ゲスト
(ka0000)
【血断】せめて、いまは晴れやかに
マスター:四月朔日さくら

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
ガーディナ- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在9人 / 4~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/07/11 19:00
- リプレイ完成予定
- 2019/07/25 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
歯車は、回り出した。
邪神を、討伐するために。――しかしそれは、修羅の道の始まりでもある。
あちらこちらで生まれていくほころび。一つ一つは小さな波紋に過ぎなくても、集まれば大きなゆがみになっていく。
――動き出したものは、止められない。
●
「皆サンの選択は、キット間違いないと信じてイマス……ケド……」
リムネラはあちこちから漏れ伝わる知らせを聞いてはそう思い、そしてため息をつく毎日だった。
辺境の怠惰王はとうとう討伐されたが、しかしそれと時を前後して幻獣の森の陥落の知らせも聞いた。彼の地にいた賢者にしてもと六大龍――ナーランギも、歪虚の手にかかったという話だった。
そんな話を聞かされ、それでも心穏やかでいられるほど、リムネラもおとななわけではない。ユニオンリーダーという役職に若くして就任し、一生懸命頑張ってきたとは言え、まだ二十歳を少し過ぎたばかりなのだ。
巫女として育てられてきた過去もあり、生来の性格もどちらかというと温厚な彼女にとって、ここ半年ほどのハンターを取り巻く環境の変化は目まぐるしく、胸を痛くさせる。
(何か、ワタシにできるコトがあれば……)
リムネラはそんな、切ない気持ちになった。
そんなとき、ふと横にいるヘレが小さく首をかしげ、そして言った。
「……リムネラ、さびしそう」
言われて、リムネラは思う。そうなのかもしれない。立場やらなんやら、たくさんのしがらみにとらわれて、彼女は取り残される。前線に立つものを見送り、無事を祈ることがもっぱらだ。
自分の、なんてちっぽけな存在であることか。
いやでもそれを実感してしまい、顔をわずかに曇らせるが、慌てて笑みを浮かべた。少々無理のある笑顔だったかもしれないが、それでもその心はヘレに伝わったと見えて、小さな龍もわずかに背中の翼を動かしてみせる。
(笑顔だけは、消してはいけない……どんなに辛いときも)
リムネラはそう思いながら、報告書に目を通す。
「アチコチで、被害が……」
その様子を思うとまたため息が漏れるが、首を横に振って。
「歪虚も本気も本気ですからね。仕方ないんでしょうけど」
脇で書類の整理をしていた補佐のジークがそうつぶやく。
「怪我人も少なからず出てますし、それに伴って全体的に落ち込みがちな場所もあるようですからね……」
すると、ジークは思いがけないことをリムネラに言った。
「リムネラさん、こういうときだからこそ、人に元気を与えるのも大事じゃないですか?」
「エ?」
「いえ、ハンターの皆さんと、壮行会を開くのもありかなと思ったんです。どうですか」
特に、リムネラの巫女舞などはきっと人びとの暗い気持ちを明るくしてくれるだろう、と。夏祭りを兼ねているみたいですけれど、と言って、ジークは微笑む。
リムネラにできること――それは、祈り、舞うこと。
それが他の人の心に作用するのなら、確かにすばらしいことだ。
「街の人にも声をカケレバ、皆サンにも笑顔、与えられマスね?」
リムネラは言うと、頬をほんのり染めた。
「ええ、きっと」
リムネラはそれを聞いて、今度は心からの笑みを浮かべた。
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歯車は、回り出した。
邪神を、討伐するために。――しかしそれは、修羅の道の始まりでもある。
あちらこちらで生まれていくほころび。一つ一つは小さな波紋に過ぎなくても、集まれば大きなゆがみになっていく。
――動き出したものは、止められない。
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「皆サンの選択は、キット間違いないと信じてイマス……ケド……」
リムネラはあちこちから漏れ伝わる知らせを聞いてはそう思い、そしてため息をつく毎日だった。
辺境の怠惰王はとうとう討伐されたが、しかしそれと時を前後して幻獣の森の陥落の知らせも聞いた。彼の地にいた賢者にしてもと六大龍――ナーランギも、歪虚の手にかかったという話だった。
そんな話を聞かされ、それでも心穏やかでいられるほど、リムネラもおとななわけではない。ユニオンリーダーという役職に若くして就任し、一生懸命頑張ってきたとは言え、まだ二十歳を少し過ぎたばかりなのだ。
巫女として育てられてきた過去もあり、生来の性格もどちらかというと温厚な彼女にとって、ここ半年ほどのハンターを取り巻く環境の変化は目まぐるしく、胸を痛くさせる。
(何か、ワタシにできるコトがあれば……)
リムネラはそんな、切ない気持ちになった。
そんなとき、ふと横にいるヘレが小さく首をかしげ、そして言った。
「……リムネラ、さびしそう」
言われて、リムネラは思う。そうなのかもしれない。立場やらなんやら、たくさんのしがらみにとらわれて、彼女は取り残される。前線に立つものを見送り、無事を祈ることがもっぱらだ。
自分の、なんてちっぽけな存在であることか。
いやでもそれを実感してしまい、顔をわずかに曇らせるが、慌てて笑みを浮かべた。少々無理のある笑顔だったかもしれないが、それでもその心はヘレに伝わったと見えて、小さな龍もわずかに背中の翼を動かしてみせる。
(笑顔だけは、消してはいけない……どんなに辛いときも)
リムネラはそう思いながら、報告書に目を通す。
「アチコチで、被害が……」
その様子を思うとまたため息が漏れるが、首を横に振って。
「歪虚も本気も本気ですからね。仕方ないんでしょうけど」
脇で書類の整理をしていた補佐のジークがそうつぶやく。
「怪我人も少なからず出てますし、それに伴って全体的に落ち込みがちな場所もあるようですからね……」
すると、ジークは思いがけないことをリムネラに言った。
「リムネラさん、こういうときだからこそ、人に元気を与えるのも大事じゃないですか?」
「エ?」
「いえ、ハンターの皆さんと、壮行会を開くのもありかなと思ったんです。どうですか」
特に、リムネラの巫女舞などはきっと人びとの暗い気持ちを明るくしてくれるだろう、と。夏祭りを兼ねているみたいですけれど、と言って、ジークは微笑む。
リムネラにできること――それは、祈り、舞うこと。
それが他の人の心に作用するのなら、確かにすばらしいことだ。
「街の人にも声をカケレバ、皆サンにも笑顔、与えられマスね?」
リムネラは言うと、頬をほんのり染めた。
「ええ、きっと」
リムネラはそれを聞いて、今度は心からの笑みを浮かべた。
解説
本格的な戦闘が激化する前に、ガーディナの主催でささやかではありますが壮行会が開かれることになりました。
会場はガーディナからほど近い公園。
壮行会ではリムネラが皆さんの気持ちを高めるためにマテリアル増幅の効果があるとされる舞を踊る予定ですが、逆に言うとそれ以外は殆ど決まっていません。
料理はある程度用意されます。ただ、アルコールは一応抜きで。
ですので、料理をその場でこしらえてみたり、あるいは歌を歌ったりという形で積極的な参加をしてくれる方が嬉しいです。
また、リムネラの意向で、近くの住人たちも招き入れます。彼らにも楽しめるものになれれば、なおよいでしょう。
ともすれば沈みがちな一般の方を元気づけ、ハンターの皆さんにもやる気を与える、というのが今回の目的となります。
楽しめることが第一。
最終決戦の前に、力を蓄えませんか?
会場はガーディナからほど近い公園。
壮行会ではリムネラが皆さんの気持ちを高めるためにマテリアル増幅の効果があるとされる舞を踊る予定ですが、逆に言うとそれ以外は殆ど決まっていません。
料理はある程度用意されます。ただ、アルコールは一応抜きで。
ですので、料理をその場でこしらえてみたり、あるいは歌を歌ったりという形で積極的な参加をしてくれる方が嬉しいです。
また、リムネラの意向で、近くの住人たちも招き入れます。彼らにも楽しめるものになれれば、なおよいでしょう。
ともすれば沈みがちな一般の方を元気づけ、ハンターの皆さんにもやる気を与える、というのが今回の目的となります。
楽しめることが第一。
最終決戦の前に、力を蓄えませんか?
マスターより
こんにちは、四月朔日です。
もうすぐ最終決戦というわけで、すこしでも気分を軽くする、そんな依頼にしてみました。
ハンターの皆さんだけでなく、街の人びとも。そしてリムネラ自身も。
こういう依頼で元気が出るかはわかりませんが……それでも、楽しむことができれば、それが幸いです。
では、お待ちしております。
もうすぐ最終決戦というわけで、すこしでも気分を軽くする、そんな依頼にしてみました。
ハンターの皆さんだけでなく、街の人びとも。そしてリムネラ自身も。
こういう依頼で元気が出るかはわかりませんが……それでも、楽しむことができれば、それが幸いです。
では、お待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/07/21 10:03
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/07/11 13:41:07 |
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【相談卓】ガーディナで壮行会! Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 |