ゲスト
(ka0000)
【王臨】驕る脳筋野郎の特攻
マスター:なちゅい

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/02/07 19:00
- 完成日
- 2017/02/13 19:56
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
グラズヘイム王国、リベルタース地方。
その前線基地ともなっている、ハルトフォート砦。
「……よろしくお願いいたします」
この地に、ロジェ・ラフォンという団員が新たに配属された。王国東部の雑魔討伐にも一躍買っていた若者だ。
新人らを率いていた彼は実力があると見込まれ、このリベルタースの戦線の末端に加わることになった。
「転属ご苦労。指揮する立場からの前線とは、君も苦労が耐えんな」
「いえ、前線で皆を護る任に当たるのは、私も望むところです」
自分の少し下の団員達は、王国内の雑魔討伐に奮闘を続けているはず。自分もできることを……。ロジェは気を引き締め直し、上司となる小隊長に戦況について問う。
「現状は西岸に向けて、我々は軍を進めているのだが……」
この地域の西部は多数の歪虚の姿が確認されており、中部には敵小部隊が次々と進出している状況がある。この為、先にはなかなか進めず、西岸に至ることができない実状がある。
軍を率いるのは、黒大公ベリアル。傲慢の1種である彼らは、当然、傲慢の軍勢をメインに、亜人や雑魔を従えている。
現状、この地の聖堂戦士団はそれらの侵攻を食い止めている状況。同時並行で大規模な作戦に備えている最中だ。
「更なる前進基地を作ることができればよいがな。下手にここから駒を進めるわけにはいかん。今はじっと戦力を集めるときだということだ」
だからこそ、一定の戦果を上げているロジェも呼ばれているのだろう。その期待には応えねばならない。
翌日――。
「歪虚の侵攻を確認した」
転属して早々に、ロジェは自身の所属する小隊長から指令を受けることとなる。
向かい来る敵は歪虚が2隊。力で攻めくる傲慢の手勢だ。
そいつらは、液体金属のような雑魔を率いて攻めてくる。数は合わせても10体余りといったところか。牽制の為に送り出した小隊なのだろうが、舐められているにも程がある数だ。
「これを、我々とハンターチームに助力を得て討伐する。単純に2隊に分ける形で対処は十分可能なはずだ」
ただ、それは、個々の力量が十分であれば、という言葉がついてくる。その場に集まるものの視線は、ロジェへと向けられた。
「かしこまりました。私の力、お見せいたしましょう」
皆を護る為に。自身の力を示す為に。様々な思いを秘めつつ、ロジェはその討伐作戦に参加するのである。
一方、砦に迫る歪虚。
スライムにも似た液体状の雑魔を引き連れて草原を歩いていたのは、2人のがっしりとした体つきをした歪虚だった。
「斥候なんて、かったるいことやってられるかよ」
「相手は下等生物だ。俺らで十分だろうよ」
金属質でかつ筋肉質な体の傲慢の男達。全身を鎧で固めたそいつらは自信に満ち溢れていた。
「おい、アレド。どちらが多くの人間を殺すか勝負しようか」
「ボレオよ。なんで俺様が人間の数なんて数えねばならねぇ」
「違いないな」
高笑いする男達は眼前にやってきていた人間達の姿を確認し、2つに隊を分けて攻め立てていくのだった。
グラズヘイム王国、リベルタース地方。
その前線基地ともなっている、ハルトフォート砦。
「……よろしくお願いいたします」
この地に、ロジェ・ラフォンという団員が新たに配属された。王国東部の雑魔討伐にも一躍買っていた若者だ。
新人らを率いていた彼は実力があると見込まれ、このリベルタースの戦線の末端に加わることになった。
「転属ご苦労。指揮する立場からの前線とは、君も苦労が耐えんな」
「いえ、前線で皆を護る任に当たるのは、私も望むところです」
自分の少し下の団員達は、王国内の雑魔討伐に奮闘を続けているはず。自分もできることを……。ロジェは気を引き締め直し、上司となる小隊長に戦況について問う。
「現状は西岸に向けて、我々は軍を進めているのだが……」
この地域の西部は多数の歪虚の姿が確認されており、中部には敵小部隊が次々と進出している状況がある。この為、先にはなかなか進めず、西岸に至ることができない実状がある。
軍を率いるのは、黒大公ベリアル。傲慢の1種である彼らは、当然、傲慢の軍勢をメインに、亜人や雑魔を従えている。
現状、この地の聖堂戦士団はそれらの侵攻を食い止めている状況。同時並行で大規模な作戦に備えている最中だ。
「更なる前進基地を作ることができればよいがな。下手にここから駒を進めるわけにはいかん。今はじっと戦力を集めるときだということだ」
だからこそ、一定の戦果を上げているロジェも呼ばれているのだろう。その期待には応えねばならない。
翌日――。
「歪虚の侵攻を確認した」
転属して早々に、ロジェは自身の所属する小隊長から指令を受けることとなる。
向かい来る敵は歪虚が2隊。力で攻めくる傲慢の手勢だ。
そいつらは、液体金属のような雑魔を率いて攻めてくる。数は合わせても10体余りといったところか。牽制の為に送り出した小隊なのだろうが、舐められているにも程がある数だ。
「これを、我々とハンターチームに助力を得て討伐する。単純に2隊に分ける形で対処は十分可能なはずだ」
ただ、それは、個々の力量が十分であれば、という言葉がついてくる。その場に集まるものの視線は、ロジェへと向けられた。
「かしこまりました。私の力、お見せいたしましょう」
皆を護る為に。自身の力を示す為に。様々な思いを秘めつつ、ロジェはその討伐作戦に参加するのである。
一方、砦に迫る歪虚。
スライムにも似た液体状の雑魔を引き連れて草原を歩いていたのは、2人のがっしりとした体つきをした歪虚だった。
「斥候なんて、かったるいことやってられるかよ」
「相手は下等生物だ。俺らで十分だろうよ」
金属質でかつ筋肉質な体の傲慢の男達。全身を鎧で固めたそいつらは自信に満ち溢れていた。
「おい、アレド。どちらが多くの人間を殺すか勝負しようか」
「ボレオよ。なんで俺様が人間の数なんて数えねばならねぇ」
「違いないな」
高笑いする男達は眼前にやってきていた人間達の姿を確認し、2つに隊を分けて攻め立てていくのだった。
リプレイ本文
●
グラズヘイム王国、リベルタース地方。
ハンター達は、前線基地となるハルトフォート砦へと集まっていた。
「不逞な歪虚の襲撃から砦を守らねば」
少数でこのハルトフォート砦へとやってくる歪虚。作戦概要の説明があるということで、一行は会議室で待機していた。ユナイテル・キングスコート(ka3458)は待っている間、宝剣の手入れを行う。
「たったの12体だと……なめやがって!!」
人間を舐め腐った歪虚に怒りを覚え、南護 炎(ka6651)は拳を握り締めて手前の机を叩く。
「いくら強力な歪虚とはいえ、斯様な寡兵でこのハルトフォートを陥とすつもりとは。いかにも傲慢の歪虚らしいですね」
「猪突猛進で直線的、そして力任せ……。絵に描いたような単細胞だな。
少数の雑魔だけでこの堅固な砦を落とそうとする傲慢の歪虚に、ユナイテルは嘆息していた。コーネリア・ミラ・スペンサー(ka4561)も冷めた表情で、敵に呆れすら浮かべている。
そこへやってきた聖堂戦士団団員も着席していく。その末端には、最近この地に配属されたロジェの姿もあった。
「では、今作戦の概要を説明させてもらう」
聖堂戦士団の小隊長は黒板に敵の動きを描く。
敵は砦の正面から仕掛けて、途中、左右に大きく分かれてこの砦へと攻め込んでくる形だ。2チーム12体で現れるという歪虚を相手に、こちらもハンターと聖堂戦士団の2チームで相手をする。
聖堂戦士団は戦績も実力も十分な面々。一方、集まったハンターサイドには、まだまだ戦闘経験の浅いメンバーの姿がある。
「ただ勝つというだけではだめですね」
物静かなシバ・ミラージュ(ka2094) は戦いに未だ自信を抱いてはいないが、それでも、皆が無事である為に自分に出来ることをと考えている。
「今の僕では、皆を守る盾となることは難しい。だけど……」
後ろの席で呟くヴィリー・シュトラウス(ka6706)も実戦の浅さを自覚しながらも、出来ることがある、やれることがあると意気込む。
「はい、全身全霊を賭して挑みましょう。……悪夢は、此処で断ち切ります」
それに、隣の席のイツキ・ウィオラス(ka6512)が頷いた。
「まあ、妥当な戦略だろうな」
この場において、ザレム・アズール(ka0878) はトップクラスの戦闘経験を持つ。この近辺が草原で隠れる場所がないこともあり、正面からぶつかる作戦に異論はないようだ。
「ただし、それは敵の傲慢さと同時に自信の現れ……油断せず行こう」
「そうだな。無策な相手だが、相手は歪虚。侮るわけにもいかぬ」
小隊長のそんな一言で概要説明は終え、ハンター、聖導士達は砦から出陣していくのである。
●
ハルトフォート砦を出たメンバー達。
聖堂戦士団の小隊が西側へと出陣していく中、ハンター達は砦を出て、北側に回り込んでくる敵を迎え撃つべく前進していく。
多くのメンバーは徒歩だが、ユナイテルはゴースロンのファルケに、ヴィリーも常用馬に騎乗して依頼に臨んでいる。シバも有事に備え、戦馬を引き連れていたようだ。
この場は平地、草原地帯。それでも、炎はどこから敵が来るか分からないとサバイバル技能を駆使し、奇襲されそうなポイントをチェックする。
「きたな……」
双眼鏡で前方を見ていたザレムは、敵の姿を早々に発見する。その数は6体。金属質かつ筋肉質な歪虚が後方に液体金属のような雑魔を引き連れている。先頭にいるのが、傲慢の歪虚アレドに違いないだろう。
敵が接近してくるのを見て、覚醒したザレムは真紅の瞳で敵を狙い、魔導銃「狂乱せしアルコル」から弾丸を放つ。
狙撃したのは、後方の端にいた雑魔。ザレムはそいつに物理攻撃が通るか試したのだ。
弾丸は液体の雑魔の体を穿つ。そいつが刹那動きを止めたのを、ザレムは見逃さない。
シバも覚醒し、青白く揺らめく光を身に纏う。接敵する前に少しでもダメージをと、最も接近するアレドへ彼はコンポジットボウを引き、そいつを矢で射抜く。
「くくく、そんな攻撃が通用すると思ってんのか!?」
矢を引き抜いたアレドはハンターを嘲笑う。
そんな敵を、全身から稲妻のような閃光を走らせたコーネリアが冷静に見つめていた。
(正面からやりあえば、無事では済まぬ敵なのは目に見えている)
強大な力を持ち、前に突っ込むしか能のない直情的な相手。そんな弱点をこれ見よがしに見せ付ける敵へ、コーネリアもまたアサルトライフル「RJBS」の弾丸を飛ばす。足を撃ち抜かれたアレドが立ち止まる。
「ちっ、面倒なことを……」
足から血を流すアレドだが、足を踏みしめて動けるかを確認した後、すぐに動き始める。
その間に、雑魔達は主を通り過ぎて前面へと駆け寄ってくる。液体が垂直方向に膨らみ、人の上半身のような姿を見せていた。
「敵の数が寡兵……いや、関係ないか」
雑魔を合わせても6体しかいない敵を前にヴィリーも覚醒し、両手の魔剣と蒼機盾を構える。
「僕達に油断は必要ない。僕達を侮らせもしない。……『傲慢』は命取りになる」
「……全くです」
同意したイツキの正面に、六花を象った紋章が一瞬出現する。青白い光を纏った彼女は雪のような純白の燐光を舞わせつつ、練り上げたマテリアルでその身を包み込んで護りを固める。
「ここを抜かせたら多くの被害が……、絶対にここを抜かせはしない!!」
接近してくる敵。炎は目つきを鋭くし、紅くした片方の瞳で敵を睨みつけながら特攻する。
「騎士ユナイテル、参ります!」
鮮やかな赤へと瞳を染めたユナイテルも敵の接近に合わせ、ファルケを走らせ吶喊していくのだった。
●
まだ、少しだけ敵とは距離がある。
狙撃が有効と判断した液体金属のような雑魔を個別に減らそうと、ザレムは端から銃弾を叩き込む。
迫ってくる雑魔によってアレドへの射線が防がれる為、コーネリアは雑魔を駆除すべく、ライフルの引き金を引く。その瞬間、マテリアルを弾丸に込めて加速させ、威力を高めて雑魔の体を撃ち貫いていた。
一方、ユナイテルは敵陣へと馬を走らせる。
「不逞の歪虚よ、我が剣の錆となれ!」
ユナイテルはまず、行き掛けの駄賃とばかりに宝剣「カーテナ」で直線状にいる雑魔へと斬りかかる。
その狙いは後方、一時移動の足を止めていた歪虚アレドだ。彼女は突撃しながらそいつに剣を突き立て、すぐに敵の反撃を懸念して距離を取る。
「下らねぇ小細工を……」
対して、ハンターの挑発によって怒りを露わにするアレドは、ある程度ハンター達へと近づいてから大きく息を吸った。
「貴様ら全員ぶっ潰してやんぜぇぇぇっ!」
その咆哮は、メンバー達の体を揺さぶる。ただ、ザレムは気合を入れてそれを跳ね除けて見せた。
「その残念な頭じゃ理解できないだろうけど、今頃お仲間は全滅だぜ」
彼はアレドを挑発しながら、そいつの咆哮で足を竦めてしまったイツキへと浄化術を使う。
「安心しろ。何度くらっても俺が治してやっから」
「ありがとうございます」
イツキは小さく礼を述べ、すぐにアレドへと対する。
咆哮の威力はかなり大きかった。下手に戦えば、あっという間に追い込まれてしまう。
だが、敵はその力を過信しすぎている。歪虚達が束ねる個々の力を束ねる術を知らないのであれば、自分達にも光明はあるとイツキは考えた。
アレドの頭上へと飛び上がったイツキは、鉄拳「紫微星」を嵌めた拳を敵の顔面へと叩き込む。
「さあ、来なさい。どちらが格下か、教えてあげますよ」
「人間如きが……貴様らが格下に決まってんだろうがぁ!」
敵は額に血管を浮かべ、湯気を上げそうなほどに顔を真っ赤にしていた。
一方、敵が射程に入ったことで、他のメンバーも続々と攻撃を開始する。
シバは魔杖「スキールニル」を振るい、迫ってくる雑魔へと纏めて青白いガスを浴びせかける。しかしながら、眠ることのない雑魔には効果がなかったようだ。シバはそれを確認し、攻撃手段を光の矢に切り替えて応戦していた。
炎は呼吸を整え、バスタードソード「ガラティン」を手に最も迫ってきた敵を狙う。
「俺だって、もう半人前じゃ無い!!」
だが、敵が一瞬早く動き、ドリルと化した腕で彼の体を貫いてくる。
「絶対に引かねぇよ!!」
体から血が滴ろうとも、炎は気合を入れてその雑魔の体を切り裂く。すぐにその体は固まったが、ダメージもあってその雑魔の動きは少し鈍っていた。
ハンターに近づく雑魔達もまた攻撃を開始する。ドリルの腕だけではなく、体を弾けさせて噴射する液体の散弾に、ハンター達は全身に傷を負うこととなる。
後方にいたヴィリーは仲間に護られてその弾丸から逃れたものの……、接近戦に臨むメンバー達の傷が気がかりではある。
前方への攻撃が強力な敵が相手だ。固まって戦うと、範囲攻撃や強力な拳での一撃だけでハンターの戦線が綻びかねないとヴィリーは考える。
「散開しよう。固まると敵の的だよ」
仲間にバラけるよう促しながらも、ヴィリーは魔剣を振るって雑魔を斬りつけていくのである。
驕る歪虚アレド。そして、それに率いられる液体金属のような雑魔をハンター達は次々に叩いていく。
「バカが、くらえぇ!」
アレドの振るう豪腕を霊盾で塞いだザレムは一撃の重さに腕を痺れさせる。それでも、彼は敵の数を確実に潰すべく、展開した光の障壁によってで雑魔の体を弾き飛ばした。ついに、雑魔は地面へと潰れて消え去っていった。
ほぼ同じタイミング。拳を大振りにして体勢を崩しかけていたアレドへと、ユナイテルは武器を構えて吼える。
「うおおおっ!」
「ちっ、愚弄な策を……」
そうして、アレドは再び足を止める。頭に生えた角でハンター達を突き刺してきた。
雑魔とて、弱い相手ではない。ドリルアームも散弾も、その殺傷力は戦闘経験の浅いハンター達にとって知命打となる可能性は十分にある。
だが、ハンターは冷静に、雑魔の数を減らしていく。
変形を繰り返す雑魔。コーネリアは形態変化のタイミングを逃さず、ライフルで撃ち貫く。その1体はどろりと溶け、霧散するように消えていく。
その時、1体の雑魔が地面を這うように動き、人の上半身を象った敵がドリルの形と変えた腕を振り上げた。
「やらせねえぞ!!」
炎がそのドリルを受け流しながらも、苛烈なる一撃で雑魔の体を断ち切ってしまう。
別の一体はハンター達の正面へと移動し、もごもごと全身を蠢かす。それは、散弾を発射するためのモーションだ。
そこで、シバが振るった魔杖からエネルギーの矢を発射する。それがぶつかった衝撃に耐えられず、雑魔はどろりと地面に吸収される水のように溶け、消えていく。
交戦するメンバーの傷は決して小さくはない。ヴィリーは彼らの為に精霊へと祈りを捧げ、1人1人を光に包み込んでその傷を癒していく。
「行かせないって言ってんだろ!!」
炎のバスタードソードが最後の雑魔を断ち切った。弾け飛ぶ雑魔は蒸発するように姿を無くす。
残るは歪虚アレドのみ。炎は剣を突きつけて敵を挑発する。
「お前が親玉か? 丁度いい。これで終わらせてやるよ」
その顔は怒りに満ちており、鋭く伸ばした2本の角をハンター達へと突き出してくる。ザレム、ユナイテルが抑える中、コーネリアは神罰銃「パニッシュメント」に武器を持ち替える。
「何も考えず突っ走って、搦め手が来るとは考えなかったのか?」
直情的に攻め入る敵。自信に満ち溢れるほどの力は脅威だ。だからこそ、コーネリアは動こうとする敵へ躊躇なく威嚇射撃を仕掛け、足を封じた。
「考えられなかったのだろうな、貴様の脳味噌では。悪いがこれが戦争というものだ、卑怯だ汚いとは言わせん」
自由に動けぬアレドへザレムは障壁に電撃を纏わせて突撃し、その体に痺れを走らせる。
「ぐぬうぅぅ……」
動きの封じられたアレド。ただ、イツキは敵の攻撃を懸念し、マテリアルでその身に包んでから敵の懐に潜り込む。
「相手を侮り、短絡思考に陥る様は、頭の中も筋肉で出来ている証拠でしょうか」
彼女はマテリアルを込めた拳を、敵のアゴへと力の限り叩きこんだ。
「其の愚考が命取りになるのですよ」
「うおおおおおおっ!!」
ぎりりと歯を鳴らすアレドが叫ぶ。発する気合は衝撃波となり、周囲を破壊する。
有り余る力を受け止める仲間の支援の為、シバは土の壁を作り出してその衝撃波から仲間を護る。さらに、ヴィリーは仲間1人1人を光で包み込み、その傷を癒す。
「感謝します」
仲間に返礼するユナイテル。こうした支援は非情にありがたいものだ。
ただ、仮にその支援がなく、この身が砕かれようとも、彼女は歪虚に屈する気など微塵もなかった。
「侵略者が笑わせる、地を這うのは貴様の方だ!」
咆哮の隙を突き、ユナイテルは敵へと体当たりをするように剣を突き出す。刃は敵の腹を穿った。
しかし、敵は倒れない。縦横無尽に動くコーネリアがアレドの背後から弾丸を叩き込む。
「いいこと教えてやる。戦場で真っ先に死ぬのはビクビクして腰を抜かす奴か、貴様のように何も考えず突っ走る奴だ」
「下等生物が何を……」
「最後まで言わすかよ。これで終わらせてやる!」
アレドが言葉を言い終える前に、炎は振りかぶった刃でそいつの金属質な肌を大きく切り裂く。アレドの左肩が大きく裂け、鮮血が噴き出す。
続けて、ザレムが銃口をアレドに向けた。彼の弾丸は敵の額を、腹を、胸を、何発も射抜いていく。
全身から血を流すアレド。そいつは信じられぬといった表情をして、1歩、2歩と後退する。
「こんなはず……は、ねぇ……」
最後の一時まで、アレドは自身の敗北を認められぬまま、果てていく。
侮っていた人間に打ち倒される。これ以上の屈辱は傲慢の歪虚にはないだろう。
「敵首魁を討ち取った! 我々の勝利です!」
歪虚の消滅を確認し、ユナイテルは勝ち鬨の声を上げたのだった。
●
歪虚を討伐し、ハンター達は状況を再確認する。
イツキ、ヴィリーが傷つく仲間の手当てを行う。皆、傷は深くなく、大事に至った者はいないようだ。
炎は別の敵がいないかと周囲を警戒していた。コーネリアもまた、残った敵がいないかと注意深く見つめる。
ザレムは信号弾を発射し、討伐完了の合図を出す。やや遅れて、遠くからも信号弾が発射された。聖堂戦士団の小隊はボレオという名の傲慢を相手にしていたはずだ。
「……向こうも、敵の討伐を完了したようだな」
ともあれ、敵の侵攻を食い止めることが出来たと、シバも一息つく。
「正面からの戦闘で大変でしたね……。でも、一つの経験になりました」
戦闘経験が浅いメンバーも多いハンター一行だったが、今回の戦いは砦を護りきっただけでなく、更なる戦いに臨むメンバーに自信をつける一戦ともなったのである。
グラズヘイム王国、リベルタース地方。
ハンター達は、前線基地となるハルトフォート砦へと集まっていた。
「不逞な歪虚の襲撃から砦を守らねば」
少数でこのハルトフォート砦へとやってくる歪虚。作戦概要の説明があるということで、一行は会議室で待機していた。ユナイテル・キングスコート(ka3458)は待っている間、宝剣の手入れを行う。
「たったの12体だと……なめやがって!!」
人間を舐め腐った歪虚に怒りを覚え、南護 炎(ka6651)は拳を握り締めて手前の机を叩く。
「いくら強力な歪虚とはいえ、斯様な寡兵でこのハルトフォートを陥とすつもりとは。いかにも傲慢の歪虚らしいですね」
「猪突猛進で直線的、そして力任せ……。絵に描いたような単細胞だな。
少数の雑魔だけでこの堅固な砦を落とそうとする傲慢の歪虚に、ユナイテルは嘆息していた。コーネリア・ミラ・スペンサー(ka4561)も冷めた表情で、敵に呆れすら浮かべている。
そこへやってきた聖堂戦士団団員も着席していく。その末端には、最近この地に配属されたロジェの姿もあった。
「では、今作戦の概要を説明させてもらう」
聖堂戦士団の小隊長は黒板に敵の動きを描く。
敵は砦の正面から仕掛けて、途中、左右に大きく分かれてこの砦へと攻め込んでくる形だ。2チーム12体で現れるという歪虚を相手に、こちらもハンターと聖堂戦士団の2チームで相手をする。
聖堂戦士団は戦績も実力も十分な面々。一方、集まったハンターサイドには、まだまだ戦闘経験の浅いメンバーの姿がある。
「ただ勝つというだけではだめですね」
物静かなシバ・ミラージュ(ka2094) は戦いに未だ自信を抱いてはいないが、それでも、皆が無事である為に自分に出来ることをと考えている。
「今の僕では、皆を守る盾となることは難しい。だけど……」
後ろの席で呟くヴィリー・シュトラウス(ka6706)も実戦の浅さを自覚しながらも、出来ることがある、やれることがあると意気込む。
「はい、全身全霊を賭して挑みましょう。……悪夢は、此処で断ち切ります」
それに、隣の席のイツキ・ウィオラス(ka6512)が頷いた。
「まあ、妥当な戦略だろうな」
この場において、ザレム・アズール(ka0878) はトップクラスの戦闘経験を持つ。この近辺が草原で隠れる場所がないこともあり、正面からぶつかる作戦に異論はないようだ。
「ただし、それは敵の傲慢さと同時に自信の現れ……油断せず行こう」
「そうだな。無策な相手だが、相手は歪虚。侮るわけにもいかぬ」
小隊長のそんな一言で概要説明は終え、ハンター、聖導士達は砦から出陣していくのである。
●
ハルトフォート砦を出たメンバー達。
聖堂戦士団の小隊が西側へと出陣していく中、ハンター達は砦を出て、北側に回り込んでくる敵を迎え撃つべく前進していく。
多くのメンバーは徒歩だが、ユナイテルはゴースロンのファルケに、ヴィリーも常用馬に騎乗して依頼に臨んでいる。シバも有事に備え、戦馬を引き連れていたようだ。
この場は平地、草原地帯。それでも、炎はどこから敵が来るか分からないとサバイバル技能を駆使し、奇襲されそうなポイントをチェックする。
「きたな……」
双眼鏡で前方を見ていたザレムは、敵の姿を早々に発見する。その数は6体。金属質かつ筋肉質な歪虚が後方に液体金属のような雑魔を引き連れている。先頭にいるのが、傲慢の歪虚アレドに違いないだろう。
敵が接近してくるのを見て、覚醒したザレムは真紅の瞳で敵を狙い、魔導銃「狂乱せしアルコル」から弾丸を放つ。
狙撃したのは、後方の端にいた雑魔。ザレムはそいつに物理攻撃が通るか試したのだ。
弾丸は液体の雑魔の体を穿つ。そいつが刹那動きを止めたのを、ザレムは見逃さない。
シバも覚醒し、青白く揺らめく光を身に纏う。接敵する前に少しでもダメージをと、最も接近するアレドへ彼はコンポジットボウを引き、そいつを矢で射抜く。
「くくく、そんな攻撃が通用すると思ってんのか!?」
矢を引き抜いたアレドはハンターを嘲笑う。
そんな敵を、全身から稲妻のような閃光を走らせたコーネリアが冷静に見つめていた。
(正面からやりあえば、無事では済まぬ敵なのは目に見えている)
強大な力を持ち、前に突っ込むしか能のない直情的な相手。そんな弱点をこれ見よがしに見せ付ける敵へ、コーネリアもまたアサルトライフル「RJBS」の弾丸を飛ばす。足を撃ち抜かれたアレドが立ち止まる。
「ちっ、面倒なことを……」
足から血を流すアレドだが、足を踏みしめて動けるかを確認した後、すぐに動き始める。
その間に、雑魔達は主を通り過ぎて前面へと駆け寄ってくる。液体が垂直方向に膨らみ、人の上半身のような姿を見せていた。
「敵の数が寡兵……いや、関係ないか」
雑魔を合わせても6体しかいない敵を前にヴィリーも覚醒し、両手の魔剣と蒼機盾を構える。
「僕達に油断は必要ない。僕達を侮らせもしない。……『傲慢』は命取りになる」
「……全くです」
同意したイツキの正面に、六花を象った紋章が一瞬出現する。青白い光を纏った彼女は雪のような純白の燐光を舞わせつつ、練り上げたマテリアルでその身を包み込んで護りを固める。
「ここを抜かせたら多くの被害が……、絶対にここを抜かせはしない!!」
接近してくる敵。炎は目つきを鋭くし、紅くした片方の瞳で敵を睨みつけながら特攻する。
「騎士ユナイテル、参ります!」
鮮やかな赤へと瞳を染めたユナイテルも敵の接近に合わせ、ファルケを走らせ吶喊していくのだった。
●
まだ、少しだけ敵とは距離がある。
狙撃が有効と判断した液体金属のような雑魔を個別に減らそうと、ザレムは端から銃弾を叩き込む。
迫ってくる雑魔によってアレドへの射線が防がれる為、コーネリアは雑魔を駆除すべく、ライフルの引き金を引く。その瞬間、マテリアルを弾丸に込めて加速させ、威力を高めて雑魔の体を撃ち貫いていた。
一方、ユナイテルは敵陣へと馬を走らせる。
「不逞の歪虚よ、我が剣の錆となれ!」
ユナイテルはまず、行き掛けの駄賃とばかりに宝剣「カーテナ」で直線状にいる雑魔へと斬りかかる。
その狙いは後方、一時移動の足を止めていた歪虚アレドだ。彼女は突撃しながらそいつに剣を突き立て、すぐに敵の反撃を懸念して距離を取る。
「下らねぇ小細工を……」
対して、ハンターの挑発によって怒りを露わにするアレドは、ある程度ハンター達へと近づいてから大きく息を吸った。
「貴様ら全員ぶっ潰してやんぜぇぇぇっ!」
その咆哮は、メンバー達の体を揺さぶる。ただ、ザレムは気合を入れてそれを跳ね除けて見せた。
「その残念な頭じゃ理解できないだろうけど、今頃お仲間は全滅だぜ」
彼はアレドを挑発しながら、そいつの咆哮で足を竦めてしまったイツキへと浄化術を使う。
「安心しろ。何度くらっても俺が治してやっから」
「ありがとうございます」
イツキは小さく礼を述べ、すぐにアレドへと対する。
咆哮の威力はかなり大きかった。下手に戦えば、あっという間に追い込まれてしまう。
だが、敵はその力を過信しすぎている。歪虚達が束ねる個々の力を束ねる術を知らないのであれば、自分達にも光明はあるとイツキは考えた。
アレドの頭上へと飛び上がったイツキは、鉄拳「紫微星」を嵌めた拳を敵の顔面へと叩き込む。
「さあ、来なさい。どちらが格下か、教えてあげますよ」
「人間如きが……貴様らが格下に決まってんだろうがぁ!」
敵は額に血管を浮かべ、湯気を上げそうなほどに顔を真っ赤にしていた。
一方、敵が射程に入ったことで、他のメンバーも続々と攻撃を開始する。
シバは魔杖「スキールニル」を振るい、迫ってくる雑魔へと纏めて青白いガスを浴びせかける。しかしながら、眠ることのない雑魔には効果がなかったようだ。シバはそれを確認し、攻撃手段を光の矢に切り替えて応戦していた。
炎は呼吸を整え、バスタードソード「ガラティン」を手に最も迫ってきた敵を狙う。
「俺だって、もう半人前じゃ無い!!」
だが、敵が一瞬早く動き、ドリルと化した腕で彼の体を貫いてくる。
「絶対に引かねぇよ!!」
体から血が滴ろうとも、炎は気合を入れてその雑魔の体を切り裂く。すぐにその体は固まったが、ダメージもあってその雑魔の動きは少し鈍っていた。
ハンターに近づく雑魔達もまた攻撃を開始する。ドリルの腕だけではなく、体を弾けさせて噴射する液体の散弾に、ハンター達は全身に傷を負うこととなる。
後方にいたヴィリーは仲間に護られてその弾丸から逃れたものの……、接近戦に臨むメンバー達の傷が気がかりではある。
前方への攻撃が強力な敵が相手だ。固まって戦うと、範囲攻撃や強力な拳での一撃だけでハンターの戦線が綻びかねないとヴィリーは考える。
「散開しよう。固まると敵の的だよ」
仲間にバラけるよう促しながらも、ヴィリーは魔剣を振るって雑魔を斬りつけていくのである。
驕る歪虚アレド。そして、それに率いられる液体金属のような雑魔をハンター達は次々に叩いていく。
「バカが、くらえぇ!」
アレドの振るう豪腕を霊盾で塞いだザレムは一撃の重さに腕を痺れさせる。それでも、彼は敵の数を確実に潰すべく、展開した光の障壁によってで雑魔の体を弾き飛ばした。ついに、雑魔は地面へと潰れて消え去っていった。
ほぼ同じタイミング。拳を大振りにして体勢を崩しかけていたアレドへと、ユナイテルは武器を構えて吼える。
「うおおおっ!」
「ちっ、愚弄な策を……」
そうして、アレドは再び足を止める。頭に生えた角でハンター達を突き刺してきた。
雑魔とて、弱い相手ではない。ドリルアームも散弾も、その殺傷力は戦闘経験の浅いハンター達にとって知命打となる可能性は十分にある。
だが、ハンターは冷静に、雑魔の数を減らしていく。
変形を繰り返す雑魔。コーネリアは形態変化のタイミングを逃さず、ライフルで撃ち貫く。その1体はどろりと溶け、霧散するように消えていく。
その時、1体の雑魔が地面を這うように動き、人の上半身を象った敵がドリルの形と変えた腕を振り上げた。
「やらせねえぞ!!」
炎がそのドリルを受け流しながらも、苛烈なる一撃で雑魔の体を断ち切ってしまう。
別の一体はハンター達の正面へと移動し、もごもごと全身を蠢かす。それは、散弾を発射するためのモーションだ。
そこで、シバが振るった魔杖からエネルギーの矢を発射する。それがぶつかった衝撃に耐えられず、雑魔はどろりと地面に吸収される水のように溶け、消えていく。
交戦するメンバーの傷は決して小さくはない。ヴィリーは彼らの為に精霊へと祈りを捧げ、1人1人を光に包み込んでその傷を癒していく。
「行かせないって言ってんだろ!!」
炎のバスタードソードが最後の雑魔を断ち切った。弾け飛ぶ雑魔は蒸発するように姿を無くす。
残るは歪虚アレドのみ。炎は剣を突きつけて敵を挑発する。
「お前が親玉か? 丁度いい。これで終わらせてやるよ」
その顔は怒りに満ちており、鋭く伸ばした2本の角をハンター達へと突き出してくる。ザレム、ユナイテルが抑える中、コーネリアは神罰銃「パニッシュメント」に武器を持ち替える。
「何も考えず突っ走って、搦め手が来るとは考えなかったのか?」
直情的に攻め入る敵。自信に満ち溢れるほどの力は脅威だ。だからこそ、コーネリアは動こうとする敵へ躊躇なく威嚇射撃を仕掛け、足を封じた。
「考えられなかったのだろうな、貴様の脳味噌では。悪いがこれが戦争というものだ、卑怯だ汚いとは言わせん」
自由に動けぬアレドへザレムは障壁に電撃を纏わせて突撃し、その体に痺れを走らせる。
「ぐぬうぅぅ……」
動きの封じられたアレド。ただ、イツキは敵の攻撃を懸念し、マテリアルでその身に包んでから敵の懐に潜り込む。
「相手を侮り、短絡思考に陥る様は、頭の中も筋肉で出来ている証拠でしょうか」
彼女はマテリアルを込めた拳を、敵のアゴへと力の限り叩きこんだ。
「其の愚考が命取りになるのですよ」
「うおおおおおおっ!!」
ぎりりと歯を鳴らすアレドが叫ぶ。発する気合は衝撃波となり、周囲を破壊する。
有り余る力を受け止める仲間の支援の為、シバは土の壁を作り出してその衝撃波から仲間を護る。さらに、ヴィリーは仲間1人1人を光で包み込み、その傷を癒す。
「感謝します」
仲間に返礼するユナイテル。こうした支援は非情にありがたいものだ。
ただ、仮にその支援がなく、この身が砕かれようとも、彼女は歪虚に屈する気など微塵もなかった。
「侵略者が笑わせる、地を這うのは貴様の方だ!」
咆哮の隙を突き、ユナイテルは敵へと体当たりをするように剣を突き出す。刃は敵の腹を穿った。
しかし、敵は倒れない。縦横無尽に動くコーネリアがアレドの背後から弾丸を叩き込む。
「いいこと教えてやる。戦場で真っ先に死ぬのはビクビクして腰を抜かす奴か、貴様のように何も考えず突っ走る奴だ」
「下等生物が何を……」
「最後まで言わすかよ。これで終わらせてやる!」
アレドが言葉を言い終える前に、炎は振りかぶった刃でそいつの金属質な肌を大きく切り裂く。アレドの左肩が大きく裂け、鮮血が噴き出す。
続けて、ザレムが銃口をアレドに向けた。彼の弾丸は敵の額を、腹を、胸を、何発も射抜いていく。
全身から血を流すアレド。そいつは信じられぬといった表情をして、1歩、2歩と後退する。
「こんなはず……は、ねぇ……」
最後の一時まで、アレドは自身の敗北を認められぬまま、果てていく。
侮っていた人間に打ち倒される。これ以上の屈辱は傲慢の歪虚にはないだろう。
「敵首魁を討ち取った! 我々の勝利です!」
歪虚の消滅を確認し、ユナイテルは勝ち鬨の声を上げたのだった。
●
歪虚を討伐し、ハンター達は状況を再確認する。
イツキ、ヴィリーが傷つく仲間の手当てを行う。皆、傷は深くなく、大事に至った者はいないようだ。
炎は別の敵がいないかと周囲を警戒していた。コーネリアもまた、残った敵がいないかと注意深く見つめる。
ザレムは信号弾を発射し、討伐完了の合図を出す。やや遅れて、遠くからも信号弾が発射された。聖堂戦士団の小隊はボレオという名の傲慢を相手にしていたはずだ。
「……向こうも、敵の討伐を完了したようだな」
ともあれ、敵の侵攻を食い止めることが出来たと、シバも一息つく。
「正面からの戦闘で大変でしたね……。でも、一つの経験になりました」
戦闘経験が浅いメンバーも多いハンター一行だったが、今回の戦いは砦を護りきっただけでなく、更なる戦いに臨むメンバーに自信をつける一戦ともなったのである。
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無謀は勇気に非ず。 コーネリア・ミラ・スペンサー(ka4561) 人間(リアルブルー)|25才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/02/06 10:45:30 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/02/06 10:34:15 |