ゲスト
(ka0000)
【血断】魔術師の弟子、龍園にキノコ探し
マスター:狐野径

このシナリオは4日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/05/16 09:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/29 09:00
オープニング
●リゼリオ
ルゥルはリゼリオにお遣いにやってきた。そこで耳にしたのは、邪神の話題だった。邪神側の通告により今後どうすべきかということであり、「討伐すべき」「恭順したほうがいい」とか「封印できれば一番いい」とか議論するハンターの声や邪神についてや世界の在り方などである。
「死んじゃうのです? みんな死んじゃうのです?」
パルムのポルムが頭を撫で、フェレットのフレオが頬をなめて必死になだめる。
「岳郎さんにも会えないのです? 違うのです、リアルブルーに行けなくてもいいのです。でも、でも……みぎゃああああああああ」
ポルムとフレオがおろおろ始めた。ルゥルはリアルブルーで知り合い、その凍結の中にいるキノコに詳しい木野 岳郎を思うとつらかった。会えないことはいいとしても、互いに元気で幸せならいいと考える。
「どうかしたのですか?」
青い人影がルゥルの前にかがむ。
「……みぎゃああああああ、あ。こんにちはなのです」
「……はい、こんにちは、えと……ルゥルさん」
ラカ・ベルフはルゥルが泣いていたのにすぐに挨拶を返したことに切り替えに時間がかかった。
「どうしたのですか?」
「えっとですね、邪神の話を聞きましたか?」
ラカのこめかみがピクリと動いたのでルゥルは悟った。質問するまでもなかったということを。
「歪虚は全部いなくていいと思います」
その表情がやる気に満ちているものではなく、苦悩が見て取れた。
「しかし、戦ってどうにかできるのか、どうなのか……と言うことですわね。むろん、私も……ルゥルさん!?」
「そうなのです……怖いのです。いなくなるのは嫌なのです」
ルゥルの目がウルウルしはじめたので、ラカはハンカチを出し、ルゥルに渡す。
「あ、持ってますです。ありがとうございます」
ルゥルはポケットからハンカチを取り出し涙を拭いて、鼻水をかんだ。
「私はリアルブルーにまた行きたいのです。岳郎さんというキノコの人がいるのです」
「キノコの人?」
ラカの目がパルムに行っている。
「あ、違うのです。キノコに詳しい人です」
「今は、こちらに?」
「凍結の中にいます。また、会ってキノコの話をしたり、キノコを見に行ったりしたいです。でも、一番重要なのは、岳郎さんが死なないことです」
「そうですわね……正直言って私はどうしていいのかわかりません」
「……そうなのです」
二人とも邪神はいなくなってほしいと思う。ルゥルの場合、最低でも岳郎が生きて幸せになってくれることを願うし、もう一つ言えばリアルブルーに行ってもっとキノコが見たい。
「……色々考えると足がすくみます」
「なのです……」
「……一度、ループする世界を見ているのです」
ラカはルゥルの肩にいるフレオを見るとそれを思い出す。
フェレットに似た生き物たちが、文明を築き滅びと戦っていたのだ。それを繰り返している様を見てしまった。介入したことで変化が生じたが、結局はそれが正しいのかいけないことだったのか判断付かない。かかわった中、白ぽいフェレットは滅ぶ時の記憶を持っているようだったし、ラカ達に関わり希望を抱き、絶望も抱いた。
「恭順を選ぶことは簡単ですし、犠牲も出ません。ループするさまを見てしまうとつらいです」
未来の自分はそんなことを知らないかもしれないし、偶然、死する前を知っている可能性もある。
「……ラカさん」
「私は……無力だと思います」
「ラカさんは頑張っているのです! ルゥルこそ、何も分かっていないのです」
ルゥルはラカが頑張っているということはわかっている。
ルゥルは今自分が何を出来るか考える。グラズヘイム王国でも傲慢王側との戦いが続いているし、どこか、どうなるのかわからない。
今を頑張ればいいなら、もっと強く賢くなればいいともルゥルは思う。
「あ、そうなのです、ラカさん……キノコなのです」
「は?」
目をキラキラさせて言うルゥルにラカの目は点になる。
「龍園にはキノコがあるのです?」
「なくはないですが……なぜですか?」
「どうなるかわからないならば、キノコを探しに行くのです」
「よく、わからない理論なのですが」
ラカは動揺する。
「私にできることは、賢くなることと強くなることです。龍園に行ったことないですし、行くだけで賢くなります」
「……賢くはならないかと思いますわ……」
「百聞は一見に如かずなのです!」
ラカはルゥルの勢いに押された。そして、後日、招く約束をしたのだった。
●念のため
ラカは龍園のハンターオフィスで情報収集をする。
「この辺りでキノコ採れましたよね」
「季節を考えてください」
オフィスの職員の素っ気いない返答はラカの耳に届いているか分からない。
「今、危険情報とかあります」
「それは出てます」
ラカがびくっとなる。
「イエティが出たのです!」
職員がペンを天に向けまじめな顔で言う。
「……いえてぃ?」
ラカが首をかしげる。
「冗談です……えと……すみません」
職員がうめいた。通じない冗談ほどつらいものはなかった。
「いえてぃ?」
「すみません、本当すみません」
「いえてぃ」
説明しない限り撤回がなさそうなので説明した。
「で、冗談なです」
職員に対し、ラカが冷たいとも何とも言えない目を向けた。
「ラカさんなら、問題なく討伐できると思いますけどね」
「討伐後、ルゥルさんとキノコ狩り……」
「日程はいつなのです?」
「……うっ」
「はい、いっそのこと、討伐隊について行ってください」
職員はハンターの依頼書に「同行人」がいることや、この時期にないのにキノコを探そうとしている旨を記入したのだった。
ルゥルはリゼリオにお遣いにやってきた。そこで耳にしたのは、邪神の話題だった。邪神側の通告により今後どうすべきかということであり、「討伐すべき」「恭順したほうがいい」とか「封印できれば一番いい」とか議論するハンターの声や邪神についてや世界の在り方などである。
「死んじゃうのです? みんな死んじゃうのです?」
パルムのポルムが頭を撫で、フェレットのフレオが頬をなめて必死になだめる。
「岳郎さんにも会えないのです? 違うのです、リアルブルーに行けなくてもいいのです。でも、でも……みぎゃああああああああ」
ポルムとフレオがおろおろ始めた。ルゥルはリアルブルーで知り合い、その凍結の中にいるキノコに詳しい木野 岳郎を思うとつらかった。会えないことはいいとしても、互いに元気で幸せならいいと考える。
「どうかしたのですか?」
青い人影がルゥルの前にかがむ。
「……みぎゃああああああ、あ。こんにちはなのです」
「……はい、こんにちは、えと……ルゥルさん」
ラカ・ベルフはルゥルが泣いていたのにすぐに挨拶を返したことに切り替えに時間がかかった。
「どうしたのですか?」
「えっとですね、邪神の話を聞きましたか?」
ラカのこめかみがピクリと動いたのでルゥルは悟った。質問するまでもなかったということを。
「歪虚は全部いなくていいと思います」
その表情がやる気に満ちているものではなく、苦悩が見て取れた。
「しかし、戦ってどうにかできるのか、どうなのか……と言うことですわね。むろん、私も……ルゥルさん!?」
「そうなのです……怖いのです。いなくなるのは嫌なのです」
ルゥルの目がウルウルしはじめたので、ラカはハンカチを出し、ルゥルに渡す。
「あ、持ってますです。ありがとうございます」
ルゥルはポケットからハンカチを取り出し涙を拭いて、鼻水をかんだ。
「私はリアルブルーにまた行きたいのです。岳郎さんというキノコの人がいるのです」
「キノコの人?」
ラカの目がパルムに行っている。
「あ、違うのです。キノコに詳しい人です」
「今は、こちらに?」
「凍結の中にいます。また、会ってキノコの話をしたり、キノコを見に行ったりしたいです。でも、一番重要なのは、岳郎さんが死なないことです」
「そうですわね……正直言って私はどうしていいのかわかりません」
「……そうなのです」
二人とも邪神はいなくなってほしいと思う。ルゥルの場合、最低でも岳郎が生きて幸せになってくれることを願うし、もう一つ言えばリアルブルーに行ってもっとキノコが見たい。
「……色々考えると足がすくみます」
「なのです……」
「……一度、ループする世界を見ているのです」
ラカはルゥルの肩にいるフレオを見るとそれを思い出す。
フェレットに似た生き物たちが、文明を築き滅びと戦っていたのだ。それを繰り返している様を見てしまった。介入したことで変化が生じたが、結局はそれが正しいのかいけないことだったのか判断付かない。かかわった中、白ぽいフェレットは滅ぶ時の記憶を持っているようだったし、ラカ達に関わり希望を抱き、絶望も抱いた。
「恭順を選ぶことは簡単ですし、犠牲も出ません。ループするさまを見てしまうとつらいです」
未来の自分はそんなことを知らないかもしれないし、偶然、死する前を知っている可能性もある。
「……ラカさん」
「私は……無力だと思います」
「ラカさんは頑張っているのです! ルゥルこそ、何も分かっていないのです」
ルゥルはラカが頑張っているということはわかっている。
ルゥルは今自分が何を出来るか考える。グラズヘイム王国でも傲慢王側との戦いが続いているし、どこか、どうなるのかわからない。
今を頑張ればいいなら、もっと強く賢くなればいいともルゥルは思う。
「あ、そうなのです、ラカさん……キノコなのです」
「は?」
目をキラキラさせて言うルゥルにラカの目は点になる。
「龍園にはキノコがあるのです?」
「なくはないですが……なぜですか?」
「どうなるかわからないならば、キノコを探しに行くのです」
「よく、わからない理論なのですが」
ラカは動揺する。
「私にできることは、賢くなることと強くなることです。龍園に行ったことないですし、行くだけで賢くなります」
「……賢くはならないかと思いますわ……」
「百聞は一見に如かずなのです!」
ラカはルゥルの勢いに押された。そして、後日、招く約束をしたのだった。
●念のため
ラカは龍園のハンターオフィスで情報収集をする。
「この辺りでキノコ採れましたよね」
「季節を考えてください」
オフィスの職員の素っ気いない返答はラカの耳に届いているか分からない。
「今、危険情報とかあります」
「それは出てます」
ラカがびくっとなる。
「イエティが出たのです!」
職員がペンを天に向けまじめな顔で言う。
「……いえてぃ?」
ラカが首をかしげる。
「冗談です……えと……すみません」
職員がうめいた。通じない冗談ほどつらいものはなかった。
「いえてぃ?」
「すみません、本当すみません」
「いえてぃ」
説明しない限り撤回がなさそうなので説明した。
「で、冗談なです」
職員に対し、ラカが冷たいとも何とも言えない目を向けた。
「ラカさんなら、問題なく討伐できると思いますけどね」
「討伐後、ルゥルさんとキノコ狩り……」
「日程はいつなのです?」
「……うっ」
「はい、いっそのこと、討伐隊について行ってください」
職員はハンターの依頼書に「同行人」がいることや、この時期にないのにキノコを探そうとしている旨を記入したのだった。
解説
雑魔討伐。
キノコを探す(ただし、生えていない)。
その他。
●場所、
今の時期、キノコ生えてません。ラカが職員の言うことを聞いていません。
歩いてン十分のところにある森の中。一応、ラカは重装馬、ルゥルはフライングスレッドに乗れます。
●雑魔、目撃情報と敵情報
「大きなクマのようだった」
「前足は似対あったかもしれないし、後ろ足が二対だったかもしれない」
「目は複眼かもしれない」
などいろいろ目撃情報があります。幸い被害者は出ていないようです。
クマの雑魔1体、サイズ2。前足で2回攻撃してくることもあります。
出没は森だけでなく、その周りの場合もあります。森以外には小さな川、小さな洞窟があります。
●同行NPC
・ルゥル グラズヘイム王国在住、キノコ研究をする魔術師。丁寧に繕われたまるごとしまえながを着て、キノコ狩りに来た。相棒のパルムのポルムとペットのフェレットのフレオもついて来ている。フライングスレッドは重要な移動手段。
・ラカ・ベルフ 龍園在住、青龍の神官で聖導士。フェレ友と認識したため、キノコ狩りにペットの白っぽいフェレットのモニを連れて行く。【ヒーリングスフィア】【シャイン】【ストライクブロウ】はセットしてある。
●ラカが見た世界
世界最後の日に関わりました。その結果、ループする状況見て、記憶を持っているモノがいることを知っています。
記憶を持っているものは、最初はラカ達がいれば運命が変わると考えていた節がありました。
しかし、二度目にラカ達を見たときは敵と断じ、敵対することで別の未来があるか可能性を考えたようでした。
(参考『【反影】大地のイタチは夢をみる』『【反影】大地のイタチは空に消える』)
キノコを探す(ただし、生えていない)。
その他。
●場所、
今の時期、キノコ生えてません。ラカが職員の言うことを聞いていません。
歩いてン十分のところにある森の中。一応、ラカは重装馬、ルゥルはフライングスレッドに乗れます。
●雑魔、目撃情報と敵情報
「大きなクマのようだった」
「前足は似対あったかもしれないし、後ろ足が二対だったかもしれない」
「目は複眼かもしれない」
などいろいろ目撃情報があります。幸い被害者は出ていないようです。
クマの雑魔1体、サイズ2。前足で2回攻撃してくることもあります。
出没は森だけでなく、その周りの場合もあります。森以外には小さな川、小さな洞窟があります。
●同行NPC
・ルゥル グラズヘイム王国在住、キノコ研究をする魔術師。丁寧に繕われたまるごとしまえながを着て、キノコ狩りに来た。相棒のパルムのポルムとペットのフェレットのフレオもついて来ている。フライングスレッドは重要な移動手段。
・ラカ・ベルフ 龍園在住、青龍の神官で聖導士。フェレ友と認識したため、キノコ狩りにペットの白っぽいフェレットのモニを連れて行く。【ヒーリングスフィア】【シャイン】【ストライクブロウ】はセットしてある。
●ラカが見た世界
世界最後の日に関わりました。その結果、ループする状況見て、記憶を持っているモノがいることを知っています。
記憶を持っているものは、最初はラカ達がいれば運命が変わると考えていた節がありました。
しかし、二度目にラカ達を見たときは敵と断じ、敵対することで別の未来があるか可能性を考えたようでした。
(参考『【反影】大地のイタチは夢をみる』『【反影】大地のイタチは空に消える』)
マスターより
こんにちは、狐野径です。
キノコが世界を救う、とか書きそうでしたが……ルゥルの気持ちは救います。
ルゥルがフライングスレッド(ソリ)を乗り物としているのは、飛ばさなければ馬や自転車より安定的に乗りこなせる乗り物と保護者代理により認定されたため……比較的どうでもいい情報ですが、そういう流れがあります。
依頼の力点ですが、皆さまは「雑魔退治」で雇われています。キノコ探しやその他については、成功に導くスパイスです。
よろしくお願いします。
キノコが世界を救う、とか書きそうでしたが……ルゥルの気持ちは救います。
ルゥルがフライングスレッド(ソリ)を乗り物としているのは、飛ばさなければ馬や自転車より安定的に乗りこなせる乗り物と保護者代理により認定されたため……比較的どうでもいい情報ですが、そういう流れがあります。
依頼の力点ですが、皆さまは「雑魔退治」で雇われています。キノコ探しやその他については、成功に導くスパイスです。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/05/26 17:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/12 08:08:01 |
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よくあるスパイス本業化(笑)? 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2019/05/12 18:49:50 |