ゲスト
(ka0000)
【空の研究】幼き日の夢、極光の衣
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~10人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 7日
- 締切
- 2016/12/13 09:00
- 完成日
- 2016/12/21 06:18
このシナリオは3日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
アメリアは、ゆっくりとまぶたを開いた。味も素っ気もない病院の天井が見えた。目覚めたのか、という自覚と同時に、苦い思いが沸き起こる。
「やってしまいましたねーえ」
ぽつりと、呟く。
先日アメリアは、「空の研究所」の設立を目指した研究発表を行う予定だった。しかし、発表準備に熱中しすぎたために寝食を忘れ、あろうことか発表数日前になって倒れてしまったのである。原因は貧血。つまり、食事をしなかったことが祟ったのであった。
「そうですよねーえ。私だって人間なのですからねーえ」
面白くもない冗談をひとりごちて、アメリアは身を起こした。まだ少しぼんやりするが、もう大事はなさそうだ。
「協力してくださった方には大変悪いことをしてしまいましたねーえ」
ハンターオフィスに丁重な謝罪の書状を送らなければ、と思ってから、アメリアはもうひとつ、思案すべきことを頭に浮かべた。
すなわち。
次をどうするか、である。
研究発表は仕切りなおせる。しかし、前回用意していたものと同じではきっと王国側も納得しないであろう。何か別の手を考えなければならなかった。
空の魔法は狙われている。狙っているのが誰なのかわからぬままだが、まずは魔法を守るため、「空の研究所」をなんとしても設立せねばならない。……グラズヘイム王国のためにも。
「……王よ……」
アメリアは、今は亡き先王を思った。
彼女がまだ少女と呼んで差し支えなかった頃、一度だけ謁見を許されたことがある。どこにも師事することなく魔法をたくみに扱う少女がいると評判になったアメリアを、呼び寄せてくださったのだ。
『アメリア・マティーナと申します。いつか私が、空に関するすべての魔法を研究し、王国のお役に立ててご覧に入れます』
アメリアは、当時の自分の言葉を思い出して苦笑した。随分と大言を吐いたものだ。
大言を吐いたものだけれど、今もそれを実現させようという気持ちは変わっていない。遠回りをしたこともあるけれど、ようやく、成果としてまとめられるところまで来たのだ。
(ああ、そうだ、あのとき)
『おそらのまほうですか? じゃあ、いつかオーロラのドレスを着られるようになるかしら!』
『オーロラのドレス、ですか』
『そう! わたくしね、オーロラって見たことないんですけれど、それはそれはきれいなんでしょう? いつかドレスにしたいのっ」
『かしこまりました。必ず、このアメリアがかなえて差し上げましょう』
『ほんとう? やくそくですっ』
当時、おいくつであったのだろうか、幼く愛らしいシスティーナ王女が、父たる王のそばで目を輝かせていたのを、よく覚えている。
「システィーナ様……」
尊い人を思って、アメリアは薄く微笑んだ。夢のような、可愛らしい約束。
夢のようでも、きっとかなえてみせる。オーロラのドレスを、きっと。
「……! そうです、オーロラ!」
アメリアはハッと気がついた。そうだ、それがあった。
ベッドから飛び降りると、いつもの黒いローブに身を包み、フードをしっかり目深にかぶる。
「あっ、アメリアさん!」
病院を出て行こうとしたアメリアを、医師が呼び止めた。
「ああ、先生、お世話になりましたねーえ」
「もう少し入院していてはどうだね? どうせ、またひとりで研究に没頭しちゃうんだろう。ここで温かいもの食べさせてあげるよ」
「ありがとうございます。しかしご遠慮いたしますよーお」
アメリアは親切な医師にお礼を言った。
「今からの研究は、ひとりではありません。またどなたかに、来ていただかなければなりませんからねーえ。シチューの材料でも買って帰ることにしますよーお。寒空の下で行わなければならないですしねーえ」
「ふうん? よくわからないけど、ひとりじゃないなら安心だ。皆で食べるとシチューも美味しいだろうよ。お大事にね」
医師は笑って手を振った。アメリアは足取りも軽く病院をあとにした。にんじんやじゃがいもを買い込みながら、そういえばシチューの作り方なんて知らないな、と思い当たったのだが。
「まあ、なんとかなりますかねーえ」
成功させなければならないのはシチューよりもオーロラだ、とアメリアの気持ちはすでに、空の上にあった。
「やってしまいましたねーえ」
ぽつりと、呟く。
先日アメリアは、「空の研究所」の設立を目指した研究発表を行う予定だった。しかし、発表準備に熱中しすぎたために寝食を忘れ、あろうことか発表数日前になって倒れてしまったのである。原因は貧血。つまり、食事をしなかったことが祟ったのであった。
「そうですよねーえ。私だって人間なのですからねーえ」
面白くもない冗談をひとりごちて、アメリアは身を起こした。まだ少しぼんやりするが、もう大事はなさそうだ。
「協力してくださった方には大変悪いことをしてしまいましたねーえ」
ハンターオフィスに丁重な謝罪の書状を送らなければ、と思ってから、アメリアはもうひとつ、思案すべきことを頭に浮かべた。
すなわち。
次をどうするか、である。
研究発表は仕切りなおせる。しかし、前回用意していたものと同じではきっと王国側も納得しないであろう。何か別の手を考えなければならなかった。
空の魔法は狙われている。狙っているのが誰なのかわからぬままだが、まずは魔法を守るため、「空の研究所」をなんとしても設立せねばならない。……グラズヘイム王国のためにも。
「……王よ……」
アメリアは、今は亡き先王を思った。
彼女がまだ少女と呼んで差し支えなかった頃、一度だけ謁見を許されたことがある。どこにも師事することなく魔法をたくみに扱う少女がいると評判になったアメリアを、呼び寄せてくださったのだ。
『アメリア・マティーナと申します。いつか私が、空に関するすべての魔法を研究し、王国のお役に立ててご覧に入れます』
アメリアは、当時の自分の言葉を思い出して苦笑した。随分と大言を吐いたものだ。
大言を吐いたものだけれど、今もそれを実現させようという気持ちは変わっていない。遠回りをしたこともあるけれど、ようやく、成果としてまとめられるところまで来たのだ。
(ああ、そうだ、あのとき)
『おそらのまほうですか? じゃあ、いつかオーロラのドレスを着られるようになるかしら!』
『オーロラのドレス、ですか』
『そう! わたくしね、オーロラって見たことないんですけれど、それはそれはきれいなんでしょう? いつかドレスにしたいのっ」
『かしこまりました。必ず、このアメリアがかなえて差し上げましょう』
『ほんとう? やくそくですっ』
当時、おいくつであったのだろうか、幼く愛らしいシスティーナ王女が、父たる王のそばで目を輝かせていたのを、よく覚えている。
「システィーナ様……」
尊い人を思って、アメリアは薄く微笑んだ。夢のような、可愛らしい約束。
夢のようでも、きっとかなえてみせる。オーロラのドレスを、きっと。
「……! そうです、オーロラ!」
アメリアはハッと気がついた。そうだ、それがあった。
ベッドから飛び降りると、いつもの黒いローブに身を包み、フードをしっかり目深にかぶる。
「あっ、アメリアさん!」
病院を出て行こうとしたアメリアを、医師が呼び止めた。
「ああ、先生、お世話になりましたねーえ」
「もう少し入院していてはどうだね? どうせ、またひとりで研究に没頭しちゃうんだろう。ここで温かいもの食べさせてあげるよ」
「ありがとうございます。しかしご遠慮いたしますよーお」
アメリアは親切な医師にお礼を言った。
「今からの研究は、ひとりではありません。またどなたかに、来ていただかなければなりませんからねーえ。シチューの材料でも買って帰ることにしますよーお。寒空の下で行わなければならないですしねーえ」
「ふうん? よくわからないけど、ひとりじゃないなら安心だ。皆で食べるとシチューも美味しいだろうよ。お大事にね」
医師は笑って手を振った。アメリアは足取りも軽く病院をあとにした。にんじんやじゃがいもを買い込みながら、そういえばシチューの作り方なんて知らないな、と思い当たったのだが。
「まあ、なんとかなりますかねーえ」
成功させなければならないのはシチューよりもオーロラだ、とアメリアの気持ちはすでに、空の上にあった。
リプレイ本文
冬は、夜が長い。そろそろ夕暮れか、と思っているうちに、すとん、とつるべ落としで日が沈む。
「ああ、もう夜になってしまいましたか」
王都・イルダーナの、とある公園。そこに佇む、ローブ姿の女……アメリア・マティーナが呟いて、深くフードをかぶったままの顔で空を見上げた。なってしまった、という言葉のわりには嬉しそうに。
「寒くなってきましたねーえ。オーロラを作るには、おあつらえ向きです、が……」
アメリアは先ほどまで作業をしていた方をちらりと見て肩をすくめた。そろそろ、協力してくれるハンターたちとの約束の時間だ。
「おーい、アメリア」
約束の時間通り、ハンターたちがやってきた。アメリアに声をかけ、手を挙げて挨拶するのはジルボ(ka1732)だ。
「皆さん、よくおいで下さいました」
アメリアが頭を下げる。
「オーロラを作る魔法、と伺いました」
穏やかな微笑みで、クローディア(ka6666)が挨拶をした。
「アメリアさんはきっとこれまでたくさん努力してそのような魔法を研究してこられたんでしょうね。努力が実を結び、冬空の中で花咲くのはとても素敵なこと、でしょうね」
「そうですねーえ。実を結ぶためには、皆さんの協力が必要です。よろしくお願いします」
アメリアの丁寧なお願いに、元気よく挙げられる手がひとつ。
「ほいほーい、発表会の前にばたんきゅーとのお知らせがあった時は御心配しちゃいましたよー」
小宮・千秋(ka6272)だ。千秋のセリフを聞いて、見過ごせない、とばかりにミルベルト・アーヴィング(ka3401)が声をあげた。
「もうお加減はよろしいんですか?」
「ああ、たいしたことはないのですよーお。ご心配をおかけしてすみませんねーえ」
アメリアは再度頭を下げた。
「きちんと食事をとらなかったこと、私も反省していましてねーえ。今夜は寒い中での仕事となりますし、皆さんが来る前に、シチューを完成させておきたかったのですが……」
言葉尻を濁しながらアメリアが視線を送った先には、煮炊き用にと用意したたき火が赤々と燃え、その脇に空の鍋と袋に入ったままの食材が並んでいた。
「火を起こすところまでしか、できなかったってわけだな」
ジルボが苦笑した。
「面目ありませんねーえ」
「大丈夫……お料理なら……得意だよ……♪」
エリ・ヲーヴェン(ka6159)が微笑む。アルナイル(ka0001)も楽しみな様子をにこにこした表情に表した。
「私はお料理あまり得意じゃないから、お手伝いをするの。あ、でもシリィはお料理が上手で作るものは美味しい物ばかりなのよ」
胸を張るアルナイルの隣で、シリウス(ka0043)がはにかむ。
「皆で美味しいシチューを作ろう。僕はクリームシチューが好きだなあ」
かくして、シチュー作りは、料理の得意な面々に無事引き継がれた。
エリ、アルナイル、シリウス、クローディアが主にシチューの調理をすることになり、残りのメンバーは先にオーロラのイメージを構築しはじめた。たき火の光源だけでは心許なかったため、あちこちでランタンに灯りが入れられた。
雨を告げる鳥(ka6258)が表情を変えぬままではあったが力強く魔法についての思いを口にした。
「私は夢想する。自在にオーロラを生み出す魔法。なんと幻想的で希望に満ち溢れた魔法なのだろうか。私は記録したい。人々の心に刻まれるであろう、この光景を」
「ええ、是非、心に刻んで欲しいものですねーえ」
アメリアが同意すると、鳥は抱えていたらしい心配事を彼女に尋ねた。
「アメリア・マティーナ。空の研究者よ。王国にアピールするのであれば、事前通達は不可欠だ。抜かりはないだろうか?」
「ああ、お気遣いありがとうございます。主要な、といいますか、支援が期待できそうな王侯貴族宛にお知らせしておりますよーお。夜中の開始、と伝えていますので、その気がある人々はご覧くださるでしょう」
アメリアは人付き合いが得意な方ではないが、それが必要とあれば得意とか不得意とかを超越していくらでも交渉に乗り出すタイプだ。今夜の下準備、という名の根回しも、抜かりはなかった。
「そこまでなんでもできる方ですのに、ご自分の体調管理はヘタなご様子ですね。元軍医として健康管理については厳しくさせて頂きますよ。あとでストレッチの方法もお教えしましょう」
ミルベルトが、シチューができる前に、と淹れてくれたらしい紅茶を皆に振る舞いつつ言う。アメリアは紅茶を受け取って、丁寧に礼を述べた。
「では、オーロラの構成を考えましょー」
千秋が促すと、ジルボがよし、と大きく頷いて、画材を取り出した。
「俺のデザインセンスをしかと見よ! なんつってな。イメージの明確化と共有を容易にしたいよな。絵にしたら全員で確認できるし、どうだ?」
「良い考えだ」
鳥が静かに頷く。ジルボは早速、自らが考えているイメージを用紙に描き始めた。
「俺は天に昇る荘厳な光の壁を作り出してみたい。上部は赤、下は緑のグラデーション」
「ああ、綺麗ですねーえ。しかし、最初からグラデーションを作るのは少し危ないですね」
アメリアが言うと、では、とミルベルトが案を発した。
「まずは単色で緑、そこからまた単色で黄色に、単色で赤、と色変えをし、同じ色でグラデーション変化をさせるのはいかがですか? グラデーションの速度を徐々に早くして、最終的には虹色も良いかもしれません」
「単色を何度か違う色で行うのは比較的楽にですねーえ、そうしましょう。しかし、グラデーションは同じ色で濃淡をつけるより、いっそ違う色でグラデーションを作った方がイメージの統一が楽でしょうねーえ。先ほど、ジルボさんが言ってくださったような、上下の色が違うグラデーションです」
シチュー作りに困り果てていた姿とは打って変わった速度と集中力で、アメリアはハンターたちの案を総括していった。
「ふむふむー。形はどうなるんでしょうかー? 良くあるカーテンのようなひらひらーなイメージは何となーく想像出来ますが」
千秋が問うと、アメリアは頷いた。
「ああ、そんなイメージで良いと思いますよーお。自然のオーロラも、揺らめいていますからねーえ、色の変化ほどイメージを意識しなくても良いと思います」
「色についてはイメージをしっかり意識しなくちゃならんとなると、虹色は難しいってことか?」
ジルボが考えながらそう尋ねた。
「そうですねーえ。今夜だけでは難しいでしょうねーえ。三日ほど訓練すれば、成功するでしょうが」
「三日か。それは今回断念せざるをえないだろうな。虹色のイメージの共有に役立つかと、ローブ「バルトアンデルス」を用意していたのだが」
少々残念そうにする鳥に、アメリアは微笑みかけた。
「今回の発表が上手くいけば、また機会もあるでしょう」
一方、シチュー班はというと。
エリの丁寧なレシピ説明に従って、順調に調理が進んでいた。
まずは野菜と肉の下処理だ。皮もクズも捨てずに布の袋に入れる、と指示を受け、アルナイルとシリウスが仲良く食材を準備する。
「コーンの入ったシチューが好きだから、コーンは入れてほしいな」
「そうだね、入れよう。あとは、ニンジン、ジャガイモ、マッシュルーム、ブロッコリーなんかもいいよね」
シリウスは実に手際よく下処理を済ませてゆく。その食材を大きな鍋で炒めるのは、クローディアだ。下茹でしたキャベツも加え、具材はかなり賑やかになった。
「アメリアさんも大分、疲れが込んでいるようですし、内臓と消化、そして栄養に偏りがないように」
水を入れ、布袋も一緒に茹でながら出汁を取る。布袋を抜くタイミングは、別の鍋でホワイトソースを作っていたエリが見計らった。
「ん……、そろそろ、かな……」
そしてバター、小麦粉、生クリームで丁寧に作ったクリームソースを、味の調節をしながら大きな鍋に入れていく。
「これでエリさんの特製クリームシチューの完成」
満足げにエリが微笑み、辺りに漂う美味しそうな匂いに、アルナイルとシリウスが目を細めた。
「美味しそうな匂いですねー」
千秋が、ひょこりと顔を出した。
「シチュー、ありがとうございますー、交代しますよー。オーロラの魔法についての、これまでの相談内容を、鳥さんが伝えてくれますのでー、皆さんもぜひご意見をー」
「あとは火加減に気を付けてことこと煮たらいいのですよね?」
ミルベルトも千秋の後ろからやってきた。エリがふたりに火加減の注意点などを伝え、シチュー班は相談の輪に入った。
シチューによく火が通り、オーロラの議論もかなりまとまってきた。色の種類だけでなく、それぞれの色の幅も決めておくべきだ、というアルナイルの発言に全員が同意し、星の位置や木の枝を目印にして幅を定めることとした。アメリアがジルボに手伝ってもらい、公園の地面に魔法陣を描く間に、ミルベルトとクローディアが率先してシチューを椀に盛る。アルナイルとシリウスは、アメリアの買い出しの袋にあったパンを切り分ける。
「ご飯を持ってきましたので、よろしければそれもどうぞー」
千秋が椀に盛られたシチューを配りながら言う。皆わいわいと楽しげだ。魔法陣を描き終え、皆の輪に加わったアメリアは、フードの下に隠れた目を細め、小さく呟いた。
「ああ、良いものですねーえ、こうやって、大勢と食事を分け合うというのは」
「さて、夢が形を得るのです。先にしっかり食べて、心も身体も暖めておきましょう?」
クローディアが、アメリアにもシチューを手渡した。
「はい。いただきます」
アメリアのその言葉を合図に、皆がシチューに口をつけた。
「美味しいー!」
「こりゃあ旨い!」
「やっぱりコーンを入れたのは正解だったわね、シリィ」
「そうだねアル。アメリア。寒いからしっかり食べてね」
「はい。とても美味しいですねーえ」
皆口々にシチューを褒め、ほかほかと温まった笑顔を見せた。アメリアも口元を綻ばせつつ、しかし浮かれてばかりもいられない、と場を仕切りなおす。
「では、皆さん、食べながら、オーロラのイメージをおさらいしておきましょう」
その言葉を合図にして、ジルボが画用紙を広げた。話の整頓を買って出た鳥が、順を追って説明していく。オーロラを見たことがないというクローディアは、誰よりも前のめりにイメージの絵を見つめていた。
「まず、単色を三種類。緑、黄色、赤。その後、上は赤で下は緑というグラデーションだ。その次に、もう一度単色でピンク。最後は、上から緑、黄色、ピンクという三色のグラデーションだ。……皆、問題はないだろうか?」
全員が、真剣な面持ちで頷いた。と、アルナイルがそっと挙手する。
「どうしたの、アル」
シリウスが首を傾げ、アメリアはどうぞ、とアルナイルに発言を促した。
「あのね、合図に鈴を使ったらどうかと思うのだけど……どう?」
色を変えるタイミングの合図のことであった。確かに、どんなにイメージをしっかり共有しても、それを変えるタイミングも会わせなければ変化はつけられない。
「とても良い考えですねーえ」
アメリアを始め、全員が同意し、合図にはアルナイルのアンクレット・ベルを使うことに決まった。
「オーロラの発表の、演出も兼ねられるし。≪シャン、シャン…シャララーン≫って……、声で表すと1、2の3といった感じで」
鳴らし方なども率先して決めていくアルナイルに、シリウスはにっこりした。
「アルの鈴ならバッチリだよ。空の魔法、届けよう」
シリウスのその言葉に、アルナイルだけでなく、全員が頷いた。アメリアは、それをみておもむろに立ち上がると、ゆっくりと全員の顔を見渡す。
「定刻まで、あと少しです。身体を温めつつ、イメージ構築をしておいてください。……皆さん、どうか、よろしくお願い致します」
深々と頭を下げたアメリアの姿に、ハンターたちは思った。アメリアは普段飄々としつつも、空の魔法にかける思いはとても強かったのだと。
定刻が、近付いていた。公園の周囲は次第にざわめきを増していく。オーロラの魔法を見ようと集まった貴族ばかりでなく、どこからか噂を聞きつけてきたらしい民間の見学者たちもいた。
ハンターたちは魔法陣の周囲に、均等に並ぶ。寒さでイメージが乱れぬようにと、鳥が用意してくれた手袋やマフラーなどのおかげで、皆集中していた。いい雰囲気だ、と内心で呟いたアメリアの前に、ふと誰かが立つ。
「始まる直前に申し訳ないけれど」
小声で、しかし強気な口調で、覚醒状態となったエリがアメリアに言った。
「わかってるぅ? この魔法があなたが言うように映像や情景さえも転写出来るようになれば、軍事運用は逃れられないわよぉ?」
アメリアは、唇だけで微笑んだ。
「偵察に使わせれば、文書よりもよっぽど明確に敵の情報を共有出来るわけ。写真よりも、濃い情報源になるわ」
「そうですねーえ。なるでしょうねーえ」
「……わかってるのね」
「ええ。お気遣い、ありがとうございます。私は、軍事運用ドンと来い、と思ってますよーお。それが、王国のためになるのならば。だからこそ、空の魔法の研究は、王国で保護しなければならない」
しっかりと意志を持ったアメリアのセリフに満足したのか、エリは、ふ、と不敵に笑って立ち位置へ戻った。
そして、ついに、時間が来た。
アルナイルの、鈴が鳴る。
まずは、緑。ハンターたちが、緑の光をはっきりと思い浮かべ、空に揺らぐ様子をイメージする。と。
おおおおおお……!
見物者たちが、どよめいた。
寒空には、美しい緑の、光のカーテンが広がったのである。
≪シャン、シャン…シャララーン≫
次の鈴の合図で、黄色に。赤に。そして。
「おおお、二色になったぞ!!」
ハンターたちも、自分のイメージが空に実現されているのを、素直に見惚れる瞬間があった。オーロラは美しく翻っている。最後の三色グラデーションを完成させたとき、アメリアはそっと城へ視線を送った。
このところ王都を出ているシスティーナは、今夜、この瞬間に合わせて一時の帰城をしているはずであった。
アメリアとの、約束の為に。
(システィーナ様……、ご覧になっておられますか)
オーロラの終わりを知らせる鈴の音が、アメリアの胸に優しく響いた。
オーロラの発表が行われた、十日後。
あのオーロラを見ていた貴族の一人、カリム・ルッツバードが全面的な支援を申し出、王国の許可を得た私設研究所として、「空の研究所」の設立が決定した。
その、研究所・所長は。
「アメリア・マティーナと申します。以後、どうぞ、よろしくお願い致しますねーえ」
語尾のおかしな、ローブを目深にかぶった女である。
「ああ、もう夜になってしまいましたか」
王都・イルダーナの、とある公園。そこに佇む、ローブ姿の女……アメリア・マティーナが呟いて、深くフードをかぶったままの顔で空を見上げた。なってしまった、という言葉のわりには嬉しそうに。
「寒くなってきましたねーえ。オーロラを作るには、おあつらえ向きです、が……」
アメリアは先ほどまで作業をしていた方をちらりと見て肩をすくめた。そろそろ、協力してくれるハンターたちとの約束の時間だ。
「おーい、アメリア」
約束の時間通り、ハンターたちがやってきた。アメリアに声をかけ、手を挙げて挨拶するのはジルボ(ka1732)だ。
「皆さん、よくおいで下さいました」
アメリアが頭を下げる。
「オーロラを作る魔法、と伺いました」
穏やかな微笑みで、クローディア(ka6666)が挨拶をした。
「アメリアさんはきっとこれまでたくさん努力してそのような魔法を研究してこられたんでしょうね。努力が実を結び、冬空の中で花咲くのはとても素敵なこと、でしょうね」
「そうですねーえ。実を結ぶためには、皆さんの協力が必要です。よろしくお願いします」
アメリアの丁寧なお願いに、元気よく挙げられる手がひとつ。
「ほいほーい、発表会の前にばたんきゅーとのお知らせがあった時は御心配しちゃいましたよー」
小宮・千秋(ka6272)だ。千秋のセリフを聞いて、見過ごせない、とばかりにミルベルト・アーヴィング(ka3401)が声をあげた。
「もうお加減はよろしいんですか?」
「ああ、たいしたことはないのですよーお。ご心配をおかけしてすみませんねーえ」
アメリアは再度頭を下げた。
「きちんと食事をとらなかったこと、私も反省していましてねーえ。今夜は寒い中での仕事となりますし、皆さんが来る前に、シチューを完成させておきたかったのですが……」
言葉尻を濁しながらアメリアが視線を送った先には、煮炊き用にと用意したたき火が赤々と燃え、その脇に空の鍋と袋に入ったままの食材が並んでいた。
「火を起こすところまでしか、できなかったってわけだな」
ジルボが苦笑した。
「面目ありませんねーえ」
「大丈夫……お料理なら……得意だよ……♪」
エリ・ヲーヴェン(ka6159)が微笑む。アルナイル(ka0001)も楽しみな様子をにこにこした表情に表した。
「私はお料理あまり得意じゃないから、お手伝いをするの。あ、でもシリィはお料理が上手で作るものは美味しい物ばかりなのよ」
胸を張るアルナイルの隣で、シリウス(ka0043)がはにかむ。
「皆で美味しいシチューを作ろう。僕はクリームシチューが好きだなあ」
かくして、シチュー作りは、料理の得意な面々に無事引き継がれた。
エリ、アルナイル、シリウス、クローディアが主にシチューの調理をすることになり、残りのメンバーは先にオーロラのイメージを構築しはじめた。たき火の光源だけでは心許なかったため、あちこちでランタンに灯りが入れられた。
雨を告げる鳥(ka6258)が表情を変えぬままではあったが力強く魔法についての思いを口にした。
「私は夢想する。自在にオーロラを生み出す魔法。なんと幻想的で希望に満ち溢れた魔法なのだろうか。私は記録したい。人々の心に刻まれるであろう、この光景を」
「ええ、是非、心に刻んで欲しいものですねーえ」
アメリアが同意すると、鳥は抱えていたらしい心配事を彼女に尋ねた。
「アメリア・マティーナ。空の研究者よ。王国にアピールするのであれば、事前通達は不可欠だ。抜かりはないだろうか?」
「ああ、お気遣いありがとうございます。主要な、といいますか、支援が期待できそうな王侯貴族宛にお知らせしておりますよーお。夜中の開始、と伝えていますので、その気がある人々はご覧くださるでしょう」
アメリアは人付き合いが得意な方ではないが、それが必要とあれば得意とか不得意とかを超越していくらでも交渉に乗り出すタイプだ。今夜の下準備、という名の根回しも、抜かりはなかった。
「そこまでなんでもできる方ですのに、ご自分の体調管理はヘタなご様子ですね。元軍医として健康管理については厳しくさせて頂きますよ。あとでストレッチの方法もお教えしましょう」
ミルベルトが、シチューができる前に、と淹れてくれたらしい紅茶を皆に振る舞いつつ言う。アメリアは紅茶を受け取って、丁寧に礼を述べた。
「では、オーロラの構成を考えましょー」
千秋が促すと、ジルボがよし、と大きく頷いて、画材を取り出した。
「俺のデザインセンスをしかと見よ! なんつってな。イメージの明確化と共有を容易にしたいよな。絵にしたら全員で確認できるし、どうだ?」
「良い考えだ」
鳥が静かに頷く。ジルボは早速、自らが考えているイメージを用紙に描き始めた。
「俺は天に昇る荘厳な光の壁を作り出してみたい。上部は赤、下は緑のグラデーション」
「ああ、綺麗ですねーえ。しかし、最初からグラデーションを作るのは少し危ないですね」
アメリアが言うと、では、とミルベルトが案を発した。
「まずは単色で緑、そこからまた単色で黄色に、単色で赤、と色変えをし、同じ色でグラデーション変化をさせるのはいかがですか? グラデーションの速度を徐々に早くして、最終的には虹色も良いかもしれません」
「単色を何度か違う色で行うのは比較的楽にですねーえ、そうしましょう。しかし、グラデーションは同じ色で濃淡をつけるより、いっそ違う色でグラデーションを作った方がイメージの統一が楽でしょうねーえ。先ほど、ジルボさんが言ってくださったような、上下の色が違うグラデーションです」
シチュー作りに困り果てていた姿とは打って変わった速度と集中力で、アメリアはハンターたちの案を総括していった。
「ふむふむー。形はどうなるんでしょうかー? 良くあるカーテンのようなひらひらーなイメージは何となーく想像出来ますが」
千秋が問うと、アメリアは頷いた。
「ああ、そんなイメージで良いと思いますよーお。自然のオーロラも、揺らめいていますからねーえ、色の変化ほどイメージを意識しなくても良いと思います」
「色についてはイメージをしっかり意識しなくちゃならんとなると、虹色は難しいってことか?」
ジルボが考えながらそう尋ねた。
「そうですねーえ。今夜だけでは難しいでしょうねーえ。三日ほど訓練すれば、成功するでしょうが」
「三日か。それは今回断念せざるをえないだろうな。虹色のイメージの共有に役立つかと、ローブ「バルトアンデルス」を用意していたのだが」
少々残念そうにする鳥に、アメリアは微笑みかけた。
「今回の発表が上手くいけば、また機会もあるでしょう」
一方、シチュー班はというと。
エリの丁寧なレシピ説明に従って、順調に調理が進んでいた。
まずは野菜と肉の下処理だ。皮もクズも捨てずに布の袋に入れる、と指示を受け、アルナイルとシリウスが仲良く食材を準備する。
「コーンの入ったシチューが好きだから、コーンは入れてほしいな」
「そうだね、入れよう。あとは、ニンジン、ジャガイモ、マッシュルーム、ブロッコリーなんかもいいよね」
シリウスは実に手際よく下処理を済ませてゆく。その食材を大きな鍋で炒めるのは、クローディアだ。下茹でしたキャベツも加え、具材はかなり賑やかになった。
「アメリアさんも大分、疲れが込んでいるようですし、内臓と消化、そして栄養に偏りがないように」
水を入れ、布袋も一緒に茹でながら出汁を取る。布袋を抜くタイミングは、別の鍋でホワイトソースを作っていたエリが見計らった。
「ん……、そろそろ、かな……」
そしてバター、小麦粉、生クリームで丁寧に作ったクリームソースを、味の調節をしながら大きな鍋に入れていく。
「これでエリさんの特製クリームシチューの完成」
満足げにエリが微笑み、辺りに漂う美味しそうな匂いに、アルナイルとシリウスが目を細めた。
「美味しそうな匂いですねー」
千秋が、ひょこりと顔を出した。
「シチュー、ありがとうございますー、交代しますよー。オーロラの魔法についての、これまでの相談内容を、鳥さんが伝えてくれますのでー、皆さんもぜひご意見をー」
「あとは火加減に気を付けてことこと煮たらいいのですよね?」
ミルベルトも千秋の後ろからやってきた。エリがふたりに火加減の注意点などを伝え、シチュー班は相談の輪に入った。
シチューによく火が通り、オーロラの議論もかなりまとまってきた。色の種類だけでなく、それぞれの色の幅も決めておくべきだ、というアルナイルの発言に全員が同意し、星の位置や木の枝を目印にして幅を定めることとした。アメリアがジルボに手伝ってもらい、公園の地面に魔法陣を描く間に、ミルベルトとクローディアが率先してシチューを椀に盛る。アルナイルとシリウスは、アメリアの買い出しの袋にあったパンを切り分ける。
「ご飯を持ってきましたので、よろしければそれもどうぞー」
千秋が椀に盛られたシチューを配りながら言う。皆わいわいと楽しげだ。魔法陣を描き終え、皆の輪に加わったアメリアは、フードの下に隠れた目を細め、小さく呟いた。
「ああ、良いものですねーえ、こうやって、大勢と食事を分け合うというのは」
「さて、夢が形を得るのです。先にしっかり食べて、心も身体も暖めておきましょう?」
クローディアが、アメリアにもシチューを手渡した。
「はい。いただきます」
アメリアのその言葉を合図に、皆がシチューに口をつけた。
「美味しいー!」
「こりゃあ旨い!」
「やっぱりコーンを入れたのは正解だったわね、シリィ」
「そうだねアル。アメリア。寒いからしっかり食べてね」
「はい。とても美味しいですねーえ」
皆口々にシチューを褒め、ほかほかと温まった笑顔を見せた。アメリアも口元を綻ばせつつ、しかし浮かれてばかりもいられない、と場を仕切りなおす。
「では、皆さん、食べながら、オーロラのイメージをおさらいしておきましょう」
その言葉を合図にして、ジルボが画用紙を広げた。話の整頓を買って出た鳥が、順を追って説明していく。オーロラを見たことがないというクローディアは、誰よりも前のめりにイメージの絵を見つめていた。
「まず、単色を三種類。緑、黄色、赤。その後、上は赤で下は緑というグラデーションだ。その次に、もう一度単色でピンク。最後は、上から緑、黄色、ピンクという三色のグラデーションだ。……皆、問題はないだろうか?」
全員が、真剣な面持ちで頷いた。と、アルナイルがそっと挙手する。
「どうしたの、アル」
シリウスが首を傾げ、アメリアはどうぞ、とアルナイルに発言を促した。
「あのね、合図に鈴を使ったらどうかと思うのだけど……どう?」
色を変えるタイミングの合図のことであった。確かに、どんなにイメージをしっかり共有しても、それを変えるタイミングも会わせなければ変化はつけられない。
「とても良い考えですねーえ」
アメリアを始め、全員が同意し、合図にはアルナイルのアンクレット・ベルを使うことに決まった。
「オーロラの発表の、演出も兼ねられるし。≪シャン、シャン…シャララーン≫って……、声で表すと1、2の3といった感じで」
鳴らし方なども率先して決めていくアルナイルに、シリウスはにっこりした。
「アルの鈴ならバッチリだよ。空の魔法、届けよう」
シリウスのその言葉に、アルナイルだけでなく、全員が頷いた。アメリアは、それをみておもむろに立ち上がると、ゆっくりと全員の顔を見渡す。
「定刻まで、あと少しです。身体を温めつつ、イメージ構築をしておいてください。……皆さん、どうか、よろしくお願い致します」
深々と頭を下げたアメリアの姿に、ハンターたちは思った。アメリアは普段飄々としつつも、空の魔法にかける思いはとても強かったのだと。
定刻が、近付いていた。公園の周囲は次第にざわめきを増していく。オーロラの魔法を見ようと集まった貴族ばかりでなく、どこからか噂を聞きつけてきたらしい民間の見学者たちもいた。
ハンターたちは魔法陣の周囲に、均等に並ぶ。寒さでイメージが乱れぬようにと、鳥が用意してくれた手袋やマフラーなどのおかげで、皆集中していた。いい雰囲気だ、と内心で呟いたアメリアの前に、ふと誰かが立つ。
「始まる直前に申し訳ないけれど」
小声で、しかし強気な口調で、覚醒状態となったエリがアメリアに言った。
「わかってるぅ? この魔法があなたが言うように映像や情景さえも転写出来るようになれば、軍事運用は逃れられないわよぉ?」
アメリアは、唇だけで微笑んだ。
「偵察に使わせれば、文書よりもよっぽど明確に敵の情報を共有出来るわけ。写真よりも、濃い情報源になるわ」
「そうですねーえ。なるでしょうねーえ」
「……わかってるのね」
「ええ。お気遣い、ありがとうございます。私は、軍事運用ドンと来い、と思ってますよーお。それが、王国のためになるのならば。だからこそ、空の魔法の研究は、王国で保護しなければならない」
しっかりと意志を持ったアメリアのセリフに満足したのか、エリは、ふ、と不敵に笑って立ち位置へ戻った。
そして、ついに、時間が来た。
アルナイルの、鈴が鳴る。
まずは、緑。ハンターたちが、緑の光をはっきりと思い浮かべ、空に揺らぐ様子をイメージする。と。
おおおおおお……!
見物者たちが、どよめいた。
寒空には、美しい緑の、光のカーテンが広がったのである。
≪シャン、シャン…シャララーン≫
次の鈴の合図で、黄色に。赤に。そして。
「おおお、二色になったぞ!!」
ハンターたちも、自分のイメージが空に実現されているのを、素直に見惚れる瞬間があった。オーロラは美しく翻っている。最後の三色グラデーションを完成させたとき、アメリアはそっと城へ視線を送った。
このところ王都を出ているシスティーナは、今夜、この瞬間に合わせて一時の帰城をしているはずであった。
アメリアとの、約束の為に。
(システィーナ様……、ご覧になっておられますか)
オーロラの終わりを知らせる鈴の音が、アメリアの胸に優しく響いた。
オーロラの発表が行われた、十日後。
あのオーロラを見ていた貴族の一人、カリム・ルッツバードが全面的な支援を申し出、王国の許可を得た私設研究所として、「空の研究所」の設立が決定した。
その、研究所・所長は。
「アメリア・マティーナと申します。以後、どうぞ、よろしくお願い致しますねーえ」
語尾のおかしな、ローブを目深にかぶった女である。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
【相談卓】極光スクリーン ジルボ(ka1732) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/12/13 00:42:34 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/12 21:24:54 |