ゲスト
(ka0000)
【郷祭】百年旅~夜食べる
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~7人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2017/11/22 22:00
- 完成日
- 2017/12/04 01:41
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「さー、おしまいおしまい。明日はたっぷり郷祭を楽しみましょう」
ジェオルジの郷祭会場の一角、ナイトライブの終幕した深夜にうーんと伸びをする姿。
「シェイクさん、こっちはいいけどリラ・ゼーレの方はいいのかい?」
伸びをしたオカマ興行師「シェイク」の背後からライブで演奏したグループ「シェイクス」のメンバーが声を掛けた。
「ええ。フラちゃん、直前までハンターのお仕事が忙しくてまったく練習できなかったから今回は入れてないのよぉ」
このシェイク、フラ・キャンディ(kz0121)と仲間で結成するバンド「リラ・ゼーレ」もプロモートしている。ハンターたちなので依頼があればハンター仕事が優先となる。昨年は最終日の晩に吟遊詩人としてメンバーが各所に散らばってムーディーな曲を流しでやる依頼を受けた。いつぞやはステージが取れなかったのでフラたちの関係するチョコレート専門店「チョコレート・ハウス」の出店を勝ち取るなど多彩な仕事を郷祭と春郷祭でしていた。
「そっか。それは残念だね」
その時だった。
「シェイク、こっちで手配しておいたわよ」
「あら、シエラ」
チョコレート・ハウスのオーナー、シエラ・エバンスがやって来て声を掛けた。
「シェイクスがやるって聞いて聴きに来たの。いい演奏だったわ。……で、フラちゃんたちはチョコレート・ハウスでスタッフを休ませるために一日だけ臨時店員として呼んだのよ」
「ちょっと、それなら一声掛けてくれればよかったじゃないのよぅ」
「予定はなかったんだけどこっちに来たいだろうからってねじ込んだのよ。明日の晩の打ち上げに間に合うように、ね」
業界のケバいオカマと精錬された起業家女性の会話。
「よくシェイクスの予定を知ってるわね?」
「フラちゃんに話したでしょ? 予定が合うなら来てほしいって。とにかく、打ち上げにはウチもまぜてもらいたいわね」
というわけで、ジェオルジの夜の名物である採光花「咲蛍」の淡い光を眺めながら飲み食いすることになる。
いわば、夜の花見。
「デイジーのような花で花畑のそばが花見会場になってるの。ウチで結構な広さを確保してるからそこで、ね。強い光は厳禁。夜は寒いから七輪で暖を取りつつチーズやスルメをあぶったり魚を焼いたりして食べつつ、お酒も燗にしてやるのが楽しいんだって」
「じゃ、お店のチョコレートリキュール『ショコラビーナス』も用意した方がいいわね」
というわけで、話は決まった。
フラ・キャンディと一緒に夜の花見を楽しんでくれる人、求ム。
なお、依頼としてカクテルを販売・給仕した「チョコレート・ハウス」の臨時店員として働いた後となる(こちらの描写はなし)。
ジェオルジの郷祭会場の一角、ナイトライブの終幕した深夜にうーんと伸びをする姿。
「シェイクさん、こっちはいいけどリラ・ゼーレの方はいいのかい?」
伸びをしたオカマ興行師「シェイク」の背後からライブで演奏したグループ「シェイクス」のメンバーが声を掛けた。
「ええ。フラちゃん、直前までハンターのお仕事が忙しくてまったく練習できなかったから今回は入れてないのよぉ」
このシェイク、フラ・キャンディ(kz0121)と仲間で結成するバンド「リラ・ゼーレ」もプロモートしている。ハンターたちなので依頼があればハンター仕事が優先となる。昨年は最終日の晩に吟遊詩人としてメンバーが各所に散らばってムーディーな曲を流しでやる依頼を受けた。いつぞやはステージが取れなかったのでフラたちの関係するチョコレート専門店「チョコレート・ハウス」の出店を勝ち取るなど多彩な仕事を郷祭と春郷祭でしていた。
「そっか。それは残念だね」
その時だった。
「シェイク、こっちで手配しておいたわよ」
「あら、シエラ」
チョコレート・ハウスのオーナー、シエラ・エバンスがやって来て声を掛けた。
「シェイクスがやるって聞いて聴きに来たの。いい演奏だったわ。……で、フラちゃんたちはチョコレート・ハウスでスタッフを休ませるために一日だけ臨時店員として呼んだのよ」
「ちょっと、それなら一声掛けてくれればよかったじゃないのよぅ」
「予定はなかったんだけどこっちに来たいだろうからってねじ込んだのよ。明日の晩の打ち上げに間に合うように、ね」
業界のケバいオカマと精錬された起業家女性の会話。
「よくシェイクスの予定を知ってるわね?」
「フラちゃんに話したでしょ? 予定が合うなら来てほしいって。とにかく、打ち上げにはウチもまぜてもらいたいわね」
というわけで、ジェオルジの夜の名物である採光花「咲蛍」の淡い光を眺めながら飲み食いすることになる。
いわば、夜の花見。
「デイジーのような花で花畑のそばが花見会場になってるの。ウチで結構な広さを確保してるからそこで、ね。強い光は厳禁。夜は寒いから七輪で暖を取りつつチーズやスルメをあぶったり魚を焼いたりして食べつつ、お酒も燗にしてやるのが楽しいんだって」
「じゃ、お店のチョコレートリキュール『ショコラビーナス』も用意した方がいいわね」
というわけで、話は決まった。
フラ・キャンディと一緒に夜の花見を楽しんでくれる人、求ム。
なお、依頼としてカクテルを販売・給仕した「チョコレート・ハウス」の臨時店員として働いた後となる(こちらの描写はなし)。
リプレイ本文
●
チョコレート・ハウスの屋台は繁盛していた。
「こちらの『雪解けの女神』ですか?」
霧雨 悠月(ka4130)はテーブルでカクテルの説明を。
「これはショコライヴィーナスにウイスキーを加えて生クリームで飾ったデザートカクテルですが……」
男性客、少し機嫌が悪い。カップルの女性の方は不安そう。
悠月、二人の様子を理解して一言。
「生クリーム抜きもできます。甘いものが好きな女性からクリームダブルがないかって聞かれますが、ないんです」
ちら、と女性の方を見る。この一言に目を輝かしていた。
「出たものを勝手にダブルにするのは?」
「構いません」
「じゃ、それを二つで」
二人の雰囲気が良くなり、にっこり下がる悠月。
「うわぁ。悠月さん、なんかすごいね」
途中で一部始終を見ていたフラ・キャンディ(kz0121)に感心された。
「二人がちょっと喧嘩しちゃってても、甘い物を食べれば……ちょっぴり心が膨らむかも。ってね」
悠月、ウインク。
そんな忙しさもやがて落ち着き、閉店の時間。
「あー、終わった終わった」
「まだ後片付けがあるよ、旭君?」
男の子っぽく両腕を大きく上げていきなり伸びをする岩井崎 旭(ka0234)に、小さな岩井崎 メル(ka0520)が仕方ないなぁな感じでくすくす。
「ここを片付けたら花見の席に移動よ。頑張って」
オーナーのシエラ・エバンスが手を叩いて最後の一頑張りを促す。
「忙しかったですねぇ~」
「カップルが多くてなかなか参考になります」
こちらははふ、と椅子に座る弓月・小太(ka4679)に、ふむと顎に手をやるハンス・ラインフェルト(ka6750)。
「ふっふー、働いたわ。今回も何人の恋を実らせた事か」
キーリ(ka4642)は、いい仕事したわ、と満足そう。
「実らせたって……」
「後で聞けばいいんじゃない?」
うずうずするフラを悠月がたしなめたり。
そんな中でメルクーア(ka4005)は元気いっぱい。
「ちょっと。花見なんだから準備も必要よ?」
お酒はいるわよね~、と抜かりがない。
ばっちり準備して丘陵花見会場にみんなで移動する。
●
「ほぉ」
「うわあっ」
ハンスが薄い目のまま感心し、フラが瞳を大きくして伸びあがる。
会場は採光花「咲蛍」の淡い光があふれる丘陵地帯。まるで光の宝石箱のようだった。
「なんだかんだで毎回見てはいるけど……」
「今年は丘に沿ってて一味違うかな。ふふ、カップルが多いね~」
キーリも横目でまんざらでもない視線を向け、悠月は満足そうな笑み。
「メル、もう仕事終わったんだからのんびりしていいよな?」
「…だよねっ! …だよっ!」
旭はこの幻想的な光景にすっかりテンションが上がり、メルも瞳を輝かしこくこく頷く。手を握って早速散歩に出掛けた。
七輪の前には。
「さー、今日は飲むわよ~。お店の人も遠慮なく飲みたいカクテルを言ってね」
メルクーアがショコラヴィーナスや卵黄のリキュールなどを持ち込んでシェーカーをカシャカシャやってる。
「まあ。立派なバーテンさんね」
シエラも感心して見守っている。
「網があるからお餅も焼けますねぇ……フラさぁん、どうですかぁ?」
「え? うんっ、今行くよっ」
小太は持参した餅を焼くつもりだ。これが珍しくてフラが隣に座る。
「ほかには何があるの?」
キーリもやって来た。
「チーズから始まっておつまみいろいろだね……あは。僕もチョコ餅を持ってきたんだ。炙って楽しもう!」
「私もお酒はいろいろ持ってきました」
悠月も着席。ハンスは酒瓶をどかりと。どぶろくに焼酎というのが東方かぶれの彼らしい。
というわけで、シエラが音頭を取る。
「はい。行っちゃった二人は『後は若い二人にお任せして』ということで……かんぱ~い」
かんぱーい、と皆が杯を掲げる。
酒宴に突入である。
「あは。お餅、ぷく~って。おもしろ~い」
「故郷をちょっと思い出しますねぇ」
フラと小太は肩を寄せてお餅を焼き、もぐもぐ。
「小太さんはノンアルコールか……残念。悠月さんは?」
「まずはスカーレットヴィーナスかな。ほんのり甘い香り…好きだな」
メルクーア、悠月にチョコ酒の苺果実酒割りを作って手渡す。悠月はグラスに顔を近付け香りを楽しんでから、ちびり。
「メルクーアちゃんのおススメある? それが良いわ」
「それじゃ、イースターエッグなんかどお?」
キーリに勧めたのは、チョコレート・リキュール30mlとアドヴォカート30mlのレシピ。
「アドヴォカートは卵黄を使ったリキュールで、甘くまろやかな味。そこにチョコレート・リキュールが加わると甘く濃厚な味わいになるのよ」
「ふうん」
キーリ、気に入った様子。さらに七輪にも注目。
「風情があるわねー。どれも良い匂い。私は炙りチーズ貰うわ」
フレッシュチーズをピックで刺して炙る。頬張ると味がとろけ温もりが広がる。
「これはいいわねー」
ピザとかチーズが大好きなのよね、とかもぐもぐ。
一方、メルクーア。
「ハンスさんは?」
「店のカクテルを順番に。私のマウジーが飲むのは当分先でしょうが、何を勧めるか考えながら飲むというのもまた楽しいものです」
「マウジー?」
ここでフラが反応して聞いた。
「私の生国では愛しい相手には私の鼠ちゃんとか私の兎ちゃん、私の宝箱と呼びかけるのが普通なので」
つまり、恋人の意味。
フラ、目を輝かしたものの言葉に詰まる。
「あの……フラさん。さっきからショコラヴィーナス飲んでますよねぇ?」
大丈夫かな、と小太が心配する。うんうんと反応するフラだが、明らかにいつもと違う。
「ええと…皆さんの飲み物と、水…持って来ましょうかねぇ」
小太、屋台広場まで取りに行った。
「後は、スカーレットヴィーナス、マザーズ・タッチ風……」
ストロベリー・クリーム・リキュール30ml、クレーム・ド・カカオ20ml、チョコレート・リキュール10mlをグラスに入れ、熱湯を注ぎながら混ぜてホイップクリームを浮かべたデザートカクテルを作るメルクーア。彼女の準備した水はもちろん、カクテルのためにあるっ!
こちら、採光花「咲蛍」の花壇を散歩する二人。
「随分馴染んで来たとは思ってたけど、まだまだ知らないことが沢山あるなぁ」
左右の明かりを見てそう言った旭は、まだ見ぬ世界を思うように星空をしみじみ見上げた。
手をつないで歩いていたメル、冒険心に燃えたようなキリッとした横顔を見て胸が躍った。
「知らないことがあるなら行ってみる……だよねっ! 旭君!」
「そうだな、メル」
物思いから呼び戻された旭、飛び切りの笑顔で答える。
「行くなら一緒だからねっ……あっ! あっちのお花、教会の絵で結婚式風!」
「おわっ……落ち着けって!」
手をつないだままいきなり向こうの花畑の趣向に気付いたメルがそのまま駆け出す。つんのめる旭だが手は離さずついて行く。
光の花畑はそんな恋人たちを優しい明かりで照らし続ける――。
●
「それじゃ次は普通にアネモネね」
元の場所ではメルクーアがチョコ酒のロイヤルミルクティー割りを作っていた。
「お酒も慣れたら結構おいしいよね?」
「うんっ、美味しいよね」
受け取ってほっこりと口を付ける悠月とフラ。チョコ餅を食べつつすっかり頬は桜色。
おや、フラの様子がおかしいぞ?
「あの……悠月さん?」
「どうしたの、改まって」
ちっちゃくなって上目遣いで話し掛けるフラに微笑む悠月。お兄さん風である。
「あのっ、男の人にしてあげて喜ぶものって、何?」
「あは……結構答えに悩む相談だね」
フラさん、結構出来上がっちゃってるなぁと頬をかく悠月。
「嬉しいことか…友達だったらやっぱり気を抜いて付き合ってくれるのが一番じゃないかなぁ」
ちらとフラを見る。ううんそれじゃないの、な瞳。
「恋に関してはほら、スペシャリストがいるから」
今度はそれそれ、な瞳。
で、話を振った先は。
「ん? そりゃきゅーぴっとの天才よ?」
キーリである。
「そ、そうだよねっ。お仕事でもそんなこと言ってたし」
すがるようにフラがお願いモードですり寄って来た。瞳うるうる。
「まあ、ここはこの恋の魔術師にお任せ。って、ユッキー逃げたわね……」
キーリ、席を外した悠月にジト目。
仕方ないわね、とフラに向き直る。
「いい、フラっち。相手が嬉しい事なんて単純よ。気持ちを込めるの」
「でも、具体的に何をどうしたら……」
「相手を思っての行動なら、そこら辺の石ころプレゼントだって喜ぶわよ」
うじうじするフラにドアップで迫り有無を言わせない。
「つまりは気負いすぎない事。……今みたいにね。一緒に居て気が休まるのが一番嬉しいんじゃないかしら?」
「き、気負ってるかなぁ?」
キーリ、ここで距離を取って席を外した。
「ま、どうアクションしようと悪い方には転ばないわよ。頑張って」
押して、引いた。そのまま悠月を捕まえて光の散歩に出発する。
キーリから断言されて勇気が出たフラ。くいっとお酒を飲んで新たな行動に。
「あの、ハンスさん。マウジーさんにしてあげて喜ぶことって、何だろう?」
先の会話で本当に聞きたかったことを改めて聞いてみた。
「ん? 自分がやりたいことは自分で企画する、相手に欲しい物を尋ねて贈る、そういう合理性が私の生国の基本なので。私は私のマウジーに甘えて貰うのが一番うれしいですね」
ハンス、七輪に鍋を掛けながら整然と答える。
「そ、そういうものなの?」
「貴女も相手の方に直接尋ねたらいかがでしょう」
「う、うん……」
最後の微笑は優しかったので、これで納得した。
とはいえ、小太はまだ帰ってこない。
「あの、メルクーアさん?」
「はいはい。そりゃあ、手作りの料理でしょ! 胃袋と一緒にハートを掴むのよ」
待ってました、とメルクーア。こちらはより具体的。
「料理……」
「女の子の手作り料理が嫌いな男はいないはず。好きな女の子からなら、さらに好感度UP間違いなし」
元気付けるが、フラはため息。
「……どうしたの?」
「あの、ボクね……」
実はフラ。百年目のエルフとして一人で里から追放された関係上、事前に仕込まれたのは家庭料理ではなくサバイバル料理だった。一人で食べる、生き残るための術である。そこに色気はない。
「ボク、森の中なら自信あるけど都会じゃなにもできないんだなあ、って」
都会に慣れていろいろ知ったのでしょげていたところもあったようで。
「そう? でもそういえば、小太さんは嫌いなもの無いって言ってたかしらねぇ」
メルクーア、すっとぼけてこぼす。
そこへ、旭とメルが戻ってきた。
「旭君、少し冷えてきたら軽くお酒を交えつつ晩酌!」
「お、いいね! っていうか、いい匂い」
「鍋にしました。……清酒を水代わりに。アルコールは飛んで旨みが増します」
「って、ハンスさん。さっきスルメ食べて苦手そうにしてたからねぇ……あ、メルさんはエンジェラでいい?」
「うんっ。旭君もいっしょでいい……よねっ! メルクーア君、もう一つお願い!」
一気ににぎやかになった。
「慣れてしまえば美味しいものです。私の生国では、ほとんどの人がこの匂いが駄目で食べられませんが」
ハンスはほら大丈夫とばかりにスルメをかじりながら鍋の灰汁取りを。
ここで小太が戻ってきた。
「皆さん、お水お待たせですよぅ」
フラの隣に座る。びくっ、と身を正すフラ。
瞬間、場の全員が意識を集中した。
――来る!
それまでの行動はそのままに、次の展開に期待を込めた!
「ユッキー!」
この時、散歩に出ていたキーリが悠月の腕に激しく抱き着いて向き直らせた。
「キーリさん? ほら、ちゃんと飲んでるから!」
光の花道の散歩を楽しみながら「絡み酒きーりんの刑」に遭っていたようで。
「違うわよ! ほら」
「あ」
フラの様子に気付いた。
●
「小太さん!」
「は、はいぃ……どうしましたぁ?」
思わず大声を出してしまったフラ。小太、反射的に向き直る。え、なにこの展開、と不安を感じる仲間たち。
そしてフラ、がばっと小太に抱き着いた!
「ボク、料理ができなくてごめんなさい~」
「はわわっ?!」
「……泣きついたわね」
「ええと……泣き落とし?」
花畑の方でキーリが愕然とし、悠月が汗たら~。
「甘えといえば甘えですか?」
「っていうか、まさかの泣き上戸」
ハンスは微妙な感じ。メルクーアは酒の影響を見抜く。
「え? 小太君に喜んでもらうことを聞いてた……?」
メルは事情を周りから聞いて絶句。
「しょーがねぇ。こっそりやるつもりだったがここでやるか! どうせこそこそしてもバレるし」
旭は意を決し小さなケーキを取り出した。
立てた蝋燭には着火の指輪で次々と火をつける。
「あら、やるわね」
悠月を連れて戻ってきたキーリ、感心する。
「でもって……誕生日おめでとう、メル」
最後に魔筆「ピンセール」を取り出して振るい、光の文字を宙に書く。
その文字、「Happy Birthday」。
「えっと、スペルあってる? よし、決まった!」
「わあっ、すごいすごいっ! ありがとう、旭君」
メル、すっかりお兄ちゃんにラブラブメロメロな妹キャラな瞳で手をぱちぱち。
「じゃ、改めて乾杯しましょうか?」
メルクーア、仕切り直し。
楽しく鍋や焼き魚で酒を酌み交わすのだった。
やがて、お開き。
紅茶を飲む旭の隣には、メルが体重を預けて寄りかかって幸せそう。
「子守唄の方がいいかな?」
酔って躍り出て演奏や歌でBGMを提供していた悠月、お眠な時間と察して緩やかに優しく歌う。
……と思ったら。
「ユッキー、私が恋の魔術師名乗ってるのおかしいって思ってるでしょー。恋人いないクセにって思ってるんでしょー。お見通しなのよー。私酔ってないわよー」
ぐい、とキーリに連れられて七輪の傍に。まだ酒に付き合わされるようで。
「私は元々他の地域の風習に興味があった。それが世界を超えても変わらなかった。ですから今の境遇も楽しめる…私はかなりの変わり者でしたから」
「ふぅん。それでも自分らしいってのはいいわよねー」
ハンスとメルクーアは……さらに鍋に酒を追加して煮つつ語り合ってるし!
「フラさんは酔うと絡み酒になる、とぉ……僕、覚えましたぁ」
小太はよれよれのフラの体重を感じながら、どんな料理が好きか、というか料理の仕方など話していたり。
「ううん……酔ってない……すぅ」
いや、もう限界か。寝息交じりだ。
「はやや、ふ、フラさん? お休みですかぁ? いっぱい飲んでましたしねぇ」
「連れて帰られる?」
ここでシエラに聞かれた小太。
「も、もちろん……」
「抱き上げられるかどうかよ?」
「はわ? ……え、えと、では」
小太、フラをお姫様抱っこ。白い足がくの字になってぷらん、とする様子はもちろん、無防備な寝顔の近さにドキリとするのだった。
そのまま改めて見上げると、丘に光の花、空に星――。
チョコレート・ハウスの屋台は繁盛していた。
「こちらの『雪解けの女神』ですか?」
霧雨 悠月(ka4130)はテーブルでカクテルの説明を。
「これはショコライヴィーナスにウイスキーを加えて生クリームで飾ったデザートカクテルですが……」
男性客、少し機嫌が悪い。カップルの女性の方は不安そう。
悠月、二人の様子を理解して一言。
「生クリーム抜きもできます。甘いものが好きな女性からクリームダブルがないかって聞かれますが、ないんです」
ちら、と女性の方を見る。この一言に目を輝かしていた。
「出たものを勝手にダブルにするのは?」
「構いません」
「じゃ、それを二つで」
二人の雰囲気が良くなり、にっこり下がる悠月。
「うわぁ。悠月さん、なんかすごいね」
途中で一部始終を見ていたフラ・キャンディ(kz0121)に感心された。
「二人がちょっと喧嘩しちゃってても、甘い物を食べれば……ちょっぴり心が膨らむかも。ってね」
悠月、ウインク。
そんな忙しさもやがて落ち着き、閉店の時間。
「あー、終わった終わった」
「まだ後片付けがあるよ、旭君?」
男の子っぽく両腕を大きく上げていきなり伸びをする岩井崎 旭(ka0234)に、小さな岩井崎 メル(ka0520)が仕方ないなぁな感じでくすくす。
「ここを片付けたら花見の席に移動よ。頑張って」
オーナーのシエラ・エバンスが手を叩いて最後の一頑張りを促す。
「忙しかったですねぇ~」
「カップルが多くてなかなか参考になります」
こちらははふ、と椅子に座る弓月・小太(ka4679)に、ふむと顎に手をやるハンス・ラインフェルト(ka6750)。
「ふっふー、働いたわ。今回も何人の恋を実らせた事か」
キーリ(ka4642)は、いい仕事したわ、と満足そう。
「実らせたって……」
「後で聞けばいいんじゃない?」
うずうずするフラを悠月がたしなめたり。
そんな中でメルクーア(ka4005)は元気いっぱい。
「ちょっと。花見なんだから準備も必要よ?」
お酒はいるわよね~、と抜かりがない。
ばっちり準備して丘陵花見会場にみんなで移動する。
●
「ほぉ」
「うわあっ」
ハンスが薄い目のまま感心し、フラが瞳を大きくして伸びあがる。
会場は採光花「咲蛍」の淡い光があふれる丘陵地帯。まるで光の宝石箱のようだった。
「なんだかんだで毎回見てはいるけど……」
「今年は丘に沿ってて一味違うかな。ふふ、カップルが多いね~」
キーリも横目でまんざらでもない視線を向け、悠月は満足そうな笑み。
「メル、もう仕事終わったんだからのんびりしていいよな?」
「…だよねっ! …だよっ!」
旭はこの幻想的な光景にすっかりテンションが上がり、メルも瞳を輝かしこくこく頷く。手を握って早速散歩に出掛けた。
七輪の前には。
「さー、今日は飲むわよ~。お店の人も遠慮なく飲みたいカクテルを言ってね」
メルクーアがショコラヴィーナスや卵黄のリキュールなどを持ち込んでシェーカーをカシャカシャやってる。
「まあ。立派なバーテンさんね」
シエラも感心して見守っている。
「網があるからお餅も焼けますねぇ……フラさぁん、どうですかぁ?」
「え? うんっ、今行くよっ」
小太は持参した餅を焼くつもりだ。これが珍しくてフラが隣に座る。
「ほかには何があるの?」
キーリもやって来た。
「チーズから始まっておつまみいろいろだね……あは。僕もチョコ餅を持ってきたんだ。炙って楽しもう!」
「私もお酒はいろいろ持ってきました」
悠月も着席。ハンスは酒瓶をどかりと。どぶろくに焼酎というのが東方かぶれの彼らしい。
というわけで、シエラが音頭を取る。
「はい。行っちゃった二人は『後は若い二人にお任せして』ということで……かんぱ~い」
かんぱーい、と皆が杯を掲げる。
酒宴に突入である。
「あは。お餅、ぷく~って。おもしろ~い」
「故郷をちょっと思い出しますねぇ」
フラと小太は肩を寄せてお餅を焼き、もぐもぐ。
「小太さんはノンアルコールか……残念。悠月さんは?」
「まずはスカーレットヴィーナスかな。ほんのり甘い香り…好きだな」
メルクーア、悠月にチョコ酒の苺果実酒割りを作って手渡す。悠月はグラスに顔を近付け香りを楽しんでから、ちびり。
「メルクーアちゃんのおススメある? それが良いわ」
「それじゃ、イースターエッグなんかどお?」
キーリに勧めたのは、チョコレート・リキュール30mlとアドヴォカート30mlのレシピ。
「アドヴォカートは卵黄を使ったリキュールで、甘くまろやかな味。そこにチョコレート・リキュールが加わると甘く濃厚な味わいになるのよ」
「ふうん」
キーリ、気に入った様子。さらに七輪にも注目。
「風情があるわねー。どれも良い匂い。私は炙りチーズ貰うわ」
フレッシュチーズをピックで刺して炙る。頬張ると味がとろけ温もりが広がる。
「これはいいわねー」
ピザとかチーズが大好きなのよね、とかもぐもぐ。
一方、メルクーア。
「ハンスさんは?」
「店のカクテルを順番に。私のマウジーが飲むのは当分先でしょうが、何を勧めるか考えながら飲むというのもまた楽しいものです」
「マウジー?」
ここでフラが反応して聞いた。
「私の生国では愛しい相手には私の鼠ちゃんとか私の兎ちゃん、私の宝箱と呼びかけるのが普通なので」
つまり、恋人の意味。
フラ、目を輝かしたものの言葉に詰まる。
「あの……フラさん。さっきからショコラヴィーナス飲んでますよねぇ?」
大丈夫かな、と小太が心配する。うんうんと反応するフラだが、明らかにいつもと違う。
「ええと…皆さんの飲み物と、水…持って来ましょうかねぇ」
小太、屋台広場まで取りに行った。
「後は、スカーレットヴィーナス、マザーズ・タッチ風……」
ストロベリー・クリーム・リキュール30ml、クレーム・ド・カカオ20ml、チョコレート・リキュール10mlをグラスに入れ、熱湯を注ぎながら混ぜてホイップクリームを浮かべたデザートカクテルを作るメルクーア。彼女の準備した水はもちろん、カクテルのためにあるっ!
こちら、採光花「咲蛍」の花壇を散歩する二人。
「随分馴染んで来たとは思ってたけど、まだまだ知らないことが沢山あるなぁ」
左右の明かりを見てそう言った旭は、まだ見ぬ世界を思うように星空をしみじみ見上げた。
手をつないで歩いていたメル、冒険心に燃えたようなキリッとした横顔を見て胸が躍った。
「知らないことがあるなら行ってみる……だよねっ! 旭君!」
「そうだな、メル」
物思いから呼び戻された旭、飛び切りの笑顔で答える。
「行くなら一緒だからねっ……あっ! あっちのお花、教会の絵で結婚式風!」
「おわっ……落ち着けって!」
手をつないだままいきなり向こうの花畑の趣向に気付いたメルがそのまま駆け出す。つんのめる旭だが手は離さずついて行く。
光の花畑はそんな恋人たちを優しい明かりで照らし続ける――。
●
「それじゃ次は普通にアネモネね」
元の場所ではメルクーアがチョコ酒のロイヤルミルクティー割りを作っていた。
「お酒も慣れたら結構おいしいよね?」
「うんっ、美味しいよね」
受け取ってほっこりと口を付ける悠月とフラ。チョコ餅を食べつつすっかり頬は桜色。
おや、フラの様子がおかしいぞ?
「あの……悠月さん?」
「どうしたの、改まって」
ちっちゃくなって上目遣いで話し掛けるフラに微笑む悠月。お兄さん風である。
「あのっ、男の人にしてあげて喜ぶものって、何?」
「あは……結構答えに悩む相談だね」
フラさん、結構出来上がっちゃってるなぁと頬をかく悠月。
「嬉しいことか…友達だったらやっぱり気を抜いて付き合ってくれるのが一番じゃないかなぁ」
ちらとフラを見る。ううんそれじゃないの、な瞳。
「恋に関してはほら、スペシャリストがいるから」
今度はそれそれ、な瞳。
で、話を振った先は。
「ん? そりゃきゅーぴっとの天才よ?」
キーリである。
「そ、そうだよねっ。お仕事でもそんなこと言ってたし」
すがるようにフラがお願いモードですり寄って来た。瞳うるうる。
「まあ、ここはこの恋の魔術師にお任せ。って、ユッキー逃げたわね……」
キーリ、席を外した悠月にジト目。
仕方ないわね、とフラに向き直る。
「いい、フラっち。相手が嬉しい事なんて単純よ。気持ちを込めるの」
「でも、具体的に何をどうしたら……」
「相手を思っての行動なら、そこら辺の石ころプレゼントだって喜ぶわよ」
うじうじするフラにドアップで迫り有無を言わせない。
「つまりは気負いすぎない事。……今みたいにね。一緒に居て気が休まるのが一番嬉しいんじゃないかしら?」
「き、気負ってるかなぁ?」
キーリ、ここで距離を取って席を外した。
「ま、どうアクションしようと悪い方には転ばないわよ。頑張って」
押して、引いた。そのまま悠月を捕まえて光の散歩に出発する。
キーリから断言されて勇気が出たフラ。くいっとお酒を飲んで新たな行動に。
「あの、ハンスさん。マウジーさんにしてあげて喜ぶことって、何だろう?」
先の会話で本当に聞きたかったことを改めて聞いてみた。
「ん? 自分がやりたいことは自分で企画する、相手に欲しい物を尋ねて贈る、そういう合理性が私の生国の基本なので。私は私のマウジーに甘えて貰うのが一番うれしいですね」
ハンス、七輪に鍋を掛けながら整然と答える。
「そ、そういうものなの?」
「貴女も相手の方に直接尋ねたらいかがでしょう」
「う、うん……」
最後の微笑は優しかったので、これで納得した。
とはいえ、小太はまだ帰ってこない。
「あの、メルクーアさん?」
「はいはい。そりゃあ、手作りの料理でしょ! 胃袋と一緒にハートを掴むのよ」
待ってました、とメルクーア。こちらはより具体的。
「料理……」
「女の子の手作り料理が嫌いな男はいないはず。好きな女の子からなら、さらに好感度UP間違いなし」
元気付けるが、フラはため息。
「……どうしたの?」
「あの、ボクね……」
実はフラ。百年目のエルフとして一人で里から追放された関係上、事前に仕込まれたのは家庭料理ではなくサバイバル料理だった。一人で食べる、生き残るための術である。そこに色気はない。
「ボク、森の中なら自信あるけど都会じゃなにもできないんだなあ、って」
都会に慣れていろいろ知ったのでしょげていたところもあったようで。
「そう? でもそういえば、小太さんは嫌いなもの無いって言ってたかしらねぇ」
メルクーア、すっとぼけてこぼす。
そこへ、旭とメルが戻ってきた。
「旭君、少し冷えてきたら軽くお酒を交えつつ晩酌!」
「お、いいね! っていうか、いい匂い」
「鍋にしました。……清酒を水代わりに。アルコールは飛んで旨みが増します」
「って、ハンスさん。さっきスルメ食べて苦手そうにしてたからねぇ……あ、メルさんはエンジェラでいい?」
「うんっ。旭君もいっしょでいい……よねっ! メルクーア君、もう一つお願い!」
一気ににぎやかになった。
「慣れてしまえば美味しいものです。私の生国では、ほとんどの人がこの匂いが駄目で食べられませんが」
ハンスはほら大丈夫とばかりにスルメをかじりながら鍋の灰汁取りを。
ここで小太が戻ってきた。
「皆さん、お水お待たせですよぅ」
フラの隣に座る。びくっ、と身を正すフラ。
瞬間、場の全員が意識を集中した。
――来る!
それまでの行動はそのままに、次の展開に期待を込めた!
「ユッキー!」
この時、散歩に出ていたキーリが悠月の腕に激しく抱き着いて向き直らせた。
「キーリさん? ほら、ちゃんと飲んでるから!」
光の花道の散歩を楽しみながら「絡み酒きーりんの刑」に遭っていたようで。
「違うわよ! ほら」
「あ」
フラの様子に気付いた。
●
「小太さん!」
「は、はいぃ……どうしましたぁ?」
思わず大声を出してしまったフラ。小太、反射的に向き直る。え、なにこの展開、と不安を感じる仲間たち。
そしてフラ、がばっと小太に抱き着いた!
「ボク、料理ができなくてごめんなさい~」
「はわわっ?!」
「……泣きついたわね」
「ええと……泣き落とし?」
花畑の方でキーリが愕然とし、悠月が汗たら~。
「甘えといえば甘えですか?」
「っていうか、まさかの泣き上戸」
ハンスは微妙な感じ。メルクーアは酒の影響を見抜く。
「え? 小太君に喜んでもらうことを聞いてた……?」
メルは事情を周りから聞いて絶句。
「しょーがねぇ。こっそりやるつもりだったがここでやるか! どうせこそこそしてもバレるし」
旭は意を決し小さなケーキを取り出した。
立てた蝋燭には着火の指輪で次々と火をつける。
「あら、やるわね」
悠月を連れて戻ってきたキーリ、感心する。
「でもって……誕生日おめでとう、メル」
最後に魔筆「ピンセール」を取り出して振るい、光の文字を宙に書く。
その文字、「Happy Birthday」。
「えっと、スペルあってる? よし、決まった!」
「わあっ、すごいすごいっ! ありがとう、旭君」
メル、すっかりお兄ちゃんにラブラブメロメロな妹キャラな瞳で手をぱちぱち。
「じゃ、改めて乾杯しましょうか?」
メルクーア、仕切り直し。
楽しく鍋や焼き魚で酒を酌み交わすのだった。
やがて、お開き。
紅茶を飲む旭の隣には、メルが体重を預けて寄りかかって幸せそう。
「子守唄の方がいいかな?」
酔って躍り出て演奏や歌でBGMを提供していた悠月、お眠な時間と察して緩やかに優しく歌う。
……と思ったら。
「ユッキー、私が恋の魔術師名乗ってるのおかしいって思ってるでしょー。恋人いないクセにって思ってるんでしょー。お見通しなのよー。私酔ってないわよー」
ぐい、とキーリに連れられて七輪の傍に。まだ酒に付き合わされるようで。
「私は元々他の地域の風習に興味があった。それが世界を超えても変わらなかった。ですから今の境遇も楽しめる…私はかなりの変わり者でしたから」
「ふぅん。それでも自分らしいってのはいいわよねー」
ハンスとメルクーアは……さらに鍋に酒を追加して煮つつ語り合ってるし!
「フラさんは酔うと絡み酒になる、とぉ……僕、覚えましたぁ」
小太はよれよれのフラの体重を感じながら、どんな料理が好きか、というか料理の仕方など話していたり。
「ううん……酔ってない……すぅ」
いや、もう限界か。寝息交じりだ。
「はやや、ふ、フラさん? お休みですかぁ? いっぱい飲んでましたしねぇ」
「連れて帰られる?」
ここでシエラに聞かれた小太。
「も、もちろん……」
「抱き上げられるかどうかよ?」
「はわ? ……え、えと、では」
小太、フラをお姫様抱っこ。白い足がくの字になってぷらん、とする様子はもちろん、無防備な寝顔の近さにドキリとするのだった。
そのまま改めて見上げると、丘に光の花、空に星――。
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相談・雑談 弓月・小太(ka4679) 人間(クリムゾンウェスト)|10才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/11/20 22:03:02 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/22 13:38:21 |