ゲスト
(ka0000)
知追う者、結婚式の準備する
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/06/18 07:30
- リプレイ完成予定
- 2019/06/27 07:30
オープニング
●結婚式
大江 紅葉は各地情勢等を見た後、外に目を移した。雨が降り、庭に生えた新緑を濡らしている。
歪虚支配地域から脱し、負のマテリアルの汚染から抜けてきたという実感がわく。
新たな生命の息吹に未来を見た気がしていた。
「とはいえ……エトファリカだけでなく……この世界のこと、リアルブルーのこと……さまざま関わっているのですよね」
以前からわかっていることではあった。自分の生活を考えると、まず、国のこと、かかわりのある国のことということで意識は止まる。
「……戦いが続くとはいえ、日常を止めることはできません」
戦いも必要だし、自分たちを守ることも必要だ。
だからこそ、将来を考え観光も重要と位置づける。考えることは必要とは言え、後回しでいい。
日常として必要なのは食料を得ることと子どもたちの教育だ。
「……学校は大爺やたちに丸投げで良いのです」
ハンターの助言もあり、里の中に学校はとりあえず作った。最低限を教えるだけならば、大江家の隠居家臣たちがやれる。
「光頼殿たちのおかげで警備はしやすくなりました」
武家の松永 光頼とその家族を含む一門が拠点として選んでくれたことは助かっている。
大江家がいくら武力を持っていたとしても、組織化されていたのは紅葉が小さい頃の話である。そのときの手順や必要だったことなどは天ノ都での避難生活中に失われている。規模が小さくなったのだから致し方がない。
自衛の力を得るには、現在も武力を持ち知識があるところがいるのは助かっていた。
「……はあ……やることはたくさん、そして、人手不足……猫の手を借りたい……」
虎猫の一匹がやってくる。そして、紅葉の近くでぽてっと口に咥えていたものを見せてくれた。
「……え、偉いですね! そうです、その意気です! あなたが働いているということは理解したので、食べていいですよ」
虎猫を褒めに褒め、ネズミを持って帰るように指示したのだった。
●悩みどころ
大江家の家臣の一人である杉 雪江は非常に悩んでいた。祖父母も父母も悩んでいた。
「結婚はこっそりするわけにはいきませんよね……」
「……式をあげないという雪江の判断はいいとしても……」
雪江は都にいるときから付き合いがある男性・良太と世帯を持つことにしたのだった。
そこまではいいけれども、宗主が結婚できていない現状に一族は悩んでいた。
「紅葉さま、松永 光頼さまと結婚してくれるといいのですが」
それは家臣一同が気づいているけれどもどうしようもないことだった。
光頼と仲良くなる前ならば、次男三男の公家なり武家なり、適度に見つけてきてお見合いもあり得た。いい人ならそれで良いということで。
しかし、光頼と仲良くなったことで、紅葉の男性を見る目は確実に変わっているはずである、というのが家臣一同の見方だった。
実際、二人が仲がいいというのは、大江家以外に紅葉の師匠一家やその家臣、里に住む人も気づいている。
光頼の弟の光月は何かにつけて、紅葉との間と取り持つかのような動きを見せているのだが、ことごとく失敗しているし進展がない。
光月の失敗は、噂によると、話の切り出し方の失敗で、光頼は弟が紅葉を愛していると勘違いしたということだった。
「里に住む人の印象は?」
「それが、とっとと結婚すればみたいな……」
ざっくばらんに杉一家は考える。しかし、答えは出ない。
よさそうな案が出ていればすでに誰かが始めている。
「とりあえず、雪江と良太君については宗主に言っておこう」
家族会議は終了した。
●依頼
紅葉は杉一家の話を聞いて「結婚式はするべきです」と言い切った。そのため、先陣切って準備を始める。
紅葉の言い分としては社会情勢がどうあれ、未来がどうなるかわからないなら、今を大事にするべきだし、祝い事をすることで少しでも楽しくなろうというのだった。
紅葉自身が「料理作ります」とウキウキしているという。結果、家臣たちは遠回しに包丁を取り上げる為、虎猫と柴犬の頭数数えを頼んだ。結婚式の当日に。
その護衛を光頼に頼むという流れがあったが、皆で食べる食べ物を狩る方がいいだろうという提案を断り切れなかった。
まさにその通りだったので。
「ということでな……人手を少し借りたいんだ」
天ノ都のハンターオフィスで紅葉の師匠である吉備 灯世が職員に言う。
「まあ、私も戻るんだけど……手伝いといっても、大したことはないが……できれば、あの二人の状況をどうにかしてほしい」
「はい?」
結婚式の手伝いを頼まれると思っていたため、職員は素っ頓狂な声を出した。
「紅葉と光頼殿のあの、つかず離れない何ともいえない間柄をどうにかしたいんだ……。互いにあきらめるにしても何にしても、話が進まない」
「つまり、ハンターには間を取り持てと」
「うーん、まあ、明確にはっぱかけるか、互いの気持ちを明確に聞き出して伝えるとかだな」
職員は灯世を見つめ、口に出さないが「自分でやればいいんじゃないかな」と思った。
ただ、紅葉とのかかわりがある灯世が口を出すと、角が立つ可能性があると気づいた。
(公家武家がもめてた時だと、武家を一個つぶす気かとか、公家を乗っ取る気かとかになりそうだよね)
現在はそこまでないとしても、跡取り息子と宗主という厄介な立場は存在している。その上、灯世の立場は紅葉の師匠である。
「分かりました……まあ、ハンターには頼んでみますが……」
「かたじけない」
職員は依頼を記載した。
杉家の結婚式の準備が表の依頼で裏は紅葉と光頼の間の進展を促す依頼を。
「すっごく、簡単なのに、面倒くさい感じの依頼ですね……」
職員の感想に灯世は苦笑して同意したのだった。
大江 紅葉は各地情勢等を見た後、外に目を移した。雨が降り、庭に生えた新緑を濡らしている。
歪虚支配地域から脱し、負のマテリアルの汚染から抜けてきたという実感がわく。
新たな生命の息吹に未来を見た気がしていた。
「とはいえ……エトファリカだけでなく……この世界のこと、リアルブルーのこと……さまざま関わっているのですよね」
以前からわかっていることではあった。自分の生活を考えると、まず、国のこと、かかわりのある国のことということで意識は止まる。
「……戦いが続くとはいえ、日常を止めることはできません」
戦いも必要だし、自分たちを守ることも必要だ。
だからこそ、将来を考え観光も重要と位置づける。考えることは必要とは言え、後回しでいい。
日常として必要なのは食料を得ることと子どもたちの教育だ。
「……学校は大爺やたちに丸投げで良いのです」
ハンターの助言もあり、里の中に学校はとりあえず作った。最低限を教えるだけならば、大江家の隠居家臣たちがやれる。
「光頼殿たちのおかげで警備はしやすくなりました」
武家の松永 光頼とその家族を含む一門が拠点として選んでくれたことは助かっている。
大江家がいくら武力を持っていたとしても、組織化されていたのは紅葉が小さい頃の話である。そのときの手順や必要だったことなどは天ノ都での避難生活中に失われている。規模が小さくなったのだから致し方がない。
自衛の力を得るには、現在も武力を持ち知識があるところがいるのは助かっていた。
「……はあ……やることはたくさん、そして、人手不足……猫の手を借りたい……」
虎猫の一匹がやってくる。そして、紅葉の近くでぽてっと口に咥えていたものを見せてくれた。
「……え、偉いですね! そうです、その意気です! あなたが働いているということは理解したので、食べていいですよ」
虎猫を褒めに褒め、ネズミを持って帰るように指示したのだった。
●悩みどころ
大江家の家臣の一人である杉 雪江は非常に悩んでいた。祖父母も父母も悩んでいた。
「結婚はこっそりするわけにはいきませんよね……」
「……式をあげないという雪江の判断はいいとしても……」
雪江は都にいるときから付き合いがある男性・良太と世帯を持つことにしたのだった。
そこまではいいけれども、宗主が結婚できていない現状に一族は悩んでいた。
「紅葉さま、松永 光頼さまと結婚してくれるといいのですが」
それは家臣一同が気づいているけれどもどうしようもないことだった。
光頼と仲良くなる前ならば、次男三男の公家なり武家なり、適度に見つけてきてお見合いもあり得た。いい人ならそれで良いということで。
しかし、光頼と仲良くなったことで、紅葉の男性を見る目は確実に変わっているはずである、というのが家臣一同の見方だった。
実際、二人が仲がいいというのは、大江家以外に紅葉の師匠一家やその家臣、里に住む人も気づいている。
光頼の弟の光月は何かにつけて、紅葉との間と取り持つかのような動きを見せているのだが、ことごとく失敗しているし進展がない。
光月の失敗は、噂によると、話の切り出し方の失敗で、光頼は弟が紅葉を愛していると勘違いしたということだった。
「里に住む人の印象は?」
「それが、とっとと結婚すればみたいな……」
ざっくばらんに杉一家は考える。しかし、答えは出ない。
よさそうな案が出ていればすでに誰かが始めている。
「とりあえず、雪江と良太君については宗主に言っておこう」
家族会議は終了した。
●依頼
紅葉は杉一家の話を聞いて「結婚式はするべきです」と言い切った。そのため、先陣切って準備を始める。
紅葉の言い分としては社会情勢がどうあれ、未来がどうなるかわからないなら、今を大事にするべきだし、祝い事をすることで少しでも楽しくなろうというのだった。
紅葉自身が「料理作ります」とウキウキしているという。結果、家臣たちは遠回しに包丁を取り上げる為、虎猫と柴犬の頭数数えを頼んだ。結婚式の当日に。
その護衛を光頼に頼むという流れがあったが、皆で食べる食べ物を狩る方がいいだろうという提案を断り切れなかった。
まさにその通りだったので。
「ということでな……人手を少し借りたいんだ」
天ノ都のハンターオフィスで紅葉の師匠である吉備 灯世が職員に言う。
「まあ、私も戻るんだけど……手伝いといっても、大したことはないが……できれば、あの二人の状況をどうにかしてほしい」
「はい?」
結婚式の手伝いを頼まれると思っていたため、職員は素っ頓狂な声を出した。
「紅葉と光頼殿のあの、つかず離れない何ともいえない間柄をどうにかしたいんだ……。互いにあきらめるにしても何にしても、話が進まない」
「つまり、ハンターには間を取り持てと」
「うーん、まあ、明確にはっぱかけるか、互いの気持ちを明確に聞き出して伝えるとかだな」
職員は灯世を見つめ、口に出さないが「自分でやればいいんじゃないかな」と思った。
ただ、紅葉とのかかわりがある灯世が口を出すと、角が立つ可能性があると気づいた。
(公家武家がもめてた時だと、武家を一個つぶす気かとか、公家を乗っ取る気かとかになりそうだよね)
現在はそこまでないとしても、跡取り息子と宗主という厄介な立場は存在している。その上、灯世の立場は紅葉の師匠である。
「分かりました……まあ、ハンターには頼んでみますが……」
「かたじけない」
職員は依頼を記載した。
杉家の結婚式の準備が表の依頼で裏は紅葉と光頼の間の進展を促す依頼を。
「すっごく、簡単なのに、面倒くさい感じの依頼ですね……」
職員の感想に灯世は苦笑して同意したのだった。
解説
杉家の結婚式の手伝い。
紅葉の護衛。
紅葉と光頼が結婚を約束するもしくは破局の外堀を埋める。
●頼まれていること
表向きは結婚式の作業の手伝い。
動物を狩りに行く、料理を作る準備、紅葉の護衛(お守り?)が並行している。
裏向きは紅葉と光頼の間の進展を促す。
互いの気持ちを聞く、告白を促す等あるが、慎重すぎると全く気付かれないし、強引すぎると反発するという面倒くさい。
●NPC
・大江 紅葉 里の代表(仮)。
虎猫と柴犬の頭数数えを頼まれた理由は想像できているため、むくれているが、祝い事の前だと思っているので表には出していない。
・松永 光頼 光月が紅葉を好きと勘違いし、自分は身を引くつもりでいる。
近くに祝いの席で食べる動物を狩りに行こうとしている。
・松永 光月 鈍い兄をどう突くか悩む。
兄とともに動物を狩りに行こうとしている。
・吉備 灯世 紅葉の師匠。見守るしかないと達観している。
光頼の上司とともに、紅葉と光頼をくっつける計画があった。
なお、あまり進展しなかった上、その上司は先日戦いで死んでいる。
●紅葉と光頼の問題
紅葉と光頼はなんとなくいい雰囲気になっているし、ハンターもそれとなく発破をかけている。
しかし、鈍すぎてどちらも双方の気持ちに気づいていない。
互いに大切と考えるが、親友としてから出られていない。
その上で、互いに「自分じゃ申し訳ない」という気持ちも働いている。
紅葉は大江家の有名無実の宗主であり、光頼は松永家の跡取りである。
光頼の弟も光月も人柄的にも能力的にも当主になってもおかしくはないし、光月自身は構わないと思っている。
紅葉の護衛。
紅葉と光頼が結婚を約束するもしくは破局の外堀を埋める。
●頼まれていること
表向きは結婚式の作業の手伝い。
動物を狩りに行く、料理を作る準備、紅葉の護衛(お守り?)が並行している。
裏向きは紅葉と光頼の間の進展を促す。
互いの気持ちを聞く、告白を促す等あるが、慎重すぎると全く気付かれないし、強引すぎると反発するという面倒くさい。
●NPC
・大江 紅葉 里の代表(仮)。
虎猫と柴犬の頭数数えを頼まれた理由は想像できているため、むくれているが、祝い事の前だと思っているので表には出していない。
・松永 光頼 光月が紅葉を好きと勘違いし、自分は身を引くつもりでいる。
近くに祝いの席で食べる動物を狩りに行こうとしている。
・松永 光月 鈍い兄をどう突くか悩む。
兄とともに動物を狩りに行こうとしている。
・吉備 灯世 紅葉の師匠。見守るしかないと達観している。
光頼の上司とともに、紅葉と光頼をくっつける計画があった。
なお、あまり進展しなかった上、その上司は先日戦いで死んでいる。
●紅葉と光頼の問題
紅葉と光頼はなんとなくいい雰囲気になっているし、ハンターもそれとなく発破をかけている。
しかし、鈍すぎてどちらも双方の気持ちに気づいていない。
互いに大切と考えるが、親友としてから出られていない。
その上で、互いに「自分じゃ申し訳ない」という気持ちも働いている。
紅葉は大江家の有名無実の宗主であり、光頼は松永家の跡取りである。
光頼の弟も光月も人柄的にも能力的にも当主になってもおかしくはないし、光月自身は構わないと思っている。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
粘りまくった紅葉と光頼の関係。PCさんたちがはっぱかけてくれているのは私は気付いていますが、二人が気づいていないためです。
光頼の上司と灯世の計画は憤怒勢のあれこれで中断を何度か余儀なくされているし、その上司はすでに鬼籍に入りました。
表向きは結婚式の準備中。そのなかで、紅葉と光頼の気持ちを聞きだすことがまずはじめです。
OPで雨降ってますが、リプレイ中は天気については基本曇りということで良いです。
よろしくお願いします。
粘りまくった紅葉と光頼の関係。PCさんたちがはっぱかけてくれているのは私は気付いていますが、二人が気づいていないためです。
光頼の上司と灯世の計画は憤怒勢のあれこれで中断を何度か余儀なくされているし、その上司はすでに鬼籍に入りました。
表向きは結婚式の準備中。そのなかで、紅葉と光頼の気持ちを聞きだすことがまずはじめです。
OPで雨降ってますが、リプレイ中は天気については基本曇りということで良いです。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/06/25 22:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/06/17 03:14:56 |
|
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相談 サクラ・エルフリード(ka2598) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/06/17 07:35:31 |