ゲスト
(ka0000)
【郷祭】祭前夜の雨の中
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/11/01 19:00
- 完成日
- 2016/11/10 01:31
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
祭が近いからとハンターを招いた小さな村があった。
村には丘が有り、その天辺には教会が建てられている。
丘は全て教会の庭で、樹には子ども達が遊べるようなブランコが括られて、誰が来ても、いつでも休めるようなベンチが置かれていた。
そのなだらかな丘の中腹には1本だけ特別な樹が植えられていた。
その樹にはこの季節になると橙色の甘い実が成り、重く枝をしならせる。
それを摘むのは、この樹を一年中世話している子ども達の役割で、実を祭壇に献じた後の祭りでは、毎年の村長祭になぞらえたちょっとしたご馳走があった。
そろそろ、甘い香りもしてきたから、雨が上がったら摘果の日を決めようと、絵本の読み聞かせを終えた司祭が子ども達に言う。
その日遊びに来ていた子ども達は、急な雨に慌てて教会の中に駆け込んだ。
しかし、夕方、日が落ちても雨は止まず、シスターは近くに住む子ども達は家まで手を引いて行き、遠くに住む子ども達の家には雨が止むまで教会で預かる事を伝えに行った。
教会に残った遠くに住む子ども達は、老いた司祭と雨を眺めながら、司祭の優しい声で絵本の物語を聞き、晴れるのを待つ。
●
あなたも大変ねと、最後の家の母親がシスターに温かな紅茶を出して労う。
シスターはそんな事は無いと微笑む。
「子ども達が帰ってこないと、お母さんは心配でしょう? 私だって、何日も見かけない子がいると心配になりますもん」
「――そうだねぇ、まあ、教会に遊びに行くって出てったからね、それは心配はしていないんだよ。それより最近、またコボルトが出ててさ、昨日も畑が荒らされてね。そっちの方が心配だ。あんたも帰りは気を付けてくれよ」
その帰途、行き合ったのは鈍く光る目。
幾対も淀んだ眼差しに傘を落として、シスターは叫んだ。
絹を裂く悲鳴が村に広がる。
●
遅いね、と子ども達が窓の外を気にしている。
雨の打ち付ける窓の外は暗く、村の明かりも遠い。
いつもなら、シスターが帰ってきている時間なのに。
「大丈夫かなぁ」
「転んじゃったのかも。心配」
「あーあ、わたしもお家帰りたいなー。雨、止まないかなー」
騒ぎ始める輪から離れ、村の外れの家に住む子供はじっと外を眺めている。司祭が声を掛けると、不安そうに振り返った。
「昨日の晩にコボルトが出て、家の畑が荒らされたんだ。父さんが追っ払ったけど……あいつら、すぐ戻って来るから」
それは心配だね、と司祭は子ども達の頭を順に撫でながら、窓辺は冷えるだろうと長椅子に招く。
次はどの絵本を読もうかと、子ども達の興味が移った時、庭で水の跳ねる音が聞こえた。
「何の音」
「シスター、帰ってきたのかな」
子ども達は窓へ、ドアへと掛けていく。
下がりなさい、と司祭の声が響いた。
窓の外、教会を囲むように浮かぶ影。
濡れた黒い毛並みの獣。
淀んだ目は、教会を見て、それから、庭の実りを見た。
祭が近いからとハンターを招いた小さな村があった。
村には丘が有り、その天辺には教会が建てられている。
丘は全て教会の庭で、樹には子ども達が遊べるようなブランコが括られて、誰が来ても、いつでも休めるようなベンチが置かれていた。
そのなだらかな丘の中腹には1本だけ特別な樹が植えられていた。
その樹にはこの季節になると橙色の甘い実が成り、重く枝をしならせる。
それを摘むのは、この樹を一年中世話している子ども達の役割で、実を祭壇に献じた後の祭りでは、毎年の村長祭になぞらえたちょっとしたご馳走があった。
そろそろ、甘い香りもしてきたから、雨が上がったら摘果の日を決めようと、絵本の読み聞かせを終えた司祭が子ども達に言う。
その日遊びに来ていた子ども達は、急な雨に慌てて教会の中に駆け込んだ。
しかし、夕方、日が落ちても雨は止まず、シスターは近くに住む子ども達は家まで手を引いて行き、遠くに住む子ども達の家には雨が止むまで教会で預かる事を伝えに行った。
教会に残った遠くに住む子ども達は、老いた司祭と雨を眺めながら、司祭の優しい声で絵本の物語を聞き、晴れるのを待つ。
●
あなたも大変ねと、最後の家の母親がシスターに温かな紅茶を出して労う。
シスターはそんな事は無いと微笑む。
「子ども達が帰ってこないと、お母さんは心配でしょう? 私だって、何日も見かけない子がいると心配になりますもん」
「――そうだねぇ、まあ、教会に遊びに行くって出てったからね、それは心配はしていないんだよ。それより最近、またコボルトが出ててさ、昨日も畑が荒らされてね。そっちの方が心配だ。あんたも帰りは気を付けてくれよ」
その帰途、行き合ったのは鈍く光る目。
幾対も淀んだ眼差しに傘を落として、シスターは叫んだ。
絹を裂く悲鳴が村に広がる。
●
遅いね、と子ども達が窓の外を気にしている。
雨の打ち付ける窓の外は暗く、村の明かりも遠い。
いつもなら、シスターが帰ってきている時間なのに。
「大丈夫かなぁ」
「転んじゃったのかも。心配」
「あーあ、わたしもお家帰りたいなー。雨、止まないかなー」
騒ぎ始める輪から離れ、村の外れの家に住む子供はじっと外を眺めている。司祭が声を掛けると、不安そうに振り返った。
「昨日の晩にコボルトが出て、家の畑が荒らされたんだ。父さんが追っ払ったけど……あいつら、すぐ戻って来るから」
それは心配だね、と司祭は子ども達の頭を順に撫でながら、窓辺は冷えるだろうと長椅子に招く。
次はどの絵本を読もうかと、子ども達の興味が移った時、庭で水の跳ねる音が聞こえた。
「何の音」
「シスター、帰ってきたのかな」
子ども達は窓へ、ドアへと掛けていく。
下がりなさい、と司祭の声が響いた。
窓の外、教会を囲むように浮かぶ影。
濡れた黒い毛並みの獣。
淀んだ目は、教会を見て、それから、庭の実りを見た。
リプレイ本文
●
響く悲鳴にラース・フュラー(ka6332)は灯したカンテラを手に外へ出た。
雨に湿気る銀の髪を掻き上げて、灯りを腰に吊って青い瞳で振り返る。
家主の女性が不安そうに追ってきていた、差し出された傘は手が塞がるからと断り、剣を携えて表を眺める。
放ってはおけない。一宿一飯の恩もある。不安そうな女性に家にいるようにと言い含め、硬質な表情で見据えた不穏な影へ向かって走った。
最初に悲鳴に慌てたのは家の子ども達だった。
瀬崎 琴音(ka2560)は怯える子ども達と、彼等が飛び出さぬように諫める両親に向かい合うと、少し屈んで子ども達に優しい声で話し掛ける。
「家に大人しくいれば、大丈夫だから」
得物の太刀を佩いてライトを握る、背筋を伸ばして両親を見上げると彼等にも、外へ出ないようにと告げて、周囲を見回しながら悲鳴の方へ走っていく。
「様子を見てきます」
鎧のベルトを締め兜を着ける。籠手を嵌めた手で宝剣の白い柄を握ると、ユナイテル・キングスコート(ka3458)はそう告げてランタンを掴み、馬に跨がった。日中村を案内した家主に見送られ雨の中馬を駆った。
昼と夜とでは見え方が違う。鞍に釣ったランタンの明かりは先を見るには乏しく、家々の窓から零れる灯りも心許ない。
不審な穴があると聞いて見に行ったのは、この先だっただろうか。
昼間は静かだったが、と畑の影から覗いた不審な影を鮮やかに赤く染まった瞳が睨んだ。
ユキヤ・S・ディールス(ka0382)も馬を村はずれの家の方へと走らせていた。
「……この暗さが不穏に見えるのは気の所為と思いたいですけれど」
空を眺めて呟く声は雨音に掻き消される。
祭が近いと誘われた村、着いた頃にコボルトが出ると聞いた。祭を楽しむ為に出来ることを、今日までにもしてきたと思う。
コボルトの来る方向に帰る方向、目撃者、怪我人、村の端まで案内されながら、そこに空の穴蔵を見た。
村人も訝しんでいたが昼間に覗いた限りでは浅く静かだった。
教会の方にも穴が出来たと言うが、彼等は子供の悪戯かねなんて笑っていた。
雨足が強く、木の葉に地面に、家々の屋根に落ちる音が騒がしい。
ライトで先を照らしながら、馬をやや教会の方へと走らせてユウキ(ka5861)はアルマ(ka3330)との通話を試みる。
「アルマちゃん、アルマちゃん、聞こえる?」
雨音に遮られながら、村で悲鳴が聞こえたこととコボルトの出現を伝える。
悲鳴の方向は、日中に確かめた穴の方角と同じこと、そちらへ向かうことを告げて通話を終えた。
伝話を仕舞い、鐙を踏み込むと、馬上で槍を構える。
一緒に呼ばれた祭を楽しみにしていた。邪魔する奴には容赦しない。
雨を裂いて艶を増す黒の長柄が瞬くように煌めいた。
その話しをしたのは、まだ日の高い頃。
神聖で甘美な香りだと枝を撓らせて重く垂れる実を眺め、アルマは微笑を浮かべた。
並んで実を眺めていたのは遠方に住む子供で、不安そうに溜息を零すと、最近夜にコボルトを見るという。
「……そうか、コボルト。群れよるし困っておることじゃろうに……して、普段は大体どの方角から来るのじゃ?」
アルマが尋ねると子供は困ったように首を振る。見かけるのは夜ばかりだから方角までは分からないらしい。
代わりにと、他の子ども達も集まって誘われた教会の裏の小さな穴、人一人がやっとのぞき込めるくらいの小さな穴は温く獣の気配を漂わせたが、昼間の内にその正体を見ることはなく、雨が降りだして教会に駆け込んだ。
と、いうことがあってな、と、教会に同じく宿を取る狭霧 雷(ka5296)とディーナ・フェルミ(ka5843)に話していた時、伝話が雨の音と村からの報せを伝えた。
子ども達が窓を指して悲鳴を上げる、逃げ惑って椅子に躓いたり、壁際で座り込んでいる。
「子どもたち!」
ディーナの声に、幼い眼差しが一斉に注がれた。
「これから怪我人が運ばれてくるかもしれないの、水と包帯代わりになる物の準備をお願いするの!」
ここは教会だから。それに、子ども達が待っているシスターも帰ってくるのだから。
扉の方へ向かおうとした子供は腕を下ろし、司祭の傍へ走って医療品の場所を尋ねている。
「果物もシスターも私たちが何とかするの、みんなは外に出ないでなの!」
叫ぶと、ほっそりとした体躯の高くは無い丈を優に超える茨の槍。柄にすら絡む茨の刺に柔らかな肌を苛まれながら強く握り締めて扉を開ける。
ディーナに続く狭霧にも子ども達が不安そうな目を向けた。
「安心してください。大事な果実も守ってみせますから」
灯したライトをアームに吊し、二丁の銃を携えて外へ出る。
身を刺すように雨が冷たく降り注ぐ。育った場所でそうしていたように、子ども達の世話をした昼間の明るい陽差し。思い出す温もりに伏せる瞼の奥で熱を帯びた双眸は蒼く染まる。
角と翼を象った幻影を纏うと果樹の近くへと駆った。
●
ユキヤは馬を駆って昼間に一度見た穴へと急ぐ。
抜き身の金の刀身を翳し、飛び掛かってくるコボルトを切り払い、影を放って弾き飛ばす。
穴を見た家の近くまで至る頃、背後に数匹集まっている気配を感じる。
「あまり目立っては……不安にさせてしまいますね」
剣を構え直して対峙する。個々には軽くいなせるコボルトだが、今夜はやや数が多そうだと感じた。
ぎらついた獣の目を見据え、騒ぐ鼓動を呼吸一つで落ち着けると、それらを切り伏せて再び馬を走らせる。
仲間のハンターとの合流を目指し、瀬崎は警戒しながら村の中を走る。
声を潜めてユキヤに連絡を取り、巣穴らしいそこを目指して急いだ。
身を潜めた民家の影、畑の方へ向かうコボルトを見た。宿泊した村が荒らされようとする光景に、物陰で脚にマテリアルを込めると、その一瞬青白い幻影が狐の形に揺れて霧散する。
飛び出した勢いのままで薙ぎ払うと、周囲を確かめて先へ向かった。
「野良犬? いや……コボルドか」
ユナイテルは雑草を揺らした影を見据え、そこへ一太刀振り下ろして剣を払う。
その傍の畑にも不穏な影が揺れていた。
不意に、その影が真二つに断たれて倒れる。誰かいるらしいと灯りを向ける。
太刀を収めて周囲を見回した瀬崎がこちらを向いた。
「不遜な者共が田畑を荒らしまわるとは」
今彼女が斃した1匹だけでは無かろうと告げると、瀬崎は沢山いたと振り返った。
「――先程、連絡が取れたんだよ」
瀬崎は村外れの巣穴の場所を告げると、ユナイテルも同じく目指すつもりだと頷く。
辿り着くまでに、まだ何匹も沸いてきそうだと、近付いてきた1匹を馬上から貫いて溜息を零す。
「てめぇの相手はこっちだ! よそ見してんじゃねーよ!」
雨を裂いて薙ぎ払い、ユウキが纏う炎に民家を目指していたコボルト達が振り返る。
その手を鎧に弾いて、槍の穂先で貫き、次の敵へと視線を移した。
家の間を走り抜け、畑に入りそうな、或いは家を覗いている様なコボルトを見付けては斃しながら、村の外れを目指す。
ユウキの灯す炎から離れた辺り、別の1匹が餌を探す様に呻りながら道を歩いていた。
ラースは家の軒に隠れると千切った干し肉をコボルトの前に投じる。
「これで気を引けるかは分からないけれど」
手早く弓に持ち替えて矢をつがえて弦を引き絞る。雨を割るようにコボルトの身を地面に縫い止めると、留めの矢を放って場を離れる。
走りながら周囲を見回し、次の敵へ向かって鏃を向けた。
雨が音を消していく。視界も良いとは言い難い。けれど、目を凝らしていれば、家の影、畑の隅にその姿は幾つも見付けられた。
●
雨足が強まってきた。家の軒に吹き込む雨粒が釣られたランタンを揺らす。
ユキヤは剣を振り下ろした格好から、雨と血糊を拭って顔を上げた。
ユナイテルと瀬崎、ユウキの姿が見えた。
「やはり、そこでしたか……」
辺りには外へ出て行ったらしい足跡が、雨に流れながらも残っている。その数に息を飲んでユナイテルが剣を構えて近付いた。
「――教会にも出たって聞いたんだけどよ、……、ボクくらいなら、ここから入って挟撃出来ないかな?」
今し方まで、コボルトを相手にした苛立ちは、合流の安堵にもすぐには収まらず、荒れた口調に咳払いを挟んで、ユウキはライトで穴の奥を照らす。
覗き込む底は仄暗く、伸びる先は教会とは逆のようだ。
ユナイテルは巣穴の前から引くと、雨を払って辺りを見回す。
悲鳴を聞いたのもこの方角だったと思い出し、探しに向かうと言い残してその場を離れた。
ユウキのライトの先に手持ちの物を重ね、ユキヤは数歩巣穴を進む。
泥濘む土に足を取られながら、2、3歩下りた辺りで、端に光が届いた。
「どことも繋がっているようには見えません。でも、これ以上進むのは……」
そう言っている間にも、雨で穴は崩れてくる。
咄嗟に駆け上ると、雨を吸った巣の崩れる音を聞いた。
その様を見ていた瀬崎は村を振り返る。その先の教会を。
「これは、教会の皆さんにも連絡が必要ですね」
ユキヤが頷き、ユウキは伝話を手に首を揺らし、ここからでは少し距離があると言った。
教会の方にコボルトを斃しながら向かって、伝えておくと言う。
アルマちゃんなら、ボクからの連絡にすぐ気付いてくれそうだから。
にこりと笑むと、雨の中を槍を翳して村の中を走って行く。
僕たちも、とユキヤは狭霧を促して巣の前を離れる。
振り返ると重なった獣の足跡は近くの畑にも広がって、蔬菜を踏み荒らしていた。
「――これ以上、被害を広げる訳にはいきませんね」
鎧を纏う指では干し肉も投げ辛い、雨で濡れると特に。
コボルトを見付ける度に固まりから引き千切っていたが、残りも少なくなってきた。
何匹斃してきただろうと、灯りの落ちた家の軒で息を整えながら瞼を伏せる。
「……あの悲鳴の、……無事だと良いのですが」
ここに来るまでは見かけなかった。
状況は伝わっているのだろう、ハンター達の立てる音も無く、加えてこの天気では出歩く人も見当たらない。
「まだいた、っ」
休む間もなく現れるのはコボルトばかりだ。畑へ向かう足下を射抜き止めに頭を狙った。
巣穴を離れ、その家の周囲をゆっくりと歩ませる。灯りを地面に向けながら、声を掛けて悲鳴の主を探して回る。まだ見付からないと、ユナイテルが馬上で溜息を零した。
空を見上げると雨足は幾らか弱まっているのだろう、だが、あの雨の中で襲われて。
「どこかに、避難出来ていれば良いのですが……」
かさりと樹の脇で茂みが物音を立てた、敵かと身構えるが、耳を澄ますと助けを求める細い声を聞いた。
●
飛び出した2人を横目に、アルマは荷物から包みを2つ掴んでその後を追う。
雨や巣穴も厄介だが、先ずは樹に迫ろうとしているものを引き離さなくてはと、走りながらパウチのパッケージを切り、樹と教会から距離を取ったところで雨に解かすようにまき散らした。
ふと、香辛料の香が獣の鼻を突く。
足りぬかと言う様に干し肉を投じれば、木に向かったコボルトの半数がそちらへと向かった。
「それなりの数が集まっています。明りの死角に注意を」
ライトで庭を照らしながら狭霧が声を掛ける。暗がりの中、樹や遊具の影、そしてコボルトの影。
アルマの肉からあぶれた1匹が果樹へ戻ろうとするのを、銃を撃ち鳴らして制する。
マテリアルの籠もった音はコボルトを竦ませ、留まらせた。
陣形を崩しつつあるコボルトの中心で、ディーナは槍を旋回させる。
雨粒が薙ぎ払われてマテリアルの灯りに煌めいた。
ディーナが槍を構え直してコボルトを見回して距離を推し量る。
「熟れた果実はちょっとした振動でも落ちてしまうので、範囲攻撃の使用にも重々注意をしてください」
咄嗟の狭霧の声に口角を上げて頷く。
「敵だけ選べるから、大丈夫なの」
光りの溢れる中心で、祈るように佇んでいる。その場所を離れまいと、反撃の爪が触れても構わずに。
光りから逃れ出て藻掻くコボルトへ、下向きに構えた銃で止めを刺す。
「できればここでの処理は避けたいところですが……致し方ありません」
教会を背に、亡骸を子供の目の触れぬように隅へと隠し、流れる血や、戦いの跡は、雨が濯いでくれるだろうかと空を仰いだ。
「……残っておったか」
アルマは刀を敵に向ける。
食べ物の匂いにも惹かれず、果物の傍に残って光りに灼かれながらも逃げ延びて、濁った声で呻り爪を掲げて牙を剥いた。、
「あれは、おぬし等には不釣り合いじゃ」
心得よ。地面を蹴りその身を真っ直ぐに貫くと、骸は庭の隅へ置く。
窓から目視したものが全ていなくなった頃、アルマに妹から連絡が入った。
曰く、村にあった巣穴が崩れた。
村中に散っているコボルトを駆除している。教会の方も巣穴らしい穴があると聞いたから気を付けるようにと。
「ふむ……壊してくるかのう」
話しを伝えて、3人は教会の裏へ、土を崩して穴を塞ぐが、幾つか見付かった足跡はそう多くは無い。
「――ここは、もう平気そうなの。……私、シスターを探してくるの」
ディーナが村へ着くと、辺りの戦闘は殆ど終えているようだった。
雨も上がりかけて、騒ぎの様子を覗いに出て来た人の姿が見える。
まだ危険だからと帰宅を促すと、ハンター達の無事を心配する言葉、出動への感謝を言付かった。
暫く走って足を止める。この辺りから先はシスターが1人で向かった筈だ。
端まで行ってみようと再び走り出す、数分も経たずにユナイテルの声がディーナを呼び止めた。
「――どうしたの?」
「襲われた女性がいる。教会の人らしいんだが」
ディーナが駆けつけるとシスターは樹に凭れるように倒れていた。
「……見付かって、良かったの……」
槍を傍らに据えて祈り、その力で彼女の傷を癒やしていく。やがて呼吸が整うと、シスターが細く目を開けた。
「――気が付いたの。教会へ帰るの、子ども達が手当ての準備をして待っているの」
●
ディーナとシスターが教会へ戻った頃には雨が上がり、月が浮かんでいた。
アルマと狭霧に宥められながらシスターを待っていた子ども達は、窓からその姿が見えると飛び出してきて抱き付いた。
村での駆除も終わり、ハンター達はそれぞれ泊まっている家の家族が迎え、ずぶ濡れの様相に慌ててタオルを持ち出したり火を熾したりと、夜更け頃まで忙しない時間が続いた。
一夜明けて。
流石にこのままは困るよね、とユウキとアルマは村の手伝いに走り回り、ディーナと狭霧も教会の庭の片付けを手伝っていた。残党を探したり、家の仕事を手伝っていた他のハンター達も昼下がりには教会に集まり、子ども達に摘まれた今年の実りは、無事祭壇に捧げられた。
響く悲鳴にラース・フュラー(ka6332)は灯したカンテラを手に外へ出た。
雨に湿気る銀の髪を掻き上げて、灯りを腰に吊って青い瞳で振り返る。
家主の女性が不安そうに追ってきていた、差し出された傘は手が塞がるからと断り、剣を携えて表を眺める。
放ってはおけない。一宿一飯の恩もある。不安そうな女性に家にいるようにと言い含め、硬質な表情で見据えた不穏な影へ向かって走った。
最初に悲鳴に慌てたのは家の子ども達だった。
瀬崎 琴音(ka2560)は怯える子ども達と、彼等が飛び出さぬように諫める両親に向かい合うと、少し屈んで子ども達に優しい声で話し掛ける。
「家に大人しくいれば、大丈夫だから」
得物の太刀を佩いてライトを握る、背筋を伸ばして両親を見上げると彼等にも、外へ出ないようにと告げて、周囲を見回しながら悲鳴の方へ走っていく。
「様子を見てきます」
鎧のベルトを締め兜を着ける。籠手を嵌めた手で宝剣の白い柄を握ると、ユナイテル・キングスコート(ka3458)はそう告げてランタンを掴み、馬に跨がった。日中村を案内した家主に見送られ雨の中馬を駆った。
昼と夜とでは見え方が違う。鞍に釣ったランタンの明かりは先を見るには乏しく、家々の窓から零れる灯りも心許ない。
不審な穴があると聞いて見に行ったのは、この先だっただろうか。
昼間は静かだったが、と畑の影から覗いた不審な影を鮮やかに赤く染まった瞳が睨んだ。
ユキヤ・S・ディールス(ka0382)も馬を村はずれの家の方へと走らせていた。
「……この暗さが不穏に見えるのは気の所為と思いたいですけれど」
空を眺めて呟く声は雨音に掻き消される。
祭が近いと誘われた村、着いた頃にコボルトが出ると聞いた。祭を楽しむ為に出来ることを、今日までにもしてきたと思う。
コボルトの来る方向に帰る方向、目撃者、怪我人、村の端まで案内されながら、そこに空の穴蔵を見た。
村人も訝しんでいたが昼間に覗いた限りでは浅く静かだった。
教会の方にも穴が出来たと言うが、彼等は子供の悪戯かねなんて笑っていた。
雨足が強く、木の葉に地面に、家々の屋根に落ちる音が騒がしい。
ライトで先を照らしながら、馬をやや教会の方へと走らせてユウキ(ka5861)はアルマ(ka3330)との通話を試みる。
「アルマちゃん、アルマちゃん、聞こえる?」
雨音に遮られながら、村で悲鳴が聞こえたこととコボルトの出現を伝える。
悲鳴の方向は、日中に確かめた穴の方角と同じこと、そちらへ向かうことを告げて通話を終えた。
伝話を仕舞い、鐙を踏み込むと、馬上で槍を構える。
一緒に呼ばれた祭を楽しみにしていた。邪魔する奴には容赦しない。
雨を裂いて艶を増す黒の長柄が瞬くように煌めいた。
その話しをしたのは、まだ日の高い頃。
神聖で甘美な香りだと枝を撓らせて重く垂れる実を眺め、アルマは微笑を浮かべた。
並んで実を眺めていたのは遠方に住む子供で、不安そうに溜息を零すと、最近夜にコボルトを見るという。
「……そうか、コボルト。群れよるし困っておることじゃろうに……して、普段は大体どの方角から来るのじゃ?」
アルマが尋ねると子供は困ったように首を振る。見かけるのは夜ばかりだから方角までは分からないらしい。
代わりにと、他の子ども達も集まって誘われた教会の裏の小さな穴、人一人がやっとのぞき込めるくらいの小さな穴は温く獣の気配を漂わせたが、昼間の内にその正体を見ることはなく、雨が降りだして教会に駆け込んだ。
と、いうことがあってな、と、教会に同じく宿を取る狭霧 雷(ka5296)とディーナ・フェルミ(ka5843)に話していた時、伝話が雨の音と村からの報せを伝えた。
子ども達が窓を指して悲鳴を上げる、逃げ惑って椅子に躓いたり、壁際で座り込んでいる。
「子どもたち!」
ディーナの声に、幼い眼差しが一斉に注がれた。
「これから怪我人が運ばれてくるかもしれないの、水と包帯代わりになる物の準備をお願いするの!」
ここは教会だから。それに、子ども達が待っているシスターも帰ってくるのだから。
扉の方へ向かおうとした子供は腕を下ろし、司祭の傍へ走って医療品の場所を尋ねている。
「果物もシスターも私たちが何とかするの、みんなは外に出ないでなの!」
叫ぶと、ほっそりとした体躯の高くは無い丈を優に超える茨の槍。柄にすら絡む茨の刺に柔らかな肌を苛まれながら強く握り締めて扉を開ける。
ディーナに続く狭霧にも子ども達が不安そうな目を向けた。
「安心してください。大事な果実も守ってみせますから」
灯したライトをアームに吊し、二丁の銃を携えて外へ出る。
身を刺すように雨が冷たく降り注ぐ。育った場所でそうしていたように、子ども達の世話をした昼間の明るい陽差し。思い出す温もりに伏せる瞼の奥で熱を帯びた双眸は蒼く染まる。
角と翼を象った幻影を纏うと果樹の近くへと駆った。
●
ユキヤは馬を駆って昼間に一度見た穴へと急ぐ。
抜き身の金の刀身を翳し、飛び掛かってくるコボルトを切り払い、影を放って弾き飛ばす。
穴を見た家の近くまで至る頃、背後に数匹集まっている気配を感じる。
「あまり目立っては……不安にさせてしまいますね」
剣を構え直して対峙する。個々には軽くいなせるコボルトだが、今夜はやや数が多そうだと感じた。
ぎらついた獣の目を見据え、騒ぐ鼓動を呼吸一つで落ち着けると、それらを切り伏せて再び馬を走らせる。
仲間のハンターとの合流を目指し、瀬崎は警戒しながら村の中を走る。
声を潜めてユキヤに連絡を取り、巣穴らしいそこを目指して急いだ。
身を潜めた民家の影、畑の方へ向かうコボルトを見た。宿泊した村が荒らされようとする光景に、物陰で脚にマテリアルを込めると、その一瞬青白い幻影が狐の形に揺れて霧散する。
飛び出した勢いのままで薙ぎ払うと、周囲を確かめて先へ向かった。
「野良犬? いや……コボルドか」
ユナイテルは雑草を揺らした影を見据え、そこへ一太刀振り下ろして剣を払う。
その傍の畑にも不穏な影が揺れていた。
不意に、その影が真二つに断たれて倒れる。誰かいるらしいと灯りを向ける。
太刀を収めて周囲を見回した瀬崎がこちらを向いた。
「不遜な者共が田畑を荒らしまわるとは」
今彼女が斃した1匹だけでは無かろうと告げると、瀬崎は沢山いたと振り返った。
「――先程、連絡が取れたんだよ」
瀬崎は村外れの巣穴の場所を告げると、ユナイテルも同じく目指すつもりだと頷く。
辿り着くまでに、まだ何匹も沸いてきそうだと、近付いてきた1匹を馬上から貫いて溜息を零す。
「てめぇの相手はこっちだ! よそ見してんじゃねーよ!」
雨を裂いて薙ぎ払い、ユウキが纏う炎に民家を目指していたコボルト達が振り返る。
その手を鎧に弾いて、槍の穂先で貫き、次の敵へと視線を移した。
家の間を走り抜け、畑に入りそうな、或いは家を覗いている様なコボルトを見付けては斃しながら、村の外れを目指す。
ユウキの灯す炎から離れた辺り、別の1匹が餌を探す様に呻りながら道を歩いていた。
ラースは家の軒に隠れると千切った干し肉をコボルトの前に投じる。
「これで気を引けるかは分からないけれど」
手早く弓に持ち替えて矢をつがえて弦を引き絞る。雨を割るようにコボルトの身を地面に縫い止めると、留めの矢を放って場を離れる。
走りながら周囲を見回し、次の敵へ向かって鏃を向けた。
雨が音を消していく。視界も良いとは言い難い。けれど、目を凝らしていれば、家の影、畑の隅にその姿は幾つも見付けられた。
●
雨足が強まってきた。家の軒に吹き込む雨粒が釣られたランタンを揺らす。
ユキヤは剣を振り下ろした格好から、雨と血糊を拭って顔を上げた。
ユナイテルと瀬崎、ユウキの姿が見えた。
「やはり、そこでしたか……」
辺りには外へ出て行ったらしい足跡が、雨に流れながらも残っている。その数に息を飲んでユナイテルが剣を構えて近付いた。
「――教会にも出たって聞いたんだけどよ、……、ボクくらいなら、ここから入って挟撃出来ないかな?」
今し方まで、コボルトを相手にした苛立ちは、合流の安堵にもすぐには収まらず、荒れた口調に咳払いを挟んで、ユウキはライトで穴の奥を照らす。
覗き込む底は仄暗く、伸びる先は教会とは逆のようだ。
ユナイテルは巣穴の前から引くと、雨を払って辺りを見回す。
悲鳴を聞いたのもこの方角だったと思い出し、探しに向かうと言い残してその場を離れた。
ユウキのライトの先に手持ちの物を重ね、ユキヤは数歩巣穴を進む。
泥濘む土に足を取られながら、2、3歩下りた辺りで、端に光が届いた。
「どことも繋がっているようには見えません。でも、これ以上進むのは……」
そう言っている間にも、雨で穴は崩れてくる。
咄嗟に駆け上ると、雨を吸った巣の崩れる音を聞いた。
その様を見ていた瀬崎は村を振り返る。その先の教会を。
「これは、教会の皆さんにも連絡が必要ですね」
ユキヤが頷き、ユウキは伝話を手に首を揺らし、ここからでは少し距離があると言った。
教会の方にコボルトを斃しながら向かって、伝えておくと言う。
アルマちゃんなら、ボクからの連絡にすぐ気付いてくれそうだから。
にこりと笑むと、雨の中を槍を翳して村の中を走って行く。
僕たちも、とユキヤは狭霧を促して巣の前を離れる。
振り返ると重なった獣の足跡は近くの畑にも広がって、蔬菜を踏み荒らしていた。
「――これ以上、被害を広げる訳にはいきませんね」
鎧を纏う指では干し肉も投げ辛い、雨で濡れると特に。
コボルトを見付ける度に固まりから引き千切っていたが、残りも少なくなってきた。
何匹斃してきただろうと、灯りの落ちた家の軒で息を整えながら瞼を伏せる。
「……あの悲鳴の、……無事だと良いのですが」
ここに来るまでは見かけなかった。
状況は伝わっているのだろう、ハンター達の立てる音も無く、加えてこの天気では出歩く人も見当たらない。
「まだいた、っ」
休む間もなく現れるのはコボルトばかりだ。畑へ向かう足下を射抜き止めに頭を狙った。
巣穴を離れ、その家の周囲をゆっくりと歩ませる。灯りを地面に向けながら、声を掛けて悲鳴の主を探して回る。まだ見付からないと、ユナイテルが馬上で溜息を零した。
空を見上げると雨足は幾らか弱まっているのだろう、だが、あの雨の中で襲われて。
「どこかに、避難出来ていれば良いのですが……」
かさりと樹の脇で茂みが物音を立てた、敵かと身構えるが、耳を澄ますと助けを求める細い声を聞いた。
●
飛び出した2人を横目に、アルマは荷物から包みを2つ掴んでその後を追う。
雨や巣穴も厄介だが、先ずは樹に迫ろうとしているものを引き離さなくてはと、走りながらパウチのパッケージを切り、樹と教会から距離を取ったところで雨に解かすようにまき散らした。
ふと、香辛料の香が獣の鼻を突く。
足りぬかと言う様に干し肉を投じれば、木に向かったコボルトの半数がそちらへと向かった。
「それなりの数が集まっています。明りの死角に注意を」
ライトで庭を照らしながら狭霧が声を掛ける。暗がりの中、樹や遊具の影、そしてコボルトの影。
アルマの肉からあぶれた1匹が果樹へ戻ろうとするのを、銃を撃ち鳴らして制する。
マテリアルの籠もった音はコボルトを竦ませ、留まらせた。
陣形を崩しつつあるコボルトの中心で、ディーナは槍を旋回させる。
雨粒が薙ぎ払われてマテリアルの灯りに煌めいた。
ディーナが槍を構え直してコボルトを見回して距離を推し量る。
「熟れた果実はちょっとした振動でも落ちてしまうので、範囲攻撃の使用にも重々注意をしてください」
咄嗟の狭霧の声に口角を上げて頷く。
「敵だけ選べるから、大丈夫なの」
光りの溢れる中心で、祈るように佇んでいる。その場所を離れまいと、反撃の爪が触れても構わずに。
光りから逃れ出て藻掻くコボルトへ、下向きに構えた銃で止めを刺す。
「できればここでの処理は避けたいところですが……致し方ありません」
教会を背に、亡骸を子供の目の触れぬように隅へと隠し、流れる血や、戦いの跡は、雨が濯いでくれるだろうかと空を仰いだ。
「……残っておったか」
アルマは刀を敵に向ける。
食べ物の匂いにも惹かれず、果物の傍に残って光りに灼かれながらも逃げ延びて、濁った声で呻り爪を掲げて牙を剥いた。、
「あれは、おぬし等には不釣り合いじゃ」
心得よ。地面を蹴りその身を真っ直ぐに貫くと、骸は庭の隅へ置く。
窓から目視したものが全ていなくなった頃、アルマに妹から連絡が入った。
曰く、村にあった巣穴が崩れた。
村中に散っているコボルトを駆除している。教会の方も巣穴らしい穴があると聞いたから気を付けるようにと。
「ふむ……壊してくるかのう」
話しを伝えて、3人は教会の裏へ、土を崩して穴を塞ぐが、幾つか見付かった足跡はそう多くは無い。
「――ここは、もう平気そうなの。……私、シスターを探してくるの」
ディーナが村へ着くと、辺りの戦闘は殆ど終えているようだった。
雨も上がりかけて、騒ぎの様子を覗いに出て来た人の姿が見える。
まだ危険だからと帰宅を促すと、ハンター達の無事を心配する言葉、出動への感謝を言付かった。
暫く走って足を止める。この辺りから先はシスターが1人で向かった筈だ。
端まで行ってみようと再び走り出す、数分も経たずにユナイテルの声がディーナを呼び止めた。
「――どうしたの?」
「襲われた女性がいる。教会の人らしいんだが」
ディーナが駆けつけるとシスターは樹に凭れるように倒れていた。
「……見付かって、良かったの……」
槍を傍らに据えて祈り、その力で彼女の傷を癒やしていく。やがて呼吸が整うと、シスターが細く目を開けた。
「――気が付いたの。教会へ帰るの、子ども達が手当ての準備をして待っているの」
●
ディーナとシスターが教会へ戻った頃には雨が上がり、月が浮かんでいた。
アルマと狭霧に宥められながらシスターを待っていた子ども達は、窓からその姿が見えると飛び出してきて抱き付いた。
村での駆除も終わり、ハンター達はそれぞれ泊まっている家の家族が迎え、ずぶ濡れの様相に慌ててタオルを持ち出したり火を熾したりと、夜更け頃まで忙しない時間が続いた。
一夜明けて。
流石にこのままは困るよね、とユウキとアルマは村の手伝いに走り回り、ディーナと狭霧も教会の庭の片付けを手伝っていた。残党を探したり、家の仕事を手伝っていた他のハンター達も昼下がりには教会に集まり、子ども達に摘まれた今年の実りは、無事祭壇に捧げられた。
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相談 瀬崎 琴音(ka2560) 人間(リアルブルー)|13才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/11/01 17:35:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/31 23:38:19 |