右の刃を突き出した。
「見え見えだよ」
自ら振動する刃を戻して真正面から打ち合う。
衝撃で利き腕の筋が痛むが愛馬の首と引き替えにはできない。
「総長、急いでくれよ」
再度MURAMASAを巨大化させ、リザードマンに逃亡の機会を与えず脇から上下に両断した。
「スリーマンセルを1エリアに3つか。誰が考えたのかねっ」
グリムバルドの数百メートル南でエヴァンスがグレートソードを振るっていた。
青みがかった緑色の刀身が不用意に接近したリザードマンに大穴を開けた。こぼれる臓物が雪原を汚す前に薄れて消える。
敵はまだ残っている。
1歩遅れた結果生き残った1体が、己の滅びを悟ってせめて同属に伝えようと大きく息を吸う。
「させるかよ」
今は1秒が惜しい。威力のあるカウンター技は狙わず速度優先でひたすら前へ。体ごとぶつけるつもりで大剣を押し出す。
防がないなら声を出す前に潰される。リザードマンは歯を食いしばって剣を受けて必死に耐えた。
「腕も判断も悪くなかったぜ」
力で押す。短い双剣ごとリザードマンの腕が弾かれ、大剣で頭を砕かれた。
●
雪が降る。
結晶化した森に新たな雪が積もり、最初から積もっていた雪が落ちて音を立てた。
うとうとしていたナディアが鞍の上で跳ね起きる。
すると、ジャンクが口に指を立てる仕草で注意を促していた。
「さて」
総長が口を閉じたのを見てジャンクは列の先頭に戻る。
結晶化しとげとげした森の中は酷く動きづらい。
枝が多いため上空からの偵察対策にはなるが時間がかかるのは避けられない。
「外れてほしい予測ほど当たるな」
森の北端から雪原に抜けた。
地上には隠れているつもりらしいリザードマンが5、6体。南西の空には距離があるのに大きく見える竜種が1体見える。
「総長の撤退を最優先だ。時間を稼ぐぞ」
魔導銃の引き金を引く。
マテリアルで打ち出された弾が、雪原に伏せた歪虚に穴を開けた。
「ナディアさんしっかり! ソサエティがあるリゼリオの方は暖かいですもんね。いくらナディアさんが北の生まれでも寒いものは寒い! けどもう少し頑張って!」
遥華が陽気な声をつくって声をかける。
窮地は理解している。窮地だから落ち着く必要があり、気力体力が低下した護衛対象に活を入れる必要だ。
「う、うむっ。カム・ラディで待っているぞ!」
運ばれていく総長に軽く手を振って見送った直後、杖を一閃させてリザードマンに向ける。
「いけっ」
リザードマンを中心に局所的な嵐が発生。ジャンクが穴を開けた個体は絶命し、残る数体も動きが鈍くなる。
「ブレスが来るぞ!」
ジャンクが地上の歪虚に止めを指しつつ警告。
皆が上空に注意を向けると、長弓でも届かない距離でワイバーンの口から炎の濁流が放たれるところだった。
遥華の覆うマテリアルが力を増す。放電に似た形で力が放たれ、ブレスが地上に達する前に土の壁を出現させる。
雪でもないのにどろりと溶けた。
炎は土を溶かしても衰えずに広がりながらハンターに迫る。
この場のハンターが持つ最大の防御手段を使ったにも関わらず、皮膚が赤くなるほど熱い。
風が強くなる。炎は風で流されるほど貧弱ではないが、白く舞う雪が邪魔で竜種の視界からハンターを隠す。
竜種が苛立ち前進する。
ハンターを探してわずかに高度を下げたそのとき、死角である腹の下から強烈な爆風を受けた。
「我からの馳走はどうじゃ!」
エルディラがにやりと笑って挑発する。
炎に炙られた上半身が痛むが顔には出さない。
竜種の瞳に、初めて怒りの色が混じった。
「ぬおぉっ」
シーロンスが全力で斜め横に跳び、エルディラも動きを補助するために身を乗り出す。
直前まで彼女たちがいた場所に深い穴が穿たれていた。
「邪魔はさせません。わたし達が……希望なんです!」
アニスが竜種歪虚の顔の前に立ちふさがった。
ナディアを守るだけでは足りない。危地に勝算を見いだし飛び込めるハンターは同レベルに貴重だ。
「夜を司る神よ、彼の者に正しき安息を与えたまえ!」
魔力で声を拡大し、清浄なマテリアルをのせ竜種の巨体にぶつける。
小さな鱗1つ傷つかず、しかし筋と脂肪を貫通して正のマテリアルが奥の奥まで届いた。
巨体にもかかわらず並の覚醒者以上だった速度が数割減になる。
そこに火の球と吹雪が襲い巨体の各所に浅くないダメージを与えた。
「ハッハァ!」
安全地帯でナディアを仲間に任せ、海斗が戻ってきた。
器用に鞍の上に立ち、足下からマテリアルを噴出させて跳ぶ。
カウンターを狙った竜種が距離を測り損ねて彼の横を通過する。
無理矢理体を捻って海斗に噛みつこうとするが動きが間に合わない。
「チッ、雑な動きをしやがる」
攻性防壁狙いがはずれたので通常攻撃に切り替える。
着地しアサルトライフルで1発打ち込む。
続いて撃ち込もうとするが、風がますます強くなり何も見えなくなる。
数秒経って大きな音が響く。
竜翼が大気を打つ音は急速に離れていき、風が弱まり視界が回復したときには歪虚は1体も残っていなかった。
ハンター達は追撃は行わず遺跡に帰還する。
浄化が始まった土地は歪虚汚染が和らいでいて、特大イニシャライザーの力の大きさが感じられた。
掘り出された龍の亡骸は石に成り果てていた。
「総長さん、ちーんです」
アニス・エリダヌス(ka2491)が清潔なハンカチを差し出しナディアに鼻をかませてやった。
「これを」
ナディアが着ているものよりひとまわり大きなコートを着せてやる。
コート2着の着膨れで丸っこくなるが仕方が無い。寒すぎるのだから。
「総長」
グリムバルド・グリーンウッド(ka4409)が一言声をかけてくる。
彼の手にはスコップがある。雪原から結晶化龍を掘り出したのも、雪で風よけのための穴というか段差を掘ったのも彼だ。
だから歪虚の目から隠すために結晶化龍を埋めるのにかかる時間も分かる。
「ん。すぐに済ませるのじゃ」
分厚い手袋を嵌めても小さな手で、龍の角に当たる部分に触れる。
「南からの援軍が来るまで持つように……こんな感じかの?」
全く何の変化もないように見えない。
実際には結晶化龍がイニシャライザーとなって歪虚汚染を中和している。ハンター全員がそれぞれ小型イニシャライザーを持っているから気づきにくいのだ。
「これでイニ何とか化したのかの?」
ナディアと違って薄着のエルディラ(ka3982)が、同じように小さな手で龍の亡骸にぺたぺた触れている。
一見雑な動作だが、実際には繊細な指先の動きで小さな汚れを取り除いていた。
「したのじゃ! ほれ、この通り携帯したイニシャライザーを外せば」
へーっくちゅ。
これまでで最大のクシャミが出る。また子供に接するようにアニスに面倒を見られ、ハンターズソサエティー総長の顔が真っ赤になった。
ナディアが遊んでいる間もハンター達は仕事をしている。
特大イニシャライザーを毛布で覆い、歪虚に気づかれぬよう元の場所に戻して雪で隠し、自分達の足跡もごまかして距離をとる。
「エルディラ」
「うむ。次は我が先頭じゃな」
エルディラは愛馬と共に先頭に立って西へ向かう。
道も無い雪原を歩くのは非常に苦労が多い。
地面に深い穴や割れ目が隠れていないか、蹄を砕くほど硬い岩や皮膚を裂く尖った石がないかどうかなど、警戒して進まないと戦闘前に死ぬかもしれない。
「よしよし、大丈夫じゃシーロンス。此度の同行者は手練れ揃い。トカゲモドキ程度に後れは取るまい。安心するがよい」
馬を眺めながら前へ進む。
警戒が大変すぎて、歪虚に対する警戒は同行者に任せるしかなかった。
「リザードマン、3体」
シルヴェイラ(ka0726) が双眼鏡を下ろす。小さな声で報告して隊列から抜け出した。
彼が乗っているのは重装馬だ。極力雪原で目立たない装備を徹底しているので、気を抜けばハンター達もシルヴェイラを見失ってしまいそうだ。
「これは」
いつの間にか風が強くなっている。
彼の鋭敏な知覚でも前方の3体のリザードマンの輪郭しか分からない。
リザードマンは現時点ではこちらに気づいていないだろうが、このままでは少し進路変更しても衝突コースだ。
「北の野外がこれほど過酷とは」
迂回する時間的余裕は無い。
彼はナイフと盾を短弓に持ち替えて、可能な限り気配を消して歪虚に近づいた。
3体の歪虚に変化があった。
慌てたように首を左右に振り、ハンター達の最後尾に近づき目を見開く。
シルヴェイラが弦から手を離す。
矢が勢いよく放たれ先頭のリザードマンの胸に刺さった。
鱗で覆われた胸が膨れる。大きく息を吸って大声を出し他所の同族に警告するつもりだ。
アニスが鎮魂歌をうたう。生命なき歪虚には覿面に効き動きが鈍くなる。
だが鈍くなっただけだ。リザードマンの顔に嘲笑が浮かんで、風向き次第で遠方まで届く雄叫びをあげようとした。
「固まってると、格好の狙いですよっ!」
電撃が宙を水平に走る。
行軍の為一列になっていたことが災いし、リザードマン3体を貫き内側から焼いた。
「んーっ! 動きが鈍くて当て易いっ」
央崎 遥華(ka5644)が心底気持ちよさそうに言って、再度黒檀の杖の先から雷を放つ。
リザードマンの動きは相変わらず鈍い。それでも必死に動いて1体は躱すが、最もハンターから離れていた1体にデルタレイが打ち込まれ絶命した。
「退路を断ちます」
シルヴェイラが弓を構えたまま馬を走らせる。
あいにくトランシーバー所持は彼だけなので細かな情報は伝えられない。しかし同行者の動きから意図を推測できないような残念はこの場にいない。
「リザードマンが逃げるのじゃ!」
毛布にくるまれた見た目幼女が警告する。
「させません」
アニスの手のひらに淡く光る槍がうまれる。
輝いている訳でもないのに一度目にすれば目を離せない。そんな存在感のある槍を振りかぶり、美しい姿勢から歪虚に投擲する。
幼子の面倒を見る姉のようだった先ほどとは全く異なる、決して許されぬ存在を断つ戦士としての姿であった。
「おおー!」
槍に貫かれて消滅する歪虚を目にし、ナディアが歓声をあげて危うく馬上から転落しかかった。
銃弾と火球が炸裂してもう1体がこの世から消える。
リザードマンの腹に矢が当たる。慌てて見回すと、風上の馬上から見落とすシルヴェイラに気がついた。
次の矢をつがえ、モノクルを通して歪虚を冷静かつ冷徹に見下ろす。
1対1なら勝てるとでも思ったのかもしれない。あるいは矢の最低限の射程を割り込めば勝てるとでも思ったのかもしれない。
リザードマンはシルヴェイラによる矢を浴びながら全力で近づき、刃を振る直前に出現した障壁に打ち据えれ吹き飛ばされ、着地も出来ずに崩壊した。
れた。
●
一度リザードマンによる哨戒隊を滅した後は可能な限り敵を避けて進んだハンター達。
しかし風はますます強くなり、ついには一歩も進めなくなった。
「右よし、前よし、左よし」
エヴァンス・カルヴィ(ka0639)が全方向を指さし確認。
不自然な雪や地面の盛り上がりまでチェックを済ませ、準備よく用意してきたテントを鞍から下ろした。
「顔が冷たい……のじゃ」
ナディアはぐったりしている。
紫月・海斗(ka0788)が馬から下ろす間も指一本動かせない。
「貧弱じゃのう」
「なんじゃとー」
からかうエルディラも消耗を隠せない。悪環境での行軍だけでも困難なのに歪虚から隠れたり戦闘までしてきたのだらこの程度で済んでいるだけでも十分凄い。
「のじゃのじゃコンビは元気だねぇ。俺はもうくたくただよ」
ひょっとしたら2人より年下かもしれないジャンク(ka4072)が、辺境仕様の野営用テントを張って馬達をその中に導いた。
彼自身は入らない。
仲間に順番に休憩をとることを勧めた後、周囲の足跡を消しつつ歪虚の警戒を始める。
凍り付いた雪原を避けるため早朝を避け出発したのも、提供された白毛布を使って馬用の防寒着兼迷彩にしたのも彼の仕事だ。
片足の動きに変わった癖がある他は、これ以上ない見事な先導者であった。
「ナディアたん、エル子もだ。とっととテントに入らねぇと飴ちゃんよりいいものやらねぇぞ?」
「だから子供扱いは……」
ハンター達からの視線が妙に温かい。
イニシャライザー化作業を終えた後、海斗の膝でずっとはしゃいでいたので自業自得だ。
「まあ良かったじゃねぇか。危険な依頼に人が集まるか不安に思ってたんだろ? これだけ集まればなんとかなるさ」
エヴァンスは馬をテントで休ませてから、にやりと笑ってナディア達を別のテントに追い込んだ。
自身は中に入らず歪虚と天候の変化を警戒する。
ナディアは貴重な技能を持つと同時にこの場にいる人類の中で最も脆い。いくら警戒しても警戒しすぎにはならない。
「しっかり守ってやっから期待してな」
軽い言葉とは正反対に、エヴァンスの警護は徹底していてありの這い出る隙もなかった。
「体を冷やすなよ? ほれ、チョコレートでも食べとけ」
「我もー」
海斗は持ち込んだチョコレートを手際よく砕いて分配する。
自分の割り当ては少なめに、ただし瓶入りブランデーの封を開けて口に運んだ。
●
4つめの結晶化龍が歪虚汚染への抵抗を開始する。
最後の儀式を終え安堵の息を吐くナディアの後ろで、海斗が額に冷たい汗を浮かべた。
南に大きな気配がある。十三魔ほどではないが数が多い。
馬を南の中継拠点に走らせる予定だったが今送り出しても無駄死にだ。
東からも小さな気配が3つ、いや3集団。こちらに向かっているようだ。
「急ぐぜナディアたん。なあに、万一竜が出張ってきてもガルドの旦那に比べりゃ可愛いもんだ。心配すんな」
毛布を巻き付け懐に抱き上げるようにして馬上へ導く。
イニシャライザーを隠し痕跡を消す仲間をその場に残し、グリムバルド達が2手に分かれて迎撃に向かう。
3本の光の直線が歪虚の鱗を熱して焼け焦げをつくる。
「随分と気合いの入った歪虚だ、なっ」
グリムバルドは術発動の起点にしてたMURAMASAを握り直し、急速に近づいてくるリザードマンを待ち構える。
2組4本の刃が、絶妙の時間差で斜め下方の左右から迫った。
馬を半歩横移動させ1対を回避。
手のひらからMURAMASAへマテリアル注入。一瞬にも満たない間巨大化させ肩から脇までを切断した。
「これで倒れない!?」
驚き軽いダメージを受けても体の動きは乱れない。
返す刀で止めを刺し、健在なリザードマンと正面から向かい合う。
「時間があればデルタレイで退き撃ちしたんだが、なっ」
スキル無しの刺突。
リザードマンは滑るように右へ動く。
MURAMASAが空振りする。歪虚は恐れる様子もなく前へ飛び込み、馬の喉目がけて左右の刃を突き出した。
「見え見えだよ」
自ら振動する刃を戻して真正面から打ち合う。
衝撃で利き腕の筋が痛むが愛馬の首と引き替えにはできない。
「総長、急いでくれよ」
再度MURAMASAを巨大化させ、リザードマンに逃亡の機会を与えず脇から上下に両断した。
「スリーマンセルを1エリアに3つか。誰が考えたのかねっ」
グリムバルドの数百メートル南でエヴァンスがグレートソードを振るっていた。
青みがかった緑色の刀身が不用意に接近したリザードマンに大穴を開けた。こぼれる臓物が雪原を汚す前に薄れて消える。
敵はまだ残っている。
1歩遅れた結果生き残った1体が、己の滅びを悟ってせめて同属に伝えようと大きく息を吸う。
「させるかよ」
今は1秒が惜しい。威力のあるカウンター技は狙わず速度優先でひたすら前へ。体ごとぶつけるつもりで大剣を押し出す。
防がないなら声を出す前に潰される。リザードマンは歯を食いしばって剣を受けて必死に耐えた。
「腕も判断も悪くなかったぜ」
力で押す。短い双剣ごとリザードマンの腕が弾かれ、大剣で頭を砕かれた。
●
雪が降る。
結晶化した森に新たな雪が積もり、最初から積もっていた雪が落ちて音を立てた。
うとうとしていたナディアが鞍の上で跳ね起きる。
すると、ジャンクが口に指を立てる仕草で注意を促していた。
「さて」
総長が口を閉じたのを見てジャンクは列の先頭に戻る。
結晶化しとげとげした森の中は酷く動きづらい。
枝が多いため上空からの偵察対策にはなるが時間がかかるのは避けられない。
「外れてほしい予測ほど当たるな」
森の北端から雪原に抜けた。
地上には隠れているつもりらしいリザードマンが5、6体。南西の空には距離があるのに大きく見える竜種が1体見える。
「総長の撤退を最優先だ。時間を稼ぐぞ」
魔導銃の引き金を引く。
マテリアルで打ち出された弾が、雪原に伏せた歪虚に穴を開けた。
「ナディアさんしっかり! ソサエティがあるリゼリオの方は暖かいですもんね。いくらナディアさんが北の生まれでも寒いものは寒い! けどもう少し頑張って!」
遥華が陽気な声をつくって声をかける。
窮地は理解している。窮地だから落ち着く必要があり、気力体力が低下した護衛対象に活を入れる必要だ。
「う、うむっ。カム・ラディで待っているぞ!」
運ばれていく総長に軽く手を振って見送った直後、杖を一閃させてリザードマンに向ける。
「いけっ」
リザードマンを中心に局所的な嵐が発生。ジャンクが穴を開けた個体は絶命し、残る数体も動きが鈍くなる。
「ブレスが来るぞ!」
ジャンクが地上の歪虚に止めを指しつつ警告。
皆が上空に注意を向けると、長弓でも届かない距離でワイバーンの口から炎の濁流が放たれるところだった。
遥華の覆うマテリアルが力を増す。放電に似た形で力が放たれ、ブレスが地上に達する前に土の壁を出現させる。
雪でもないのにどろりと溶けた。
炎は土を溶かしても衰えずに広がりながらハンターに迫る。
この場のハンターが持つ最大の防御手段を使ったにも関わらず、皮膚が赤くなるほど熱い。
風が強くなる。炎は風で流されるほど貧弱ではないが、白く舞う雪が邪魔で竜種の視界からハンターを隠す。
竜種が苛立ち前進する。
ハンターを探してわずかに高度を下げたそのとき、死角である腹の下から強烈な爆風を受けた。
「我からの馳走はどうじゃ!」
エルディラがにやりと笑って挑発する。
炎に炙られた上半身が痛むが顔には出さない。
竜種の瞳に、初めて怒りの色が混じった。
「ぬおぉっ」
シーロンスが全力で斜め横に跳び、エルディラも動きを補助するために身を乗り出す。
直前まで彼女たちがいた場所に深い穴が穿たれていた。
「邪魔はさせません。わたし達が……希望なんです!」
アニスが竜種歪虚の顔の前に立ちふさがった。
ナディアを守るだけでは足りない。危地に勝算を見いだし飛び込めるハンターは同レベルに貴重だ。
「夜を司る神よ、彼の者に正しき安息を与えたまえ!」
魔力で声を拡大し、清浄なマテリアルをのせ竜種の巨体にぶつける。
小さな鱗1つ傷つかず、しかし筋と脂肪を貫通して正のマテリアルが奥の奥まで届いた。
巨体にもかかわらず並の覚醒者以上だった速度が数割減になる。
そこに火の球と吹雪が襲い巨体の各所に浅くないダメージを与えた。
「ハッハァ!」
安全地帯でナディアを仲間に任せ、海斗が戻ってきた。
器用に鞍の上に立ち、足下からマテリアルを噴出させて跳ぶ。
カウンターを狙った竜種が距離を測り損ねて彼の横を通過する。
無理矢理体を捻って海斗に噛みつこうとするが動きが間に合わない。
「チッ、雑な動きをしやがる」
攻性防壁狙いがはずれたので通常攻撃に切り替える。
着地しアサルトライフルで1発打ち込む。
続いて撃ち込もうとするが、風がますます強くなり何も見えなくなる。
数秒経って大きな音が響く。
竜翼が大気を打つ音は急速に離れていき、風が弱まり視界が回復したときには歪虚は1体も残っていなかった。
ハンター達は追撃は行わず遺跡に帰還する。
浄化が始まった土地は歪虚汚染が和らいでいて、特大イニシャライザーの力の大きさが感じられた。
依頼結果
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相談卓 ジャンク(ka4072) 人間(クリムゾンウェスト)|53才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/03/10 01:40:06 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/09 15:22:30 |