ゲスト
(ka0000)
新種、歩くエビフライ……なわけではない
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/06/11 12:00
- リプレイ完成予定
- 2019/06/20 12:00
オープニング
●久々に愚か者
小さな町の側を流れる川の上流に、研究室がある。そこには機導術の研究をする若者が住んでいる。貴族に頼まれ美容や健康グッズを作ろうとして、魔法公害を起こすこと二回。領主には次は出ていくようにと言われている。
リッツ・ワルターは一見するとただの研究家のひょろっと細い一応カッコいい外見の青年。小さな町には近づくことは自主規制をしている。エルフを見るとまっしぐらに抱き着き、撫でまわしたりする危険性を抱いている。この辺りで全てを駄目にしているどころか、犯罪者になりかねない。
エルフ見ると理性が飛ぶのは本人も何故だかわかっていない。
そんなリッツは普通に研究して、きちんとゴミも処理して出ていけと言われないで暮らしていた。
本日、目の前に変な生物ができていた。
「なんか、変な生き物できた」
一言でいえば魔法生物か雑魔かよく分からないけどろくでもないもの。
エビフライに足が生えている。エビは尻尾以外の殻は取ってフライにされていた代物なので、謎の足が生えていることになる。
四つの足でカサカサと虫のように歩いている。いや、動物のように歩いているという方が正しいかもしれない。
「これは食べられるのかな?」
食べたくはなかった。
「今日は遅いし、明日どうにかしよう」
リッツはそれを瓶に詰め、放置した。
その晩、カサカサ……カタカタ……ガンガン……ゴロゴロゴロゴロゴ……ボフン……ゴロゴロゴロロ……という音がしていたのだが、誰も知らない。
翌朝、リッツは瓶がなくなっていることに気づいた。
「ま、窓が開いている!? 強盗が入った?」
たぶん閉め忘れた。現実逃避はしなかった。
「……まずい! これは、まずい!」
リッツはまず、家の中にいないか確認後、外に出る。近くの川を見たが、わからない。
「……あああああああああああああああああああ、領主様に怒られるどこか、殺されるっ!」
リッツはハンターオフィスに急いだ。途中にエルフがいないようにという願いを考える余裕すらなかった。
●子どもたちの流行?
ケント・ハウエルは妹のルゥルが居候している魔術師マーナの家の隣にあるエクラ教会に間借りをしていた。王都からの避難の結果であり、父親は隣町にとどまっていた。方々との連絡がつきやすいということであるらしい。
ケントが小さな町にいることにしたのは、ルゥルがのびのびと暮らしていたところを見てみたかったからだ。大きな町にいたところでできることは限られているし、避難先と割り切る。
時々、ルゥルと教会で一緒にご飯を食べることもあるけれども、あまり会話は弾まない。
エクラ教の司祭のマークが言うには「年齢、性別、環境が違うから仕方がない」とのことだ。ケントもそれは思った。
ニ十歳近くの自分と十歳のルゥル。これだけでも十分差があるのだ。
かといって王都で見たルゥルくらいの年齢の女の子の興味を持っていた話題を振っても反応は薄かった。試しにキノコと言ったら、非常に食いついてきた。結局、ケントが詳しくなくて会話は続かなかったのだが。
ルゥルとの溝は埋まっているが、それ以上は無理そうだ。それでも、この町にいることは心安らいだ。
小さな町に住むちびっこの相手をするのがケントの役割となっていた。平時なら城壁の外に出て遊んでも文句言われない子どもたちだが、現在は歪虚の出現がありうるため、城壁内だけの活動だった。
ルゥルのことをちびっこたちは知っているし、その兄が外から来たとあれば興味を持たれる。その上、意外とケントは面倒見が良かったのでなつかれていた。
本日、なぜかちびっこたちは石をひっくり返したり、草むらを見たりしていた。
「虫でも探しているのかな?」
「違うよ。新種の生き物を探しているんだ!」
「新種の生き物?」
「そうだよ!」
子どもたちはワクワクしている様子だ。
「どんな奴なんだい?」
「……ルゥルちゃんのお兄さん、大人には言っちゃだめだよ?」
ここだけの話をしてくれた。
朝、川に出たとき、歩くエビフライを見つけたというのだ。
「逃げられちゃったんだけど、外にいるの見つかったら怒られるから……探せなかったんだ」
ひょっとしたらこの中にもいるのではないかと思って捜索しているという。
「いないかなー」
子どもたちは石をひっくり返して歩いていた。
教会に戻ると、さすがに言わない訳にはいかず、経緯をマークに話した。
「子どもたちがどこから出たかも問題ですね。それと、歩くエビフライ? 雑魔か何かでしょうかね……」
一体くらいなら、ルゥル連れて行って訓練とすればいいかとも考えた。
「ルゥルは魔法使えるんですよね……」
「そうですよ。守備隊に言っておきますから、城壁から見てみますか?」
さすがに一緒に行くというのは現状は許さない。危険が来た時、一般人のケントを守り切れない危険があるから。
「見てみたいです……」
マークが守備隊に子どもたちの出入りについても話に行くついで、謎の生き物討伐の話をするのだった。
●依頼
ロビン・ドルトスは目の前で落ち込む青年を見て、内心頭を抱える。
「分かりました、謎の生き物……と濁すのはやめましょう。推定魔法生物が逃げたからその討伐ということですね」
「はい……申し訳ありません」
「大きさは、最後に見たときは特大エビフライサイズだったということですね?」
リッツはうなずいた。
「でも、マテリアルを得たり、水に浸ることでどうなるかわからないと?」
「エビフライなので」
「エビフライなんですよね」
「エビフライです」
実験でなぜそれが動き出したのかロビンは不思議でならなかった。
「……魔法公害は起こしていないんだね?」
ロビンから敬語が消える。
「うっ、ぐ……大丈夫なはずです」
「領主には報告するからね」
「……あああああああああああああああ」
ロビンはリッツの過去を知っている。だからこそ、領主に報告の義務は果たすのだった。
だからこそ、リッツはうめいたのだ、追い出されるか厳重注意か、実験はするなとなるかの瀬戸際だから。
小さな町の側を流れる川の上流に、研究室がある。そこには機導術の研究をする若者が住んでいる。貴族に頼まれ美容や健康グッズを作ろうとして、魔法公害を起こすこと二回。領主には次は出ていくようにと言われている。
リッツ・ワルターは一見するとただの研究家のひょろっと細い一応カッコいい外見の青年。小さな町には近づくことは自主規制をしている。エルフを見るとまっしぐらに抱き着き、撫でまわしたりする危険性を抱いている。この辺りで全てを駄目にしているどころか、犯罪者になりかねない。
エルフ見ると理性が飛ぶのは本人も何故だかわかっていない。
そんなリッツは普通に研究して、きちんとゴミも処理して出ていけと言われないで暮らしていた。
本日、目の前に変な生物ができていた。
「なんか、変な生き物できた」
一言でいえば魔法生物か雑魔かよく分からないけどろくでもないもの。
エビフライに足が生えている。エビは尻尾以外の殻は取ってフライにされていた代物なので、謎の足が生えていることになる。
四つの足でカサカサと虫のように歩いている。いや、動物のように歩いているという方が正しいかもしれない。
「これは食べられるのかな?」
食べたくはなかった。
「今日は遅いし、明日どうにかしよう」
リッツはそれを瓶に詰め、放置した。
その晩、カサカサ……カタカタ……ガンガン……ゴロゴロゴロゴロゴ……ボフン……ゴロゴロゴロロ……という音がしていたのだが、誰も知らない。
翌朝、リッツは瓶がなくなっていることに気づいた。
「ま、窓が開いている!? 強盗が入った?」
たぶん閉め忘れた。現実逃避はしなかった。
「……まずい! これは、まずい!」
リッツはまず、家の中にいないか確認後、外に出る。近くの川を見たが、わからない。
「……あああああああああああああああああああ、領主様に怒られるどこか、殺されるっ!」
リッツはハンターオフィスに急いだ。途中にエルフがいないようにという願いを考える余裕すらなかった。
●子どもたちの流行?
ケント・ハウエルは妹のルゥルが居候している魔術師マーナの家の隣にあるエクラ教会に間借りをしていた。王都からの避難の結果であり、父親は隣町にとどまっていた。方々との連絡がつきやすいということであるらしい。
ケントが小さな町にいることにしたのは、ルゥルがのびのびと暮らしていたところを見てみたかったからだ。大きな町にいたところでできることは限られているし、避難先と割り切る。
時々、ルゥルと教会で一緒にご飯を食べることもあるけれども、あまり会話は弾まない。
エクラ教の司祭のマークが言うには「年齢、性別、環境が違うから仕方がない」とのことだ。ケントもそれは思った。
ニ十歳近くの自分と十歳のルゥル。これだけでも十分差があるのだ。
かといって王都で見たルゥルくらいの年齢の女の子の興味を持っていた話題を振っても反応は薄かった。試しにキノコと言ったら、非常に食いついてきた。結局、ケントが詳しくなくて会話は続かなかったのだが。
ルゥルとの溝は埋まっているが、それ以上は無理そうだ。それでも、この町にいることは心安らいだ。
小さな町に住むちびっこの相手をするのがケントの役割となっていた。平時なら城壁の外に出て遊んでも文句言われない子どもたちだが、現在は歪虚の出現がありうるため、城壁内だけの活動だった。
ルゥルのことをちびっこたちは知っているし、その兄が外から来たとあれば興味を持たれる。その上、意外とケントは面倒見が良かったのでなつかれていた。
本日、なぜかちびっこたちは石をひっくり返したり、草むらを見たりしていた。
「虫でも探しているのかな?」
「違うよ。新種の生き物を探しているんだ!」
「新種の生き物?」
「そうだよ!」
子どもたちはワクワクしている様子だ。
「どんな奴なんだい?」
「……ルゥルちゃんのお兄さん、大人には言っちゃだめだよ?」
ここだけの話をしてくれた。
朝、川に出たとき、歩くエビフライを見つけたというのだ。
「逃げられちゃったんだけど、外にいるの見つかったら怒られるから……探せなかったんだ」
ひょっとしたらこの中にもいるのではないかと思って捜索しているという。
「いないかなー」
子どもたちは石をひっくり返して歩いていた。
教会に戻ると、さすがに言わない訳にはいかず、経緯をマークに話した。
「子どもたちがどこから出たかも問題ですね。それと、歩くエビフライ? 雑魔か何かでしょうかね……」
一体くらいなら、ルゥル連れて行って訓練とすればいいかとも考えた。
「ルゥルは魔法使えるんですよね……」
「そうですよ。守備隊に言っておきますから、城壁から見てみますか?」
さすがに一緒に行くというのは現状は許さない。危険が来た時、一般人のケントを守り切れない危険があるから。
「見てみたいです……」
マークが守備隊に子どもたちの出入りについても話に行くついで、謎の生き物討伐の話をするのだった。
●依頼
ロビン・ドルトスは目の前で落ち込む青年を見て、内心頭を抱える。
「分かりました、謎の生き物……と濁すのはやめましょう。推定魔法生物が逃げたからその討伐ということですね」
「はい……申し訳ありません」
「大きさは、最後に見たときは特大エビフライサイズだったということですね?」
リッツはうなずいた。
「でも、マテリアルを得たり、水に浸ることでどうなるかわからないと?」
「エビフライなので」
「エビフライなんですよね」
「エビフライです」
実験でなぜそれが動き出したのかロビンは不思議でならなかった。
「……魔法公害は起こしていないんだね?」
ロビンから敬語が消える。
「うっ、ぐ……大丈夫なはずです」
「領主には報告するからね」
「……あああああああああああああああ」
ロビンはリッツの過去を知っている。だからこそ、領主に報告の義務は果たすのだった。
だからこそ、リッツはうめいたのだ、追い出されるか厳重注意か、実験はするなとなるかの瀬戸際だから。
解説
歩くエビフライの捜索および討伐。
●現場から小さな町までの状況
リッツの研究室は川の上流にある。
リッツは自宅とその周辺でエビフライに関する手がかりは見つけていない。
その下流である小さな町のそばは川幅がかなりある上、河原がしっかりある。
※ハンターが来たころには、ルゥルとマークが河原でエビフライの捜索をしています。
●NPC
・リッツ・ワルター 二十代半ば、男、機導師。エルフを見ると理性が吹っ飛ぶ。
腕っぷしが強いわけでも、機導術が使えるわけでもない。
捜索にはハンターと一緒にする。
・ルゥル エルフ、魔術師。歩くエビフライを見るのを楽しみにしているが、さすがに雑魔か何かだと思ってはいるため緊張感は持っているつもり。
【マジックアロー】【アイスボルト】【どっかーん(ファイアーボール)】をスキルセットしている。
・マーク 中年、エクラ教の司祭、聖導士。盾と打撃武器を持つ。
謎の生物に対応できそうならルゥルの魔法の特訓に使う。危なそうなら逃げて、ハンターに依頼を出すなりする予定。
【ヒーリングスフィア】【メイスファイティング】【キュア】をスキルセット。
・ケント・ハウエル 青年、一般人、ルゥルの義兄。
城壁のところから捜索を見守る。
●敵情報
エビフライ サイズ0、魔法生物。特大エビフライサイズだったが、現在は全長40センチくらいになっている。
四本足。動きは素早い。スキルは特にないが【逃げる】【回避】【跳ねる】といった感じ。
体当たりはしてくると思われる。泳がないが流される、ふやける。
●現場から小さな町までの状況
リッツの研究室は川の上流にある。
リッツは自宅とその周辺でエビフライに関する手がかりは見つけていない。
その下流である小さな町のそばは川幅がかなりある上、河原がしっかりある。
※ハンターが来たころには、ルゥルとマークが河原でエビフライの捜索をしています。
●NPC
・リッツ・ワルター 二十代半ば、男、機導師。エルフを見ると理性が吹っ飛ぶ。
腕っぷしが強いわけでも、機導術が使えるわけでもない。
捜索にはハンターと一緒にする。
・ルゥル エルフ、魔術師。歩くエビフライを見るのを楽しみにしているが、さすがに雑魔か何かだと思ってはいるため緊張感は持っているつもり。
【マジックアロー】【アイスボルト】【どっかーん(ファイアーボール)】をスキルセットしている。
・マーク 中年、エクラ教の司祭、聖導士。盾と打撃武器を持つ。
謎の生物に対応できそうならルゥルの魔法の特訓に使う。危なそうなら逃げて、ハンターに依頼を出すなりする予定。
【ヒーリングスフィア】【メイスファイティング】【キュア】をスキルセット。
・ケント・ハウエル 青年、一般人、ルゥルの義兄。
城壁のところから捜索を見守る。
●敵情報
エビフライ サイズ0、魔法生物。特大エビフライサイズだったが、現在は全長40センチくらいになっている。
四本足。動きは素早い。スキルは特にないが【逃げる】【回避】【跳ねる】といった感じ。
体当たりはしてくると思われる。泳がないが流される、ふやける。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
伝説のエビフライとか書きそうになりましたが、謎の生き物あらため魔法生物のエビフライです。
エビフライはすでに死んでいるので、生物より歪虚でしょうか。しかし、何らかの実験の結果、魔法を帯びた生物ということで……と経緯は謎です。
ジャンルは調査っていったら調査、コメディといったらコメディ……無印かと思いつつ……一応、コメディにしました。
なお、リッツの過去の行動については「コイよ、こい!」と「苺一会」ですが……ここのOPと解説で問題全くありません。
よろしくお願いします。
伝説のエビフライとか書きそうになりましたが、謎の生き物あらため魔法生物のエビフライです。
エビフライはすでに死んでいるので、生物より歪虚でしょうか。しかし、何らかの実験の結果、魔法を帯びた生物ということで……と経緯は謎です。
ジャンルは調査っていったら調査、コメディといったらコメディ……無印かと思いつつ……一応、コメディにしました。
なお、リッツの過去の行動については「コイよ、こい!」と「苺一会」ですが……ここのOPと解説で問題全くありません。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/06/18 20:28
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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![]() |
エビフライを倒せ! エステル・ソル(ka3983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/06/10 22:12:08 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/06/09 10:01:35 |