ゲスト
(ka0000)
珈琲サロンとぱぁずの店長
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/03/08 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/17 19:00
オープニング
●
珈琲サロンとぱぁずの賑やかで忙しないランチタイムが終わり、日も少し傾く頃、静かな店内で1人コーヒーを飲んでいた老齢の男が壁を眺めながら呟いた。
「うまく、やれているようだね」
その男のカップが空いているのを見ると、ガラスのポットに煎れたコーヒーを手にローレンツが近付いた。
「どういった気まぐれかね、店長」
「なぁに、可愛い孫娘の様子を見に来たのさ」
「……お嬢さんは割れたカップの替えを取りに2階に行ったよ。じきに降りてくるだろうから……」
「いやいや、その前に退散するよ。どうせまだ黒いドレスを着てるんだろ」
ローレンツは口をへの字に曲げて、その男、エーレンフリートのボーラーの丸い頭を見下ろした。
エーレンフリートはステッキを軽く鳴らし、紙幣と硬貨を置いて出て行った。
前の年の秋にエーレンフリートが怪我の勢いで隠居を宣言し、代わりに寄越した孫娘のユリアは、フリルの愛らしいエプロンの下に喪服を着込んでいた。
彼女が幼い頃に面識はあり、ろーれんつ、と稚い声で呼びにくそうにしていたところ、エーレンフリートが、ロロさん、と適当な渾名を与えてしまったことも懐かしい思い出だ。
学校へ通い、進級する度に嬉しそうに報告に来て、コーヒーを飲みながら祖父であるエーレンフリートと楽しげに喋っていた。
結婚が決まった時は嬉しげに、そして、少しだけ寂しそうに「ロロさんのコーヒー、これで最後ね」と言うから、旦那を連れて飲みに来いと言ってやったことも覚えている。しかし、次に顔を合わせた時、ユリアは1人だった。
レジスターにコーヒーの会計を打ち込み、チップであろう硬貨を横に跳ねて下げたカップを洗いながら、階段を降りてくる足音を聞く。
「ロロさーん、やっぱり買い置きなかったみたい。仕入れのお願いに行ってくるから、後、頼んでいいかしら? ――あら、さっきのお客さん、もう帰ったの」
2階にもドアのベルは聞こえたらしく、空の客席を見回しながらユリアが言う。
「ああ。すぐに帰ったよ。……顔でも見ていけばいいものを」
溜息交じりの言葉にユリアは首を傾げながら、上着の釦を留めてストールを羽織った。
「顔でもなんて、知った人だったの? ……あ、何か落ちてる」
テーブルの脚の影、摘まんだのは祖父の手元で見知った緑のブローチ。
●
店を出たエーレンフリートは乗り合いの馬車を継いで、フマーレを出る街道へ向かう。
街道を走れる馬車を探し、行き先を告げる。フマーレから、ヴァリオスまで。片道で。
着くのは夜中か、野営をして朝だろう。明日まで天気は良さそうだから、少々冷えるが凍え死ぬ心配は要らないと馭者が笑う。
世間話をしながら乗り込み、流れる景色に瞼を伏せた。
日が暮れかかる。もう少し走って、日が落ちたら火を焚いて朝まで留まろう。
馬車は揺れる。老いた体で夜通し揺られるのは勘弁だと、エーレンフリートも頷いた。
●
丸い帽子に杖という出で立ちが職人ばかりの街では目立ったのだろう。日が落ちるまでにユリアは祖父が出発した街道に辿り着いた。
「……気付いても引き返しては来ない、かな……」
ブローチを握り肩を落とし項垂れていると、回りで焦った声が飛び交った。
どうやら街道のどこかでゴブリンの群れが出たらしい。
警備の数人がハンターオフィスへと急ぎ向かった。
珈琲サロンとぱぁずの賑やかで忙しないランチタイムが終わり、日も少し傾く頃、静かな店内で1人コーヒーを飲んでいた老齢の男が壁を眺めながら呟いた。
「うまく、やれているようだね」
その男のカップが空いているのを見ると、ガラスのポットに煎れたコーヒーを手にローレンツが近付いた。
「どういった気まぐれかね、店長」
「なぁに、可愛い孫娘の様子を見に来たのさ」
「……お嬢さんは割れたカップの替えを取りに2階に行ったよ。じきに降りてくるだろうから……」
「いやいや、その前に退散するよ。どうせまだ黒いドレスを着てるんだろ」
ローレンツは口をへの字に曲げて、その男、エーレンフリートのボーラーの丸い頭を見下ろした。
エーレンフリートはステッキを軽く鳴らし、紙幣と硬貨を置いて出て行った。
前の年の秋にエーレンフリートが怪我の勢いで隠居を宣言し、代わりに寄越した孫娘のユリアは、フリルの愛らしいエプロンの下に喪服を着込んでいた。
彼女が幼い頃に面識はあり、ろーれんつ、と稚い声で呼びにくそうにしていたところ、エーレンフリートが、ロロさん、と適当な渾名を与えてしまったことも懐かしい思い出だ。
学校へ通い、進級する度に嬉しそうに報告に来て、コーヒーを飲みながら祖父であるエーレンフリートと楽しげに喋っていた。
結婚が決まった時は嬉しげに、そして、少しだけ寂しそうに「ロロさんのコーヒー、これで最後ね」と言うから、旦那を連れて飲みに来いと言ってやったことも覚えている。しかし、次に顔を合わせた時、ユリアは1人だった。
レジスターにコーヒーの会計を打ち込み、チップであろう硬貨を横に跳ねて下げたカップを洗いながら、階段を降りてくる足音を聞く。
「ロロさーん、やっぱり買い置きなかったみたい。仕入れのお願いに行ってくるから、後、頼んでいいかしら? ――あら、さっきのお客さん、もう帰ったの」
2階にもドアのベルは聞こえたらしく、空の客席を見回しながらユリアが言う。
「ああ。すぐに帰ったよ。……顔でも見ていけばいいものを」
溜息交じりの言葉にユリアは首を傾げながら、上着の釦を留めてストールを羽織った。
「顔でもなんて、知った人だったの? ……あ、何か落ちてる」
テーブルの脚の影、摘まんだのは祖父の手元で見知った緑のブローチ。
●
店を出たエーレンフリートは乗り合いの馬車を継いで、フマーレを出る街道へ向かう。
街道を走れる馬車を探し、行き先を告げる。フマーレから、ヴァリオスまで。片道で。
着くのは夜中か、野営をして朝だろう。明日まで天気は良さそうだから、少々冷えるが凍え死ぬ心配は要らないと馭者が笑う。
世間話をしながら乗り込み、流れる景色に瞼を伏せた。
日が暮れかかる。もう少し走って、日が落ちたら火を焚いて朝まで留まろう。
馬車は揺れる。老いた体で夜通し揺られるのは勘弁だと、エーレンフリートも頷いた。
●
丸い帽子に杖という出で立ちが職人ばかりの街では目立ったのだろう。日が落ちるまでにユリアは祖父が出発した街道に辿り着いた。
「……気付いても引き返しては来ない、かな……」
ブローチを握り肩を落とし項垂れていると、回りで焦った声が飛び交った。
どうやら街道のどこかでゴブリンの群れが出たらしい。
警備の数人がハンターオフィスへと急ぎ向かった。
解説
目的
ゴブリンの撃退
●地形
夕暮れ~夜の街道
周辺は森、道は平坦
●エネミー
ゴブリン×5~(森に潜んでいるため戦闘中に増加する可能性がある)
殆どが襤褸を纏い、棍棒や石で戦うが、
脆い鎧を身につけたり、少々頑丈な武器を持った者も数匹紛れている
●その他
夕暮れ頃に出発し、ゴブリンを探しながら街道を進み、
進行により時間が経過する。
移動手段の無償貸し出しは可能(但し、性能は自前のものに劣る)。
出発した馬車は、ゴブリンの発生地帯を日中に通過している。
●ユリア
「お祖父ちゃんがうちに忘れ物をしたまま行ちゃって……追いかけるのも無理そうね。大事にしてたものだから、早く取りに来てくれたら良いんだけど……そそっかしい人なの。私が小っちゃい頃から変わらないわ」
と、言って街道の入り口付近でそわそわしながら見送ります。
馬車は無事だと伝えられていますが少々不安なようです。
忘れ物は緑のブローチです。
ゴブリンの撃退
●地形
夕暮れ~夜の街道
周辺は森、道は平坦
●エネミー
ゴブリン×5~(森に潜んでいるため戦闘中に増加する可能性がある)
殆どが襤褸を纏い、棍棒や石で戦うが、
脆い鎧を身につけたり、少々頑丈な武器を持った者も数匹紛れている
●その他
夕暮れ頃に出発し、ゴブリンを探しながら街道を進み、
進行により時間が経過する。
移動手段の無償貸し出しは可能(但し、性能は自前のものに劣る)。
出発した馬車は、ゴブリンの発生地帯を日中に通過している。
●ユリア
「お祖父ちゃんがうちに忘れ物をしたまま行ちゃって……追いかけるのも無理そうね。大事にしてたものだから、早く取りに来てくれたら良いんだけど……そそっかしい人なの。私が小っちゃい頃から変わらないわ」
と、言って街道の入り口付近でそわそわしながら見送ります。
馬車は無事だと伝えられていますが少々不安なようです。
忘れ物は緑のブローチです。
マスターより
店長出てきました。
ユリアちゃんへの対応はお好きにどうぞ。
ゴブリンさえ始末すればクリアです。
ユリアちゃんへの対応はお好きにどうぞ。
ゴブリンさえ始末すればクリアです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/17 15:16
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/03/04 02:51:08 |
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相談卓 マキナ・バベッジ(ka4302) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/03/08 13:27:02 |