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【聖呪】覚醒者『ノゾミ』

マスター:赤山優牙

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
プレイング締切
2015/05/20 22:00
リプレイ完成予定
2015/05/29 22:00

オープニング

●とあるハンターオフィスにて
「この依頼は、見ての通り、護衛任務です」
 ぶっきらぼうとはこういう事かと思う程、やる気のない受付嬢。
 機嫌が悪いと態度も悪くなる。
「どうするかな。お金いいしな……」
 ハンターが悩んでいた。
 北部のとある街道を通る馬車の護衛任務。
 依頼主は豪商の方で、なんでも、嫁入り道具を満載して、ウィーダの街からパルシア村に向かうらしい。
「……はやく、選んで下さい」
 トントントンとカウンターを鳴らしながら受付嬢が急かす。
「この報酬があれば、婚約指輪買えるしな……あ。でも、デートの予定が……」
 ドンッ! と受付嬢が力強く床を踏んだ。
「あんたにやる仕事はない! 帰れぇぇぇ!!」
 涙目になりながら、受付嬢がハンターを追い返す。
 依頼を受けに来たハンターに仕事の斡旋をするのが受付嬢の仕事なのに、見事なまでの仕事放棄だ。
「もう……私だって、私だって!」
 お金持ちと結婚だなんて羨ましい。婚約指輪貰えるなんて羨ましい。
 どうせ、私は貧乏で田舎村出身の娘で、他人の幸せを羨ましがって逆上しちゃう悪い女よ!
 ……みたいな雰囲気が漂っていた。
 微妙な空気の中、モニターには護衛依頼の詳細が表示されていた。

●パルシア村から伸びる街道にて
 揺れる荷台の中、行商人がチラっと顔を上げ、同乗している2人を盗み見た。
 1人は可愛らしい緑髪の少女。もう1人は白髪のお爺さん。
(護衛にハンターを雇うお金がないからって、こりゃないぜ……)
 知り合いを通じて雇った護衛は、戦えそうにない少女と爺さんだ。
「なにか、ご用でしょうか?」
 視線に気がついたのか少女が訊ねてくる。
「い、いえ、特にないです」
 慌てて答えたその時、馬車が止まる。
 御者から主人を呼ぶ声が聞こえた。
「おぉっと。ちょっと、見てきますね」
 逃げる様に行商人は荷台から降りて行く。
 溜め息をつく少女。
「……私、不安です」
「なに、初めは皆、そういうものじゃ」
 翁はアルケミストデバイスを磨くのに余念がないみたいだ。
 長年愛用してきたので愛着深い。
「強くなる為に必要なのは、心技体と守破離。今は基本を守りながら経験を積む事」
 元ハンターオフィスの教官だったともいう翁。
 かつては、依頼の達成の為に、冷酷な場面も淡々とこなすあり様から、『戦慄の機導師』と呼ばれる凄腕ハンターだったらしい。
 今は、少女を覚醒者として教育する役目を主から命ざれていた。
「ゴブリンぐらいが初陣にはちょうど良いのじゃ。なに、いざとなればワシもおるしな」
「だといいのですが……」
 暗い青を基調とした怪しい雰囲気を漂わせるドレスが、光の加減によっては黒く見えた。左腕にはアルケミストデバイスが埋め込まれた金属製の篭手を装着している。
 それらは、少女の為に、翁がどこからか調達してきたようだ。
 そこへ、行商人が戻ってきた。
「いやいや、すみませんね~。この先、道が細いので御者が心配になったみたいで」
 山の中を通る街道なのだが、これから先は道が細くなる。
 馬車一台がすれ違う事ができない。場合によっては退避スペースまでどちらかが戻らないといけない。
「最近、この辺りにゴブリンが出没するって話しですし、よろしくお願いしますよ」
 ゆっくりと馬車が動き出した。

●少女の初体験
「ありゃ。向こうからも馬車が来たか」
 行商人が荷台から街道の先を見て言った。
「こういう時、どちらが道を譲るのですか?」
「まぁ、交渉じゃな」
 少女の質問に行商人が答えた。
 緊急を要する場合がある時は譲ったりしないといけないし、お金で決める場合もある。
「このまま近付いてくれ」
 荷台から御者に呼び掛けると馬車は早さを落とす。
 いよいよ対向してくる馬車と対峙する……という所まで来た時だった。
 突然、轟音とともに岩が転がってくる。
 それは、馬車と馬車の間を分断する形となった。
「ありゃりゃ! まぁ、向こうの馬車の人と一緒に岩を動かすしかないか」
 行商人が驚いて降りようとした時、翁が行商人の服を引っ張ってそれを止めた。
「ゴブリンじゃ」
 翁が指差したのは崖上。
 岩を落としてきたのはゴブリンのようだ。しかも……
「大きい……」
 行商人が絶句する。
 巨大な岩が数個、斜面の途中で止まっていた。
 恐らく、崖上から落とした際に、あの場所で止まったのだろう。数匹のゴブリンが、そこへ向かっている。
「あの岩を落とすつもりのようじゃの」
「あ、あんなもの、当たったら、ひとたまりも!」
 行商人の言う通りだ。当たったら馬車ごと木端微塵だろう。
「す、すぐに退避だ!」
 後ろに下がろうとした所へ、ゴブリンが襲いかかってくる。
 それに馬が驚き、御者の言う事を聞かない。
「よし、出番じゃ、ノゾミ嬢ちゃん!」
 近寄って来たゴブリンを殲滅させれば、馬も少しは落ち着くだろう。
 力強く立ち上がった翁。
 だが……
「イタタタタ! こ、腰がぁ!」
「オキナ! 大丈夫ですか?」
「だ、だめじゃ、う、動けん。イタタタタ」
 プルプルと震える手で少女を指差す。
「ノゾミ嬢ちゃん、頼んだぞ」
「え……えぇー!!」
 少女は目を丸くして叫ぶのであった。

解説

●目的
馬車と嫁入り道具一式の護衛

●内容
10R以内にゴブリンを殲滅し、かつ、馬車を退避させる。

●地形
細い崖道です。馬車を退避させるには、ゆっくりと後退する必要があります。
なお、前には進めません(岩と対向車がいる為)。

配置イメージ

崖      ○大岩
 
 
   ―――――――――
街道   ■ ◎ □
   ―――――――――




 ■:対向車
 ◎:岩
 □:PC達の馬車
 ○:大岩

●ゴブリン
それぞれの馬車にゴブリンが10体ずつ襲ってきます。
崖上からゴブリンが5体、弓を撃ってきます。
5体ゴブリンが崖の途中で止まった大岩を落とそうとしています。

●対向馬車
依頼の達成度をあげるには、対向馬車も後退させ退避させる必要があります。
馬車の護衛に機導師の少女が1人います。腰が痛くて動けないもう1人も機導師です。
交友の有無は依頼の達成度に影響しません。

●大岩
数個が崖途中で引っ掛かっています。
11R目に転がってきます。馬車が残っていれば木端微塵。
一般人も木端微塵です。覚醒者は……打ちどころが悪ければ木端微塵になるかもです。
なにかの拍子で11Rに達しないうちに転がってくる場合もありますので、取り扱いにはご注意下さい。

●その他
ペットや騎乗は不可となります。

マスターより

●ご挨拶
皆さま。こんばんわ。石仮面被ってるとか言われているらしい?赤山です。
【ノゾミの大冒険 第1歩(話)】です。依頼名は副題になります。
全十数話を予定していますので、第1話で終わらない様に、どうか、皆さま、よろしくお願いします。

●攻略のヒント
難しい事は考えず、ゴブリンをさっさと全滅させて退避すればいいだけです。大岩には触れない方がいいです。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/05/24 19:05

参加者一覧

  • お茶会の魔法使い
    白水 燈夜(ka0236
    人間(蒼)|21才|男性|魔術師
  • フェイスアウト・ブラック
    ロイド・ブラック(ka0408
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 憧れのお姉さん
    マヘル・ハシバス(ka0440
    人間(蒼)|22才|女性|機導師
  • 【魔装】の監視者
    星輝 Amhran(ka0724
    エルフ|10才|女性|疾影士

  • アーヴィン(ka3383
    人間(紅)|21才|男性|猟撃士

  • 小鳥遊 時雨(ka4921
    人間(蒼)|16才|女性|猟撃士

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
アーヴィン(ka3383
人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/05/19 16:32:16
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/05/15 23:49:28