ゲスト
(ka0000)
【不動】support in force
マスター:墨上古流人

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/02 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/04/11 22:00
オープニング
◆
「で、どうすんだねうちは。まさかまた『行きたきゃいけば』じゃねーだろうな」
帝国の歓楽街ラオネン、その北部に位置する国立病院には、
救援部隊の役割を担う帝国第九師団の執務室がある。
広い机に辺境の地図を広げて、机上の凸型の駒を掌の中で弄びながら、
副師団長のリベルトが声を駆ける。
対面では、珍しくデフォルトの微笑みを消して真顔で地図を睨みつける、師団長のユウ=クヴァールがいた。
「まさか。今までの報告でもある通り、大激戦だよ。ここで救護師団が動かなかったら、僕ら何の為にいるのって話だからね」
「そりゃあな。にしても文字通り出血大サービスもいいとこだぜ……」
宙に放り投げた駒を辺境地図上、ジグウ連山の上にピシッと押し付ける。
下山した先、駒の向く方角には、色の違う駒が怠惰の軍勢として鎮座していた。
「てーことは、山の麓とかにでも動きにいくのか?」
「いや、大聖堂が奥にある以上、あんまり山の方へ意識は向けたくないからね……僕らが救援拠点を設営するのは、ここにしようと思う」
とす、と体を伸ばして地図の上に駒を置くユウ。
場所は、ちょうど連山から流れるケリド川と、怠惰軍が渡河しようとしているナナミ川の合流地点より少し上の近辺だった。
「ここなら、怠惰軍をマギア砦に誘引する部隊へ救援・援護も出来るし、もし誘引に乗らないで漏れた敵部隊がいたとしても、対応部隊を駐留させておくこともできる。そのまま砦部隊を追いかける事も出来るし、奇襲部隊にも要塞よりは早めに対処できるよ」
「ちょっと待て。対応できるパターンが多いのはいいことだ。けど、つまり……」
「対応しなきゃならない危険も多いって事だよね」
あくまで真顔で話を進めるユウ。
真意を測るかのように師団長の顔をしばらく覗くが、意見を促すかのような沈黙に耐え兼ね、リベルトが口を開く。
「悪かねぇ、悪かねぇがよユウ。お前が我が身構わず危険も承知でハイリターンなやり方を好むのはいいとしよう。だがそれで大勢を巻きこむっつーんなら話は別だ、俺はストップをかけるぞ」
気の抜けた炭酸飲料を煽ってから、渋い顔でユウを見つめるリベルト。
重く、静かにうなずいてから、ユウも言葉を返す。
「もちろん、失敗した、犠牲者を大勢だした、そこで僕が責任を取りますで済む話ではないのはわかってるよ」
「だったらなんで……」
「大けがをしている人に包帯を巻くとして、自分の手は綺麗なままでいられると思う?」
「……」
「人を助けるのに、助ける側が血に塗れない安全な所からそれをするってのは無理な話って事だよ。そして、それが出来るのは僕らで、それを師団の任務として掲げているのも僕らなんだよ。大局的に見て、この作戦が各国にとって重要なものとして取り上げられてるのは事実だし、だとしたら僕らに出来る事はこういう事」
「危険が伴うのはわかってるが、それに対してどうするんだって俺の話からずれてるぞ、ユウ」
「直接4つの問題に対して戦闘して対処という訳ではないよ。あくまで僕らは拠点の設営、確保。それに、この先遣隊には師団及びハンターから有志で募る」
「……だから、大丈夫と?」
「言うつもりはないよ。やっぱりハイリスクハイリターンだと思う。でも、だからこそやる意味はあるとも思ってる」
言葉と、思いがぶつかる机上。
部屋の空気は、掴めそうな程に濃密な静寂が漂っていた。
「……時々お前がわからなくなる。先見の明なのか、それとも周りが見えてないだけなのか、妙に頑固になりやがる」
信じていいって、信じてるからな―――
その言葉は、敢えて口に出すことで信じていない事になりそうだから……飲みこんだままにして、リベルトは部屋を出た。
「で、どうすんだねうちは。まさかまた『行きたきゃいけば』じゃねーだろうな」
帝国の歓楽街ラオネン、その北部に位置する国立病院には、
救援部隊の役割を担う帝国第九師団の執務室がある。
広い机に辺境の地図を広げて、机上の凸型の駒を掌の中で弄びながら、
副師団長のリベルトが声を駆ける。
対面では、珍しくデフォルトの微笑みを消して真顔で地図を睨みつける、師団長のユウ=クヴァールがいた。
「まさか。今までの報告でもある通り、大激戦だよ。ここで救護師団が動かなかったら、僕ら何の為にいるのって話だからね」
「そりゃあな。にしても文字通り出血大サービスもいいとこだぜ……」
宙に放り投げた駒を辺境地図上、ジグウ連山の上にピシッと押し付ける。
下山した先、駒の向く方角には、色の違う駒が怠惰の軍勢として鎮座していた。
「てーことは、山の麓とかにでも動きにいくのか?」
「いや、大聖堂が奥にある以上、あんまり山の方へ意識は向けたくないからね……僕らが救援拠点を設営するのは、ここにしようと思う」
とす、と体を伸ばして地図の上に駒を置くユウ。
場所は、ちょうど連山から流れるケリド川と、怠惰軍が渡河しようとしているナナミ川の合流地点より少し上の近辺だった。
「ここなら、怠惰軍をマギア砦に誘引する部隊へ救援・援護も出来るし、もし誘引に乗らないで漏れた敵部隊がいたとしても、対応部隊を駐留させておくこともできる。そのまま砦部隊を追いかける事も出来るし、奇襲部隊にも要塞よりは早めに対処できるよ」
「ちょっと待て。対応できるパターンが多いのはいいことだ。けど、つまり……」
「対応しなきゃならない危険も多いって事だよね」
あくまで真顔で話を進めるユウ。
真意を測るかのように師団長の顔をしばらく覗くが、意見を促すかのような沈黙に耐え兼ね、リベルトが口を開く。
「悪かねぇ、悪かねぇがよユウ。お前が我が身構わず危険も承知でハイリターンなやり方を好むのはいいとしよう。だがそれで大勢を巻きこむっつーんなら話は別だ、俺はストップをかけるぞ」
気の抜けた炭酸飲料を煽ってから、渋い顔でユウを見つめるリベルト。
重く、静かにうなずいてから、ユウも言葉を返す。
「もちろん、失敗した、犠牲者を大勢だした、そこで僕が責任を取りますで済む話ではないのはわかってるよ」
「だったらなんで……」
「大けがをしている人に包帯を巻くとして、自分の手は綺麗なままでいられると思う?」
「……」
「人を助けるのに、助ける側が血に塗れない安全な所からそれをするってのは無理な話って事だよ。そして、それが出来るのは僕らで、それを師団の任務として掲げているのも僕らなんだよ。大局的に見て、この作戦が各国にとって重要なものとして取り上げられてるのは事実だし、だとしたら僕らに出来る事はこういう事」
「危険が伴うのはわかってるが、それに対してどうするんだって俺の話からずれてるぞ、ユウ」
「直接4つの問題に対して戦闘して対処という訳ではないよ。あくまで僕らは拠点の設営、確保。それに、この先遣隊には師団及びハンターから有志で募る」
「……だから、大丈夫と?」
「言うつもりはないよ。やっぱりハイリスクハイリターンだと思う。でも、だからこそやる意味はあるとも思ってる」
言葉と、思いがぶつかる机上。
部屋の空気は、掴めそうな程に濃密な静寂が漂っていた。
「……時々お前がわからなくなる。先見の明なのか、それとも周りが見えてないだけなのか、妙に頑固になりやがる」
信じていいって、信じてるからな―――
その言葉は、敢えて口に出すことで信じていない事になりそうだから……飲みこんだままにして、リベルトは部屋を出た。
解説
◆
大規模作戦に向けた救援拠点の設営。
場所は大規模作戦ページに載っている地図上、
ケリド川と、ナナミ川の合流地点よりやや上辺り。
用途としては要塞よりも前に出る事で砦、防衛線、誘引、山の伏兵に対する負傷者の搬送、救護、
及びそれらに関わる戦闘支援、その為の幾らかの戦闘部隊の駐留を目的としています。
師団メンバーは非戦闘者10名、クルセイダー20名、エンフォーサー10名、イェーガー10名、
そこにリベルトとユウが出向きます。
ハンターの皆さんは、第九師団に従軍して目的地での拠点設営の為の周辺警護及び敵の掃討、
可能であれば拠点の設営にもご協力ください。
怠惰軍はまだ侵攻してきていないので本格的な部隊の展開は予想されませんが、
怠惰の特徴を持つ歪虚及び雑魔の出現の可能性があります。
質問について、質問卓を立てて頂けた際には師団長のユウがお答えます。
大規模作戦に向けた救援拠点の設営。
場所は大規模作戦ページに載っている地図上、
ケリド川と、ナナミ川の合流地点よりやや上辺り。
用途としては要塞よりも前に出る事で砦、防衛線、誘引、山の伏兵に対する負傷者の搬送、救護、
及びそれらに関わる戦闘支援、その為の幾らかの戦闘部隊の駐留を目的としています。
師団メンバーは非戦闘者10名、クルセイダー20名、エンフォーサー10名、イェーガー10名、
そこにリベルトとユウが出向きます。
ハンターの皆さんは、第九師団に従軍して目的地での拠点設営の為の周辺警護及び敵の掃討、
可能であれば拠点の設営にもご協力ください。
怠惰軍はまだ侵攻してきていないので本格的な部隊の展開は予想されませんが、
怠惰の特徴を持つ歪虚及び雑魔の出現の可能性があります。
質問について、質問卓を立てて頂けた際には師団長のユウがお答えます。
マスターより
◆
救援部隊とは、師団とは、師団長とは。
彼らには彼らなりに思うところがあると思うのですが、
自分のNPCとはいえ、我が子を木の上で立って見守るような感じで、
MSとしてはとりあえず戦闘が出来れば良いです、
とか言うと台無しですかね(……
大規模前の作戦、よろしければお付き合いくださいませ。
救援部隊とは、師団とは、師団長とは。
彼らには彼らなりに思うところがあると思うのですが、
自分のNPCとはいえ、我が子を木の上で立って見守るような感じで、
MSとしてはとりあえず戦闘が出来れば良いです、
とか言うと台無しですかね(……
大規模前の作戦、よろしければお付き合いくださいませ。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/10 01:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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ユウ師団長に質問 カール・フォルシアン(ka3702) 人間(リアルブルー)|13才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/04/02 00:12:55 |
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相談卓 カール・フォルシアン(ka3702) 人間(リアルブルー)|13才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/04/02 16:05:14 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/03/29 15:38:24 |