ゲスト
(ka0000)
おにくと星と
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/05/09 15:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/18 15:00
オープニング
要塞都市の門をくぐったクラーという少女は見慣れない鮮やかな風景に足を止めてしまう。
荷物を運ぶ馬車の荷物の多さたるや、着ている服が自分が来ている者とは全く違っていた。
周囲にはいろんな人や物があるから、急いで動かない事と言われていた少女はきょろきょろと周囲を見回し、人や物に当たらないように歩いていく。
少女が向かうのは頼まれたお使いを遂行する事だ。
目的の場所に行くのは二回目。
前回は大きなドワーフ、イオタと一緒だった。
本日で二回目の訪問となるのだが、クラーは一人で行くと言い張る。
周囲の大人たちは反対したが、行くための道を暗唱したところ、しぶしぶ了承してくれた。
この少女、クラーは元はとある辺境部族の生き残り。
共に住んでいた老人と要塞都市に身を寄せている。
今までは遺品をお下がりに着ていたが、今はきちんとした服をきている。
当初膝まであった髪は前髪だけ切り、後ろ髪をリボンで結んでいた。なんでも、ハンターから貰った飴に飾られていたリボンらしい。
ハンターの贈り物は部屋に大事に飾っている。
覚醒者ではない少女だが、物覚えがよい。
一度聴いたら憶える。
ただし、手先は不器用であり、何度もやらないと早くできない。
頭の回転と手先は別物だ。
店のドアを開けると、引き締まった体躯の女性が驚いた顔をする。
「おやまぁ! クラーじゃないか。一人で?」
「うん、しっかりしないとだめだって、おじいが言ってた」
頷くクラーは握りしめすぎてくしゃくしゃになった紙を女性に渡す。
紙にはメモ書きがあり、目を通した女性は「わかったよ。お疲れ様」と、駄賃の飴を一つ渡してくれた。
「ありがとう」
何かを貰った時、嬉しいと思った時は礼を言えとも言われている。
「さぁ、早くお帰り、皆が心配するよ」
「うん。ウルサの祖霊みたいにいなくなっちゃうから、帰るね」
そう言ってクラーは戻っていった。
クラーが戻っていったのはドワーフ工房。
現在の彼女は部族なき部族の一員であるが、メンバーがドワーフ工房の宿舎に入っている為、彼女の住まいもそことなる。
少しでも外の暮らしに慣れるようにと、外に出るようにしていた。
盗賊団の大型捕り物があったことを知った要塞都市内で後ろ暗い者達が多くいる場所では少し大人しくなったという経緯もあり、ある程度ならクラーが自由に歩けるようにさせている。
最近のクラーのお気に入りは誰かと眠る事。昼寝含む。
今日の眠りの友はフォニケだ。
「そういえば、バタバタしてて聞けなかったんだけど、ウルサマヨルとウルサミノルは元は同じ祖霊なのよね?」
「うん」
「何か伝承とかなかった?」
「んとねー」
クラーが昔キュノスから聞いた話をフォニケに始めた。
※※※
あるところに白いこぐまがいました。
どこからやって来たのかわからない白いこぐま。
皆とすぐに仲良くなりました。
日が沈むころ、白いこぐまは何も言わずにいなくなってしまいました。
皆が悲しんでいた時、ひょっこりと三匹の白いこぐまがあらわれました。
けいかいすることもなく、「あの子と同じ気がする」「おかえり」と、皆が優しく出迎えてくれたました。
三匹の白いこぐまの一番目と二番目はとても聡明だったり、姫のように可愛かったりしたのですが、三番目の白いこぐまは身体が大きいだけでみそっかす。
何をしてもどんくさく、しっぱいばかり。
だけど、喜んでいるものがいたら、いっしょに喜び、悲しんでいるものがいたら、その悲しみを受け止め、なぐさめてくれました。
姉ぐま達にもほかの皆にも愛される子でした。
ある日、三番目のこぐまは姉たちと離れてしまいました。
灰色の兎が連れて行ったとだれかが言ってました。
その理由はわかりません。
灰色の兎もいなくなったのですから。
けど、三番目の白いこぐまはどこに行っても愛されるこぐまでした。
※※※
おとぎ話を聞いたフォニケは「白いこぐま……ねぇ」と呟く。
「おとぎばなしとかは、どこかでいろいろとかわるって、おじいが言ってた」
「つまり、私達はきょうだいと別れた末っ子を始祖とし、ウルサ族が出来て二つの部族に分かれた……ってことかしら」
フォニケが思案すると、クラーが「うーん?」と唸る。
「私も、三番目みたいに連れ去られたけど、カシオペア族の皆に大事にされてきたから、その流れを持っているのかもね」
「じゃぁ、三番目のこぐまはお肉が好きってこと?」
「どういうことよっ。くすぐってやる」
「きゃはははは! ね、ね! ハンターのみんなとおとまりしたい!」
急な提案をするクラーにフォニケはくすぐる手を止める。
「お泊りねぇ。明日、カペラちゃんと相談してみましょ」
「うんっ!」
満足そうに返事をしたクラーはそのまま眠る。
翌日、フォニケがカペラに尋ねると、彼女は予定表を捲りつつ、げっそりとした表情となった。
「気持ちはわからないでもないけど、今まで、タットルの対応で遅れが出てるのよ」
「狙われていたしね」
盗賊団『タットル』はドワーフ工房に属しているフォニケを連れ戻す手段として、ドワーフ工房【ド・ウェルク】の技術者や造った物も狙っていた。
「でも、根詰めた仕事は良くないしね。テトちゃんも外に出たがってたし、終わったら外でバーベキューとかもいいわね」
「きゃー! カペラちゃん、大好き!」
はしゃいで抱きつくフォニケに絆されるようにカペラは「はいはい」と背を叩く。
妹のような姉のようなフォニケにカペラは甘いのだ。
「ヘナさん、来れるかしら……」
ぽつりと呟くフォニケにカペラが唸る。
ヘナとはタットルの首領の愛人だった女性の名だ。部族を滅ぼされ、誘拐されて首領の愛人として捕らわれていた。
現在はドワーフ工房に縁がある診療所に身を寄せているが、数年間の監禁は精神的に追い詰められていたという。
「落ち着いてきたけど、どうかな……」
「声はかけておくわ」
そう言ってフォニケはハンターオフィスへと向かった。
荷物を運ぶ馬車の荷物の多さたるや、着ている服が自分が来ている者とは全く違っていた。
周囲にはいろんな人や物があるから、急いで動かない事と言われていた少女はきょろきょろと周囲を見回し、人や物に当たらないように歩いていく。
少女が向かうのは頼まれたお使いを遂行する事だ。
目的の場所に行くのは二回目。
前回は大きなドワーフ、イオタと一緒だった。
本日で二回目の訪問となるのだが、クラーは一人で行くと言い張る。
周囲の大人たちは反対したが、行くための道を暗唱したところ、しぶしぶ了承してくれた。
この少女、クラーは元はとある辺境部族の生き残り。
共に住んでいた老人と要塞都市に身を寄せている。
今までは遺品をお下がりに着ていたが、今はきちんとした服をきている。
当初膝まであった髪は前髪だけ切り、後ろ髪をリボンで結んでいた。なんでも、ハンターから貰った飴に飾られていたリボンらしい。
ハンターの贈り物は部屋に大事に飾っている。
覚醒者ではない少女だが、物覚えがよい。
一度聴いたら憶える。
ただし、手先は不器用であり、何度もやらないと早くできない。
頭の回転と手先は別物だ。
店のドアを開けると、引き締まった体躯の女性が驚いた顔をする。
「おやまぁ! クラーじゃないか。一人で?」
「うん、しっかりしないとだめだって、おじいが言ってた」
頷くクラーは握りしめすぎてくしゃくしゃになった紙を女性に渡す。
紙にはメモ書きがあり、目を通した女性は「わかったよ。お疲れ様」と、駄賃の飴を一つ渡してくれた。
「ありがとう」
何かを貰った時、嬉しいと思った時は礼を言えとも言われている。
「さぁ、早くお帰り、皆が心配するよ」
「うん。ウルサの祖霊みたいにいなくなっちゃうから、帰るね」
そう言ってクラーは戻っていった。
クラーが戻っていったのはドワーフ工房。
現在の彼女は部族なき部族の一員であるが、メンバーがドワーフ工房の宿舎に入っている為、彼女の住まいもそことなる。
少しでも外の暮らしに慣れるようにと、外に出るようにしていた。
盗賊団の大型捕り物があったことを知った要塞都市内で後ろ暗い者達が多くいる場所では少し大人しくなったという経緯もあり、ある程度ならクラーが自由に歩けるようにさせている。
最近のクラーのお気に入りは誰かと眠る事。昼寝含む。
今日の眠りの友はフォニケだ。
「そういえば、バタバタしてて聞けなかったんだけど、ウルサマヨルとウルサミノルは元は同じ祖霊なのよね?」
「うん」
「何か伝承とかなかった?」
「んとねー」
クラーが昔キュノスから聞いた話をフォニケに始めた。
※※※
あるところに白いこぐまがいました。
どこからやって来たのかわからない白いこぐま。
皆とすぐに仲良くなりました。
日が沈むころ、白いこぐまは何も言わずにいなくなってしまいました。
皆が悲しんでいた時、ひょっこりと三匹の白いこぐまがあらわれました。
けいかいすることもなく、「あの子と同じ気がする」「おかえり」と、皆が優しく出迎えてくれたました。
三匹の白いこぐまの一番目と二番目はとても聡明だったり、姫のように可愛かったりしたのですが、三番目の白いこぐまは身体が大きいだけでみそっかす。
何をしてもどんくさく、しっぱいばかり。
だけど、喜んでいるものがいたら、いっしょに喜び、悲しんでいるものがいたら、その悲しみを受け止め、なぐさめてくれました。
姉ぐま達にもほかの皆にも愛される子でした。
ある日、三番目のこぐまは姉たちと離れてしまいました。
灰色の兎が連れて行ったとだれかが言ってました。
その理由はわかりません。
灰色の兎もいなくなったのですから。
けど、三番目の白いこぐまはどこに行っても愛されるこぐまでした。
※※※
おとぎ話を聞いたフォニケは「白いこぐま……ねぇ」と呟く。
「おとぎばなしとかは、どこかでいろいろとかわるって、おじいが言ってた」
「つまり、私達はきょうだいと別れた末っ子を始祖とし、ウルサ族が出来て二つの部族に分かれた……ってことかしら」
フォニケが思案すると、クラーが「うーん?」と唸る。
「私も、三番目みたいに連れ去られたけど、カシオペア族の皆に大事にされてきたから、その流れを持っているのかもね」
「じゃぁ、三番目のこぐまはお肉が好きってこと?」
「どういうことよっ。くすぐってやる」
「きゃはははは! ね、ね! ハンターのみんなとおとまりしたい!」
急な提案をするクラーにフォニケはくすぐる手を止める。
「お泊りねぇ。明日、カペラちゃんと相談してみましょ」
「うんっ!」
満足そうに返事をしたクラーはそのまま眠る。
翌日、フォニケがカペラに尋ねると、彼女は予定表を捲りつつ、げっそりとした表情となった。
「気持ちはわからないでもないけど、今まで、タットルの対応で遅れが出てるのよ」
「狙われていたしね」
盗賊団『タットル』はドワーフ工房に属しているフォニケを連れ戻す手段として、ドワーフ工房【ド・ウェルク】の技術者や造った物も狙っていた。
「でも、根詰めた仕事は良くないしね。テトちゃんも外に出たがってたし、終わったら外でバーベキューとかもいいわね」
「きゃー! カペラちゃん、大好き!」
はしゃいで抱きつくフォニケに絆されるようにカペラは「はいはい」と背を叩く。
妹のような姉のようなフォニケにカペラは甘いのだ。
「ヘナさん、来れるかしら……」
ぽつりと呟くフォニケにカペラが唸る。
ヘナとはタットルの首領の愛人だった女性の名だ。部族を滅ぼされ、誘拐されて首領の愛人として捕らわれていた。
現在はドワーフ工房に縁がある診療所に身を寄せているが、数年間の監禁は精神的に追い詰められていたという。
「落ち着いてきたけど、どうかな……」
「声はかけておくわ」
そう言ってフォニケはハンターオフィスへと向かった。
解説
ドワーフ工房のバーベキューのお誘い。
ドワーフ工房でお肉やお酒を食べませんか?
夕方、ドワーフ工房の庭みたいなところでバーベキューをやることになりました。
食べること飲むこと大好きなドワーフ達が参加。
お肉もお酒もたんまりあります。
食材持ち込みで作るのも可ですが、食べられるものを。
食べ終わったら星を見ながらのんびりしてもよし。
宿……というか、ドワーフ工房の宿舎(男女別)の空き部屋に寝具を用意してます。
泊っていってもOKです。
女性部屋はクラーが「一緒に寝よう」と乱入されます。
二次会と称して外に飲みに出ても良し。
酒好きのドワーフ達がついてきます。
同席しないNPC
ファリフ:部族会議に呼ばれてトリシュヴァーナと共に要塞都市にはいません。
アルフェッカ:要塞都市運営の仕事で動けません。
同席するNPC
ドワーフ工房のメンバー、部族なき部族のメンバーは怪我人のテトとルックス。(他のメンバーは別働の仕事をしたり、ファリフと共に動いてます)
クラーとキュノス(お留守番組)。
ヘナ:タットル首領の愛人であったエーノス族の生き残りの女性。
現在はドワーフ工房に縁がある診療所に身を寄せてます。
会いに行くことは可能です。
※PL向け情報
ウルサマヨル族、ウルサミノル族の祖霊は白いこぐまです。
おとぎ話の件はハンターの皆様も知っていることにしてOKです。
おとぎ話はフレーバーテキストです。
何か謎があるわけではないので、可愛いこぐまにときめいて頂ければ幸いです。
ドワーフ工房でお肉やお酒を食べませんか?
夕方、ドワーフ工房の庭みたいなところでバーベキューをやることになりました。
食べること飲むこと大好きなドワーフ達が参加。
お肉もお酒もたんまりあります。
食材持ち込みで作るのも可ですが、食べられるものを。
食べ終わったら星を見ながらのんびりしてもよし。
宿……というか、ドワーフ工房の宿舎(男女別)の空き部屋に寝具を用意してます。
泊っていってもOKです。
女性部屋はクラーが「一緒に寝よう」と乱入されます。
二次会と称して外に飲みに出ても良し。
酒好きのドワーフ達がついてきます。
同席しないNPC
ファリフ:部族会議に呼ばれてトリシュヴァーナと共に要塞都市にはいません。
アルフェッカ:要塞都市運営の仕事で動けません。
同席するNPC
ドワーフ工房のメンバー、部族なき部族のメンバーは怪我人のテトとルックス。(他のメンバーは別働の仕事をしたり、ファリフと共に動いてます)
クラーとキュノス(お留守番組)。
ヘナ:タットル首領の愛人であったエーノス族の生き残りの女性。
現在はドワーフ工房に縁がある診療所に身を寄せてます。
会いに行くことは可能です。
※PL向け情報
ウルサマヨル族、ウルサミノル族の祖霊は白いこぐまです。
おとぎ話の件はハンターの皆様も知っていることにしてOKです。
おとぎ話はフレーバーテキストです。
何か謎があるわけではないので、可愛いこぐまにときめいて頂ければ幸いです。
マスターより
新しい年号を迎え、お慶び申し上げます。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
新しい年号となった初のシナリオとなります。
ただのごはんシナリオです。
宜しくお願いします。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
新しい年号となった初のシナリオとなります。
ただのごはんシナリオです。
宜しくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/05/15 22:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
タダ飯を食いに 鬼塚 陸(ka0038) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/05/07 09:47:05 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/07 09:35:10 |