ゲスト
(ka0000)
道具の墓場の付喪神
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/03/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/15 22:00
オープニング
●朽ちた道具に命は宿るか?
リアルブルーのとある国に『付喪神』という観念がある。
これは長い年月を経て古くなったり長く生きたモノに、神や霊魂が宿るという考えだ。
民間信仰の一つであり、一部分を見れば辺境の部族が信仰する祖霊と似た部分もあるだろう。
その『付喪神』かどうかは分からないが、確かに意志を持つモノが今そこに存在していた。
明確な悪意を持った何かが――。
●道具の墓場
要塞都市ノアーラ・クンタウの程近く。長城を沿い暫く歩いたその所に殆ど人が寄り付かない場所がある。
そこには様々な廃棄物が集積され、山積みにされている。真っ二つに折れてしまった剣に、大穴の空いた鎧。使用用途のよく分からないアイテムもちらほらと。
元々は再利用を目的に集められたのだが、需要に対して供給が溢れてしまい今ではどれ程の量があるのか管理仕切れていないのが現状だ。
そんな道具達の墓場とも言える場所に一人の女性が訪れていた。
黒く長い髪に白い肌。背丈は少し低く、やや尖った耳を見るに種族はドワーフらしい。
「少し見ない間に、また増えたね」
女性――ラナ・ブリギットは目の前に広がる光景に少し眉を顰めて呟く。
彼女は辺境に暮らす部族、ヴァルカン族の生まれであり今はその族長だ。
ヴァルカン族は一族揃って鍛冶や物作りを生業とした部族であり、無残に打ち捨てられた道具の残骸達に少しばかり思うところがあるようだ。
「素材が足りないとは言え、死体漁りはあまりやりたくないんけどね」
死体漁りとは言葉の通りではなく、このゴミ山を漁ることなのだろう。
その本意でもないことをやらないと行けないのは、やはり最近辺境で起きている歪虚絡みの事件の所為だろう。
ラナ自身も辺境の危機やCAMに興味がない訳ではないが、そうなれば尚更作り手である自分達は物作りをするしかない。
ただ、物を作るには素材がいる。勿論それもタダじゃない。ついでに言うと、先ほど商人と交渉してきた結果、彼女はその相手を笑顔で殴り飛ばしてきたところだ。
「ホント、嫌になるね」
愚痴を言いつつラナは道具の墓場へと足を踏み入れて、周りを物色し始めた。
見つかるのは大抵が役に立たないガラクタと廃棄品。しかし中には直せばまだ使えそうな物も転がっている。
少し気になった物をゴミ山の外へと運んだり放り投げたりしつつ、漁り始めて数十分が経過した時だった。
「……妙だね」
ラナはガラクタを漁る手を止めて、周囲へと視線を向ける。
どうも先ほどから視線を感じる。それも無機質というか、感情がないというか。ただ肌がぴりぴりと痺れるこの感覚をラナは経験していた。
次の瞬間、音が鳴る。ラナがそちらに視線を向けると、少し離れたところにあった壊れた兜が転がり落ちたところだった。
「――ちっ!」
それに気づいたところで、ラナは両腕を胸元で交差させる。
するとギィンと甲高い金属音が鳴り、何かがラナの腕に弾かれて宙を舞った。
ラナが突然の曲者を視界に捉えると、それは錆びたナイフだった。
ただ、不思議なことにそのナイフは宙に浮いたままその場で停止しており。今もその切っ先をラナに向けている。
「何だい。捨てられた恨みなら捨てた本人に向けて欲しいね」
恐らく意味の無いことだと知りつつも、ラナは悪態を吐く。
切り裂かれてしまった毛皮のコートの下、そこから覗く腕に装着された黒い装丁の金属質な何かに薄紫色のラインが走る。
ラナが臨戦態勢に入ろうとしたその時、辺りでガラガラと複数の音が鳴る。
すぐさま周囲を窺うと、目の前に浮かぶナイフと同じように刃の掛けた斧や指が欠けているガントレットなどが宙に浮いていた。
「こりゃ参ったね」
ラナは頬を一掻きしたところで、殺到してくる道具達を避けながら一目散に逃げ出した。
それからハンターオフィスに依頼票が張り出されたのは数時間後のことである。
リアルブルーのとある国に『付喪神』という観念がある。
これは長い年月を経て古くなったり長く生きたモノに、神や霊魂が宿るという考えだ。
民間信仰の一つであり、一部分を見れば辺境の部族が信仰する祖霊と似た部分もあるだろう。
その『付喪神』かどうかは分からないが、確かに意志を持つモノが今そこに存在していた。
明確な悪意を持った何かが――。
●道具の墓場
要塞都市ノアーラ・クンタウの程近く。長城を沿い暫く歩いたその所に殆ど人が寄り付かない場所がある。
そこには様々な廃棄物が集積され、山積みにされている。真っ二つに折れてしまった剣に、大穴の空いた鎧。使用用途のよく分からないアイテムもちらほらと。
元々は再利用を目的に集められたのだが、需要に対して供給が溢れてしまい今ではどれ程の量があるのか管理仕切れていないのが現状だ。
そんな道具達の墓場とも言える場所に一人の女性が訪れていた。
黒く長い髪に白い肌。背丈は少し低く、やや尖った耳を見るに種族はドワーフらしい。
「少し見ない間に、また増えたね」
女性――ラナ・ブリギットは目の前に広がる光景に少し眉を顰めて呟く。
彼女は辺境に暮らす部族、ヴァルカン族の生まれであり今はその族長だ。
ヴァルカン族は一族揃って鍛冶や物作りを生業とした部族であり、無残に打ち捨てられた道具の残骸達に少しばかり思うところがあるようだ。
「素材が足りないとは言え、死体漁りはあまりやりたくないんけどね」
死体漁りとは言葉の通りではなく、このゴミ山を漁ることなのだろう。
その本意でもないことをやらないと行けないのは、やはり最近辺境で起きている歪虚絡みの事件の所為だろう。
ラナ自身も辺境の危機やCAMに興味がない訳ではないが、そうなれば尚更作り手である自分達は物作りをするしかない。
ただ、物を作るには素材がいる。勿論それもタダじゃない。ついでに言うと、先ほど商人と交渉してきた結果、彼女はその相手を笑顔で殴り飛ばしてきたところだ。
「ホント、嫌になるね」
愚痴を言いつつラナは道具の墓場へと足を踏み入れて、周りを物色し始めた。
見つかるのは大抵が役に立たないガラクタと廃棄品。しかし中には直せばまだ使えそうな物も転がっている。
少し気になった物をゴミ山の外へと運んだり放り投げたりしつつ、漁り始めて数十分が経過した時だった。
「……妙だね」
ラナはガラクタを漁る手を止めて、周囲へと視線を向ける。
どうも先ほどから視線を感じる。それも無機質というか、感情がないというか。ただ肌がぴりぴりと痺れるこの感覚をラナは経験していた。
次の瞬間、音が鳴る。ラナがそちらに視線を向けると、少し離れたところにあった壊れた兜が転がり落ちたところだった。
「――ちっ!」
それに気づいたところで、ラナは両腕を胸元で交差させる。
するとギィンと甲高い金属音が鳴り、何かがラナの腕に弾かれて宙を舞った。
ラナが突然の曲者を視界に捉えると、それは錆びたナイフだった。
ただ、不思議なことにそのナイフは宙に浮いたままその場で停止しており。今もその切っ先をラナに向けている。
「何だい。捨てられた恨みなら捨てた本人に向けて欲しいね」
恐らく意味の無いことだと知りつつも、ラナは悪態を吐く。
切り裂かれてしまった毛皮のコートの下、そこから覗く腕に装着された黒い装丁の金属質な何かに薄紫色のラインが走る。
ラナが臨戦態勢に入ろうとしたその時、辺りでガラガラと複数の音が鳴る。
すぐさま周囲を窺うと、目の前に浮かぶナイフと同じように刃の掛けた斧や指が欠けているガントレットなどが宙に浮いていた。
「こりゃ参ったね」
ラナは頬を一掻きしたところで、殺到してくる道具達を避けながら一目散に逃げ出した。
それからハンターオフィスに依頼票が張り出されたのは数時間後のことである。
解説
【依頼内容】
雑魔化した道具達を討伐せよ
【敵情報】
●道具雑魔 10体以上
剣やナイフなどの武器から、鎧や兜などの防具、果てはフライパンのような物まで様々な壊れた道具達が雑魔化した模様。
それぞれ地面から1~2メートルの高さに浮いており、攻撃手段はその身を使った体当たり。
正確な数は判明しておらず、またゴミ山に転がっている状態ではどれが雑魔なのかは一見しただけでは分からない。
【戦域情報】
通称、道具の墓場。
広い敷地を埋め尽くすほどガラクタが転がっており、足場は悪い。
また平坦ではなく幾つも小さな山が作られている状態。
戦闘によりこの場にある物を破壊しても構わないが、やりすぎは厳禁。
【備考】
●ラナ・ブリギット
辺境に生きるヴァルカン族の族長。20代前半のドワーフの女性。
今回の依頼の同行者であり依頼人。現場である道具の墓場で探し物がある様子。
覚醒者でクラスは機導師。魔導ガントレットを使った近接戦闘を得意としている。
戦闘は好きではないが殴るのは得意というのが本人談。
今回はハンターの作戦に合わせるので、前衛またはスキルでの支援どちらかを行う。
雑魔化した道具達を討伐せよ
【敵情報】
●道具雑魔 10体以上
剣やナイフなどの武器から、鎧や兜などの防具、果てはフライパンのような物まで様々な壊れた道具達が雑魔化した模様。
それぞれ地面から1~2メートルの高さに浮いており、攻撃手段はその身を使った体当たり。
正確な数は判明しておらず、またゴミ山に転がっている状態ではどれが雑魔なのかは一見しただけでは分からない。
【戦域情報】
通称、道具の墓場。
広い敷地を埋め尽くすほどガラクタが転がっており、足場は悪い。
また平坦ではなく幾つも小さな山が作られている状態。
戦闘によりこの場にある物を破壊しても構わないが、やりすぎは厳禁。
【備考】
●ラナ・ブリギット
辺境に生きるヴァルカン族の族長。20代前半のドワーフの女性。
今回の依頼の同行者であり依頼人。現場である道具の墓場で探し物がある様子。
覚醒者でクラスは機導師。魔導ガントレットを使った近接戦闘を得意としている。
戦闘は好きではないが殴るのは得意というのが本人談。
今回はハンターの作戦に合わせるので、前衛またはスキルでの支援どちらかを行う。
マスターより
皆さんこんにちわ。蒼かなたです。
今回は辺境の状況に煽りを受けて貧乏籤を引いた彼女からの依頼です。
ただ武具雑魔は対して強くありませんが、油断せずに足元注意です。
尚、真面目路線になるかコメディタッチになるかは皆様次第ということで。
今回は辺境の状況に煽りを受けて貧乏籤を引いた彼女からの依頼です。
ただ武具雑魔は対して強くありませんが、油断せずに足元注意です。
尚、真面目路線になるかコメディタッチになるかは皆様次第ということで。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/11 06:21
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/03/01 17:59:33 |
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作戦相談卓 アリクス(ka4200) 人間(クリムゾンウェスト)|25才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/03/06 18:47:39 |