ゲスト
(ka0000)
毒まき散らすカエルの罠
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 3日
- 締切
- 2014/09/24 07:30
- 完成日
- 2014/10/02 21:15
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
爽やかな風が吹く。
湖面が揺れて小さな魚が顔を出す。
「平和だ」
そんな池の土手で釣り糸を垂らす男が1人。
年相応に筋肉が落ちて顔に皺も刻まれているが、実戦経験のある覚醒者であり仮に熊に襲われても軽く撃退できるはずだった。
急に糸が引かれる。
釣り竿が90度近く曲がる。
「なぁっ?」
男が反応したときには、釣り竿は半ばから折れ糸に絡まりながら水面に落ちていた。
「な、一体何が」
何が起きているかさっぱり分からなくても、男は本能的に覚醒状態に移行していた。
それから瞬きする間すらなく水面が盛り上がる。1対の大きな目が姿を現し、混乱する男を無機質に見据えた。
「大蛙、ヴォイドかっ」
万一に備え足下に置いていた槍を蹴り上げ両手でキャッチ。容赦なく雑魔の眼に突き入れる。
高所からの攻撃ゆえ飛び出た目が狙い易かった。
槍越しに強烈で不快な感触。破裂に近い形で砕けて湖面に落ちていった。
カエルが舌を突き出す。
湖面が揺れてカエル型雑魔の全貌が見えてくる。
「ふっ、くっ」
雑魔が万全の状態なら認識すらできなかったはずの舌による刺突。それを必死な足さばきで全て回避していく。
男が目を細める。
カエルが舌を口内に納めて逃げもせずその場にとどまったのだ。
「これで」
一気に勝負を決めるつもりで、全身の力と体重を穂先に込め突き出した。
が、穂先が届くより早く、いつの間にか大きくふくらんでいたカエルの頬が小さくなる。
無色の刺激臭。足が男の意思に反して動きを止める。
カエル型雑魔が即効性の麻痺毒を吹き出したのだ。
「お、のれっ」
男はからぶった槍を戻すと見せて堤防に一撃を入れる。
石造りの堤防は衝撃のほとんどを跳ね返し、男を湖とは逆の方向へ突き飛ばす。
男の体が堤防の斜面を転がり、畑に落ち、そのままいくつもの畝を越えてようやく止まった。
「敵襲! 雑魔だ!」
足を無理矢理動かし村へ向かう。
それから数分遅れで、急角度の土手を乗り越え雑魔が土手上に姿を現していた。
●討伐依頼
3Dディスプレイが前置き無しで出現する。
縁は毒々しい赤で彩られ、画面中央では危険、毒、緊急と目まぐるしく文字が入れ替わっている。
「何の依頼だ?」
たまたま居合わせたハンターが首をかしげる。
緊急の戦闘依頼の気はするが、文字のかわりに表示されているのは一応食用も可能なはずのカエルだった。
「おい、画面隅に」
映像はイメージですと小さな文字で書かれていた。
ディスプレイはお構いなしに情報を伝達する。
「人間サイズってことは雑魔か」
「主に回避行動に影響する毒、ね」
「攻撃手段は鉄槍じみた舌と、おそらくのしかかり? どちらも威力はあっても狙いは甘そうだから……」
ディスプレイが激しく明滅する。
カエルの近くにハンターっぽい棒人形が現れ、毒で動きを封じられ、狙い澄ました舌で首を破壊される。
「ひょっとして、強敵?」
ひょっとしなくても、非常に厄介な雑魔が相手である。
湖面が揺れて小さな魚が顔を出す。
「平和だ」
そんな池の土手で釣り糸を垂らす男が1人。
年相応に筋肉が落ちて顔に皺も刻まれているが、実戦経験のある覚醒者であり仮に熊に襲われても軽く撃退できるはずだった。
急に糸が引かれる。
釣り竿が90度近く曲がる。
「なぁっ?」
男が反応したときには、釣り竿は半ばから折れ糸に絡まりながら水面に落ちていた。
「な、一体何が」
何が起きているかさっぱり分からなくても、男は本能的に覚醒状態に移行していた。
それから瞬きする間すらなく水面が盛り上がる。1対の大きな目が姿を現し、混乱する男を無機質に見据えた。
「大蛙、ヴォイドかっ」
万一に備え足下に置いていた槍を蹴り上げ両手でキャッチ。容赦なく雑魔の眼に突き入れる。
高所からの攻撃ゆえ飛び出た目が狙い易かった。
槍越しに強烈で不快な感触。破裂に近い形で砕けて湖面に落ちていった。
カエルが舌を突き出す。
湖面が揺れてカエル型雑魔の全貌が見えてくる。
「ふっ、くっ」
雑魔が万全の状態なら認識すらできなかったはずの舌による刺突。それを必死な足さばきで全て回避していく。
男が目を細める。
カエルが舌を口内に納めて逃げもせずその場にとどまったのだ。
「これで」
一気に勝負を決めるつもりで、全身の力と体重を穂先に込め突き出した。
が、穂先が届くより早く、いつの間にか大きくふくらんでいたカエルの頬が小さくなる。
無色の刺激臭。足が男の意思に反して動きを止める。
カエル型雑魔が即効性の麻痺毒を吹き出したのだ。
「お、のれっ」
男はからぶった槍を戻すと見せて堤防に一撃を入れる。
石造りの堤防は衝撃のほとんどを跳ね返し、男を湖とは逆の方向へ突き飛ばす。
男の体が堤防の斜面を転がり、畑に落ち、そのままいくつもの畝を越えてようやく止まった。
「敵襲! 雑魔だ!」
足を無理矢理動かし村へ向かう。
それから数分遅れで、急角度の土手を乗り越え雑魔が土手上に姿を現していた。
●討伐依頼
3Dディスプレイが前置き無しで出現する。
縁は毒々しい赤で彩られ、画面中央では危険、毒、緊急と目まぐるしく文字が入れ替わっている。
「何の依頼だ?」
たまたま居合わせたハンターが首をかしげる。
緊急の戦闘依頼の気はするが、文字のかわりに表示されているのは一応食用も可能なはずのカエルだった。
「おい、画面隅に」
映像はイメージですと小さな文字で書かれていた。
ディスプレイはお構いなしに情報を伝達する。
「人間サイズってことは雑魔か」
「主に回避行動に影響する毒、ね」
「攻撃手段は鉄槍じみた舌と、おそらくのしかかり? どちらも威力はあっても狙いは甘そうだから……」
ディスプレイが激しく明滅する。
カエルの近くにハンターっぽい棒人形が現れ、毒で動きを封じられ、狙い澄ました舌で首を破壊される。
「ひょっとして、強敵?」
ひょっとしなくても、非常に厄介な雑魔が相手である。
リプレイ本文
●襲来!
馬の群れが地響きを立ててやって来た。
「何頭いるんじゃ」
呆然と立ち尽くす村長の目の前に止ま……らず、それどころか速度を緩めず村の中を駆け抜けた。
駆け抜けた直後にエリシャ・カンナヴィ(ka0140) 達数人が飛び降り、その他数人が村から出たとことで速度を落とす。
「ありがとうございました」
聞こえないのを承知の上でエリシャが頭を下げると、暴走馬最後尾の馬商人が軽く手を振って応えた。
「ヒールが必要な方は?」
乗馬の心得がある分軽症なエルフ、リズ・ルーベルク(ka2102)が皆に質問する。
エリシャは大丈夫と応えようとするがふらついてしまう。ハンターズソサエティの紹介で便乗させてもらい現場に急行できたのはいいが、長時間の騎乗は体力的に厳しいようだ。
何度か深呼吸を繰り返す。リズが本来の戦闘力を取り戻すのに分もかからなかった。
「私あんまりカエルは好きじゃないんだけど……文句は言ってられないわね」
己の乗用馬に乗ったまま、白金 綾瀬(ka0774)がアサルトライフルの状態を確認。戦闘前最後の準備を完了する。そして、ハンター達が雑魔のもとへ向かう。
「でけー蛙っすね~」
神楽(ka2032)の鞍からパルムが飛び降り安全地帯へ走り去る。
「食用みたいっすけど毒があるんじゃ喰えたもんじゃねーっすし」
馬の上からなら畑に鎮座する雑魔の姿が見える。潰れた片目と陰惨な気配を撒き散らす雑魔は、覚悟無しで見れば心に傷を負いかねない。
「畑を荒されると面倒なんでとっとと片付けるっすよ~」
神楽は軽く言って馬を歩かせる。
ジェーン・ノーワース(ka2004)が風圧で乱れたフードの位置を直し己の顔を隠す。
無言のまま加速する。大カエル型雑魔はようやくハンターの登場へ気付き、まずは頭巾の細い人間を舌で串刺しにしようとした。
大カエルが口を開くより速く銃弾が命中する。
「一気に押し切らせてもらうぜ」
射撃に影響が出ない速度で近づきつつ柊 真司(ka0705)が銃弾をくれてやる。1発だけでも強烈に過ぎ、大カエルは柔らかな土に潜ることで増援到着まで持ち堪えようとする。
「っと」
最前列で雑魔を防ぐつもりだったリュー・グランフェスト(ka2419)が間合いを外されてしまう。
大カエルが今度こそと口を開け舌を伸ばし、しかし伸びきる前に青い槍を突き立てられた。
「くさい」
ジェーンが平坦な口調でつぶやく。
小さな手が槍を握り直す。足下から爆発するが如く畑の土が飛び、クリムゾンウェスト基準でも発育悪く見える体がカエルのまわりを半周した。
長い舌から極彩色の体液がこぼれ、舌が縦に割れる。
空気が抜ける妙に間抜けな音と共にカエルの頬が避け、紫色の何かが雑魔の姿を覆い隠す。
「毒だ。対策していない奴は距離をとれ」
マフラーしている分毒に抵抗できるはずのフラヴィ・ボー(ka0698)が、意外な刺激の弱さに内心驚く。
本来1方向に集中して噴き出すはずの毒が広範囲に撒かれて効果が落ちている。ジェーンの狙い通りだった。
リューがカエルの健在な目にエストックを突き出す。
半歩横に跳んで急所への攻撃を避けた雑魔は、潰れた目の側から近づく赤に気づけなかった。
ジェーンが鋭く息を吐く。軽い体と細い筋肉を疾影士のスピードで補い、全身の力と得物の遠心力を穂先の一点に集中する。
カエル雑魔の潰れた目を熱せられたチーズのように裂いて、青い槍が根本まで突き刺さった。
大きな後ろ足がカウンターで飛来する。
槍から手を離さず一歩横へ。けれどカエルの後ろ足は予想外に速く、かすめた二の腕が内側から赤くなっていく。
リズがロッドを掲げる。法術による光がジェーンの皮膚へ降り注ぎ、内側も癒して正常な状態に戻す。
癒された体はジェーンの強みである瞬発力を発揮し、感謝の思いは体の奥底から普段以上の腕力を引き出す。
小さな手がカエルの肉をかき分け槍を掴む。そのまま槍を引きずり出し、勢いを殺さず遠心力を加えて一回転。カエルの脳天を陥没させた。
脳天の大穴を機導術によるエネルギーが焼く。
雑魔の全身が断末魔のように震え出すが、まだ消えたり形が崩れる気配はない。
「全く、急かされるのは苦手なのにな」
フラヴィは直前の機導砲から攻性強化に切り替えジェーンの槍を強化、その後半秒を使ってため池の堤防を確認する。
いつの間にかカエル頭が2つ姿を現していた。
両方の頭には数本の矢が刺さっている。しかし機能停止には遠いようで、頭だけでなく全体が見えてくる。
「敵増援2!」
表情をほとんど動かさずに腹の底まで響く声を出す。
同時に綾瀬の銃をマテリアルで満たす。
「悪いけど、まだこっちに来られちゃ困るのよ」
綾瀬の銃口が堤防の上を指向する。
堤防表面が砕けて粉塵が舞い上がる。
片方のカエルの足が止まり、もう片方も堤防から降りはじめる前に止まる。実に見事な足止めだ。もっとも、これは何度もできる技ではないし2度2度と使えば抵抗されることもあり得た。
「行ってください」
リズが言い終わるより早く守りの光がリューを覆う。少し時間をおいて神楽にもプロテクションの守りがもたらされる。
リューは無言で、神楽は派手な仕草で天を仰いでから、堤防を降りようとするカエル目がけて駆けていった。
●堤防上の死戦
畑でハンター対カエル雑魔の戦いが本格的に始まったとき、エリシャは畑を突っ切り堤防まで駆け上がっていた。
予想以上に立派な湖だ。揺れる湖面の下に雑魔の姿がなければピクニックに向いた場所かもしれない。
「弓は苦手なのよねぇ……」
シーマンズボウに矢を番え、放つ。
湖面に顔を出した雑魔に直撃し、驚き半分苦痛半分の悲鳴を上げさせる。相当驚いたらしく動きが止まっている。
続いて数メートル右の湖面へ1矢。
同じように顔を出した雑魔に当たるがこちらは逆に速度を上げて堤防上のエリシャに向かって来る。
弓がエリシャの手から離れ、湖面から鉄塔にすら見える蛙舌が急接近し、太刀を抜き放ったエリシャが真横に加速した。
「少し厳しいかもね」
堤防に伸ばされたカエル前足先端を太刀で切り飛ばす。高速回転して明後日の方向へ飛ぶ破片を無視して右へ跳躍。同じく伸ばされた前足を切り飛ばす。が、カエルは後ろ足で水をかいて本体を堤防の上へ押し上げる。
絶望的な防衛戦だった。
雑魔は左右から攻めたため回避が難しく、エリシャの超絶回避能力がなければ極めて短時間で敗死していただろう。
やがて雑魔2体が湖から出て堤防に到達する。そのときには畑での決着がつきつつあり、綾瀬の射撃による足止めが行われ増援が向かって来た。
カエルが前進する。足が動くたびに堤防表面の石が砕ける。
「のろ過ぎっす!」
トンファーを振り回しつつ神楽が挑発する。
「待ってらんねーっす! 畑を荒らされるのもなんだしこちらから討ってでるっすよ~!」
ウケケと堂に入った小悪党スマイルを浮かべ待ち受けた。
彼の斜め後ろ数メートル。リズのワンドから闇色の礫が飛びカエルの面を凹ませる。
カエルはリズに反応していない。リズは再度闇属性の術を使って今度は腹に穴を開ける。
それでもカエルは神楽から視線を外さず、後ろ足に力を溜めていた。
「神楽さん! 来ます」
カエルの狙いに気付いてリズが警戒を促す。
「やーいやーい……って何かあったっす?」
テンションを元に戻してリズに尋ねる。そうする間もカエルから意識は外さなかったが、雑魔は神楽の意識がそれた瞬間を後ろ足の力を完全解放する。
堤防の上部に直径1メートルの穴が開く。大きさは成人男性並み、重量はその数倍のカエルが神楽めがけて水平に飛ぶ。1対のカエル目にはどす黒い殺意で染まり切っていた。
「ちょ!? こっちくんなーっす!」
半歩脇に避け、トンファーを野球のバットのように握る。
雑魔の動きは強くて早くはあっても非常に雑で、神楽のフルスイングがカエルの腹を打ち内臓にあたる器官を複数破裂させた。
肉塊が地面に落ちる音に内臓を嘔吐する音が重なる。
「痛っ」
トンファーから離して手に息を吹きかける。
リズがワンドを振ってヒールを飛ばし、神楽が片手で感謝のポーズをとりもう一方の手で魔導銃を構えた。
「的が大きいから狙いやすくていいっすね~。寄られる前にとっとと倒すっすよ~。倒れるっすよ~」
火薬を使わない弾丸が大量にめり込んでいく。だがカエルは苦しみながらも立ち上がり近づいてくる。
「一旦下がるしか」
「そういう訳にもいかないっす……」
神楽の体にリズの情けとプロテクションが身に染みる。
性格的に向いてないけど真正面から殴り合いかなと半ば書く頃決めたとき、堤防の斜面を打つ蹄の音が近づいて来た。
馬上の綾瀬と馬の動きが完全に止まり、銃撃が雑魔を横から削る。
皮と体液と中身が砕かれ衝撃でシェイクされて堤防を汚す。
綾瀬は銃を構えたまま動かない。仲間を信じて攻撃に全神経を集中している。
「くたばるっす!」
リズのアサルトライフルとは別種の音と光が飛んで、お返しに半壊したカエル口から舌が伸びてくる。
「いたっ」
頬の擦り傷から赤い血がにじむ。リズが最低限のヒールを使う。直りきった様子はないが雑魔に向き直り、リズは練り上げたマテリアルをカエルに向かって解放した。
闇の固まりと舌がぶつかり舌が砕ける。闇は勢いを弱めながらカエル頭にめり込み、頭部の内側から雑魔を焼き尽くす。
カエルの形が見る間に崩れて薄れ、荒れた堤防だけを残して雑魔がこの世から消え去った。
●戦巧者
相棒を神楽に惹きつけられ単独でエリシャと対することになったカエル型雑魔。2匹がかりでも勝てないエリシャをどうするか悩むが、結論が出る前にエリシャが下がる。
代わって向かってきたのはリューだ。
良質な防具で全身を固めた上でラウンドシールドを構え、エストックで仕掛けることで雑魔の注意を自分1人に引きつけようとする。
エリシャに比べれば当てやすいとはいえリューは固く、カエル型雑魔はリューを迂回して逃げるか村を襲おうと動き出す。
が、2歩目を踏み出す前に弾幕に出迎えられ複数の穴が開いてしまう。
「でけぇ蛙だなぁおい」
リューがカエルの注意をひいている間にリロード。
再びの銃撃で増えた穴から体液が飛び散った。
盾役に徹するリューより真司が脅威と判断したのだろう。人間サイズのカエルがリューに背を向け真司に向かって飛びかかる。
全体重を前足にかけながら落下する。当たれば骨折ではすまなかっただろうが真司の姿はそこにはない。
真司が引き金を引く。カエルは毒息を吐いて相打ちに持ち込もうとするが、毒息は真司に到達する頃には薄く広がって効果が無い。
雑魔の頭に弾痕が刻まれる。真司が銃を構えたまますり足で後退する。
雑魔が全力で動いて真司に追いつく。真司は移動直後で動けない雑魔から離れ銃撃を続行した。
傷を負った雑魔が今度は移動後攻撃可能な速度で真司に向かい、真司に先程と同じように動かれて逃げられる。
「ここまでうまくいくとは」
銃声。不用意に半開きにしていた雑魔の口内を銃弾で蹂躙する。
カエルの全身が細かく震えている。本格的に限界が近いのだ。
全身から体液を垂れ流しながら、カエルは後ろ足を使い全力で跳ぼうとした。堤防の表面が右の後ろ足に負けて壊れ、右の足が滑り左足だけで地面を蹴る。
無茶な力がかかってカエルが横へ転がり、ハンターも雑魔も誰も予測のつかない動きで転がった末に、このままいくと綾瀬の馬を巻き込む形で倒れようとしていた。
綾瀬は動かない。仲間の力を知っているからだ。
「障壁展開!」
真司の言葉と同時に馬とカエルの間に光る障壁が現れ、カエルに衝突され崩壊する。
「仲間はやらせねぇよ」
カエルの速度は急速に低下して、馬に蹴りを入れられ腹を上にして止まってしまう。
綾瀬は馬から身を乗り出しカエルの尻に銃口を向ける。そして、マテリアルを攻撃強化に使って弾幕を張った。
「うわ」
誰からともなく悲鳴に似た声がもれる。
弾幕は薄い皮膚を破ってカエルの腹の中を粉砕し、さらに心臓と神経を汚いジュースへ変えた。
馬が歩き出す。カエルから流れ出した液体も下に流れた体液も、既に痕跡すら残っていなかった。
●勝利と
視界が歪んだ。
刺激臭がマフラーを貫通して鼻と平衡感覚を冒す。
「まったく」
フラヴィはカエルの真横へ飛んだ。
潰れた目ではフラヴィを追い切れず、雑魔の舌が何もない畑を突き刺した。
ジェーンが渾身の一刺しを繰り出す。雑魔は文字通し死力を振りしぼって急所への直撃だけは避け、結果的にフラヴィへ無防備な腹を晒してしまった。
「支援しか出来ないと思ったのか」
アルケミストタクトから光の大剣が現れる。フラヴィがタクトを振るってカエルの腹をくりぬく。刃が消え腹の大穴から内蔵が溢れ、畑に落ちる前に薄れて消えた。
「おーい! そっちも終わったっす?」
堤防から神楽の声が届く。
「ああ」
神楽を見ようとして体が揺れる。
「今ヒールを使います」
リズから柔らかな光が降り注ぐ。毒の影響は消えなくてもダメージが回復した分非常に楽になり、時間経過と共に毒の効果も薄れて消えた。
「お、おおおっ」
村の方向から複数の足音と喜びの声が近づいてくる。
「ありがとうございます。ありがとうございますっ」
村長が感激して握手を求め、村人達が喜びに沸く。
「先に畑や土手の整備をすべきだろうよ」
真司は銃に安全装置をかけて仲間に預け、堤防から畑に落ちた石の回収をはじめる。
「手伝ってやるから神楽さん達に感謝するといいっすよ~。村長さん、ついでに夕食ぐらい奢るっす!」
神楽が善意とちょっとの図々しさで声をかける。村長は心からの笑顔を浮かべ何度もうなずいていた。
ハンター達は優れた体力を活かして村人に協力し、畑と堤防を翌年まで使えるよう直してから帰路につくのであった。
馬の群れが地響きを立ててやって来た。
「何頭いるんじゃ」
呆然と立ち尽くす村長の目の前に止ま……らず、それどころか速度を緩めず村の中を駆け抜けた。
駆け抜けた直後にエリシャ・カンナヴィ(ka0140) 達数人が飛び降り、その他数人が村から出たとことで速度を落とす。
「ありがとうございました」
聞こえないのを承知の上でエリシャが頭を下げると、暴走馬最後尾の馬商人が軽く手を振って応えた。
「ヒールが必要な方は?」
乗馬の心得がある分軽症なエルフ、リズ・ルーベルク(ka2102)が皆に質問する。
エリシャは大丈夫と応えようとするがふらついてしまう。ハンターズソサエティの紹介で便乗させてもらい現場に急行できたのはいいが、長時間の騎乗は体力的に厳しいようだ。
何度か深呼吸を繰り返す。リズが本来の戦闘力を取り戻すのに分もかからなかった。
「私あんまりカエルは好きじゃないんだけど……文句は言ってられないわね」
己の乗用馬に乗ったまま、白金 綾瀬(ka0774)がアサルトライフルの状態を確認。戦闘前最後の準備を完了する。そして、ハンター達が雑魔のもとへ向かう。
「でけー蛙っすね~」
神楽(ka2032)の鞍からパルムが飛び降り安全地帯へ走り去る。
「食用みたいっすけど毒があるんじゃ喰えたもんじゃねーっすし」
馬の上からなら畑に鎮座する雑魔の姿が見える。潰れた片目と陰惨な気配を撒き散らす雑魔は、覚悟無しで見れば心に傷を負いかねない。
「畑を荒されると面倒なんでとっとと片付けるっすよ~」
神楽は軽く言って馬を歩かせる。
ジェーン・ノーワース(ka2004)が風圧で乱れたフードの位置を直し己の顔を隠す。
無言のまま加速する。大カエル型雑魔はようやくハンターの登場へ気付き、まずは頭巾の細い人間を舌で串刺しにしようとした。
大カエルが口を開くより速く銃弾が命中する。
「一気に押し切らせてもらうぜ」
射撃に影響が出ない速度で近づきつつ柊 真司(ka0705)が銃弾をくれてやる。1発だけでも強烈に過ぎ、大カエルは柔らかな土に潜ることで増援到着まで持ち堪えようとする。
「っと」
最前列で雑魔を防ぐつもりだったリュー・グランフェスト(ka2419)が間合いを外されてしまう。
大カエルが今度こそと口を開け舌を伸ばし、しかし伸びきる前に青い槍を突き立てられた。
「くさい」
ジェーンが平坦な口調でつぶやく。
小さな手が槍を握り直す。足下から爆発するが如く畑の土が飛び、クリムゾンウェスト基準でも発育悪く見える体がカエルのまわりを半周した。
長い舌から極彩色の体液がこぼれ、舌が縦に割れる。
空気が抜ける妙に間抜けな音と共にカエルの頬が避け、紫色の何かが雑魔の姿を覆い隠す。
「毒だ。対策していない奴は距離をとれ」
マフラーしている分毒に抵抗できるはずのフラヴィ・ボー(ka0698)が、意外な刺激の弱さに内心驚く。
本来1方向に集中して噴き出すはずの毒が広範囲に撒かれて効果が落ちている。ジェーンの狙い通りだった。
リューがカエルの健在な目にエストックを突き出す。
半歩横に跳んで急所への攻撃を避けた雑魔は、潰れた目の側から近づく赤に気づけなかった。
ジェーンが鋭く息を吐く。軽い体と細い筋肉を疾影士のスピードで補い、全身の力と得物の遠心力を穂先の一点に集中する。
カエル雑魔の潰れた目を熱せられたチーズのように裂いて、青い槍が根本まで突き刺さった。
大きな後ろ足がカウンターで飛来する。
槍から手を離さず一歩横へ。けれどカエルの後ろ足は予想外に速く、かすめた二の腕が内側から赤くなっていく。
リズがロッドを掲げる。法術による光がジェーンの皮膚へ降り注ぎ、内側も癒して正常な状態に戻す。
癒された体はジェーンの強みである瞬発力を発揮し、感謝の思いは体の奥底から普段以上の腕力を引き出す。
小さな手がカエルの肉をかき分け槍を掴む。そのまま槍を引きずり出し、勢いを殺さず遠心力を加えて一回転。カエルの脳天を陥没させた。
脳天の大穴を機導術によるエネルギーが焼く。
雑魔の全身が断末魔のように震え出すが、まだ消えたり形が崩れる気配はない。
「全く、急かされるのは苦手なのにな」
フラヴィは直前の機導砲から攻性強化に切り替えジェーンの槍を強化、その後半秒を使ってため池の堤防を確認する。
いつの間にかカエル頭が2つ姿を現していた。
両方の頭には数本の矢が刺さっている。しかし機能停止には遠いようで、頭だけでなく全体が見えてくる。
「敵増援2!」
表情をほとんど動かさずに腹の底まで響く声を出す。
同時に綾瀬の銃をマテリアルで満たす。
「悪いけど、まだこっちに来られちゃ困るのよ」
綾瀬の銃口が堤防の上を指向する。
堤防表面が砕けて粉塵が舞い上がる。
片方のカエルの足が止まり、もう片方も堤防から降りはじめる前に止まる。実に見事な足止めだ。もっとも、これは何度もできる技ではないし2度2度と使えば抵抗されることもあり得た。
「行ってください」
リズが言い終わるより早く守りの光がリューを覆う。少し時間をおいて神楽にもプロテクションの守りがもたらされる。
リューは無言で、神楽は派手な仕草で天を仰いでから、堤防を降りようとするカエル目がけて駆けていった。
●堤防上の死戦
畑でハンター対カエル雑魔の戦いが本格的に始まったとき、エリシャは畑を突っ切り堤防まで駆け上がっていた。
予想以上に立派な湖だ。揺れる湖面の下に雑魔の姿がなければピクニックに向いた場所かもしれない。
「弓は苦手なのよねぇ……」
シーマンズボウに矢を番え、放つ。
湖面に顔を出した雑魔に直撃し、驚き半分苦痛半分の悲鳴を上げさせる。相当驚いたらしく動きが止まっている。
続いて数メートル右の湖面へ1矢。
同じように顔を出した雑魔に当たるがこちらは逆に速度を上げて堤防上のエリシャに向かって来る。
弓がエリシャの手から離れ、湖面から鉄塔にすら見える蛙舌が急接近し、太刀を抜き放ったエリシャが真横に加速した。
「少し厳しいかもね」
堤防に伸ばされたカエル前足先端を太刀で切り飛ばす。高速回転して明後日の方向へ飛ぶ破片を無視して右へ跳躍。同じく伸ばされた前足を切り飛ばす。が、カエルは後ろ足で水をかいて本体を堤防の上へ押し上げる。
絶望的な防衛戦だった。
雑魔は左右から攻めたため回避が難しく、エリシャの超絶回避能力がなければ極めて短時間で敗死していただろう。
やがて雑魔2体が湖から出て堤防に到達する。そのときには畑での決着がつきつつあり、綾瀬の射撃による足止めが行われ増援が向かって来た。
カエルが前進する。足が動くたびに堤防表面の石が砕ける。
「のろ過ぎっす!」
トンファーを振り回しつつ神楽が挑発する。
「待ってらんねーっす! 畑を荒らされるのもなんだしこちらから討ってでるっすよ~!」
ウケケと堂に入った小悪党スマイルを浮かべ待ち受けた。
彼の斜め後ろ数メートル。リズのワンドから闇色の礫が飛びカエルの面を凹ませる。
カエルはリズに反応していない。リズは再度闇属性の術を使って今度は腹に穴を開ける。
それでもカエルは神楽から視線を外さず、後ろ足に力を溜めていた。
「神楽さん! 来ます」
カエルの狙いに気付いてリズが警戒を促す。
「やーいやーい……って何かあったっす?」
テンションを元に戻してリズに尋ねる。そうする間もカエルから意識は外さなかったが、雑魔は神楽の意識がそれた瞬間を後ろ足の力を完全解放する。
堤防の上部に直径1メートルの穴が開く。大きさは成人男性並み、重量はその数倍のカエルが神楽めがけて水平に飛ぶ。1対のカエル目にはどす黒い殺意で染まり切っていた。
「ちょ!? こっちくんなーっす!」
半歩脇に避け、トンファーを野球のバットのように握る。
雑魔の動きは強くて早くはあっても非常に雑で、神楽のフルスイングがカエルの腹を打ち内臓にあたる器官を複数破裂させた。
肉塊が地面に落ちる音に内臓を嘔吐する音が重なる。
「痛っ」
トンファーから離して手に息を吹きかける。
リズがワンドを振ってヒールを飛ばし、神楽が片手で感謝のポーズをとりもう一方の手で魔導銃を構えた。
「的が大きいから狙いやすくていいっすね~。寄られる前にとっとと倒すっすよ~。倒れるっすよ~」
火薬を使わない弾丸が大量にめり込んでいく。だがカエルは苦しみながらも立ち上がり近づいてくる。
「一旦下がるしか」
「そういう訳にもいかないっす……」
神楽の体にリズの情けとプロテクションが身に染みる。
性格的に向いてないけど真正面から殴り合いかなと半ば書く頃決めたとき、堤防の斜面を打つ蹄の音が近づいて来た。
馬上の綾瀬と馬の動きが完全に止まり、銃撃が雑魔を横から削る。
皮と体液と中身が砕かれ衝撃でシェイクされて堤防を汚す。
綾瀬は銃を構えたまま動かない。仲間を信じて攻撃に全神経を集中している。
「くたばるっす!」
リズのアサルトライフルとは別種の音と光が飛んで、お返しに半壊したカエル口から舌が伸びてくる。
「いたっ」
頬の擦り傷から赤い血がにじむ。リズが最低限のヒールを使う。直りきった様子はないが雑魔に向き直り、リズは練り上げたマテリアルをカエルに向かって解放した。
闇の固まりと舌がぶつかり舌が砕ける。闇は勢いを弱めながらカエル頭にめり込み、頭部の内側から雑魔を焼き尽くす。
カエルの形が見る間に崩れて薄れ、荒れた堤防だけを残して雑魔がこの世から消え去った。
●戦巧者
相棒を神楽に惹きつけられ単独でエリシャと対することになったカエル型雑魔。2匹がかりでも勝てないエリシャをどうするか悩むが、結論が出る前にエリシャが下がる。
代わって向かってきたのはリューだ。
良質な防具で全身を固めた上でラウンドシールドを構え、エストックで仕掛けることで雑魔の注意を自分1人に引きつけようとする。
エリシャに比べれば当てやすいとはいえリューは固く、カエル型雑魔はリューを迂回して逃げるか村を襲おうと動き出す。
が、2歩目を踏み出す前に弾幕に出迎えられ複数の穴が開いてしまう。
「でけぇ蛙だなぁおい」
リューがカエルの注意をひいている間にリロード。
再びの銃撃で増えた穴から体液が飛び散った。
盾役に徹するリューより真司が脅威と判断したのだろう。人間サイズのカエルがリューに背を向け真司に向かって飛びかかる。
全体重を前足にかけながら落下する。当たれば骨折ではすまなかっただろうが真司の姿はそこにはない。
真司が引き金を引く。カエルは毒息を吐いて相打ちに持ち込もうとするが、毒息は真司に到達する頃には薄く広がって効果が無い。
雑魔の頭に弾痕が刻まれる。真司が銃を構えたまますり足で後退する。
雑魔が全力で動いて真司に追いつく。真司は移動直後で動けない雑魔から離れ銃撃を続行した。
傷を負った雑魔が今度は移動後攻撃可能な速度で真司に向かい、真司に先程と同じように動かれて逃げられる。
「ここまでうまくいくとは」
銃声。不用意に半開きにしていた雑魔の口内を銃弾で蹂躙する。
カエルの全身が細かく震えている。本格的に限界が近いのだ。
全身から体液を垂れ流しながら、カエルは後ろ足を使い全力で跳ぼうとした。堤防の表面が右の後ろ足に負けて壊れ、右の足が滑り左足だけで地面を蹴る。
無茶な力がかかってカエルが横へ転がり、ハンターも雑魔も誰も予測のつかない動きで転がった末に、このままいくと綾瀬の馬を巻き込む形で倒れようとしていた。
綾瀬は動かない。仲間の力を知っているからだ。
「障壁展開!」
真司の言葉と同時に馬とカエルの間に光る障壁が現れ、カエルに衝突され崩壊する。
「仲間はやらせねぇよ」
カエルの速度は急速に低下して、馬に蹴りを入れられ腹を上にして止まってしまう。
綾瀬は馬から身を乗り出しカエルの尻に銃口を向ける。そして、マテリアルを攻撃強化に使って弾幕を張った。
「うわ」
誰からともなく悲鳴に似た声がもれる。
弾幕は薄い皮膚を破ってカエルの腹の中を粉砕し、さらに心臓と神経を汚いジュースへ変えた。
馬が歩き出す。カエルから流れ出した液体も下に流れた体液も、既に痕跡すら残っていなかった。
●勝利と
視界が歪んだ。
刺激臭がマフラーを貫通して鼻と平衡感覚を冒す。
「まったく」
フラヴィはカエルの真横へ飛んだ。
潰れた目ではフラヴィを追い切れず、雑魔の舌が何もない畑を突き刺した。
ジェーンが渾身の一刺しを繰り出す。雑魔は文字通し死力を振りしぼって急所への直撃だけは避け、結果的にフラヴィへ無防備な腹を晒してしまった。
「支援しか出来ないと思ったのか」
アルケミストタクトから光の大剣が現れる。フラヴィがタクトを振るってカエルの腹をくりぬく。刃が消え腹の大穴から内蔵が溢れ、畑に落ちる前に薄れて消えた。
「おーい! そっちも終わったっす?」
堤防から神楽の声が届く。
「ああ」
神楽を見ようとして体が揺れる。
「今ヒールを使います」
リズから柔らかな光が降り注ぐ。毒の影響は消えなくてもダメージが回復した分非常に楽になり、時間経過と共に毒の効果も薄れて消えた。
「お、おおおっ」
村の方向から複数の足音と喜びの声が近づいてくる。
「ありがとうございます。ありがとうございますっ」
村長が感激して握手を求め、村人達が喜びに沸く。
「先に畑や土手の整備をすべきだろうよ」
真司は銃に安全装置をかけて仲間に預け、堤防から畑に落ちた石の回収をはじめる。
「手伝ってやるから神楽さん達に感謝するといいっすよ~。村長さん、ついでに夕食ぐらい奢るっす!」
神楽が善意とちょっとの図々しさで声をかける。村長は心からの笑顔を浮かべ何度もうなずいていた。
ハンター達は優れた体力を活かして村人に協力し、畑と堤防を翌年まで使えるよう直してから帰路につくのであった。
依頼結果
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依頼相談掲示板 | |||
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カエル退治相談卓 神楽(ka2032) 人間(リアルブルー)|15才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/09/23 23:13:37 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/09/21 19:06:25 |