ゲスト
(ka0000)
メイドのお仕事「ゴミの『討伐』」
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/08 19:00
- 完成日
- 2016/08/14 17:40
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
華やかな舞台の裏には、必ず影が付き纏う。武闘大会をはじめとするイベントには、ゴミがつきものだ。通常であれば都や村の規律に従って処理されるゴミであるが、外部の人間が関わると時折、不適切な処分がなされる。
某所に存在する山村は、そうした不適切なゴミによって悩まされていた。何らかの大規模なイベントやお祭り事が発生するたびに、荷馬車の一群が村の裏手にある谷を訪れてゴミを廃棄していくのだ。
その臭気たるや老人すらもマッハで逃げるレベルであった。
「なるほど、これは酷い……れすね」
村長の家で説明を受けるフィオ・ドランドは、鼻を抑えながら顔をしかめた。彼女はメイド服の上から武装する、いわゆる武装メイドであり、ハンターである。
だが、ハンターである前にメイドである。ややこしいが、ともかく彼女は仕事を探していた。
「ゴミの討伐……受けて下さいますかな?」
くちばしの長いキツツキのような面を被った村長が、こもった声でそう問いかける。フィオが頷くと、ありがとうございます、と深々と村長は頭を下げた。村長に連れられ、外へ出ると数人の若者が先導してくれることとなった。
彼らも村長と同じく、キツツキの面をかぶっていた。布製の面を村人たちはマスクと呼び、臭いの中心部へ行くならばつけた方がよいと勧めてきた。フィオは宗教的な意味合いを感じたため、固辞し、村人たちは特に強制はしなかった。
確かに谷へと続く道を歩むごとに、臭いは強烈さを増してくる。
「……ここから先は我々では危険過ぎる」
「でひたら、あとは私一人で参ります」
「くれぐれも気をつけてください。ゴミは……手強いです」
「私は、メイドれすから」
何の根拠もない自信を表情ににじませ、フィオは谷へと進む。ゴミの小山が見えた瞬間、掌底を食らったように頭が揺れた。やや遅れて強烈な臭いが鼻を突いたのだと知る。マスクもらっておけばよかったかな、と思いながらゴミの山を見上げた。
「ひどい臭い…ここまで溜め込むなんて悪い人たちもいたものれす」
だが、彼らへの折檻は別の機会に置いておこう。
今は、メイドの矜持として臭いの原因へ対処しなければならない。分類し生ごみは土に埋め、燃えるものは燃やして埋める。燃えないものは破砕して、別の業者にでも委託しようか。
無論、リサイクルできるものがあればリサイクルが基本だ。
「どこから手を付けまひょうか……崩れても厄介れすが」
モップ片手に舐め回すようにゴミ山を眺め、ふと気がついた。風一つ吹いていないにも関わらず、ゴミ山が動いたのだ。ガラガラと音を立てて崩れだした山から、フィオは慌てて後退する。
山はひとりでに動き、幾つかの小さなまとまりに変じた。これが分別なら、手間が省けてよいのだが、まとまりは雑多なゴミの集まりに過ぎなかった。そして、何が起こったのか、フィオは直感で知る。
「雑魔れすか……あぁ」
だから、討伐と村長は言ったのか。
納得がいったところで、フィオはモップをつきたて代わりに銃器を取り出した。威嚇射撃を放ちながら、後退する。安請け合いをするものではないなぁ、とか、人の話はちゃんと聞かないといけないなぁ、とぼやっと考えながら転身。ぶん投げられるゴミを避けながら、谷を脱する。
「対策を講じまふ。人数を増やしても問題はないれしょうか?」
村長のマスクについたくちばしを握りながら、フィオは交渉する。快く承諾を得ると、早速フィオはハンターオフィスへと使いを走らせるのだった。
某所に存在する山村は、そうした不適切なゴミによって悩まされていた。何らかの大規模なイベントやお祭り事が発生するたびに、荷馬車の一群が村の裏手にある谷を訪れてゴミを廃棄していくのだ。
その臭気たるや老人すらもマッハで逃げるレベルであった。
「なるほど、これは酷い……れすね」
村長の家で説明を受けるフィオ・ドランドは、鼻を抑えながら顔をしかめた。彼女はメイド服の上から武装する、いわゆる武装メイドであり、ハンターである。
だが、ハンターである前にメイドである。ややこしいが、ともかく彼女は仕事を探していた。
「ゴミの討伐……受けて下さいますかな?」
くちばしの長いキツツキのような面を被った村長が、こもった声でそう問いかける。フィオが頷くと、ありがとうございます、と深々と村長は頭を下げた。村長に連れられ、外へ出ると数人の若者が先導してくれることとなった。
彼らも村長と同じく、キツツキの面をかぶっていた。布製の面を村人たちはマスクと呼び、臭いの中心部へ行くならばつけた方がよいと勧めてきた。フィオは宗教的な意味合いを感じたため、固辞し、村人たちは特に強制はしなかった。
確かに谷へと続く道を歩むごとに、臭いは強烈さを増してくる。
「……ここから先は我々では危険過ぎる」
「でひたら、あとは私一人で参ります」
「くれぐれも気をつけてください。ゴミは……手強いです」
「私は、メイドれすから」
何の根拠もない自信を表情ににじませ、フィオは谷へと進む。ゴミの小山が見えた瞬間、掌底を食らったように頭が揺れた。やや遅れて強烈な臭いが鼻を突いたのだと知る。マスクもらっておけばよかったかな、と思いながらゴミの山を見上げた。
「ひどい臭い…ここまで溜め込むなんて悪い人たちもいたものれす」
だが、彼らへの折檻は別の機会に置いておこう。
今は、メイドの矜持として臭いの原因へ対処しなければならない。分類し生ごみは土に埋め、燃えるものは燃やして埋める。燃えないものは破砕して、別の業者にでも委託しようか。
無論、リサイクルできるものがあればリサイクルが基本だ。
「どこから手を付けまひょうか……崩れても厄介れすが」
モップ片手に舐め回すようにゴミ山を眺め、ふと気がついた。風一つ吹いていないにも関わらず、ゴミ山が動いたのだ。ガラガラと音を立てて崩れだした山から、フィオは慌てて後退する。
山はひとりでに動き、幾つかの小さなまとまりに変じた。これが分別なら、手間が省けてよいのだが、まとまりは雑多なゴミの集まりに過ぎなかった。そして、何が起こったのか、フィオは直感で知る。
「雑魔れすか……あぁ」
だから、討伐と村長は言ったのか。
納得がいったところで、フィオはモップをつきたて代わりに銃器を取り出した。威嚇射撃を放ちながら、後退する。安請け合いをするものではないなぁ、とか、人の話はちゃんと聞かないといけないなぁ、とぼやっと考えながら転身。ぶん投げられるゴミを避けながら、谷を脱する。
「対策を講じまふ。人数を増やしても問題はないれしょうか?」
村長のマスクについたくちばしを握りながら、フィオは交渉する。快く承諾を得ると、早速フィオはハンターオフィスへと使いを走らせるのだった。
リプレイ本文
●
晴れやかな空、涼しげな風……過ごしやすい気候にも関わらずフィオたちの表情は厳しいものであった。
「悪臭ですか」
目的地の谷から臭ってくるものに、エルバッハ・リオン(ka2434)は鼻と口を手で覆う。それでも、防ぎきれるものではない。
「戦場ではいろんな臭いを経験していますが、できるなら嗅ぎたくはないですね」
うんざりと呟くエルの前で、先頭を歩くフィオが足を止めた。振り返りざま、彼女はしっかりと会釈をした。
「改めて、皆様よろしくお願いします。あそこに見えるのが……例のゴミ山です」
「お久しぶりです、フィオさん。こちらこそ、よろしくお願いします。そして、あれですか」
「フィオ、今回もよろしくお願いしますね。なるほど、やはりこれはきついですね」
エルに続き挨拶をしたライラ = リューンベリ(ka5507)は、閉口した。
「よくぞ、ここまで溜め込んだ……というべきでしょうか」
エリス・カルディコット(ka2572)は、目の前にそびえるゴミ山を見て眉をひそめた。凄まじい量のゴミの中に、わずかに蠢く場所があった。
「あー、確かにゴミ山の中に本当の塵が混じってるわね。しっかり浄化しましょう」
蠢くゴミを睨めつけて、セリス・アルマーズ(ka1079)は聖機剣の柄に手をかける。
セリスの後ろで、小宮・千秋(ka6272)はゴミ山を確認する。
「本当にゴミのお山が雑魔さんになってしまわれたのですかー。何やら賞金首になっていたりしそうですが」
「そうなる前に私たちで倒してしまいましょう」
千秋の言葉を受け、エリスがライフルの準備に取り掛かる。遠距離組が準備に取り掛かる中、もっとも近くで戦うことになるエルマ(ka6297)はぐっと拳を握り気合を入れる。
「これは、凄まじいですが……早く綺麗にしてあげませんと」
「綺麗になれば……ここにゴミを捨てようなんて人間はいなくなりますよ、きっと」
傍らに咲く花を見て、マルカ・アニチキン(ka2542)は告げる。その姿が全身ヒーロースーツで固められているのは、気合の現れと捉えることにした。
さて、とライラは三角巾を頭に巻いて構える。
「お掃除はメイドの基本、私もプロとして歪虚ごとお掃除して差し上げますわ」
「うぅ、私もそれぐらい意気込んでいたのですが……申し訳がたたないですー」
自身の体調不良を申告していた千秋が、消え入りそうな声で告げる。
「その分、戦いが終わったら働いてもらいますわ」
キッパリと告げるフィオに、千秋はもちろんですーと何度も頷くのだった。
いざ、行動開始となった折、
「俺にも手伝わせてくれ」
と仮面騎士姿の咲月 春夜(ka6377)ことヘルシャフトが姿を見せた。彼は仮面の下で、目を細めて言う。
「どんな世界でも人は人か……」
廃棄した人間の業を感じながら、彼は盾を構えるのだった。
●
ハンターたちの気配に、歪虚が気づく。ゴミ山の蠢きが意思を持っているかのようなものに変わる。いくつかの個体が生まれ、獣のように四足で立つ。
「皆さん、お気をつけて」
マルカが足を踏み出したセリス、ライラ、ヘルシャフトへと風の守りを与えていく。前衛の接敵より早く、エルが早速ゴミ山の群れへ狙いをつける。
多くの塊を範囲に収め、エルは冷気の嵐を巻き起こす。歪虚たちの身体が冷やされ、動きが鈍る。
エルとマルカから更に後方。射程ギリギリで構えるエリスは、ブリザードから漏れた敵を狙う。
「ここまでの距離から撃つのは初めてでございますが……」
マテリアルを十全に使い、射撃の精度を高めるとともに弾を加速させる。風を切り進む弾丸は、ライラへ向かうゴミを穿った。
撃ちぬかれた箇所が塊から脱落し、体積が僅かに減る。
踊るような動きを見せ、立ち向かうライラがつぶさにゴミの動向を見守る。
「再生は……しないようですね」
「それでも、十分大きいですけどね」
少し後ろから観察するエルマが、目を凝らしていう。少しでも体積を減らせば、核となる部分もわかるはず。突出してきた一体を狙って、セリスらも集中砲火を見せる。
「うぐ……」
だが近づけば、もちろん臭いが襲ってくる。セリスは足を止め、表情を歪ませつつ、光弾を放つ。獣の如き動きでゴミの塊は、光弾を避け、顔の部分をセリスへ向けた。
続けて飛来したエリスの弾丸も、一足跳びに避ける。最後にライラが回り込んで、手裏剣を当てた。ゴミの総量からすれば微々たるものだが、イラつきはするのだろう。
ゴミの塊はライラへと跳躍する。
沸き立つ臭いから逃れるように、ライラは素早く横へ跳んだ。
「近づかれると……一層凄まじいですね」
金属と生ごみとよくわからない酸っぱさが入り混じったような臭いをそいつは放っていた。
ライラとゴミの追いかけっこを、セリスは追いかけようとして足を止めた。盾を構えて、グチャッとした塊を払い落とす。
「むっ、ちょっとゴミを投げないでよ」
ブリザードを受けながら、ゴミの塊たちは接近者に攻撃を開始した。鈍い動きから放たれるゴミ弾は、威力はともかく悪臭がひどい。
ちらりとエルに目配せし、一足早くセリスはそいつらの中心へ向かっていった。フィオが威嚇射撃で足止めをしているとはいえ、限界がある。
前線の維持、それは誰かがしなければならない。
●
ゴミの動きから核の位置を見つけ出す。観察眼もさることながら、重要なのは直感による閃きと、わずかな運だ。さらに集中力を高めれば、いうことはない。
エルは、冷気の嵐から風刃へと魔法を切り替えながら、マルカに視線を送る。マルカは望遠鏡で、ライラに執拗に向かっていくゴミ山を見ていた。
マルカの視界の中で、ヘルシャフトが至近距離から雷撃を放って、動き鈍らせる。その隙を突いて、エリスが冷気をまとった弾丸を掠めさせる。
装甲のゴミが剥げていく中、マルカはゴミ山の鈍った動きの中心を探す。もう少しで何かが掴めそうであった。
転機はゴミ山周囲を警戒してくれる千秋のペット、黒猫とマルチーズが同じ視界に入ったことでもたらされた。二匹との動きの違いが、マルカに閃きを与えた。
「塊の腰部、そのあたりに核があります!」
「聞きまして?」
声が届いたエルマが前衛に問いかける。目配せで、ライラとヘルシャフトが頷く。ゴミ山の中央へ向かっていたセリスは、ハンドサインで肯定した。
マルカから風のまもりを受け、エルマが動く。ライラが先んじて、向かってくるゴミへ鞭を叩き、動きを停めた。獣に似た動きをするならば、打ち鳴らすのも有効である。
「それでは、一気に片付けて参りましょう」
告げると同時に、マテリアルを脚部に与えて素早く立ちまわる。
「おら、止まれ!」
そしてヘルシャフトによる電撃のショックで、完全に動きを止めた。ライラは鞭を繰り出し、核パーツを絡めとると引き抜こうと力を込める。
だが、
「ゴミが支えになっていますね、仕方ありませんか」
核は引き抜けず、引っ張り合いの形になる。それでも、わずかにゴミの塊からは浮き出てきた。
「皆さま、今です」
「任されました!」
一気にかけ出したエルマが、ゴミ山の懐へ潜り込む。一瞬、悪臭に吐き気がこみ上げ、膝から落ちそうになる。息を止め踏ん張りを入れ、拳を核へと突き上げた。
ゼロ距離からの強烈な一撃、核パーツは砕け散り、ゴミ山は崩れる。慌てて退避したエルマは、息を吐くと同時に浮かんだ汗を拭いた。
「……気持ち悪いです」
「見事な一撃だったぞ」
ヘルシャフトの激励を受け、エルマは何とか立ち上がる。そのとき、セリスの悲鳴とも慟哭とも、咆哮とも思える大声が谷中に響き渡った。
●
少し前、セリスは飛び込みざまに光の波動を周囲へ放っていた。三体を巻き込もうと放った波動は、最も行動の遅れた一体だけを打ち崩す。残るニ体のうち、一体はエルの風刃に片足を切り飛ばされ、体制を崩した。
浮いた腰部に核の姿が丸見えである。マルカが核へ狙いをつけて、集中し水弾で核を貫く。重なるブリザードのダメージもあったのであろう。核は、マルカの一撃でもろくも崩れた。
「よし、この調……」
調子ね、と言おうとしたセリスであったがゴミ山に囲まれると悪臭に身がすくんだ。歪虚殲滅に満たされていた頭が、得体のしれない感情に侵され、動きが止まったのである。
それでも、本能で飛ばされてきたゴミ弾を弾くのは流石であった。だが、ゴミ弾の後ろから別の一体がのしかかってきた。盾で防ぎつつも、総量に潰されかかる。
こうして、声にならない叫びが、あげられた。
「セリスさんが!」
「わかっていますから、下がって」
その様子を見た千秋が慌てて近寄ろうとして、エリスに窘められる。アナライズデバイスを用いて、他の核も同じ位置にあるとエリスは推測していた。ならば、倒しきるのは時間の問題だ。
それに、セリスもただやられるわけではない。
気絶しそうな悪臭の中、彼女は再び光の波動を放っていた。無論、覆いかぶさっていたゴミ歪虚はその一撃をまともに受けてしまう。
引き離されたゴミの塊を、果敢にもエルマガ投げ落とす。臭いにくらっとしたが、相手はそれ以上にグラついていた。こうなれば、単なる的だ。ライラが首尾よく核を絡めとり、春夜が光の剣で穿つ。
ひび割れたパーツを、エリスが撃ち砕く。
流れるような攻撃から次の相手へ、振り向いたエルマをゴミの弾丸が襲った。本能から拳を打ち合わせ、叩き落とそうとエルマは動いた。だが、そのゴミはマテリアルで強化されていた鉄塊だった。
「うぐっ……!?」
短い悲鳴を上げて、腕を引き込める。
「大丈夫か?」
ヘルシャフトの問いかけに頷いて、エルマは足を踏み込む。先行するヘルシャフトがゴミ山を痺れさせ、エリスが冷気をまとった弾丸でさらに動きを鈍らせる。
鈍重な獣ほど、落としやすいものはない。エルマは核パーツに接近すると、腕の痺れをもろともせず、まっすぐに拳を叩き込んだ。
「ーーっ!」
やはり、息は止まる。
撃ち砕くのを助けるように、マルカの水弾が核を襲った。ピシリと音が鳴り、エルマの拳が突き抜けた。
一体ゴミ山が崩れ、残るはニ体。
自身を回復し、復活を果たしたセリスとライラがそのうち一体を引き受けていた。ライラが前に立ち、攻撃をかわし、セリスが光弾でゴミを破砕する。
「これ以上、ゴミをまき散らせはしません」
確固たる意思を持って、エリスの弾丸が核を撃ち貫く。こうして残るは一体、あとは数を推して参るのみ。瞬く間に解体されたゴミ山は、核を晒してしまうのであった。
●
ゴミ山との戦いが終わり静寂が戻った谷で、
「穴を彫り終わりましたよー!」
と千秋が人一倍張り切り声を上げた。戦いへ参加できなかった悔しさを奮起するように、千秋は身体を動かしていた。
「千秋様、あまり無茶はしないでくださいね」
「私もメイドなのです。これぐらはしないと収まりがつきませんよー!」
少し心配になったエリスが、千秋へ優しく声をかける。
「一人で張り切りすぎて倒れないでくださいね。皆様と、ともに頑張りましょう」
「はーい。次は何をすれば?」
「フィオさんに聞いてくるよ」
ふっと立ち上がったのは、ヘルシャフトを解除した春夜だった。見えないところで変身解除、素知らぬ顔で彼は掃除に加わった。
前の依頼で世話になったというエル、千秋のとりなしもあってフィオから疑われることはなかった。ちなみに、ここの疑いとはヘルシャフト=春夜というものである。
あくまで、春夜はヘルシャフトの友人である。
春夜が向かった先では、フィオの指示の下、セリスとエルが大きなゴミの解体と分別に勤しんでいた。
「うぅ……臭いが……」
「エリスさんがお風呂の準備を村人さんに依頼しているそうです。今は頑張りましょう」
「体の方は風呂で何とかなるんだろうけどね」
ゴミの塊に押し倒され、最も臭いが染み付いたのがセリスである。無論、それは装備にも及ぶ。臭いを取るのにかかる支出が増えるだろうと思っていた。
当然、必要経費だ。こんな仕事をしていても乙女。臭いには敏感なのである。
「禊終わったら、紅茶でも飲みたいわね」
ふと、天を仰ぐセリスであった。
「燃えるゴミに燃えないゴミー。缶と瓶ー。危険物ーっと……これはプラスチックでしょうか」
「化学品……か。燃えないゴミに混ぜよう」
本来クリムゾンウェストにないゴミが見つかると、複雑な気分になる。そんな小さな影響を考える隣で、ライラは一つ溜息をつく。
「この服も破棄ですわね。お屋敷に新しいメイド服を支給していただかなくてわ」
「もったいないのでは……?」
「メイド服は所詮作業着です。消耗品ですよ」
エリスの疑問に応えながら、ライラは作業を続ける。その周りでは村人たちの姿もあった。エリスが人手は多いほうが良いと呼んだのだ。彼らは、エルマが用意した道具を駆使していた。
「大きな袋、竹箒やちりとり……軍手と大きめのトング。これらがあれば天下無双。ゴミなど遅るるに足らずですよ」
張り切って陣頭指揮を取りながら、エルマも躍進。
結果として予想以上の速さで、片付けは進んでいった。
片付けが終われば、湯浴みである。村人たちは感謝の念を入れて、張り切って準備してくれた。
村へ戻る道中、ふと足を止めて春夜は谷を振り返る。
「それにしても……原因を作った連中をあのゴミ山に叩き込んで、人としての何たるかを教えてやりたいな」
「無論ですよ、春夜様」
フィオは春夜の言葉に同意を示して、拳を組む。
「見つけたら、この手で叩き潰します」
「叩き潰すといえば……」
ふと思い出したマルカが、ゴミに混じっていたペットボトルを手に村人に接近する。今回の騒動で害虫対策に苦慮していることだろうと、虫取りボトルの作り方を教えようと言うのだ。
無論、村にはペットボトルはない。が、ゴミ山からいくつか回収していた。どこからきたゴミなのか、詮索をしてはいけない。
そんな闇はさておき、マルカが教えたのはペットボトルの口を切り取って加工し、砂糖、酵母、熱湯からなる薬剤でおびき寄せるというものだ。
「これで本来の生活を早く取り戻してください」
「なるほど、そんな方法が……」
村人に混じって、フィオ他数名が話を聞いていたりしたのも一興だろう。かくして、村には平和が取り戻された。
だが、悪者がいる限り、今日もどこかで不法投棄が行われる。
奴らを倒すまで、メイドの戦いは終わらないのかも……しれない。
晴れやかな空、涼しげな風……過ごしやすい気候にも関わらずフィオたちの表情は厳しいものであった。
「悪臭ですか」
目的地の谷から臭ってくるものに、エルバッハ・リオン(ka2434)は鼻と口を手で覆う。それでも、防ぎきれるものではない。
「戦場ではいろんな臭いを経験していますが、できるなら嗅ぎたくはないですね」
うんざりと呟くエルの前で、先頭を歩くフィオが足を止めた。振り返りざま、彼女はしっかりと会釈をした。
「改めて、皆様よろしくお願いします。あそこに見えるのが……例のゴミ山です」
「お久しぶりです、フィオさん。こちらこそ、よろしくお願いします。そして、あれですか」
「フィオ、今回もよろしくお願いしますね。なるほど、やはりこれはきついですね」
エルに続き挨拶をしたライラ = リューンベリ(ka5507)は、閉口した。
「よくぞ、ここまで溜め込んだ……というべきでしょうか」
エリス・カルディコット(ka2572)は、目の前にそびえるゴミ山を見て眉をひそめた。凄まじい量のゴミの中に、わずかに蠢く場所があった。
「あー、確かにゴミ山の中に本当の塵が混じってるわね。しっかり浄化しましょう」
蠢くゴミを睨めつけて、セリス・アルマーズ(ka1079)は聖機剣の柄に手をかける。
セリスの後ろで、小宮・千秋(ka6272)はゴミ山を確認する。
「本当にゴミのお山が雑魔さんになってしまわれたのですかー。何やら賞金首になっていたりしそうですが」
「そうなる前に私たちで倒してしまいましょう」
千秋の言葉を受け、エリスがライフルの準備に取り掛かる。遠距離組が準備に取り掛かる中、もっとも近くで戦うことになるエルマ(ka6297)はぐっと拳を握り気合を入れる。
「これは、凄まじいですが……早く綺麗にしてあげませんと」
「綺麗になれば……ここにゴミを捨てようなんて人間はいなくなりますよ、きっと」
傍らに咲く花を見て、マルカ・アニチキン(ka2542)は告げる。その姿が全身ヒーロースーツで固められているのは、気合の現れと捉えることにした。
さて、とライラは三角巾を頭に巻いて構える。
「お掃除はメイドの基本、私もプロとして歪虚ごとお掃除して差し上げますわ」
「うぅ、私もそれぐらい意気込んでいたのですが……申し訳がたたないですー」
自身の体調不良を申告していた千秋が、消え入りそうな声で告げる。
「その分、戦いが終わったら働いてもらいますわ」
キッパリと告げるフィオに、千秋はもちろんですーと何度も頷くのだった。
いざ、行動開始となった折、
「俺にも手伝わせてくれ」
と仮面騎士姿の咲月 春夜(ka6377)ことヘルシャフトが姿を見せた。彼は仮面の下で、目を細めて言う。
「どんな世界でも人は人か……」
廃棄した人間の業を感じながら、彼は盾を構えるのだった。
●
ハンターたちの気配に、歪虚が気づく。ゴミ山の蠢きが意思を持っているかのようなものに変わる。いくつかの個体が生まれ、獣のように四足で立つ。
「皆さん、お気をつけて」
マルカが足を踏み出したセリス、ライラ、ヘルシャフトへと風の守りを与えていく。前衛の接敵より早く、エルが早速ゴミ山の群れへ狙いをつける。
多くの塊を範囲に収め、エルは冷気の嵐を巻き起こす。歪虚たちの身体が冷やされ、動きが鈍る。
エルとマルカから更に後方。射程ギリギリで構えるエリスは、ブリザードから漏れた敵を狙う。
「ここまでの距離から撃つのは初めてでございますが……」
マテリアルを十全に使い、射撃の精度を高めるとともに弾を加速させる。風を切り進む弾丸は、ライラへ向かうゴミを穿った。
撃ちぬかれた箇所が塊から脱落し、体積が僅かに減る。
踊るような動きを見せ、立ち向かうライラがつぶさにゴミの動向を見守る。
「再生は……しないようですね」
「それでも、十分大きいですけどね」
少し後ろから観察するエルマが、目を凝らしていう。少しでも体積を減らせば、核となる部分もわかるはず。突出してきた一体を狙って、セリスらも集中砲火を見せる。
「うぐ……」
だが近づけば、もちろん臭いが襲ってくる。セリスは足を止め、表情を歪ませつつ、光弾を放つ。獣の如き動きでゴミの塊は、光弾を避け、顔の部分をセリスへ向けた。
続けて飛来したエリスの弾丸も、一足跳びに避ける。最後にライラが回り込んで、手裏剣を当てた。ゴミの総量からすれば微々たるものだが、イラつきはするのだろう。
ゴミの塊はライラへと跳躍する。
沸き立つ臭いから逃れるように、ライラは素早く横へ跳んだ。
「近づかれると……一層凄まじいですね」
金属と生ごみとよくわからない酸っぱさが入り混じったような臭いをそいつは放っていた。
ライラとゴミの追いかけっこを、セリスは追いかけようとして足を止めた。盾を構えて、グチャッとした塊を払い落とす。
「むっ、ちょっとゴミを投げないでよ」
ブリザードを受けながら、ゴミの塊たちは接近者に攻撃を開始した。鈍い動きから放たれるゴミ弾は、威力はともかく悪臭がひどい。
ちらりとエルに目配せし、一足早くセリスはそいつらの中心へ向かっていった。フィオが威嚇射撃で足止めをしているとはいえ、限界がある。
前線の維持、それは誰かがしなければならない。
●
ゴミの動きから核の位置を見つけ出す。観察眼もさることながら、重要なのは直感による閃きと、わずかな運だ。さらに集中力を高めれば、いうことはない。
エルは、冷気の嵐から風刃へと魔法を切り替えながら、マルカに視線を送る。マルカは望遠鏡で、ライラに執拗に向かっていくゴミ山を見ていた。
マルカの視界の中で、ヘルシャフトが至近距離から雷撃を放って、動き鈍らせる。その隙を突いて、エリスが冷気をまとった弾丸を掠めさせる。
装甲のゴミが剥げていく中、マルカはゴミ山の鈍った動きの中心を探す。もう少しで何かが掴めそうであった。
転機はゴミ山周囲を警戒してくれる千秋のペット、黒猫とマルチーズが同じ視界に入ったことでもたらされた。二匹との動きの違いが、マルカに閃きを与えた。
「塊の腰部、そのあたりに核があります!」
「聞きまして?」
声が届いたエルマが前衛に問いかける。目配せで、ライラとヘルシャフトが頷く。ゴミ山の中央へ向かっていたセリスは、ハンドサインで肯定した。
マルカから風のまもりを受け、エルマが動く。ライラが先んじて、向かってくるゴミへ鞭を叩き、動きを停めた。獣に似た動きをするならば、打ち鳴らすのも有効である。
「それでは、一気に片付けて参りましょう」
告げると同時に、マテリアルを脚部に与えて素早く立ちまわる。
「おら、止まれ!」
そしてヘルシャフトによる電撃のショックで、完全に動きを止めた。ライラは鞭を繰り出し、核パーツを絡めとると引き抜こうと力を込める。
だが、
「ゴミが支えになっていますね、仕方ありませんか」
核は引き抜けず、引っ張り合いの形になる。それでも、わずかにゴミの塊からは浮き出てきた。
「皆さま、今です」
「任されました!」
一気にかけ出したエルマが、ゴミ山の懐へ潜り込む。一瞬、悪臭に吐き気がこみ上げ、膝から落ちそうになる。息を止め踏ん張りを入れ、拳を核へと突き上げた。
ゼロ距離からの強烈な一撃、核パーツは砕け散り、ゴミ山は崩れる。慌てて退避したエルマは、息を吐くと同時に浮かんだ汗を拭いた。
「……気持ち悪いです」
「見事な一撃だったぞ」
ヘルシャフトの激励を受け、エルマは何とか立ち上がる。そのとき、セリスの悲鳴とも慟哭とも、咆哮とも思える大声が谷中に響き渡った。
●
少し前、セリスは飛び込みざまに光の波動を周囲へ放っていた。三体を巻き込もうと放った波動は、最も行動の遅れた一体だけを打ち崩す。残るニ体のうち、一体はエルの風刃に片足を切り飛ばされ、体制を崩した。
浮いた腰部に核の姿が丸見えである。マルカが核へ狙いをつけて、集中し水弾で核を貫く。重なるブリザードのダメージもあったのであろう。核は、マルカの一撃でもろくも崩れた。
「よし、この調……」
調子ね、と言おうとしたセリスであったがゴミ山に囲まれると悪臭に身がすくんだ。歪虚殲滅に満たされていた頭が、得体のしれない感情に侵され、動きが止まったのである。
それでも、本能で飛ばされてきたゴミ弾を弾くのは流石であった。だが、ゴミ弾の後ろから別の一体がのしかかってきた。盾で防ぎつつも、総量に潰されかかる。
こうして、声にならない叫びが、あげられた。
「セリスさんが!」
「わかっていますから、下がって」
その様子を見た千秋が慌てて近寄ろうとして、エリスに窘められる。アナライズデバイスを用いて、他の核も同じ位置にあるとエリスは推測していた。ならば、倒しきるのは時間の問題だ。
それに、セリスもただやられるわけではない。
気絶しそうな悪臭の中、彼女は再び光の波動を放っていた。無論、覆いかぶさっていたゴミ歪虚はその一撃をまともに受けてしまう。
引き離されたゴミの塊を、果敢にもエルマガ投げ落とす。臭いにくらっとしたが、相手はそれ以上にグラついていた。こうなれば、単なる的だ。ライラが首尾よく核を絡めとり、春夜が光の剣で穿つ。
ひび割れたパーツを、エリスが撃ち砕く。
流れるような攻撃から次の相手へ、振り向いたエルマをゴミの弾丸が襲った。本能から拳を打ち合わせ、叩き落とそうとエルマは動いた。だが、そのゴミはマテリアルで強化されていた鉄塊だった。
「うぐっ……!?」
短い悲鳴を上げて、腕を引き込める。
「大丈夫か?」
ヘルシャフトの問いかけに頷いて、エルマは足を踏み込む。先行するヘルシャフトがゴミ山を痺れさせ、エリスが冷気をまとった弾丸でさらに動きを鈍らせる。
鈍重な獣ほど、落としやすいものはない。エルマは核パーツに接近すると、腕の痺れをもろともせず、まっすぐに拳を叩き込んだ。
「ーーっ!」
やはり、息は止まる。
撃ち砕くのを助けるように、マルカの水弾が核を襲った。ピシリと音が鳴り、エルマの拳が突き抜けた。
一体ゴミ山が崩れ、残るはニ体。
自身を回復し、復活を果たしたセリスとライラがそのうち一体を引き受けていた。ライラが前に立ち、攻撃をかわし、セリスが光弾でゴミを破砕する。
「これ以上、ゴミをまき散らせはしません」
確固たる意思を持って、エリスの弾丸が核を撃ち貫く。こうして残るは一体、あとは数を推して参るのみ。瞬く間に解体されたゴミ山は、核を晒してしまうのであった。
●
ゴミ山との戦いが終わり静寂が戻った谷で、
「穴を彫り終わりましたよー!」
と千秋が人一倍張り切り声を上げた。戦いへ参加できなかった悔しさを奮起するように、千秋は身体を動かしていた。
「千秋様、あまり無茶はしないでくださいね」
「私もメイドなのです。これぐらはしないと収まりがつきませんよー!」
少し心配になったエリスが、千秋へ優しく声をかける。
「一人で張り切りすぎて倒れないでくださいね。皆様と、ともに頑張りましょう」
「はーい。次は何をすれば?」
「フィオさんに聞いてくるよ」
ふっと立ち上がったのは、ヘルシャフトを解除した春夜だった。見えないところで変身解除、素知らぬ顔で彼は掃除に加わった。
前の依頼で世話になったというエル、千秋のとりなしもあってフィオから疑われることはなかった。ちなみに、ここの疑いとはヘルシャフト=春夜というものである。
あくまで、春夜はヘルシャフトの友人である。
春夜が向かった先では、フィオの指示の下、セリスとエルが大きなゴミの解体と分別に勤しんでいた。
「うぅ……臭いが……」
「エリスさんがお風呂の準備を村人さんに依頼しているそうです。今は頑張りましょう」
「体の方は風呂で何とかなるんだろうけどね」
ゴミの塊に押し倒され、最も臭いが染み付いたのがセリスである。無論、それは装備にも及ぶ。臭いを取るのにかかる支出が増えるだろうと思っていた。
当然、必要経費だ。こんな仕事をしていても乙女。臭いには敏感なのである。
「禊終わったら、紅茶でも飲みたいわね」
ふと、天を仰ぐセリスであった。
「燃えるゴミに燃えないゴミー。缶と瓶ー。危険物ーっと……これはプラスチックでしょうか」
「化学品……か。燃えないゴミに混ぜよう」
本来クリムゾンウェストにないゴミが見つかると、複雑な気分になる。そんな小さな影響を考える隣で、ライラは一つ溜息をつく。
「この服も破棄ですわね。お屋敷に新しいメイド服を支給していただかなくてわ」
「もったいないのでは……?」
「メイド服は所詮作業着です。消耗品ですよ」
エリスの疑問に応えながら、ライラは作業を続ける。その周りでは村人たちの姿もあった。エリスが人手は多いほうが良いと呼んだのだ。彼らは、エルマが用意した道具を駆使していた。
「大きな袋、竹箒やちりとり……軍手と大きめのトング。これらがあれば天下無双。ゴミなど遅るるに足らずですよ」
張り切って陣頭指揮を取りながら、エルマも躍進。
結果として予想以上の速さで、片付けは進んでいった。
片付けが終われば、湯浴みである。村人たちは感謝の念を入れて、張り切って準備してくれた。
村へ戻る道中、ふと足を止めて春夜は谷を振り返る。
「それにしても……原因を作った連中をあのゴミ山に叩き込んで、人としての何たるかを教えてやりたいな」
「無論ですよ、春夜様」
フィオは春夜の言葉に同意を示して、拳を組む。
「見つけたら、この手で叩き潰します」
「叩き潰すといえば……」
ふと思い出したマルカが、ゴミに混じっていたペットボトルを手に村人に接近する。今回の騒動で害虫対策に苦慮していることだろうと、虫取りボトルの作り方を教えようと言うのだ。
無論、村にはペットボトルはない。が、ゴミ山からいくつか回収していた。どこからきたゴミなのか、詮索をしてはいけない。
そんな闇はさておき、マルカが教えたのはペットボトルの口を切り取って加工し、砂糖、酵母、熱湯からなる薬剤でおびき寄せるというものだ。
「これで本来の生活を早く取り戻してください」
「なるほど、そんな方法が……」
村人に混じって、フィオ他数名が話を聞いていたりしたのも一興だろう。かくして、村には平和が取り戻された。
だが、悪者がいる限り、今日もどこかで不法投棄が行われる。
奴らを倒すまで、メイドの戦いは終わらないのかも……しれない。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
ゴミ掃除の相談板 ニコラス・ディズレーリ(ka2572) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/08/08 17:51:40 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/05 07:32:51 |