ゲスト
(ka0000)
【王国展】Route:A 濃紺の導母
マスター:ムジカ・トラス

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 2日
- プレイング締切
- 2015/02/21 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/02 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
システィーナ・グラハム(kz0020)王女の執務室。王城のほぼ中枢にあるそこは、この季節においても調度品や暖炉によって暖かく整えられている。そこに、ぽつり、と声が零れた。
「ハンターの皆さまに向けて、王国観光庁の設立……?」
「ええ」
システィーナ王女の声であった。応じた鈍く低い声は、セドリック・マクファーソン(kz0026)大司教。
「現状、復興が進んでいるとはいえ、先日のベリアルの侵攻の傷は、決して小さくはありません」
「そう、ですね。民も、傷ついています」
システィーナの理解に、セドリックは微かに笑みを浮かべた。
「その通りです、殿下。この国には余力がある。故に、土地も、経済も、時が経てば癒えましょう。ですが――民の心に刻まれた傷は、生半な事では癒えません」
「……そこで、観光庁、ですか? ハンターの皆さまが、どう関わるのです?」
「彼らの存在そのものが、王国の治安や防衛――そして経済に、深く関わります。安全の担保によって、民草に安堵を抱かせる。現状ですとその重要性は、言を俟ちません。その点でハンターに対して王国の内情を詳らかにし、また、国民が広くハンターの存在と意義を知ることは現状では十分に価値あることです」
「そう、ですね……ハンターの皆さまが、この国の民にとって救いになり得る」
手を合わせて、王女はにこやかに笑んだ。華やぐ声で、言う。
「作りましょう、王国観光庁!」
「ええ、ではそのように。ああ、それと――」
少女の喝采に、セドリックの聖人の笑みが返った。
「観光を扱う以上、民草にとっても近しい組織でなくてはなりません。そこで、システィーナ王女。貴女の出番となります」
「は、はい」
「貴女に、観光庁の代表をして頂きます」
「……ふぇ?」
「早速、催し物の段取りをしておきましょう。王女の名の下に各地に通達し、商会、職人、その他諸々の団体を応召し、展覧会を執り行う――」
「え、ぇ?」
「詳細は後日、識者を集めて会議を行いますので、それまでにお考えをお纏めください……それでは、私はこれで」
「え……?」
――戸を閉じたセドリックの背中を、少女のか細い悲鳴が叩いた。
●
王国展覧会の会場内。喧騒に包まれたその中では様々な声が飛び交っている。素種々のスペースに区切られてはいるが、その様相は混迷を極めていた。誰かとはぐれたか、迷子と思しい年幼い茶髪の少女が辺りを見回しながら何処かへと歩き去っていくその傍らで、老人が青年の鎧姿にケチをつけている。
あなたは、その展覧会を満喫していたかもしれないし、あるいは仕事で訪れていたのかもしれない。気の合う仲間達と訪れて、迷子になったかも、しれない。
――ふと。その足が止まった。王国内で絶大なシェアを誇るヘルメス情報局のスペースだ。
スペースは、ある。あるにはある、のだが、商売っ気剥き出しの他のスペースと異なる装いである。ブースの『中に』濃紺の天幕が張られており、看板が二つ建てられているだけである。
『局員は取材中につき期間中不在 バックナンバーあり〼』
『こちらで当情報局が発売した【占い】がうけられ〼』
なんとも適当極まる事この上ないのだが、成程、記者がこの機に座して待つわけも無い、ということか。
煩雑な会場の中、この一帯だけが喧騒から遠い。天幕の佇まいが、そう感じさせるのだろうか。音がはじかれ、何処かへと吸い込まれていっているような錯覚。
――あなたは、天幕の中に足を踏み入れてもいいし、踵を返してもいい。
●Pattern "A"
天幕に足を踏み入れると、内部は柔らかなランプの灯で照らされていた。オーク材の重厚な本棚が、静かに光を返している。
音は無く、ランプが立てる音すらも感じられる程だ。何らかの魔術が施されているのだろうか。周囲から隔絶されたそこは、伝承にある異界のようでもあった。
そこに、声が響いた。
「ようこそ、占いの小部屋へ」
女性の声だった。反響はない。天幕に吸い込まれるように消えていったため、至近で発せられたように感じられる。
「――私のことはグランマとお呼び下さい」
はたり、と。絵札を捲る音が響いた。
口元を布で隠した女の指は細い。胸元には豪奢な宝石細工。それらが灯りを返し、グランマと名乗った女の手元には、ヘルメス情報局が制作した占い用の絵札がある。伝承や故事、風刺などを交えながら作られた絵札だと、あなたは知っていてもいいし、知らなくてもよい。ただ、絵札がある。
「さて」
ぽつ、と。呟くように女は言った。声には、笑みに似た気配がにじんでいる。
「何を占いましょう?」
●
システィーナ・グラハム(kz0020)王女の執務室。王城のほぼ中枢にあるそこは、この季節においても調度品や暖炉によって暖かく整えられている。そこに、ぽつり、と声が零れた。
「ハンターの皆さまに向けて、王国観光庁の設立……?」
「ええ」
システィーナ王女の声であった。応じた鈍く低い声は、セドリック・マクファーソン(kz0026)大司教。
「現状、復興が進んでいるとはいえ、先日のベリアルの侵攻の傷は、決して小さくはありません」
「そう、ですね。民も、傷ついています」
システィーナの理解に、セドリックは微かに笑みを浮かべた。
「その通りです、殿下。この国には余力がある。故に、土地も、経済も、時が経てば癒えましょう。ですが――民の心に刻まれた傷は、生半な事では癒えません」
「……そこで、観光庁、ですか? ハンターの皆さまが、どう関わるのです?」
「彼らの存在そのものが、王国の治安や防衛――そして経済に、深く関わります。安全の担保によって、民草に安堵を抱かせる。現状ですとその重要性は、言を俟ちません。その点でハンターに対して王国の内情を詳らかにし、また、国民が広くハンターの存在と意義を知ることは現状では十分に価値あることです」
「そう、ですね……ハンターの皆さまが、この国の民にとって救いになり得る」
手を合わせて、王女はにこやかに笑んだ。華やぐ声で、言う。
「作りましょう、王国観光庁!」
「ええ、ではそのように。ああ、それと――」
少女の喝采に、セドリックの聖人の笑みが返った。
「観光を扱う以上、民草にとっても近しい組織でなくてはなりません。そこで、システィーナ王女。貴女の出番となります」
「は、はい」
「貴女に、観光庁の代表をして頂きます」
「……ふぇ?」
「早速、催し物の段取りをしておきましょう。王女の名の下に各地に通達し、商会、職人、その他諸々の団体を応召し、展覧会を執り行う――」
「え、ぇ?」
「詳細は後日、識者を集めて会議を行いますので、それまでにお考えをお纏めください……それでは、私はこれで」
「え……?」
――戸を閉じたセドリックの背中を、少女のか細い悲鳴が叩いた。
●
王国展覧会の会場内。喧騒に包まれたその中では様々な声が飛び交っている。素種々のスペースに区切られてはいるが、その様相は混迷を極めていた。誰かとはぐれたか、迷子と思しい年幼い茶髪の少女が辺りを見回しながら何処かへと歩き去っていくその傍らで、老人が青年の鎧姿にケチをつけている。
あなたは、その展覧会を満喫していたかもしれないし、あるいは仕事で訪れていたのかもしれない。気の合う仲間達と訪れて、迷子になったかも、しれない。
――ふと。その足が止まった。王国内で絶大なシェアを誇るヘルメス情報局のスペースだ。
スペースは、ある。あるにはある、のだが、商売っ気剥き出しの他のスペースと異なる装いである。ブースの『中に』濃紺の天幕が張られており、看板が二つ建てられているだけである。
『局員は取材中につき期間中不在 バックナンバーあり〼』
『こちらで当情報局が発売した【占い】がうけられ〼』
なんとも適当極まる事この上ないのだが、成程、記者がこの機に座して待つわけも無い、ということか。
煩雑な会場の中、この一帯だけが喧騒から遠い。天幕の佇まいが、そう感じさせるのだろうか。音がはじかれ、何処かへと吸い込まれていっているような錯覚。
――あなたは、天幕の中に足を踏み入れてもいいし、踵を返してもいい。
●Pattern "A"
天幕に足を踏み入れると、内部は柔らかなランプの灯で照らされていた。オーク材の重厚な本棚が、静かに光を返している。
音は無く、ランプが立てる音すらも感じられる程だ。何らかの魔術が施されているのだろうか。周囲から隔絶されたそこは、伝承にある異界のようでもあった。
そこに、声が響いた。
「ようこそ、占いの小部屋へ」
女性の声だった。反響はない。天幕に吸い込まれるように消えていったため、至近で発せられたように感じられる。
「――私のことはグランマとお呼び下さい」
はたり、と。絵札を捲る音が響いた。
口元を布で隠した女の指は細い。胸元には豪奢な宝石細工。それらが灯りを返し、グランマと名乗った女の手元には、ヘルメス情報局が制作した占い用の絵札がある。伝承や故事、風刺などを交えながら作られた絵札だと、あなたは知っていてもいいし、知らなくてもよい。ただ、絵札がある。
「さて」
ぽつ、と。呟くように女は言った。声には、笑みに似た気配がにじんでいる。
「何を占いましょう?」
解説
●目的
せっかくなので、占ってもらってください。
●状況・補足
※仄暗い部屋の中で、グランマと名乗った占い師と向かい合い、絵札を使った占いを受けてもらいます。
質問の内容は自由ですが、数が多いと描写がぼやけたり、切る羽目になります。
以下は推奨であり必須ではないのですが、以下の要綱があるととても書きやすいです。
・質問内容
・それに関連する自分の想いや過去など
基本的にはキャラクターの心情や背景などがあり、それに添った質問であれば十分な描写がし易い類の、RP推奨の依頼です。
設定についても、公認の設定であれば描写の参照に用いる事ができます。逆に、公認でなければ採用は難しいです。
この機会に、設定の公認を、ぜひ。
※リプレイ自体はその場での占い師とのやり取りになりますが、ムジカが実際に占いを行って、リプレイにします。
ヘルメス情報局が制作した絵札は、タロットカード”風”であり、タロットカードではありません。
※こういう形式のリプレイであるため、このシナリオには大成功はなく、また、MVPもありません。そのため、参加の際にはご注意ください。
※また、独断と偏見で称号つけちゃう系依頼です。称号はやめてくれ! という方はプレイングに一言いただけますと有難いです。
※日数短めです。
せっかくなので、占ってもらってください。
●状況・補足
※仄暗い部屋の中で、グランマと名乗った占い師と向かい合い、絵札を使った占いを受けてもらいます。
質問の内容は自由ですが、数が多いと描写がぼやけたり、切る羽目になります。
以下は推奨であり必須ではないのですが、以下の要綱があるととても書きやすいです。
・質問内容
・それに関連する自分の想いや過去など
基本的にはキャラクターの心情や背景などがあり、それに添った質問であれば十分な描写がし易い類の、RP推奨の依頼です。
設定についても、公認の設定であれば描写の参照に用いる事ができます。逆に、公認でなければ採用は難しいです。
この機会に、設定の公認を、ぜひ。
※リプレイ自体はその場での占い師とのやり取りになりますが、ムジカが実際に占いを行って、リプレイにします。
ヘルメス情報局が制作した絵札は、タロットカード”風”であり、タロットカードではありません。
※こういう形式のリプレイであるため、このシナリオには大成功はなく、また、MVPもありません。そのため、参加の際にはご注意ください。
※また、独断と偏見で称号つけちゃう系依頼です。称号はやめてくれ! という方はプレイングに一言いただけますと有難いです。
※日数短めです。
マスターより
こんにちは、ムジカです。王国展覧会へようこそ。そして、RPド推奨依頼へようこそ。
さらに! 選択のパターンAへようこそ、です。
ヘルメス情報局より、ヘルメスタロット風味占い、ですね。
皆様の抱える悩みや過去、将来への想い。それらに対する言葉は、偶然性が強い占いによって紡がれます。
それらを受けてどう生きるかを問うような依頼ではありません。RPの種に使っちゃってください。
え? 日数が短めだって? 大人の事情ですよ!!
――あと、どことなくアトラ○風味が漂うのは、僕の血肉になっているからであって、その、リスペクトであってパクリではないのです。
それでは、プレイング、楽しみにしておりますね!
さらに! 選択のパターンAへようこそ、です。
ヘルメス情報局より、ヘルメスタロット風味占い、ですね。
皆様の抱える悩みや過去、将来への想い。それらに対する言葉は、偶然性が強い占いによって紡がれます。
それらを受けてどう生きるかを問うような依頼ではありません。RPの種に使っちゃってください。
え? 日数が短めだって? 大人の事情ですよ!!
――あと、どことなくアトラ○風味が漂うのは、僕の血肉になっているからであって、その、リスペクトであってパクリではないのです。
それでは、プレイング、楽しみにしておりますね!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/03 05:33