ゲスト
(ka0000)
ダンダ・ダッダ
マスター:鳴海惣流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/12/15 07:30
- 完成日
- 2016/12/20 00:24
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●街道
走る巨大な異形。オークのような外見をしていながら、下半身には商人が好みそうなズボンをはいている。全身に傷を負っているが、徐々に塞がりつつある。
異形は堕落者であり、人間だった頃の名をダンダ・ダッダと言った。
優しい心を持ち、苦しむ者のために身銭を切って尽くすのを是とした。
しかしダンダが留守の間に故郷の村はゴブリンに襲われ、甚大な被害を受けた。その際に最愛の妻は死に、生き残った宝物の娘も薬を得られずに命を落とした。
優しい商人は金を憎み、仇を取るように金を集めるうちに魅入られ、心を闇に落とした。悪しき企みを繰り返し、ハンターに阻まれるうちに、より大きな悪に目をつけられた。
「フフフ。貴方はダンダという名だったのですね」
黒いマントのような翼を広げた異形が言う。人に似た顔をしているが、猛禽類のような目が不気味だ。
「ガア……ウガアァァァ!」
ダンダが吼え、横を飛ぶ歪虚――リアンが笑う。
「怒りと苦しみ。様々な感情で己を失った堕落者ですか。実に滑稽です。フフ。次なる標的は前方の村ですか。今度こそ恨みを晴らせるといいですね。それとも何か別の目的でもあるのでしょうか。まあ、どのような理由でも構いませんけどね。私を楽しませてさえくれれば」
遠くに見える小さな村。徐々に輪郭がはっきりしてくるにつれ、ダンダの上げる咆哮が凶悪さを増す。
「これは私からのプレゼントです。せいぜい役立ててください」
リアンにより、両手に棍棒を持たせられたダンダが狂気の笑みを浮かべて振り回す。
「おや。何者かが追ってきているみたいですね。また正義感に燃えるハンターを連れてきてくださるのでしょうか。フフ。頻発するコボルドの群れの処理に忙殺されてなければよいのですがね」
横に裂けるように口角を左右に伸ばしたリアンが、高度を上げていく。
「どちらにしても、愉快な見世物になりそうです」
見下ろす先には大地を走るダンダと、轟く足音に覚える村人たち。
叩きつけられる棍棒が、惨劇の始まりを告げるように、大気が震えるほどの轟音を放つ。
●ダンダを追って
見失わないように必死で追いかけた年若い女商人のカレンは、息を切らしながら村へ入った。
「ダンダさん!」
その名を呼ぶ声は、まるで悲鳴のようだった。
かつて承認を目指すきっかけとなった憧れの男は、今や人類の敵である堕落者となった。
命乞いに耳を貸さず、怒りのままに暴れ、襲い、奪う。そこに理性など皆無であった。
涙をこぼすカレンの言葉に満ちた悲しみが、鋭い刃のように空気を切り裂く。
「もうやめてくださいっ! ここは……この村はダンダさんの故郷ではないですか!」
「コ……キョウ……」
ダンダの動きが止まる。しかしそれは一瞬だけだった。
再開される破壊活動が、カレンの懇願空しく勢いを増していく。
●希望の光
再び惨劇の舞台になろうとしている村に、各々の装備を整えた救世主たちが到着する。
ゴブリンに一度滅ぼされたも同然の村だからこそ、目立たぬ場所に見張り台を作っていた。ダンダの姿を見つけるなり、早馬に乗った村人が近くのハンターズソサエティへと助けを求めていたのである。
昂る感情と緊張を交差させ、ハンターたちが武器を手にした。
己の無力さに嘆き、地面にへたり込んでいる少女の前に立ち、強く鋭い視線で敵を射抜く。
かつてダンダ・ダッダと呼ばれた人間であった堕落者を――。
走る巨大な異形。オークのような外見をしていながら、下半身には商人が好みそうなズボンをはいている。全身に傷を負っているが、徐々に塞がりつつある。
異形は堕落者であり、人間だった頃の名をダンダ・ダッダと言った。
優しい心を持ち、苦しむ者のために身銭を切って尽くすのを是とした。
しかしダンダが留守の間に故郷の村はゴブリンに襲われ、甚大な被害を受けた。その際に最愛の妻は死に、生き残った宝物の娘も薬を得られずに命を落とした。
優しい商人は金を憎み、仇を取るように金を集めるうちに魅入られ、心を闇に落とした。悪しき企みを繰り返し、ハンターに阻まれるうちに、より大きな悪に目をつけられた。
「フフフ。貴方はダンダという名だったのですね」
黒いマントのような翼を広げた異形が言う。人に似た顔をしているが、猛禽類のような目が不気味だ。
「ガア……ウガアァァァ!」
ダンダが吼え、横を飛ぶ歪虚――リアンが笑う。
「怒りと苦しみ。様々な感情で己を失った堕落者ですか。実に滑稽です。フフ。次なる標的は前方の村ですか。今度こそ恨みを晴らせるといいですね。それとも何か別の目的でもあるのでしょうか。まあ、どのような理由でも構いませんけどね。私を楽しませてさえくれれば」
遠くに見える小さな村。徐々に輪郭がはっきりしてくるにつれ、ダンダの上げる咆哮が凶悪さを増す。
「これは私からのプレゼントです。せいぜい役立ててください」
リアンにより、両手に棍棒を持たせられたダンダが狂気の笑みを浮かべて振り回す。
「おや。何者かが追ってきているみたいですね。また正義感に燃えるハンターを連れてきてくださるのでしょうか。フフ。頻発するコボルドの群れの処理に忙殺されてなければよいのですがね」
横に裂けるように口角を左右に伸ばしたリアンが、高度を上げていく。
「どちらにしても、愉快な見世物になりそうです」
見下ろす先には大地を走るダンダと、轟く足音に覚える村人たち。
叩きつけられる棍棒が、惨劇の始まりを告げるように、大気が震えるほどの轟音を放つ。
●ダンダを追って
見失わないように必死で追いかけた年若い女商人のカレンは、息を切らしながら村へ入った。
「ダンダさん!」
その名を呼ぶ声は、まるで悲鳴のようだった。
かつて承認を目指すきっかけとなった憧れの男は、今や人類の敵である堕落者となった。
命乞いに耳を貸さず、怒りのままに暴れ、襲い、奪う。そこに理性など皆無であった。
涙をこぼすカレンの言葉に満ちた悲しみが、鋭い刃のように空気を切り裂く。
「もうやめてくださいっ! ここは……この村はダンダさんの故郷ではないですか!」
「コ……キョウ……」
ダンダの動きが止まる。しかしそれは一瞬だけだった。
再開される破壊活動が、カレンの懇願空しく勢いを増していく。
●希望の光
再び惨劇の舞台になろうとしている村に、各々の装備を整えた救世主たちが到着する。
ゴブリンに一度滅ぼされたも同然の村だからこそ、目立たぬ場所に見張り台を作っていた。ダンダの姿を見つけるなり、早馬に乗った村人が近くのハンターズソサエティへと助けを求めていたのである。
昂る感情と緊張を交差させ、ハンターたちが武器を手にした。
己の無力さに嘆き、地面にへたり込んでいる少女の前に立ち、強く鋭い視線で敵を射抜く。
かつてダンダ・ダッダと呼ばれた人間であった堕落者を――。
リプレイ本文
●戦闘前
「墓前より遺体へ、遺体より今わの際で、今わの際より健康だったあの時に……もっと話せていればと誰もが後悔する。生きた彼に語り掛ける事が出来るのは、生きている今しかないのさ」
感動した面持ちのカレンに、Holmes(ka3813)は柔らかに微笑みかける。
「……年老いた老婆の、ちょっとしたアドバイスだよ」
老婆という単語にきょとんとするカレン。
Holmesは悪戯っぽく実年齢を耳打ちする。途端に彼女は丸くした目をパチクリさせた。Holmesの外見が、幼い少女にしか見えないからである。
「無意味と知りながら……人は問わずにはおれぬか……ならば私は手助けするだけ。それが護鬼と定めた私の道、故に、私は壁盾となろう」
両目に強い意志の輝きを宿らせる恭牙(ka5762)。彼のそばには、後悔の念を表情に張りつけた鞍馬 真(ka5819)がいる。
「あの時、彼の心を動かせていたら、未来は違っていたのか……?」
生前のダンダと対峙した際、あと一歩のところで説得が上手くいかなかったことを真は悔いていた。
各人の話を聞きながら、祈るように軽く閉じていた目を宵待 サクラ(ka5561)が開ける。視界に映るのは、すでに人ではない堕落者だ。
「カレンさんとダンダさんの因縁を知らないんだ。話すことで誰かが救われるのかも分からないんだ。でも、後悔しないためにカレンさんがダンダさんの前に立ちたいなら、手助けしたいと思ったんだ」
一方で、ユナイテル・キングスコート(ka3458)は軽い驚きを覚えていた。
「あの堕落者を説得? 本気ですか?」
説得するとは言っても、既に堕落者と化してしまっていては……と考えたのだ。
しかしカレンの目に諦めの色はなかった。それを受けてユナイテルも覚悟を決める。
「……分かりました。では私が貴女の盾となろう。乗ってください」
民に手をかける堕落者を野放しにする訳にはいかないのはもちろんだが、護衛を買って出た以上は、どうあろうとカレンを守り抜くつもりだった。
――騎士の誇りにかけて。
ユナイテルは少女を乗せたゴースロンを走らせる。
「ダンダってどっかで聞いたことあるなーって思ったらあいつか。いつだったか新婚夫婦に不良物件売りつけた奴。落ちるとこまで落ちたものねぇ……」
呆れ果てたようなため息をついたのはアルスレーテ・フュラー(ka6148)だ。彼女もまた、人間だった頃のダンダと面識があった。
「まあ、なんか一応説得しようとしてるみたいだし、手伝ってあげますか……めんどくさ」
もう一度ため息をつく。
「サクッと敵を倒す、ってだけの依頼の方が、シンプルでいいんだけど」
「私からも声を掛けたいな。堕落者が説得でどうにかなるとは思っていないが、せめて、少しでも人の心を取り戻してくれないかと思う。甘い考えなのかもしれないが」
堕落者との対話を試みようとする少女の横顔を眺めながら、真がそんな願いを口にした。
恭牙は真の言葉に頷きつつもポツリと、だが、力のこもった台詞をこぼす。
「堕落した者には……最期には絶対の死を……私には復讐の意味すらある」
「……もし、機会がもらえるなら、ダンダへの止めは私がやりたい。人間だった時の、家族を想って泣いていた彼の姿を、覚えているから……」
静かに目を伏せる真。ほんの少しの悲しみを含んだ空気が、風に乗って周囲を漂う。
戦闘の舞台となる小さな村で、サクラは誰にともなく呟く。
「歪虚を見てると、死んだ後も終われないのは不幸だなって思うんだ。死んでも生きていられるのはちょっと興味あったけど、歪虚になるのは違うと思ったんだ」
●戦闘開始
「コボルドと蜘蛛の間を抜けて、一気に堕落者へ接近します。しっかりと掴まっていてください」
カレンを乗せたユナイテルが選択したのは、正面に見える民家を左から迂回するルートだった。
言葉通りに駆け抜けようとするも、妨害すべく蜘蛛が巨大な体を寄せてくる。
軽く舌打ちをしたユナイテルは、障害となりそうな蜘蛛に馬上からのチャージングをお見舞いする。
ダメージは与えたが吹き飛ばすまではいかず、蜘蛛と対峙する形になる。
■
恭牙と真は真っ直ぐにダンダへ向かう。注意を引きつけ、説得をしようとする少女に危害が及ぶのを防ぐためだ。
「ダンダを抑え、カレン殿……だったか、その者が説得を始めたなら私は盾となる。なんとしても防ぎ、最期には死を……与えん」
「ああ。カレンの説得が終わるまで奴の足止めだ。説得が上手くいけばいいが、そうでなければ皆でカレンを守りながらの包囲殲滅戦になるだろうな」
先にダンダの元へ到着した恭牙を、二本の棍棒が襲う。
上手く初撃を回避した恭牙だったが、続けざまに放たれた二撃目をまともに胴へ受けてしまう。
骨がきしみ、呼吸が一瞬止まる。常人なら気絶してもおかしくない一撃だが、己を護鬼と定める恭牙は腹筋に力を入れて耐えきる。
「ぐううっ! その巨体は見掛け倒しではないというわけか。だが、この程度では私を倒せはせぬぞ!」
程なくして真もダンダの元へ辿り着く。死角をつかず、あえて姿を晒すことで敵の攻撃を分散させる狙いがあった。
■
「こちら側で蜘蛛を相手すれば、ダンダさんが狙って近づいてくるんじゃないかなって思ったんだけど」
民家右側の敵を排除すべく動いたサクラに対し、カレンたちは左側のルートを選択したみたいだった。
「けど、周囲の安全を確保すれば、カレンさんも安心して説得できるよね」
進行ルートにならなくとも、敵がいなくなっていれば、もしもの場合の退路に使える。重要性を再確認し、サクラは迫る巨大蜘蛛をスラッシュエッジで狙う。
しかし蜘蛛は大きな体に似合わない俊敏な動作で回避し、逆にサクラへ体当たりをしてきた。
クリティカルな一撃で脚にダメージを負うも、素早く右方へ動いて追撃の余裕を敵に与えない。
「痛いけど負けないよ。歪虚を倒して、カレンさんの手助けをするんだから!」
マテルアルを巡らせた身体が、洗練された動きから蜘蛛の急所に太刀を浴びせ、仕留められなかったものの、大地で悶絶させる。
「良い覚悟だよ。ボクもサクラ君に負けないよう、露払いをしないとね」
振り下ろされるコボルドの爪を、上半身の動きだけでHolmesが避ける。
僅かにバランスを崩す敵。それは霊闘士として経験を積んでいるHolmesには、十分すぎる隙となった。
引き出された野生の力による連撃が見舞われ、コボルドはあえなく命を失う。
「カレン君やダンダ君と親睦があった訳じゃあない。事の一件を全て把握している訳でもない。ただ、ここでカレン君に説得させなければいけないのは、何となく感じるんだ」
成否はどうあれ、説得するという行為自体が、今のカレンに最も必要な事だとHolmesは考えていた。
「目的が敵の殲滅であれ、そこへ至るまでの過程こそ重要な時もあるのさ。カレンの君の邪魔にならないよう、次の獲物もキッチリ仕留めるとしよう。ボク好みの戦い方でね」
■
螺旋突をコボルドに回避されたアルスレーテは、不愉快そうに表情を微かに歪めた。
だがそれだけで、取り乱したりはしない。冷静に敵の動きを目で追い、互いの位置関係を把握する。
「後ろから襲い掛かるなんて、乙女の敵ね。不埒なコボルドは投げ飛ばしてあげるわ!」
突き出された鋭い爪を難なく回避し、敵の懐へ飛び込むと同時に宣言通りにアルスレーテは敵を投げた。
乙女式痴漢撃退術と命名され、痴漢行為を働く下衆男を制裁するために追求された技であった。
「ダンダと違って容赦する必要が全くないから、さっさと片付けるわ」
地面を転げ回るコボルドへ止めを刺したあと、アルスレーテは次の行動へと移った。
■
カレンをダンダのそばまで連れて行こうとするユナイテルは、少女へ危害が及ばないように、蜘蛛による糸攻撃を盾で防ぐ。
「少し待っていてください。先にあの邪魔者を仕留めます」
少女を守りながらのチャージングで蜘蛛を仕留めたユナイテルは、ゴースロンに命じてダンダへ改めて接近する。
直後に石が投げられる。ダンダの行動に気づいたユナイテルは、素早く盾を構えて難を逃れる。
「……っ! 攻撃が激しくなってきましたね。これ以上留まるのは危険でしょうか」
すぐさま二投目が行われるも、その石は斜め前で警戒してくれていた恭牙が尾裂狐で受けると同時に回避した。
「大丈夫だ。絶対に、私の後ろには攻撃させぬ。死んだとしても絶対に」
「助力に感謝します」
恭牙に礼を言ったあと、ユナイテルは後ろから身を乗り出そうとしている少女に注意をする。
「味方の援護でもう少しなんとかなりそうです。しかし、時間的な余裕はさほど残されていないと理解してください」
「はいっ。ダンダさん、もうやめてください。本当の自分を思い出して!」
「ホントウノ……ジブン……?」
カレンの再度の説得に効果があると見るや、そばでダンダを牽制していた真も声を上げる。
「ダンダ! それがきみのしたかったことか! 涙を流して辿り着いた答えか! いい加減に目を覚ましたらどうだ!」
眩暈でも起こしたかのように、ダンダの体がグラつき、地面に片膝をつく。
もしかしたら。そんな思いを誰もが抱いたが――。
「ワタシ……ハ……ワタシハアァァァ!!!」
咆哮が大気を揺らす。狂ったように棍棒を持った両手を振り回すダンダを見て、真は唇を噛んだ。
「駄目か……! それなら私が引導を渡そう。以前に説得できなかった責任は取らせてもらう」
「残念ですが、やはり無駄な様ですカレン。退避します」
激化の兆しを見せる戦闘へ巻き込まれないように、ユナイテルがカレンを安全な場所まで避難させる。
■
一方でコボルドを倒し終えたHolmesは、蜘蛛とやり合っているサクラに合流していた。
そのサクラは蜘蛛の長い足を使った攻撃を胴で防いでいた。
「Holmesさんも来てくれたし、一気に決めちゃうよ。てえいっ!」
渾身のスラッシュエッジが脚に命中し、瀕死の蜘蛛が仰向けに倒れる。
そこへHolmesが止めを刺し、ダンダ以外の敵はいなくなった。
「カレン君の説得は、劇的な効果を得られなかったみたいだね。こちらの殲滅も終わったし、ダンダの相手をしに行こう」
視線の先では、ユナイテルに連れられたカレンがHolmesたちの方へ移動している最中だった。
「いや、その前にカレンの避難を見届けるのが先かね。彼女へ被害が向くようだったら、身を挺してでも守るよ」
Holmesはウインクをして、通り過ぎる際に危険ですと言ったカレンを見送った。
「心配はいらないよ。なに、若者の前ではええ格好しいなのさ、老人というのはね」
■
アルスレーテもダンダと戦うために、仲間に合流していた。まずは負傷している恭牙を母なるミゼリアで治療する。
「結構な怪我だけど、すぐに治してあげるわよ。それにしても……説得はできなかったみたいね」
半ば予想はできていたものの、どことなくアルスレーテは寂しそうにする。
そんな彼女に治療のお礼を言いつつ、恭牙は告げる。
「説得が上手くいこうと上手くいかなかろうと、堕落者である限り私は奴を殺すだけだ」
「当然ね。これ以上の治療は後回し。先にあのデカブツを片付けるわよ」
スタッフから鉄扇に持ち替えたアルスレーテは、ゆっくりとダンダへ向かって歩を進めた。
■
「えーと、カレンさん、大丈夫?」
ダンダとの戦い前に、少し離れた位置でマテリアルヒーリングを使い、自身の傷を癒し中のサクラがカレンを気遣う。
少し前に敵のいなくなったこの場に、ユナイテルが少女を連れてきていた。
「私がもっと上手に説得できていれば……」
「そっか。でも、ダンダさんにはカレンさんの言葉は、きっと届いていたと思うよ」
慰めの言葉をかけつつ、治療を終えたサクラは立ち上がる。
ユナイテルはすでにこの場にいない。カレンを離脱させてすぐ、ダンダの方へUターンしていた。
騎馬の機動力に任せたチャージングで傷を負わせると、ユナイテルに続いてアルスレーテが続いた。
さらにはHolmesのワイルドラッシュが命中し、立て続けの攻撃にダンダの巨体がグラつく。
このタイミングを待っていたとばかりに、恭牙が疾風打からの落燕で敵の膝を壊しにかかる。
忌まわしそうにダンダが棍棒を振るうも、狙われた恭牙と真が回避する。
合流したサクラやユナイテルの再度の突撃、込は切れたがHolmesの強烈なワイルドラッシュで、ダンダの肉体には深刻なダメージが刻まれていく。
「そろそろ幕引きの時間かな。フィナーレは若い者に譲るとするよ」
道を開けるHolmesの脇を、ソウルエッジを使って準備を整えた真が走り抜ける。
「これで終わりだ。私の手できみを討つ!」
自らの生命力で威力を上昇させたブラッドバーストが、ダンダの胴体に大きな穴を空けた。
勝敗が決し、崩れ落ちるダンダ。しかし、その顔は奇妙な安らぎに満ちていた。
「わかって……いたんだよ……間違ってるのは。けれど憎悪を止められなかった……」
とても小さな声だった。
カレン、そして真の説得が功を奏し、最期を迎える瞬間にダンダは人の心を取り戻した。
「あり……がとう。私を止めて、くれて……」
「……教えてくれないか。きみの後ろにいる奴を」
真の問いかけに、消えゆくダンダが答える。それが彼の残す最後の言葉となった。
「……リア、ン……傲慢……歪虚……」
●戦闘後
アルスレーテが怪我人の回復をする中、泣くカレンの肩にサクラが手を置いた。
「ここがダンダさんの村なんだよね? カレンさん、ダンダさんのお墓を作って花を供えようか?」
「はい」
皆で墓を作り、祈る。
そのあとでユナイテルは、羽ペンをカレンに手渡す。
「見つけた彼の遺品です。貴女が持っていてください」
ダンダ愛用の羽ペンを受け取ったカレンは、涙を流して頷いた。
すべてが終わり、空とダンダの墓を交互に見ていた恭牙は隣にいる真へ声をかける。
「堕落者となった者の末路か。倒すのは当然なのだが、な。そういえば鞍馬殿はダンダに何か尋ねていたな」
「黒幕についてだ。案の定、知っている野郎だったな」
不愉快そうに真は吐き捨てた。そのあとで少女に、これからどうするのか尋ねた。
「商人を続けます。そしていつかダンダ商会を作ります」
そのためには初代会長が迷惑をかけた人たちに謝らないと。そう言ってカレンは小さな舌を出した。
ユナイテルが少女の頭に手を置き、Holmesとアルスレーテは保護者のように温かな目で見つめる。
サクラは少女の隣で楽しそうに笑い、恭牙と真が微笑ましそうにする。
近くには作られたばかりの墓。そこには、善に生き、悪に転んで堕落した男の名が刻まれていた。
「墓前より遺体へ、遺体より今わの際で、今わの際より健康だったあの時に……もっと話せていればと誰もが後悔する。生きた彼に語り掛ける事が出来るのは、生きている今しかないのさ」
感動した面持ちのカレンに、Holmes(ka3813)は柔らかに微笑みかける。
「……年老いた老婆の、ちょっとしたアドバイスだよ」
老婆という単語にきょとんとするカレン。
Holmesは悪戯っぽく実年齢を耳打ちする。途端に彼女は丸くした目をパチクリさせた。Holmesの外見が、幼い少女にしか見えないからである。
「無意味と知りながら……人は問わずにはおれぬか……ならば私は手助けするだけ。それが護鬼と定めた私の道、故に、私は壁盾となろう」
両目に強い意志の輝きを宿らせる恭牙(ka5762)。彼のそばには、後悔の念を表情に張りつけた鞍馬 真(ka5819)がいる。
「あの時、彼の心を動かせていたら、未来は違っていたのか……?」
生前のダンダと対峙した際、あと一歩のところで説得が上手くいかなかったことを真は悔いていた。
各人の話を聞きながら、祈るように軽く閉じていた目を宵待 サクラ(ka5561)が開ける。視界に映るのは、すでに人ではない堕落者だ。
「カレンさんとダンダさんの因縁を知らないんだ。話すことで誰かが救われるのかも分からないんだ。でも、後悔しないためにカレンさんがダンダさんの前に立ちたいなら、手助けしたいと思ったんだ」
一方で、ユナイテル・キングスコート(ka3458)は軽い驚きを覚えていた。
「あの堕落者を説得? 本気ですか?」
説得するとは言っても、既に堕落者と化してしまっていては……と考えたのだ。
しかしカレンの目に諦めの色はなかった。それを受けてユナイテルも覚悟を決める。
「……分かりました。では私が貴女の盾となろう。乗ってください」
民に手をかける堕落者を野放しにする訳にはいかないのはもちろんだが、護衛を買って出た以上は、どうあろうとカレンを守り抜くつもりだった。
――騎士の誇りにかけて。
ユナイテルは少女を乗せたゴースロンを走らせる。
「ダンダってどっかで聞いたことあるなーって思ったらあいつか。いつだったか新婚夫婦に不良物件売りつけた奴。落ちるとこまで落ちたものねぇ……」
呆れ果てたようなため息をついたのはアルスレーテ・フュラー(ka6148)だ。彼女もまた、人間だった頃のダンダと面識があった。
「まあ、なんか一応説得しようとしてるみたいだし、手伝ってあげますか……めんどくさ」
もう一度ため息をつく。
「サクッと敵を倒す、ってだけの依頼の方が、シンプルでいいんだけど」
「私からも声を掛けたいな。堕落者が説得でどうにかなるとは思っていないが、せめて、少しでも人の心を取り戻してくれないかと思う。甘い考えなのかもしれないが」
堕落者との対話を試みようとする少女の横顔を眺めながら、真がそんな願いを口にした。
恭牙は真の言葉に頷きつつもポツリと、だが、力のこもった台詞をこぼす。
「堕落した者には……最期には絶対の死を……私には復讐の意味すらある」
「……もし、機会がもらえるなら、ダンダへの止めは私がやりたい。人間だった時の、家族を想って泣いていた彼の姿を、覚えているから……」
静かに目を伏せる真。ほんの少しの悲しみを含んだ空気が、風に乗って周囲を漂う。
戦闘の舞台となる小さな村で、サクラは誰にともなく呟く。
「歪虚を見てると、死んだ後も終われないのは不幸だなって思うんだ。死んでも生きていられるのはちょっと興味あったけど、歪虚になるのは違うと思ったんだ」
●戦闘開始
「コボルドと蜘蛛の間を抜けて、一気に堕落者へ接近します。しっかりと掴まっていてください」
カレンを乗せたユナイテルが選択したのは、正面に見える民家を左から迂回するルートだった。
言葉通りに駆け抜けようとするも、妨害すべく蜘蛛が巨大な体を寄せてくる。
軽く舌打ちをしたユナイテルは、障害となりそうな蜘蛛に馬上からのチャージングをお見舞いする。
ダメージは与えたが吹き飛ばすまではいかず、蜘蛛と対峙する形になる。
■
恭牙と真は真っ直ぐにダンダへ向かう。注意を引きつけ、説得をしようとする少女に危害が及ぶのを防ぐためだ。
「ダンダを抑え、カレン殿……だったか、その者が説得を始めたなら私は盾となる。なんとしても防ぎ、最期には死を……与えん」
「ああ。カレンの説得が終わるまで奴の足止めだ。説得が上手くいけばいいが、そうでなければ皆でカレンを守りながらの包囲殲滅戦になるだろうな」
先にダンダの元へ到着した恭牙を、二本の棍棒が襲う。
上手く初撃を回避した恭牙だったが、続けざまに放たれた二撃目をまともに胴へ受けてしまう。
骨がきしみ、呼吸が一瞬止まる。常人なら気絶してもおかしくない一撃だが、己を護鬼と定める恭牙は腹筋に力を入れて耐えきる。
「ぐううっ! その巨体は見掛け倒しではないというわけか。だが、この程度では私を倒せはせぬぞ!」
程なくして真もダンダの元へ辿り着く。死角をつかず、あえて姿を晒すことで敵の攻撃を分散させる狙いがあった。
■
「こちら側で蜘蛛を相手すれば、ダンダさんが狙って近づいてくるんじゃないかなって思ったんだけど」
民家右側の敵を排除すべく動いたサクラに対し、カレンたちは左側のルートを選択したみたいだった。
「けど、周囲の安全を確保すれば、カレンさんも安心して説得できるよね」
進行ルートにならなくとも、敵がいなくなっていれば、もしもの場合の退路に使える。重要性を再確認し、サクラは迫る巨大蜘蛛をスラッシュエッジで狙う。
しかし蜘蛛は大きな体に似合わない俊敏な動作で回避し、逆にサクラへ体当たりをしてきた。
クリティカルな一撃で脚にダメージを負うも、素早く右方へ動いて追撃の余裕を敵に与えない。
「痛いけど負けないよ。歪虚を倒して、カレンさんの手助けをするんだから!」
マテルアルを巡らせた身体が、洗練された動きから蜘蛛の急所に太刀を浴びせ、仕留められなかったものの、大地で悶絶させる。
「良い覚悟だよ。ボクもサクラ君に負けないよう、露払いをしないとね」
振り下ろされるコボルドの爪を、上半身の動きだけでHolmesが避ける。
僅かにバランスを崩す敵。それは霊闘士として経験を積んでいるHolmesには、十分すぎる隙となった。
引き出された野生の力による連撃が見舞われ、コボルドはあえなく命を失う。
「カレン君やダンダ君と親睦があった訳じゃあない。事の一件を全て把握している訳でもない。ただ、ここでカレン君に説得させなければいけないのは、何となく感じるんだ」
成否はどうあれ、説得するという行為自体が、今のカレンに最も必要な事だとHolmesは考えていた。
「目的が敵の殲滅であれ、そこへ至るまでの過程こそ重要な時もあるのさ。カレンの君の邪魔にならないよう、次の獲物もキッチリ仕留めるとしよう。ボク好みの戦い方でね」
■
螺旋突をコボルドに回避されたアルスレーテは、不愉快そうに表情を微かに歪めた。
だがそれだけで、取り乱したりはしない。冷静に敵の動きを目で追い、互いの位置関係を把握する。
「後ろから襲い掛かるなんて、乙女の敵ね。不埒なコボルドは投げ飛ばしてあげるわ!」
突き出された鋭い爪を難なく回避し、敵の懐へ飛び込むと同時に宣言通りにアルスレーテは敵を投げた。
乙女式痴漢撃退術と命名され、痴漢行為を働く下衆男を制裁するために追求された技であった。
「ダンダと違って容赦する必要が全くないから、さっさと片付けるわ」
地面を転げ回るコボルドへ止めを刺したあと、アルスレーテは次の行動へと移った。
■
カレンをダンダのそばまで連れて行こうとするユナイテルは、少女へ危害が及ばないように、蜘蛛による糸攻撃を盾で防ぐ。
「少し待っていてください。先にあの邪魔者を仕留めます」
少女を守りながらのチャージングで蜘蛛を仕留めたユナイテルは、ゴースロンに命じてダンダへ改めて接近する。
直後に石が投げられる。ダンダの行動に気づいたユナイテルは、素早く盾を構えて難を逃れる。
「……っ! 攻撃が激しくなってきましたね。これ以上留まるのは危険でしょうか」
すぐさま二投目が行われるも、その石は斜め前で警戒してくれていた恭牙が尾裂狐で受けると同時に回避した。
「大丈夫だ。絶対に、私の後ろには攻撃させぬ。死んだとしても絶対に」
「助力に感謝します」
恭牙に礼を言ったあと、ユナイテルは後ろから身を乗り出そうとしている少女に注意をする。
「味方の援護でもう少しなんとかなりそうです。しかし、時間的な余裕はさほど残されていないと理解してください」
「はいっ。ダンダさん、もうやめてください。本当の自分を思い出して!」
「ホントウノ……ジブン……?」
カレンの再度の説得に効果があると見るや、そばでダンダを牽制していた真も声を上げる。
「ダンダ! それがきみのしたかったことか! 涙を流して辿り着いた答えか! いい加減に目を覚ましたらどうだ!」
眩暈でも起こしたかのように、ダンダの体がグラつき、地面に片膝をつく。
もしかしたら。そんな思いを誰もが抱いたが――。
「ワタシ……ハ……ワタシハアァァァ!!!」
咆哮が大気を揺らす。狂ったように棍棒を持った両手を振り回すダンダを見て、真は唇を噛んだ。
「駄目か……! それなら私が引導を渡そう。以前に説得できなかった責任は取らせてもらう」
「残念ですが、やはり無駄な様ですカレン。退避します」
激化の兆しを見せる戦闘へ巻き込まれないように、ユナイテルがカレンを安全な場所まで避難させる。
■
一方でコボルドを倒し終えたHolmesは、蜘蛛とやり合っているサクラに合流していた。
そのサクラは蜘蛛の長い足を使った攻撃を胴で防いでいた。
「Holmesさんも来てくれたし、一気に決めちゃうよ。てえいっ!」
渾身のスラッシュエッジが脚に命中し、瀕死の蜘蛛が仰向けに倒れる。
そこへHolmesが止めを刺し、ダンダ以外の敵はいなくなった。
「カレン君の説得は、劇的な効果を得られなかったみたいだね。こちらの殲滅も終わったし、ダンダの相手をしに行こう」
視線の先では、ユナイテルに連れられたカレンがHolmesたちの方へ移動している最中だった。
「いや、その前にカレンの避難を見届けるのが先かね。彼女へ被害が向くようだったら、身を挺してでも守るよ」
Holmesはウインクをして、通り過ぎる際に危険ですと言ったカレンを見送った。
「心配はいらないよ。なに、若者の前ではええ格好しいなのさ、老人というのはね」
■
アルスレーテもダンダと戦うために、仲間に合流していた。まずは負傷している恭牙を母なるミゼリアで治療する。
「結構な怪我だけど、すぐに治してあげるわよ。それにしても……説得はできなかったみたいね」
半ば予想はできていたものの、どことなくアルスレーテは寂しそうにする。
そんな彼女に治療のお礼を言いつつ、恭牙は告げる。
「説得が上手くいこうと上手くいかなかろうと、堕落者である限り私は奴を殺すだけだ」
「当然ね。これ以上の治療は後回し。先にあのデカブツを片付けるわよ」
スタッフから鉄扇に持ち替えたアルスレーテは、ゆっくりとダンダへ向かって歩を進めた。
■
「えーと、カレンさん、大丈夫?」
ダンダとの戦い前に、少し離れた位置でマテリアルヒーリングを使い、自身の傷を癒し中のサクラがカレンを気遣う。
少し前に敵のいなくなったこの場に、ユナイテルが少女を連れてきていた。
「私がもっと上手に説得できていれば……」
「そっか。でも、ダンダさんにはカレンさんの言葉は、きっと届いていたと思うよ」
慰めの言葉をかけつつ、治療を終えたサクラは立ち上がる。
ユナイテルはすでにこの場にいない。カレンを離脱させてすぐ、ダンダの方へUターンしていた。
騎馬の機動力に任せたチャージングで傷を負わせると、ユナイテルに続いてアルスレーテが続いた。
さらにはHolmesのワイルドラッシュが命中し、立て続けの攻撃にダンダの巨体がグラつく。
このタイミングを待っていたとばかりに、恭牙が疾風打からの落燕で敵の膝を壊しにかかる。
忌まわしそうにダンダが棍棒を振るうも、狙われた恭牙と真が回避する。
合流したサクラやユナイテルの再度の突撃、込は切れたがHolmesの強烈なワイルドラッシュで、ダンダの肉体には深刻なダメージが刻まれていく。
「そろそろ幕引きの時間かな。フィナーレは若い者に譲るとするよ」
道を開けるHolmesの脇を、ソウルエッジを使って準備を整えた真が走り抜ける。
「これで終わりだ。私の手できみを討つ!」
自らの生命力で威力を上昇させたブラッドバーストが、ダンダの胴体に大きな穴を空けた。
勝敗が決し、崩れ落ちるダンダ。しかし、その顔は奇妙な安らぎに満ちていた。
「わかって……いたんだよ……間違ってるのは。けれど憎悪を止められなかった……」
とても小さな声だった。
カレン、そして真の説得が功を奏し、最期を迎える瞬間にダンダは人の心を取り戻した。
「あり……がとう。私を止めて、くれて……」
「……教えてくれないか。きみの後ろにいる奴を」
真の問いかけに、消えゆくダンダが答える。それが彼の残す最後の言葉となった。
「……リア、ン……傲慢……歪虚……」
●戦闘後
アルスレーテが怪我人の回復をする中、泣くカレンの肩にサクラが手を置いた。
「ここがダンダさんの村なんだよね? カレンさん、ダンダさんのお墓を作って花を供えようか?」
「はい」
皆で墓を作り、祈る。
そのあとでユナイテルは、羽ペンをカレンに手渡す。
「見つけた彼の遺品です。貴女が持っていてください」
ダンダ愛用の羽ペンを受け取ったカレンは、涙を流して頷いた。
すべてが終わり、空とダンダの墓を交互に見ていた恭牙は隣にいる真へ声をかける。
「堕落者となった者の末路か。倒すのは当然なのだが、な。そういえば鞍馬殿はダンダに何か尋ねていたな」
「黒幕についてだ。案の定、知っている野郎だったな」
不愉快そうに真は吐き捨てた。そのあとで少女に、これからどうするのか尋ねた。
「商人を続けます。そしていつかダンダ商会を作ります」
そのためには初代会長が迷惑をかけた人たちに謝らないと。そう言ってカレンは小さな舌を出した。
ユナイテルが少女の頭に手を置き、Holmesとアルスレーテは保護者のように温かな目で見つめる。
サクラは少女の隣で楽しそうに笑い、恭牙と真が微笑ましそうにする。
近くには作られたばかりの墓。そこには、善に生き、悪に転んで堕落した男の名が刻まれていた。
依頼結果
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/11 01:30:25 |
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相談スレッド 宵待 サクラ(ka5561) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/12/13 20:37:15 |