ゲスト
(ka0000)
【虚動】CAM対ナイト。模擬戦有り?
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 3日
- 締切
- 2014/11/27 19:00
- 完成日
- 2014/11/29 20:51
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
熟練弓兵の頬を汗が伝った。
指先が微かに震えている。
それでも弓矢を扱う動作は乱れず、左右の戦友と同時に矢を放つ。
良質の鋼と鋼がぶつかり合う音が重なり、演習場にいる男女すべての聴覚を一時的に乱す。
「ひぃっ」
右から悲鳴が聞こえる。
「嘘だ」
左から現実逃避の声が届く。
熟練弓兵は強烈な乾きに耐え、腹の底から命令を絞り出した。
「待避ぃっ!」
弓隊計6人が防壁から後ろへ飛び降りる。
装甲に無数のかすり傷をつけた騎士が防壁の真下で止まり、大剣を振り下ろす。
爆発音に限りなく近い衝撃と粉塵が舞う。
騎士は大剣を背中に戻し、腰を抜かした弓兵に手を差し出していた。
10分後。
「私はCAMの強さを否定している訳ではない」
2つに断たれた壁の数歩手前。そこに持ち込まれた演台に立ち、地元の領主が熱弁を振るっていた。
「騎士は……いや失礼、鍛え抜いた覚醒者はここまで強くなれるのだ。CAMの強さを求めて右往左往する必要などない!」
老いても逆三角形体型を維持した老領主が断言する。
私兵団の覚醒者が曖昧な表情でうなずき、近隣の領主やその子弟が満面の笑みで拍手をする。
そんな盛り上がりを気にもせず、紙パックのジュースをすする重装騎士が1人いた。
威力と防御の代わりに命中と回避を捨ててるので弱い相手にはとことん弱いのだけど、と脳裏によぎった次の瞬間には舌から伝わる甘味で上書きされる。
「我等王国の民は今のまま苦難を打ち破るであろう!」
背後から熱い演説と歓声が押し寄せる。
ちゅうちゅう兜越しにストローを使う騎士を、なんとかしなくていいの? といいたげなパルムが見上げていた。
●説得依頼
ハンターギルド本部に到着しあれこれすましたパルムが床に座り込み、お駄賃がわりの紙パックにストローを突き刺した。
ちゅー、と小さな音と共にキノコ頭の1メートル上に3Dディスプレイが出現する。
隅に再生中と表示されたディスプレイに映っているのは無骨な鎧兜だ。
『私は王国騎士のメーガン。個人的な依頼をお願いしたい』
出向先の地方都市で問題が発生しているらしい。
反乱や陰謀という物騒な問題ではなく、CAMよりうちの騎士の方がすごいんだぞっ、と盛り上がっているのだ。
『領主以下の面子を潰さない形でCAMの強さを教えてくれ』
このまま放置すると悪意なしにCAM推進派の邪魔をしてしまうかもしれないらしい。
『私はCAMを直接見たことはない。しかし私個人より確実に強いことは分かっている』
だからなんとかして欲しい。
そう言って静止した1分後。録画が終わったと勘違いした騎士は、ストローを器用に兜に刺してお茶を飲み始めるのだった。
指先が微かに震えている。
それでも弓矢を扱う動作は乱れず、左右の戦友と同時に矢を放つ。
良質の鋼と鋼がぶつかり合う音が重なり、演習場にいる男女すべての聴覚を一時的に乱す。
「ひぃっ」
右から悲鳴が聞こえる。
「嘘だ」
左から現実逃避の声が届く。
熟練弓兵は強烈な乾きに耐え、腹の底から命令を絞り出した。
「待避ぃっ!」
弓隊計6人が防壁から後ろへ飛び降りる。
装甲に無数のかすり傷をつけた騎士が防壁の真下で止まり、大剣を振り下ろす。
爆発音に限りなく近い衝撃と粉塵が舞う。
騎士は大剣を背中に戻し、腰を抜かした弓兵に手を差し出していた。
10分後。
「私はCAMの強さを否定している訳ではない」
2つに断たれた壁の数歩手前。そこに持ち込まれた演台に立ち、地元の領主が熱弁を振るっていた。
「騎士は……いや失礼、鍛え抜いた覚醒者はここまで強くなれるのだ。CAMの強さを求めて右往左往する必要などない!」
老いても逆三角形体型を維持した老領主が断言する。
私兵団の覚醒者が曖昧な表情でうなずき、近隣の領主やその子弟が満面の笑みで拍手をする。
そんな盛り上がりを気にもせず、紙パックのジュースをすする重装騎士が1人いた。
威力と防御の代わりに命中と回避を捨ててるので弱い相手にはとことん弱いのだけど、と脳裏によぎった次の瞬間には舌から伝わる甘味で上書きされる。
「我等王国の民は今のまま苦難を打ち破るであろう!」
背後から熱い演説と歓声が押し寄せる。
ちゅうちゅう兜越しにストローを使う騎士を、なんとかしなくていいの? といいたげなパルムが見上げていた。
●説得依頼
ハンターギルド本部に到着しあれこれすましたパルムが床に座り込み、お駄賃がわりの紙パックにストローを突き刺した。
ちゅー、と小さな音と共にキノコ頭の1メートル上に3Dディスプレイが出現する。
隅に再生中と表示されたディスプレイに映っているのは無骨な鎧兜だ。
『私は王国騎士のメーガン。個人的な依頼をお願いしたい』
出向先の地方都市で問題が発生しているらしい。
反乱や陰謀という物騒な問題ではなく、CAMよりうちの騎士の方がすごいんだぞっ、と盛り上がっているのだ。
『領主以下の面子を潰さない形でCAMの強さを教えてくれ』
このまま放置すると悪意なしにCAM推進派の邪魔をしてしまうかもしれないらしい。
『私はCAMを直接見たことはない。しかし私個人より確実に強いことは分かっている』
だからなんとかして欲しい。
そう言って静止した1分後。録画が終わったと勘違いした騎士は、ストローを器用に兜に刺してお茶を飲み始めるのだった。
リプレイ本文
街が浮かれていた。
豊かではあっても王国の田舎にある一地方都市でしかなく、リゼリオや王都に比べるとイベントの頻度が低い。
そんな場所に全高3メートル越えメカメカしい人型2機が運び込まれ、近隣貴族が物見遊山の雰囲気で集合した結果、街全体がお祭り騒ぎに突入していた。
熱気溢れる人混みの中を縫ってレオーネ・インヴェトーレ(ka1441)が駆ける。
細身の体を包むのは可愛らしくも活動的な準礼装で、上は老人から下は幼児まで男性の目を強烈に引きつけていた。
「あら。参ったわね」
ご婦人が己の赤くなった頬に手をあて隠そうとする。細い後ろ姿から目を離せない。
彼女だけではなく、多くの女性もまたレオーネに魅了されていた。彼の性別に気づいていないのは、誰にとっても幸運だった。
レオーネは貴族の屋敷に勝手口から入り、厨房の入り口からそっと覗き込む。
「リサ殿! おやかた様が追加の料理をあるだけ持ってくるようにと」
「お客様がリサ様の料理を」
「すみません至急1皿、中央から来られた方になんとか……」
厨房の中は何故だか緊迫感で張り詰めていた。
「かき氷は材料待ちですっ」
給仕服を隙無く着こなしたリサ=メテオール(ka3520)が、現状を正確に報告しつつ皿の上に料理を並べていく。
牛や豚の赤身肉を贅沢に使ったメインに、鳥肉や豆を使った戦うための体をつくる料理、今朝とれたばかりのネギが素晴らしく良い香りだ。
「大変だね」
盛りつけ完了後秒も待たずに運び出され行く皿を呆れたように眺めた後、レオーネは古びたクーラーボックスを作業台の上に置いた。
「レオーネ!」
リサが彼に気づいて満面の笑みを浮かべ、全力で抱きついた。
使用後廃棄の条件で貸し出されたクーラーボックスが、リサの力に負けてゆっくりと開く。
中身は何の変哲もない氷だ。特に大きくもなくロッソ内では珍しくもない。しかし冷蔵庫に縁の無い人々にとっては珍しすぎる。
「大好評だよ」
氷を取り出しにこりと笑う。
レオーネはにやりと笑って手を振って、本来の持ち場へ戻るために厨房から出て行った。
「よーっし」
リサはまな板に氷を置き、利き手に包丁を持って振り下ろす。たちまち氷が細かく砕かれ皿の上に美しく飾られていく。
レオーネに教わったかき氷を、覚醒時の力を使って専門の道具もなしに実現していくリサであった。
●会見
「CAMとはリアルブルーにて洗練された騎士の鎧や馬である」
演台の猫実 慧(ka0393)の眼鏡が、冷たく光を反射した。
彼は貴族ではない。
だが元士官でCAM乗りだ。
押し出しは十分で説得力もそれ以上あって、良くも悪くも貴族である近隣諸侯に聞く耳を持たせることに成功していた。
さりげなく王国貴族を持ち上げつつ彼等の理念やあり方をCAMに反映させる……と思い込ませることで相手の欲を引き出し話を聞かせる。
「ご静聴ありがとうございました」
彼は拍手に見送られて、リサの料理が並ぶ広間を後にした。演習場に向かう通路を通り、人目がないのを確認してから息を吐く。
「将を射んとせばまず馬を射よ、か」
あれだけ仕込めば、脳みそが筋肉な領主に同調することはないだろう。後は領主担当の活躍を祈るのみだ。
「分からん」
演習場の方向から女性の声が聞こえる。
奢りも甘さも悪意もなく、ついでに思慮が足りない気がする声だ。
「そう、ですか」
レイス(ka1541)は頭痛をこらえるかのように自分のこめかみに指をあてていた。
説得力ある演習にするために、強力な相手にどの程度やり合えるか、大型兵器との連携は可能かなど詳しく聞いた結果がこの返答だ。
「順調か?」
慧がたずねる。
レイスは淡々とした冷静さの中に困惑が混じった、なんとも表現しづらい表情を浮かべていた。
「発言、いいでしょうか?」
領主私兵団の実質的トップが挙手をする。
騎士が素直にうなずきレイスが軽くうなずく、天然騎士から主導権を奪えたことに安堵して説明を開始した。
「雑魔より上のヴォイドは強い上に特殊能力持ちも珍しくありません。能力によっては、我等だけでは時間稼ぎが限界です」
レイス達に目配せする。負けるとは立場上言えないので察してくれということだ。
そのかわり隊としての弓の射程や威力、どの程度押されれば全滅するか、どういう状況で士気が崩壊するかは隠し事無しに教えてくれた。
慧は高速でメモをとる。とるだけではなく記憶にあるCAMの動きと組み合わせて戦術を組み立てる。
眼鏡の下の目が細められる。現状で本物のCAMと組ませても彼等ではCAMについていけそうにない。今回のCAM着ぐるみとならちょうどいいくらいだが、将来のことを考えると明るい考えになれなかった。
「メーガン卿は?」
レイスが鋭い眼光で見つめると、騎士は数秒考えて演習場の中央にレイスを招く。
両者無言で得物を構える。
騎士は壁を斬った大剣に分厚い全身鎧、レイスは蒼い槍に布製の軽装だ。
私兵達は無骨な顔に心配げな表情を浮かべてレイスを見ている。が、両者の対決は彼等の予想を裏切った。
大剣は威力と反比例して初動が遅く、レイスにとっては雑魔相手より楽な相手だ。見てからかわせばいいだけなのだから。
まあ、当たれば背骨ごと切られる攻撃相手に平常心を保てるのはハンターや熟練騎士くらいだけれども。
レイスが鎧の継ぎ目に何度か穂先を当てる。騎士は3度目で停止し、剣を下ろして己の負けを宣言しレイスもそれを受け容れた。実戦なら装甲に穴が開いて急所に一撃入れられていたはずだからだ。
「お手合わせ感謝いたします。流石にお強い。よろしければ、健闘の証としてその顔を見せて頂けませんか」
レイスの言葉に騎士が硬直する。直後大慌てで兜を脱ごうとして慌てすぎ数度失敗してなんとか脇に抱えた。
「失礼した。最近兜が癖になってしまっていて」
赤面する騎士の頬を、汗を吸った金の髪が撫でる。
「かき氷が来たぞー!」
兵達が歓声をあげる。女騎士も子供のように顔を輝かせる。
が、まだ彼女には仕事があった。
「データ取りに協力をお願いしたい」
慧が眼鏡を外して口を開く。
隠されていた瞳が凶悪に輝き、背後に並べられたカメラが騎士の動きを注視する。午後の模擬戦に活かすと同時に、集めたデータをロッソのCAM部門に送りつける気満々だった。
「私は人に教えるのが苦手だ」
謙遜ではなく事実だった。だが慧はひかない。
「騎士の魂を教導願う!」
魂を込め一言を繰り出す。
騎士の動きが変わった。一気打ち用から矢弾や術に耐え敵陣ごと粉砕する構えへ完全に切り替わる。
力は同じでも、周辺への警戒と身体操作の精度が数段向上していた。
短い稽古で、慧は多くの情報を手に入れた。
●演習エンターテイメント
空は曇りで風は弱い。
客席最前列の貴族達も立ち見席の客達も、演習場中央に張られた白い布を見て困惑していた。
突然、複数の楽器が織り成す勇壮な音楽がはじまる。
実際には白い布の背後に設置された借り物スピーカーからの音楽だ。
同じく設置されていた借り物プロジェクターがロボアニメを白い布に映し出す。
ぶつかり合う鋼の巨人。魂を燃やして戦い抜くパイロット達。
布が揺れたりプロジェクターが古くて色が滲んだりで粗はある。しかし監督以下が魂削って創り上げた作品は、世界を越えて感動を届けていた。
「つかみはオッケーだね」
CAMコクピットと比べれは簡素でも着ぐるみ内部には到底見えないコクピット風空間で、アレア=レアーレ(ka1339)が満足そうに微笑んでいた。
今回持ち込んだのはCAMではなくCAM着ぐるみという名目のからくり細工だ。
全高3メートル越えの巨体をパワーアシスト無しで動かせるのは確かに凄い。技術的に凄いだけで戦力としては生身のハンターの方が圧倒的に強い。
上映中のアニメ映画は序盤の佳境だ。いがみ合っていたパイロット同士が手を組み2体の巨人が素晴らしい連携を見せている。
観客席は貴族もそれ以外も関係無い盛り上がりだ。ロッソへアニメ映画の上映依頼がダース単位で舞い込んでもおかしくない。
こんな最も盛り上がった状況でアレアが動き出す。巨大着ぐるみは一歩踏み出す度に大地を揺らし、観客に着ぐるみの力を誤認させる。アニメに登場した、超越的な力を持つロボットと混同させたのだ。
「やるなぁ」
演習場の反対側からもう1機の着ぐるみが登場する。中にいるのはレオーネ。その背後には騎士と弓兵が続き、着ぐるみが静止すると随伴歩兵のごとく展開した。全てレオーネの仕込みだ。
「そっちもやるじゃん」
にっしっしとアレアがマッドな笑いを響かせる。
レオーネは貴族以下に分かり易いよう、CAM着ぐるみを騎兵に兵士を歩兵に見立てて使っている。分かり易くしかも強い。
「人型機動兵器な巨大ロボはロマンだ☆ 布教させてもらうよ」
アレアの中でマテリアルがうずまき、デバイスを通じて装備である着ぐるみに流れ込む。大きすぎるためか効果は薄く、けれどレオーネ機より半秒速くパンチを叩き込む。
随伴歩兵が矢と槍で仕掛けてくるのをすり足で後退して回避する。再度のパンチはレオーネ機の反応が間に合い、双方大きく揺れて大地に蜘蛛の巣状の亀裂が出来た。
「戦に今のままで充分という事は絶対ありえません」
2機、否2部隊の激突を客席で解説するのは雪ノ下正太郎(ka0539)。元CAM乗りにしてパイロットへの復帰、つまりCAM運用本格復活を願う人物である。
「充分とは限界の言い換えです」
随伴歩兵がようやくレオーネ機の間合いを把握する。邪魔をせず邪魔にならない距離で強烈な援護を開始する。
「ヴォイドも進化しています、こちらも取り入れられるものは何でも取り入れて自分達を高めていかねばこの世界に未来は掴めません」
アレア機の動きが変わる。
応、と貴族とその兵が強烈に盛り上がる。
動き、構え、攻めて、備える。
個々の動きも全体の動きも、彼等が知る覚醒者、たとえば騎士や私兵団の主力に酷似していた。
貴族達が騎士風のアレア機を応援し、それ以外が兵士を含んだレオーネ部隊に声援を送る。
「自分達を高めていかねばこの世界に未来は掴めません。未来を掴むのは己を変えて高めていった者だけです」
レオーネが銃を構える。30mmアサルトライフル模型ではなく魔導銃の光がアレア機に向かってシールドに防がれる。
「未来を掴むのは己を変えて高めていった者だけです」
騎士がが飛び出し大剣でもってシールドを狙う。当然のように動きの鈍さをつかれて吹き飛ばされる。なお、メーガンには着ぐるみにCAM並みの重量があるものとして動いてもらっている。
「CAMは、この世界が未来を掴む為の道具になります。共に未来を掴む為に、我々の手を取って下さい」
正太郎が美しく一礼する。
吹き飛んだメーガンを受け止めたCAMに、アレア機がCAM用カタナ模型を突きつけた。両軍ともにそれ以上は戦わず、アレア機がレオーネ機を立ち上がらせ双方健闘をたたえ合う。
正太郎演出の終幕で、貴族は完全に落ちた。領主の継嗣や主要家臣も含まれているので領主もCAM賛成派に回らざるを得ない。
しかし、肝心の領主は明らかに理解がおいついていなかった。
●補習授業
「私は良く解らないのですけど、人より大きく、強く、速い乗り物であるのなら、土木や運輸に革命が起こる可能性もありますね」
視線、声色、甘い吐息にボディタッチ寸前の急接近。リサのストレートの金髪と豪奢なドレスとの組み合わせは魅力的に過ぎた。
順当にいけば数年中に全てを継ぐはずの青年貴族が目をハートにしている。これでCAM賛成派の優位は固定された。
「CAMは掛け算なんじゃよ」
領主が座す上座で、エルフの機導師がかみ砕いた説明を行っている。
「熟練の覚醒者が無意識に行ってることを支援し、未熟な者でも実力を引き上げてくれる」
イーリス・クルクベウ(ka0481)は領主の顔つきと目付きの変化を注視している。
徐々に目が泳いで現実逃避の度合が増えている。だがまだなんとかある程度は理解出来ているはずだ。
「覚醒者は一種の足し算じゃな。御身の言う様に質の良い経験や訓練、装備によって強い力になり得る」
ただし、かけ算のCAMに比べると上限が低い。
ハンターが年中危険に身をさらし続けて数年生き延びれば追いつけるかもしれないけれども、現時点ではそんな超人は存在しない。
「弓に例えるとな。覚醒者は熟練者ほど間合いを正確に把握し、風の流れを掴んで当てておる。しかしCAMは距離や風の流れ等を正確に教えてくれるようじゃ。精度は一桁以上で、装甲とパワーアシストも有りでの」
「ぬ、ぬぅ」
領主の額が汗まみれだ。
「CAMを上手く使いこなせば、下手な訓練を積んだ者よりも何倍も強い戦力となろう。また熟練の覚醒者が使いこなせば、その差はより顕著になるはずじゃ」
汗が蒸発して湯気になるのを見て、イーリスは1つの結論に至った。
この男、CAM以前に新しい技術を理解できていない。
「仕方ない」
演習に登場したCAM着ぐるみより小さい、人間サイズのCAM着ぐるみが席に腰を下ろす。
弾を抜いたリアルブルー式拳銃を机に置く。
新技術に疎いとはいっても、拳銃、猟銃、ぎりぎりで魔導銃までなら領主にも理解出来る。
CAM着ぐるみから顔を出したラザラス・フォースター(ka0108)が銃を手に取り整備を始める。
破壊力を秘めた銃が部品ごとに別れ、微かな汚れを拭き取られ排除されていく。
手つきには迷いが無い。領主の目には、ラザラスの手が愛用の剣を手入れする熟練騎士のように見えた。
「CAMってのはまあ、大雑把に言えば鎧と剣と銃を全部足したようなもんだ」
清掃を終える。
1つ1つの部品は見慣れない。CAM着ぐるみのメカメカしさに似ている気はするが、領主にはそれ以上のことは分からない。
「CAMの思想っつーのは弓と銃の違い、って言うのが一番近いと思うぜ」
領主の頭でも分かる速度で組み立て直す。
「弓は弦を引くのに腕力もコツも要るが、こいつは引鉄を引くだけで弓以上の破壊力を出せる」
銃弾を取り出し机の上に並べる。
破壊力増大のため洗練されたデザインが、100の言葉に勝る説得力を見せている。
「CAMも同じで、力のない奴でも操作方法を覚えればあそこの岩くらいは簡単に持ち上げられるようになるぜ?」
窓の向こう、演習場の隅にある岩に目を向ける。体力だけはあるメーガンでも持ち上げられない大きさだ。
「直接見て確かめねばならんな」
この翌日、領主は後を継嗣に任せて公開実験場に向かった。彼が実験でどう判断するかは分からない。
ただ、一都市とその周辺が消極的CAM反対から積極的CAM賛成に転じたのは大きな成果である。
豊かではあっても王国の田舎にある一地方都市でしかなく、リゼリオや王都に比べるとイベントの頻度が低い。
そんな場所に全高3メートル越えメカメカしい人型2機が運び込まれ、近隣貴族が物見遊山の雰囲気で集合した結果、街全体がお祭り騒ぎに突入していた。
熱気溢れる人混みの中を縫ってレオーネ・インヴェトーレ(ka1441)が駆ける。
細身の体を包むのは可愛らしくも活動的な準礼装で、上は老人から下は幼児まで男性の目を強烈に引きつけていた。
「あら。参ったわね」
ご婦人が己の赤くなった頬に手をあて隠そうとする。細い後ろ姿から目を離せない。
彼女だけではなく、多くの女性もまたレオーネに魅了されていた。彼の性別に気づいていないのは、誰にとっても幸運だった。
レオーネは貴族の屋敷に勝手口から入り、厨房の入り口からそっと覗き込む。
「リサ殿! おやかた様が追加の料理をあるだけ持ってくるようにと」
「お客様がリサ様の料理を」
「すみません至急1皿、中央から来られた方になんとか……」
厨房の中は何故だか緊迫感で張り詰めていた。
「かき氷は材料待ちですっ」
給仕服を隙無く着こなしたリサ=メテオール(ka3520)が、現状を正確に報告しつつ皿の上に料理を並べていく。
牛や豚の赤身肉を贅沢に使ったメインに、鳥肉や豆を使った戦うための体をつくる料理、今朝とれたばかりのネギが素晴らしく良い香りだ。
「大変だね」
盛りつけ完了後秒も待たずに運び出され行く皿を呆れたように眺めた後、レオーネは古びたクーラーボックスを作業台の上に置いた。
「レオーネ!」
リサが彼に気づいて満面の笑みを浮かべ、全力で抱きついた。
使用後廃棄の条件で貸し出されたクーラーボックスが、リサの力に負けてゆっくりと開く。
中身は何の変哲もない氷だ。特に大きくもなくロッソ内では珍しくもない。しかし冷蔵庫に縁の無い人々にとっては珍しすぎる。
「大好評だよ」
氷を取り出しにこりと笑う。
レオーネはにやりと笑って手を振って、本来の持ち場へ戻るために厨房から出て行った。
「よーっし」
リサはまな板に氷を置き、利き手に包丁を持って振り下ろす。たちまち氷が細かく砕かれ皿の上に美しく飾られていく。
レオーネに教わったかき氷を、覚醒時の力を使って専門の道具もなしに実現していくリサであった。
●会見
「CAMとはリアルブルーにて洗練された騎士の鎧や馬である」
演台の猫実 慧(ka0393)の眼鏡が、冷たく光を反射した。
彼は貴族ではない。
だが元士官でCAM乗りだ。
押し出しは十分で説得力もそれ以上あって、良くも悪くも貴族である近隣諸侯に聞く耳を持たせることに成功していた。
さりげなく王国貴族を持ち上げつつ彼等の理念やあり方をCAMに反映させる……と思い込ませることで相手の欲を引き出し話を聞かせる。
「ご静聴ありがとうございました」
彼は拍手に見送られて、リサの料理が並ぶ広間を後にした。演習場に向かう通路を通り、人目がないのを確認してから息を吐く。
「将を射んとせばまず馬を射よ、か」
あれだけ仕込めば、脳みそが筋肉な領主に同調することはないだろう。後は領主担当の活躍を祈るのみだ。
「分からん」
演習場の方向から女性の声が聞こえる。
奢りも甘さも悪意もなく、ついでに思慮が足りない気がする声だ。
「そう、ですか」
レイス(ka1541)は頭痛をこらえるかのように自分のこめかみに指をあてていた。
説得力ある演習にするために、強力な相手にどの程度やり合えるか、大型兵器との連携は可能かなど詳しく聞いた結果がこの返答だ。
「順調か?」
慧がたずねる。
レイスは淡々とした冷静さの中に困惑が混じった、なんとも表現しづらい表情を浮かべていた。
「発言、いいでしょうか?」
領主私兵団の実質的トップが挙手をする。
騎士が素直にうなずきレイスが軽くうなずく、天然騎士から主導権を奪えたことに安堵して説明を開始した。
「雑魔より上のヴォイドは強い上に特殊能力持ちも珍しくありません。能力によっては、我等だけでは時間稼ぎが限界です」
レイス達に目配せする。負けるとは立場上言えないので察してくれということだ。
そのかわり隊としての弓の射程や威力、どの程度押されれば全滅するか、どういう状況で士気が崩壊するかは隠し事無しに教えてくれた。
慧は高速でメモをとる。とるだけではなく記憶にあるCAMの動きと組み合わせて戦術を組み立てる。
眼鏡の下の目が細められる。現状で本物のCAMと組ませても彼等ではCAMについていけそうにない。今回のCAM着ぐるみとならちょうどいいくらいだが、将来のことを考えると明るい考えになれなかった。
「メーガン卿は?」
レイスが鋭い眼光で見つめると、騎士は数秒考えて演習場の中央にレイスを招く。
両者無言で得物を構える。
騎士は壁を斬った大剣に分厚い全身鎧、レイスは蒼い槍に布製の軽装だ。
私兵達は無骨な顔に心配げな表情を浮かべてレイスを見ている。が、両者の対決は彼等の予想を裏切った。
大剣は威力と反比例して初動が遅く、レイスにとっては雑魔相手より楽な相手だ。見てからかわせばいいだけなのだから。
まあ、当たれば背骨ごと切られる攻撃相手に平常心を保てるのはハンターや熟練騎士くらいだけれども。
レイスが鎧の継ぎ目に何度か穂先を当てる。騎士は3度目で停止し、剣を下ろして己の負けを宣言しレイスもそれを受け容れた。実戦なら装甲に穴が開いて急所に一撃入れられていたはずだからだ。
「お手合わせ感謝いたします。流石にお強い。よろしければ、健闘の証としてその顔を見せて頂けませんか」
レイスの言葉に騎士が硬直する。直後大慌てで兜を脱ごうとして慌てすぎ数度失敗してなんとか脇に抱えた。
「失礼した。最近兜が癖になってしまっていて」
赤面する騎士の頬を、汗を吸った金の髪が撫でる。
「かき氷が来たぞー!」
兵達が歓声をあげる。女騎士も子供のように顔を輝かせる。
が、まだ彼女には仕事があった。
「データ取りに協力をお願いしたい」
慧が眼鏡を外して口を開く。
隠されていた瞳が凶悪に輝き、背後に並べられたカメラが騎士の動きを注視する。午後の模擬戦に活かすと同時に、集めたデータをロッソのCAM部門に送りつける気満々だった。
「私は人に教えるのが苦手だ」
謙遜ではなく事実だった。だが慧はひかない。
「騎士の魂を教導願う!」
魂を込め一言を繰り出す。
騎士の動きが変わった。一気打ち用から矢弾や術に耐え敵陣ごと粉砕する構えへ完全に切り替わる。
力は同じでも、周辺への警戒と身体操作の精度が数段向上していた。
短い稽古で、慧は多くの情報を手に入れた。
●演習エンターテイメント
空は曇りで風は弱い。
客席最前列の貴族達も立ち見席の客達も、演習場中央に張られた白い布を見て困惑していた。
突然、複数の楽器が織り成す勇壮な音楽がはじまる。
実際には白い布の背後に設置された借り物スピーカーからの音楽だ。
同じく設置されていた借り物プロジェクターがロボアニメを白い布に映し出す。
ぶつかり合う鋼の巨人。魂を燃やして戦い抜くパイロット達。
布が揺れたりプロジェクターが古くて色が滲んだりで粗はある。しかし監督以下が魂削って創り上げた作品は、世界を越えて感動を届けていた。
「つかみはオッケーだね」
CAMコクピットと比べれは簡素でも着ぐるみ内部には到底見えないコクピット風空間で、アレア=レアーレ(ka1339)が満足そうに微笑んでいた。
今回持ち込んだのはCAMではなくCAM着ぐるみという名目のからくり細工だ。
全高3メートル越えの巨体をパワーアシスト無しで動かせるのは確かに凄い。技術的に凄いだけで戦力としては生身のハンターの方が圧倒的に強い。
上映中のアニメ映画は序盤の佳境だ。いがみ合っていたパイロット同士が手を組み2体の巨人が素晴らしい連携を見せている。
観客席は貴族もそれ以外も関係無い盛り上がりだ。ロッソへアニメ映画の上映依頼がダース単位で舞い込んでもおかしくない。
こんな最も盛り上がった状況でアレアが動き出す。巨大着ぐるみは一歩踏み出す度に大地を揺らし、観客に着ぐるみの力を誤認させる。アニメに登場した、超越的な力を持つロボットと混同させたのだ。
「やるなぁ」
演習場の反対側からもう1機の着ぐるみが登場する。中にいるのはレオーネ。その背後には騎士と弓兵が続き、着ぐるみが静止すると随伴歩兵のごとく展開した。全てレオーネの仕込みだ。
「そっちもやるじゃん」
にっしっしとアレアがマッドな笑いを響かせる。
レオーネは貴族以下に分かり易いよう、CAM着ぐるみを騎兵に兵士を歩兵に見立てて使っている。分かり易くしかも強い。
「人型機動兵器な巨大ロボはロマンだ☆ 布教させてもらうよ」
アレアの中でマテリアルがうずまき、デバイスを通じて装備である着ぐるみに流れ込む。大きすぎるためか効果は薄く、けれどレオーネ機より半秒速くパンチを叩き込む。
随伴歩兵が矢と槍で仕掛けてくるのをすり足で後退して回避する。再度のパンチはレオーネ機の反応が間に合い、双方大きく揺れて大地に蜘蛛の巣状の亀裂が出来た。
「戦に今のままで充分という事は絶対ありえません」
2機、否2部隊の激突を客席で解説するのは雪ノ下正太郎(ka0539)。元CAM乗りにしてパイロットへの復帰、つまりCAM運用本格復活を願う人物である。
「充分とは限界の言い換えです」
随伴歩兵がようやくレオーネ機の間合いを把握する。邪魔をせず邪魔にならない距離で強烈な援護を開始する。
「ヴォイドも進化しています、こちらも取り入れられるものは何でも取り入れて自分達を高めていかねばこの世界に未来は掴めません」
アレア機の動きが変わる。
応、と貴族とその兵が強烈に盛り上がる。
動き、構え、攻めて、備える。
個々の動きも全体の動きも、彼等が知る覚醒者、たとえば騎士や私兵団の主力に酷似していた。
貴族達が騎士風のアレア機を応援し、それ以外が兵士を含んだレオーネ部隊に声援を送る。
「自分達を高めていかねばこの世界に未来は掴めません。未来を掴むのは己を変えて高めていった者だけです」
レオーネが銃を構える。30mmアサルトライフル模型ではなく魔導銃の光がアレア機に向かってシールドに防がれる。
「未来を掴むのは己を変えて高めていった者だけです」
騎士がが飛び出し大剣でもってシールドを狙う。当然のように動きの鈍さをつかれて吹き飛ばされる。なお、メーガンには着ぐるみにCAM並みの重量があるものとして動いてもらっている。
「CAMは、この世界が未来を掴む為の道具になります。共に未来を掴む為に、我々の手を取って下さい」
正太郎が美しく一礼する。
吹き飛んだメーガンを受け止めたCAMに、アレア機がCAM用カタナ模型を突きつけた。両軍ともにそれ以上は戦わず、アレア機がレオーネ機を立ち上がらせ双方健闘をたたえ合う。
正太郎演出の終幕で、貴族は完全に落ちた。領主の継嗣や主要家臣も含まれているので領主もCAM賛成派に回らざるを得ない。
しかし、肝心の領主は明らかに理解がおいついていなかった。
●補習授業
「私は良く解らないのですけど、人より大きく、強く、速い乗り物であるのなら、土木や運輸に革命が起こる可能性もありますね」
視線、声色、甘い吐息にボディタッチ寸前の急接近。リサのストレートの金髪と豪奢なドレスとの組み合わせは魅力的に過ぎた。
順当にいけば数年中に全てを継ぐはずの青年貴族が目をハートにしている。これでCAM賛成派の優位は固定された。
「CAMは掛け算なんじゃよ」
領主が座す上座で、エルフの機導師がかみ砕いた説明を行っている。
「熟練の覚醒者が無意識に行ってることを支援し、未熟な者でも実力を引き上げてくれる」
イーリス・クルクベウ(ka0481)は領主の顔つきと目付きの変化を注視している。
徐々に目が泳いで現実逃避の度合が増えている。だがまだなんとかある程度は理解出来ているはずだ。
「覚醒者は一種の足し算じゃな。御身の言う様に質の良い経験や訓練、装備によって強い力になり得る」
ただし、かけ算のCAMに比べると上限が低い。
ハンターが年中危険に身をさらし続けて数年生き延びれば追いつけるかもしれないけれども、現時点ではそんな超人は存在しない。
「弓に例えるとな。覚醒者は熟練者ほど間合いを正確に把握し、風の流れを掴んで当てておる。しかしCAMは距離や風の流れ等を正確に教えてくれるようじゃ。精度は一桁以上で、装甲とパワーアシストも有りでの」
「ぬ、ぬぅ」
領主の額が汗まみれだ。
「CAMを上手く使いこなせば、下手な訓練を積んだ者よりも何倍も強い戦力となろう。また熟練の覚醒者が使いこなせば、その差はより顕著になるはずじゃ」
汗が蒸発して湯気になるのを見て、イーリスは1つの結論に至った。
この男、CAM以前に新しい技術を理解できていない。
「仕方ない」
演習に登場したCAM着ぐるみより小さい、人間サイズのCAM着ぐるみが席に腰を下ろす。
弾を抜いたリアルブルー式拳銃を机に置く。
新技術に疎いとはいっても、拳銃、猟銃、ぎりぎりで魔導銃までなら領主にも理解出来る。
CAM着ぐるみから顔を出したラザラス・フォースター(ka0108)が銃を手に取り整備を始める。
破壊力を秘めた銃が部品ごとに別れ、微かな汚れを拭き取られ排除されていく。
手つきには迷いが無い。領主の目には、ラザラスの手が愛用の剣を手入れする熟練騎士のように見えた。
「CAMってのはまあ、大雑把に言えば鎧と剣と銃を全部足したようなもんだ」
清掃を終える。
1つ1つの部品は見慣れない。CAM着ぐるみのメカメカしさに似ている気はするが、領主にはそれ以上のことは分からない。
「CAMの思想っつーのは弓と銃の違い、って言うのが一番近いと思うぜ」
領主の頭でも分かる速度で組み立て直す。
「弓は弦を引くのに腕力もコツも要るが、こいつは引鉄を引くだけで弓以上の破壊力を出せる」
銃弾を取り出し机の上に並べる。
破壊力増大のため洗練されたデザインが、100の言葉に勝る説得力を見せている。
「CAMも同じで、力のない奴でも操作方法を覚えればあそこの岩くらいは簡単に持ち上げられるようになるぜ?」
窓の向こう、演習場の隅にある岩に目を向ける。体力だけはあるメーガンでも持ち上げられない大きさだ。
「直接見て確かめねばならんな」
この翌日、領主は後を継嗣に任せて公開実験場に向かった。彼が実験でどう判断するかは分からない。
ただ、一都市とその周辺が消極的CAM反対から積極的CAM賛成に転じたのは大きな成果である。
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依頼相談スレッド 猫実 慧(ka0393) 人間(リアルブルー)|23才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/11/27 16:36:22 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/25 08:25:31 |