ミサキちゃんと海遊び

マスター:とりる

シナリオ形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~4人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2017/07/11 12:00
完成日
2017/07/30 10:29

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 ある日のネレイド村。ようやく日が昇り始めた頃。その海辺にて――。

 ざっぱーん! という音と共に水面から可愛らしい人魚が顔を出した。
 ――否、それは水色の髪に金色の瞳をしたネレイド族の長、ミサキ・ネレイド(kz0079)であった。
「ふあー気持ちいい! やっぱり海で泳ぐのは最高だね♪」
 濡れた蒼の髪……水滴を弾く若々しくも艶めかしい褐色の肌……。
 それを大胆に晒しながら、泳ぎ終えたミサキはざばざばと海から上がってくる。
「んー! 良い朝! 今日も一日がんばるぞい」
 ぐーっと身体を伸ばしながらミサキが言ったところで。
「ミサキ様! なんという格好で泳いでいるのです!?」
「げ、ヴァイン。見つかっちゃったか」
「そんなことより早くお召し物を!! そんな姿誰かに見つかったら大変です!!」
 族長であるミサキを守る近衛隊の隊長、ヴァイン・ネレイドは相当に慌てた様子でミサキに詰め寄り、清潔なバスタオルと着替えを押し付けた。
「んー、もう大げさだなあ。昔は皆こんな感じで泳いでいたじゃない」
 身体を拭き拭きしながらミサキは言う。――そう、ミサキは腰布一枚で泳いでいたのだ。
 瑞々しい肉体を拭き終えたら、ヴァインが強制的に手伝っていつもの夏服に着替える。
 ……まあ、露出度は大して変わらないのだが突っ込んではいけない。
「まったく! 心臓が口から飛び出るかと思いましたよ! 昔と今では違うのです! 年齢も! 立場も!」
 ヴァインは未だ怒り口調。
「ごめんごめん、解ってるって。でもたまには解放的にならないとさ、族長の仕事も滞っちゃうし」
「……それはまあ、そうですが……」
 ミサキの言葉を聞いたヴァインは落ち着きを取り戻す。
「興奮して申し訳ありません、ミサキ様。ですが貴女は『族長』なのです。あのようなあられもない姿を晒してはいけません」
「ううむ、わかったよ……こっちこそごめん」
 二人は互いにぺこりと謝罪。
「それでは次から泳ぐときはこの水着をきてくださいね、必ずです」
 ずい、とヴァインがミサキに更に詰め寄り渡して来たのは――リアルブルーでいうところの、由緒正しき『濃紺の旧スクール水着』。
「なんか布面積多くない?」
「我々ネレイド族にはこのくらいが丁度良いのです! 冬以外普段が薄着ですからね」
「ええぇー」
「最近は旅行客などが増えましたし、人目を気にする必要も出て来ました。水着くらいはちゃんとしないと」
「ええぇぇぇー」
「文句は聞きません。私もこれを着ますし」
 ヴァインは自分用の『ハイレグの競泳水着』を取り出して見せた。
「あー! ヴァインずるいー! そっちのほうが露出多いじゃない!」
「そういう問題ではなく! えーと、まあ、ミサキ様は族長ですので特に気を使って頂きたいのです」
「うーん……別に人に見せたくて露出している訳じゃなく開放的になりたいだけなんだけどなぁ……まあいっか。ヴァインが言う通り普段が普段だからね」
「ええ。世間の衣服の標準は我々ネレイド族の冬服と同程度ですし。季節や気候・個人にも寄りますが」
「解った。これからは気を付けるよ。……それじゃあ、近衛隊の皆や歩美先生を呼んで泳ごうか?」
「はい?」
「たまには息抜きも必要! せっかくだからハンターさんも数人呼んで、海で遊ぼう! 海祭りの時期じゃないから少数で」
「うむむ……ですが……」
「たまにはいいじゃない。休むことも仕事のうちだよ。ヴァインは真面目過ぎる。これは族長命令です!」
 そう言ってミサキは戸惑うヴァインの顔を見やり、とびきりの笑顔を浮かべるのであった。

リプレイ本文

●ようこそネレイド村!

 ネレイド族族長・ミサキ・ネレイド(kz0079)に招待されて、ネレイド村まで海遊びにやって来たハンター達。

「やあやあ、皆さんお久しぶりですな。本日はお招き、ありがとうございますよ」
 複数のクーラーボックスを引っ提げて登場したのは米本 剛(ka0320)。
 そんな彼はただ単に海で泳いで騒ぐために来たわけではない。米本の胸中は――
(さて、お呼ばれはしましたが……自分は『ネレイド族の方々を慰労する為』に参加した次第)
 にこにこ笑顔で出迎えるネレイド族の面々を見渡しながら米本は思う。
(一族の復興に旅行客への対応……皆さんお疲れでしょう。ならば一日位気ぃ抜いたって良いと思います)
 日々を忙しく過ごすネレイド族――特に族長のミサキやその近衛隊の皆の疲れを少しでも癒そうと、彼はやって来たのだ。
(確かに遊びたくはないのか? と問われれば片瀬さんと遊びたい気もしますが……)
 しかし米本自身も遊びたくはあった。暇があれば内心気になっている女性、ネレイド族の軍事顧問的な片瀬・歩美と遊びたいとも思っていた。
(まぁ……料理に精を出すのもそれはそれで気晴らしにもなりますしね)
 クーラーボックスには自前で用意した食材が満載である。
「BBQにカレー……腕を振わせて頂きます」
 ネレイド族に負担をかけないため、自腹で食材を用意した米本。
「……決して自分以外が女性で、所謂『女子会』的な雰囲気から逃れる為ではありませんよ?」
「剛、本心が声に出ているわよ?」
 と、米本に突っ込みを入れるのはスーパーグラマーなエルフの美女、フローレンス・レインフォード(ka0443)。
 米本は「これは失敬」と苦笑いを浮かべた。
「妹達と海でゆっくりしながら、皆で仲良く楽しく過ごすのも素敵だわ」
 折角だからと妹二人、ネフィリア・レインフォード(ka0444)とブリス・レインフォード(ka0445)を伴ってやって来たフローレンス。
 彼女は辺境生まれらしく、街中よりこういった開放的な場所のほうが居心地が良いらしい。
「ネフィから話は聞いていたわ。妹と仲良くしてくれて、ありがとうね」
 フローレンスはミサキ達に挨拶。「いやいや、こちらこそネフィさんには何度もお世話になっていますよ」とミサキは答える。
 元気いっぱいなネフィと、人見知りが激しいブリス。二人の妹達を上手くフォローして、米本やネレイド族の面々と仲良く出来れば……と彼女は思う。
「ふふっ、今日は楽しくなりそうだわ」
 妖艶な笑みを浮かべる彼女の横顔に、思わずドキリとする米本であった。

 そんな感じで挨拶もそこそこに早速海へと向かう一行。

 ***

「ミサキちゃん、遊びに来たのだー♪ 早速遊ぶのだー……あや?」
 浜辺に着いて、いざ更衣室で水着に着替え――となったところで、ネフィはその場で着ていた衣服をすっぽーん! と脱いでしまった。
 実は予め下に水着を着ていた……なんてことはなく、速攻でフローレンスに捕まってバスタオルで隠され、更衣室に連行されるのであった。
 浜辺には米本以外にも既に男性旅行客の姿もあったので当然だ。……しばらくして、着替え完了。

 ネフィの水着は白のビキニ。布面積は極小である。
「むぅ、昔は特に何も着ないで川で遊んでたんだけどなー。まあこれなら邪魔にならないからいいかな? かな?」
「私もさすがに男の人の目があるところでは裸で泳がないかなー」と濃紺の旧型スクール水着姿のミサキは苦笑。

「ネフィ姉様の裸……見ちゃダメ……」
 と、ブリスは少し警戒した様子。彼女にとって二人の姉は……、
 フローレンス:いつも甘えさせてくれる最愛の姉。
 ネフィリア:美味しいご飯作ってくれる最愛の姉。
 ……という位置付けである。要するに重度のシスコン。
 そんなブリスの水着はスカートタイプのワンピース。色は水色で、随所にフリルがたっぷり。
「……胸がきつい」
 彼女は幼い容姿と身体に不釣り合いなお胸の持ち主。

●海遊び!

 いよいよ海水浴開始! なのだが……、米本はまずお昼ご飯のバーベキューと晩ご飯のカレーの準備に取り掛かった。
 米本は前述のようにバーベキューの肉は持参した良い肉をありったけ投入。
 希望の海産物や野菜等の食材を事前に皆へ訊いて、購入して来たのだ。
 夕飯のほうはミサキと相談し、ネレイド村近海で獲れた新鮮な魚介類を使ったシーフードカレーに決定。
(自分の財布で足りるならば諸経費全部自分が責任持ちましょう、少なくともネレイド族の方々には負担はかけたくありません)
 米本はやや気を使い過ぎな感があるかもしれない。
 そういうわけで他の皆が海辺で遊び始めている中、米本は食材の下ごしらえに取り掛かる。
(今日は一日通して料理の仕込みやイベントの準備等を主として動きますが……まぁ、余裕があれば片瀬さんとも遊びたいですね)
 などと考えながらトランクス水着姿にエプロンをした米本は手を動かす。
 米本も本当は遊びたいのだが男性が一人だけということで気が引けているらしい……。
(折角の海で綺麗な御婦人と御一緒したい……それが本心ですからな!)
 本心ではそう思いつつも、米本は浜辺に設置した調理場でせっせと手を動かす。
(その辺りは……まぁ……うん、自分も器用な方ではないのが悩ましい……)
 片瀬さん――片瀬・歩美の顔を思い浮かべながら少ししょんぼりする米本。するとそこへ――
「米本さんは遊ばないんですか?」
「ええ、自分は食事の準備がありますので…………って、片瀬さん!?」
 気が付くと隣に黒ビキニ姿の歩美が居た。米本は慌てて飛び退く。
「んもう、そんなに驚かなくても良いのに」
 歩美は少し不機嫌そうな顔を浮かべる。
「すすすすみません」
 思いっきり動揺した様子で作業に戻ろうとする米本。しかし。
「私も手伝います。早く終わらせて一緒に遊びましょう」
 歩美はにっこり笑って、そのように提案。
「よよよよろしいのですか!?」
 まだ動揺と驚きを隠せない米本。
「ええ、せっかくの夏の海、楽しまなければ損です♪」
 片目を閉じてウィンクする歩美。それを間近で見た米本はしばし見惚れてしまったそうな。

 ***

 一方、レインフォード姉妹とミサキ+近衛隊は海遊び中。

 フローレンスもせっかくの海なので、当然の如く水着姿。
 称号に恥じない砲弾のようなお胸や形の良い大きなお尻をこれでもかと披露。
 着ているのは布地面積がやたらと少ない虎柄のビキニ。必然と男性旅行客の注目を浴びた。
 本人はあまり気にしておらず、むしろ見てくれても構わないというスタンスの様子。

 海遊びは、基本的にネフィやブリスのフォローをしつつも、自分もちゃんと楽しむ方針だ。
「ネフィ、はしゃぎ過ぎたりしないように。まったく、水着はちゃんと着なさいね」
「ブリス。あまり沖の方にはいかないようにするのよ?」
 などなど、しっかりお姉さんをしているフローレンスであった。

 ネフィはミサキや近衛隊の面々と積極的に海遊び!
 水泳で競争したり、水の掛け合いっこをしたり。
「ミサキちゃんも皆も一緒に遊ぶのだ♪ せっかくの海、思いっきり堪能しないと損なのだ♪」
 それから岩場で素潜りをして、バーベキューの食材の足しにと、魚やタコなどを捕獲する。
「食材獲ったのだー! って、あやややっ! フロー姉の水着に……」
 ネフィがタコを捕獲! しかしそのタコが近くに居たフローレンスに触手を伸ばし、にゅるるるーんと絡みつく。
「きゃあああ!? なにこのエロタコ!!」
 そのままタコは触手を水着内に侵入させて、すぽーんと剥ぎ取ってしまった。
「ん、フロー姉様のピンチ。ブリスが隠してあげないと……」
 水着が水面に落ち、フローレンスの上半身が露わになる瞬間、ブリスが後ろから両手でばっちりガード! 見せられないよ!
「ありがとブリス。って、ちょっと!?」
「んふ、柔らかい……。役得役得」
 フローレンスの胸を隠したままムニムニと揉むブリス。フローレンスは赤面する。……そこはかとなく姉妹百合空間を形成。
 ここは岩場で三姉妹やミサキ達以外の目が無かったのが幸いか。

 ***

 調理場――。

「あとは私達でやっておくのでお二人は遊んで来てください」
「お二人に任せきりなのもアレですし」
 と、言ったのはミサキを守る近衛隊隊長、ヴァイン・ネレイドと、近衛隊の隊員であるアリサ・ネレイド。
「ですが今日はネレイド族の皆さんには休んで……」
「ほら、早く行きましょう米本さん!」
 ずっとバーベキューやカレーの準備をしていた米本と歩美を見かねて、ヴァインとアリサが気を利かせてくれた。
 歩美は渋る米本の手を引き、やや強引に海へと連れ出す。
 手を握られた米本は、歩美の手の柔らかさと直に感じる体温に、赤面。……実に初心である。
 その後二人は三姉妹やミサキ達と同様に、泳ぎの競争や水の掛け合い、素潜りなどを楽しんだ。

●BBQ

 さあ遊び疲れたらお昼ご飯! バーベキューである!
 既に準備は整い、香ばしい焼けた肉や魚介類の匂いが漂う。

 フローレンスは主に米本と歩美が用意した料理に舌鼓を打つ。
「ん、ふっ。美味しいわ、とっても……♪」
 彼女はブリスを膝の上に乗せて皆と談笑。……そして何故か食べ方が妙に色っぽい。

「いっぱい遊んだからお腹すいたのだ♪」
 ネフィはさっそくぱくぱくもぐもぐむしゃむしゃ。旺盛な食欲を見せる。負けじとミサキもぱくぱく。
「このお肉とっても美味しいね! 普段はお魚が多いから余計に美味しく感じるよ!」
 にっこり笑顔のミサキ。それには米本もほっこり笑顔である。

 なお、ネフィは食べる専門に見せかけて……調理の手伝いも行う。
「こう見えてネフィは家事担当なのよ」とフローレンスが皆に話した。
「どれも美味しそう……。……姉様、あーんして。ブリスが、食べさせてあげる。……その代わり、ブリスにもあーんって……して?」
 そのようにブリスも楽しんでいる様子。
 それからネフィはフローレンスに程良く焼けた肉や野菜を取り分けたり、ブリスのお願い通り食べさせてあげたり。
「ブリスちゃん、はい、あーん♪」
「あーん……もぐもぐ。お肉、こんがり焼けてて中はジューシーで美味しい。姉様も、あーん」
「あーん! ぱくっ! もぐもぐ! ごっくん! うん! すっごく美味しい! 米本さん達ありがとうなのだ♪」
 お礼を言われて米本はまたほっこり笑顔。

「米本さんもちゃんと食べてます? とっても美味しいですよ」
「ええ。ですが皆の喜ぶ顔を見る方が嬉しいですな。頑張った甲斐があるというものです」
 歩美と米本の会話である。

●花火!

 昼食のバーベキューを終えた皆は米本と歩美、ヴァインとアリサが片付けを行い、残りはまた海へ繰り出した。

 ……その後夕方、夕食には昼と同じく米本達が用意したシーフードカレーを皆で食べる。
 新鮮な魚介類を使ったカレーは皆に大好評であったそうな。

 そんなこんなで日が沈み、夜の浜辺――。

 これから米本が用意したマテリアル花火をレインフォード三姉妹が打ち上げる予定である。

 三姉妹は渡された花火にそれぞれの想いを込める……。

 フローレンス――。
(妹達が立派に成長しますように、ずっと一緒に居られますように)

 ネフィリア――。
(また皆で楽しく遊べるといいな)

 ブリス――。
(……願い、か。ブリスは、姉様達とずっとずっと仲良くできればいい……それだけ)

 そして……ひゅ~~どーーん! と打ち上げ。
 夜闇に虹色の華が咲いた。どうやら三人の、三本の花火が合わさって虹色になっているらしい。
「たーまやー! なのだー♪」
 ネフィが声を上げる。色とりどりの光りに、皆は目を細めた。

「綺麗ですね……リアルブルーに居たころのことを思い出します……」
「まさに夏の風物詩ですな……」
 歩美と米本も並んで花火を眺めた。

 ***

 それから四人のハンター達はネレイド村の宿に一泊し、翌朝ミサキ達に見送られ、帰路に着いたのだった。

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MVP一覧

  • 王国騎士団“黒の騎士”
    米本 剛ka0320

重体一覧

参加者一覧

  • 王国騎士団“黒の騎士”
    米本 剛(ka0320
    人間(蒼)|30才|男性|聖導士
  • 爆乳爆弾
    フローレンス・レインフォード(ka0443
    エルフ|23才|女性|聖導士
  • 爆炎を超えし者
    ネフィリア・レインフォード(ka0444
    エルフ|14才|女性|霊闘士
  • ヤンデレ☆ブリス
    ブリス・レインフォード(ka0445
    エルフ|12才|女性|魔術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/07/06 23:29:47
アイコン 相談卓
フローレンス・レインフォード(ka0443
エルフ|23才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2017/07/11 01:56:54