ゲスト
(ka0000)
ブラストエッジ鉱山攻略戦:封印編
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/15 22:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
「間違いございません。人間を引き入れたのはご子息ですわ、マハ王」
ブラストエッジ鉱山の最下層。地の底へ続く大穴を前に老いぼれたコボルドが立っていた。
覗き込んだ闇の向こうには何も見えない。ただ無に等しい闇だけがあり、その穴を囲うように神殿が形成されている。
「愚かな……裏切りの王子にイヲは懐柔されたというのか。一族の恥晒しが!」
牙を剥き出しに吠える大柄なコボルド。そしてその隣で白い布を纏った細身のコボルドが並んでいる。
それぞれがジャ族、ベノ族の族長。屈強な武人を率いるジャ族と、呪術に優れたベノ族。
そんな二人が頭を垂れる老人こそマハ王である。王はゆっくりと振り返り、白く濁った瞳で二人を見つめる。
「子はまた産ませれば良い。それよりも今はゾエル神の復活を急ぐのだ。神さえ目覚めれば、人間等……」
「ゾエル神なくとも、我らジャ族の武人が人間を駆逐してご覧に入れましょうぞ!」
「イサ・ジャ……あんた、本気でコボルドが人間に勝てると思ってるの? おめでたいわね」
「貴様ら呪い屋にとってはそうであろうよ、ラシュラ・ベノ。王よ、号令さえ頂ければ直ぐにでも奴らを我が一族が血祭りに!」
二体の族長が睨み合う中、チリンと鈴の音が響いた。
「ンッン~……中々理解していただけないようですが、この鉱山で戦を続ける事に意味があるのですぞ、ご両人」
白いスーツ姿の男は咳払いと共に自らが従えた小柄な少女の肩を叩く。
「ゾエル神復活の為には、まずは聖域を完全にしなければなりません。築城は我らにお任せあれ」
「いつまで待てば良いのだ! こうしている間にも人間共は総攻撃の準備を進めているのだぞ!」
「イサに同意するわけじゃないけど、イヲの採掘場が人間に奪われた今、供物の供給量は大幅に減ってしまったわ」
「だからこそ、この城に篭もり戦う事に意味があるのです。ヴァンパ~イアの能力というのは、そういうものですからな!」
両手の指を同時に鳴らし、男はニッカリと笑う。それから少女の頭をポンポン叩き。
「ご心配めされるな。我らは暴食の女王たるオルクス殿の助力を得てここに居るのです。当然! 万全! 断然、問題なし!」
その場で両腕を広げ回転する男。二人の族長は互いに顔を見合わせる。
「……ラシュラ。このような者達に……」
「でもね、彼らのお陰で私達の力は飛躍的に高まったわ。もう人間に圧倒されるだけの私達じゃない」
ラシュラが手を翳すと青い炎が浮かび上がる。人ならざる者との契約は、コボルド達に超常的な力を授けた。
「間もなく全ての時が満ちる。三百年続いた我らが怨嗟を以って、悲願はようやく実を結ぶであろう……」
老人が見下ろす闇の奥底。決して命が存在することを許されない深く暗い死の底で、何かが目覚めようとしていた。
「色々調べてみたけど、ゾエル・マハなんてものは存在しないと思うよ」
カルガナの言葉にシュシュは目を丸くする。
イヲ族から得た情報にゾエル・マハという邪神の存在があった。ホロンもそれは証言してくれたのだが……。
「コボルド族に神が居たなんて話は帝国の歴史書には記録されていないんだ」
「でも、そういうのがいるって……ねぇ、ホロン?」
頷くホロン。だがカルガナは怪訝な表情を浮かべる。
「そんなに言うなら取り寄せた資料があるから自分で調べてご覧。ただ、捏造されたとしても神は神、彼らにとって重要である事に違いはないだろうね」
「ゾエル神が復活したら、どうなるんだべか?」
首を横に振るホロン。正直な所、ホロンもゾエル神についてはよくわかっていなかった。
「ただ、歪虚である可能性は否定出来ないと思うよ。コボルド達がそこに勝算を見出しているのなら尚更だ」
コボルドやゴブリンは、基本的には歪虚の尖兵とされる。
それは彼らが歪虚と共に人間を襲い、場合によっては協調性すら見せるからだ。
適性亜人達は、人間が精霊と親しむように歪虚の力を得る。操られている場合もあるだろう。だが事実関係はどうあれ、ヒトは亜人を敵と見做す。
「仮にブラストエッジのコボルドが歪虚と組んでいるというのなら、尚更許すことは出来ない。帝国の脅威は排除しなければ」
「じゃあ、殲滅作戦を……?」
「早めたいところだけど、敵の切り札について何もわからず、敵の本陣に兵力を注ぎ込むのは危険だね」
ゆっくりと立ち上がったカルガナは机の引き出しから荷物を取り出す。布に包まれたそれは帝国の軍服と認識票であった。
「第一師団から通達があった。単独によるイヲの領域開放の功績を讃え、シュシュ・アルミラに上等兵の位を与える」
「……い、いきなり上等兵だべ……ですか!?」
「上等兵は部隊長レベルの下士官階級だ。最も、武力を重んじる帝国において、覚醒者の劇的昇進は珍しくもないけどね」
自分もそうだと言わんばかりに指差し、それから男は敬礼する。
「現時点を以って、君にブラストエッジ攻略戦の先行突入偵察隊の指揮を任せる。引き続き鉱山に向かい、ゾエル・マハの正体を暴いてほしい」
イヲの領域を人間に開放したことにより、この戦争の状況は大きく人間優位に傾いたと言える。
それが出来たのはシュシュだけの力ではないが、“それは帝国軍の功績であった”とする為にも、見せしめの英雄は必要とされた。
あくまでも、コボルド族の協力やハンターの協力ではなく、帝国軍の力による勝利。
味方の犠牲は限りなく少なく、敵の領土を奪う。昇進でシュシュが同等の成果をこれからも出し続けたとしたら……。
「――君は優秀だよ、シュシュ。是非とも僕らを導いて欲しい」
士官用のコートに袖を通し、シュシュは敬礼を返す。
わかっている。迷いながら出したこの答えと進むべき道の険しさ。そして自分達が利用されているだけだということも。
だとしても――それでも。自分の理想の為に、今は戦うしかないのだから。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
「間違いございません。人間を引き入れたのはご子息ですわ、マハ王」
ブラストエッジ鉱山の最下層。地の底へ続く大穴を前に老いぼれたコボルドが立っていた。
覗き込んだ闇の向こうには何も見えない。ただ無に等しい闇だけがあり、その穴を囲うように神殿が形成されている。
「愚かな……裏切りの王子にイヲは懐柔されたというのか。一族の恥晒しが!」
牙を剥き出しに吠える大柄なコボルド。そしてその隣で白い布を纏った細身のコボルドが並んでいる。
それぞれがジャ族、ベノ族の族長。屈強な武人を率いるジャ族と、呪術に優れたベノ族。
そんな二人が頭を垂れる老人こそマハ王である。王はゆっくりと振り返り、白く濁った瞳で二人を見つめる。
「子はまた産ませれば良い。それよりも今はゾエル神の復活を急ぐのだ。神さえ目覚めれば、人間等……」
「ゾエル神なくとも、我らジャ族の武人が人間を駆逐してご覧に入れましょうぞ!」
「イサ・ジャ……あんた、本気でコボルドが人間に勝てると思ってるの? おめでたいわね」
「貴様ら呪い屋にとってはそうであろうよ、ラシュラ・ベノ。王よ、号令さえ頂ければ直ぐにでも奴らを我が一族が血祭りに!」
二体の族長が睨み合う中、チリンと鈴の音が響いた。
「ンッン~……中々理解していただけないようですが、この鉱山で戦を続ける事に意味があるのですぞ、ご両人」
白いスーツ姿の男は咳払いと共に自らが従えた小柄な少女の肩を叩く。
「ゾエル神復活の為には、まずは聖域を完全にしなければなりません。築城は我らにお任せあれ」
「いつまで待てば良いのだ! こうしている間にも人間共は総攻撃の準備を進めているのだぞ!」
「イサに同意するわけじゃないけど、イヲの採掘場が人間に奪われた今、供物の供給量は大幅に減ってしまったわ」
「だからこそ、この城に篭もり戦う事に意味があるのです。ヴァンパ~イアの能力というのは、そういうものですからな!」
両手の指を同時に鳴らし、男はニッカリと笑う。それから少女の頭をポンポン叩き。
「ご心配めされるな。我らは暴食の女王たるオルクス殿の助力を得てここに居るのです。当然! 万全! 断然、問題なし!」
その場で両腕を広げ回転する男。二人の族長は互いに顔を見合わせる。
「……ラシュラ。このような者達に……」
「でもね、彼らのお陰で私達の力は飛躍的に高まったわ。もう人間に圧倒されるだけの私達じゃない」
ラシュラが手を翳すと青い炎が浮かび上がる。人ならざる者との契約は、コボルド達に超常的な力を授けた。
「間もなく全ての時が満ちる。三百年続いた我らが怨嗟を以って、悲願はようやく実を結ぶであろう……」
老人が見下ろす闇の奥底。決して命が存在することを許されない深く暗い死の底で、何かが目覚めようとしていた。
「色々調べてみたけど、ゾエル・マハなんてものは存在しないと思うよ」
カルガナの言葉にシュシュは目を丸くする。
イヲ族から得た情報にゾエル・マハという邪神の存在があった。ホロンもそれは証言してくれたのだが……。
「コボルド族に神が居たなんて話は帝国の歴史書には記録されていないんだ」
「でも、そういうのがいるって……ねぇ、ホロン?」
頷くホロン。だがカルガナは怪訝な表情を浮かべる。
「そんなに言うなら取り寄せた資料があるから自分で調べてご覧。ただ、捏造されたとしても神は神、彼らにとって重要である事に違いはないだろうね」
「ゾエル神が復活したら、どうなるんだべか?」
首を横に振るホロン。正直な所、ホロンもゾエル神についてはよくわかっていなかった。
「ただ、歪虚である可能性は否定出来ないと思うよ。コボルド達がそこに勝算を見出しているのなら尚更だ」
コボルドやゴブリンは、基本的には歪虚の尖兵とされる。
それは彼らが歪虚と共に人間を襲い、場合によっては協調性すら見せるからだ。
適性亜人達は、人間が精霊と親しむように歪虚の力を得る。操られている場合もあるだろう。だが事実関係はどうあれ、ヒトは亜人を敵と見做す。
「仮にブラストエッジのコボルドが歪虚と組んでいるというのなら、尚更許すことは出来ない。帝国の脅威は排除しなければ」
「じゃあ、殲滅作戦を……?」
「早めたいところだけど、敵の切り札について何もわからず、敵の本陣に兵力を注ぎ込むのは危険だね」
ゆっくりと立ち上がったカルガナは机の引き出しから荷物を取り出す。布に包まれたそれは帝国の軍服と認識票であった。
「第一師団から通達があった。単独によるイヲの領域開放の功績を讃え、シュシュ・アルミラに上等兵の位を与える」
「……い、いきなり上等兵だべ……ですか!?」
「上等兵は部隊長レベルの下士官階級だ。最も、武力を重んじる帝国において、覚醒者の劇的昇進は珍しくもないけどね」
自分もそうだと言わんばかりに指差し、それから男は敬礼する。
「現時点を以って、君にブラストエッジ攻略戦の先行突入偵察隊の指揮を任せる。引き続き鉱山に向かい、ゾエル・マハの正体を暴いてほしい」
イヲの領域を人間に開放したことにより、この戦争の状況は大きく人間優位に傾いたと言える。
それが出来たのはシュシュだけの力ではないが、“それは帝国軍の功績であった”とする為にも、見せしめの英雄は必要とされた。
あくまでも、コボルド族の協力やハンターの協力ではなく、帝国軍の力による勝利。
味方の犠牲は限りなく少なく、敵の領土を奪う。昇進でシュシュが同等の成果をこれからも出し続けたとしたら……。
「――君は優秀だよ、シュシュ。是非とも僕らを導いて欲しい」
士官用のコートに袖を通し、シュシュは敬礼を返す。
わかっている。迷いながら出したこの答えと進むべき道の険しさ。そして自分達が利用されているだけだということも。
だとしても――それでも。自分の理想の為に、今は戦うしかないのだから。
解説
●目的
ジャの領域、或いはベノの領域への突入。及び、ゾエル・マハについての調査。
●概要
先に開放し、帝国軍が制圧しているイヲの領域を足掛かりに更なる領域へ進軍する。
まずはマハ族の領域を守るジャ族とベノ族のどちらかにシュシュ・アルミラ隊長を中心に突入。
同時にもう片方の領域に帝国軍の精鋭部隊が進撃。同時攻略作戦を実施する。
突入ルートはイヲの領域に面しているルートは迂回し、外側から再度突入を仕掛ける。
イヲの領域側から帝国軍が小規模な進軍を起こし、陽動中に挟撃するような形だ。
コボルド達はゾエル・マハと呼ばれる歪虚を保有しているとの情報がある。
ゾエルについての情報が戦局を左右する。
ジャの領域、或いはベノの領域へ突入し、ブラストエッジ鉱山を制圧せよ。
●情報開示率
0%
●敵情報
???
●ギミック
???
●同行者
シュシュ・アルミラとホロンが強制同行。
また、イヲ族のコボルドを最大五名まで協力員として動員可能。
コボルド達は鉱山獣と呼ばれる騎乗可能な謎の生物を五体保持。
更に、帝国兵を最大十二名まで動員可能。全員が非覚醒者。
装備は片手剣や魔導銃、盾等。
●封印編
ここからはシナリオがリリースされる度に状況が変化する。
封印編はどちらかの族長を撃破するか、それに相当する状況の変化によりクリアされる。
或いは時間経過(シナリオ本数)により、強制的に最終編が開始される。
ジャの領域とベノの領域では登場ギミック、敵キャラクターが大きく異なる。
どちらの領域に突入するかは、当シナリオでしか決定できず、次回からの変更は不可能とする。
ジャの領域、或いはベノの領域への突入。及び、ゾエル・マハについての調査。
●概要
先に開放し、帝国軍が制圧しているイヲの領域を足掛かりに更なる領域へ進軍する。
まずはマハ族の領域を守るジャ族とベノ族のどちらかにシュシュ・アルミラ隊長を中心に突入。
同時にもう片方の領域に帝国軍の精鋭部隊が進撃。同時攻略作戦を実施する。
突入ルートはイヲの領域に面しているルートは迂回し、外側から再度突入を仕掛ける。
イヲの領域側から帝国軍が小規模な進軍を起こし、陽動中に挟撃するような形だ。
コボルド達はゾエル・マハと呼ばれる歪虚を保有しているとの情報がある。
ゾエルについての情報が戦局を左右する。
ジャの領域、或いはベノの領域へ突入し、ブラストエッジ鉱山を制圧せよ。
●情報開示率
0%
●敵情報
???
●ギミック
???
●同行者
シュシュ・アルミラとホロンが強制同行。
また、イヲ族のコボルドを最大五名まで協力員として動員可能。
コボルド達は鉱山獣と呼ばれる騎乗可能な謎の生物を五体保持。
更に、帝国兵を最大十二名まで動員可能。全員が非覚醒者。
装備は片手剣や魔導銃、盾等。
●封印編
ここからはシナリオがリリースされる度に状況が変化する。
封印編はどちらかの族長を撃破するか、それに相当する状況の変化によりクリアされる。
或いは時間経過(シナリオ本数)により、強制的に最終編が開始される。
ジャの領域とベノの領域では登場ギミック、敵キャラクターが大きく異なる。
どちらの領域に突入するかは、当シナリオでしか決定できず、次回からの変更は不可能とする。
マスターより
お世話になっております、神宮寺でございます。
いよいよ本番、封印編の開始です。
封印編ではOPに出てきているようなネームド敵キャラがドンドン出てきます。
敵もこれまでに比べ強力であり、“築城”により内部はよりダンジョンめいたギミックが設置されます。
時間の経過とある条件を満たす事で強制的に最終編が発動し、決戦となります。
それではよろしくお願い致します。
いよいよ本番、封印編の開始です。
封印編ではOPに出てきているようなネームド敵キャラがドンドン出てきます。
敵もこれまでに比べ強力であり、“築城”により内部はよりダンジョンめいたギミックが設置されます。
時間の経過とある条件を満たす事で強制的に最終編が発動し、決戦となります。
それではよろしくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/13 19:40
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 近衛 惣助(ka0510) 人間(リアルブルー)|28才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/05/06 20:03:21 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/03 20:26:50 |