ゲスト
(ka0000)
【夢視】引き裂かれた姉妹
マスター:びなっす
- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 不明
- 参加費
- 1,300
- 参加人数
- 現在5人 / 4~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/19 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/11/28 07:30
オープニング
山々に囲まれた道を、妹の手を取り必死に駆け抜ける姉。
姉妹は強大な何かから逃げていた。その正体は、よく分からない。
だが姿を説明するのは簡単だった。蜘蛛だ。4mもの異常な巨体を持つ蜘蛛が、突然目の前にに現れたのだ。
とある村に住んでいた姉妹は、仕事で忙しい両親のためにサプライズで料理を作ろう……そう計画して、街へ買い物に行くところだった。
この近辺は治安が良く、雑魔の発生などほとんど見られない土地……のはずだ。
そんな安全な場所で、突然巨大な蜘蛛の化け物と遭遇してしまった。
とにかく、あの蜘蛛から逃げないと……姉は必死に妹の手を引く。
幸い、蜘蛛は脚が早いわけではないようで、どうにか逃げることが出来ていた。
これなら、逃げ切れる……そう思った時だった。
突然『なにか』に引っ掛かり、姉は地面に倒れてしまう。
「!? お姉ちゃん!」
姉はすぐに立ち上がろうとするが、片足が動かない。それどころか、今まで受けたことのない激痛が走る。
見てみると、姉の脚には細い糸が巻き付いていた。
それはピアノ線のような硬さをもっていて、無理に動かすと、スポンジを切るように何の抵抗もなく糸が脚に食い込む。
最初に引っ掛かった時の勢いで、既に脚の半分も糸が食い込み、結構な量の血が流れてしまっている。
これでは、無理矢理走ろうとすれば脚が切断してしまうだろう。
その状況を前に、姉は焦りと恐怖に染まり、未だ無事な妹に言う。
「ノア、私は大丈夫だから、ここから逃げてっ!」
「でも! お姉ちゃんを置いていけないよっ!」
涙を浮かべ、そう力強く訴える妹。
そうこうしてる間にも、後ろから巨大な蜘蛛がやってくる。
「ノアお願い! 誰か助けを呼んできて!」
「でも……お姉ちゃん……」
「早く……えっ!?」
妹を見上げ急かそうとする姉は、妹よりも上、崖のような場所の上にいる巨大な蜘蛛の姿を捉えた。
姉は咄嗟に、妹を強く押す。
その瞬間、姉を押しつぶすように、崖の上の蜘蛛が飛び降り覆い被さってきた。
姉の脚に、更に頭を真っ白にする程の激痛が生まれた……もしかしたら、無茶な動きをしたせいで、糸で脚が切断してしまったかもしれない。
しかし、蜘蛛に捕獲されてしまった今の現状からすれば、脚のことなどさほど気にならなかった。
背中を覆う柔らかくもぞもぞした感触も、最初だけで数秒経つ頃には何も感じなくなっていた。
「お……姉ちゃん? あ…あああぁああっ!!」
「ノア……お願い……逃げ……て」
最後の力を振り絞り、妹を逃がそうとする姉。
妹は少しの間動けずにいたが、覚悟を決めたのかくるりと振り返り走り出す。
離れていく妹の姿を見ながら、姉はただ妹の無事を願った。
その時、光の加減なのか、キラキラと光る何かが見えた。
それは走り去っていく妹の前に広がっていて……それの正体に遅れて気付いた姉は、目を見開き、もう上手く出ない声を絞り上げた。
「ノア……だめっ……」
だが、それは妹の耳には届かず、妹は前に張り巡らされていた糸を身体中に受け、大量の血を流しながら倒れた。
それを待っていたかのように、どこからともなく別の場所から蜘蛛がやってきた。
妹の側に張り巡らされていた鋼の糸を脚で引きちぎり、巨体に当たってギリギリと軋んでいた糸もパァンと弾けた音を立て、引きちぎられていた。
そのまま巨大蜘蛛はピクリとも動かない妹を覆う。
絶望に瞳の輝きを失った姉の視界には、妹の姿を隠す蜘蛛と、自分を覆う蜘蛛から覗く赤い目、そしてそこら中にキラキラと輝く光を映していた……
●ハンターオフィスにて
「う~~~む」
ハンター職員は、受付でうなり声を上げながら手紙を見ていた。
その様子が気になったのか、別の職員が声を掛ける。
「そんなに難しい顔をして、どうした?」
「あ、いえ、これ依頼の手紙なんですが……なんだか不思議で」
そう言うと、手紙を見ていた職員は、それを声を掛けてきた職員に見せる。
「普通は雑魔が発見されてから、それをどうにかしてくれって依頼が来ますよね?」
「そうだな」
「でも、この依頼は、必ず雑魔が現れるはずだから、助けてほしいって内容なんですよ」
「雑魔が出現する可能性があれば、前もって依頼することはあるが……」
「でも、この地域は今まで雑魔が現れた事がないんですよ。しかも、報酬がまた不思議で……かなりの高額の報酬なんです」
「その依頼は、どういった内容なんだ?」
「え……と、地方の端の村に住んでる姉妹が、雑魔に突然襲われるそうなんです。一応、その辺りの支部に連絡してみたんですけど……そういった雑魔の目撃情報は一切無いそうで……しかも、依頼人の住んでる場所と依頼の場所は離れていますし、依頼人は姉妹の事をあまり知らないようだったので、接点が全く無いんです」
「確かに不思議な依頼だ……」
「一応、上に相談した方がいいですかね?」
「……あの、私もその手紙を見せてもらってもいいですか?」
たまたま通り掛かり話を聞いたリュゼ・ミシュレン(kz0268)は、興味本位で手紙を見せてもらった。
二人の職員があれこれと話をしている間に、その手紙に目を通したリュゼは先輩職員に申し出る。
「あの! この依頼、私が担当していいですか!?」
「……と、言うわけで、不思議な依頼です。依頼の場所には雑魔の目撃情報などはありません。ですが、手紙には絶対に雑魔が現れると断言しています」
リュゼは受付でハンター達にそう言いながら、手紙に目を通し情報を伝えていく。
「現れる雑魔は巨大な蜘蛛型の雑魔で、突然周囲に複数体現れ、少なくとも三体はいるそうです。その雑魔は鋼の糸を使うかもしれないらしく、本来蜘蛛が使う柔らかく粘着性のあるものとは真逆な性質のようです。ピアノ線? のようなものですかね? 硬度が非常に高いため絡まると抜け出す事が困難のようです。それと蜘蛛自身の身体も硬度があるそうです。手紙には、ある村の姉妹が雑魔の被害に遭うと書かれていました。妹の名前は『ノア』ちゃん、姉の名前は……分からないそうです。雑魔が出現する日付、時間帯などは分かっていま……って、今日の夕方じゃないですか!?」
リュゼは手紙を見返し驚く。コホンと咳払いをし誤魔化しつつ、さっきとは一転し真剣な表情で言う。
「この手紙には、『お願い』『信じて』という言葉が多くありました。これを書いた依頼人は、とても真剣なんだと思います。もしかしたら今まで相手にされなかったのかもしれません。私はこれがただの悪戯だなんて思えません。お願いします。この依頼を受けていただけませんか?」
リュゼの必死な訴えに心を動かされたのか、得たいの知れない依頼に名乗りを上げるハンター達が現れた。
姉妹は強大な何かから逃げていた。その正体は、よく分からない。
だが姿を説明するのは簡単だった。蜘蛛だ。4mもの異常な巨体を持つ蜘蛛が、突然目の前にに現れたのだ。
とある村に住んでいた姉妹は、仕事で忙しい両親のためにサプライズで料理を作ろう……そう計画して、街へ買い物に行くところだった。
この近辺は治安が良く、雑魔の発生などほとんど見られない土地……のはずだ。
そんな安全な場所で、突然巨大な蜘蛛の化け物と遭遇してしまった。
とにかく、あの蜘蛛から逃げないと……姉は必死に妹の手を引く。
幸い、蜘蛛は脚が早いわけではないようで、どうにか逃げることが出来ていた。
これなら、逃げ切れる……そう思った時だった。
突然『なにか』に引っ掛かり、姉は地面に倒れてしまう。
「!? お姉ちゃん!」
姉はすぐに立ち上がろうとするが、片足が動かない。それどころか、今まで受けたことのない激痛が走る。
見てみると、姉の脚には細い糸が巻き付いていた。
それはピアノ線のような硬さをもっていて、無理に動かすと、スポンジを切るように何の抵抗もなく糸が脚に食い込む。
最初に引っ掛かった時の勢いで、既に脚の半分も糸が食い込み、結構な量の血が流れてしまっている。
これでは、無理矢理走ろうとすれば脚が切断してしまうだろう。
その状況を前に、姉は焦りと恐怖に染まり、未だ無事な妹に言う。
「ノア、私は大丈夫だから、ここから逃げてっ!」
「でも! お姉ちゃんを置いていけないよっ!」
涙を浮かべ、そう力強く訴える妹。
そうこうしてる間にも、後ろから巨大な蜘蛛がやってくる。
「ノアお願い! 誰か助けを呼んできて!」
「でも……お姉ちゃん……」
「早く……えっ!?」
妹を見上げ急かそうとする姉は、妹よりも上、崖のような場所の上にいる巨大な蜘蛛の姿を捉えた。
姉は咄嗟に、妹を強く押す。
その瞬間、姉を押しつぶすように、崖の上の蜘蛛が飛び降り覆い被さってきた。
姉の脚に、更に頭を真っ白にする程の激痛が生まれた……もしかしたら、無茶な動きをしたせいで、糸で脚が切断してしまったかもしれない。
しかし、蜘蛛に捕獲されてしまった今の現状からすれば、脚のことなどさほど気にならなかった。
背中を覆う柔らかくもぞもぞした感触も、最初だけで数秒経つ頃には何も感じなくなっていた。
「お……姉ちゃん? あ…あああぁああっ!!」
「ノア……お願い……逃げ……て」
最後の力を振り絞り、妹を逃がそうとする姉。
妹は少しの間動けずにいたが、覚悟を決めたのかくるりと振り返り走り出す。
離れていく妹の姿を見ながら、姉はただ妹の無事を願った。
その時、光の加減なのか、キラキラと光る何かが見えた。
それは走り去っていく妹の前に広がっていて……それの正体に遅れて気付いた姉は、目を見開き、もう上手く出ない声を絞り上げた。
「ノア……だめっ……」
だが、それは妹の耳には届かず、妹は前に張り巡らされていた糸を身体中に受け、大量の血を流しながら倒れた。
それを待っていたかのように、どこからともなく別の場所から蜘蛛がやってきた。
妹の側に張り巡らされていた鋼の糸を脚で引きちぎり、巨体に当たってギリギリと軋んでいた糸もパァンと弾けた音を立て、引きちぎられていた。
そのまま巨大蜘蛛はピクリとも動かない妹を覆う。
絶望に瞳の輝きを失った姉の視界には、妹の姿を隠す蜘蛛と、自分を覆う蜘蛛から覗く赤い目、そしてそこら中にキラキラと輝く光を映していた……
●ハンターオフィスにて
「う~~~む」
ハンター職員は、受付でうなり声を上げながら手紙を見ていた。
その様子が気になったのか、別の職員が声を掛ける。
「そんなに難しい顔をして、どうした?」
「あ、いえ、これ依頼の手紙なんですが……なんだか不思議で」
そう言うと、手紙を見ていた職員は、それを声を掛けてきた職員に見せる。
「普通は雑魔が発見されてから、それをどうにかしてくれって依頼が来ますよね?」
「そうだな」
「でも、この依頼は、必ず雑魔が現れるはずだから、助けてほしいって内容なんですよ」
「雑魔が出現する可能性があれば、前もって依頼することはあるが……」
「でも、この地域は今まで雑魔が現れた事がないんですよ。しかも、報酬がまた不思議で……かなりの高額の報酬なんです」
「その依頼は、どういった内容なんだ?」
「え……と、地方の端の村に住んでる姉妹が、雑魔に突然襲われるそうなんです。一応、その辺りの支部に連絡してみたんですけど……そういった雑魔の目撃情報は一切無いそうで……しかも、依頼人の住んでる場所と依頼の場所は離れていますし、依頼人は姉妹の事をあまり知らないようだったので、接点が全く無いんです」
「確かに不思議な依頼だ……」
「一応、上に相談した方がいいですかね?」
「……あの、私もその手紙を見せてもらってもいいですか?」
たまたま通り掛かり話を聞いたリュゼ・ミシュレン(kz0268)は、興味本位で手紙を見せてもらった。
二人の職員があれこれと話をしている間に、その手紙に目を通したリュゼは先輩職員に申し出る。
「あの! この依頼、私が担当していいですか!?」
「……と、言うわけで、不思議な依頼です。依頼の場所には雑魔の目撃情報などはありません。ですが、手紙には絶対に雑魔が現れると断言しています」
リュゼは受付でハンター達にそう言いながら、手紙に目を通し情報を伝えていく。
「現れる雑魔は巨大な蜘蛛型の雑魔で、突然周囲に複数体現れ、少なくとも三体はいるそうです。その雑魔は鋼の糸を使うかもしれないらしく、本来蜘蛛が使う柔らかく粘着性のあるものとは真逆な性質のようです。ピアノ線? のようなものですかね? 硬度が非常に高いため絡まると抜け出す事が困難のようです。それと蜘蛛自身の身体も硬度があるそうです。手紙には、ある村の姉妹が雑魔の被害に遭うと書かれていました。妹の名前は『ノア』ちゃん、姉の名前は……分からないそうです。雑魔が出現する日付、時間帯などは分かっていま……って、今日の夕方じゃないですか!?」
リュゼは手紙を見返し驚く。コホンと咳払いをし誤魔化しつつ、さっきとは一転し真剣な表情で言う。
「この手紙には、『お願い』『信じて』という言葉が多くありました。これを書いた依頼人は、とても真剣なんだと思います。もしかしたら今まで相手にされなかったのかもしれません。私はこれがただの悪戯だなんて思えません。お願いします。この依頼を受けていただけませんか?」
リュゼの必死な訴えに心を動かされたのか、得たいの知れない依頼に名乗りを上げるハンター達が現れた。
解説
●目的
出現するであろう雑魔の退治。姉妹(姉『シエーナ』妹『ノア』)の護衛。
●敵情報
巨大な蜘蛛型雑魔。数は不明、少なくとも三体以上はいる。
鋼の糸を周囲に張り、獲物を捕獲する。
鋼の糸は、通常の蜘蛛の柔らかく粘着性のある糸とは違い、刃物のような切れ味を持っているので引っ掛かるだけでダメージを負う。
一般人なら運が悪ければ、それだけで死に至るもよう。
雑魔の身体は硬く、鋼の糸を断ち切るほど。魔法の耐性は不明。
敵の情報は以上です。手紙の中の内容は拙く、文字自体は多いが肝心な情報が上記のみ。
●場所
姉妹の住む村は、雑魔の発生しにくい平和な村。
しかし、家の場所は不明です。
襲われた場所は、村の近くの山と山の間の道。
方側に高い崖があり、それに沿って道が続いています。
道は太い一本道。姉妹はそこで雑魔に襲われたとのこと。
街へ向かうにはその道を通るか、木々の生い茂る山中を登って越えなければなりません。
●姉妹の居場所
山々の道に現れる時間と場所は分かりますが、それ以外は不明です。
出現するであろう雑魔の退治。姉妹(姉『シエーナ』妹『ノア』)の護衛。
●敵情報
巨大な蜘蛛型雑魔。数は不明、少なくとも三体以上はいる。
鋼の糸を周囲に張り、獲物を捕獲する。
鋼の糸は、通常の蜘蛛の柔らかく粘着性のある糸とは違い、刃物のような切れ味を持っているので引っ掛かるだけでダメージを負う。
一般人なら運が悪ければ、それだけで死に至るもよう。
雑魔の身体は硬く、鋼の糸を断ち切るほど。魔法の耐性は不明。
敵の情報は以上です。手紙の中の内容は拙く、文字自体は多いが肝心な情報が上記のみ。
●場所
姉妹の住む村は、雑魔の発生しにくい平和な村。
しかし、家の場所は不明です。
襲われた場所は、村の近くの山と山の間の道。
方側に高い崖があり、それに沿って道が続いています。
道は太い一本道。姉妹はそこで雑魔に襲われたとのこと。
街へ向かうにはその道を通るか、木々の生い茂る山中を登って越えなければなりません。
●姉妹の居場所
山々の道に現れる時間と場所は分かりますが、それ以外は不明です。
マスターより
こんにちは。駆け出しマスターのびなっすです。
初めてのタグ付きシリーズシナリオですが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。
今回のシナリオは、もしハンターがいなければこうなってしまう……どう回避する? といったニュアンスのものです。
攻略に必要な情報は、解説よりもopの方に多く含まれています。
なお、運命に抗うのは難しく、姉妹を説得し道を変えたり街へ行くのをやめさせることは出来ません。
あまりに予想外の事をしてしまうと、攻略のヒントが潰れてしまう可能性もあります。注意してください。
皆さんの力で、辿るはずの最悪の未来を回避してください。よろしくお願いいたします。
初めてのタグ付きシリーズシナリオですが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。
今回のシナリオは、もしハンターがいなければこうなってしまう……どう回避する? といったニュアンスのものです。
攻略に必要な情報は、解説よりもopの方に多く含まれています。
なお、運命に抗うのは難しく、姉妹を説得し道を変えたり街へ行くのをやめさせることは出来ません。
あまりに予想外の事をしてしまうと、攻略のヒントが潰れてしまう可能性もあります。注意してください。
皆さんの力で、辿るはずの最悪の未来を回避してください。よろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/27 18:13
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/11/18 18:58:58 |
||
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/18 09:45:36 |